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僕と仲良くしてくれている心優しい若者Elim Garakさんからバトンが回ってきたどー。テーマは『2005年及び2006年上半期のベスト15or自分の好きな歌手の曲BEST15(10)』なんだってよ。ルール 1.回す人を書く。(3人) 2.ベスト15をつくる。 3.選曲理由を述べてください。だそうだ。友達の少ないオレに「3人」とか言われても困るんですけどね。まあソレはともかく「自分の好きな曲ベスト15」を決めるのはかなり壮大なプロジェクトになりそうなので、そういうのは自分のメインHPにいつの日かやるコトにするとして…今回は2005年から現在までの曲で気に入ったモノ、あるいは気になったモノを思いつくままに挙げてみようと思う。ちなみに僕はここ数年の音楽に関してはめっきりウトくなっている時代に取り残されたオジサンである事を断っておきたい。以下順不同。※Gorillaz 「Feel Good Inc」…Blurのデーモン・アルバーンの、アニメキャラによる架空ヒップ・ホップ・ユニットの曲。クールなリフがカッチョいいぞ。しかもラップ部分にデラソウルが参加だ。※U2 「Sometimes You Can Make It Own Your Own」…ご存知U2の曲。2004年11月に発売されたアルバムの曲だけど、僕が買ったのは2005年だからここに入れちゃう。気高さを感じさせる楽曲といい、ボーノ兄ぃの歌といい、もはや宗教。いい曲でっせ~。※Daniel Powter 「Bad Day」…ついこの間まで随分とチマタに流れてましたねコレ。話題の新人ダニエル・パウターさんのデビューシングル。派手さはないけど、ジワ~っと沁みてくるバラード。いい曲でっせ~。※James Blunt 「You're Beautiful」…軍人上がりのシンガーソングライター、ジェームス・ブラントさんの名曲、独特の味わいを持つ歌声と切ないメロディがジンワリくる。アルバムも最高じゃ。※Madonna 「Hung Up」…いくつになってもハァハァなマドンナ姉さんのダンス・チューン。アバの曲をサンプリングした時点で勝ち。熟女強え~!来日公演ハァハァ。※Paul McCartney「Fine Line」…この人もシブトいジイさんだ。キャッチーさには欠けるけど、ポールならではの小粒具合がファンにはタマラン一曲。White Albumの未発表曲か?※Rolling Stones 「Rough Justice」…ストーンズの去年発表された傑作「A Bigger Ban」からの曲。うお!まだこのレベルの曲が作れるのか!新鮮さはないけど、カッチョいいから許す。※Stevie Wonder 「From The Bottom Of My Heart」…スティーヴィー先生の素晴らしい新譜からの曲。スティーヴィー節はまだ枯れておらん。※Donald Fagen 「Morph The Cat」…先日出たフェイゲン先生の新譜。いつもと変わらぬフェイゲンなんだけど、クオリティ高いから文句言えん。※Cold Play 「Speed Of Sound」…この人達去年の夏頃「今世紀最高のロックバンド」とかゆう宣伝文句で売られていましたね。とりあえずこれはいい曲だと思う。※Franz Ferdinand 「Do You Want To」…IPodのCMでもすっかりお馴染みなこの曲。アフォみたいなキャッチーさとノリがいいですねぇ。なんだかんだで体が動いちゃう。※くるり 「赤い電車」…去年発表された大傑作「Nikki」からの曲。京浜急行電鉄とのタイアップ曲だけど、そんな事関係ないくるり的ポップソング。電子音みたいなキーボードの音色がいいなあ。※馬の骨 「燃え殻」…キリンジの弟、堀込泰行のソロ・ユニットのシングル。すうぃ~とに練られたメロディが最高。グッとクるぜぇ~。※サザン・オールスターズ 「限りなき永遠の愛」…7年降りの新作「killer Street」からの曲。新鮮さはないけど、やっぱり桑田さんいい曲書くわ。※平井堅 「Popstar」…いやあ~実はコレ結構好きなんですよ。いい曲だと思いません?伊東美咲はどうでもイイが。でえ~疲れたぁ~15曲きつっ!!こないだもキツいバトンが回ってきたっつうのにわしゃタマランぞ!\(`Д´)ノ…つーコトで、次のお方(3人)~Kawasima9さん、akikkiさん、若手組からはとし(兄)さん~なんでもイイから「自分の好きな曲を10~15曲」簡単なコメントつきで書いちゃってくださ~い。気が向いた時にドゾー。…あ~疲れた。。。
2006.05.31
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最近AuのCMで流れてる平井堅さんの曲、「どっかで聴いたコトあるな~」…というギモンを持つまでもなく…これ「Can't Take My Eyes Off You(君の瞳に恋してる)」じゃん!一秒で分かるぞ一秒。元ネタがあるのはいいんだけど、もっとヒネれよ堅さん。こうタネもシカケも丸見えだと聴いてる方は激萎えですよ。さてこの曲、オリジナルはフォー・シーズンズのボーカリスト、フランキー・ヴァリのヴァージョンで、'67年に全米2位を記録。ローリン・ヒルやトミー・フェブラリーなど、様々なアーティストがカバーしているが、やはりBoys Town Gangのバージョンにトドメを刺すでしょう。Boys Town Gangは黒人女性のジャクソン・ムーア(2代目ボーカリスト)と、2人の白人男性、トム・モーレイとブルース・カールトンのユニット。「Can't Take My Eyes Off You」は1982年発表のゴキゲンなディスコ・ナンバーで、全英4位を記録。日本でも大ヒットした。ジャクソン・ムーアのボーカルとハッピーなメロディは相性が良く、声にややアクがあるフランキー・ヴァリのバージョンよりもこちらの方が出来がいい。フックの部分で聴けるホーンのフレーズで耳を引きつけ、サビで一気に盛り上がる展開が実に快感。Boys Town Gang自体はほぼ一発屋で終わってしまったが、この曲と共にその名は多くの人の心に残っていくことでしょう。つーコトで、ここをクリックすれば聴けますぜ!
2006.05.29
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いつもお世話になっているjunktionさんから「ビートルズとプログレッシヴ・ロック」というテーマでバトンが回ってきた。僕はビートルズならまだしもプログレというモノに関しては、人様にウンチクできるような知識は持ち合わせていないので、垂れ流しの駄文になるであろう事(…って、いっつもそうだけどw)と、ビートルズやプログレに興味がない方には読むだけ無駄なシロモノである事を最初にお断りしておく。なお「プログレッシヴ・ロック」とは?とか、プログレの名盤てどんなん?とか言う質問はスペースの関係上ここでは省略させてもらいます。ビートルズと「プログレッシヴ・ロック」と言われる音楽。ぶっちゃけたハナシ、さらっと聴き比べる限りでは、両者の音楽に共通点とかはあまり見出せないと思う。あえて言うなら叙情的なメロディにトラッドの影響が見出せる事くらいか。ただし、アルバム全体を使って壮大に表現するというのがプログレの特色なら、それはビートルズのサージェント・ペパーズの影響(間接的ではあるが)のひとつという事になる。また、EL&Pの「Tarkus」で有名になったムーグ・シンセサイザーという楽器をいちはやく使ったロック・ミュージシャンはジョージ・ハリスンだったりする。「Abbey Road」の前に発表されたジョージのソロアルバム「Electric Sound」がそれだ。ただし、ポップ・ミュージックの分野で、初めてムーグ・シンセサイザーを使ったのはモンキーズである('67年『スター・コレクター』)。60年代後半というのは、「新しい音楽の創造」に皆がヤッキになった時期であり、その先頭に立っていたのがビートルズなのだが、いわゆる「プログレ」というのもそんな時代から生まれた音楽だった。そして時代がビートルズに追いつこうする瞬間である1969年に、キング・クリムゾンの1st「In The Court Of The Crimson King」がビートルズの「Abbey Road」をチャート(英国の)の1位から蹴落とした、という事実は何やら象徴的だ…と言いたいトコロだが実はこれはマユツバで、「In The Court Of The Crimson King」の最高位は5位だったという説が濃厚らしい(僕も本当の所は知らない)。また、その後に出された4人のビートル達のソロは、セールスや質的にはともかく、サウンド的に時代をリードするような革新性のあるものは誰も作り得なかった。その中でも唯一「時代性」というものを常に意識してきたのはポールであるが、'72年のソロ「Red Rose Speedway」収録のインスト「Loup」はどことなくピンク・フロイドを連想させるし、'73年の傑作「Band On The Run」は当初はプログレ的な内容にする予定だったらしく、タイトル曲や「1985」の大仰な曲展開はその名残りを感じさせる。また'75年の「Venus And Mars」のスケール感あるトータリティはプログレ的と言えない事もない。また「Abbey Road」にエンジニアとして参加したアラン・パーソンズは後にピンク・フロイドの「Dark Side Of The Moon(狂気)」のエンジニアを担当。このアルバムの驚異の完成度は彼に負う所も多い。そのアランによるユニットであるアラン・パーソンズ・プロジェクト(そのまんまだ…)も初期はプログレ色も濃い。さらにアランがプロデュースを手掛けたグループ、パイロットがビートルズ直系のフォロワーである所も面白い。イエスはそのデビューアルバムでビートルズの「Eight Days A Week」をカバーしており、グループのルーツがポップであるという事を示唆していた。フィル・コリンズはビートルズフリークでも有名であり、ピーター・ガブリエル脱退後のジェネシスの初のアルバム「Trick Of The Tail」でのメロディの分かりやすさはビートルズの影が見え隠れする。またフィルは1stソロでも「Tomorrow Never Knows」をカバー。ドラマーとしてもポールの「Press To Play」に参加している。最後に「ビートルズとプログレの融合」とでも言えるオススメ作品を紹介しておく(今回は画像は省略)。※Stackridge/「EXTRAVAGANZA」…「田舎のビートルズ」と呼ばれたポップグループの4枚目のアルバム。ビートリーなメロディと、いい意味で中途半端なプログレ色が面白い。個人的には2nd、3rdが大好き。※Klaatu/「Hope」…70年代に「ビートルズのメンバーが匿名でやっている」というデマが出たバンドの2作目。ポップなメロディとシンフォニックなサウンドのオペラ風ロック。※Barclay James Harvest/「And Other Short Stories」…英国産叙情派ロックグループの'71年の3作目。ビートルズ的なポップなメロディに重なる壮大なオーケストレーションやフォーク的サウンドが魅力。…さて次にバトン回す人ねえ…じゃあPeTeRさん、よろしかったら「僕とプログレッシヴ・ロック」というテーマで好きなように書いちゃってください!あ~疲れた。。。
2006.05.28
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僕が小さい頃大好きだったアニメに「はいからさんが通る」というのがあった。1978年からテレ朝で放送されたアニメだったのだが、頻繁にやっていた再放送(←僕が見ていたのはこれ)はいつも日テレだったので、僕は長い事このアニメを日テレ作品だとすっかり思い込んでいた(笑)。原作は「モンシェリCOCO」「あさきゆめみし」「紀元2600年のプレイボール」などで有名な大和和紀。アニメ制作は「世界名作劇場」でおなじみ日本アニメーション。大正時代のおてんば娘(死語)紅緒(べにお)は、親の独断で勝手に結婚を決められてしまう。それに反発する紅緒は婚約者である青年、「少尉」こと伊集院忍(←すっげえ美形)に何かと食ってかかるが、そんな紅緒を優しく受け入れる少尉に、いつしか魅かれていく…↑というあらすじで、ストーリーの幹となる部分は、まあ要するに美人でもなく特技もないワガママな女の子に美形の男が次々と寄って来るという少女マンガの王道的なものなのだが、ドタバタを基調とした作風(後半は結構シリアスになるが)は男の子にも親しみやすく、紅緒の声を演じたよこざわけい子(=ドラミちゃん)の弾けた演技も相俟って非常に楽しい作品に仕上がっていた。しかし原作ファンからは「原作の持つ情緒や間(テンポ)の良さを生かせてない」とボロクソに叩かれていたらしい。しかも最終回ではシリアスな展開で盛り上げるだけ盛り上げときながら、ラスト2分でいきなり想像を絶するような展開でオチをつけ、最後はなぜか飛行船が飛んできてハッピーエンドという、トンデモな終わり方をしたのは今もアニメ界に残る伝説。それが当時の視聴率不振による打ち切りのためであった事を知ったのは、後に原作(ちゃんと続きがある)を読んでからの事。ちなみに当時の裏番組は「宇宙戦艦ヤマト2」と「まんが日本むかしばなし」。アニメ版が原作に劣るのは事実だが、ヤケになって自殺未遂を図る紅緒の姿にかぶさって「はいからさんは本日で…」というナレーションが入って突然EDテーマの映像が挿入されたり、登場人物の一人が「もうこんなTVマンガいやだ~」と言ってテレビのブラウン管から出てこようとするなどの、アナーキーな演出は忘れがたいものがあった。さてこの主題歌、歌うは関田昇介なる人物で、そのジェントルで柔らかい歌声は70年代少女漫画にぴったりだったが、歌声がかぐや姫みたいなのが笑えるwレゲエのリズムを基調としたミディアムテンポのナンバーだが、当時流行のフュージョン/AORの影響濃いアレンジがお洒落でモダンな雰囲気を醸し出しており、OP映像に使われる作者直筆のイラストや「大正時代のチャーミングレディー」という歌詞とよくマッチしていた。ウネウネうなるシンセの音が実に印象的で、ストリングスアレンジや曲のブレイク部分で入るパーカッションもカッコいい。この主題歌のOP&ED映像はここクリックすれば見れますよ~。さああなたもワタシもはいからさん!まったりとしたEDも好きだったなあ。ごきげんいかが?紅緒で~す~♪…つーコトで、ここまで読んでくれたモノ好きのあなたにボーナストラック!それは、今から37年前の1969年10月5日に放送された「サザエさん」第一話だ!うおお!絵が今とまるっきり違う!(長谷川町子の原作に忠実)カツオの声が大山のぶ代だ!(ワカメやマスオの声も違う)サザエさんとは思えないドタバタな作風!フネさんがハサミ振り回して走ってるぅ~!!とにかく全篇に渡ってありえねえ~!の連続!削除される前に一度は見とけ!分かったら早くここをクリックするのだ!
2006.05.27
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Run DMCの'86年の大ヒット曲(全米4位)にして、今やヒップホップの古典中の古典である。僕がラップという音楽の存在を知るきっかけでもあった。メジャーのヒットチャートにおいて大々的な成功を収めた初のラップ・ソングであり、ヒップ・ホップという音楽を世の多くの人に知らしめた、という意味でも重要な一曲である。エアロスミスの'75年の曲('76年全米10位)のカバーで、レコーディング自体にもエアロのスティーヴン・タイラーとジョー・ペリーが参加。思わず体が動いてしまうファンキーでボトムの太いドラムのイントロ、途中で入るスクラッチ音、それに続いて飛び出すシンプル&キャッチーを地でいくようなギターリフ、これらが絡み合って生まれるグルーヴ感のカッコ良さは、普段黒人音楽を聴かないロックファンをもあっという間にトリコにした。突進力あるRun DMCのラップに割り込んでくるスティーヴン・タイラーのシャウトの迫力も圧倒的。チープなサウンドと乱雑な演奏が毒々しいオリジナル・バージョンも捨てがたいが、完成度という点ではやはりこちらに軍配を上げたい。それでも、このRun DMCのバージョンは、基本的にはエアロのオリジナル・バージョンに結構忠実な作りであり、そう考えるとヒップホップの元祖はエアロであると考えられない事もない。(ちなみに、世界初の本格的なラップ・レコードは、シュガーヒル・ギャングの「Rapper's Delight」('79年)と言われる事が多い。その後のヒップホップに与えた影響が絶大なのはもちろんだが、当時ほとんど「過去の人」扱いだったエアロスミスは、この曲のヒットによって一気に株を上げる。勢いづいたエアロは'87年に「Permanent Vacation」を発表。これがジワジワと売り上げを伸ばしロングセラーを記録する。さらにはガンズ&ローゼズ、モトリー・クルー、ラットといった当時人気を博していたバンドの連中が口を揃えて「俺達はエアロスミスに影響された」と発言。かくしてエアロは第二の黄金期を迎える事となり、それは現在でも続いているのはご存知の通り。つーコトでここをクリックすれば、この曲のカッコいいビデオクリップが見れますぜい!
2006.05.25
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1963年初頭にイギリスで発売されたビートルズの2ndシングルであり、1stアルバムのタイトルにもなっている、初期ビートルズを象徴する曲なのだが、僕にとってはビートルズ原体験の一曲でもある。というのは、かの子供番組「ひらけ!ポンキッキ」(ポンキッキーズじゃなくって)の中でこの曲がふんだんに使われていたからなんですね。ジョンのハーモニカと「カモン、カモン」というフレーズをうまーく編集して15~20秒(だったと思う)くらいにまとめられていたジングルは強烈なインパクトがあったなあ。全篇ジョンとポールのハーモニーで歌われ、「カモン、カモン」という掛け合いの部分ではジョージも加わるというコーラス・ワークと、程よく力の抜けたジョンのハーモニカが鮮烈な印象を残す、まさに初期ビートルズの魅力が凝縮された一曲と言える。リンゴのドラムの躍動感は素晴らしいものがあるが、それに対してどことなく頼りないジョージのギターもタマランです。よく知られているように、この曲は元々ロイ・オービソン風のロッカ・バラードだったのだが、ジョージ・マーティンのアドバイスで、ハーモニカをメインにして、よりアップテンポに演奏された結果、見事キャッチーなポップソングへと生まれ変わった。録音が終わった時、エンジニアルームからジョージ・マーティンがマイクを使って「君たちのナンバーワンヒットが生まれた」と言ったという。ちなみにそのロイ・オービソン風という原型バージョンを聴いた人は、この世にほとんど存在しないと言われる。当時にしてみればどこの馬の骨とも分からない新人のボツテイクなのだから、破棄されてしまったのだろう。たぶんどうってコトのないシロモノなのだろうがやはり聴いてみたい気はする。この曲のステレオ・バージョンでは、終盤の「I know you never even try girl」という部分でジョンが歌詞を間違えて歌っており、さらに歌の最中に吹き出し笑いをしているのだが、当時はそのバージョンが堂々と発売されていた。「Please Please」という韻を踏んだ歌詞も実にウマイ。「どういう意味なんだコレ??」と疑問を抱いていた中学生の頃がナツカシイなあ…1963年全英1位(NME紙)、全米でも翌年に最高3位を記録するヒットとなったが、「ビートルズ1」には収録されていない、という微妙な扱いの曲でもある。ポム・スフレのホームページでは自作曲の公開のや独自の名盤レビューを行っています!
2006.05.21
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今年の夏にはいよいよウルトラマンレオのDVDが発売される。誰かカネくれカネ。ウルトラマンレオは1974年から1年に渡ってTBSで放送された第2期ウルトラシリーズ最後の作品であるが、その後放送された「ザ・ウルトラマン」(アニメ版ウルトラマンという珍品)や「ウルトラマン80」が番外編的な雰囲気を持っていた事を考えると、レオは事実上、昭和ウルトラシリーズ最後の作品としての印象が強い。レオの前番組である「ウルトラマンタロウ」が明るくハツラツとした雰囲気と、それまでのウルトラシリーズの総括的な色合いを持っていた事に対し、このレオはそれまでのウルトラ兄弟とは違う(そもそも人種からして違う)孤独なヒーローという設定、当時流行のスポ根(死語)を取り入れたハイテンションな作風、防衛隊であるMACのメンバーがことごとく死亡(途中で全滅)するどころか、女子供も容赦なく殺すというハードなストーリーが異色の雰囲気を放つ作品となった。また、昭和ウルトラ史上最も低予算な作品としても知られ、ウルトラマンのくせに光線技が使えないというナチャケナイ設定もさる事ながら、出てくる怪獣が小学校の学芸会のぬいぐるみレベルというのもシリーズ末期を思わせるものだった。しかし、音楽の質の高さはシリーズ史上群を抜いており、その中でも番組前半の主題歌「ウルトラマンレオ」(1~13話に使用)はウルトラ主題歌史上最高傑作と言える名曲。作詞に阿久悠、作曲は「ウルトラマンタロウ」と同じ川口真だが、明るくポジティヴな曲調だったタロウの主題歌に対して、こちらの方はダークで攻撃的な雰囲気が特徴。その嵐を呼ぶかのようなイントロだけでも血が騒ぐが、続いて一気に炸裂するシンセサイザーの音色で、もうアドレナリン全開。おおとりゲン(=ウルトラマンレオ)演じる真夏竜の歌声も曲やサウンドとマッチしていて実にカッコイイ。曲中に飛び交う電子音やストリングスアレンジも効果抜群。「ウルトラマーン、レーオー(レーオー)♪」という部分からはパーカッションも加わって、さらに焦燥感を煽る細かいアレンジも見逃せない。歌に合わせて流れるOP映像は、ピアノ線丸見えなオモチャ戦闘機が悠然と飛ぶのだが、これが燃えるんだなあイヤホント。時代が持っていた「怒り」と「熱さ」ゆえのものだろう。このコンビによる劇中の挿入歌である、胸踊る勇ましい行進曲「MACのマーチ」や、ハーモニカの音色と真夏竜の優しい歌声が涙なしには聴けない「星空のバラード」も忘れられない名曲だ。もちろん劇伴を担当した冬木透も素晴らしい仕事をしている。番組には杉田かおるや、後に声優として有名になる富永みーな(=カツオ君)が子役で出演している事は有名だが、第40話「MAC全滅!円盤は生物だった!」の回で、怪獣に惨殺される先生を演じてるのはマジンガーZの主人公やジャッキー・チェンの吹き替えで有名な石丸博也だったりもする。また番組の第一回目ではウルトラセブンが登場するが、当時セブンの着ぐるみが既になかったため、ウルトラマンタロウのツノを折って改造したものをセブンとして登場させたという。↓ほれこれだ。う~む、こりゃ確かにセブンというよりツノなしタロウだ。当時幼いながらも「ヘンなセブンだなあ…」となんとなく疑惑を持っていたのだが、そうゆうコトか。と、いうコトで誰かカネくれ。
2006.05.20
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奥田民生の2001年のシングルで、ジェリーフィッシュのアンディー・スターマーとの共作曲。2002年の大傑作アルバム「E」(写真)に収録。前のシングル「マシマロ」から1年6ヶ月という長いインターバルを挟んで発表された入魂のシングルで、当時、不調気味だった民生の高らかな復活を告げる一曲となった。狂おしい恋心を歌ったバラードで、民生にしてはセンチメンタルな曲調を持ったラヴ・ソングだ。弾き語りによる静かな歌い出しから、サビで一気に盛り上がるベタな展開を持つ曲だが、決して甘くなり過ぎず、民生ならではの名曲に仕上がってるのはさすが。歌詞も民生としてはストレートなもので、どこぞのa○exの歌手が歌うと、すっげえウソ臭く聴こえるのだが、民生が歌うと実に胸に迫ってくるのだから不思議。タイトルに偽りなしのスタンダードな名曲だ。これほどの曲なのに、それほど売れなかった所も民生らしい。個人的には民生の曲では3本指に入るくらい好きだなあ。The STANDARD作詞 奥田民生 / 作曲 奥田民生/Andy Sturmerさらば昨日の口づけよもうそれはそれとして燃え上がる胸そばで囁く恋人のもうそれはそれとして盛り上がる夢裸のあなたをもっともっと知らないとならば何をすればいいかともうそれはそれとして湧き上がる夢あなたを想うと どれほど苦しいと言えるまでの愛じゃないとないとあなたがいないと死ぬほど寂しいと言えるまでの愛じゃないとないとないと※ポム・スフレのホームページでは奥田民生のアルバムについて取り上げています!
2006.05.18
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発泡酒ドラフト・ワンのCMソングとしてすっかり有名になってしまったこの曲。未だに使われてるって事は、よっぽど評判がいいのかコレ?CMでは色んな人のバージョンが使われているこの曲、元々はジャマイカのレゲエ・バンド、パラゴンズがオリジナルなのだが、やはり一番有名なのは'81年に全米1位を記録したブロンディのバージョンだろう。ブロンディは70年代半ばのニューヨーク・パンク・シーンから出てきたバンドで、デボラ・ハリーのコケティッシュな魅力と、パンクの枠に収まらないポップ性を武器に70年代後半から80年代初頭にかけてヒットを連発した。「夢見るNo.1」というステキな邦題を持ったこの曲、作者は前述のパラゴンズのメンバーであるジョン・ホルトで、デボラ・ハリーが友人からもらったテープの中に入っていた一曲だった。ブロンディには何人ものソングライターがいたが、この曲をとても気に入ったハリーとクリス・ステインは、バンドで録音する事を決めた。「絶対ヒットする曲だと思ったわ。美しいメロディーで、オリジナルはハーモニーもとてもエキサイティングだった」-------デボラ・ハリーレゲエのリズムに、カリプソ風味をまぶしたポップ・ナンバーで、三人のパーカッションにストリングス、ホーンも加えたトロピカルで爽やかなアレンジがとても楽しい。親しみやすいメロディとホンワカした雰囲気がなんとも言えない気分にさせてくれる一曲だ。「あなたのナンバー・ワンになるんだから」と歌うハリーのボーカルにもトキメキうほっそれではここをクリックして「Tide Is High」を聴こうか。なお、この曲は'81年の「Autoamerican」に収録されているが、アルバムとしてはやや散漫なので、ブロンディをこれから聴く方にはベスト盤(写真)で聴く事をオススメしたい。うほっ
2006.05.17
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70年代のイエスといったら、'71年の「Fragile(こわれもの)」、'72年の「Close To The Edge(危機)」ばかりがもてはやされるような気もするが、この3rdアルバムである「The Yes Album」('71年発表)もイエスを語る上で欠かせない名盤であり、「Fragile」も「Close To The Edge」も、このアルバムの方法論の延長線上にあると言っていい。'73年のライヴ盤「Yessongs」では、このアルバム(全6曲)から4曲が演奏されている事でも、メンバーのこのアルバムに対する思い入れが伺える。ピーター・バンクスに代わって参加したスティーヴ・ハウの華麗なギターワークは、イエスに華々しさを添え、黄金期の到来を充分に予感させる。リック・ウェイクマンはまだいないけど、トニー・ケイのキーボードもいい感じ。10分近くに及ぶ「Yours No Disgrace」や、組曲形式の「Starship Trooper」「I've Seen All Good People」などのスケール感溢れる楽曲が収録され、シンフォニックかつ明るい「イエスサウンド」の確立が成されたのも本作だ。それらの楽曲の出来も非常に良く、70年代のイエスでは一番ポップで分かりやすい作品とも言える。ポップなリフと有名曲のフレーズが飛び交う「Yours No Disgrace」が個人的なベスト。組曲「I've Seen All Good People」も静と動のバランスが秀逸な佳曲で、この中の前半曲「Your Move」はシングルカットされ、アメリカでも初のヒット曲となった(っつっても40位だけど…w)。小品ならではの魅力を放つ「The Clap」「A Venture」も見逃せないし、「Perpetual Change」の熱気ある演奏も忘れられない。全英チャート最高7位。「メロディーメイカー」誌では'71年度アルバムの人気投票で2位(1位はEL&Pのタルカス)を獲得した本作だが、ジャケのデザインがロジャー・ディーンじゃない所が「天下を取るもう一歩手前」を感じさせるなあ。
2006.05.15
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あ~だりぃ~。体調もイマイチで何もする気が起こらん…今日のビートルズ・レビューどうしよう…(↑タイトルに戻る)ホワイト・アルバム収録のポール作の短いロック・ナンバーで、リンゴのドラムを除いては、4トラックレコーダーを使ってポール一人で録音された。シンプルというかやっつけ仕事みたいな曲だが、それでもポール的なポップ感覚が滲み出ており、言葉にできない魅力があるのが不思議だ(そう思わない人もたくさんいるだろうが…)。その曲調といい、デモ・テープみたいな仕上がりといい、ポールの宅録1stソロ「McCartney」に入っていてもおかしくない一曲。ポールのヘヴィなボーカルが印象的で、「道の真ん中でヤッちまえ」というキワドイ歌詞を連呼するだけという楽曲の構造もスゴい。ポールのイカれ具合が凝縮された一曲で、ジョンが気に入っているという逸話もなんとなく納得。リンゴの単調で重たいドラムがまた気だるさを強調している。「こんな曲だったらオマエ自分でやれよ」と言わなかった所もさすがリンゴ。ジョンの「I'm So Tired」と対をなすかのような気だるい雰囲気を持つ曲だが、この後にポール作の美しい小品「I Will」が続くという構成が絶妙で、この2曲をセットで聴く事で、それぞれが互いの魅力を高めあう、という効果を生んでいる。ポム・スフレのホームページでは、自作曲の公開や、独自の名盤レビューを行っています!
2006.05.14
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某コーヒーのCMでブルーハーツの曲と共に、往年のロボットアニメ「勇者ライディーン」の映像が流れてきたのにはビビッた。モノクロの映像が余計に神秘性を感じさせるなあ。「勇者ライディーン」は、1975年から1年間に渡ってテレ朝で放送されたアニメで、当時赤ちゃんだった僕はリアルタイムでは見れなかったが、夕方5時台のアニメ再放送全盛の時代に何度も放送されていたので、今も鮮烈に覚えている。アニメ制作を担当したのは、後にサンライズとなる創映社で、監督に富野喜幸(現・由悠季)、キャラクターデザインに安彦良和という「機動戦士ガンダム」の黄金コンビによる初めてのロボット作品でもある。当時流行のオカルト風味を取り入れた作風が斬新で、古代遺跡を思わせるメカデザインは今見てもカッコいい。"ミスター・ロボット"こと神谷明の熱い演技が堪能できる作品としても、スパロボ好きの男の子には忘れられない作品だ。しかし富野が監督を務めたシリーズ前半は視聴率不振もあり、放送局側からのテコ入れが入ったため、監督が交代。後半の監督は「巨人の星」や「ど根性ガエル」で有名な長浜忠夫が引き継ぐ事になった。神秘性を排除し、アクション性や熱血、ロマンティシズムを強調した作風は番組の視聴率を上げる事にも成功。実際見ていた僕もシリーズ後半の方が面白かったと記憶している。この路線の成功により、後の「長浜ロマンロボ」と呼ばれる「超電磁ロボ・コンバトラーV」「超電磁マシーン・ボルテスV」といった名作が生まれる事となる。一方、監督を降ろされた富野喜幸の復活劇は、その2年後の「無敵超人ザンボット3」まで待つことになる。さてこの主題歌であるが、作曲は「名犬ジョリィ」や「これっくらいのっ♪おべんとばっこにっ♪おにぎりおにぎり…」の歌で有名な小森昭宏氏。歌うは「およげたいやきくん」の子門真人。マーチ風のの勇ましい曲で、その雄大な響きを持つイントロはいつ聴いても感動的。「フェードイ~ン♪フェードイイ~ン♪」という部分での転調も印象的で、「たちまちあふれるしんぴのちかーら~♪」という所で曲は最高潮に達する。壮大に終わるエンディング部分も大きなカタルシスを感じさせてくれる、熱さに満ちた名曲だ。クレヨンしんちゃんのOPテーマ曲のひとつ「とべとべおねいさん」が、この曲と酷似している事はあまりにも有名。また、この作品のヒロイン、桜野マリを演じた高坂真琴(シリーズ前半のみ)は、「エースをねらえ!」の岡ひろみの人であり、現在コンバットのCMで、「マコちゃんホントは55歳。いや~ん!」と言ってるあの人である。↓詳しくはこちらで。http://www.kincho.co.jp/cm/html/2006/combat_anime/01_combat_anime.html
2006.05.13
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ロック史上に燦然と輝く名盤として有名な、エアロスミスの「Rocks」(写真)は、今から30年も前の作品であり、エアロが最もエアロらしかった頃の作品でもある。倉庫の中で録音したというサウンドは、それまでの荒々しい感触を残しながらも緻密なもので、ひとつひとつの音が複雑に絡み合い、濃密な音空間を作り出している。1曲目の「Back In The Saddle」は、当時のコンサートのオープニングにも用いられたヘヴィなナンバーで、緊張感溢れるイントロからもう耳は釘付け。スティーヴン・タイラーとジョー・ペリーが真っ向から激突し、スティーヴのはちきれんばかりのシャウトと、燃えるようなギターの応酬が息を飲むようなテンションを生んでいる。カウボーイが突っ走るようなリズム・アレンジもイカす。この曲だけで即名盤決定なのだが、3曲目の「Rats in The Cellar(地下室のドブねずみ)」も、ダーティでふてぶてしいオーラがみなぎるエアロならではのロックナンバーで、そのギラギラした疾走感が卒倒しそうなほどカッコいい。その他にも、リフが印象的な「Last Child」、重くヘヴィなギター・サウンドが怒涛のように迫ってくる「Combination」、思わず一緒に歌ってしまうキャッチーなメロを持った「Lick And A Promise」、ラストを飾る美しくそして悲しいバラード「Home Tonight」まで、一瞬たりとも耳を離す事を許さない驚異の34分だ。粒の揃った楽曲、優れたプロデュース・ワークもさることながら、このアルバムの持つ輝きとスピード感は、チンピラ・ロッカーだった彼らの「怒り」と「混沌」ゆえのものだと思う。このアルバムが発表された1976年、海の向こうのイギリスでは、ほぼ時を同じくしてパンク・ロック・ムーヴメントが起こったという事実も忘れられない。アルマゲドンの歌がエアロだと思っている人は今すぐそれを捨てて、このアルバムを聴きましょう。つーか聴け
2006.05.11
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60年代ポップスのスタンダードである「Red Rubber Ball」('66年全米2位)でおなじみのグループであり、ジョン・レノンがグループの名付け親である事でも有名なThe Cyrkle。繊細なハーモニーと甘いメロディーの楽曲が魅力で、'66年には前述のヒット曲を収録したアルバム「Red Rubber Ball」、'67年には名盤の誉れ高い「Neon」を発表するも、大きな成功には至らず、経済的に貧窮した彼らは、CMソングの作曲や、B級ポルノ映画の音楽を手掛けたりした。'70年にCyrkle名義で発表された「The Minx」(写真)は、'69年末に公開されたソフト・ポルノ映画のサウンドトラックで、マニアの間では幻のアルバムとして長く語り伝えられていた一枚だが、ソフト・ロック・ブームの中で急激に知名度が上がった事もあり、現在ではCD化もされている。映画は、Minxと呼ばれる女産業スパイ達が活躍するという内容で、68年に完成しながら「インパクトに欠ける」という配給元の要請から、お色気シーン(つまりエッチシーン)を追加して、成人指定として公開されたという、トホホな経緯を持つB級ソフト・ポルノらしい。そしてこのアルバム、B級ポルノのサントラという事情とは関係なく、音楽的には非常に完成度の高い内容で、単純に気持ちよく聴ける一枚。特に、スキャットで歌われるタイトル曲と、「It's A Lovely Game Louise」の二曲は悩殺もののボサノヴァ・ナンバーで、そのやるせない美しさには思わず溜息が出そう。まったりとしたメロディーと、ゆるいオルガンの音色が心なごむ「Murray The Why」、初期のビーチ・ボーイズみたいなガレージ・インスト・ナンバー「The Rigging」や、ケッタイなインスト「The Chase」もタマらん…ちょいエロなジャケットと共に、モンドな魅力を放つこのアルバムは、The Cyrkleの素晴らしい仕事のひとつだ。
2006.05.10
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5月下旬に公開されるFIFA公認のサッカー映画「GOAL!」のサウンドトラックに、オアシスが未発表曲や、既発表曲の別バージョンを提供する。映画の内容はベタベタの青春モノだそうで、しかも主題歌が「Morning Glory」ときたもんだ。まるで「黒くぬれ!」とでも言わんばかりのベタ具合。テレビでも映画の宣伝と共にこの曲流れまくってるし。ヘリコプターの音にのせて、煽情的なイントロで始まるこの曲は、おなじみの名盤「(What's The Story)Morning Glory?」のタイトル曲。当時まさに「怖いもの知らず」状態だったオアシスの勢いをそのまま音にしたような曲で、キャッチーな楽曲もさることながら、有無を言わせず聴き手をねじ伏せるかのような、疾走感と迫力を持つ一曲だ。この曲を聴くと理屈抜きに血が騒ぐという人は結構多いのでは?1995年に発表された、オアシスの2ndアルバム「(What's The Story) Morning Glory?」は、当時から「名盤認定」されていた一枚で、カート・コバーン・ショック以降、新しいカリスマとムーヴメントを探していたロックファンやジャーナリスムは、このアルバムに飛びついた。「俺達はビートルズになりたいんだ」と公言していたオアシス。そしてこの時の彼らは、ほんの一瞬だがビートルズになれたような気がした。もちろん音楽的な深みはビートルズにはるかに及ばない、という事はみんな百も承知だったが、そんな錯覚を起こさせるようなオーラがこの時期の彼らにはあったように思う。彼らは傲慢だった。だがそれは同時に、若さと結びつくと一種の魅力になることもある。そして、その傲慢さを納得させてしまうだけの楽曲力が「(What's The Story) Morning Glory?」にはあった。それは「いい曲を書いたものが勝つ」という事を再確認させる事にもなった。「(What's The Story) Morning Glory?」はイギリスでは当然の如く一位を記録し、アメリカでも4位まで上昇。日本でも大ヒットし、現在でもオアシスの最高傑作というだけでなく、'90年代を代表する名盤という評価はゆるぎない。あれから10年以上たって、この曲が映画の主題歌になるというのも、また一興。オアシスに再び朝焼けの栄光は訪れるか?
2006.05.08
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昨日(5/6)のNHK-BSでやっていた、ジョン・レノンの映画「イマジン」をひさ~しぶりに見た。1988年の作品だから、もう18年も前の映画なのね。ぼよよ~ん膨大な映像と関係者のインタビューをもとに、ジョンの半生をドキュメンタリー風に綴った映画だが、安易な構成と、粗雑な編集は、なんだかそこらへんの安っぽいドキュメンタリー番組みたいでちょっと悲しい。もちろんこれはあくまで商業映画であり、しかも題材が世界一有名なロック・ミュージシャンであるだけに、コアなファンだけを視野に入れた作りにするワケにはいかなかったのかもしれない。それでも、ビートルズやジョンの重要曲をふんだんに使いながらも、「ジョンの人生を駆け足で辿ってみましたー」的なモノだけで終わってしまっている内容はやはり手ごたえに欠ける。ジョンの人生、残した作品、哲学などについてもう少し鋭い洞察や切り口があっても良かったような気はする。ジョン・レノンという人間の偶像化は、今も昔も現状はあまり変わっていないような気がするが、この映画はそうした「虚像」としてジョン・レノンを美化しようとはせず、ジョンのリアルな人間像にスポットを当てようとしているのには好感が持てる(ここで見れるジョンの姿が全てと言うつもりはないが)。ジョンの自宅に押しかけた熱心なファンが、ジョンの書いた歌詞について言及すると、彼は淡々と言い放つ。「現実と混同するな」「あれは単なる言葉遊びだ。深い意味などない。ディランだってやっている」割り切ったエンターテイナーならともかく、ジョンのように「表現者」としての道を選んだ人間としては、ある意味無責任な発言にも思えるが、それはジョン自身も自覚していたのだろう。ヨーコも「ジョンは責任を感じていた」と映画の中で言っている。ジョンがそんなファンに対して言えるのは「腹は減っているか?何か食べよう」という事くらい。こうした葛藤はポップ・スターの宿命とも言える。「平和のベッドイン」や、それに対して批判的な漫画家やジャーナリストとやり合うジョン(の発言)が、己の理想に燃えて学生運動をする世間知らずの学生と大して変わらないように見えた事に、自分の中の時の流れを感じた。トシをとっちゃったね。。。ボクこの映画で僕が好きなのは、「Oh!Yoko」の録音で、ジョンがフィル・スペクターと、一本のマイクを分け合って一緒にハモる場面。サングラスに無表情というフィル・スペクターのオーラも凄いが、ボケをかますエンジニアに、苛立ちを隠そうとしないジョンの姿はだだっ子みたいで何だか好きだ。…と、なんだかんだで、語り出したらキリがなくなりそうなので、この辺でやめておく。映画のエンド・ロールで流れる「In My Life」と「Real Love」には泣けるなあ…
2006.05.07
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