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月野 かぐや

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2007年04月30日
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テーマ: 人間関係(929)



気持ち悪い。
感触がない。
目の前に雪が舞ってる。

やばい・・・、やばい・・・・。







倒れた荒沢の前に現れたのは、担任だった。


「また倒れたのか・・・。
ちゃんと食べてるのかぁ、こいつ。」

軽すぎる荒沢を背負って保健室に連れて行くのは



井沢は、いつもどおり保健室の先生に荒沢のことを頼んでいった。


荒沢がちゃんと食べていないのは、誰が見ても一目瞭然だった。
体重などで悩む年頃なのは、井沢も知っている。
そして、なんらかの摂食障害に悩み、体調を損なう生徒がいるのも毎年のことだった。


でも、井沢は、摂食障害が体重を気にしてる生徒だけに起こるものだと思っていたから、荒沢の場合はちょっとわけがわからなかった。


荒沢の場合は、どうも入学したてのころから、体重というものを気にしたことがないような印象を受けていた。
それどころか、荒沢の価値観は、明らかに他の生徒から大きくかけ離れていた。
体重や自分の見かけよりも、もっと大切な何かがある、という使命感の元、勉強やスポーツに打ち込んでいるのは、今ごろの女子高生にしては丈の長いスカートをはいていたり、常に唇を引き結んでちょっと不機嫌な表情をしているところからもわかる、と井沢は思っていた。

井沢は、そういう荒沢に頼もしいものを感じていた。


だからこそ、夏を境に荒沢がどんどんやせ始めた当初は、気づかなかった。
荒沢の異常なやせ具合に気づきだしたのは、荒沢がひんぱんに倒れだす1ヶ月前、冬休みの前あたりからだった。




井沢にはどうも、何が起きているのか、わからなかった。



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これはフィクションです。

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最終更新日  2007年05月01日 00時26分20秒 コメント(2) | コメントを書く
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