全26件 (26件中 1-26件目)
1
![]()
甘美な謀略に堕ちて牧野酒造の社長代理を務める牧野仁貴は、秘書で幼馴染みの小宮祐輔の陰謀により、その座を降ろされてしまう。信頼していた小宮の手酷い裏切りに絶望の縁にいた牧野は、彼から驚きの真実を聞かされる。すべては自分を手に入れるため、だと―。真摯な愛の告白と暗い欲望の眼差しを向ける小宮に、牧野は戦慄をおぼえ、見えない糸に絡め取られたことを知るが…。イラスト買いの一冊です。でも、今回の稲荷家さんのイラストにはあんまり萌えはなかったかな、という感じ。お話の受が攻の望むように自分の内面を変えてしまうっていうスジがあるので、それにあわせるようにイラストのほうもシーンで随分印象が変わっていて、一見「これ誰?」と思うほど別人に見え、どうしても戸惑いを覚えました。ストーリーは主従もので、攻は受の旧家牧野家に代々使えている小宮家の息子。幼い頃から絶えず傍に付いており、今は社長となった小宮に秘書として腕をふるっていたが、長い間積りに積もった愛ゆえに暴走(笑)。ライバル社に新商品の詳細を流すなど、小宮の大切にしていたものをことごとく潰し、小宮自身は別荘に監禁し日々陵辱。片腕というべき存在の小宮に裏切られ、なす術もなく囚われの身となってしまった牧野は、なんとか脱出しようと試みるが、切れ者の小宮は行動を起こす前に打てる手は全て打っており、牧野には逃れる手は残されていない。追い詰められた牧野はライバル社の後藤まで頼ってしまうが、後藤に触れられたことによって反対に小宮に対する自分の気持ちに気がつき、自ら小宮に連絡をとり別荘へ戻り、思いが通じ合った二人は初めて甘い夜を過ごす。だが、思いが満たされ、牧野との穏やかな日々をすごしているにもかかわらず、小宮はどこか物足りなさを感じはじめ、、、というお話。下克上っぽいんですが、攻があくまでも仕えることを望んでますので、結局そうはなりませんでした。謀略を仕掛けた攻が先の先まで読んで手を打つあたりが、秘書として有能だったことを伺え、と~ってもワルそうで素敵です(*^^*ゞ 受は全体としてあまりに自分というものを持ちなさすぎなんじゃ?というほど、小宮のために2度も性格を豹変させ、ラストでは小宮を凌ぐほど冷徹になっていて、ちょっとひきました。。。
2008年01月31日
コメント(0)
![]()
天上で恋をする超高級マンションの受付=セクリタリーとして働くことになった元ホテルマンの北条成生。その仕事は、ただ一人の謎の住人、海棠青を監視することだった。初めて会った海棠はまだ若く、逞しい体躯と強烈な存在感を持つ、この上なく傲慢な男。そして、なぜか外に出ることを許されず、スタッフの男とのSEXだけが与えられた唯一の自由だった。その事実を知り、海棠にはなるべく関わらないことを誓う成生。しかし、初対面の翌日、部屋に呼ばれた成生は、彼の仕掛けた罠にはまってしまい…。不思議な魅力のある本でした。後半よりも前半が面白くて。何しろ軟禁されている攻の一切が受には秘密にされているお話だったので、その事情をあれやこれやと推測するのが楽しく、「実は誰か有名人のクローンが人知れず育たれている」だとか「ある病原菌の抗体を唯一持つ人物であるために貴重」だとか趣味の世界へ妄想は激しく飛んでいってしまっていて、タネ明かしでがっくりきましたがダメージは少なくてすみました。受の高級マンションのセクリタリーという仕事が、庶民なあたしには実際のところどういうことをする仕事なのかが想像できなかったんですが、お話の中でも受は殆ど仕事をしてないのでそれは問題ありませんでした。それよりも、中盤に受が攻を外へ連れ出すシーンは開放感を感じるものの、そんなに簡単に事が運ぶならなぜ今まで出なかったんだろうと疑問がわきます。後半も強引な話のまとめあげで、あれよあれよという間にすべてOKなハッピーエンドで「エ~?」な感じ。イラストは桃山さんで、あたしは申し訳ないんですがよく知らない方なんですが、この本の年下攻の身体はでかいけどガキっぽい内面をもってる青年の雰囲気がとってもよく出ていると思いました。
2008年01月30日
コメント(2)
![]()
夜空に咲く恋大企業に勤める清野渉はクールな外見に反し、親友の不動隆洋に一途に片想いをしていた。将棋の棋士で強烈な存在感と才能を持つ不動。そんな彼と意図せず躰の関係だけ持ってしまっていた渉だが、不動は渉を暗闇でしか抱かなかった。傲慢だけれど優しい彼に、せつなさは募る一方で…。そんな矢先、渉の会社の夏祭りに彼を棋士として招くことに。だが、そこでも気持ちはすれ違い―。comaちゃんさんがブログで紹介されていた山田ユギさんがイラスト担当の本で、大変に読みやすい一冊でした。雑誌掲載のタイトル作は短編で物足りなさを覚えましたが、続く書下ろしの続編の分量が多く、表題作ではワガママでオレ様な攻の男っぽい部分や実は努力家な一面が書かれていて、好感度もぐっとアップしています。受は自動車メーカーに勤める25歳のサラリーマンで、4冠の将棋士の攻とは全く接点が無さそうですが、二人は中学の同級生。その頃からオレ様だった攻は突然「お前はオレのもの」宣言をし、体の関係もあるにはあるけれど、そこには愛がないと思い込んでいた受に恋人だと信じていた攻が嫉妬心をぶつけたことから、ようやく心が通じ合うというお話。盛り上がりの場面は夏祭り(会社のイベントのお祭りだけど。。。)、大輪の花火のあがる屋外(会社の敷地だけど。。。)で。ムードがあるんだか、ないんだか微妙なシチュです。続編に入ると、タイトル作では絶好調だった攻が同じ相手に連敗する事態がおこり、棋界には関わらないと約束している受は、一番近くにいるはずの自分が、万人が知っているはずの棋士としての攻のことは全く知らされていないことに愕然とする。足手まといになるよりはと別れを決意するが、内面を語らなかった攻が心のうちを明かし棋士でいるために受が傍に必要だと告げる、お話。序盤で甘々のぬる~い雰囲気だったのが、攻の重なる連敗でストーリーがギュッと盛り上がっていてよかったです。続編に攻のライバルとして佐原九段という男がでてくるんですが、彼は時間があると攻の弟弟子に絡んでいることから、スピンオフがこの二人ででるんじゃないかな~と思ったりしています。佐原は25歳の攻より2,3歳上、弟弟子のまさ留は高校生。。。。絶対ないとは言い切れないところですよね。BLばっかり読んでると思考がすぐそっちに向かってしまうので、なんだかなぁ・・・とぼやきつつ(^^;;
2008年01月30日
コメント(2)
![]()
《夜伽、母の謎、本当の父、最後の夏の洋館―暴かれた、愛。雑誌掲載に衝撃を呼んだ、読者の心に刻まれた名作登場!》洋館に囚われた無垢な弟・霞に献身的に仕える、無口で無愛想な加納。主人の胤彦は、感情を見せない加納に伽を命じる―この男の激情を感じるために。そして暴かれる三人の秘密、本心、愛・・・死者が語る最後の一日とは。著者渾身の作を揃えた多彩な傑作集。短編が4つ収録されていて、最後の1つはCOSMOというギャグ漫画でアンソロジーの不細工特集で読んだことがありました。ページ数があまったので「え~い、ここに入れちゃえ」と国枝さんが思ったんじゃなかろうかと邪推してしまうほどに、先の3作品とは雰囲気が異なっています。他の3作品はどれも行き詰ってしまった人たちのお話で、1話目はアルビノの子供が登場し、自分達の世界を壊そうとする邪魔な男を殺める話。2話目はこの本の中ではほんわりとした優しいお話、3話目はまたもやシリアス色が濃い、高校時代のある夜から10年経っても抜け出せなかった3人のお話。短編で終わるのが惜しいほど内容の重い作品たちで、特に1話目と3話目はう~むと唸る読後感があります。どちらも相手に対して長く想いをかかえていた故なのでしょうね。国枝さんはこういうお話を作られるのがお得意なのかしらとも思ったり。
2008年01月25日
コメント(2)
![]()
若いながら骨董屋を営む久郷篤が亡き母から貰ったものは、美貌と出生の秘密。ある日、野性味を感じさせる精悍な顔つきの男・大槻志乃武が欠けた花器の修復をしてほしいと現れる。だが、志乃武の目的は経営する西洋骨董店の事業拡大のため、邪魔な存在である篤の弱みを握ることだった!!その正体を知り、二度と近づかないでくれと告げる篤だったが…。その夜、自宅に忍びこんできた志乃武に強引に体を奪われ、誰にも知られてはいけない秘密を暴かれてしまう!!脅迫され、逢瀬を重ねるうち篤の体は淫らに変えられ―。しっとりとした作品ということだったんですが、、、確かに骨董屋だし、和服だし、屋敷は純和風の佇まいではありますが。受は出生の秘密をひっそりと胸に抱えたまま、唯々諾々と与えられる仕事をこなす隠居のような毎日を過ごす人です。そこへ嵐のように突然踏み込んできたのが攻で、荒くて猛々しくみえる攻も実は同じように一つの駒として動かされてはいたが、その境遇に甘んじることなく立ち向かっていく姿に打たれ、最後の最後になってようやく踏み切ることが出来る・・・というお話。攻はともかく、受にあまりいい感情はもてませんでした。最近、「オトコマエ」な性格の受をたくさん読んだためかもしれません。いいように扱われているのを知りつつ、一歩も前に進もうという気概がないし、禁断であることがわかっていながら受の素性を知らない弟の求愛をきっぱり拒まないとか。著者あとがきによると、ページ数の関係で削られた、受とその父親とのシーンがあったそうで、え~~~っとびっくり。作家さんは惜しいと思っておられたようですが、そんなのが入ってたらもっと引いてたかも、、、とあたしは思いました。
2008年01月24日
コメント(2)
![]()
真夜中の標的天野那月・通称ナツキは受け専門の17才。会員制ショットバー「ルーツ」の有名人だ。ある日を境に、那月と関係した男たちが次々と殺される。殺人の容疑者にされた那月を刑事・神崎史朗は冷たい態度ながら信じ、事件の囮捜査を依頼する。那月は肉体関係で得られなかった恋愛感情を神崎に感じてしまうが―。神崎&那月シリーズ、待望のノベルズ化。熱砂の記憶刑事・神崎史朗との距離が少しは縮まったと思ったナツキ…。なのに、史朗は仕事を理由にして相変わらずナツキに触れようとはしない。ひとつ屋根の下で暮らしながらも『本当は俺の事、好きじゃないのか…?』不安に思うナツキの元に、獄中にいるマスターから「逢いたい」と手紙が届いて―。大好評神崎&那月のハードな恋物語、『真夜中の標的』の続編登場。黒の真相高校三年になった天野那月は、卒業後の進路について、同居人で恋人の神崎史朗と同じ刑事になることを宣言する。だが史郎はそれにいい顔をしない…。「早く独り立ちして史朗に負担をかけたくない!」とバイトを始めた那月だったが、そんな矢先、バイト先で起きた殺人事件の容疑者にされてしまい―。神崎&那月のハードな恋物語、いよいよシリーズ完結。綺月さんの刑事もの、神崎&那月シリーズをようやく読み終えました。1冊では読み足りないと感じることが多くて、シリーズものを結構好んで読むんですが、今回のこれは手強かったです。理由はただ一つ。攻の神埼刑事がすっご~~く硬派な男で、相手の受(那月)がピカイチの男娼であったにもかかわらず一向になびかないっ。よろめかないっ。ラブが出来上がってからも、デレデレしないっ。ぬぅ~~~ん那月は男娼としてチヤホヤされることが多かったので、自分の魅力に引き込まれない神崎にメロメロで、なんとか注意を引こうと一生懸命で健気な面をみせるんですが、神崎のつれない態度は一貫しています。那月が傷ついているときにはさり気ない気遣いで優しさも垣間見ることはできるものの、わかりにくい。那月にしか伝わらないんじゃないんだろうか。お話は1巻1話では那月の客が次々に惨殺される事件がおこり、それが神崎との出逢いになります。死体がいっぱいです。那月にとって予想外の人が犯人で、色んな形の愛があることを那月は知ります。2話では神崎に振り向いてもらえない那月が、自分に思いを寄せている同級生とウサ晴らしのために関係を持ち、直後その同級生が殺される事件がおこり、那月の悲惨な過去が明らかになります。3話もありますが、省略(笑)。神崎とは那月が無理やり仕掛けたキスどまり。2巻1話目で那月は神崎が未だに心に深い傷を持っていることを知りますが、泥酔した神崎に女の名を呼ばれつつ抱きつかれたことに那月も傷つきます。事件は前巻の犯人逃走です。哀しい結末でしたが、神崎の那月への愛がほんのちょ~っぴり育ったのかな??と匂いがしてなんとなくうれしい。2話目、神崎から那月にディープなキスが仕掛けられて、やっと甘くなるのかと期待したんですが、二人が同棲していたマンションが爆破される事件が勃発。瓦礫の下から腕が見つかり、緊張の展開。面白かったです。この先を書くとネタバレで未読の方には迷惑なので、省略。3巻めがあるので、だいたいの予想はつくはずですが。。(*^^)神崎の容姿は普段は無精ひげで髪もボサボサのくたびれたオヤジ風(歳は30前ですが)ですが、眼光鋭く、その虹彩は色素が薄くて瞳孔だけが黒いとか。ハスキー犬のような眼とありました。コンタクトをしているGAKUTOもそういえばそんな感じだったなと思いだし、確かにあれなら惹き付けられそうな眼だと納得しました。
2008年01月23日
コメント(2)
![]()
ロープマン緊縛ハイスクール純愛★お縄ちょうだいロマンス参上!!心に傷を持つお姫さま・きーちゃんにシロは毎晩全裸でご奉仕。愛しいヒトを癒すためならフィストファックもコワくない!?縄を煮てくれるほどのきーちゃんの愛を知り、ヘタレ攻として強く生きていく、これぞ ウルトララブ!悩ましくてフェティッシュ、かわいくてHAPPY!!あじあちゃん本気の一冊近頃人気のわたなべあじあさんのコミックスを読んでみました。ひ~~過激です。いいんだろうかと心配になるほど、過激で刺激が強すぎる・・・でもバカップルを極めてますので、面白かったです。「箱庭ユウギ」は小説家と高校生・・かな? ムサイおじさんが若くて可愛い高校生によろめく話。この他2話収録されています。エロエロが読みたい時に。
2008年01月22日
コメント(0)
![]()
嫁に来ないか前代未聞、「嫁」な攻!? ちょっとヘンテコ、だけどとっても幸せな男同士のフウフ生活。男30、そろそろ可愛い嫁が欲しい。料理が上手でキレイ好き、ついでに気配り上手だとなおうれしい…なんて考えながら一人の日曜を過ごしていた俺のもとに、突然「嫁」がやって来た!! そいつは、それはもう完璧な「嫁」だった。つけ加えるなら、Hもとってもうまかった…。だけど、だけど!俺の「嫁」ってばなぜか男なんですけど!?そしてなぜか俺が抱かれてるんですけど!? さらに月曜、出社してみたらその「嫁」が「上司」になってたんですけど―っ!?2007年2月発売コミック嫁に来ないか(2)~呉服屋の嫁~【エンタメセール0121】【hobby0121】攻」嫁は18才!?再び登場、「嫁」な攻!?話題の攻嫁シリーズ、新作登場!呉服屋の若旦那を支える貞淑な幼な妻(でも攻)。目下の悩みは姑のイビリ!?大安吉日、日本晴れ。呉服屋「市橋」の跡取りである俺は今日、我が家に嫁を迎えることとなった。嫁の名は蒼。まだ18歳の大学生だ。白い肌、黒い髪…日本人形のように美しい蒼には、白無垢がよく似合う…って、それは白紋付!? 俺の「嫁」は男――!?しかもあろうことかその初夜、「幼い日から嫁入りを心待ちにしていた」と蒼は俺を押し倒してきて…!?ものすごく面白かったです。1巻は押し掛け女房(?)で、2巻目も半分祖父祖母の言いつけですが本人が乗り気なので押し掛けといえると思います。どちらも押し掛けられた夫(でも受w)はあたふたしつつも、結局はヨメの魅力にクラクラして、流されちゃってます。脇キャラが面白いのが2巻。夫の母親、つまりお姑さんですが、嫁いびりが激しい~嫁いできたのが女性なら深刻なんでしょうが、強気のおじいちゃんも蒼の実家の兄たちもいい味だしてて、久々に笑える漫画でした。
2008年01月22日
コメント(2)
![]()
ヤクザとネバーランド広告代理店に勤める奈木蝶也のもとにヤクザが来た。離れて暮らしていた花畑組組長の父が亡くなり、二代目を継げと迫る組員たちにヤクザ嫌いな蝶也は断る。組員の中にひとつ下の幼馴染み枦山尭平がいた。大人しいがキレると凄い尭平が蝶也は苦手だった。なぜか尭平だけが蝶也に組長は無理だと言い、思わず蝶也は、組長を引き受けてしまうが…。一風変わったヤクザものです。蝶也が抗争で逝った父親の代目継承を受けるかどうかの話がかかれているんですが、両親の離婚によりヤクザとは切り離され育った蝶也が、突然現れた組員達の独特の世界に戸惑いを隠せない前半が面白く、中盤には事務所に空き巣が入った事から硬いと思われた結束に緩みが出始めラストの恐怖の(笑)どんでんがえしに繋がっていきます。蝶也のイメージの反転がお話の雰囲気をごそっり変えてしまい、前半ヘラヘラ笑って読んでいたあたしも、後半の蝶也がとった「ケリ」には一瞬血が引きました。蛙の子が蛙であるように、ヤクザの血は濃く残っていたってことですねぇ。攻の枦山は無口で言葉にするより行動してしまう男で、他のキャラが濃~いため存在感が薄いのがマイナス点。寡黙で皆が一目置いてるはずなのに、幼かった頃の弱気な性格が実は残ってるのかもと思われ、目覚めてしまった蝶也との主従関係は今後も続きそう。でもカプとしては、受が普通の2倍ぐらい(よく言えば)気を惹くキャラに出来上がってるので問題ありません。
2008年01月21日
コメント(2)
![]()
僕と彼らの恋物語高校教師、前沢は、家庭訪問先で、憧れの小説家、南条龍之介に会い感動していた。しかし、誰もいないリビングでいきなり龍之介に押し倒されてしまう。しかもその現場を帰宅した教え子の光太に見られ、大ピンチに!誤解を解こうと必死な前沢に光太までもが、「パパとばっかりズルイ、僕も先生の事狙ってたのに!」と言い出して…。最強親子にふたりがかりで口説かれて、平凡な前沢の生活に危機迫る。愁堂さんの以前の作品はほぼ揃えているつもりだったんですが、見落としがあったようでつい最近手に入れた本です。ドレスシャツ姿の青年3人の表紙から三角関係だなと予想しつつ、読み始めると、青年3人ではなく、攻の二人は親子(!)で父親37、子は高校生、そして受はその担任という設定。すご~い・・・設定だけでなく、お話のほうもガンガンいってます(^^;;ようやくクラスを持つことができた前沢は、家庭訪問先が憧れの小説家だったとわかり、「ずっとファンだったんです。会えてうれしい。」と言ったのが悪かったのか、締切明け直後の龍之介にあっという間にゴーカンされちゃってるし、翌日学校へ行けば教え子の光太に生徒相談室でのしかかられるわ、その場面を目撃されるわで、災難つづき。生徒を襲ったと誤解され、謝罪のため龍之介のもとへ出向くと、飛んで火に入るとばかりに今度は親子で挑んでこられ、昇天する始末。前沢としては信じられない事態が次から次へと我が身にふりかかり、冷静になる間もなく、無体を働く親子と夏休みに軽井沢で過ごす事に。そこで前沢は変態親子だと思っていた二人の「普通の人」な一面を垣間見て、心が揺らぎはじめたことに戸惑い、別荘から逃げようとして・・・一波乱おこるわけです。3Pです。でも前沢がそれほど深刻に悩んでないし、小説家先生は愛のモラルがすごく低い人で、その子供はただ先生がひたすら好きなので、ドロドロというよりむしろコメディ風。序盤の龍之介の自分の欲優先の態度は気になるところですが、全体的に軽い仕上がりで読みやすかったです。表紙カバーのイラストとは雰囲気が全然違うお話でした。
2008年01月20日
コメント(2)
![]()
ゴッドアニマルオレと一緒に最後まで…どう?神獣に体を宿す者―獣飼(じゅうかい)。彼らは神獣のエサを得るため、病腫体(ドナー)を一人持つ。奪う者と与える者。二人の間にあるのは―?南京ぐれ子が描く絆の物語―ついに単行本化!!と~っても好きなジャンルのお話で、最強の黒龍を背負ってる獣飼、陣内はとっても強くてカッコイイ。BLよりではありますが、親愛を思わせるキスぐらいしか出ないので、濃いのが苦手な人も安心のコミックス。(^ー^* )フフ♪ 可愛い系の絵を描かれる方で、陣内以外はラブリーかコメディタッチだし、特に陣内が守っているドナーの千春は小さくて愛らしい。今は。陣内はすでに100年も生きてるらしいので、きっとこれから時期獣頭として千春ががんばる話が続くんだろうと予想し期待していますが、、、、これ1冊で終わってしまいそうな気がする。(;´д`)トホホ吉野が犠牲になり結界が解き放たれた先の、高天原と繰広げられる死闘とか是非読みたいのに。
2008年01月19日
コメント(2)
![]()
薬品会社のエリート・雅彦と医学部院生の幸司は、一晩だけの相手として身体を重ねた。しかし、幸司の兄と雅彦の妹が結婚することになり、義理の兄弟として再会する。モラルに反する行為と戦きながらも、2人は背徳の関係を断ち切れない―。飢える身体を満たすためだけの交わり。そこに感情は存在しないと思っていた。けれどつながれた身体に染み込んでいく温もりは、少しずつ、雅彦と幸司の心を近づけていく…。淫らで危険な大人の関係が、ドラマティックに展開していく、「夜は甘く」シリーズ3部作、ついに完結。作家さんのお名前を間違っていたことに気がつきまして、以前の日記だとかカテゴリーの訂正をしました。「伊剛」さんではなく、郷の字が正当でした。ゴウだとついつい剛しいらさんの字を使ってしまうのは、最早習慣なのです。(* ̄∇ ̄*)エヘヘさて、ついにというかやっと完結編の3巻目です。2巻目で気持ちの揺らぎを感じていた2人が、関係を続けながらも昔の恋人潤一や助教授の飛田の存在もあり、体の関係だけでよかったはずが相手の気持ちを知りたがったり、優しくしてやりたいと思ったり心の関係を望むようになってきています。雅彦が時折みせる優しさを「優しさ」としてきちんと受け入れられるようになったころ、兄の結婚式の日がやってきて、その夜雅彦は自分の気持ちを幸司に告げる。。。で、ハッピーエンドです。よかった、よかった(*^^)嗜好がSMだけに1巻ではどうなることかと心配しましたが、めでたく終わってホントによかったと思える作品でした。まぁ、相変わらず痛そうなHではありますが、お互いが喜んでいるのでいいんでしょう。元彼とのことは残念ですが、嗜好が変わってしまった以上隠して付き合っても先は知れてるので、潤一は可哀想でしたが新しい恋へ向かったほうが正解だと思えます。飛田は・・・もうオネェ言葉を使ってる段階で幸司とはアリエナイので、スルー(^^;; タチで頑張りたいなら、誤解を招く言葉は即刻やめるべき。面白いキャラではありましたが。全く期待してなかった作品でしたが、読み終わるとなかなか~と思えた3冊でした。
2008年01月19日
コメント(2)
![]()
恥も外聞もなく淫らな身体を晒し、悶え苦しみながらも、貪欲に快楽を求める幸司。追いつめられ泣き声をあげる獲物の姿に、雅彦は熱くなる自身を感じていた・・・。罪な偶然。出会ったときは、見ず知らずの関係だった。その後、仕事先の大学で、医学部院生の幸司と再会し、三度目に出会ったのは・・・。「俺の身体をこんなふうにしたのは、他の誰でもない。あんだなんだぞ」自らがその悦びを覚えさせ、与えた男が、義理の兄弟に━この背徳的な関係を、一度は断ち切ろうとする雅彦だが・・・?夜は甘くの2巻目です。2巻は攻サイドからのお話になっていて、1巻ではその嗜好ゆえにやたら冷たいイメージばかりの雅彦でしたが、視点がかわると普通の(?)人であることがわかりホッと一息つけます。そうなると1巻での酷い絡みも、Sの人にとっては愛ある行為であるとわかり嫌悪感も薄れるというものです。背徳関係に堕ちかかっている自分を納得できない雅彦は、必ず行為のあと深く反省しますが、心の傷に耐えかね縋りついてくる幸司を振り切る事も出来ず、苦悩は続きます。妹の結納の日を境に二人の心情も少しずつ変化を見せはじめるが、雅彦にはまだ幸司との関係を続ける決心がつけない。また、父親の会社の重役として働く雅彦は、院生として優秀な幸司を会社の研究員として引き抜けと命令される一方で、研究所に大学時代気持ちを残したまま分かれた男が就職していたことを知り心がゆれるが、変わってしまった自分とではもう元にもどることは出来ないと気がつく。。。。というお話。幸司よりも大人な雅彦は、人との付き合いも多く、波風を立てずそつなく過ごすためにかなり努力をしているとわかるお話になっていて人間味が出てきています。多々の人物の交差する思念と、ちょっぴり滲み出す愛という流れでしょうか。幸司との仲は、雅彦としてはがけっぷちであがいているようですが、ここまでくれば無駄な足掻きにしか見えません。最終巻でどう開き直ってくれるのか、楽しみではあります。
2008年01月18日
コメント(0)
どんどん溜まってしまい、積み上げても、積み上げても家を占領してくるBL本に困ってる方はたくさんいらっしゃると思いますが、あたしもその悩みは以前から抱えていて、最近は隠し場所から溢れてきてることもあり、読み終えた一部を処分することにしました。どの本とさよならするのか、チョイスにざっと目を通すわけですが、これがイケマセン。お引越しのときの箱詰め、またはもっとわかりやすい例えだと、写真整理のときのような感じで、中を開いて見てみると懐かしかったり目が楽しかったりで、時間ばかりたち進まないのですよ。ようやくおさらば本を選んだものの、業者へ手渡す段階になると、心の中に未練がポツポツ湧いてきて、「あれは取っておくべきだったかな」だとか「高かったのに・・・・」とか思いだし、やっぱり売るのを止めるわと口から言葉が飛び出そうとするのをぐっと堪えています。家族に言わせると、わけのわからん本たちなんですが、あたしにとってはそれなりに楽しんだ愛しい本達。別れが淋しくないワケないじゃないですか、ねぇ?
2008年01月18日
コメント(2)
![]()
医学部院生の幸司は、自分の兄に対して抱える想いを吐き出すために、一晩だけの相手を求めた。そして夜の公園で、高級品を身につけたエリート風の男と出会い、彼のマンションへと導かれるが―「君が味わうのは、叫びたくなるほどの快感です」笑みを浮かべて告げる男は、想像以上の危うさを孕んでいた。滾る熱に穿たれて、苛まれるほどに増す悦楽…抗う心が貪欲な身体をさらに昴ぶらせる。―その後。一夜限りのはずだったのに、自分を陵辱した男・雅彦が幸司の所属する研究室に現れて…。全3巻の1巻目です。これぞSMです(たぶん。)痛そうだし、愛が殆どありません、今のところ。出逢いは受が危なかったところを通りがかったSが助けたわけですが、愛する兄(!)の結婚話で心が傷ついていて自暴自棄だった受がSを挑発したため、無理やりプレイへと流れていってしまいます。攻は受が結構気に入りましたが、受は無理やり行為に及んだ攻へ激しい怒りを持つものの、その時間だけは苦しい恋慕から逃れることができることから再び攻のマンションへ足を向けてしまう。一方、攻は要求を満たしてくれる相手がいなかったこともあり、仕事相手の院生であることを知っても上手くやれると計算するが、実は妹の縁談相手の弟であることを知り、インモラルな関係に堕ちることは出来ないと自分を抑えようとする。兄の結婚話が進むにつれ受の苦しみも増し、さらに兄の子が宿っていることを知った受は、どうにかしてその苦しみから逃れようと、行為を強要した攻に責任をとれと脅迫するのだった。。。というところまで。行為そのものも痛そうなんですが、それよりも心のほうがボロボロなのがとても可哀想なのです。お兄さんとは同居なので、毎日顔をあわせてしまうわけで、想いの通じる可能性のない相手と平気な顔をして暮らすのは大変な努力がいりそうだと察せられます。1冊まるまるイタイ話というのはかなり印象的で、続きがきになります。
2008年01月17日
コメント(0)
![]()
名前のない約束鍛えた長身とワイルドな物腰。郷田一歩は注目の若手俳優。マネージャーの千里とは恋人同士―といっても、一歩が無理やり千里に承諾させた、条件つきの関係だ。そんなある日、海外でも評価の高い映画監督から出演依頼が舞い込んだ。映画を成功させて、千里を心ごと手に入れたい!!意気込んでクランクインに臨んだ一歩。ところが順調に進む撮影の裏で、一歩を狙う罠が仕掛けられ…。「千里の道も一歩から」というのがこの本のテーマだそうで、攻の一歩がどうしても手に入れたいと願った千里のため、少しずついい男になろうとしている姿が書かれています。こういう好きな人のために努力する姿ってのはいいですよねっ淡々とした文章の中に一歩の頭の中が書かれていて、仕事への考えだとか千里への気持ちとかがわかりやすくて楽しい。無口な一歩は外から見るのとは全く違う事を心で思ってたりするので。一歩の、映画の仕事を取ってきた千里は自分のことのように喜んでるのに、当の本人は千里に抱きつかれたほうがうれしいと感じてたり、体育会系だなと笑う千里に欲情するからアクションでエネルギーを発散してるんだよと思ってたり。こんな調子で二人の絡みシーンも綴られているので、内容のわりには濃厚感があって気恥ずかしい。受の千里はオトコマエで純情。一歩の攻撃の手に真っ赤になるような可愛さを合わせ持つ、自分の出生を隠して一人で業界でがんばってる小さな戦う戦士です。短気だけど。すごく気に入った二人なので、続編が出ればいいのにと思ってますが、無理かな~
2008年01月16日
コメント(0)
![]()
キスブルー野田と友坂は高校時代からの親友だ。女にだらしない野田とお人好しの友坂。ふたりの友情は大学生になってからも続いていた。友情だと、ずっと思っていた。ある日友坂が野田に恋していることを自覚するまでは・・・いつまで友達でいられるだろう?報われることのない恋に友坂は追い詰められられていく。そして、いつしか野田も友坂の不自然さを感じるようになり・・・!? キスブルー(2)お前と友達でいたいんだよ・・・親友としての一線を一度は越えたものの、友情を大事にしたいと自分から野田に告げた友坂だったが、野田への想いを押し殺すことに苦しくなる。今まで通りになんてできるわけがない。傷つく友坂に、野田の想いは次第に変化していき・・・友情と愛情、その狭間にあるものは? 評判の高いコミックスなので一読してみました。よかったです、とっても。絵の雰囲気とお話の内容がよくあってる感じがします。主人公の二人も極端に細かったりごつかったりすることもなく、普通の大学生って風です。で、その普通に友達だった2人がまず始めに一人が恋心に気がついたところから、相手が同性だということで激しく葛藤し態度を変えまいと必死になったり、その姿を見るうちにもう片方も気持ちが変わっていくところが切なくて、◎。2巻の末に収録されている、「彼はカフェで待っている」は脇キャラだったアルバイト先の店長のお話ですが、これまた切ない。相手の子持ち男は店長の気持ちを知っていながらのあの態度は無神経極まりないと思うんですが、好きな気持ちが残ってる店長は世話をやいてしまうんでしょうねぇ。未読のかたは是非。。。
2008年01月15日
コメント(2)
![]()
妖樹の供物配送のアルバイトでとある旧家を訪れた大学生の譲は、そこで自分を呼ぶ不思議な声を耳にする。しかしそれはその家・・真葛生家代々の守り神である妖樹が譲を生贄として呼ぶ声だった。妖樹を信奉する家の男たちによって拉致された譲は、夜ごと樹に捧げられ、その触手のような蔓に犯された後、ご利益のおこぼれをあずかろうとする男たちに凌辱されることに。そんな男ばかりの屋敷の中でただ一人、枝子と呼ばれご神託を告げる立場にある他来は輪姦に加わらず、哀れな譲を次第に愛おしく思うようになるが…。果てのない淫蕩の儀式の正体とは? 忌まわしい輪廻から逃れられない二人の運命は・・。全編書き下ろし! 触手という言葉に惹かれ(?)手に入れた本です。触手本(こんな区分はありませんが)としては2冊目で、初めての触手はあさひ木葉さんの「いけにえは愛に身を捧ぐ」でした。ファンタジー要素がちょろっと入ってるのが好きなんですよ(^ー^* )フフ♪でも、こちらの本はファンタジーというような甘い感じはなく、怨念みたいな、全体的にくら~い雰囲気のお話で、肝心(だとあたしは思っている)の妖樹にはラブどころか人型をとることもない、本能だけの気持ち悪い木で、主人公が毎夜理不尽な目にあわされ続け、救いの手がなかなか入らないのでヤキモキしてしまいました。ラストでようやく引きこもりの攻が勇気を振絞り、攻としての立場を遅まきながら発揮してくれ、エピローグまで読むと納得の終幕です。BLとしては珍しく攻が殆ど活躍してないのでかっこよく思えないところとか、受がとにかく多数にやられまくるところとか、避けたい要素が多かったので、読後感想は△ってところです。作家さんのデビュー作ってことなので、今後に期待します。
2008年01月14日
コメント(2)
![]()
BRD>ダイ・ハード4.0独立記念日の前夜。ワシントンDCのFBI本部に設置されたサイバー犯罪部に異変が起こった。交通、通信、原子力、水道などのあらゆる全米のインフラを監視するシステムに何者かがハッキングを仕掛けてきたのだ。そのころ、ニューヨーク市警統合テロ対策班のジョン・マクレーン警部補は、しばらく連絡を取っていない別れた妻との娘ルーシーに会うために、管轄外であるニュージャージー州の大学に立ち寄っていた。その時、FBIから、ニュージャージー州内に住むマットというハッカーの身柄を確保し、FBI本部に連れて行けという無線連絡が入る。これが不運の始まりだった――。いや~面白かったです!最早「タフガイ」などというナマッチョロイ言葉は使えないほど、しぶとい男マクレーン。そのしぶとさぶりはカッコイイと見惚れるより、呆れて大笑いできます。正に娯楽映画。あぁ、楽しい。弱弱しいマットを引き連れ、悪は全て打ちのめし娘を救出。結果的にマットは立派な男になる。途中悪役の女性とマクレーンの対決があって、悪とはいえマクレーンの容赦の無い攻撃振りにちょっと引きましたが、大筋で胸のスカッとする映画でした。4がでると聞いてブルース・ウィルスの年齢から映画のデキを心配してましたが、全然問題ないようです。タイトルの「4.0」ってのは、どういう意味があるんでしょうね~。気になります。
2008年01月14日
コメント(2)
![]()
裕紀は、同級生にゴーカンされそうな所を小田切に救われるが、猛々しい小田切にそのまま身体を奪われてしまった。なげやりな瞳の裕紀には、抗う理由すらなく、誘われるまま何度も躰を重ねる。ある夜、一人で月を見上げる小田切の傷を知る。必死に友人の死を乗り越えようとする小田切に惹かれている事実。心まで奪われそうな不安に、裕紀は初めて抵抗するが…。運命で惹き合わせられた二人の学園ラブ。古本屋さんで安かったので購入しましたが、全2巻の片割れだったようで大失敗。こういう絶版ものの片割れだけを買ってしまうと、続きを手に入れるのにホント長い月日がかかってしまうんですよ。もう先の話はいらないかなと思えるお話ならよかったんですが、まずまず気に入ってしまったので、気を長くして頑張らねばなりません(;´д`)トホホ高校生同士のお話ですが、小田切が怪我で入院していた過去があるため同級生とはいえ2年年上になります。裕紀は両親の離婚から仕事一筋だった父親と二人暮しになり、反発感から登校拒否になり低レベルの学校へ転校。学校の雰囲気にそぐわないことから不良グループに目をつけられることになり、小田切との付き合いが始まります。グループの頭的な存在の小田切は裕紀に乱暴を働くわけではありませんが、有無をいわせない態度で関係は続くものの、他人を拒絶する心は塞がれたまま。再度グループに襲われマジギレした小田切に救われた後は少しずつ気持ちが傾いていたが、自分でそうと認めることができず頑なな態度を取り続け、小田切はついに離れていく。。。というお話。バイクだとか、不良グループだとかそれに対する学校側の態度だとか、一昔前の青春ドラマを観ているような錯覚感があって、懐かしい。不器用な唇をもっていたのは語らない小田切だったのか、心の閉じた裕紀だったのかよくわからないけど、続きが読みたい~。
2008年01月13日
コメント(2)
![]()
心はいつも迷宮の彼方警視庁科学捜査研究所勤務の工藤は、行方不明の恩師を捜す最中、殺人事件に巻き込まれ、刑事・森島に参考人として拘束されてしまう。容疑が晴れても、疑いを捨てずに付きまとってくる森島の、鋭い瞳に思わず亡き恋人を重ね、切ない恋の思い出に感情的になってしまう工藤。そんなとき、カムフラージュのはずの森島とのキスに本気になり、二度としないと思っていた恋に揺れる工藤だったが…。刑事の森島と科捜研の工藤が知り合い出来上がるまでの1話とその後の2話からなる本です。森島はともかく、工藤が科捜研に入るまでの過去がちらほらと散りばめられていて、過去だけでも一冊の本ができてしまいそうな感じなんですが、相手の男が抗争で亡くなったことで無理やり終わった愛なので商業誌には向かないってことらしいです。ザンネンッッ哀しい過去ではありますが、あるのとないのとでは気持ちの入りようが違うのですよ・・・(;´д`)トホホ工藤はそんなわけで世慣れてスレた雰囲気ですが、反対に森島はもの凄く純情で一途な男性で、捜査の一端で彼と行動を共にする間にドキマギしている姿が可愛くて◎。工藤の身体に男との消えない過去(太腿に刺青をしてます!)をみつけても、過去ごと引き受けるとスッパリ言い切る男らしさもあります。お話のほうは、1話では工藤が以前世話になったという精神科医が行方不明になったことをキッカケとして始まり、2話は森島の義理の姉の不審な行動が柱になっています。死体がいっぱいの1話より工藤と森島の愛が育ってる2話のほうが心情的にはマシなんですが、ストーカーと化した姉が怖い。
2008年01月12日
コメント(2)
![]()
俺―杉本小鳥は、宝石職人である父親が造った王子様の結婚指輪を届けに、中東のラハディール王国を訪れる。依頼主は、ラハディール王国の王位第一継承者―イシュマ。小柄で頼りない俺に指輪を運ぶ大役が任されたのは、王子様のイシュマと幼馴染みだからだ。懐かしい相手との十年ぶりの再会。ところがイシュマは、子供の頃と変わらない傲慢な口調で、「結婚指輪をつける花嫁は小鳥だ」なんて言い放った!しかも必死で抵抗する俺に、花嫁の夜の仕事であるセックスを強要してきて…!?王子様の傲慢度がアップした書き下ろしも収録。アラブものですナンデスカ?アラブものって「小鳥」がキーワードなんでしょうか??先日の愁堂さんのアラブものに引き続き、小鳥が出てきてびっくりです。愁堂さんのは受の呼び名が小鳥でしたが、こちらはなんとお名前が小鳥でした。男子の名前が小鳥。。。。強気のネーミングです(^^;;アラブの王子さまと日本の一般人が恋仲になるには、幼い頃二人が過ごした幸せな日々が前提として必要なようで、こちらの王子様も小鳥と2年間の楽しかった日々を大切なものとしてしっかり胸に刻んでいて、王位継承権を得るための努力を積んでいます。その間は権限が無かった故に大事な小鳥を逃してしまったと悔いるあまり、権力を手に入れた今最大限に力を利用し、拉致。・・・って、別に拉致せずとも依頼した指輪を届けるために、王子に会いにいく途中だったのに。小鳥は王子が王道を学ぶために自分の元から突然消えたことを根にもっていたし、あまりに強引な王子の態度に反発を覚えて、この後はお決まりコースの監禁ゴーカン薬です。(^^;;王子をひたすら敬愛する側近ナイジェルに自白剤を使われて王妃の指輪が入っているケースの開錠番号を聞きだそうとされます。この自白剤が強い催淫効果があるとかで、乱れる、乱れる。・・・・アラブものってなんでもアリでオソロシイです。なんだかんだありつつも、二人は初めから相思相愛なので、結局は小鳥が指輪を受けることになり丸く収まるお話です。同時収録の続編は王子の弟ユージィンも登場し、その誠実な性格のあまり余計なことをポロポロと小鳥に漏らしたために、一波乱。愛し合ってる二人のアツアツなアラブ痴話喧嘩が主で、脇キャラの活躍の場は印象が薄くて物足りない感じがしました。
2008年01月11日
コメント(2)
![]()
いい奴だと思っていた。仕事もできて真面目で口が固くて裏切らない優しい男、だと…。四つ年下の上田翔は、音羽がいだいていた、そんなプラスの印象をすべてくつがえした。それも突然、秘密をネタに、バラされたくなければ抱かせろ、と体を要求してきたのだ。親友というほど深く付き合ってきた訳ではない。信頼と呼べるほど認めていた訳じゃない。しかし―。二人の体の関係は始まり…。う~ん、以前読んだ「あなたに落ちていく」を書いた作家さんと同じとは思えない、なんだか面白みの無い本でした。まだ麻生さんの本は3冊目なのでよくわかりませんが、もしかして、当たり外れの激しい方なのかもしれません。作品紹介にあるように、上田という男の印象が途中で急変し、音羽の戸惑いは納得できますが話にはついていけません。脅されるネタが同僚の引き出しをあけたことっていうのも、意に沿わない関係を強いるにしては弱いような。いくらその引き出しになにが入っていたとしても。ブチキレた音羽が会社を辞めるといいだし、本当は音羽を手に入れたかっただけの上田は音羽がいない会社には未練がないからと、上田のほうが会社を辞め不毛な関係が終わったかのように思えたが、一人の平穏な生活に苛立ちが募って音羽は上田のもとへ。。。。というふうに終わるわけです。ラストでやっぱり上田はいい奴だったことがわかるというタネ明かしもありますが、これといって事件もなく、第三者が介入してくるわけでもなく。上田も極悪人になるなら、「ひぇ~」と読みながら呟いてしまうような、スッパリキッパリ鬼畜道を極めて欲しかったです。そうすればこんな中途半端な読後感もなかったのにとザンネンでした。
2008年01月10日
コメント(4)
雨のように、愛のように 著:吉田ナツ ビーボーイノベルズ「あんなやつはやめとけ。―俺ならもっと菱谷を大切にする」凛として綺麗な菱谷の恋人は、いつもいい加減な男だった。会社の友人として心配する永井は、いつの間にか彼に恋している自分に気付く。花が水を求めるように、愛を求める菱谷。セックスは巧みなのに、キスがぎこちない。永井はそんな菱谷に、本当の愛を教えたいと願うけれど…。大人の落ちる、一生に一度の純愛。絶対泣ける恋、オールかきおろし。泣きはしませんでしたが、いい作品でした。本社から期限つきで派遣された永井と菱谷は高校のときの同級生で再会になるわけですが、高校のときは話す機会さえなかった二人でした。永井はあるきっかけで菱谷が支社内の男と付き合っていることを知りますが、高校時代と同じようにその男には誠実な印象を持っていなかったために菱谷から目が離せず、いつの間にか恋に落ちている自分に気がつきます。菱谷には病で入院をしている母親がいて、看護のため週末に病院へ通う彼を車を出した永井たちはその帰り男が女性を車にのせているのを偶然みかけ、男に縁談が持ち上がっていることを知ります。男との別れの話をする菱谷に永井はたまらず気持ちを告白してしまいますが、他人から優しい扱いを受ける事を知らない菱谷は受け入れられない。そんなころ、突然母親の病状が急変したと病院から連絡があり、ぎりぎりのところで自分を支えていた菱谷は追い詰められたように、永井に助けを求める・・・というお話。菱谷のキャラは耐える男ってことで、よくあるタイプです。母親は若いうちに彼を産んだので、気持ちに余裕がなく幼い我が子に容赦がなかったようですが、愛が無かったわけではなかったことがお話の最後にはわかりますが、小さい子供にそんな事が察せられるはずもなく、いい子でいようと一生懸命だった過去があります。一方、永井は本当はストレートの無口な男で、就職を機に彼女とあっさり別れることができたことに少なからず衝撃を受けているマジメなところがあります。同級生の菱谷がいつもくだらない男と付き合うことに疑問を感じ、見つめるうちに「俺なら・・・」と思いはじめ、気持ちがドンドン傾いていく様子は、お話としてとてもスムーズな流れで、上手い作家さんだなと思いました。あとがきを読みますと、作家の吉田さんは他に仕事をお持ちなようで、既刊を調べてもこの本を含めて3冊しかヒットしませんでした。しかもみんな絶版扱いだし。がっくりです( ̄▽ ̄;)!!ガーン
2008年01月09日
コメント(4)
![]()
裏大奥でござる忍びの里で鍛練をつむ忍者の胡蝶。彼の心を唯一乱す傲慢で優美な年上の色男・寒月は、粋に着流しをまとい熱い眼差しで胡蝶に永遠の愛を誓う。なのに寒月は突然姿をくらまし―!?そんな時、殿の命をお守りする任務で登城した胡蝶は、なんと色小姓ばかりの裏大奥に入ることに!しかも夜伽の(性)指南役に現れたのはあの寒月、一体なぜ!?調教は恥ずかしいけど、寒月の強引で淫らな手ほどきにドキドキで…。待望のオール書き下ろし。o(〃^▽^〃)oあははっ♪年明けからうれし恥ずかしのなんちゃって時代モノで始まりました、あたしのBL読書タイムです。なんたって「裏大奥」ですから(^^;;先代のお殿様が衆道に走ってて、大奥を模して建てられたという裏大奥は、殿のお情けを頂戴することを生涯の務めとするピチピチの美少年達が住んでいるところ。。。。これだけで笑えるような設定です。先代の殿様が崩御して、妾腹の春高が跡目を相続して後はお渡りが途絶えてしまったこともあって、任務を隠して裏大奥入りしている新参者の胡蝶への視線は冷たく、嫌がらせが度を越してしまったことで春高が隠している素顔が胡蝶にばれてしまうわけですが、読み手にはお話の早い段階でバレバレだったので、驚く胡蝶がもの凄く鈍い奴に思え、そんなんで忍びの次期頭首が務まるのか???と。なぜ春高は相続した後もしつこく総髪なのかとか、突っ込み所は多々ありますが、こんなことをいちいち気にしていたら斑鳩さんの本は読めなくなってしまうので、それは置いといて(^^;; (でもこの総髪のせいか表紙の二人がなんだかコスプレに見える・・・)欲をいえば珍しい忍者ものなので、忍者としての働きをもっと楽しみたかったかなぁとか。せっかく「牙狼」とか「むささび」とかいかにも~な名前のベテラン忍者が登場してるんだから。胡蝶もアンアン言ってるだけじゃなく、もっと仕事に励めと活を入れたい・・・とはいえ、楽しい作品でした。
2008年01月08日
コメント(2)
![]()
交響詩篇エウレカセブン 6トラパーと呼ばれる粒子が大気中に含まれるある惑星。そこに空中を滑空するスポーツ「リフ」に夢中な14歳の少年、レントンがいた。軍人になるか、家業のジャンク屋を継ぐか…ある意味見通しのいい人生にうんざりしているレントンは、生まれ育ったその環境から逃げ出すきっかけを待っていた。そんなある日、自宅の近くで爆発音が起きた。駆けつけると、そこには、見たこともない美しいロボットが立っていた。呆然とするレントンの目の前には、コックピットから降りてくるパイロット。それは、ロボット以上に美しい少女・エウレカだった。成り行きから、戦いに巻き込まれるレントン。さらにそこにエウレカの仲間として、レントンもよく知るアンダーグラウンド界でのカリスマ的ヒーロー、ホランドが現れる。激しい戦いの後、レントンは彼らとともに旅立つことを決意する。レントンを待ち受けるものは果たして…!!長いお話でしたが、大人になるまえの主人公レントンがあちこち壁にぶつかりながらも少しずつ成長していく姿がとても微笑ましくて、エウレカに対する気持ちなんかも過ぎ去った春を思い出すようで懐かしかったです。レントンの憧れのホランドはもっとカッコイイ男なのかと思ってたら、お話が進むにつれ29歳という年齢のわりには子供な部分をすごくたくさん残している男であることがわかってきて、人間臭くていいかんじで、タルホとの間に子供が出来て情けない顔になってるシーンは笑えます。大型ロボットがトラパーという波にのって、空中でサーフィンしつつ戦う絵はとても美しくてオープニング曲も軽快で1話から面白いと感じたアニメでした。
2008年01月07日
コメント(2)
全26件 (26件中 1-26件目)
1


![]()