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ボックスアートゲームボード(クリックで拡大) デザイナーはJoel Bouttevilleで、これがデビュー作。パブリッシャーはフランスのKrok Nik Douil editionsで、2011年ゲームマーケット秋の注目作の1つ、「バヌアツ」を出してるところ。少数が先行発売されたが、本格的な流通はエッセン後なので、これもエッセン新作と言っていいだろう。 プレイヤーは13世紀スコットランドの貴族となり、幼い女王、マーガレット(史実ではわずか7歳で重い船酔いによって亡くなったらしい)の後見人となる。みんなで協力してスコットランドを支えよう……なんてのはもちろん建前なので、プレイヤーは単独で国を牛耳る”リージェント(摂政)”となるべく、エジンバラ城内で暗躍する。 スコットランドの支配者となるには、政治、軍事、財政、宗教、交易の5分野すべてで高い影響力を獲得しなければならない。そのため、プレイヤーは手番ごとに3アクションを消費して、手下駒をエジンバラ城内の部屋に送り込んで各分野で優勢を獲得しようとする。しかし手下駒はプレイヤーごとにたったの4個しかないうえに、隣接する部屋にしか移動することができない。全部の分野の影響力が必要なのはどのプレイヤーも同じなので、できるだけ駒を薄く配置して多くの分野で一度に優勢を得たいところだが、ときには一部屋に集中させて鍵となる分野の影響力を確保しなければならないこともあるだろう。 自分の手下駒のほかに、プレイヤーは中立の参事官駒を獲得し、それをボード上に置くこともできる。これは手番中の得点計算フェイズで自分の手下駒として数えるので、狙った分野の影響力を得やすくなるが、手番終了時にはボードから取り除かれてしまう。つまり1手番中しか使えない手下駒のようなものだ。しかも参事官駒を取るのに1アクション、配置するのに1アクションの計2アクションを消費してしまうので効率は悪い。アクションが余った手番で確保しておき、ここぞというときに使いたい。 史実ではこの当時、スコットランドの内情不安につけ込もうともくろんだイングランドの王、エドワード1世が調停者を自称して乗り込んできていたらしい。これを再現するため、このゲームでもエドワード1世駒が城内に置かれる。この駒がある部屋では誰も優勢を得ることができない……まあ他国の王様の前で喧嘩してられないってことだろうw 1アクション使えばこの駒を移動させることができる。自分が優勢を得られるようにしたり、逆に他プレイヤーが優勢を取りたがってる部屋に置いて邪魔したりと、うまく使えば手下駒の移動より大きな結果を得られるだろう。 このようにしてエジンバラ城内の5つの部屋で優勢の獲得を繰り返し、影響力を得ていくのだが、このゲームにはもう一つ、「正体隠蔽」という側面がある。 ゲーム開始時、各プレイヤーには6枚1組のアクションカード(各組の内容は同じ)が配られるが、自分が担当する貴族に応じて1枚だけ使えないものがあり、箱に戻さなければならない。アクションカードを使うとさまざまな特殊効果を得ることができるが、それと引き替えに自分の正体がわずかに明らかになってしまう。たとえば「同盟」カードを使うと、プレイヤーはエドワード1世駒がある部屋でも優勢を得ることができるが、マクラウド家のプレイヤーはこのカードを使うことができない。つまり「同盟」カードを使うと「こいつはマクラウド家じゃないな」と他プレイヤーにばれてしまうというわけだ。 アクションを消費してエドワード1世に他プレイヤーの正体を密告し、それが合っていた場合、チクった側は2影響力と参事官駒1個を得て、チクられた側は残りのアクションカードをすべて捨て札にしなければならない。逆に間違っていた場合、チクった側は2影響力を失う。 ここで得た影響力はどの分野にでも割り振ることができるので、まんべんなく影響力を獲得しなければならないこのゲームでは非常に大きなメリットと言える。あまりに分の悪い賭けもできないが、正体が確実になるまで待っていては他プレイヤーに出し抜かれるかもしれない。また、自分の正体はできるだけ隠したいに決まっているが、アクションカードの効果はどれも魅力的だ。どこまでリスクを冒して密告するか、また何枚までならカードを使えるか。使ったカードが増えるほどにドキドキすることになるだろうw なにしろ駒4個での優勢合戦なので、少々地味かもしれない。特殊能力てんこ盛り系が苦手な、古典ゲームが好きな人にはいいんじゃないか。ゲームボードの美麗なアートワークも高ポイント。 初版ルールはフランス語から英語への翻訳が悪いうえ、もとのルールにも穴が多かったが、ユーザーの意見を取り入れた2版ルールが公開されている。わかりにくかった部屋間の繋がりなども図で解説されているので、ゲーム中に困るようなところはほぼなくなった。初版ルールでプレイして低評価をつけた人にも、2版ルールで是非もう1回プレイしていただきたい。ああ、あと各ショップでのタイトル「摂政」でスルーしてたカタカナタイトル至上主義の方々にも、食わず嫌いせずにプレイしていただきたいwBGGの和訳ページテンデイズゲームズにて販売中
2011.10.31
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第1回のレポートはこちら。 マーチン・ワレス。何通りもの(中略)デザイナーである。ワレス会とは、そんな彼のゲームをこよなく愛する変態ボドゲ紳士が集い、雌雄を決する会だ。前回のレポートをアップしたところ、「『ワレス好きゲーマーのレベルとはこの程度か』と思われては他のワレサー(注:ワレス好き紳士淑女のこと。空を飛ばないものだけを指す)の沽券に関わる」と憤った新たな変態紳士淑女4人(つなきさん、taroさん、karokuさん、ふうかさん)が立ち上がった。迎え撃つ前回のメンバー4人を加え、8人が八王子に集結。第2回ワレス会の開幕である。蒸気の時代アイルランドマップ karokuさんとふうかさんが遅れてくるとのことだったので、早速3人でつなきさん一押しのこのマップ。拡張マップの中では一番できがいいとのこと。 「蒸気機関」アクションを取ってもエンジンレベルは上がらず、輸送フェイズに2回エンジンレベルを上げられるようになるだけ。街を都市化することはできず、「都市化」を取ると任意の都市を衰退(その年から貨物駒を1個袋に戻す)させることができる。黒の4~6の都市がないので補充される貨物駒が少ないなど、ただでさえマゾゲーの「蒸気の時代」に追加のマゾルールてんこ盛りw 青か赤の貨物を運べるダブルカラーのスコットランド、ウェールズを独占するtaroさん、黄の貨物駒を運べるイングランド周辺に陣取るつなきさんに対し、私はマップ中央に陣取って序盤に紫を運ぶ戦術を取った。基本マップでプレイしたとき、端っこに陣取って完封されたトラウマがあったので、とにかく広いところに住みたかったw 決して悪い戦術ではなかったが、明白なミスが2手ほどあって(気づいてないミスはもっとあるだろう)2位。赤青都市の独占を許したのが一番の敗因かな。貨物駒の配置次第なところもあるが、次の機会にも同じ戦術を試してみたい。ロンドン ちょうどいいころに到着したkarokuさん、ふうかさんにtaroさんを交えて4人で。 前回勝ったのに味をしめ、同じく貧困減らす戦略で行ったが、金を生むカードなしに「街灯」を何度も使ったために資金繰りが悪化。土地を4カ所しか買えなかった。高価な土地を買ってたkarokuさんに10点ちょっと差をつけられて3位。他のワレスゲーに比べてお金のカツカツ感がないような気がしてたが、それは罠だったねw どこまでいってもお金は大事。ワレスゲーでこれ忘れちゃ駄目wロンドン 隣で「アンク・モルポーク」やってたメンバーがそろって「ロンドンやりたい」と言うものの、メンツ入れ替えなしでやるのもなんだしということで、1人残って連戦。 今度は資金繰りをきちんと管理し、得点つきカードを重点的に手に入れ、貧困は最後にちょろっと対策する戦略を目指した。いわゆる「なますに懲りて羹を吹く」戦術であるw 悪くはないと思うが(こればっかりだな)ちょっとぶれた。裏返らないカードを上書きするのがもったいなくて、後生大事にしすぎた。当初の戦術に必要なカードでさっさと立て替えてしまうべきだった。ぽちょさんが裏返らないカードで毎ターン10金と得点を手に入れ、議会で手札を引かず、貧困を一切もらわない完全な形を完成させ、ぶっちぎり。20点以上差をつけられて2位。あの形になったらもうどうにもならないw森の老人 こちら↓に素晴らしい和訳ルールが公開されています。The Board Game Laboratory:ボードゲームルール日本語訳 時間調整のため、つなきさん、ぽちょさん、A葉さんと4人で。テンデイズのタナカマさんにエッセン土産としていただいた、ワレスによるトリックテイキングゲーム。 メイフォローなのでリードプレイヤーがうまい具合にトリックを取ることはまず不可能。これは私の大嫌いな「大聖堂カードゲーム」と同じ(というか、メイフォローのトリックテイキングはたぶん全部同じだろう)。おかげで無駄に悩む。それが楽しいという人にはいいかもね。私は駄目だなあ。つなきさんがうまいこと失点せずに得点を重ね、ダントツ。私? 1人だけマイナス点でしたが何かwブラス いい時間になってきたので、締めにA葉さん、ぽちょさん、taroさんと4人で。頭使いすぎてへろへろになってるのに、締めに「ブラス」を選ぶとか、この人たちホント変態だw まんべんなく開発を進め、いくつかの戦術に対応できるようにしておいて、運河時代の流れから造船所戦術で行くことにした。 前よりは上手くやれたが、せっかくの「リバプール」カードを造船所用に取っておかず、港を立ててしまうという痛恨のボーンヘッドのため、造船所を1つしか建てられなかった。手数に余裕がなかったために多くを引けなかった線路の少なさが響き、収入レベルによるタイブレイクで2位。1位のA葉さんとの点差は9点。これが大差かどうかは経験不足につき分からないが、ひっくり返す余地はあったと思えるだけに残念。 この日のナンバーワンはなんと言ってもkarokuさん。遅れて来たので3ゲームだけのプレイとなったが、そのすべてで1位という大成果。まさにワレス会の宮本武蔵であるw 終わったときは「もうワレスゲーなんて二度とやらねえ」な気分になるが、すぐにまたやりたくなる。ワレサーとはまこと業が深い生き物だw また第3回、第4回と続けていけるといいですなあ。
2011.10.29
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エッセン帰りのタナカマさんに、新作を試そうということでお誘いいただいた。トゥルネー ゲームの詳細はこちら。 拡大再生産系のゲームに慣れてると、レベル1のカードから順にレベル2、レベル3と購入していきたくなるが、得点を生み出すのはレベル3カードであり、それを取らないとどんな方向性で拡大していくかがそもそも決められない。かといってゲーム開始時には各色の駒が2個ずつしかないので、いきなりレベル3カードを普通に取ることはできない(借りれば取れるけど)。レベル2カードの中に活性化するとレベル3カードを取ることができるカードがあるので、最初はそれを狙っていくといいのかな。 駒をある程度増やすゲームかと思ったが、今回はその余裕があまりなかった。全員がただ自分の区画を拡大させていくと、意外にすぐ終わる。得点情報がほぼ公開なので、負けてるプレイヤーが終了トリガーを引かないように注意してプレイすれば長引いて、駒を増やす意味も出てくるのかも。まあ駒を増やせるカードを引かなければどうしようもないので、たぶん増やさなくても(増やせなくても)勝てるようにはできてるような気がする。 イベントに積極的に対抗してちまちまと城壁点を稼ぎ、ある色のレベル1、2カードから点が入るレベル3カードを立てたものの、全色の駒1セットごとに点が入る「聖ニコラス教会」を建てたタナカマさんに及ばず3位。全員が1点差ずつという接戦だった。 それにしても、こんなにわかりにくいアイコンはかつて見たことがないw ユニークな効果が多いので種類が多すぎて覚えていられないし、図柄も効果を直感的に現しているとは言いがたい。「4ドゥニエを支払う」という効果なのに、4という数字が入ってないとか、絶対分からんだろw ゲーム終了時の私の区画。白で攻めてイケると思ったんだけどなー。ソーリーリベンジ シミズさんから頂いたハワイ土産。 手元に4枚のポーンカードを置く。手札から数字の書かれたカードを1枚出して、それまでに出されたカードの数字を合計してコールし、手札を補充する。一時期巷を賑わせたぴっぐテンと同じだ。21ちょうどになったら自分のポーンカードを1枚裏返す。21を越えてしまったらバーストで、他プレイヤー全員がポーンカードを1枚裏返す。最初に全部裏返した人の勝ち。 数値を合計するのではなく、特定の数字に変えてしまうとか、手番順を逆順にするとか、手札を2枚補充するとかいった特殊カードもあるが、変形ぴっぐテンといって差し支えない。 何より特徴的なのは「ソーリー!」カードだ。これには2種類あって、「あるプレイヤーの裏返されたポーンカード1枚を表に戻す」ものと、「他プレイヤーが21を達成したとき、その結果を横取りする」ものがある。これを防ぐ「ドントセイソーリー!」カードというのもあるのだが、ソーリーカードの方が倍くらいある。つまりソーリーカード引いた者勝ちだw 見事なプレイングでいたるさんが次々と21を達成するも、その結果を次々とソーリーカードで横取りするタナカマさんの勝利。まあ日本で言うと百均の吊るしゲーみたいなもんなので、こんなもんでしょうwブルーライオン プレイヤーは怪盗となり、相手プレイヤーより先に7個のダイヤを盗むことを目指す。 男怪盗、女怪盗、刑事、ダイヤモンドが裏表に描かれた6枚のタイルを使う。同じ組み合わせの絵が裏表に描かれたタイルは1枚もない。これを1列に並べ、手番ごとに「隣接する2枚の順序を入れ替える」「列の一端にあるタイルをもう一端に移動させる」「タイル1枚を裏返す」のいずれか1アクションを実行する。その結果、刑事タイル2枚で相手のタイル1枚を挟んだ場合1個、自分のタイル2枚でダイヤタイル1枚を挟んだら2個、ダイヤタイル3枚を並べたら3個のダイヤをもらえる。7個先取で勝ち。 2人プレイ専用の記憶ゲー。うまいこと記憶しても、狙った形にするのに2手かかる場合、相手も覚えていたら先に完成(または阻止)されてしまうかもしれない。ちょっとパズル的な要素もあるかな。 記憶ゲーは嫌いな方だが、これはなかなか面白かった。たった6枚の裏表を覚えるだけだが、移動すると結構忘れる。ダイヤ3つ並べたつもりで、ドヤ顔でタイルめくったら間違ってたw 超恥ずかしいw 日々老化が進む脳みそでは相手になるわけもなく、いいとこなしでいたるさんに圧勝された。現状ではいたるさん>タナカマさん、いたるさん>私なので、次の機会には私対タナカマさんで「誰のおつむが一番ぬくいか」決定戦をやりたいところだw ゲームマーケット秋でテンデイズブースにて取り扱い予定。四天王 遅れてきたシミズさんを交えて4人で。外国人が考えたなんちゃって日本ゲーw はじめに、各プレイヤーは「大名」「小名」「先生」「旗本」のいずれかの役職になる(それぞれ特殊能力がある)。フェイズ1では、大名が「武士」「忍者」「僧兵」などの戦力カードと、お金代わりの「石高」カードを規定枚数引き、そのうち何枚かに任意の役職カードをつけ、他プレイヤーに提示する。役職順に、そのセットが欲しい人は取る。取られた場合、大名は次のセットを作って残りのプレイヤーに提示する。取られなかったら提示したセットを自分で引き取り、切り分けは次のプレイヤー(小名)が引き継ぐ。こうして全員が何らかのセットを取り、それに応じて役職を変更する。「もっとホイップを」のように、この部分はケーキ切り分け問題をゲーム化したものだと言えるだろう。 そのあと、役職順に兵力や石高を使って、手元のプレイヤータイルをボード上の各地域に2枚まで置き、得点を得る。あとから置くほど高得点だが、最終得点計算で優勢を判定するとき、同数だと先に置いた方の勝ちになる。 タイルを置くには石高カードか兵力カードのいずれかを使うが、石高カードを使う場合、タイルを置いて得られる点数と同じだけの石高を支払わなければならない。最初のうちは3点、4点なので3石、4石ですむが、後半になると9石、11石と必要になり、石高でタイルを置くのは難しくなる(いちおう、ゲーム終了時に残った石高カードも点数になるが)。逆に兵力カードなら常に3兵力か4兵力でタイルを置けるが、規定の組み合わせを作らないといけない。組み合わせに必要な最後の1兵力は先手プレイヤーの動き次第で変わることがあるので、狙ったところに置けなくなることもある。どのタイミングでどちらのカードを使ってタイルを置くのか、頭を使うところだ。 規定ラウンドが過ぎるか、誰かが全部(8枚)のタイルを置ききったらゲーム終了。各地域の優勢による追加得点を加え、最多得点プレイヤーが勝ち。 近年の特殊能力てんこ盛りゲームとは真逆の、シンプルなケーキ切り分け+陣取りゲーム。ちょっと私の好みからするとシンプルすぎる感じかな。 ケーキ切り分け系は、やはり誰にとっても平等な感じに分けないと駄目だね。カスな組み合わせを取らされたり、うっかりいい組み合わせを他プレイヤーに取らせたりしてしまい、いつもの通りいいところなしで1人ダントツ負けw タイルを置くたびに+2得点の能力を持つ大名になったときに限らず、毎ラウンドタイル2枚置けるようにするのが重要な感じかなあ。少なくとも7枚は置かないと勝敗には絡めなさそうだ。シティタイクーン 全プレイヤーでタイルを置いて都市を発展させるゲーム。 4ラウンドプレイし、各ラウンドに使うタイルは「七不思議」のようにあらかじめ分けられている。各プレイヤーに6枚ずつ配り、1枚保持して残りを時計回りに回していく。いわゆるドラフトだ。「七不思議」とは異なり、6枚を手元に保持するまでタイルのプレイはしない。 ドラフトが終わったら手番順にタイルを1枚ずつプレイしていく。プレイの仕方は3通りで、「コストを払って街に配置する」か「捨て札にして5金得る」か「捨て札にして発電所か上水道を建てる」だ。ここは7不思議にそっくりw タイルプレイが終わったら、今度は輸送フェイズ。自分のタイル1枚に必要な数の電力か水(またはその両方だったり、手元にある商品駒だったり)を輸送し、タイルに示された結果(得点だったりお金だったり商品駒だったり)を得る。このとき、他プレイヤーや中立の発電所/上水道から駒を取るとお金がかかり、輸送中に他プレイヤーや中立のタイル上を通過すると、またお金がかかる。赤字になるような輸送は当然避けたいが、電力も水も有限なので、他プレイヤーの動きを止めるために泣く泣く高コストな輸送を行う、なんてプレイもあるかもしれない。 これを4ラウンド繰り返して最多得点プレイヤーが勝ち。 ドラフト+タイル配置+ピックアンドデリバリーと、最近流行りの要素に古典的要素を足した感じ。そのため目新しいところはないが、その組み合わせがうまくいっており、ゲームとしては実に面白かった。未来風の建物イラストもすばらしい……各建物が何を表しているのかはさっぱり分からないがw 序盤に発電所/上水道が1つは欲しいが、後半に建てるほど高効率の建物が手に入るようになっているので、序盤のしょっぱいプラントは他プレイヤーに建ててもらいたい、という洗面器ゲーな側面もあるw。 金はカツカツ。今回はタイル6枚中2、3枚は金に換える感じだったかな。プラントがあればまた違うだろうけど。このため、使えないタイルはお金に換え、残りのタイルでコンボを組めばいいので、ドラフト中のピックはそこまでシビアではない。ここは好みが分かれそうだが、私は気にならなかった。 今回は時間の都合で2ラウンドで終了。しかしこれはいい! 久しぶりに自腹で買いたくなったゲーム。ゲームマーケット秋には間に合わないかもしれないが、テンデイズで取り扱い予定。入ったら買う。 この日はタナカマさんにエッセン土産として「七不思議カタンボード」「キングダムビルダー首都拡張タイル」「フレスコ拡張」「ランカスター拡張」「森の老人」をいただいた。しょっちゅう誘ってもらって愉快なゲームを遊ばせてもらったり、豪華なお土産までもらったりで、お世話になりっぱなし。ありがとうございます。
2011.10.28
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ボックスアートゲームボード デザイナーはフランスのHenri Kermarrec。これが3作目だが、前2作はまったくの無名。パブリッシャーのSit Down!はベルギーの会社で、フランス語のボードゲーム雑誌「plato」を出してるところが親会社らしい。 ウィラコチャとはインカの皇帝の名前だそうだ。といっても舞台はインカ帝国ではない。プレイヤーは20世紀初頭のイギリス人で、南米の秘境で発見された未知のエネルギー物質、“ソムニウム”を手に入れるために努力する冒険家となる。そのソムニウムがある渓谷にウィラコチャ渓谷という名がつけられただけw ゲームボードは大きめのヘクスタイルを組み合わせてランダムに作られる。プレイヤーは手番ごとにダイス(最初は3個)を振り、その出目を自由に組み合わせて、条件に一致するタイルに自分のトークンを置く。そうやって征服した土地から資源、追加ダイス、ソムニウムなどを得て、それらを使って特殊能力を持つ建物や発明品を作り、より有利な条件でダイスを振って……と続いていく。いわゆる拡大再生産系だ。 ゲームの勝利条件が3つあるところがちょっと目新しい。ゲームのテーマ通り、ソムニウムを一定の数確保したら勝ちなのは当然だが、ボード上にある4枚の遺物トークンをすべて集めた場合、ウィラコチャの隠し財宝を発見したことになって勝利することができる。また、ゲーム中に獲得した建物/発明品カードのコスト合計が一定数に達した場合、超強力な科学兵器「リヴァイアサン」を開発するに足る知識を集めたことになり、勝利する。ただ集めるだけなら遺物トークンが一番楽だろうが、このゲームでは比較的簡単に他プレイヤーの所持品を盗むことができるので、他プレイヤーも阻止しやすい。また、遺物トークンはゲームから除外される可能性もあり、そうなるとこの勝利条件は達成不可能になる。逆に「リヴァイアサン」の開発はちょっと難しいが、建物は盗めない(発明品は盗める)ので他プレイヤーの邪魔は入りにくい。やはり複数の勝利条件を常に視野に入れるのが重要だろう。 「キングスブルク」「トロワ」などと同じ、ダイスを振ってから考える系ゲームだ。タイルを占領するには、そのタイルに書かれた数字“ちょうど”を用意しなければならない。また、数字ではなく出目が書かれたタイルを占領するには、その組み合わせの出目を用意しなければならない。たとえば数字が「10」のタイルは出目5、5でも2、3、5でも占領できるが、「出目5と5」が書かれているタイルは5、5の組み合わせ以外で占領することはできない。当然、簡単に占領できるところと難しいところがあるわけだが、難しいところは他プレイヤーに奪われる可能性も低いので積極的に狙いたい。手元のトークンを新たに置くには既存の占領タイルに隣接していなければならないとか、山岳タイルは特定のトークンでないと占領できないとか、ちょっと細かいルールが多いので理解しにくい(そしてインストしにくいw)かもしれないが、たぶん何ラウンドかやれば慣れるレベルだろう。このゲームで難しいのはこの占領ルールくらいだ。 トークンは4種類あり、それぞれ特殊能力を持っている。占領した土地を強固に守ることができ、攻め落とされても再配置しやすいベースキャンプ、唯一山岳タイルを占領できるツェッペリン、遺跡で遺物トークンを取ることができる探検家、ソムニウムを掘ることができる掘削機……どのトークンをどこに配置するかも悩みどころだ。 このゲームで一番の魅力はなんといっても技術カード。世界観がスチームパンク(厳密にはちょっと違うが)なので、まあゴテゴテしたでっかい超科学設備や発明品があるわあるわw 強化外骨格! ジャガーノート! フォースフィールド! 飛行要塞! こう聞いただけで脳汁あふれまくりw ゲームとしては、結構殴り合いの要素が強いので今風ではないかも。ルールの巻末に「派手に殴られると相当凹んで浮上しにくいので防御重要よ」と書かれてるくらいw まあプレイヤーを選ぶタイプっぽい。そういうゲームであることを承知した上で、「リベットw 装甲飛行船w 破壊光線w」て感じに世界観を十二分に楽しめる人向けのゲームだろう。つまり私向けってことw 当初は編集不可のPDFファイルしか公開されていなかったが、メーカーに問い合わせたら快く編集可能なファイルを送ってくれた。感謝。BGGの和訳ページ※どういう経緯か知らないが、「ルール訳してくれてありがとう!」てことらしく、和訳が↓の海外ボドゲサイトで紹介された。でかでかと書かれた●●の二文字が笑えるwBOARD GAME MUSE
2011.10.23
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定例の秋葉イエサブゲーム会。5人で開始、途中で1人抜けて4人。ナビゲイターBGGの和訳ルール こちら↓に素晴らしい解説があります。The Board Game Laboratory:ナビゲーター 私は2番手。スタートプレイヤーが金植民地目指して航海していったので、砂糖植民地目指すか、金工場プレイにするかのどっちかだなーと考え、後者を選択。これまで2回とも工場プレイで負けてるし、ここは植民地に行った方が楽しかったな。 しかし5番手も金工場を選び、私やスタートプレイヤーより先に市場アクションを実行しはじめたため、いきなり資金繰りが苦しくなる。その後も砂糖工場を買えば砂糖の加工価格が暴落し、教会を買いに行けば他プレイヤー2人に3個取られて2個しか持てず、恩恵も先に取られていいとこなしw 終了間際になってようやく回り始めた工場で得た資金でさらに工場を買い増し、その得点のおかげで何とか下位集団の団子に混ざっての3位。1位はスタートプレイヤー。終始資金繰りには困らないプレイで、得点計算時に所持金から13点も得ていた……つまり2600クルザード余ってたw 労働者や船に換えた方が得点効率はいいので、ぬるいプレイのはずなのにぶっちぎり。上家が下家を絞らないと下家が独走しがちなので、そのときは不利な下家でも何とかして上家を絞らないといけないのかも。そのための戦術を考えたいところ。ローマに栄光あれ(BGGの参考画像) こちら↓に素晴らしい解説があります。ひだりの灰色:グローリー・トゥ・ローマ/Glory to Roma なぜか発売後2年くらいしてからアメリカでブレイクしたゲーム。大火災による被害を受けたローマを復興するため、建物を建設していく。しかしゲーム終了時には建設した建物のみならず、横領した資源からも得点が入るという腹黒仕様w 何しろカード1枚が職業であり、建物であり、資源であるので、インスト聞いただけではちっとも頭に入ってこなかったが、いったんプレイしてみたら思ったより簡単だった。 職業としてリードやフォローに使ったカードが場に残り、以降は資源として使えるというのがなかなか面白い。「こいつを職業として使ってアクションしたいが、そうするとあいつが欲しがってる資源が場に出てしまう」とか、「アクションしたいから職業としても使いたいが、建物としての効果も魅力的だ……なんで同じ色のカードがもう1枚ないんだよ!」とか、手番ごとに何かしら悩みどころがあっていい感じ。まあ初回は他人の動きなんか見てる余裕ないので、自分のやりたいことだけ考えてまっすぐ行ったけどw 最初に建築士と職人を後援者として確保できたので、調子に乗ってがんがん建物を建て続けた。特殊能力も手に入り、最終的に得点にもなるので、「ローマ復興がテーマなんだから建物建てるプレイでいいんだ。初回プレイで最適戦略見つけた俺すげーw」と一人ほくそ笑んでたが、ゲーム終了してみれば5人中4位w だから「複数の得点手段があるときは、多少なりとも他の手段にも手をつけとけ」ってあれほど言っただろ!(誰が)。 深く考察するまでもなく、建物ばかり建ててたら駄目なようだ。そりゃそうだ、横領して金庫にしまったカードは1枚で1~3点になるのに、建物は建設完了までに2枚~4枚が必要で、それで1~3点にしかならないんだからw 建設中の建物を途切れさせることなく、随時上限まで資源を金庫にしまい込む、くらいでもいいのかな。 他プレイヤーの動きをあまり気にせず、自分のしたいことだけするプレイでもそれなりに楽しい。さらに熟練すれば、相手が資源として欲しそうなカードを場に出さないようにする、とかの絞りもできるようになるだろう。そのレベルに到達するまで繰り返しプレイしたくなる良ゲー。 ただし、写真を見れば分かるとおり、英語版のアートワークは最悪! さらに英語版はブリスターパックに入っており、収納性もまったく考えられていない。英語ルール、日本語ルールともweb上で公開されているので、これから購入を考えてる方や、取り扱いを考えてるショップさんには、ぜひ他言語版を手に入れることをお勧めする。箱絵はだいたい同じだが、ドイツ語版とその他の版ではまたイラストが変わってるようだ(アーティストは同じ)。「公衆浴場」がせくすぃーなフランス語版かイタリア語版が一押しw イタリア語版「公衆浴場」。うーんせくすぃーw むさい髭のオッサンが湯につかってる英語版とは大違いwエミネント・ドメイン(BGGの参考画像) プレイヤーは惑星に入植(または侵略)し、自分の帝国に属する惑星を増やしていく。各惑星は影響点の他、資源を産出する能力を持ってたり、他の惑星に入植(侵略)しやすくなるアイコンを持ってたり、新たな技術を開発する役に立つアイコンを持ってたりする。それらを駆使して新たな惑星を次々獲得したり、高度な技術を開発したり、資源を生産/交易したりして影響点を稼いでいく。規定数の影響点トークンがなくなるか、規定数の山札(5つある)がつきたら、最後番手プレイヤーまで手番を回して終了。トークン、惑星、技術の影響点を合計して最多プレイヤーが勝ち。 プレイヤーは手番ごとに、アクション(任意)してから任務に就く(必須)。任務の処理が終わったら手札から任意の枚数を捨て札にし、個人デックから手札上限までカードを引く。これを繰り返していく。 アクションでは手札からカードを1枚プレイし、カードに示された効果を適用する。手番プレイヤーにしか影響しない。基本カードの効果は若干弱めだが、技術カードのアクションには基本カードの強化版もあれば、独自の効果を持つものもある。 任務フェイズでは、プレイヤーは基本カードの5つの山から1つを選び、そのカードを取って、カードに示された任務効果(アクション効果とは少し異なる)を適用する。任務は以下の5種類。調査:新たに入植(侵略)すべき惑星を探して、惑星カードからカードを引く。入植:手元の惑星カードにコロニーマークを持つカードを置くか、すでに充分なコロニーを持つ惑星カードに定住する(表向ける)。戦争:戦力増強のために戦闘機トークンを取るか、充分な戦力を消費して惑星カードを占領する(表向ける)。生産/交易:資源を生産できる惑星に資源トークンを置くか、すでに置かれているトークンをストックに戻して影響点を得る。研究:条件を満たして技術カードを1枚取って手札に加える。 このとき、手札から必要なアイコンを持つカードを何枚でも出して、効果を増強することができる。たとえば「入植」任務を行って手元の惑星カードにコロニーを追加する場合、手札から何も出さなければ山から引いた1枚しか追加できないが、手札から入植アイコンを持つカードを出せば、出した分だけ追加できる。 任務に対して、他プレイヤーは「反対」するか「追随」することができる。反対したら個人デックからカードを1枚引く。追随したら、手札からその任務に必要なアイコンを持つカードを何枚でも出し、その効果を適用することができる。つまり手番プレイヤーが「入植」任務を実行したら、他プレイヤーにも入植のチャンスがあるということだ。手番プレイヤーには何かしらのボーナスがつくので、自ら任務に就くメリットはある。 デック構築ゲームはたいていそうだが、これもご多分に漏れず、初回は何をすればいいのかさっぱり分からないw ひとまずテーマに沿って惑星を手に入れてみるかと、初期惑星にコロニーを作ったり、戦争の準備を調えたりしつつ新たな目的地を求めて皆で調査などしてみる。技術カードを取るには一定数の「研究」アイコンの他に、条件を満たす惑星がいくつか必要になるので、どんな路線で行くにしても2種、3つは必要になりそうだ。 手番終了時に手札を「任意の枚数だけ捨てる」ことと、「研究」任務で獲得した技術カードは捨て札ではなく手札に入ることがミソだ。これによって、獲得した技術カードは次の手番にすぐ使うことができる。デックの巡りによっては2巡近く回らないと購入したカードが手札にならない他のデック構築系とは大きく異なるので、思考を切り替えた戦術をとらなければならない。 任務フェイズが必須なので、必ず基本カードが1枚ずつ入ることになり、デックの濃度はどんどん薄くなっていくが、任務時に手札からカードを出せるし、追随もできるのであまり困らない。薄くなりすぎても「カードを2枚までゲームから除外する」アクション効果を持つカードがあるので、圧縮戦術も取れる。 初回は山札2つ切れで終了。タイミングよく調査任務に追随し、多くの惑星を入植によって手に入れたプレイヤーが2位に7点差をつけての勝利。感想戦で「惑星でいいの引かないと手も足も出ない。運ゲーw」「そんなことねーよ、いい惑星引くために調査カード揃えない奴が悪いんだろw」「戦争の方が効率いい。圧縮から戦争で無敵w」「入植派3人、戦争派1人とか、入植側でカード揃えられなかった奴には無理ゲーw」「だったら技術カードで入植アイコンあるやつ買えよw」などと喧々囂々。感想戦が盛り上がるのはいいゲームだよねw まだ時間あったのでそのまま2回戦。私は初回でほぼ全員が無視していた交易/生産戦術を密かに考案し、試してみたが、対面もまったく同じ戦術を思いついていたw どちらもこの戦術に必要な技術を買うことができず(必要惑星を揃えられなかった)、惨敗。初回に入植一本槍/惑星ゲット戦術で勝ったプレイヤーが入植と戦争の両天秤/惑星ゲット戦術を取り、初回に引き続き戦争一本槍戦術をとったプレイヤーと引き分け。しかし後者のプレイヤーが最後の手番でプレイミスをせず、得点付き技術カードを買っていれば単独トップだった。 今のところいい評判を聞かないが、個人的には「ドミニオン」に肩を並べる唯一のデック構築系ゲームだ。序盤、中盤、終盤で必要なカードが変わってくる感じなので、ドミニオンとはまた違ったカード管理が必要。序盤にゲームから除外したカードを、終盤に山から取る、といったプレイもありかもしれない。 取れる戦術は机上で考える限りそれなりの数がありそうだが、常に全てのカードを使い、初期条件がプレイヤーごとに異なるので、「サプライを見て戦術を決め、それに向けて最適なプレイをする」のではなく、「初期条件とその後のランダム要素に合わせて最適な戦術を探す」タイプ。ここで好き嫌いが分かれそうだが、私は気に入った。 いくら初期条件の差とランダム要素があると言っても、その組み合わせは「ドミニオン」のサプライの組み合わせには遠く及ばない。繰り返し遊ぶうちにいくつかの強戦術が確立され、条件に合わせてそのいずれかを選ぶ、となるかもしれないが、その頃には拡張が出るだろう(すでに予定はある)。猿みたいにこればかりプレイしない限り、充分リプレイに耐える良作。
2011.10.22
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定例ゲーム会。連休だったので滅多に来られない友人も来られるようにと日曜に開催……したらいつものメンバーが来られなくなったw なかなかうまくいかないものだ。4人で。シップヤードBGGの和訳ページ 政府から秘密の依頼を受けて、それに沿うように軍艦とか巨大タンカーとか大量のヨットとか作るゲーム。「ダンジョンロード」とか出してるチェコゲームズエディションのゲーム。こっちのデザイナーはVladimir Suchy。ルールブックが(比較的)読みやすい方w 手番ごとに8種類あるアクションから1つを選んで実行し、船を作っていく。直前に自分が選んでいたアクションと、他プレイヤーが選んで駒を置いているアクションは実行できないので、4人プレイでは実際の選択肢は4つしかない。だからプレイが始まってしまえば、手番ごとに悩むことはそんなにはないのだが……。 何しろコンポーネントが多い。多すぎるw タイルを枠から抜いて、ボードに並べ終わるのに30分はかかったw そのあとインストに1時間以上……アクション数は8つだが、各種タイルやアイコン、特殊能力の説明が必要だから、まあ仕方ない。 手番が来たらアクショントラックから選択可能なアクションを1つ選び、実行する。そんだけ。誰かが選んだアクションはトラックの先頭に移動するので、自然と前の方に人気のあるアクションが集まる。このとき後ろの方にある(つまり人気のない)アクションを選ぶと収入が増えるようになってる。4択とはいえ、どのアクションもいずれ必要になるものばかり。最も重要だが収入の少ないアクションを選ぶか、それを他プレイヤーに実行されるリスクを冒してでも収入を取りに行くか。もうこの時点でジレンマに悩まされる。 ゲーム開始時に6枚配られる秘密の契約を達成するとゲーム終了時に大量に得点が入るのだが、これをゲーム中盤に4枚捨てなければならない。つまりそれまでに、どれを狙うかを決めなきゃならないということ。私は「各船に乗っている大砲と軍人のセットごとに3点」と「大きさがちょうど5の船ごとに規定の得点」を選択したが、どっちからもちょぼちょぼとしか得点できなかった。取った従業員タイルの能力が契約にかみ合わず(当然だが、軍人や大砲を追加で取れるタイルを取るべきだった)、「物資の購入」アクションを軽視したために終始資金繰りに悩まされた。 契約によるボーナス得点は最大取り切るくらいがスタート地点のようだ。この日は「大きさがちょうど6の船ごとに規定の得点」「ビジネスマン、兵士、クレーン、大砲を持つ船1隻ごとに8点」を取ったプレイヤーと、「大きさが7以上の船ごとに規定の得点」「持っている設備と乗組員の種類ごとに得点」を取ったプレイヤーが接戦。速度も重視して、テスト航海の際に船の速度によってボーナスを得られるブルーリボンから高得点を得た後者のプレイヤーがその差で勝利。4人目は従業員タイルを重視して序盤にほとんど船を作らず、後半に速力1のヨットを大量生産したものの、「スクリュー1つごとに3点」の契約をほとんど満たさなかったために追いつかず。ゲーム終了時までに私の造船所からテスト航海に出た船たち 文句なしに面白い。船を作ってる感を存分に味わえる傑作。プレイ後の感想戦も熱く、リプレイ欲求は高い……ただし、誰かがセットアップしてくれるならw アーサー王BGGの和訳ページ 「シップヤード」で相当時間を使ったので、軽そうなこれを。もちろん最初から上級ルール。 アーサー王の右側に着席して媚びを売るゲームw タイトルは「アーサー王」となってるが、明らかにラウンドテーブルを使ったシステム先行のデザインで、「丸いテーブル使ってるからアーサー王で決まりだろw」てな感じでつけたタイトル。つまりアーサー王全然関係ないw 序盤は高得点になるように自分の騎士や王子の駒を移動させていけばいいが、後半になるにつれ、どんどん苦しくなってくる。遅かれ早かれすべてのカードをプレイしなければならず、得点カードの大半が「いかに点を取るか」ではなく「いかに失点を少なくするか」なので、大量失点させられそうな状況に追い込まれるとほんと泣きそうになるw だいぶ頑張ったが、数少ないプラスの得点カードで40点近い高得点をたたき出したプレイヤーに追いつけず、2位。あとの2人は最終2ラウンドにそれぞれ-38点と-50点を食らって周回遅れw 思ってたよりずっと面白かったが、前述の通り「失点を減らす」ゲームなので、そういうのが嫌いな人は駄目だろう。アーサー王はシステムにまったくマッチしてないテーマなので、中華料理か回転寿司でリメイクすればいいという意見が出た。結構いけるんじゃないかw 同人ゲームサークルの皆さん、どうでしょうwビットToday's EXCREMENT GAME!! 最後にちょこっと時間があったからこれ。もちろん、私はやりたくなかったがw くにちあ作。こんなもの、断じてReiner Knizia作ではない。 詳しくは↓リンク先の下の方。TGIW:6月のメビウス便 感想もほぼ同じ。完全ソロプレイの知育おもちゃであり、色合わせパズル。対象年齢8歳以上となってるが、実際は6歳から8歳までってところ。子供向けゲームに「子供向けだからつまらん」というのも大人げないが、他にいうことはない。もうくにちあ作のゲームやるくらいなら、10年前より古いReiner Knizia作のゲームを繰り返しやった方がいい。
2011.10.09
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また誘っていただいたので、テンデイズで。フリーゼマテンテン その場にいたお客さんと2人で。 山から5枚表向けられたカードを順番に、最低落札額以上で競っていく。カードには以下の4種類がある。 工場:ラウンド開始時の収入を増やす。 勝利点カード:基本的には勝利点にしかならない。 付与カード:特定のカード1枚か、プレイヤーのカード全体に特殊能力をつける。 アクションカード:使い捨てで何らかの効果をもたらす。 5枚の競りが終わったら、また場札が5枚になるまで山からカードをめくる。2ラウンドに渡って誰も買わなかったカードは捨て札となる。山札がなくなったらもう1回だけ捨て札を切り直して新たな山札とし、これもなくなったらゲーム終了。誰かが40点以上取っても終了。得点多い人が勝ち。 ほとんど競りがすべてのゲームなので、所持金は非公開。工場は収入を増やすが、当然購入にはお金がかかる。また、3つまでしか持てないので、どれを取るかも重要。勝利点カードはもちろん必要だが、序盤に取ると資金繰りが苦しくなる。付与カードとアクションカードの効果も強力だが、いくら分の価値があるのかの判断は難しい。 派手な効果のカードが多い。一生懸命競り落としたカードもあっという間に破壊されたり取られたりするので、そういうのが大丈夫な人でないとプレイしづらいかも。 3人以上だとカオスになりすぎ、実質2人用とのことだったが、3人以上だと個人攻撃が目立つkらプレイしにくいのかも。2人プレイなら相手を攻撃すれば自分が浮くから、当然の行動として納得しやすいし。 2人プレイだと半分のカードを除外してしまうので、必要な勝利点が山に入ってない可能性がある。今回も私が38点まで取ったところでなかなか勝利点つきカードが出てこなくなり、場が停滞した。「入札額の半分を支払えばよい」カードを使い、所持金の倍額で入札してようやく出てきた勝利点カードを取って勝利。あんまり評判よくないようだが、私は気に入った。殴り合いとか、1人だけ大へこみとかが気にならないメンツなら3人以上でも遊べそう。テキスト依存が大きいゲームなので日本語化はした方がいい。今度拡張セットも出るようなので、そっちが国内で流通するようならまとめて買いたい。なんてったってホノルル 一仕事終えたタナカマさんを交えて、この日入荷したばかりのこれを。 中央に都市カードを1枚置く。手番プレイヤーは山の一番上にあるカードを取り、以前置かれたカードの東西南北のどちらにあるかを判断し、そこに置く。他プレイヤーは時計回り順に、それが間違ってると思ったらコールしてもよい。コールされたらそのカードと隣のカードを裏向け、そこに描かれている緯度経度を見て、位置関係を確認する。合ってたらコールしたプレイヤーから手番プレイヤーに1ポイント移動。間違ってたら手番プレイヤーからコールしたプレイヤーに1ポイント移動。間違ってた場合、置かれたカードは取り除かれる。 規定枚数が場に置かれたら特別得点計算を行う。全員が場に残ってるカードの「何枚が間違ってるか」を予想。すべてのカードを裏向けて位置関係を確認。予想が合ってたら2点、ニアピンだったら1点をストックから受け取る(点数うろ覚え)。間違ってたカードは除外。この得点計算はゲーム中に3回行われる。 山が尽きたらゲーム終了。最多得点プレイヤーの勝ち。 インスト受けてる時点からノットフォーミーなのは分かりきってたが、やっぱり全然私向きじゃなかった。 まず、都市名がまったく分からなすぎる。パーティーゲームだから、そんなときは「ああ、ウプサラね。知ってる知ってる。結構有名だよね」なんてこと言って自ら盛り上げてかなきゃならないが、そんなこと手番ごとにやってられない。自然、後半はみな無口に。ほんとに何にも分からないので言うことがないのだ。 また、実は「多くの都市を知っていること」より「記憶力」が必要。コールしたときには2枚、特別計算中にはすべてのカードが裏向けられ、都市の緯度と経度が明らかにされる。これをおおざっぱにでも覚えておくことが最重要。自分の知っている都市だけで戦う場合、「これから置く都市」と「場に出ている都市のいずれか1つ」の両方の位置を“事前に”知っていなければならないが、裏向けられた都市の位置を“その場で”覚えれば、「これから置く都市」の位置を知っているだけで勝負になる。このゲームは私が最も嫌うゲームジャンルの1つ、メモリー系ゲームでもあったのだ。不惑を目前にしてその日の朝食も思い出せない私が勝負できるわけもなく、ぶっちぎりドベw このゲームの主な市場はヨーロッパとアメリカなので、その人たちがよく知らないアフリカ大陸の都市が多く含まれていることに気づけばもうちょっと何とかなったかもしれないが……まあいずれにせよ、私がやることは2度とない。誘われてもご遠慮したいゲーム。YIKERZ! サンプルを入荷してみたというので、これをプレイ。強力な磁石を使っており、ケータイや家電に近づけると危険らしい……そんなゲーム扱えないのではw 見たまんま。三角形のシートを4枚、任意の形に配置する。手番ごとに磁石を1個ずつ置いていく。他の磁石とくっついちゃったらそれを全部取って手元に置く。手元の磁石を最初に全部置ききったプレイヤーの勝ち。 英語ルールを読みながらだったので、こんな感じの簡易ルールでプレイした。実際には、磁石を置く前に反発力を利用してシート上の他の磁石を動かす、といった高度なアクションも取れるらしい。 たまたま配置がうまくいって勝利。暫定ルールでのプレイだし、入荷は見込めないので、評価は保留。ロウボート タナカマさんがもう少しお仕事するいうので、また2人で。 マストフォローのトリックテイキング。まず、山から4種類(または12枚)のカードがめくられるまでカードを表向ける。これが各トリックの切り札となるスートを示す。また、そのスートの裏スート(同じ色の別のスート)で、かつそのカードと同じ数字のカードが最強カードとなる。 めくられた枚数だけ各プレイヤーにもカードを配り、それぞれ何トリック取れるかを宣言する。ぴったり当たれば宣言した数の分得点。少ないと宣言した分マイナス。多くても宣言した分の得点になるが、超えて取ったトリック数分の砂袋を受け取り、これが5つになると自動的敗北。何回かやって得点多いプレイヤーの勝ち。 特殊カードが3枚あるけど割愛。1枚は最強カードで、2枚は何の役に立つか分からないカード。 うーん。これおもしろいですかね? 獲得トリック数予想系だと「ナポレオン」が傑作だけど、あれは何トリック“以上”取れるかを予想するからゲームになるわけで。少ないと失点になるのはいいとして、多くても駄目って、そんなどんぴしゃで予想できるほど要素があるわけでなし。場札で切り札が決まるが、これはリードカードでもあるので、基本的に切り札をがんがん切ってくことになる。そんなゲームで正確な予想って可能だろうか? また、オリジナルのシンボルを使ってるのでカードの強弱が分かりにくい。スートは4つ、各スート13枚……トランプ使えよw 1セットだけやって、お互いに「もういいかな」ってことで協議終了。トリックテイキングなら他にいいゲームいっぱいあるはず。マグヌム・サル 去年の話題作だが、国内ではつい最近まで取り扱いがなく、プレイ機会に恵まれなかった。この日ようやく初プレイ。手の空いたタナカマさんと、所用で中座していたいたるさんを交えて4人で。 ポーランドの岩塩鉱山で塩を掘り、王様が所望する組み合わせを作って献上してお金を得る。特殊能力カードを買ったり、労働者を増やしたり、採掘の邪魔になる水をポンプで汲み出したりするにはお金がかかる。市場で塩駒を売り買いすることもできる。3ラウンドプレイして一番お金持ちのプレイヤーが勝利。 カードの能力が強力だとは聞いていたが、自分の手番にはなかなかいいカードが公開されず。ならばと労働者を早めに増やしてみたが、2ラウンド目には手元に余らせてしまうていたらく。数枚だけ取ったカードの効果と実行したアクションのかみ合わせも悪く、終始お金に困る展開になり、いいとこなく終了してしまった。 評判に違わずいいゲーム。前述の通り、カードは確かに強力だったが、今回は最低限のカードしか取らず、依頼が達成できないとみるや市場で売り抜けたタナカマさんが勝利した。私も駒を余らせるくらいなら、町でお手伝いに出して1金ずつでも稼ぐべきだった(アクション数が足りなかったかもしれないが……)。システムが塩を掘るというテーマをうまく再現しているので、テーマ重視のゲーマーにもお勧め。さすがに国王の依頼達成がメインなのは動かないが、それ以外のところでいくつかの戦術もありそうだ。これは国内でもう少し安く出回るようなら買いかな。今流通してる分はちょっと高すぎw捧げ物 遅い時間だったが、ここで参加したお一人を加えて4人プレイ。タナカマさんは閉店処理で抜け。 詳しくはこちら↓TGIW:捧げ物(Offrandes) ひたすら競りを行って7つの能力値を上げ、その能力値に応じて神様に豚だの牛だのを捧げて得点を得る。基本はこれだけ。 手番プレイヤーが競り落とすとそこで競り終了になるので、他プレイヤーが欲しそうなものを提示して相手の所持金を削り、跡から自分の欲しいものを提示して安く競り落とす。または最初から自分の欲しいものを提示して全力で競り落とし、さっさと競りを終わらせて他プレイヤーが能力値を上げるのを防ぐ。競りの戦術は主にこの2通りだろう。 競り終了後、自分よりガードの甘いプレイヤーの能力を1下げ、自分の同じ能力を1上げることができる「贈賄者」が強力。ここを軽視した2人は終始苦しそうだった。 あまり評判を聞かず、私もルール読んだ限りではそれほど面白そうとは思えなかったが、やって見れば想像よりずっとよかった。競りゲーなので人数は多い方がいいかもしれない。もしやって見てつまらなかったという人がいれば、ぜひ4、5人でやってみて欲しい。 結構うまくプレイしたつもりだったが、静かにいくつもの能力値をマックスまで上げたプレイヤーが終盤になって高価な捧げ物を大量投入。誰もそれを妨害することができず、終了トリガーを引かれて敗北。 負けてるプレイヤーでもゲームを終わらせることができるので、その点はちょっといまいち。終了条件は「ゲーム中に誰かが50点取ったら」くらいにして、そのあと最終得点計算で勝敗を決する、でもいいかも。ちょっと長めでだれたし。しかしなかなかいいゲームだし、何より捧げ物である鶏、豚、山羊、羊、牛の駒の造形が素晴らしいので、一度はプレイする価値あり。
2011.10.07
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ボックスアートゲームボード(クリックで拡大) デザイナーはあの「ドミニオン」のDonald X. Vaccarino。パブリッシャーは日本でも多くの作品が流通しているQueen Games。2011年エッセンシュピールで最も注目されている目玉ゲームの1つと言えるだろう。 「ドミニオン」と同じデザイナーが作ったとはとても思えないシンプルなゲーム。1枚100ヘクスからなるボードを4枚組み合わせてゲームボードを作る。手番ごとに、各プレイヤーは1枚しかない(2枚以上になることは決してない)手札を公開し、それに描かれた地形に一致するヘクス3つに自分の入植地駒を1個ずつ置く。入植地駒はすでに置かれている自分の駒の1つに隣接していなければならない(同じ手番中に置いた駒同士が隣接する必要はない)。隣接が不可能な場合は、カードに一致する別のヘクスに置くことができる。 ゲームボード上には特殊な地形がいくつかあり、城に1個でも駒を隣接させるとゲーム終了時に3点獲得。他の特定地域に隣接させると、そこに置かれているタイルを取ることができる。このタイルは(カードのプレイとは別に)手番ごとに1回使うことができ、追加の駒を特定のヘクスに置いたり、既存の駒を別のヘクスに移動させたりすることができる。何しろ使いきりではなく、手番が来るたびに使うことができるので、ゲーム序盤はこれら特定地形付近にヘクスを置く争いとなるだろう。 誰かが自分の入植地駒を全部ボード上に置ききったら、そのラウンドを最後までプレイしてゲーム終了。城に隣接する駒による3点に加え、ゲーム開始時に3枚公開される「王国の建設者」カードに示されたさまざまな条件による得点を得て、最多得点プレイヤーが勝利。 ルールはこれだけだ。手札は常に1枚きりで、そのプレイは必須なので、「どのカードを使うか」という悩みは一切ない。ボード上のヘクス数が400もあるので、ゲームが進むにつれ、配置条件を満たしているヘクスをすべて把握するのがどんどん大変になりそうな気がする。次の手番で駒を置くヘクスの候補を他プレイヤーの手番中にじっくり考えておいて、最適解を見つけるゲームなのかもしれない。 ゲームボードは8枚ある区画ボードを4枚組み合わせて作る。追加アクションができるようになる特定地域は8種類あるが、各区画ボードには1種類しかないので、1ゲームには4種類しか出てこない。また、「水域に隣接するヘクスに置いた入植地駒1個につき1点」「最も多くの入植地駒を置いている水平ライン上の駒1個につき2点」などといった、最終得点計算条件を示す王国の建設者カードも10枚中3枚しか使わない。プレイごとにこの2つの組み合わせが変わるため、遊ぶたびに違った戦術が求められる、ということなんだろう。 ゲームがシンプルすぎるので、ほかに書くことがないw 近年の複雑化傾向にあるユーロゲーム、あるいは自身の「ドミニオン」に対するアンチテーゼのようなものすら感じるくらいにルールは単純だ。このゲームが私にとって面白いかどうか、まったく分からない。幸いQueen Gamesからの発売なので、まず間違いなく国内で広く流通するだろう。こればっかりは一度遊んでみないと、想像で評価することすらできない。BGGの和訳ページ
2011.10.06
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「イノベーション」をやらせてもらうため、水曜日の会に行ってきた。「イノベーション」 ルールの詳細はこちら↓ ひだりの灰色:イノベーション/Innovation 文明(というか技術)発展系ゲームで、同じものは1つもない特殊効果を持ったカードがてんこ盛りと、大好物間違いなしのゲーム。しかし専門用語の和訳化が困難で、そのためカードの和訳化も厳しかったため、購入を見送っていた。しかしいたるさんが自作のシールで日本語化し、プレイアビリティを上げているとのことだったので、プレイさせていただくことにした。これほどカードの日本語化が必須なゲームもなかなかないw 他プレイヤーの手元にあるカードの効果を確認したり、アイコン数を比較したりするときの煩わしさが軽減されるので、少人数でやった方がいいゲームのようだ。今回はなかなかうまい具合に高レベルのカードを引くことができず、他プレイヤーが最後のアチーブメントを購入する手助けまでしてしまい、いいところなしw しかしこれは思ったよりもずっと軽く、にもかかわらずやり応えも充分にある良ゲーだった。残念ながら今流通している英語版はテキストとアイコンしかなくて味気ないので、綺麗なイラストの入ったフランス語版を手に入れたい。しかし、テキストとアイコンでほぼカードの全面が埋まってるのに、どうやってイラストねじ込んだのだろうかw「ヴィンテージ」 土地を買い、ブドウを植え、ワインを作り、倉庫に輸送し、熟成/販売する。ここまで来てやっと勝利点獲得。労働者駒を使って手番ごとに実行したいアクションを1つ選ぶが、他プレイヤーが選んだアクションを実行するには余分に労働者駒が必要になるので、実行したいアクションを全部やるには駒が足りない。他プレイヤーとかぶらないように長期的なアクションマネジメントが必要になるゲーム。 実はネットではあまりいい評判を聞かなかったので、ルールを訳したときの印象とは違うのかなーと不安だったが、これは非常に面白い! 翻訳担当が言うと提灯記事みたいで嫌だけど、もう完売してるから言っちゃうw 低評価の理由は「アクションカードが強力すぎて大味」ということらしい。しかし手札制限はたったの2枚、カードの獲得だけでなくカードのプレイにも労働者駒と手番が必要であることを考えると、「カードを最適のタイミングで使用し、最大限の効果を発揮させる」ためにマネジメントを行うゲームなのだろう。ワーカープレイスメントゲームだと誤解してやると肩すかしを食らうかもしれないが、そういうゲームだと分かってプレイすればかなり知恵を絞る必要があり、長時間だれることなく楽しめるんじゃないか。 たいていのゲームに負ける私だが、今回の「ヴィンテージ」は稀に見る大惨敗となった。もうね、9ラウンド中「これは間違ってないな」と言えるプレイを打ったところが数えるほどしかないw 土地を買わないと労働者駒が増えないのに、最初の痩せた土地だけで頑張って中央の豊かな土地を買おうとしたり、倉庫でのワインは位置を間違えて土地を買うのに必要な勝利点を用意できず、結局1段階劣る土地を買ったり(ここなら1ターン目から買えたよ!)、船での輸送力を計算ミスして、ワインを販売するどころか倉庫にも入れられず船上で腐らせたりw これで勝てたら奇跡ってくらいにひどいプレイだった。 それに対して同席した初対面のお二人はすごかった……何度か遊んだことがあるという方はもちろん、所有者だが初プレイの方までほぼ完璧なマネジメント。一見奇異に見えるワインとブランデーの生産振り分けや、強力なカードをスルーして使い勝手の悪いカードを取ったりするプレイなどがあったが、感想戦で理由を聞いてみると納得のいくことばかり。初見でゲームの肝を見抜ける人って実在するのねw「Five Fingered Severance」 「Five Finger」は「万引き」。「Severance」は「退職金」。つまり「万引きした退職金」。クビを宣告された店員が「じゃあ今日は好き放題やらせてもらうぜ!」と商品に手をつけ、客に暴言を吐き、死角でサボり、でも店長の見てる前では働いてるふりをして好印象を与えるゲーム……まあひどい設定だw この設定なら「これはバカゲーなんだろうな」と誰もが思うだろう。ところが、プレイしてみるとごく普通のゲームだった。こんな設定で普通のゲームをやっても仕方ないのにw バカゲーであれば、むしろ糞ゲーであっても逆に楽しめて記憶に残ったと思うが、「設定はお馬鹿、でもゲームは可もなく不可もなく」では正直どうしようもない。 手番の最初にイベントカードをめくり、指示に従う(たいていは所定の場所に仕事や客やサボりイベントを配置する)。そのあと移動したり、店長を移動させたり、万引きしたり、サボったり、客を馬鹿にしたり、たまには仕事したりする。悪いことしてるとだんだん店長の怒りゲージが上がっていき、ゲージを振り切ったプレイヤーはゲームから抜ける。1人を除いて全員が抜けるか、イベントカードがつきたら終わり。得点が多いプレイヤーが勝つ。 他プレイヤーの邪魔をしたりもできるが、基本はキャラクターの能力を利用しつつ、得点を稼いでいく。このキャラ能力に強弱がありすぎ。得点に直接からむものと、間接補助能力があるが、そりゃ直接得点取れるものの方が楽で強いわなw 「客と同じ場所にいなくても任意の客をバカにできる」能力を持った私は、ロッカーに万引きした戦利品をしまったあと、一歩も動かずに次々と客をディスりまくった。店内放送でも使ってんのかw 2位以下に結構な差をつけて勝ったが、チートキャラで勝ってもなあ……もうプレイすることはないだろう。「糞ゲーじゃないのが残念」という、一風変わったゲームだw「Food Fight」 日本でフードファイトと言えば大食い競争のことだが、このゲームはフードを食べてファイトするのではなく、フード「が」ファイトするw カードゲームで、各カードは「人間に食べられたい」と考えている料理。これが軍人テイストに擬人化されていて、「スープ軍曹」とか「マスタード衛生兵」とか愉快なキャラがわんさかいるw これらのカードを9枚ずつ配り、1枚ずつドラフトする。 ドラフトが終わったら9枚から5枚を選んで部隊を編成し、「朝食」「昼食」「夕食」のどの戦場(戦場だ!)に向かうかを秘密裏に選んで公開。各戦場の得点はラウンドごとに異なるので、高得点の戦場を目指すもよし、他プレイヤーとのバッティングを避けて低得点の戦場に行くもよし。 バッティングしたら戦闘が発生。各プレイヤーは部隊に選んだカード5枚を「シャッフルして」1枚ずつめくり、その戦力を比較する。特殊能力を持っていて、自分や他のカードの戦力を上げたりできるカードもある。また、カードには戦力となるもののほかに追加効果を付与するものもあり、各プレイヤーはそれを何枚でも残りの手札4枚からプレイすることができる。先に3勝したプレイヤーが得点。 戦場がかぶらなかったプレイヤーも気は抜けない。なんと人間様の食事を狙ってNPCの犬畜生が襲ってくるのだw 犬だけに食欲旺盛で、こっちが頑張って戦力10前後をたたき出しても平気で20とか出してくるので、むしろ他プレイヤーより強いかもしれないw これを何度か繰り返して、10点先取したプレイヤーの勝ち。 テーマはバカっぽいが、ゲームは実によくできてる。そのラウンドの得点を見据えてのドラフトの苦しさ、どの戦場に向かうかの駆け引き、そして戦闘中ではカードがランダムに出てくるというほどよいバカっぽさw 最後の点は賛否あるだろうが、そこまで運の要素は気にならない。どうしても駄目だという人は、ここを「各プレイヤーは任意の順番でカードを並べる」とか「1枚ずつプレイする」にしてもまた違った楽しみ方ができるゲームになるだろう。 ドラフトの流れから他プレイヤーがどの戦場を狙ってるかをいち早く見抜き、途中でドラフトの方向性を修正したタムラさんがお犬様との戦いも制して勝利。私の中では「七不思議」を超えるドラフトゲーにランクインw 国内で扱って欲しいゲームの1つとなった。だがフレーバーを生かした翻訳はかなり難しそうだw「Evolution」Today's EXCREMENT GAME!! 生物の進化を扱ったゲーム。手札を裏向きに出して生物種を生み出し、それに表向きに出したカードをくっつけていって、さまざまな能力を付与する。全員がパスしたらダイスを振り、そのラウンドに供給される食糧の数を決める。スタートプレイヤーから食料を生物種に割り当てていき、満腹できなかった種は絶滅する。カードの山がなくなったら終わり。得点が多いプレイヤーの勝ち。 某所で紹介されてちょっと注目されてるゲーム。だが、私のルール解釈が間違ってないと仮定すれば、これは現状ではゲームとは呼べない。 まず、得点計算が最後の最後にしか発生しない。ゲーム終了時に生き残っていた種(とその種に付属するカード)から得点が得られる。つまり、ゲーム中にどれだけ頑張って種を生き残らせても、それは最終ラウンドにぽっと沸いた種と得点がまったく一緒なのだ。さまざまな能力を付与した種が生き残りやすいというなら話は別だが、厳しい食糧事情のせいで、必要食料を+2する「寄生」カードをつけられた種が数ラウンドに渡って生き残るのはほぼ不可能。つまり最初のうちにせっせとカードをプレイする意味がまるでない。 ラウンドごとのカード補充枚数が「1+生き残ってる種の数」なので、新たな種としてカードを1枚だけ使った場合、2ラウンド生き延びればカード枚数的にプラスになるが、何の能力もない種が2ラウンド以上生き延びるのは難しい。かといって大量の能力カードを付与すれば元を取るのに時間がかかり、それまでに「寄生」をつけられればおしまいだ。 ルールに従って勝ちを目指すとこうなる。食糧独占による大量カード獲得を防ぐため、できるだけ先手と同じ枚数の種を出す。能力は一切つけない。誰かが「肉食」(他プレイヤーの種を食料代わりに食ってしまう)を出しても気にしない。通常の食糧でまかなえた場合は食べられることはないし、たとえ食べられても、相手にカード2枚使わせてこちらは1枚損ならさほど変わらない。いずれ「寄生」を引いたときにつけてしまえばいい。これをゲーム終了間際まで続け、終わりが見えたらため込んだカードを全部出して、最も効率のいい組み合わせで生き残りを狙う。 長々と書いたが、とにかく現状ではゲーム性は皆無だ。・ゲーム終了時だけでなく、毎ラウンド得点計算を入れる・食料ダイスをラウンド終了時ではなく、ラウンド開始時に振る(食料の多寡に応じた戦略を練る必要が出てくる)・スタートプレイヤーを取るアクションを追加する などを追加すれば遊べるかもしれないが、そこまでしてあえてこのゲームを遊ぶ理由はない。このゲームを見かけたら避けて通ることをお勧めする。
2011.10.05
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ボックスアートゲームボード(クリックで拡大)プレイヤーボード 「ノートルダム」「ドラゴンイヤー」といった、プレイヤーに負のイベントへの対処をさせるものから、「マカオ」「ストラスブール」「ブルゴーニュ」のように特殊効果満載のもの、「倉庫の街」のようにシンプルだがせめぎ合いが熱いもの、「それってアリ!?」のように子供も大人も楽しめるダイスゲームなど、幅広いデザインをするStefan Feldの最新作。2011年のドイツゲーム賞では、10位までに3作品が入賞するなど、今一番脂がのっているデザイナーかもしれない。 トラヤヌスとはローマ帝国の皇帝の名で、ローマ五賢帝の1人に数えられている。プレイヤーはその統治下のローマで政治家となって、領土拡大に貢献したり、建物を作ったり、元老院で影響力(票数)を増したり、貿易で利益を上げたりして得点を得ていく。 しかしこの時代のローマは、帝政とはいえ市民の人気がなければ政治家としてやっていけないので、四半期ごとに市民の要求を満たさなければならない。失敗すると得点を失う。ここらへんはいつものフェルトw また、ラウンドが終わるごとに元老院で選挙があり、元老院での(および元老院タイルでの)票数が最も多いプレイヤーと2番目のプレイヤーは、ゲーム終了時に得点計算を発生させるボーナスタイルを得る。 4ラウンドで1四半期が終了。4四半期が終わったらゲーム終了。最終得点計算を行い、最多得点プレイヤーが勝者となる。 アクションの実行の仕方が独特で、いわゆる「マンカラ」と呼ばれる古典ゲームに(駒の動かし方だけが)似ている。プレイヤーボード上には6つのアクションに対応したスペースが円形に配置されており、ゲーム開始時にそのスペースにアクションマーカーを2個ずつ置く。手番プレイヤーはそのいずれか1スペースを選び、そこにあるアクションマーカーをすべて取って、時計回りに次のスペースに1個ずつ置いていく。最後のアクションマーカーが置かれたスペースのアクションを実行することができる。このため、ここぞというときにどうしても実行したいアクションがあっても、どう頑張ってもそのスペースに最後にマーカーを置くことができない、なんてことも発生しうるだろう。 また、アクションマーカーは6色に色分けされており、それぞれ2個ずつある。各アクションスペースには「トラヤヌスタイル」と呼ばれるタイルが置かれていることがあり、それぞれにアクションマーカーの色が2つ描かれている。最後にアクションマーカーが置かれたスペースにトラヤヌスタイルがあり、それに示されている色のすべてのマーカーがスペースにある場合、プレイヤーはそのトラヤヌスタイルを取ることができる。得点のほかに5種類の特殊アクションを持つものがあるので、機会があれば逃さず獲得していきたい。 プレイヤーのアクションは各ラウンドの長さも決定する。プレイ人数に応じた時間トラックが用意されており、各プレイヤーが選んだアクションスペースにあったマーカーの数だけ時間マーカーを進める。このマーカーがトラックを1周したらラウンド終了となる。最初のうちは2スペースずつ進むだろうが、後半になってアクションマーカーがたまっているスペースを選ぶと一気に時間が進むことになり、手番数が少なくなったりするだろう。ラウンドが終わるたびに市民の要求が1つ追加され、四半期終了時点ではそれまでの3ラウンド(4ラウンド目は要求は追加されない)に公開された要求を満たさなければならない。不意にラウンドが終了して、要求を満たせなくなることがないようにしたいところだ。 アクションの実行手段の独特さに比べると、アクション自体はいたって普通。アクションは6種類あり、ゲーム中の得点手段は領土拡大、建物の建設、貿易、元老院での票数獲得の4つが主になる(あと2つは「新たなトラヤヌスタイルのプレイヤーボードへの追加」と「広場タイル(主に市民の要求を満たすのに必要)の獲得」)。元老院で票数を稼げば得点になるだけでなく、各ラウンド終了時の選挙に勝ってボーナスタイルを手に入れることができる。これはゲーム終了時に特定の条件を満たしていれば得点になる(たとえば「領土拡大に使った駒1個につき2点」とか「貿易した特定の商品カード1枚ごとに3点」とか)。選挙の結果が2位でもボーナスタイルは手に入るが、得点効率の悪い裏面を使わなければならない。当然ボーナスタイルはたくさん取るにこしたことはないが、なかなか毎ラウンドは取れないだろう。領土拡大、建物、貿易のいずれか(あるいは全部)で稼ぎつつ、自分に合ったボーナスタイルが出たら元老院にも注力する、といった感じだろうか。 うーん……実は何回かマンカラ(の一種)をやったことがあるけど、どうプレイしたらいいのか、さっぱり分からなかった。このゲームではさらに色分けまでされてる。自分のアクションをきちんとマネジメントできるか、正直言って私にはまったく自信がないw やりたいアクションを重点的に実行できるように、知恵を絞ってマーカーを配置することができるゲームなんだろうか。このゲームの肝はまさにその一点だろうから、それができるという人、またはそういったゲームにぜひチャレンジしてみたい人にはお勧めかな。
2011.10.02
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