今日も元気で

今日も元気で

2009.12.25
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       そんなこんなで、私たちは、
ラブホテル では 満室になるとネオンが消える  という知識を身に付けたのだった。


       それが判ると、連休と突入前夜や、クリスマス・イヴなど、
       ハナからネオンが消えてたり、林立するホテルが軒並み真っ暗だったり、

       それぞれ人気ホテル、そうでもないホテル、一目瞭然で、
       なかなかに 微笑ましくも?? 奇妙な気分になったものである^o^;。



           私たちの新居が ホテル街といっていい場所にあるとはいへ、
           近くに歓楽街がある訳ではなく、


           平和公園の横を流れる川沿いの、陽のさんさんと降り注ぐ
           寧ろ、ホテルさへ無ければ、風光明媚な場所といへる地であり、

           3軒先を曲がるとそこから小規模ながらアーケード街もあって、
           昔ながらの小さな専門店がたくさん並び、
           魚屋さん、肉屋さん、自家製パン屋さん、八百屋さん、、、
           何処も皆、親切で、安くて美味しくて、温かい。
           ドラッグストア、手軽なブティック、書店、文具店。。

           肝心の階下の大家さんにも、隣の超豪邸の某大会社会長さまご夫婦にも
           とても可愛がっていただき、私たちはこの地をこよなく愛し、

           この小さな2DKが棲み辛いほど手狭になるまで、
           ずっとこの家に、この地に住むのだ、と思っていた。



           上の少年の誕生と引き換えのやうに、実家の父が急逝したため、である――。






          ともあれ、タイトルの件。


          結婚後に転職した私は、平日定休の夫と休日が合わず、
          また残業につぐ残業、今日は四国、明日は大阪、3日後には東京、
          などというハードなスケジュールをこなし、



          それも互いに残業に入る、その前にちょこっと外で逢い、
          一緒に外食して また別れる、といった毎日。



            見かねた?夫の上司たち( 私の元上司でもある )が、
            ご褒美??として、4日間ほど夫に連休を下さることとなり、

            私たちは、能登方面から黒部へ向けて 旅行することにしたのだった。


          が、出発日前夜に、専門学校の生徒さんの急逝を告げる電話が入り、
          驚愕した私たちは、能登行きをキャンセルし、
          遠方の生徒さんの実家へ泊りがけで駆けつけ、悲しみの席についたのだった。


            一夜明けて野辺送りを終え、
            悲しみのなか、とぼとぼと帰宅した私たちだったが、
            休暇は 後丸3日残っている。


            お盆休暇無し、お正月も2日しか休みのない会社で、

            帰省もしなくてよい、2人ともが後3日も休める休暇とは、
            今後絶対取れるハズもないことだから、
            このまま喪に服し続けて、何処へも行かない、というのは、
            余りに勿体無いかも知れないと、

              亡くなった生徒さんに、もう1度深く合掌し、

            行き当たりばったりの、行けるところまで行ってみよう、という
            「 旅 」に出ることにしたのだった。





          喪服を脱ぎ、能登行きに準備していたバッグをそのまま持って、
          広島駅に行き、北か南か迷った末に、鹿児島行きのブルートレインに乗る。

            行き当たりばったりなので、鹿児島までは行けず熊本まで。
            それも、夫とは同じブースになれたものの、向かい合わせの中段と下段。
            初めてブルートレインに乗る、という夫のハイテンションぶりに手を焼き、
                2度と夫とはブルートレインに乗らない、と
                固く固くこころに誓ったのはさて置き。


          熊本に午前4時につき、市電が動く6時まで構内で過ごし、
          熊本城を見学して鹿児島市入りして事件が起こる。

          宿泊施設を紹介して貰おうと駅の案内所へ行くと、
          鹿児島では小学校国語教育?だったか何かの大会が行われており、
          全国から先生方が集まって来ておられる由にて、市内はもとより、
          近郊の市街一円の宿泊施設が全て満室だ、というのである。


             当時はネットカフェや24時間営業のスパなどなかったし、
             時間的に、次の大きな都市まで行けそうもなかったため、
             一瞬、途方にくれたのだったが、
             ラブホテルなら、なんとか泊まれるのではないか、と思いつく。

             旅先ではあるし、誰に見咎められるってこともないだろし、
             れっきとした?夫婦なんだし、ラブホテル? 無問題だよね!



          そう決めちゃうと、こころも落ち着いて、市内をぶらりと観光。
          おかしなもので、初めての土地でも、
          ラブホテルのありそうな場所、というものはだいたい判るもので^o^;。

          何故かしら照れくさいのを隠しつつ、ブルートレインでの疲れもあり、
          早めに投宿しようと、でも、タクシー代はもったいないと、
          ラブホテルが4~5軒見える、田んぼや畑もある長閑な土地の高台へ、
          旅の荷物を抱え かなりの距離をえっちらおっちら 徒歩 で向かう。





          歩くうちに陽が落ちて 1つ、2つとネオンが灯り始め、

          一抹の不安があった私たちも、

            「 ヤった~! 」
            「 だいぢゃぶ、だいぢゃぶ、泊まれるぢゃん! 」

          ほっとした途端、1軒のホテルのネオンが消える。


            「 ???!! 」 
            「 ヤバイんぢゃない? 急がなくちゃ 


          言ってる端から、私たちを追い越したタクシーが
          ネオンのついているホテル前に着けて、また1軒ネオンが消える。


            「 ぐわ~~!!
              このままだと野宿になっちゃうよ~~!! 」


          半泣きで、坂道を登る。
             また1台。 ネオンが消える。
                また1台。 ネオンが消える。

          とうとうネオンがついているホテルが1軒のみになり、
          思わず後ろを振り返ると、遠くから車のヘッドライトが近づいて来る。


            「 ダッシュ~~~!!! 」


          夫も私も、死んでも構わない状態でホテルに向けて坂道爆走し、
          殆ど同時にホテル前に着き、車でない分、私たちが1歩早くホテルに入り、

          とにもかくにも、目に入った大きなタッチパネルをバン!!と叩くと、
          それでチェックインとなったらしく、
          タッチパネルの灯りと同時に 外のネオンサインが一斉に消え。


          私たちのすぐ後に停まっていたタクシーは、すっとそのまま発車して行く。


            「 ぅわ、最後の一部屋だったんだ、、!! 」


          よく観れば、タッチパネルは他にもずらりと並んでおり、全て消灯している。

          空室の場合は、それぞれにお部屋の内装と料金が明るく表示され、
          あれこれと選ぶことができたらしい。


             何はともあれ、1ルーム ゲットぉぉ!! と、
             互いにピースサインを出し合いながら、ぜーはーぜーはー。
             暫くそのまま動けず。


          フロントでへたり込む程、全速力でダッシュし、
          ドタドタとラブホテルに乱入するとは、前代未聞のバカップルではなかろうか ^o^;



                お部屋は、広い浴室こそガラス張り(滝汗)だったけれど、
                その浴室も清掃が行き届いているのがひとめで判る。

                ガラス張り以外は いたって真面目なつくり?で、
                特別な設備? などなく、逆に とても広くて豪華で、
                かなり心地よく過ごせてカンドーする。

                アメニティグッズもブランドがしっかりしており、
                これだけのお部屋での一泊料金の安さに、私はすっかりゴキゲン。

                鹿児島らしい、と思ったのは、
                サービスとして「 芋焼酎飲み放題 」であったことで、
                これには いたく夫が、カンドーしていた。

                このバカップルは、気持ち良~く飲み、ぐ~っすり眠って、
                早朝に爽やかに目覚め、つい、窓を全開にして、
                たまたま 犬と一緒に散歩してた御方に 驚愕されたのだった^o^;。




ペン汗


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Last updated  2009.12.31 03:33:13
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りうりう* @ 「 お年頃 」 お互いに > パクチのねぃさん  >…
りうりう* @ 「 つまり現在既に 」 やっぱり そなのかな^o^;?? > やじ…
りうりう* @ Re:熟慮に熟慮を重ねた末(05/07) あそびすとさん  > なんてことを言…
あそびすと @ 熟慮に熟慮を重ねた末 なんてことを言っていると、どちらにも進…
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りうりう* @ Re:「 反応 」(03/28) あら(滝汗)。>ぢぶん JJ2007さんへの…
やじさん上総ん @ Re:その ココロ は。(04/01) つまり現在既に彼女が・・あ。。いやいや(…
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