成定 竜一~高速バス新時代~
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久しぶりの更新、である。おそらく昨日も霞ヶ関あたりでは多くの関係者が仕事をしていたと思われるので、また本来のクライアント各社には業務が遅れていて申し訳なく書くのは気が引けるのだが、この週末、事故以降初めて友人たちと高速バスで東関東方面をウロウロ(?)した。2ヶ月弱、休日が全くなかったわけではないものの、リラックスして過ごせたのは初めての気がする。このブログも、なかなか更新できないでいた。例えば高速バス車内というのは、電話対応も細かい資料作成などもできず、結果としてブログを書くのにぴったりの場であるわけだが、そもそも出張などできる状態ではなかったし、何とかやりくりして取引先に顔を出すにしても新幹線で日帰りが精いっぱい。先週は久しぶりに取引先まで同社の高速バスを利用したが、それでも睡眠不足を取り返すため爆睡したらそのまま目的地に着いてしまった。<ブログも書かないと…>と義務感というかプレッシャーというかが積もる一方だったわけだが、二日間、友人たちと過ごしていると、義務感というよりは、書きたい伝えたいという思いが自然に出てきた。多くの困難があった2ヶ月弱ではあったが、体力的も着実に疲れが取れてきているし、凝り固まっていた緊張感もほどけてきた、ということだろう。事故の後に起こったことの全てをここに書くわけにはいかないが、おおむね次のような流れであったとご報告する。まず事故当日から、すごい量の報道対応をすることになった。数えてみたら150件を超えている。当初の報道対応は、当然のことながら先方もバスに詳しいはずがなく、例えば「高速バス」「高速ツアーバス」「貸切バス」といった用語の説明から入らざるを得ず(当初の報道に引きずられて、多くの記者さんが「貸切バス=高速ツアーバス」と勘違いなさっておられ、<例えば遠足とか、温泉などに行くバスツアーとか…>といったあたりから説明せざるをえなかった)、しかし先方は新聞やテレビなど速報性のあるメディアで時間に追われており、こちらはこちらで取材対応中にも電話が鳴り続けるという状態でストレスが溜まった。その後、舞台は永田町へ、そして霞ヶ関へと順番に移動していった。正直、自分が国会やら議員会館やらをウロウロすることになろうとは想像さえしなかった。一時は、高速ツアーバスのみならずバス産業全体にとって大きなマイナスとなるようなことが起こる可能性に直面しヒヤヒヤした。ただ多くの方々の努力、調整の結果、それは杞憂に終わり、最近では実務的な規制の見直しが進んでいるところだ。夏の多客期までに、というのが目標だから、今現在パブコメに入っているものや、ほぼ決定と報道されているものも含め、かなりの本数の省令改正や通達発出が今月中(つまり今週)に行なわれることになろう。当然だが、規制を変えると一口に言っても、<じゃあ400キロくらいにしとこうか>などと感覚で決めるわけにはいかない。報道だけ見れば簡単に決まったように見えるかも知れないが、あるいは立場によっては決まった内容を批判したくなることもあるかも知れないが、多くの関係者の徹夜と休日出勤が裏側にあることだけは理解しておいていただきたい。話を報道に戻すと、当初は速報性を重視するメディアが中心で、正直に言うと正確性に問題があると感じられるものもあった。メディアの力は大きい。それが社会を動かしていく仕組みと、その恐怖も味わった(こんなことがなければたぶん一生知ることのなかった仕組みである)。だが節目節目で報道は正確性を取り戻し、現時点でご取材のお手伝いをさせていただいているいくつかの媒体は、決して上っ面の情報ではなく、本質まで踏み込んだ読み応えのある特集、記事になるであろうことが期待される。なお本ブログでは従来、私のコメントやインタビューを掲載、放映いただく度に内容をご紹介してきた。自身の活動記録としての意味と、あとは多少の誇らしさもこめて、のことだ。ただ、今回の事故に関する掲載、放映を誇らしく語る気分になれるはずもなく、かなりの数の新聞、雑誌、テレビ、ラジオに掲載、放映いただいた、という事実だけ備忘録的に書くに留める。なお2媒体だけ特記すれば、現時点において書店に並んでいる媒体として『日経TRENDY』7月号がある。また、先週(21日)の日本バス協会の総会で参加者に配布された『交通公論』に、ご指名をいただき寄稿した。後者の執筆は本当に多忙な時期で、どうやって締切に間に合わせたのか記憶にないくらいだ。もちろん、媒体の性格を考えると非常に難しい原稿であった。さらに、しばらく更新を休んでいた間に業界ではいくつかのニュースがあった。私の本来の取引先である乗合バス事業者数社において社長の交代、担当者の異動など、および日本バス協会でも会長が交代したことなどだが、私にとって最大のニュースは、古巣である京王(厳密には京王バス東)の路線が、これも古巣である楽天トラベルに登場したことかも知れない。既に同サイトで首都圏~京阪神の高速バスを検索すると、南海バス、阪急バス、奈良交通、京成バス、関東バスといった面々が表示されるわけだが、古巣の登場はやはり感無量である。最後に、以前にも書いたが、今般の事故の件に自分がどこまで関与すべきか当初は迷ったのは事実だ。だが、あえて自ら飛び込んで行って、苦しい思いをした代わり得たものも大きいと感じている。なお高速ツアーバスにかかりっきりになった分、高速乗合バス各社の業務を後回しにしてしまっており、遅れを取り戻すため多忙な状況でこのブログの更新も従来ペースに戻すまではしばらくかかりそうだが、そこはご理解をお願いしたい。何度も繰り返すが、<体だけは壊すな>、<メシはちゃんと食えよ>など温かい声をかけてくださった様々な立場の皆様に、心から感謝している。事故の凄惨な映像は忘れることなどできず、被害に合われた方のことを考えると胸が張り裂けんばかりである。一方、業界のために書き残す必要があると考え、本記事(今後の記事も)ではなるだけ事実と本音を書いたつもりでいるが、それが第三者的に過ぎて見えたり、逆に無用な感情がのぞいてしまったりしているならば、それはひとえに私の筆力不足によるものだ。ぜひその点をご理解いただき、今後も本ブログにお付き合いいただけれと考えている。
2012.06.25
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