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月野 かぐや

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2007年03月21日
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カテゴリ: 考えちゃうこと
当然だけど、私も人間なので、

持ってるところはある。

そのうちのひとつが
性産業で働いたことのある人たちで
新宿2丁目のお水の人たちと付き合いのある、またはあった人たちは
性やセクシュアリティに対して、もっと「わかっている」人が多い
ということ。


ああ、もうそんな考えがいかにばからしいか



その本の著者の書いてることを読んでみたら
「男とセックスする男はゲイ」
「女とセックスする女はレズ」
「男とも女ともセックスする男?何それ?」(→「バイ」というコンセプトにあたったことがなかったってこと?)
「まともな男はもちろん女とセックスしたいはず」
「レズになる女の子は、本当に好きな男とセックスしたことのない不幸な女の子」(=男嫌いだから女に走る。)
と、まあ、こういうようなことを思ってるんだろうな、
とわかるところがあちこちにありまして・・・。

考えてみりゃあ、下から二番目の
「まともな男はもちろん女とセックスしたいはず」だって
自然で理想的な組み合わせは「男女」と思っているから



この人、売春をしてたことのある人です。
男娼をしてた人たちもリアルタイムで知っています。

ちなみに、男友達を始めとするいろんな男に10代のころからレイプされまくってもいる人です。

それに対して怒る気力すらもうなく、
「ああ、そうか。男ってどこまでも行っても男で、これが当たり前なんだ・・・」



レイプされることが当たり前なんて、
かわいそうとか不憫とか言うのは嫌なのですが
それに抵抗できないと感じるところまできてしまっている彼女に対する思いはそうです。

自分に対して振るわれる暴力に対して
もう抗う気力を失い、
「まあ、こんなもんなんだな」とあきらめると
こうなることもあるんだな、という反面教師です。


とと、話がそれましたが・・・。


そう、そのセクシュアリティに対する思い違いと言うか・・・。

私の悲しい勘違いは、見事に打ち砕けました。
でも、その勘違いは、案外性産業関係者が自他共に広めてるウソなんじゃないか、とも思いました。


だって、彼女だって
「私は職業柄いろんな人を見てきたから、
ゲイだのレズだの平気だし」・・・
暗に偏見も持っていない、と言外に匂わせている。

でも、その浅はかな意識に基づく「偏見は持ってないよ」は、
「私の身にさえ降りかからなければオッケー」ってレベルの話であって
オープンさを装った無関心であるのは明らか。

だから、旅行中に「実は私、レズで・・・」とある子に告白されたときに
「襲われる?」と身を固くする。


よく聞く話ではある。


全寮制のある高校に通っていたときに
誰かが実はレズだといううわさが流れた。

私は無責任にも
カミングアウトしてほしい、
そしたらみんなも自分の「レズって変」から
「ああ、全然普通の人でもレズでありうるんだ」と気づくはずだ
と思っていたから。

そして、何よりも
もしその人が本当に女性が好きなんだとしたら
自分にとって大きな一部分であろう「誰が好きか」ということを
全く秘密にしておかなければならないことから生じる孤独感が気になった。

自分の経験から、マイノリティの一番の敵は「孤独感」だと信じていたから。

で、彼女がレズかも・・・
という噂の行く先は、
ルームメートの、彼女の前で着替えるのを恐れる
暗い部屋で彼女と一緒にいたら襲われるかも、
というルームメートの(うちの一人の)恐怖に直結したらしい。

私は正直、呆れた。


今思うのは、なんで恋愛関係はいまだに
「襲う」「襲われる」で語られるのだろう、ということだけど
同時に、なんつーか、恋愛関係にいろいろあって
男女関係にもいろいろありつつ、同時に男女関係にありえないこともあるように
男男関係や女女関係だって、もちろん一般の(男女間)恋愛関係と全く変わらないところもあれば
やっぱり男男関係にしかありえないことや
女女関係にしかありえないことや
その周りに育った、その国・地域ごとの
異性愛者と
それぞれの同性愛者と
両性愛者の
恋愛文化の違いをみんなもうちょっと知ってもよさそうなものだなぁ~
ってことだ。

私はもぐりなので、
そんなに知ってるわけではないのだけど
それでもちょっとした比較文化論を聞くと面白い。

でも、それは論を振り回せる相手と話さなくても
ゲイである友達と話して、「そういうデート上のしきたりがあるのね」
と知ることからも得られる情報。


でも、「あ、私は偏見持ってないから」に包まれた
無関心では、その面白さを味わうことはできなくなってしまう。


なんか、この本、すごいがっくりした。
期待、なんでしちゃったんだろうか、ってちょっと思った。


そして、セクシュアリティに関する人の意識なんて
「こんなもんなのかなぁ」とも思った・・・・。

それってちょっとあんまりなんじゃ・・・。
と思ったよ・・・・。

脱力・・・・。






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最終更新日  2007年03月21日 18時51分26秒
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