全26件 (26件中 1-26件目)
1

今年は、柴崎友香さんが芥川賞を受けた年でした。その受賞作「春の庭」も良かったけれども、描写につぐ描写で最後までいかされてもた、「寝ても覚めても」。年の前半からは、野崎まどさんのSF、「know」。ブログを休んでいた間に読んだ本の中から、不毛の性から始まり、生で終わる、窪美澄さんの「ふがいない僕は空を見た」。そして、読んだばっかりで、ういういしいのか手だれなのか、よくわかんなかったけれども、とても良かった、津村記久子さんの「エヴリシング・フロウズ 」。それと、これまた読んだばかりの、ハメット「ガラスの鍵」。おしまい。
2014年12月31日
コメント(0)

やはり、会うべき人も話すべき人も、自分はたくさん持っている、と思う。それでもヒロシは、自分の心の一部がなくなってしまったような気がした。自分が地図なら、どのぐらいの大きさの島が消えたのだろうと思いながら、サドルに乗ってペダルを踏む。きっとオーストラリアぐらいだ。それが大きいのか小さいのかはわからないし、話して参考になることを言ってくれるような相手もいない。でもべつに誰かに言いたいとも思わなかった。ただ、ずっと自分はその空白を持ち続けるだろう、とヒロシは確信しながら、少しペダルを踏む力を強くした。(津村記久子さん「エヴリシング・フロウズ 」P339)というわけで、津村記久子さんの「エヴリシング・フロウズ」を読みました。登場人物は全部中学校3年生で、主な舞台も中学校を中心とする近隣なので、内容もジュブナイルのようなものかと思いきや、ちっとも子どもっぽくなく、逆にアンバランスなような気もするけれども、その違和感を上回るくらいよくできています。最後、それぞれの進路が決まって、みんな離れ離れになってしまうけれど、感傷的でもありません。「エヴリシング・フロウズ」。つまり、「たぶんまた誰かが自分を見つけて、自分も誰かを見つける。すべては漂っている。」(P346)、ということなのでしょう。ところで、誰もが気づくことなのですが、「ヤザワ」の会話部分だけが、カッコの中に入らずに、すべて地の文で表されています。最初、「ヤザワ」は、実は存在しないんではないか、と思ったのですが、そうではないらしい。インタビューでは、「かっこいい男の子を書くこと」をやってみた。らしいです。高倉健さんみたいな。ってかな?「クラス替えは、新しい人間関係の始まり。絵の好きな中学3年生のヒロシは、背が高くいつも一人でいる矢澤、ソフトボール部の野末と大土居の女子2人組、決して顔を上げないが抜群に絵のうまい増田らと、少しずつ仲良くなっていく。母親に反発し、学校と塾を往復する毎日にうんざりしながら、将来の夢もおぼろげなままに迫りくる受験。そして、ある時ついに事件が…。大阪を舞台に、人生の入り口に立った少年少女のたゆたい、揺れる心を、繊細な筆致で描いた青春群像小説。」(文藝春秋社の紹介)
2014年12月30日
コメント(0)

「あの子、友達か」「そやな」ヒロシは、文化祭の関連のものはひとまずおいて、食器を台所に戻しに行くことにした。電気のついていない、光の差さない居間を横切りながら、さっきまで家にいたのは誰なんだろう、と考えた。大土居だと頭ではわかっているのだが、今まで知らなかった人、昨日出会った人のように思えた。文化際の道具を取りに行き、歯を磨いて部屋に戻ると、カーテンを閉めて、ほとんどベッドに倒れこむようにして寝転がった。脳がレモンみたく絞られるような意識の混濁の中で、また会えたらいいということだけを少し考えて、ヒロシはすぐに眠った。それが誰にかはわからなかったし、夢も見なかった。(津村記久子さん「エヴリシング・フロウズ 」P246)
2014年12月29日
コメント(0)

校門を出た時よりも陽が傾いていることに気が付きながら、ヒロシは唐突に、大土居のことを思い出した。大土居と話したことより、大土居が怖かった、ということより、その佇まいと影を思い出していた。今日はそれよりもっと重要なことがたくさんあったはずなのに、ヒロシは廊下の窓からの光が本当に眩しかった、と目をこすりながら、自宅の店の引き戸を開けた。塾で時間を過ごしている時も、ずっとあの窓からの光にやられているような気がして、落ち着かなかった。大土居の体は、夕方の光に空いた暗い穴のようだった。自分の足の爪先に、その影の先が接していたような記憶が蘇ってきたが、本当にそうだったかは定かではないし、もう確認のしようもない。誰にも訊かれないだろうし、それ以上に誰にも言いたくないと思う。ヒロシはよく、口にするのをためらうことを考えるけれども、今日はいつにもましてそう感じた。あまりに頭の中が光のことでいっぱいで、自分が周囲から何かおかしなことになっているようにみられているのではないかとすら心配した。(津村記久子さん「エヴリシング・フロウズ 」P131)
2014年12月28日
コメント(0)

清水正之さん「日本思想全史」。「この国の人々は選択的に外の思想を受け入れつつ、あるべき人間とは何かという問いを立ててきた。ではその根底にあるものは何だろうか。思想史を俯瞰してそれを探るには、日本の内と外の両側から眺める視点が必要である。そしてそのような内と外の意識こそ、古代からこの国で綿々と受け継がれてきたものだ。神話時代から現在までの各時代の思想に、外部的視点からの解釈を押し通すのではなく、内在的視点をもって丹念に光を当てる。一人の思想史家による、初めての本格通史。」(「BOOK」データベースより)佐々木克さん「幕末史」。「日本が大きく揺らいだ激動の幕末。江戸の末期、国際社会へ漕ぎだしていった時代に、いったい何が起きたのか。吉田松陰、坂本龍馬、大久保利通といった若者たちは、どのような志を抱いて生きたのか。本書は、日本を立ち直らせるために「挙国一致」で立ち向かった人々の姿を、最新の史料からダイナミックに見通していく。ペリー来航から明治国家の建設まで、日本が根底から生まれ変わる軌跡を、第一人者が一望に収める。」(「BOOK」データベースより)
2014年12月28日
コメント(0)

サミュエル・R・ディレイニー「ドリフトグラス」を買書つんどく。「アメリカの神話的SF作家サミュエル・R・ディレイニーの全中短篇を網羅する決定版コレクションがついに登場!名作「時は準宝石の螺旋のように」「スター・ピット」の他、代表作にして最高傑作「エンパイア・スター」を新訳で収録。華麗なる文体で彫刻された詩と思索と愛と暴力の結晶体、全17篇(新訳5篇・本邦初訳2篇)。」「スター・ピット/コロナ/然り、そしてゴモラ…/ドリフトグラス/われら異形の軍団は、地を這う線にまたがって進む/真鍮の檻/ホログラム/時は準宝石の螺旋のように/オメガヘルム/ブロブ/タペストリー/プリズマティカ/廃墟/漁師の網にかかった犬/夜とジョー・ディコスタンツォの愛することども/エンパイア・スター」(「BOOK」データベースより)「コメット・ジョーはメッセージを届けるためオカリナと仔悪魔猫と共にエンパイア・スターへと旅立つ・・・・・痛快なスペース・オペラにして実験的ビルドゥングスロマン、物語の面白さを凝縮した超絶技巧が炸裂するディレイニーの最高傑作「エンパイア・スター」が鮮烈な新訳版でついに登場! さらに、海に八つ裂きにされた男たちを哀切に描く表題作の他、ヒューゴー賞ネビュラ賞に輝くサイバー・ハードボイルド「時は準宝石の螺旋のように」、よきライバルであるロジャー・ゼラズニイのスタイルを真似た異色作「われら異形の軍団は、地を這う線にまたがって進む」、洗練を極めたテクニカラー・ファンタジー「プリズマティカ」等、華麗なる文体と変幻自在のイメージ、哲学的思索と愛と暴力とエモーションに満ちた天才ディレイニーの決定版短篇コレクション、全17篇収録。」(国書刊行会の紹介)
2014年12月27日
コメント(0)

カレン・ラッセル「狼少女たちの聖ルーシー寮 」を買書つんどく。「スワンプランディア!」 の作者の、デビュー短篇集です。「制服を着せられた狼少女たち。ワニとレスリングする少女。雪の宮殿を守るイエティ婦人。ミノタウロスは西部を目指し、海賊の子孫は雪山で歌う…摩訶不思議で奇妙、孤独で可笑しい10の物語。」「アヴァ、ワニと格闘する/オリビア探し/夢見障害者のためのZ・Z睡眠矯正キャンプ/星座観察者の夏休みの犯罪記録/西に向かう子どもたちの回想録/イエティ婦人と人工雪の宮殿/貝殻の街/海のうえ/事件ナンバー00422の概要/狼少女たちの聖ルーシー寮」(「BOOK」データベースより)
2014年12月26日
コメント(0)

タクシーでボーモントのアパートに向かった。車中では二人ともほとんどずっと黙りこくっていた。一度だけ、ジャネットが唐突にこう言った。「あの夢のこと。あのときは話さなかったけれど――鍵はガラスでできていてね、ドアを開けたときに砕けてしまったの。錠前が固くて、無理に回さなくてはいけなかったから」ボーモントは横目でジャネットを見た。「で?」ジャネットが身を震わせる。「蛇を閉じこめられなくて、みんな屋根に上ってきて私たちにからみついた。自分の悲鳴で目が覚めたわ」「ただの夢ですよ。忘れなさい」ボーモントは口もとだけをゆるめた。「それより、あなたは俺のニジマスを逃がした――夢のなかでですが」(ダシール・ハメット「ガラスの鍵」P418)というわけで、ダシール・ハメット「ガラスの鍵」を読みました。「マルタの鷹」は2回読んだことがありますが、「ガラスの鍵」を読むのは初めてでした。三人称で語られる物語は、始めのうちは、とても分かりづらい感じです。登場人物の感情の動きは、直接語られることがなく、すべて会話と表情と所作で推し測っていくことになります。しかも、表情や所作の描写がとても細かくて、これはなんの意味やろか?という疑問感満載で、疾走感にあふれた現在のエンタメ・ハードボイルドに慣れた目からは、しんどいと感じることでしょう。しかし、そこで挫折してしまってはいけません。読み終わった今、これがほんとの「ハードボイルドだど」、と感じています。文句ない傑作です。「賭博師ボーモントは友人の実業家であり市政の黒幕・マドヴィッグに、次の選挙で地元の上院議員を後押しすると打ち明けられる。その矢先、上院議員の息子が殺され、マドヴィッグの犯行を匂わせる手紙が関係者に届けられる。友人を窮地から救うためボーモントは事件の解明に乗り出す。」(「BOOK」データベースより)
2014年12月25日
コメント(0)

池澤夏樹さん編纂による、日本文学全集第一巻「古事記(池澤夏樹さん現代文訳)」を買書つんどく。「日本最古の文学作品を作家・池澤夏樹が新訳する。原文の力のある文体を生かしたストレートで斬新な訳が特徴。読みやすさを追求し、工夫を凝らした組みと詳細な脚注を付け、画期的な池澤古事記の誕生! 解題=三浦佑之」(河出書房新社の紹介)
2014年12月23日
コメント(0)

ほしよりこさんのコミック、「逢沢りく」を読みました。「りく」は、ちょっとねじれた父親と母親に育てられた、ちょっと変わった娘、というかたちで登場してきます。それは、「りく」に、「悲しい」という表情はあるが、「悲しい」という感情はないというところに顕著に現われます。まあ、いろいろあって、ごくふつ~の娘になっていくんやろな~(更生するいうたらええんか)、という予感の中で、このコミックは終わります。当の父親も母親も、それぞれの「思い」を抱えた中で、今みたいになってる、ということも示唆されるのですが、それは解決されません。特に、母娘という関係性からも、母親が、どんな「思い」を抱えているのかが興味深いです。さて、「りく」が変わることを契機に、この「物語の外」で、父親と母親も変わっていくのでしょうか?どんなふうに?と想像するのも、また楽しいんとちゃうかな~、と思いました。しかし、この絵はどうなんやろ?と思ったりもしますが、ネガティブな感情の表現のしかたが、独特で面白いですね。「りくは中学生。おしゃれなパパと、カンペキなママ、「オーラがある」と友だちが憧れる、ちょっと特別な存在。美しい彼女は、蛇口をひねるように、嘘の涙をこぼすことができた。悲しみの意味もわからずに――『きょうの猫村さん』で老若男女の心を鷲掴みにしたほしよりこの、傑作長編コミック! (上巻)」「関西の親戚の家に預けられたりくを襲う“あたたかな”試練の数々とは?「い~っやっ! ちょっと! めっちゃくちゃベッピンやないの~っ!」「あんためっちゃ目立ってるし!」関西弁ワールドに翻弄され、「私は絶対になじまない」と心に誓うりく。どうなるりく? そしてママとパパは・・・・・?笑って笑って最後に涙する感動作誕生! (下巻)」(文藝春秋社の紹介)
2014年12月22日
コメント(0)

野呂邦暢小説集成第4巻「冬の皇帝」を買書つんどく。「「車の列は川に似ている」都会のガソリンスタンドで働く青年の彷徨、漆黒の夜空と動乱の幻像ー自伝的表題作からミステリーまで、芥川賞受賞後に手がけた多彩な作品群。」「飛ぶ少年/剃刀/冬の皇帝/高く跳べ、パック/穴/もうひとつの絵/鳩の首/蟹/失踪者/魔術師たち/回廊の夜/敵/まさゆめ/朝の声/歯/とらわれの冬」(「BOOK」データベースより)
2014年12月21日
コメント(0)

この世の中で、せめて家族くらいは、そう思ったっていいだろう。(辻村深月さん「孫と誕生会」(「家族シアター」所収)P260)というわけで、辻村深月さんの「家族シアター」を読みました。寝る前に、一晩一話、一週間で読みました。ちょうどよかった。「メジャースプーン」あり~の、「ツナグ」あり~の、と言った感じ?
2014年12月20日
コメント(0)

その時。ばあちゃんが伸太の耳にそっと口を近づけた。そして、優しく、こう言った。「覚えててね」祈るような声だった。俺は身体を起して、伸太とばあちゃんを見た。伸太は何事もなかったように遊び続け、ばあちゃんもまた、その伸太を後ろから抱っこする。俺が聞いていたとは、思っていないようだった。俺の視線に気づいたばあちゃんが、「ん?」と顔を向ける。その顔が少し笑っていた。触発される、記憶があった。俺も、いつか、この声を聞いたことがある。覚えててくれな、と、誰かに言われた。(辻村深月さん「タマシイム・マシンの永遠」(「家族シアター」所収)P273)
2014年12月19日
コメント(0)

やられたらやり返すのが、子供らしい対応の仕方で、逃げ帰ってしまうのは意気地がない。俺の孫らしくない。こんなのは、泣き寝入りと一緒だ。そんな気持ちも、なくはない。しかし、今はそれ以上に、やりきれなかった。鉛筆立てにささっていたという実音の竹とんぼは、今はテーブルの上に載っていた。羽根も軸も、あの子たちより、よっぽどよくできている。俺の孫は――、できた孫だ。(辻村深月さん「孫と誕生会」(「家族シアター」所収)P250)
2014年12月18日
コメント(2)

「海に行った時、貝殻の音のことも話したよね。私が海の音だって言ったら、あんたが違うって言ってそれで怒っちゃたけど、あの時、本当はなんか言おうとした?『その音は』って言いかけて、やめてた」「ああ――」うみかが長く息を吸い込んだ。どうやら覚えているらしい。唇をきゅっと結ぶ。うみかが小声になって、答えた。「『その音は、お姉ちゃん自身が奏でてる音だよ』って、言おうとしたの」(辻村深月さん「1992年の秋空」(「家族シアター」所収)P209)
2014年12月17日
コメント(0)

「比留間をヒーローのままでいさせろってことか?」沢渡屋が息を詰めて言う声を聞き、ああ、そうか、と思う。ヒーロ。実在しないヒーローを信じるような無垢さは、当の幸臣にはもうないかもしれない。けれど。「サンタクロースみたいなものだと思ったらどうでしょう。実際にはいないかもしれないけど、とりあえず、いることにしてもらえませんか」実際のクリスマスを身に入れて祝ってやらなかった身で、どの面下げて言える言葉だろうかと我ながら思うが、言いながら、自分でもしっくりきた。(辻村深月さん「タイムカプセルの八年」(「家族シアター」所収)P154)
2014年12月16日
コメント(0)

えみりが私たちにどうして欲しいのかは、わからなかった。今もまだ、引き留めて欲しいのかもしれない。私たちに、全部決めて欲しいのかもしれない。失敗しちゃった、という声がまた、耳に甦る。何が失敗なのかは誰にもわからない。だけど、私は、今度こそ間違えなかったと思う。ただ一言「気にしないでいいよ」と告げると、えみりがその場に泣き崩れた。(辻村深月さん「私のディアマンテ」(「家族シアター」所収)P106)
2014年12月15日
コメント(0)

真矢子は多分、代わり映えしない日常にドラマを作りたかったのだ。メディアの中でだけ見るようなドラマチックな出来事が、行動次第で現実の世界にもはっきり起こりうることを、告白することで証明しようとした。真矢子が、長淵くんを本当に好きだったんだろうってことも、今ならわかる。彼と話したことがたとえほとんどなかったとしても、真矢子は真矢子で勇気を出したのだと俺は知っていた。怖くて、だから自分でチョコを渡しに行けなかったんだろうってことも。だけど、現実はどこまでも残酷で、真矢子が望むようなドラマを一緒に共有してくれるようなセンスを持ったヤツはいなかったし、人生は甘くなかった。(辻村深月さん「サイリウム」(「家族シアター」所収)P66)
2014年12月14日
コメント(0)

「――どうして、広瀬先輩とケンカしたの」尋ねると、姉がゆっくりと私を見た。特段驚いた様子も、気まずそうな様子も見られなかった。ごく自然にこっちを見た視線に、射すくめられたように動けなくなる。もう一度、今度は言葉をかえて聞いた。「何で、私をかばったの」「わかんない」姉が薄く微笑んでいた。恩に着せる様子もなく、いたって静かに。それを見た途端、すとん、と急に理解した。私はどうしようもなく妹なのだと。(辻村深月さん「「妹」という祝福」(「家族シアター」所収)P27)
2014年12月13日
コメント(0)

酒見賢一さんの「泣き虫弱虫諸葛孔明 第四部」を買書つんどく。「孫権の裏切りにより関羽が戦死ー。復讐の怒りに燃える蜀の皇帝・劉備は孔明の諌言も聞かずに呉へ進撃したが・・・・・。関羽・張飛・曹操・劉備・・・・・『三国志』の大立者・英雄たちが孔明だけを残して去る。酒見版『三国志』必読の大転換点。」(「BOOK」データベースより)
2014年12月12日
コメント(0)

夜、寝る前に読むために、辻村深月さんの「家族シアター」を買書。楽天ブックスの、こんなインタビューもありました。「お父さんも、お母さんも、おじいちゃんも、おばあちゃんも、娘も、息子も、お姉ちゃんも、弟も、妹も、孫だってー。ぶつかり合うのは、近いから。ややこしくも愛おしい、すべての「わが家」の物語。」(「BOOK」データベースより)
2014年12月11日
コメント(0)

人生は、いやにでっかいグローブをはめているものだ。そうとも!最初の一発で、フラつくようだと、あとは小さなハエが咳をしただけで、すでにうつぶせになってのびている。(エーリヒ・ケストナー「飛ぶ教室 第二の前書き」P24)というわけで、池内紀さん新訳の、エーリヒ・ケストナー「飛ぶ教室」が新潮文庫で発売されましたので、読みました。「飛ぶ教室」を読むのは、たぶん3回目ですが、まあ「飛ぶ教室」ですわ。ケストナーが、この「飛ぶ教室」を書いたのが、ヒトラー政権が誕生した1933年。日本で、吉野源三郎さんの「君たちはどう生きるか」の出版が1937年。時期的に近いし、なにか似たものを感じます。そして、梨木香歩さんの「僕は、そして僕たちはどう生きるか」もよろしく。「まもなくクリスマス。街全体が楽しい雰囲気に包まれるなか、寄宿学校の少年たちは、波瀾万丈のクリスマス劇「飛ぶ教室」の稽古に励む。ある日、マルティンに母親から手紙が届く。そこには、マルティンがクリスマスに帰省する旅費を工面できなかったと書かれていた…。たとえ運が悪くても、元気を出せ。打たれ強くあれー温かなメッセージが込められた、少年たちの成長の物語。Star Classics名作新訳コレクション。」(「BOOK」データベースより)書き忘れてたので、追加。この「飛ぶ教室」の、池内さんの訳ですが、とっても良かったです。きれいで、しかも親しみやすい日本語になっていると思います。これで、登場人物の一覧が最初についていれば、もっと良かったのに、と思いました。
2014年12月10日
コメント(2)

ジョニーが書いた劇はクリスマスの祝いに体育館で上演される。「飛ぶ教室」といって、五幕でできており、いわばほとんど予言劇というものだった。つまり、未来の学校の姿をとりあげており、いずれ学校はこうなるというのだ。(エーリヒ・ケストナー「飛ぶ教室」P36)
2014年12月09日
コメント(0)

丸尾末広さんのコミック「トミノの地獄 1」を読みました。「鬼面人を驚かす」的なところがあって、そんなにしなくても・・・・・って思てもた。まあ、後も続くので楽しみにしていよう。そやけど、「パノラマ島綺譚」がよかったな。「「トミノの地獄」は、親に捨てられ見世物小屋へと売り飛ばされた双子の愛憎ロマネスク。育てられた家では虐待を受け、売り飛ばされた先でも悲惨な体験をする、哀れな双子の地獄巡りを描いていく。」(KADAKAWAの紹介)トミノの地獄西條八十詩集「砂金」より姉は血を吐く、妹(いもと)は火吐く、可愛いトミノは宝玉(たま)を吐く。ひとり地獄に落ちゆくトミノ、地獄くらやみ花も無き。鞭で叩くはトミノの姉か、鞭の朱総(しゅぶさ)が気にかかる。叩けや叩きやれ叩かずとても、無間地獄はひとつみち。暗い地獄へ案内(あない)をたのむ、金の羊に、鶯に。皮の嚢(ふくろ)にやいくらほど入れよ、無間地獄の旅支度。春が来て候林に谿に、暗い地獄谷七曲り。籠にや鶯、車にや羊、可愛いトミノの眼にや涙。啼けよ、鶯、林の雨に妹恋しと声かぎり。啼けば反響(こだま)が地獄にひびき、狐牡丹の花がさく。地獄七山七谿めぐる、可愛いトミノのひとり旅。地獄ござらばもて来てたもれ、針の御山の留針を。赤い留針だてにはささぬ、可愛いトミノのめじるしに。
2014年12月07日
コメント(0)

山尾悠子さんの「夢の遠近法」を買書つんどく。「山尾悠子作品集成」を持ってるので、そこからの抽出版的性格の「夢の遠近法」は買わないでいましたが、この度、書店の店頭で、筑摩から文庫化されているのを見かけ、こらえきれずに買ってしまいました。「誰かが私に言ったのだ/世界は言葉でできていると」―未完に終わった“かれ”の草稿の舞台となるのは、基底と頂上が存在しない円筒形の塔の内部である“腸詰宇宙”。偽の天体が運行する異様な世界の成立と崩壊を描く「遠近法」ほか、初期主要作品を著者自身が精選。「パラス・アテネ」「遠近法・補遺」を加え、創作の秘密がかいま見える「自作解説」を付した増補決定版。(「BOOK」データベースより)
2014年12月06日
コメント(0)

安藤礼二さんの「折口信夫」を買書つんどく。「日本の知の結晶ともいうべき折口信夫。文学、民俗学のみならず、その広大なる表現領域は他の者を圧巻し、全貌を掴むことが不可能とされてきた。そこに、切り込んだ安藤礼二の『折口信夫』。この本を読めば折口の全体像がわかり、この本を読まずして折口を語るなかれと、後世の評価を受けることは確実である。起源・言語・古代・祝祭・乞食・天皇・神・宇宙と題された章の数々──これを追うだけで心が打ち震えるではないか。さらには、折口とアイヌや台湾を論じた列島論、西脇順三郎、井筒俊彦、平田篤胤と折口を研究した詩語論をも付記した世界に冠たる大著である。」 (講談社の紹介)
2014年12月03日
コメント(1)
全26件 (26件中 1-26件目)
1