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友人から借りた本。無人島に漂流した31人の男性と1人の中年女性。彼らはどんなふうに閉ざされた世界で自分たちの生きる道を探していくのか。人間の生に対する執着心。生に対していかに貪欲かを描いた作品だと思う。貪欲になれない現代社会には必要な本かもしれない。主人公である島でたった一人の女性清子。彼女には最初から最後まで好感が持てなかった。男の性欲の唯一の対象である清子の言動には嫌悪感すら感じた。女性なら一度はこうなってみたいという願望もあるだろうが、私はそうは思えなかった。この本の中で一番興味をそそられたのは食べ物の描写。食べるものがろくにないところで食べたいものを想像する。その描写は上手いと思った。小説は真っ白な原稿用紙から創りあげる。この物語はもっとも無の状態から人間はどうなっていくのかを想像し書かれたもの。その突拍子もない想像力は作者の力量だろう。男たちのそれぞれのキャラもおもしろい。でもそんな風になるものかとちょっと現実離れしているとこもあり、、、。ただラストは意外性があった。泣ける場面もあった。読みたくないけど、ついついどうなるのか気になって読んでしまったという作品だ。「東京島」をもっと知りたい方はこちらを参考に。
Jan 22, 2009
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三連休はずっと遊んでたので、翌日から昨日までお昼寝ばかりしていました。やっぱり体力ないです(>_
Jan 15, 2009
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4月より、少しでもイタリアに近づきたくて「テレビでイタリア語」という講座を観ています。でもまったくイタリア語は覚えられません。難しいです(>_
Nov 13, 2008
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ただ今公開中の映画なのであまりねたばれのないように感想を書きたいと思います。中国、西暦208年。曹操軍が天下統一し、勢力をのばしていた。そして次は劉備軍を攻めようとする。80万の軍を前に勝算がないとみた劉備軍。その軍師孔明(金城武)は孫権軍のもとにいき、、共に曹操軍に立ち向かうことを提案する。その提案を受け入れたのが名将で名高い周瑜(トニーレオン)。二人は連合軍を導き、曹操軍に立ち向かう。トニー・レオンも金城武も相変わらずかっこよかったのですが、二人の良さが出し切れていない気がしました。なぜでしょうね、、、。全体的に手をこまねきすぎた感じがしました。よく言えば、繊細な物語に出来上がった感じ。女性、鳥、琴、馬の出産などの演出からそう思えたのでしょうか。戦闘シーンは迫力あったし、戦略もなるほどと思いましたが、もう少し観たい感じも、、、。そういう意味ではまだ序章にすぎない内容の映画になっていたかと。「赤壁の戦い」を前にして終わってしまうのは非常に残念でした。次はいつ上映されるのか、今から気になります。その前に三国志を歴史の授業で勉強した程度の知識しかないので、「三国志」を読んでみたくなりました。(主人の愛蔵書で家にあるんです。)本を読むとより映画の内容が理解できると思います。知識不足のまま、レビューを書きました。間違いがありましたら、お許しを。(特に漢字かな。)公式HPはこちら。
Nov 12, 2008
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なぜ私が韓国ドラマが好きかというと、韓流スターが好きだという理由じゃない。韓国のドラマはとても丁寧に作られていて、繊細で緻密な脚本、演出に魅力があり、どこか懐かしさ、温かさがあうからだ。今回観た「ありがとうございます」は韓流通のお友達一押しの現代ドラマ。素直にいい作品だと思う。上記に書いた理由が全てあてはまる作品ともいえる。外科医ギソはある事件がきっかけで医者として挫折する。そんな時、恋人であり、同じ医者であるジミンが癌でなくなる。失意のどん底にいたギソはソウルから青い島に行くことになり、そこでシングルマザーのヨンシンとその娘ボミ、祖父のヒョングク(=ミスター・リー)と出会い、その家族の姿に惹かれていく。シングルマザーのヨンシンの娘ボミは輸血が原因でHIVに感染、祖父のヒョングクは認知症。ヨンシンはその二人のために懸命に働いている。そして何より二人への惜しみない愛情。ボミをエイズと知りながら、明るく優しい子に育てている。また手のかかる祖父にも愚痴一ついわず、笑顔で面倒をみる。そんなヨンシンをほっておけないギソ。そしてヨンシンの初恋の人で、ボミの実の父であるソクヒョンとその恋人、いじわるな母親グクチャも加わり、物語は進んでいく。ある日、ボミが島人たちにエイズであることがわかる。それから島人たちはエイズに対する偏見から、ヨンシンたちを島から追い出そうとする。村の診療所のやぶ?先生と看護婦は必死でヨンシンたちを守ろうとするが島人たちにはその思いも伝わらない。とにかくボミとおじいちゃんがかわいい。ボミは父親を知らずに育ったけれど、自分を天使だと言ってくれる母親を信じて、明るく優しく育っている。チョコパイが大好きなおじいちゃんは時々家族に迷惑をかけていることがつらくなり、家出してヨンシンとボミを困らせるが、茶目っ気たっぷりのかわいいおじいちゃん。外科医として優秀なギソは島でもかっこよくその腕をふるまう。そしてなんといっても辛い目ばかりあうのに健気に生きるヨンシンの姿が美しい。ヨンシンとボミの親子の姿を見て、こんな風に子供を育てることができたらなあと何度も思った。そしてヨンシンたちをいじめるグクチャや島人たちもなぜか憎めない存在。回を重ねていくと、ヨンシンとギソとソクヒョンとが三角関係になるのだが、その関係もどうなるのか、最後まではらはらさせられた。全てをなくして島にやってきたギソもヨンシンには心を開いていくし、昔は自分の野望のため、ヨンシンを捨てたソクヒョンもじょじょに父親としての愛情が芽生えてくるし。みんなが幸せになって欲しいと思った。全体を通して、人の温かさを感じる作品だった。静かな感動が今も心に残っている。なぜか上手く言い表せません(^^ゞ詳しくは公式HPを観て下さいね。→こちらです。
Oct 31, 2008
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友人から借りたDVD。なんとなく観てみたら、いきなり大好きなボブ・ディランの「風に吹かれて」が流れ始めた。仙台の大学に入学した椎名(濱田岳)がこれから住むことになるアパートで荷物を片付けながら「風に吹かれて」を歌っていると隣人の河崎(瑛太)がやってきた。その河崎に本屋を襲って「広辞苑」を盗もうと誘われる。以下個人的感想を箇条書きします。謎が多く、不思議な世界のある映画。謎がじょじょに明かされていくと、とても切ない気持ちになっていった。動物虐待や友人の死や三角関係など暗い話なのに、なぜか後味のいい映画に仕上がっている。最初と最後に流れる「風に吹かれて」のシーンが印象深い。なぜタイトルが「あひると鴨とコインロッカー」なのか最後まで観てやっと納得した。若手俳優で人気の二人、濱田岳と瑛太は役にはまっていて、好演だったと思う。それにしてもやっぱり「風に吹かれて」はいい歌だ。なんとなく観てしまった映画なので、もう一度伊坂幸太郎の書いた原作を読んでから、再見してみたい思った。あひると鴨とコインロッカーの公式サイトはこちら。
Oct 18, 2008
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ペルシャ戦争の「テルモビュライの戦い」を描いた作品。主人が借りたDVDで私の方がはまってしまった映画。ずっと前に観てレビューを書きそびれていました。記憶があいまいなところもあるので、あまり詳しくは書けませんm(__)mペルシャ帝国が勢力をのばしていた時代。スパルタ王レオニダス(ジュエラルド・ハスラー)のもとにペルシャから使者がきた。「服従するな。退却しない。降伏しない。」という掟を守り、レオニダス王はペルシャの使者を殺す。それからスパルタとペルシャの戦いが始まった。スパルタ軍300人に対してペルシャ軍は100万人という大軍。それをどうスパルタ軍が攻めるか。スパルタ軍の戦略には感心させられたし、戦闘シーンは圧巻。また絶対に退却しない攻めに徹するスパルタ軍の姿勢。たくましい男たちの姿がそこに描かれていた。またスパルタの掟では弱いものは生きることさえ許されない。子供の頃からその厳しい掟の中で育てられる。子供たちばかりでなく、女も強く生きることを強いられた。特に王妃のゴルゴ(レナ・ヘディー)は強く美しく気高い。レオニダスとゴルゴのベッドシーンも美しく描かれていた。戦う男たちの美しさが見事に描かれた作品だったと思う。ペルシャ王を演じるクセルクセル(ロドリコ・サントロ)も存在感があり、男の色気たっぷりだった。でも、主人や娘は「マッチョな世界」と言って辛口でしたが、、、。流血シーンが多いためか、R-15指定です。「300」公式HPはこちら。
Oct 2, 2008
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今朝の新聞を読んで、ポール・ニューマンが死去したことを知った。ポール・ニューマンとロバートレッドフォードが共演した映画「スティング」。この映画を中学生の時に観て、「映画っておもしろいな。」と思ったのを今でも鮮明に覚えている。二人のコンビのかっこよさはもちろんのこと、最後のシーンでは「あっ。」と声が出たほど驚かされた。最初から最後までずっと画面に釘付けだった。その後、二人が最初にコンビを組んだ「明日に向かって撃て!」も観た。とにかく「スティング」は私を映画好きにさせた思い出深い映画。ポール・ニューマンさん、安らかにお眠りください。映画の世界の中ではあなたは永遠に生きつづけるでしょう。
Sep 28, 2008
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久々に純愛ものの韓国ドラマを観ました。「冬のソナタ」を越える作品と噂されるほどの純愛です。交通事故、記憶喪失、四角関係という韓国お決まりの条件もありますが、それでもあきないし、続きが見たくてはまってしまう。それが韓国ドラマなんですよねー。江原道でペンション「夢見る林」を父と一緒に営む主人公ウンスは記憶喪失の男性を病院に連れて行ったことから、ペンションにひきとることになった。その男性のことをウンスは「チャンホ」と呼び、そこで二人の恋が始まる。けれどある日チャンホはウンスの前から突然姿を消す。父を亡くし、最愛の人を失ったウンス。一人でペンションを切り盛りするが、ある日ソウルでチョンホを見かけ、チョンホを再び探すためにソウルで働くことに。新しい仕事は実はチョンホ(実名ヒョヌ)の父親が経営するグローバルグループの会社だった。チョンホはグローバルグループの御曹司としてグローバルグループで働いていた。チョンホとしての記憶をなくしてしまったヒョヌ。そのヒョヌがいつか自分を思い出してくれると信じているウンス。また、グローバルに復讐するために顧問弁護士として働くテミンもいつしか心優しいウンスを愛するようになる。またヒョヌの元恋人(?)スジンもが事故死したと聞いてもずっとそのことを信じず、一途にヒョヌを待っていた。ああ、、、書いているだけでややっこしい。とにかくウンスとチャンホの恋はかわいくてほほえましい。お互いを思いやる恋はやっぱり素敵!めでたく結ばれる二人を早く観たくて4日で観てしまうほどでした。ウンスは人を思いやる心を持つ明るい女の子。だけど、悪役であるはずのテミンも憎めないし、恋敵のスジンにも同情しちゃうし。悪い人がいないからなおこのドラマはいいんですよね。とにかく心洗われる恋物語です。人を思いやる心。それを思い出させてくれました。「オールイン」ではあまりかっこいいとは思わなかったヒョヌ役のチソンもかっこよかったな♪ 詳しい内容はこちら。
Sep 15, 2008
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最近、自己嫌悪気味。そんな気分のせいか、純粋な心の持ち主が主人公のドラマに惹かれます。「ラストダンスは私と一緒に」という韓国ドラマです。友達から「冬のソナタを越えるドラマだよ。」と言われて観始めたら、はまってしまいました。この4日間で17話観てしまった。一話約60分だからいったい一日何話観ているのか、、、。そのせいでろくにオリンピックも観てない。でもやはり純愛はいいです。自分のことよりも愛する人を思いやる気持ち。そんな女性になれたらいいのにね、、、。現実は難しい(>_
Aug 23, 2008
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もう3年も前の作品を今頃やっと観ました。アカデミー賞でも話題になっていたし、アフリカが舞台ということもあって観たかった作品。ドキュメンタリー風に描かれているなと最初は思いましたが、いえいえそんなことはない。夫婦愛、そして人間の深い心情がしっかりと描かれていました。英国外務官ジャスティン(レイフ・ファインズ)と活動家テッサ(レイチェル・ワイズ)はある日突然恋に落ち、ジャスティンの赴任先ナイロビに共に行く。そこでテッサは黒人医師アーノルド(ユベール・クンデ)と共にスラムの医療施設を改善すべく救援活動に励む。テッサは妊娠するが死産。同じ病室の妊婦の死に疑問を持ったテッサはその死を調査していくうちに、大手製薬会社の新薬の実験がアフリカで行われていることを知る。テッサがアーノルドとともにロキに行き、帰らぬ人となる。今までテッサの仕事には干渉しなかったジャスティンはテッサの死に疑問を持ち、調べていくうちにテッサが何をしようとしていたか、彼女の本当の姿を知る。そしてその真実を知るこでジャスティンもまた命を狙われる。仲のよい夫婦であってもお互いの仕事に干渉しない関係は大人だなあと思いました。テッサがロキに行く空港で「2日後に会おう。」と言って別れるシーンは印象に残りました。徐々にテッサが何をしようとしていたのかを暴いていくジャスティンの演技は迫真にせまっていて、こちらまでどきどきしました。ジャスティンが難民キャンプで一人の子供を助けようとするシーン。子供を機内には乗せられないという現実。泣きそうになりました。そしてアフリカの人々を「安い命」と考え、新薬の実験をする人たち。信じられない事実です。最後の湖のシーンでジャスティンがテッサのことを「ぼくの家だ。」と言い、死んでいきます。美しい夫婦愛が湖の景色とともに見事に描かれていました。社会問題と一夫婦の愛の物語を見事に描いた作品だと思います。今回は仕事の合間をぬうようにばたばたと観てしまったのでもっとゆっくりと鑑賞したいなあ、、、。「ナイロビの蜂」公式HPはこちら。音楽と映像だけでもいい感じですよ♪
Aug 14, 2008
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今日、娘の病院に出かけた帰りに、「崖の上のポニョ」を観てきました。「ポニョ、ポニョ、ポニョ♪」の歌がかわいくて観に行ったわけなんですが、個人的にはちょっと期待はずれでした。これから観に行こうとしている人にはごめんなさいm(__)m映像もきれいだったし、キャラクターの動きもかわいかったし、音楽ももちろんよかったし、波などの映像の表現のアイディアもよかったのですが、ストーリーがいまいちよくわからなかった。何を伝えたいのか。盛り上がりもないし、感動する場面もないし、全体的にあまり練れていない気がした。そしてどのキャラクターにも共感するところがなかった。まわりの観に来ていた子供たちはポニョの行動に笑っていたけれど、最後のほうは退屈だったんじゃないかなというぐらいシーンとしていたし。あくまで子供向きの映画ならそんなものかもしれないけれど。セリフが簡潔で子供にはわかりやすかったのでは。一番よかったのは私の横で「ポニョ」の歌を歌っていた男の子が可愛かったことかも(>_
Jul 31, 2008
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とにかく感動もの。何度も泣く場面があった。何度も胸が痛くなった。そして何度もうなづいた。家庭崩壊し、会社にリストラにあった38歳の主人公。「死んじゃってもいいかな、、、。」と思った時、5年前に交通事故死した父子の乗るワゴンに拾われた。そして自分と同じ年の父親に出会う。折り合いの悪かった父子が同じ年となってどう向き合うのか、気になりながら読んだ。そして主人公が人生の岐路になった場所への旅。人生はやり直しがきかない。だけど二度めは後悔したくない。本に出る3組の父子。それぞれにすれ違う心。だけどどこかでつながっている。どこかでつながろうとする。それが親子。主人公とテレクラに走る妻の切ない関係。どんなに裏切られても妻への気持ちは変えられない。切なくどうしようもない愛があった。中学受験に失敗しいじめにあった結果、家庭内暴力に走る息子と主人公。その姿が今、高校受験に向かいつつある自分の息子とどうしてもだぶってしまい他人事では思えない気持ちで読んだ。親は子を子は親をちっともわかっていないし、見えない世界がある。そして主人公の父である「チュン」さんの言葉が私の心に響いた。「謝らんでええ。子どもは親に言うてもええし、言わんでもいいよ。子どもの楽なほうにすれば親はのう、それがいちばんなんよ。」他にいくつか心に残る言葉があるが、これ以上は書かないでおこう。とにかく子どもとして、親として、学ぶところが多い本だ。
Jul 17, 2008
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さだまさし原作で徳島の阿波踊りの映像が印象的な作品。先に映画化し、その後ドラマ化した作品だが、私はドラマを観てから映画を観た。2つの作品のどちらかに軍配をあげるなら私はドラマのほうだ。まず配役。映画では主人公の咲子役は松嶋奈々子、咲子の母・龍子は宮本信子。ドラマは咲子役は常盤貴子、龍子役は冨司純子で、常盤貴子は若き日の龍子も演じている。この配役からしても私は常盤貴子と冨司純子のほうが好き。宮本信子は母親役というイメージではないし、松嶋奈々子よりも常盤貴子の演技力をかいたい。ストーリーは父親の存在も知らずに育った娘咲子は東京で働いている。そこへ徳島に住む母親龍子が入院したことから咲子は母親の元へ行く。母親は末期がん。そんな母が父親の話を語り始める。そして母が亡くなる前、阿波踊りの祭りが始まる。映画は咲子中心に描かれており、母親と父親の恋物語は咲子の目でしか語られていないが、ドラマは実際に母の若い頃の淡くはかない恋を丁寧に描いている。観ながら涙したのはドラマのほう。阿波踊りのシーンがとても賑やかな祭りの中なのに静かな感動があり印象的だ。しかもエンディングに流れる音楽がさださんだから申し分ない。そしてこの作品を通して「献体」という言葉を初めて知った。自分の体を医学の発展のために捧げる行為だが、龍子がなぜ献体を希望したかもドラマではきちんと説明されていた。「眉山」映画公式HPはこちら。「眉山」ドラマの紹介はこちら。
Jul 10, 2008
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「私たちの世代って、ひとりぼっち恐怖症だと思わない?」「なんであたちたちはなんにも選ぶことができないんだろう。、、、何かを選んだつもりになっても、ただ空をつかんでいるだけ。自分の思う方向に、自分の足を踏み出すこともできない。」確かに私にもあったそんな時代。今も続いているのかもしれない。高校生の葵とナナコの関係。大人になった葵と小夜子の関係。どちらも不安定だけど確かに共に笑いあうことができる関係。高校時代、なんとなくそこにいた私。葵と一緒だ。公園で子供の姿を見ながら自分のそして子供のこれからに不安を感じる私。小夜子と一緒。葵とナナコと小夜子の行く末をどきどきしながらページをめくった。そして読み終えた時、切なく、悲しい気持ちを残しつつ、ちょっぴりほっとする未来に心が熱くなった。角田さんの書く物語は最初なんてことないように感じるのに、あるところまでくるとどんどんその世界にひきずりこまれてしまう。そんな不思議な感覚をおぼえる。まだ2冊目だけど、もっとこの人の作品を読んでみたい。
Jun 12, 2008
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「チャングム」「朱蒙(チュモン)」に引き続き、3番目に観た韓国歴史ドラマです。今回のお話は百済30代国王武王の物語。ただ、他の2作と違って恋愛色が濃い内容です。チャン(=ソドン)は百済の王子ではあるが、運命のいたずらで自らの身分を本人も誰にも知られることなく、長い間辛い過酷な日々を送っていた。そんなある日、新羅の姫であるソンファ姫と出会い、恋におちる。大人になった二人はどんなに二人を引き裂こうとも、負けることなくお互いの存在を尊重しあい、助け合い、愛し合う。権力争いに巻きこまれながらも二人の絆を感動的に描いている。そんな二人を見守るもの、疎ましく思うものがいる。主役のチャン役のチョ・ヒョンジュは甘いマスクでかっこいい。その他の俳優陣もよかった。チャンを恋慕するウヨン姫のむくわれない愛。チャンを見守るモッラス博士の切なく悲しい恋物語。チャンの宿敵サテッキルの哀れな人生。それぞれの人生が混ざり合って、物語に深みが加わったように思った。また、「チャングム」でもおとぼけ役が好演だった太学舎のメクトスもまたまた笑わせてくれました。それから、歴史的なことを言えば、三国時代の百済の様子がよく描かれていた。百済のグ術開発のエピソードも興味深いし、百済と日本との国交があったことも聖徳太子の名が出てくることで見逃していない。もっとも感動したシーンは駆け落ち?した二人の前に新羅の追っ手が来た時、ソンファ姫が自らの命をかけてチャンを助けるところ。それからサテッギルの最期の言葉かな。ただ、「朱蒙」と比べると私は「朱蒙」の方に軍配をあげます。それは王としてのカリスマ性と物語のスケールの差だと思う。「ソドンヨ」の公式HPはこちら。「朱蒙」のレビューはこちら。
Jun 7, 2008
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「霧の橋」で感動し、乙川さんの作品をまた読みたいと思い、この「生きる」を読んだ。弱いけれど、強い男たち。弱いけれど、男よりもなお強い女たち。そんな人の生き様を情緒豊かに細やかに描かれていた。生きることはむなしい。でも生き抜くことは美しい。最後の最後は生きていてよかったと思わせるような余韻が残る。表題作となった「生きる」をはじめ、「安穏河原」「早梅記」の3作品とも優しい余韻が残る作品だった。宇江佐真里さんで時代小説にはまり、乙川優三郎さんで時代小説の深さを知った気がする。
May 15, 2008
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あの「Sall we ダンス?」から11年。周防正行監督が社会派映画を作り、話題になった作品。会社の面接に向かう満員電車の中で金子徹平(加瀬 亮)は女子中学生から「痴漢」と言われて、駅事務室に行くことになった。駅事務室でも警察でも彼の無実の訴えは聞いてもらえず、そこで現行犯逮捕される。当番弁護士は言う。「否認していれば留置所にとどまることになる。もし、裁判になったら有罪率は99.9%だ。」それでも彼は無実を主張した。やがて母豊子(もたいまさこ)と友人斉藤達雄(山本耕史)がベテラン弁護士荒川正義(役所広司)と新米弁護士須藤莉子(瀬戸朝香)に弁護を頼む。今の日本の裁判制度がこんなものなのかとすごく考えさせられた。有罪であるか無罪であるか。ほとんど証拠のない裁判でそれを裁くのは難しい。難しいはずなのに、そこにそれぞれの立場で動く人間がいる。人の将来がかかっているにもかかわらず、自分たちの立場を守ろうとする人々がいる。それとは反対に無罪である主人公のために力を尽くす人々もいた。これが本当ならもっと日本人は今の裁判制度に関心をむけなくてはならないだろう。主人公金子徹平のラストの言葉が耳に残る。この映画を観た後、一緒に観ていた娘と息子と3人で議論になりました。まるで自分たちも傍聴席にいるかのようなリアリティーがあり、思わず熱くなりました。公式HPはこちら。
Mar 17, 2008
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もう1ヶ月程前に観た映画ですが、エリザベス女王を演じたヘレン・ミレンの威厳ある姿がいまだに目に焼きついているほど、その演技が素晴らしかった作品でした。1997年8月。パリでダイアナ元妃が交通事故にあって亡くなったのはまだ私たちの記憶に新しい。亡くなってからの1週間の王室の苦悩をエリザベス女王中心に描いている。この1週間の出来事はあくまでフィクション。けれど、実際の映像でみるダイアナ元妃を観ているとまるで真実であるかのように思えるほどリアルに描かれていた。女王にとって、ダイアナはもう家族でもなく、王室の一員でもない。ダイアナの死について王室は何も語らなかった。そのことがイギリス国民の反感を招くことになっていく。ダイアナ人気のイギリスではダイアナを讃える声が広がると同時に、ダイアナへのコメント避け続ける王室への避難の声も大きくなっていく。女王と言う立場であるがゆえに国民の声を無視できない女王の苦悩が見事に描かれていた。中でも鹿をみて、一人涙するシーンは胸が痛んだ。女王にも夫、息子、孫、姑がいて、家族がある。そんなことを気付かされた。そしてその家族が女王の支えでもあるように思えた。けれど女王としては孤独だ。そんな女王に助言したのがブレア首相。王室と国民の間に入って和解を勧める。若き日のブレア首相も好演だった。宮殿の前にダイアナの死を悼む花束の数。その前をゆっくりと通る女王。そこでも女王の品格を失わず、堂々と国民の前を通り過ぎる。ヘレン・ミレンは女王そのもののようだった。品格、身のこなし、全てにおいて完璧な演技だった。それだけでも観る価値のある映画だと思う。ただ、時々スクリーンに現れる鹿が何を意味しているのか私にはいまだわからない。公式HPはこちら。
Mar 11, 2008
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藤沢周平原作の映画は「蝉しぐれ」、「たそがれ清兵衛」、「隠し剣鬼の爪」についで4作品目の作品です。どの作品にも共通しているのが下級武士の悲哀と武士としての誇り、その男を慕う女の秘めた強さと深い愛情が描かれている。その中でも「武士の一分」は静かで絵画のような映画に思えた。つがいの鳥、いつも主人公がたたずんでいる庭の景色、剣さばきなどなど。下級武士として毒見役を務める三村新之亟(木村拓也)と妻佳世(壇れい)はつつましくも、仲もつまじい夫婦として日々を暮らしていた。ある日、三村は毒見で貝の毒にあたり失明する。「自分は生きていても役立たずだ。」と新之亟は荒れ狂う。新之亟を助けるために佳世は権力者の女となる。それを知った新之亟は佳世を離縁するが、佳世がだまされていたことを知り、新之亟は復讐を決意する。木村拓也の演技は今までの木村拓也っぽくなくて、意外だった。一番演技が光っていたのは奉公人である徳平役の笹野高史だと思う。去年の日本アカデミー賞助演男優賞に選ばれたというのも納得だ。佳世の作っためしを食べる最後のシーンは夫婦の強い絆が感じられ、印象深かった。ストーリーの詳細は公式サイト「武士の一分」でどうぞ。
Feb 22, 2008
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「私はこれまでに二度自殺を考えたことがある。」といきなり書いてあったのには少々驚いた。暗い内容なのかと思ったら、やはり五木さんの本を読むと楽になる。落ち込んだ時、読みたくなるのが五木寛之さんのエッセイ。押し付けがましくなく、説教がましくなく、静かに心の中に入ってくる言葉の数々。それは五木さん本人の言葉であったり、宗教家や著名人の言葉をわかりやすく説いた言葉もある。「人はみな大河の一滴。それは小さな一滴の水の粒にすぎないが、おおきな水の流れをかたちづくる一滴であり、永遠の時間にむかって動くリズムの一部なのだと、川の水を眺めながら私にはごく自然にそう感じられるのだった。」この言葉はこの本の大意だろう。私が共感した言葉は「もっと大きく喜ぶためには、大きく悲しまなければならない。深く泣ける人でなければ本当の笑いを笑うことができないのではないか。」「本当のプラス思考とは絶望の底の底で光を見た人間の全身の驚きである。」など数え上げたらたくさんある。そして共感することによって、心が軽くなる。もう少し頑張ってみようかなと思える。この本もまた、気持ちがなえた時に読み返したい本だ。
Feb 14, 2008
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演技派俳優のオダギリージョー、香川照之が主演した話題作「ゆれる」をやっと観ました。いろんな意味でタイトルの「ゆれる」がぴったりな映画でした。オダギリージョーと香川照之さんも期待通りの好演でした。父の営むガソリンスタンドで働く兄、稔(香川照之)は真面目で優しく、でも不器用な性格。一方弟の猛(オダギリージョー)は都会に出てカメラマンとして活躍している。でもどこか陰のある人。その二人がある日、店で働く女性智惠子と3人で昔よく行った渓谷に行く。そこで事件?事故?が起こった。つり橋から智惠子が転落して死んでしまったのだ。その時、智惠子のそばにいた稔。それを遠くから見ていた猛。二人の兄弟の間で何かが揺れ始め、二人の関係は変わっていく。ゆれるつり橋のごとく、人と人の関係もそうだと思った。肉親であればあるほで、愛と憎しみの狭間で悩むだろう。切っても切れない関係であるがゆえに、忘れられない幼い頃の思い出があるがゆえに、互いがライバルであるがゆえに、苦悩するだろう。そんなゆれる心を描いている作品だと思った。最後のシーンは二人の間に道路ではなく、つり橋があるように思えた。その最後のシーンで見せた香川照之の笑顔。オダギリジョーの叫び声が今もまだ脳裏に浮かぶようだ。なんとなくすっきりとしない映画ですが、これはこれでいいのではないかと私は思います。やっぱりすっきりとしないものって誰の心の中にもあるし、自分でもわからない言動っていうのも納得できるし、とにかく人間って複雑だから、、、。
Jan 30, 2008
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私が中学生の頃だったでしょうか。「ロッキー」というボクシングの映画が一大ブームとなりました。もちろん私もスクリーンで観ました。すごく感動したことを覚えています。その最終作である「ロッキー・ザ・ファイナル」は観るしかないでしょ。久々に聴くロッキーのテーマ曲。好きなんですよね~。主役のシルベスタ・スタローンも昔と変わらず、筋肉隆々で老いを感じさせない容貌です。でも、ロッキー・バルボアは変わっていました。現役を退き、イタリアンレストランを経営しているものの、最愛のエイドリアンはすでに他界し、息子ロバートは町のヒーローである父親に反発して家を出て行き、孤独な毎日を過ごしていました。エイドリアンの命日に墓参りに行き、いつも椅子に座ってそこで語っているかのようなロッキーの姿は寂しげです。心の奥で燻っている情熱が残っている。彼はそのことに気付き、なくしたライセンスを取り戻します。そんなロッキーに思いがけない試合の話が持ち上がりました。現役ヘビー級のチャンピオンであるディクソンとラスベカスのリングで戦うことに。最初はまわりの反対にあいます。もちろん愛する息子にも。でもそんな息子にロッキーは言います。「人生は重いパンチの連続だ。どんなに打ちのめされても立ち上がれ。」その父親の熱い思いを感じとったのか、ロバートもロッキーの復活を応援することに。それから過酷なトレーニングが始まります。フィラデルフィア美術館の階段を駆け上がるシーンはやはり感動もの。犬と走るシーンもありましたね。そしていよいよ対戦。リングでのロッキーはやはり打ちのめされても立ち上がる。何度でも立ち上がる。試合がいったいどうなるのか、興奮しながら観ていました。スクリーンの中でもまったく衰えを感じさせないロッキーに大観衆が声を上げます。ロッキーの義兄のポーリーもいい味だしていましたね。昔の話と今の話を上手く絡み合わせたストーリー展開も自然でよかったと思います。脚本・主演の両方をやってのけたシルベスタ・スタローンはやっぱりすごいぞ!追記:最近では「ロッキー・ザ・ファイナル」のほか、「武士の一分」、「間宮兄弟」も観ました。五木寛之の「大河の一適」も読了です。頭の中で感想がまとまらず、いつもすぐにレビューをアップできませんが、ちょっとずつアップしていきたいと思っています。とりあえず、どの映画も本もよかったです♪
Jan 18, 2008
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「ハイスクール・ミュージカル」は映画のレビューをいつも参考にさせてもらっているラムさんに教えてもらったディズニーチャンネルオリジナルの作品です。歌と踊りが上手くて、楽しくて、ハッピーな気分にさせてくれる作品です。バスケ部のキャプテンのトロイは大晦日の夜、カラオケ大会で数学天才少女ガブリエラと歌を一緒に歌ったことから、歌を歌う楽しさを知る。偶然、トロイが通う学校にガブリエラが転校してきた。それから二人はミュージカルのオーディションに出ることに。でも、互いの友人たちはミュージカルに出ることを反対する。そして、オーディションのライバルにもいじわるされる。そんな困難を乗り越え、そして友人の理解も得て、ミュージカルの2次選考に挑戦することに。今まで知らなかった歌の世界に飛び込む二人。惹かれあう二人。高校生らしさが出ているし、とっても好感がもてる二人です。みんなが歌って踊るシーンは楽しいし、二人で見詰め合って歌うシーンはこっちまでどきどきしそう。歌う曲は私が学生の頃に聴いたような懐かしさのある曲が多かった気もします。とにかく、理屈ぬきで楽しめるので、お正月に観るにはもってこいの作品だと思います。
Dec 29, 2007
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ずっと観たかった映画です。レンタルショップでも置いてなくて、やっと深夜番組で放送されていたのをとって観ました。字幕じゃなかったのが残念だったけど、主演のトニーレオンが好演技でとっても心温まる映画に仕上がっていたので満足しました。原作は日本のコミック「Dr.くろひげ」です。なぜ香港で映画化になったのかは知りませんが、日本でも映画化して欲しい作品です。もう観てから随分時間が経ってしまっているので、簡単に感想を書きます。裏街で診療所を開くラウ(トニ・レオン)はすご腕の医者。けれど人情に厚く、おごらず、自分の腕を過信することもなく、スラム街で住む人々の中で同じように生きている人。大学時代を共に過ごした野心家の友人ロジャー(アレックス・トァ)と再会することでまたどろどろした世界の中へ。けれど、ラウはそんな時でも自分を見失わない強さがある。決して自分の生き方を変えない。そんなラウはかっこよすぎです。またラウを慕う人たちもそれぞれ悩みを持ちながらも精一杯生きている。後からじわじわと感動するような余韻のある作品です。もう一度、今度は吹き替えなしの字幕で観たいなあ、、、。でも、トニー・レオンといえばやっぱり「インファナル・アフェア」を思い出さずにはいられません。こちらもお勧め映画です。「裏街の聖者」の情報はこちら→「裏街の聖者」「インファナル・アフェア」のHPはこちら→「インファナル・アフェア」
Dec 18, 2007
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今日は朝から娘の好きな画家「ミュシャ展」に、主人と娘と三人で行ってきました。行ったら、昨日、今日は「関西文化の日」で入場料無料ということでとってもラッキーでした。我が家は給料日前、ボーナス前の金欠状態なのですごく助かります。ミュシャはポスターなどでよく見かけますが、今回は油絵や彫刻もあったのでそっちのほうが新鮮でした。娘は好きな画家さんだけあって真剣に観ていましたが、私はもっとシンプルな絵のほうが好きかな。堺に縁の深い与謝野晶子らが「明星」の中でミュシャの挿絵を使っていたのは知りませんでした。日本にミュシャのファンが多いと聞きますが、そんな時代から使われていたんですね。お昼はすぐ近くにあったイタリアンカフェですませました。焼きたてパンおかわり自由という言葉に惹かれて入りましたが、肝心のパスタの味はいまいちでした(T_T)/~~~それからちょっと足をのばして、以前友人から聞いていたロールケーキが美味しいケーキ屋さん「まめの木」を探しに泉北まで行きました。やっと見つけた店内は真っ白で清潔感があり、とっても素敵な雰囲気でした。ケーキもたくさんあって迷うほどです。でも今日はこの店の売りの「平地飼いロールケーキ」と生クリームが食べれない娘用に「ゴマプリン」だけ買いました。家についてから、今日は大阪市長選挙だったので投票にも行きました。投票から帰ったらちょうどおやつの時間です。かわいいパッケージでしょ♪生クリームたっぷりのロールケーキ♪容器で選んだ「ゴマプリン」(名前は違ったかも、、、)味もよし!(しっかり味見しましたよー)今日はとにかく無茶苦茶眠いです。最近、朝5時ごろ目が覚めて、それから眠れません(>_
Nov 18, 2007
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韓国で大ブレイクした「おばあちゃんの家」。私の友人が大絶賛していた作品でもあります。言葉が話せないおばあちゃんと7歳の少年の物語です。とっても素朴で心温まる作品だと思います。ちょっと切ない気分にもなりましたが、、、。ソウルで母親と住む7歳のサンウは母親の職探しの間、一度も会ったことのないおばあちゃんの家で過ごすことになった。すごい田舎に連れてこられたサンウはふてくされて、ひたすらゲームをしたり、持ってきた缶詰を食べる。普段から鍵っ子のサンウにとってはいつものことらしい。おばあちゃんが作るお漬物にも手をつけないし、言うこともきかない。ある日、とうとう持ってきた食料品が底をついた。「ケンタッキーチキン」が食べたいとおばあちゃんに言うと、出てきたのは鶏を丸ごと蒸したもの。「こんなのケンタッキーチキンじゃない。」と言って食べようとしないサンウ。でも、夜中にお腹がすいてその鶏をむしゃぶりだす。じょじょにおばあちゃんになついていくサンウ。ある日、おばあちゃんと町までかぼちゃを売りに行く。売ったお金でサンウの靴を買い、お昼を食べさせる。でもおばあちゃんは何も食べずに座っている。そして帰りのバスでは自分ひとり歩いて帰る。貧乏な生活で言葉が話せないし、腰もまがっているにもかかわらず、おばあちゃんは一生懸命働くし、歩くし、何よりサンウのために無償の愛情を注ぐ。その姿がなぜか切なかった。村での生活も慣れ、友達もでき、おばあちゃんとも心が通うようになったサンウのところにお母さんが迎えに来る。サンウは話もできず、字も書けないおばあちゃんのため、とっても素敵な贈り物を置いていく。素朴な村の景色は昔よく行った私の母の田舎を思い出させてくれました。献身的に孫に尽くすおばあちゃんの姿は心にじんわりとしみこんでくるようでした。でも、ちょっとおばあちゃんを観ていると切なくなります。どうしてこんなおばあちゃんが一人で暮らさなければいけないんだろうと。でも、このおばあちゃんは実は素人で話すこともできるし、腰もまがっていないそうです。あれ全部演技だったのーとびっくりです。村人もみんな素人の方だそうです。飾らない演技が光っていました。
Nov 16, 2007
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。話題の本をすぐに読むことをあんまりしないんですが、この本がテレビで紹介されてからずっと気になっていたのでとうとう買ってしまいました。理由は息子と同じ13歳の男の子のお話だったということと、いきなり「解散」という言葉で一人で生きていかないといけなくなった少年がどう生き抜いていったのか気になったからです。優しかったお母さんが病気で亡くなり、父親も失業し、ついに「差し押さえ」となってしまった家。父親の「解散」と言う言葉で父親はいなくなり、大学生の兄と高校生の姉と13歳の田村少年が残された。住む家もなくなった少年は一人で公園で住むことに。生きていくために必死にならざるを得ない状態におちいったら、自然と行き抜くための知恵を身につけていくものなんだ。でも知恵だけではやっぱり生きていけない。田村少年の心の中にはいつもお母さんがいた。お母さんに恥じない生き方をしようとする強い気持ち。それに田村少年を見守るまわりの友人や近所の人たち、学校の先生、優しくてしっかりもののお兄さんとお姉さんがいなかったら、今の彼はいなかっただろう。そして一番は彼の性格。真面目で素直でユーモアあふれる性格がいろんな窮地から自分自身を救ったんだと思う。最後に筆者は言う。「周りの人が僕ではなく、お母さんを褒めてくれるような立派な人になりたい。」と。いろんなお母さんがいるけれど、田村家の子供たちは多大に愛情深いお母さんの影響を受けて育ったように思う。「愛情をたくさん貰った人はその人も愛情をたくさん持つ。」まさに田村家の兄弟がそうだ。深い兄弟愛に思わず涙した。この本を読んでいる時の私を見て娘が笑って言った。「お母さん、5分に一回は泣いたり、笑ったりしているよ。」ほんとにそれぐらい、泣けて笑える本だと思う。さすが、お笑いタレント!涙を笑いにかえるマジックはすごい。今度は彼の漫才を聞いてみたいと思った。(←実はこの本を買うまで彼のことを知りませんでした。)
Nov 6, 2007
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観た映画や読んだ本のレビューがたまっています。自分の記憶に残したくて、このブログに書き始めたんですが、レビューを書くって難しいですね。すごく主観が入ってしまうし、忘れてしまう部分もあります。それとこれはお願いですが、私のレビューはねたばれそのまんまですから、まだ未見の方はさらっと読み流してください。また、間違った記述などあればご指摘お願いします。さて、「コールド・マウンテン」。この作品は観てから日が経っているので、手短に書くことにします。一言でいうなら、戦争中の男女の純愛物語です。とにかく主演のニコール・キッドマンが美しいのとジュード・ロウがかっこいいです。それだけでも観る価値ありかも。舞台は南北戦争の末期。コールドマウンテンで知り合ったエイダ(ニコール・キッドマン)とインマン(ジュード。ッロウ)。二人はたがいに惹かれあって行くが、インマンは南軍兵士として出征する。二人はその日、初めて口づけを交わす。戦地で負傷して病院に入れられたインマンはエイダのいるコールドマウンテンへ戻ろうと脱走する。コールドマウンテンまでの長い道のりの中、ひたすらインマンは愛するエイダのことだけを思い、幾度もの危機を乗り越える。そして、エイダのほうもまた、いくつもの試練を乗り越えていた。父親の死から生活の手段を失うが、流れ者のルビー(レニー・セルウィンガー)がやって来て、共に暮らし始める。たくましいルビーからエイダは生きる術を学んでいく。そしてエイダもまたそんなつらい日々の中、ひたすらインマンが帰ってくるのを信じている。そしてようやく二人が再会できる日が来るが、、、。南北戦争といえば、まず思い出すのが「風と共に去りぬ」ですが、どちらの作品にも共通していることは戦争の悲惨さの中でたくましく生きる女性を描いているということです。「コールド・マウンテン」では脱走兵狩りをしている義勇軍の非情で冷酷な残虐行為に怒りを感じました。そして、なんといっても最後のシーン。ニコール・キッドマンが美しかった。たくましく生き抜こうとする女性の美しさを見事に表現していました。詳しくはこちら。
Nov 3, 2007
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美しい森に包まれた湖上に漂う小さな寺に住む子供と老僧の物語。二人はたぶん親子ではないんだろうけど、今子育てで悩む私には親としてどうすべきかを導いてくれたような気がします。というか、がつんとやられましたね。移りゆく季節の美しさに静かな感動があり、無駄をはぶいたその作風にはかえって心に強く訴えるものがありました。春、子供が魚と蛙と蛇に石をくくりつけて無邪気に遊んでいる。それを見ていた老僧は夜中に子供の背中に石をくくりつける。目覚めて泣きじゃくる子供に老僧は言う。「お前が石をくくりつけた生き物を見つけて、石をとってやりなさい。もし一匹でもその生き物が死んでいたら、お前の心の中にずっと重い石が残るだろう。」と。子供は石をひきづりながら自分の犯した罪を知る。それを黙って見続ける老僧。夏、子供は少年となった。二人だけの世界に若い少女がやってくる。じりじりと照りつける太陽のように欲望にかられていく少年。それを知った老僧は少女に帰るように促す。そして、少年は少女を追いかけるように山寺を出ていった。秋、少年は成年となった。愛憎で妻を殺してしまい、寺に逃げ込んでくる。そこで老僧は言う。「人を殺しても、自分を殺してはいけない。」そして般若心経を地面に書き、ナイフで彫らせる。ひたすらにそうすることによって、心を静めるようにと。生きて罪を償うことのほうが死ぬよりも辛いことだ。冬、成年は刑を終えて再び戻ってきた。寺にはもう誰もいない。一匹のへびがいるだけ。そこにやってきた顔を隠した女と赤ん坊。女は凍りついた湖の中で死に、赤ん坊だけが残った。老僧が彼を育ててくれたように、また彼は赤ん坊を育てる。そして春。赤ん坊は無邪気な子供になった。そしてまた同じ罪を犯していく。とにかく水面に浮かぶ寺も、凍った湖も、赤く色づく森も、きらきら光る景色も全てが言葉が出ないぐらい美しい。そしてその美しい景色の中で人の一生が過ぎていく様がリアルに描かれている。私は老僧の姿に目を向けてしまいました。どんな時もじっと子供を見守る姿。感動的でした。そして何事にも動じない姿勢。私にはできないことです。人生と向かい合うことの大切さを教えられた作品です。詳しくはこちら。
Oct 30, 2007
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かもめ食堂やっと観ました!なんだか後味がすごくいい映画です。雑貨たちも素敵です。お話はフィンランド・ヘルシンキにオープンした和食屋さんが舞台。サチエ(小林聡美)が開いた「かもめ食堂」のメインメニューはおにぎり。来る日も来る日もお客様は来ない。でも毎日店を開け、サチエはグラスを念入りに磨いている。ある日、サチエは本屋で日本人女性ミドリ(片桐はいり)と出会う。ミドリがフィンランドに来た理由は目をつぶって世界地図を指でさしたらフィンランドだったと言うだけ。何かを感じたサチエはミドリを家に誘う。それから店の手伝いをするミドリ。やたらムーミンに詳しく、なんとかもっとお客様が入るようにとあれこれ考える。でも、サチエのほうは相変わらずマイペース。そして、今度は両親の介護を勤め終えて息抜きにやってきて、空港で荷物を失ったマサコ(もたいまさこ)がお店に現れる。また一人仲間が加わり、徐々にお客様も増えていき、「かもめ食堂」はにぎやかになっていく。「いいはね、やりたいことができて」の返事に「やりたくないことはやらないだけ。」「人はみんな変わっていくものだから。」など、さり気ないサチエの言葉にどきっとさせられた。「人にはみんな事情があるのね。」と言った後、「お腹すいた。」とみんなでおにぎりを作り出すシーンも好き。そして、ゆったりとのんびりとしたフィンランドという国の中でまたゆったりと暮らす人たちが素敵にみえた。特にサチエの食事を作るシーン。ほんとに丁寧にゆっくり作っている。私にないものを持っている人。いつもせかせかして、いつも時間を気にしている私。サチエになりたいなあと思った。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこと個性派俳優はさすが。彼女たちのほんわかした雰囲気が映画からあふれている。そして「過去のない男」で主演したマルック・ベルトテなど日本人以外のキャスト陣がそこにスパイスを加えている。つっこうもうと思えば、どうしてサチエは「かもめ食堂」を開いたんだろう?というサチエに対する疑問がいくつかあるが、この映画ではそんなことは忘れてしまってもいい気がする。それから、なんといっても食堂内のインテリア。イッタラ、マリメッコなどの北欧もののキッチン雑貨はもちろん、窓辺に並んだミニプラター、アンティークもののポットなどなどほんとに観ているだけで楽しくなるし、お手本になる。ほんとにおにぎりとイッタラのお皿が似合っている。やっぱり北欧ものと日本のものって合うんだなあ、、、。私の家とはテイストが違うインテリアだけど、部分的に盗めるところはたくさんです。インテリア好きには見逃せない映画だと思いました。公式サイトはこちらから。サイトを見ているだけでも楽しいかも♪公開中の「めがね」も早く観たいなあ、、、。
Oct 20, 2007
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イタリア在住のタカコ・半沢・メロジーさんのイタリアおしゃれレポート。あとがきに「どのヨーロッパ諸国を訪れても、イタリアほどのセンスの良さ、おしゃれを感じることができません。」と書かれています。私もいろんな雑誌などで海外のファッションを見ていますが、やっぱりイタリア人は一番センスがいいなあと思います。タカコさんが実際にイタリアで経験したり、お友達からあるいはお店の店員さんから教わったイタリアのおしゃれの美学満載の本です。とっても実体験に基づいているので、説得力もあります。あらためて、イタリア人のおしゃれへのこだわりを感じます。それから、ミニコラムにはとっておきのトマトソースの作り方や隠れブランドの紹介など、得する情報もあります。私にとって、タカコさんの本は「イタリアでわかった」に次ぐ2冊目の本です。タカコさんの本は同じ主婦の立場として書かれているので親近感をもって読むことができるので特に主婦の方にはお勧めします。あいにく、「イタリアのすっごくおしゃれ!」は画像がありませんm(__)mイタリアでわかったイタリアのすっごくおしゃれ!
Oct 13, 2007
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もう随分前にレンタルで借りてきて観た映画なんですが、戦争ものはやはり重いです。なかなかレビューが書けませんでした。なので、簡単に2つの作品を見比べながらの私なりの感想を書きたいと思います。日本防衛の最後の砦というべき硫黄島での日本とアメリカの戦いをクリント・イーストウッド監督が2部作で描いた作品。一つはアメリカ側からの視点で描いた「父親たちの星条旗」。そしてもう一つは日本側から描いた「硫黄島からの手紙」。「父親たちの星条旗」は硫黄島で星条旗を掲げた兵士が「英雄」として讃えられたものの、その中で生き残った3人の苦悩を描いている。写真に写っていたのは6人。うち3人は戦死してしまった。そして、本土に戻った3人は英雄として戦時国債キャンペーンツアーにかりだされることに。映画全編を通して、話が戦闘シーン、本土に戻ってからのシーン、そして現在のシーンとめまぐるしく入り混じっているので、どれがどの人物かつなぎ合わせるのが大変でわかりづらかった。「英雄」になるつもりなく「英雄」とされた人の苦悩はよく描かれていると思った。また3人のとらえ方の違いも確かにあるだろうなあと納得させられた。そして「硫黄島からの手紙」と比べたとき、戦争中の国の中の雰囲気の差、国民の様子の差をすごく感じた。それは勝利にむかっている国とそうでない国の差であるのか、国民性であるのか。「硫黄島からの手紙」は新しい指揮官が赴任したことにより、かすかな希望を持つもの、それに反発するものがいた。満足に水も飲めない戦地で国で待っている家族にあてた数々の手紙。死ぬことを覚悟せざるをえない戦況下で書く手紙とはどんなものだろう。指揮官が言う。「死ぬな。最後まで戦って、生き延びて、本土にいる家族のために一日でも長く島を守れ。」と。その中で最後の最後まで生きようとする者、愛国心から自害するもの、ここでもさまざまな人間がいた。どちらの作品も反戦映画です。ほんとに悲惨な戦闘シーンを観ているとなんのために人は戦わなければいけないのかと思えてきました。その心情を丁寧に描いていたのは「硫黄島からの手紙」の方かなあと思いました。それから渡辺兼、二宮和也、井原剛志、中村獅堂の迫真の演技でよかったです。公式サイトはこちらから。
Oct 9, 2007
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気分の浮き沈みがあるものの、沈んでいられなくなりました。というのも今週から「デスパレートな妻たち3」が週一で始まり、なんと今日から毎夜「24シーズン5」が始まるからです。(このブログ、5がこの文字しか使えない?)どちらもアメリカドラマのシリーズもの。テンポがよくハラハラドキドキさせられます。特にデスパはファッションも見逃せない!楽しみです\(^o^)/本では「イタリアのすっごくおしゃれ」を読了。(2007.10.05)映画では「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」「コールドマウンテン」とどれも戦争ものですが、見終えています。ただ、戦争の話ってなかなか感想が書けません。それだけ内容が重いですね。ぼちぼちアップできればと思うのですが、、、。ハードには「かもめ食堂」もあってこれも早く観たいです!今日は息子が朝から部活の試合に出かけたので、主人と娘と私は神戸まで「巨匠と出会う名画展」を今から観に行きます。感想は後ほど。今日は無理かも、、、。とりあえず、今から洗濯物を干します。出発は9時なのにPCにむかっているなんてね(^^ゞ
Oct 6, 2007
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何気なく本屋さんで手にした本。本当は角田さんの「対岸の彼女」を探していたのに、小さな本屋さんだったせいか目的の本がなく、タイトルに惹かれて買った本。それが自分と重なるところがある本だとは思わなかった。校外のダンチで暮らす京橋家とその家族と関わる人たちの物語。京橋家のモットーは「何事もつつみ隠さず。」でも家族はそれぞれの秘密を抱えていた。誰もが持つ秘密。そうしなければなりたたない家族。言ってしまえば楽になれるのに、言えないもどかしさ。どの家庭にもそんなブラックな部分があると私は思う。でもこの京橋家の秘密はすごく重くて、怖い。それがこの本のスリリングなところだろう。京橋家の主婦である絵里子とその母親との関係が少し自分と母との関係に似ている気がして読んでいてどきっとした。角田さんって鋭い目で人を見ている人だなあと思った。壊れている家庭なのに表面的には仲の良い家庭。それがダンチの中の絵里子が植える花々に隠れ、大きなショッピングモールにまぎれ、マンモスダンチの中にまみれているような気がした。ダンチの中の家族の中でさえ複雑な関係。社会の中で私たちはその複雑さにあえいでいるように思えた。とてもせつなく、やりきれなさが残る作品だ。
Sep 23, 2007
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とにかく麺類が好きな私にはうどんのアップがたまらない映画でした。ずっと気になっていた映画をやっと観ました。讃岐うどんで有名な香川県を舞台にソウルフードをテーマにした映画。主人公はうどん屋の息子松井香介(ユースケ・サンタマリア)。香介はうどん一筋で頑固な父親に反発し、ビッグなお笑い芸人目指してNYへ行くが借金とともに故郷に戻ってくる。借金を返すために始めたタウン誌の仕事。そこからうどんブームを引き起こしていく。同じタウン誌で働く方向音痴で運転音痴の恭子(小西真奈美)のめげないところがいい。香介をとりまく友人たちも味があっていい。特に親友役のトータス松本は存在感がある。(←贔屓目かも?)うどん部もおもしろい。後輩のタクシー運転手もお人よしでいい。ほんとにうどん屋を営んでいる人たちの演技も素のままでいい。香介を温かく見守るお姉さん夫婦もほんわかしていい。とにかく好感を持てる人たちばかりだし、みんなおもしろい。頑固な父と反発する息子の心情変化が丁寧に描かれていていい。とにかくうどんが美味しそうでいい。ブームというのはいつか去っていくもの。そこには利益を得るものもいれば、それによって被害を受けるものもいる。そんなシビアな一面も見逃さす描いてる。テンポもよくて、観た後早速讃岐うどんを食べに香川に行きたくなりました(^^)v堅苦しいことは抜きにして、気軽に観れる映画だと思います。公式サイトはこちらから→「UDON」
Sep 16, 2007
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ヴォーグ社誌の女性編集長のアシスタントをしていた経験を持つローレンス・ワイズバーガーの「プラダを着た悪魔」の映画化。「とにかくファッションが素敵よ。」と勧められて観てみました。確かにファッショナブルで着こなしのお手本となるような映画でした。ブランド物の数々をかっこよく着こなす女性たちはかっこよかったですね。NYでジャーナリストを目指すアンディー(アン・ハサウェイ)は一流ファッション誌「RUNWAY」のカリスマ編集長ミランダ(メリル・ストリープ)のアシスタントをすることに。けれどアンディーはまったくおしゃれに興味なし。その上ミランダの悪魔的な命令は普通ならできもしないことだらけ。でもそこでめげないアンディーはどんどんおしゃれになっていき、仕事もやり遂げていく。アンディーのファションは可愛くて、素敵でした。ミランダのファッションは大人の着こなしでした。ただ、アンディーにどうしてそんな服を買えるのか、おしゃれに興味のなかった女性がどうしてこんなに急にセンスよくなったのと不可解なところも多々ありました。それから私生活を犠牲にしてまで作る「RUNWAY」をちょっとはのぞかせて欲しかったな。アンディーとミランダの働く女性としての生き方ももう少しつっこんで描いて欲しい気もしました。でも大好きなメリル・ストリープは見事にカリスマ編集長役を演じていたし、もうちょっとゆっくりと見せてよというぐらい素敵なお洋服やアクセサリー、バッグ、靴が出てきました。目の保養にもなったし、お手本にもなりました。ファッションに興味がある人にはおすすめの映画です。公式サイトはこちらから→「プラダを着た悪魔」
Sep 8, 2007
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韓国で大ブレイクした歴史ドラマ「朱蒙」(全81話)をやっと見終えました。こんなに長いドラマを観たのは初めてですが、観終わった後、長いという気がまったくしませんでした。それほどこのドラマは飽きるところがなかった。「朱蒙」(チュモン)は高句麗を一代で建国した英雄的人物朱蒙の物語。そしてともに高句麗をその後百済の建国に貢献した女性、召西奴(ソソノ)との恋物語や、隣国漢との壮絶な戦い、育ての親となった金蛙王(クムワァワン)が支配する扶余との確執、 扶余の王子帯素(テソ)との悪縁、などなど見どころはたくさんあります。脚本、キャスト、個性的な登場人物どれをとってもすばらしく、どの人物にも感情移入できます。悪役演じるものでさえその心情が理解できました。何より情けない男だった朱蒙(チュモン)が実の父解慕漱(ヘモス)と出会ってからの変化には驚きました。(解慕漱(ヘモス)が亡くなった後、父と知るのですが、、、)そして大将となってからは人間としての器の大きさ、部下から絶対的な忠誠心を抱かせる信望の厚さと統率力には今の社会が失いつつある人物ではないかと思わせるほど魅力的に描かれています。そして歴史的には漢に滅ぼされてからの朝鮮の姿がよく描かれています。鉄器技術の必要性とか、民族としての誇りとか、とにかくいろいろ学ぶことの多いドラマでした。観終わった後すぐに「世界史地図」で確認したほどです。実話とはいえない部分が多々あるでしょうが、一見の価値あるドラマだと思います。スケールの大きさ、人間としての威厳、親子・夫婦・友の切ないすれ違いを見事に描いた作品でした。今はBSフジで吹き替え版を放送中(水曜夜8時)です。ぜひ興味あるかたは観てみて下さい。途中からでも間に合いますよーとにかく夏休み中に観終えてよかった。でないと寝不足になるところでした(笑)。まだまだ感動覚めやらないままこの感想を書いたので文章がおかしいかもしれませんが、ご了承くださいませ(^_^;)
Aug 31, 2007
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「そうよ。あたし、西瓜が大好きなの。皮は真っ黒だけど中は紅いでしょう?種もぷちぷち入れて、その凧を揚げたいの。お正月に西瓜はないから、皆んな、びっくりすると思う。あたし、それが楽しみなの」これは「深川恋物語」の中の「凧、凧、揚がれ」の一節です。なにげない会話だけど、こんなあどけないけど考えもつかないような発想が好きです。心温まりたい時は宇江佐真里さんの江戸下町人情を描いた本を読みたくなります。今回はすべて恋のお話。実る恋、実らぬ恋、さまざまな恋物語が江戸下町を舞台に描かれています。どれもみな心情描写が巧みで、粋な会話やしぐさ、はからいがあります。心のすれ違いはやっぱり心痛むし、心が通じ合う瞬間はうれしくなる。そんな人の心をひきつける物語を宇江佐さんは描いてくれます。また読んだ後、胸が熱くなりました。
Jul 23, 2007
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以前、このブログで「手紙」(東野圭吾:著)の感想を書きましたが、その映画版「手紙」をレンタルで借りてきて観ました。原作を読むと映画も観たいと思ってしまうんですが、裏切られた気分になる時が多いです。今回はかなり裏切られた気がします。まず、原作では歌手を目指す主人公直貴がお笑い芸人を目指すということになっていました。原作を読んだ時、テーマは直貴が歌うジョン・レノンの「イマジン」だと思ったのに、そこが抜けているのがとっても残念でした。なぜでしょうね。思想的なものがからんでくるのか、単に主役演じる山田孝之が「イマジン」が歌えなかったのか。それとあまり直貴の苦悩が描ききれていなかった気がします。その分、犯罪を犯した兄・剛志役の玉山鉄二のほうが抑えた演技でかえって際立っていたかな。玉山鉄二は結構好みなので贔屓目もあるかもしれませんが、、、。ずっと淡々とした気持ちで観ていたのに、最後のシーンは本の時と同様に泣いてしまいました。弟の前で合掌する剛志の姿が痛々しくて。これから剛志がどのように罪をつぐなっていくのか気になりながら観終えました。本当に罪をつぐなうということはどういうことなのでしょうね。本では弟・直貴の視点で「差別」について考えさせられましたが、映画では兄・剛志の視点で「罪」について考えさせられました。それってそれぞれの作品の表現の差でしょうか?それとも私の個人的感情のせい???
Jul 19, 2007
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ずっと観たかった「フラガール」をやっと観ました。とにかく観た後は、「スパ・リゾート・ハワイアン」(常磐ハワイアンセンター)に行きたくなりました。それぐらい感情移入できた映画です。舞台は昭和40年、福井県いわき市にある炭鉱が経営危機に陥った。そこで炭鉱会社はそこにハワイのような楽園を作ろうとする。まずフラダンスを踊る女性を炭鉱の娘たちから募集した。集まった娘たちは踊りの経験などないど素人。東京からフラダンスを教えるためにやってきた先生はどこか陰を持つ女性。そんな生徒と先生がぶつかりあいながら徐々に強い師弟関係で結ばれていく。炭鉱夫たちの反感、友との別れ、肉親との別れを経験しつつも、フラダンスに夢中になっていく生徒。それを力強く見守る先生。素晴らしい演出でした。ようやく「常磐ハワイアンランド」がオープンする日がやってきた。そこで踊る女性たちは見事なダンスを披露して村人に感動を与えました。先生役の松雪泰子さんの演技はもちろんのこと、そのファッションも素敵だったし、生徒役の蒼井優や南海キャンディーズのしずちゃんたちはフラダンスをよく頑張って踊りました。私の大好きな炭鉱夫役で優ちゃんのお兄さん役の豊川悦司もかっこよい炭鉱夫を演じていました。ほんと最後は感動物です。「みんなよく頑張った!」と思わず声援を送りたくなりました。それと観ながら娘とフラダンスもどきを踊ってしまった(^_^;)新潟、埼玉にいた頃になんで行かなかったんだろうと後悔です。
Jul 15, 2007
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近畿地方でしか放送されていない番組だと思うんですが、8時前の5分間近畿地方の評判の料理店のメニューを紹介する番組があります。「美味彩菜」という番組で、主人がその番組のファンで毎日録画してみております。さすが料理店のメニューは真似できないものが多いんですが、金曜だけは自宅でも作れるメニューを紹介してくれます。月曜から金曜の一週間同じお店のメニューを紹介し、金曜日のみレシピつきなんです。行くのもよし、レシピとして作るのもよし、観るだけで堪能するのもよしですね(^^)一度レシピをみて作ってみた豚ミンチの蒸し物。豚ミンチに豚バラの塊肉を細かく刻んで食感の違いを楽しむお料理だそうです。せいろがあればもっと上手く作れたかな。
Jul 4, 2007
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この本はフリースクールの草分け的存在である「東京シューレ」を卒業した人たちが社会復帰するまでの体験記です。娘が高校に行けなくなってから「フリースクール」についても興味を持ち読んだ本です。いじめ、学校不適合などなどいろんな理由で学校に行けなくなった子供たち。でも「東京シューレ」で自分の居場所を見つけ、本来の自分を取り戻し、そこから社会に参加しようとするそれぞれの体験談です。私が思ったよりもみんな真剣に将来のことをそして自分を取り巻く周囲のことも考えているし、社会的にも適応できない人間ではないということがわかりました。涙ぐましいぐらいに一生懸命に生きているなあって感じました。「学校ってなんだろう?」「社会に参加するってどういうことだろう?」と改めて考えさせられました。実は私も中学時代は学校に行かなかった時期があったし、高校も親には内緒でさぼった時期がありました。担任への不信感。心の病気。いろんなことが理由にありましが、とにかく学校に行くことを心底楽しいと思ったことはなく、出席日数という数字を見ながらなんとか卒業しました。きっと私は打算的になれたから中学も高校も卒業できたんでしょう。打算的になれないでもっと純粋だったら、きっと同じように不登校になっていたかもしれないなあとわが身も振り返りながら読みました。もちろん娘のことも思いながら、、、。「13歳のハローワーク」の著者である村上龍さんがまえがきを書かれています。残念ながら表紙の写真なしです。
Jul 2, 2007
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やっと「チャーリーとチョコレート工場」を観ました。チャーリー=ジョニー・デップと思ったら、全く違った!ジョニー・デップはウォルカチョコレート工場の所有者でそこに招待された5人の子供の一人がチャーリーという名の子供だったんですね。まず、チャーリーの家はおとぎ話に出てくる家のよう。優しい家族たちと一緒に住んでいる。ある日、「ゴールドチケット」を当てた5人の子供たちと親が15年間誰も入ったことのない工場に招待されることに。チケットを手にしたのはチャーリーの他、チョコレートばかり食べてる肥満の子、何でも欲しがるわがままな子、勝つことに執着している子、ゲームばかりしているおたくの子です。今の子供を風刺しているような、、、。チョコレート工場に入るとウィリー・ウォッカ(ジョニー・デップ)がお出迎え。その風貌を見たとたんもう驚き。またやってきれましたね、ジョニーさん。見事な変身振りです。それにやっぱり演技うま~い。それにチョコレート工場はどこかのアトラクションみたく、おもしろい。そこで働くウンパ・ルンパ族の歌や踊りもおもしろい。でも、ウィリー・ウォッカには辛い過去があり、そのために工場にもいろいろな問題点が。観ていて、楽しい部分と悲しい部分が混在した映画でした。今回は一人で観たので、今度は子供たちと観たい映画です。
Jun 20, 2007
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とっても重い話なのに、私ならどうするかなと考えさせられる話なのに、あっという間に読み終えてしまった本です。弟・直貴の学費のため、強盗殺人をしてしまった兄・剛志。その日から直貴の生活は一変してしまった。高校生の直貴がたった一人で生きていかなければならない現実。強盗殺人の弟として生きていかなければならない現実。進学、恋愛、就職、夢をあきらめていった直貴のもとに、服役中の剛志から毎月届く手紙。不器用で弟が全てだった剛志はやはり服役中も直貴のことだけを思っていた。けれども直貴にとっては剛志の存在そのものが疎ましく思えるようになっていく。手紙が届くたびに、、、。直貴が出会うさまざまな人が直貴を殺人犯の弟と知ったときに彼らはどうしたか。私ならどうしただろうと考えさせられる問題です。本当に差別や偏見なしに自分も直貴を受け入れることができるのだろうか。直貴をただの一人の人間として見ることができるのだろうか。答えは読み終えた今でもわからない。今でも毎日のように犯罪があって、加害者と被害者がいる。加害者の家族もそこに見え隠れする。彼らは被害者か加害者か。やはり答えはわからない。直貴が最後にある決断をする。もうそこから私の涙は止まらなかった。剛志の哀しみ、直貴の哀しみに胸が痛くなる。ジョン・レノンの「イマジン」を歌う直貴。この歌がこの本のテーマにもなっている。現実と理想の狭間で私たちはつねに苦しんでいるような気がする。ジョン・レノン詩集『イマジン』も持っています。画像がなくて残念!ジョンレノン詩集「イマジン」
Jun 13, 2007
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毎週水曜日10時から主人とかかさず観ているドラマがあります。それは「バンビ~ノ!」。東京のイタリア料理店で修業する青年が成長していくお話です。内容はもちろんのこと、テンポがよくて、料理店で働く従業員たちのキャラもいい。出てくる料理もおいしそうだし、いつも大勢のお客様の料理を作る厨房の中の様子もおもしろい。番組の公式HPに従業員たちの裏ストーリーがあると知って、観てみるとこれまたおもしろい。毎週番組が終わった後に無料配信されている3分間のミニドラマ。番組はあと3話で終わりだそうです。観ている人もまだ観てない人も今からでも遅くないので、まずはHPをのぞいてみてください。→バンビ~ノ!公式HP
Jun 8, 2007
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今夜は早めに夕食をすませて、去年11年ぶりに来日したビリージョエルのライブを観ましたた。実は私も去年、主人と大阪の京セラドームで生ライブを観たんです。その時の感動がそのまま、画面から伝わってきました♪パフォーマンスたっぷりのピアノ演奏とバトントワリングを習っているかのようなマイクスタンドさばき。何よりピアノのテクニックと声の良さには酔いしれます。歌った歌はどれも昔聞きなれた歌。ダンディーなおじ様にしばし恋をした私です。「ビリー・ザ・ヒッツ」このCDに歌った曲がほとんど入っていますよ。でもこの頃のビリーは細かったなあ~一緒に観ていた娘も感想を書くそうです。彼女は10代だし、ライブは高いからと観に行かなかったので、また違う感想を持っているかもしれませんね。よかったらこちらも参考に。→「うしろあるき」
Jun 2, 2007
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この本を読む前に、テレビの連続ドラマと2時間ドラマを観ていたので大体のあらすじはわかっていた。そのせいか、どうなっていくんだろうというわくわく感はなく、ドラマとの違いを探すような読み方をしてしまったので感情移入が出来なかった気がする。感情移入できなかった理由がもうひとつある。それは私の父が私が16歳の時に他界しているからだと思う。父はある日突然予告もなく仕事先で倒れた。脳溢血だった。出血した場所は手術するには難しい場所で意識不明のままな何ヶ月か過ぎた後、亡くなった。その間、私は交代で父の看護をした。もちろん喉を切開した部分の痰の処置から身体を拭いたり、床ずれしないように身体の向き変えたりなどなど。高校を度々休んでラブホテルで仮眠までして一生懸命父が目を開けるようにと祈りながら看病した。そんな甲斐もなく、父は一言の言葉も残さず逝ってしまった。私はどちらかといえば、お母さん子ではなく、お父さん子だった。でもそんな父の死に涙は出なかった。出しちゃいけないと思った。泣くとまわりの人たちが心配するから。それになにより、悲しいのは突然死んでしまった父本人だと思ったから。そんな経験もあって、この本を読んでも涙がでなかったのかもしれない。むしろ、リリーさんを羨ましく思った。大人になるまで生きてくれたオカン。オカンとの東京での生活、オカンが残したリリーさん宛の手紙。全てが愛情に包まれたものだと思った。オカンは確かに前向きで明るくてパワフルですごい人だと思う。「食べる」ということを大事にしているところも好き。この本はつい私情が入って感情的になり、素直な感想が書けない。そして生意気だけどリリーさんに対抗意識を持ってしまう。みんないろんな経験をして今がある。私もその一人。私小説を書こうと思えば書けるかも知れない。リリーさんはどんな気持ちでこの本を書こうと思ったのだろう。リリーさんにあって、私にないもの。それは人をひきつけるほどの文章力と感受性だと思う。これほどのベストセラーになった本にはそれなりの理由があると思う。それはリリーさんのオカンへの想いが本の中で実に丁寧に実に見事に表現できているからだと思う。そしてオカンの魅力がそれに一役かっているのだと思う。とっても私情が入った感想になってしまいました。半分以上、自分のことを書いてしまったのであんまり参考にはしないでくださいm(__)m。
May 31, 2007
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今夜は早々と夕食をすませました。わずか一杯の白ワインでほろ酔い気分♪だから文章がおかしくてもお許しくださいm(__)mそれとあくまで私の読んだ本や観た映画は記録として残しておくためにブログに感想などを書いています。だからあんまり参考にしないでくださいねー。さて「パッチギ!」を観た後、クライマックスで主人公が歌う「イムジン河」を聞いて、ほろりと涙してしまいました。京都を舞台に日本人高校生と在日韓国人高校生の間では争いが絶えなかった。そんな中、主人公である康介は在日韓国人のキョンジャに恋をし、韓国語を覚えようとする。けれど二人の間には背負いきれないほどの問題がある。ありあまる17歳のエネルギーを感じました。「フォークソング」、「レオポン」、「11PM」など懐かしい時代背景。オダギリージョーが歌う「悲しくてやりきれない」も味のある歌でした。「戦争をするのは誰かなあ?」「国?」「国って誰かな?」という日本人高校生の会話が印象深かった。(ちょっとセリフ違うかも。でもこんな内容です。)暗く重い話でありながら、ユーモアがある作品でした。特に康介演じる松山康介さんとキョンジャ演じる沢尻エリカさんがさわやかで清らかでよかった。「イムジン河」はもう一度聴きたいです。昨日から公開された続編「パッチギ!LOVE&PEACE」も気になる~
May 20, 2007
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昨夜はタイムリーで「博士の愛した数式」を観ました。やはり本と映画は別物だなあというのが一番感じたこと。博士はもっと世の中に対して臆病な人だと思っていたのにまったく雰囲気が違っていました。お話全体に感じた「切なさ」もあんまり感じなかったな。でも、博士の住む家や景色は素敵でした。カーテンのない窓。光が差し込む木の家。オープンキッチンの白いタイル。そこに立つ家政婦深津絵里ちゃんも絵になっていたなあ。桜の中を歩くシーン、最後の海辺のシーンも美しい映像でした。数学の美しさのことを教員になった「ルート」が生徒の前でする説明は本よりもわかりやすかったし、その中で昔の懐かしい博士との記憶を生徒に話す設定は自然でよかった。義姉演じる浅岡ルリ子さんも久々に映像で観るとやっぱり存在感がある大女優さんですね。着物姿も凛として素敵でした。でもやっぱり原作にはかなわない。話の奥深さは原作でしか味わえないと思ってしまった。2時間という枠の中では博士と私とルートの過ごした穏やかで温かい時間は語りきれないんでしょうね。今日はなんだか気分がしんどいです。そういう時もあるかなあとジタバタせずに時の流れるのを待っている私です。「時は流れない。」と黒板でルートが書いた文字は今の私にはきつい言葉に見えてしまった(;;)
May 20, 2007
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