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はるな愛とスペースシャトルとワインのシェイク
There is no point crying over spilt milk.(覆水盆に帰らず)という見出しが世界中のワイン・ニュース・サイトに踊った。
2011年7月21日、スペースシャトル・アトランティスが地球に帰還し、スペースシャトル最後のミッションを完了した日、はるな愛の39歳の誕生日。
オーストラリア南部のアデレード港で米国向けに出荷されるはずだった赤ワイン462ケース(木箱ではなかった)、5544本がフォークリフトから約6メートル下の地面に落下した。
無事だったのは1ケースだけとみられ、461ケースの損害額は100万オーストラリアドル近くに上った。
100万ドルと言えば、六甲の夜景だわな。
ワインは2010年もののモリードゥーカー・ベルベット・グローブ・シラーズ(Mollydooker Velvet Glove Shiraz:社名のMollydookerは豪州スラングで「ぎっちょ」の意)でマクラーレンベール産。
1本185オーストラリアドルとコメントされているがヴィンテージによっては販売価格250米ドルを超える高級ワイン。アルコール度数16.5%、パーカー・ポイント98~99点という逸品であった。
12トンのコンテナが地面に落下した時3分の1以上がへこみ中身が粉砕されたという。
醸造元のスパーキー・マーキス氏(Sparky Marquis)は、
「クレージーだ。信じられない、聞きたくなかった。内臓をひねられた感じ、しびれた」
「このワインは私たちの誇りであり喜びだった。消費されることなく誤って破壊されてしまい、ぼう然としている」
「報告を受けた輸送責任者は「どっきりカメラ(a 'gotcha' hoax)」ではないかと周囲を見回しカメラを探したが、だれも笑っていないので事実だと悟った」
「落下したコンテナを開いたら殺人現場みたいだった、辺り一面が真っ赤だった。驚異的な臭いがした、皆が臭いに感銘を受けた」
などとコメントした(最後の臭いのコメントはニュース媒体を利用したプロモーションだろう)。
現在、無事なボトルが残っていないかどうか、ボトルが紛失していないかを、全ケースを開け、1本ずつ調べている。
破損したワインは、醸造元が1年間に出荷する量の3分の1を占めるが、完全に保険がかけられており、保険会社と交渉しているという。
しかし今回の事故により米国で9月に予定されていた同ワインの米国への進出はほぼ不可能となり、このクラスのワインの大規模な不足を招き、オーストラリアのワイン価格にも影響が及ぶとみられている。
ワイン通には知られているのだが、モリードゥーカーはなんと自社のワインをシェイクしてから飲むことを推奨している。
まさか5000本以上を一度にシェイクすることになるとは思いもよらなかっただろう。
もったいねえ。
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