かすみのスピリチュアル・ジャーニー

かすみのスピリチュアル・ジャーニー

January 26, 2009
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カテゴリ: 生き方・幸せ
 雪が降っています。

 綿のようなふわふわが、次から次へと天から降り注ぎます。

 窓から、そんな雪を見ながら、この静かな時間を味わっています。

 昨日は、朝の散歩中、霜柱を踏んで、さくさくして
楽しみました。

 きれいだな、不思議だな~、いつもながら、思います。

 最近、体調が優れず、また、気に病むこともあって、元気が
でないでいました。

 睡眠も良くとれなくて、つらい気持ちが続きました。


自然の美しさに感じる心を忘れてしまっています。

 欠けているところではなく、うまくいっているところではなく、
与えられているものに感謝して、視点を変えようって、
頭で分かっていても、体調が悪いとついて行かない部分が
あります。

 今度セルフケアについてお話やワークをする機会が
あるのですが、自分がこういうふうで説得力がないなあと
思ったのですが、考えてみると、だからこそ、自分が
できるのではないか、と思い直しました。

 健康な状態では、気づかないことがあるように思います。

 自分のように体も心も弱く(意志も弱く)、こうあってほしい、

弱さとどうやってつきあっていくのか、自分を例にあげて
話せるのかもしれないなあと。



 昨日読んだ仏教関係の新聞「同朋新聞2009年1月号」に

「今、いのちがあなたを生きている。

 この私の我執といっしょにお念仏さまもいてくださるのです。



と書いてありました。



 この言葉、響きました。


 「私が」この命を生きているのではない。

 命が、私を通して生きている。

 命が、私という、不完全で脆い体や心を通して何かを
しようとしている。

 煩悩を抱えた自分が、自分一人でなんとかするのではない。

 悲しみであれ、失望であれ、怒りであれ、不安であれ、
いろんな思いを抱えた「私」の横には、いつも仏様が
ついている。

 そのことを通してなにかをなそうとしている「命」が
いっしょにいる。



 そういうことかな、と私は理解しました。

 先ほどの言葉は、井田ツルさんという89歳の女性の言葉
です。

 井田さんは、48年前、23歳の息子をひき逃げで
亡くしました。

 井田さんは、犯人への恨み、息子を失った苦しみから
抜け出したくて、お寺に通い始めます。

 最初は、仏法を聞いて、そのときは、いい話だったと
分かったような気になるのですが、生活の中まで身に
つくまでには、時間がかかったと言います。

 井田さんは、仏法を聞き始め20,30年たった頃、今だったら
犯人が「参らせてください」と言ってきたら
「どうぞ参ってください」と言えそうな気がすると
友達に話します。

 けれど、その友達に「あんた、その犯人を拝まにゃ」と
言われたとき、井田さんは、「やっと犯人を許せるところ
までたどり着いたのに、この上その人を拝めっていうのかい?」
って腹を立てます。

 井田さんは、自分はまだ我執に立っていたと気づきます。

 井田さんは言います。

 「許すという言葉は私たちが言う言葉ではないですよ。

  われわれは許される立場ですもんね。

  許すとか許さないとかは、人間の領域のことではなく、
  仏様のなさること。

  私たち人間は、仏様によってすでに許されているのですから」


 そして、その後、井田さんは、夢の中で、犯人と出会います。

 井田さんは、いきなりその人の手を取って、「ああ、ごめんなさい。
 長い間苦労をかけて申し訳ありません」と泣いてしまったといいます。

 目が覚めた井田さんは、「ああよかった」という喜びがあふれます。

 井田さんは、そのことを仏法を学んでいる先生に電話しました。

 すると、その先生から、「力(息子さん)も如来さんだし
 その人も如来さんだよ」と言われます。

 井田さんは、そのとき、はじめて、抵抗なく
そのことを受け入れられたのです。

「自分が救われるってこのことか」と思ったと、井田さんは言います。

 そして井田さんは言います。

 「私と一緒にお念仏さまもいてくださる。

  この我執といっしょにいついていてくださる。

  私が何か腹を立てて大声を出したときに、あとから
  お念仏様が出てくださるのです。

  そうしてお念仏を称(とな)えさせててもらって、
  気がついたときには、腹立ちが懺悔に変わっているんですね。」



  なんで、こんなことでこだわるんだろうって、自分の小ささに
 情けなくなることもあります。

  自分でコントロールできるとか、努力や練習だと言われると、
 そうだろうとは思います。

  でも、できないときには、自分で何とかしようという思いを
 いったん横に置いて、「お任せしよう」って思うことも一つの
 やり方だと思います。

  自分という人間、そして命も、自然なんですよね。

  雨や雪、お天気が、コントロールできないように、その仲間で
 ある私たちも、私自身でコントロールしようとするのは
 おこがましいのかもしれません。

  コントロールしなくても、朝日、やわらかな日差し、美しい雪、
 そういう自然の美と同じで、美しい瞬間はあると思うから。


  ある統合失調症の女性が、こんなことを言っていました。

  「何もしないで一日が過ぎていくのを
   楽しむって事を心がけている」



  生きてるだけですごいこと、その不思議を楽しむ。

  焦って何かしようとするのではなく、時間が過ぎるのを
 ただ感じる。

  私の中に一緒にいる命、あたたかいものの存在を感じる。

  疲れたときは、そういう過ごし方もいいと思うのです。

  太陽の日差しにあたって、「あたたかいな」
「私のことを見ててくれるのかしら」とそんな時間も 
 いいのではないかと思うのです。

*******************************

今がしあわせでなくては。

そう、たった今が心地よくなくては

人生何の価値もありません。

            ひろはまかずとし





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Last updated  January 26, 2009 10:44:30 PM
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