全67件 (67件中 1-50件目)
日テレの「時をかける少女」で、黒島結菜が原田知世になった話を書いたばかりだけど、明星「青春という名のラーメン」の復活で、當真あみが斉藤由貴になったと話題にされてます。黒島結菜も當真あみも沖縄出身なのは偶然ですが、当時にくらべて沖縄のタレントが増えた証ではある。◇当時のわたしは、AXIAのカセットテープも使ってませんでしたが、この青春という名のラーメンも、せいぜい1回ぐらいしか食べたことがないwwさほど美味しかった記憶もないし…。CMだけでなく、味的にも進化したかしら??由貴ちゃんのときは、しょうゆ味の「胸さわぎチャーシュー」チャンポン味の「誘惑ベジタブル」タンメン味の「純情コーン」の3種類にはじまって、さらに、「努力もち」「知的なタコイカ」「勝手にミートボール」「翔んでるナゲット」「燃えろハンバーグ」…と、やたらメニューを乱発してましたが、今回のラインナップは、しょうゆ味の「胸さわぎミート」塩バター味の「純情ポテト」チャンポン味の「誘惑タマゴ」…と、とりあえずの3種類。日清用語にならえば「謎肉」「謎芋」「謎卵」ってことですね。明星のHPを見ると、3人組だの5兄弟だのと微妙なキャラ設定が行われてて、そこらへんにも80年代のテキトーな雰囲気が出てます。◇CMソングは、中崎英也の「胸さわぎ」からスキマスイッチの「奏」に、主人公の台詞は「胸騒ぎください」から「青春ください」に、それぞれ変更されてます。80年代の決めセリフには、《青春はオトナになるために捨てるべきもの》…みたいな雰囲気も感じましたが、令和版の現在は、《青春は求めなければ得られないもの》…みたいな感じで、時代の価値観が逆転した気もします。なお、最初のCMのときの由貴ちゃんも、まだ18才の現役女子高生でしたが、當真あみもまだ17才だそうです。てっきり大学生ぐらいかと思ってましたが、そんなに若いんですねえ。今回のCMに抜擢された最大の理由も、やっぱり現役の女子高生ってことでしょう。…黒島結菜の「時をかける少女」にも、石段の坂道が出てきましたが、今回のCMも何やら坂道のような場所で撮影されてます。そしてポニーテールは結わず、由貴ちゃんとの差別化を図ったでしょうか。◇當真あみはカルピスのCMにも出てるので、斉藤由貴になるのはこれが2度目とも言えますが、(そういえば黒島結菜もカルピス女優だよね…)今のところは、カルピスウォーターのCMだけなので、ホットカルピスなどのCMは作られてません。ちなみに、當真あみはNHKの「大奥」にも出演してたけど、由貴ちゃんと直接の共演はないと思います。當真あみの憧れの女優は、さすがに由貴ちゃんじゃありませんが、おなじ沖縄出身の新垣結衣とかでもなく、長澤まさみなのだそうです。長澤まさみも、由貴ちゃんの後を継いだ東宝のカルピス女優だね。おはようございます!#青春という名のラーメン を食べて今週も頑張りましょう♪ちなみに皆さんは、どの味がお気に入りですか?それぞれの容器に載ってるキャラクターのアクスタをいただきました😉実はみんな名前があるんです。詳しくは↓https://t.co/zUlwgMK12t#明星食品 pic.twitter.com/6ZVZ1jETy7— 當真あみ【公式】 (@ami_touma) October 6, 2024
2024.10.08
Tverで、黒島結菜版「時をかける少女」を見終わりました。原田知世版とは、いろいろな点で違いがありましたが、そこらへんの考察は明日以降にでも書きます…。◇そして、時かけじゃありませんが、来年の映画「35年目のラブレター」では、上白石萌音が原田知世になる。以前の記事にも書いたとおり、https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202304180000/妹の萌歌も、山崎紘菜も、すでに「芳山和子」という意味で原田知世だったし、浜辺美波も、すでに「弓道部少女」の意味では原田知世でしたw弓道部少女。 pic.twitter.com/rcUv2IYl3M— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) April 18, 2023#原田知世 #上白石萌歌 https://t.co/yFCabB62yX pic.twitter.com/H7lxaTUw7T— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) November 28, 2023《歴代の芳山和子》島田淳子 :1972年『タイムトラベラー』原田知世 :1983年『時をかける少女』南野陽子 :1985年『時をかける少女』黒沢あすか:1990年『時をかける少女』内田有紀 :1994年『時をかける少女』中本奈奈 :1997年『時をかける少女』安倍なつみ:2002年『モーニング娘。新春! LOVEストーリーズ 時をかける少女』原沙知絵 :2006年『時をかける少女』※主人公は姪の紺野真琴(仲里依紗)安田成美 :2010年『時をかける少女』※主人公は一人娘の芳山あかり(仲里依紗)石橋杏奈 :2010年『時をかける少女』坂口理恵 :2015年『時をかける少女』黒島結菜 :2016年『時をかける少女』※役名は芳山未羽上白石萌歌:2018年『続・時をかける少女』山崎紘菜 :2020年『海辺の映画館―キネマの玉手箱』https://ja.wikipedia.org/wiki/芳山和子じつは萌音も、あしながおじさんの「ジルーシャ・アボット」だったし、アルバムでは「ダンデライオン」を歌ってたので、原田知世になるのは来年の映画で2度目ともいえる。もともと「ダンデライオン」が「あしながおじさん」のテーマ曲だということを今井麻緒子から聞きましたか?#原田知世 #上白石萌音 #上白石萌歌 #ダディ・ロング・レッグズ pic.twitter.com/Ff2KogdcnY— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) May 12, 2022余談だけど、「星泉」になったのは原田知世&長澤まさみ&橋本環奈の3人、「麻宮サキ」を継いだのは南野陽子&浅香唯&松浦亜弥の3人なので、そう考えると「芳山和子」の多さは際立ってます。おそるべし原田知世!(つーか筒井康隆?)。◇先日のクドカンの「終りに見た街」も、(筒井康隆じゃなくて山田太一のリメイクですが)やはりタイムリープのお話でした。もともとクドカンは、大林宣彦の「時かけ」や「転校生」を引用して、タイムリープや入れ替わりの物語をたくさん書いてきたし、尾美としのりもよく起用するし、新宿野戦病院では「さびしんぼう」の藤田弓子も母親役に使ってた。ふてほども、いわば「時をかけるおじさん」だったのだけど、あのドラマに仲里依紗を起用したのは、やはり彼女が「時かけ」を演じたからだと思う。◇黒島結菜の場合は、たまたまクドカンの「ごめんね青春」の後に、たてつづけに「時かけ」と「アシガール」に出て、そのあとクドカンの「いだてん」に再起用されて…やたらと走る(駆ける)役が多かったのよね。クドカンの「ごめんね青春」の前には、(走る役かどうかは分からないけど)「命のバトン」とか「電車が走った」とか、そういう題名の作品にも出てたみたいです。時をかける少女 DVD-BOX [ 黒島結菜 ] 楽天で購入
2024.10.02
BS朝日「高見沢俊彦の美味しい音楽美しいメシ」を見ました。BSの番組でもTVerで配信するんですね。由貴ちゃんが紹介してたのは、・中華街「吉兆」のあさりそば・おなじく横浜のウサギ肉&エスカルゴのパエリア・中目黒のダシしゃぶ焼肉&冷やしうどんそして武部聡志が紹介したのは京都のタルトタタン。アルフィーと武部の関係が古いってことは、ももクロの「フォーク村」を見てうすうす知ってたけど、なんでも学生時代からの付き合いだそうで。といっても、さすがに、「高見沢が高校生のとき」じゃなく、「武部が国立音大生のとき」という意味だろうけど、たぶん70年代なかばの話でしょう。武部は、高見沢の住む原宿のアパートにも行ったことがある、と。しかし、アパートのトイレにかんしては、武部の記憶力のいいかげんさが露呈してましたw高見沢によれば、「武部はハードロッカーでギターも弾く」とのこと。その話を聞いて『アーヤと魔女』のマンドレークを思い出した!マンドレークもギタリストじゃなくてキーボーディストだけど。そして、武部が清水健太郎のバックで演奏してたころ、アルフィーは研ナオコのバックバンドだったそうです。「ヨーヨーが上手い方」といわれて苦渋の表情w https://t.co/hNobs8ytT8 pic.twitter.com/8Cvy0GyDFA— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) July 27, 2024 BS朝日「高見沢俊彦の美味しい音楽 美しいメシ」ゲスト 斉藤由貴#TVer #高見沢メシ @takamizawa_bsahttps://t.co/Zpg4rGOpaK— TVer【公式】 (@TVer_info) July 26, 2024 ◇ さらに昨夜は…U-NEXTの配信ライブ「水響曲~夏」でした。楽しかった。由貴ちゃんもよく歌えてました。やっぱりユッケ食べてきたの? 春のライブのときはちょっと痩せてるのが気になったけど、今回は健康状態も良さそうで、チャイナドレス風(というかアオザイ風?)のドレスも爽やかで涼しげでした。武部はかりゆしウェアかしら?2週間ほどアーカイブが残るようなので、もう何回かは見るつもり。夏の予感! https://t.co/PrDmxjJk7b— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) July 26, 2024#斉藤由貴“斉藤由貴 Streaming Live with 武部聡志 水響曲『夏』”がU-NEXTにてまもなくライブ配信✨7/27(土)チケット料金 3,500円(税込)見逃し配信あり📺https://t.co/Wz2TwzzHhT pic.twitter.com/Erlf0va1YO— ビクターエンタテインメント (@VictorMusic) July 27, 20241曲目は「初戀」でした。ライブ開始前に流れた「初戀」のインストバージョンを聴いて、うっとり幸せな気持ちになってたのだけど、それがオープニングだった!(*^^*)◇ 2曲目は「ストローハットの夏想い」。韓国人DJのナイトテンポは、4年前に由貴ちゃんの「卒業」と「ストローハットの夏想い」を取りあげましたが、それはWink~杏里~オメガトライブ~BaBeなどに続くリミックスだったので、シティポップというよりもユーロビート歌謡という観点で長岡や武部のプロジェクトに着目したのでは? …ってことを音楽惑星さんが言ってましたwこれは『アージュ』にかんする議論なので、音楽惑星さんのサイトにはまだ掲載されてない話。Night Tempo presents ザ・昭和アイドル・グルーヴ [ Night Tempo ] 楽天で購入 ◇ 3曲目は、ブライアン・ハイランド「ビキニスタイルのお嬢さん」のカバー。(Brian Hyland「Itsy Bitsy Teenie Weenie Yellow Polka-Dot Bikini」1960)デビュー直後のファーストライブで「1950sメドレー」をやったって話は聞いたことがあるけど、そのセットリストまでは知らない。てっきり「サウンドオブミュージック」とか「ケセラセラ」みたいなミュージカル映画の曲かと思ってたので、この「ビキニスタイルのお嬢さん」はすこし意外です。まだ持ち歌が足りなかったころの苦肉の策とはいえ、当時から本人の趣味の世界をライブなどの表現に活かしてたんだよね。今後のライブでも、この50年代シリーズには期待できそう!◇ 4曲目は「アクリル色の微笑」。ピアノだけの編曲でもこの曲の世界が十分に成立してました。ぜんぜん古さを感じない。これもまさしくシティポップだよね。あらためて今の時代にレコーディングしてもいいんじゃないかと思ってしまいます。この曲をライブで歌ってこなかった理由は「男性人称の歌詞だから」という由貴ちゃんの意外な告白がありました。それを言ったら「さよなら、さよなら」とかも{僕/君}の歌詞。銀色夏生が作った「ポケットの中で」なども男性人称です。なお、この曲のアクリル色が、はたしてアクリル絵具の色なのかアクリルガラスの色なのかは依然として謎のままw演奏の前にはBOXセットのブックレットをめくりながらのトークがあり、凜のデビューにあわせて『何もかも変わるとしても』の再発を提言した優秀なマネージャーくんもちらっと登場。武部と由貴ちゃんは「感傷ロマンス」「雨のロードショー」「海の絵葉書」などの話をしてましたが、どれも歌ってほしい曲です!「水の春」や「ONE」は以前のライブで聴いた記憶がある。「親知らず」も何となくライブで聴いた気がする…。90年の『ONE TWO』のライブ盤に入ってるからかな?いま聴きたいのは「Side Seat」ですね。このあいだ立川智也の車でアクアラインを走ってる映像を見たとき「これってSide Seatじゃん!」と思ったからwそれはそうと… 武部は、由貴ちゃんのデビュー当時にはまだアナログレコードしか存在しなかったと思ってるらしいw もうコンパクトディスクはあったよ!逆に、由貴ちゃんのほうはCDしか聴いたことがないらしく「予感からはじまってるのチャイムですか?」などと言ってましたw どうやらCDとアナログで曲順がちがうことを認識してない模様。あるいは、ボックス化のときにアナログの曲順にしたことを認識してないのかも。由貴ちゃんは自分の曲の忘れっぷりもヒドイ!わたしのほうがよっぽど覚えてるよ…(^^; まあ、自作の曲でさえ「男性人称だと歌いにくい」と考えるくらいだから、歌詞に共感できないと、そのまま歌うことも聴くこともなく忘れてしまうのかな。◇ 5曲目は「青空のかけら」。本人はあいかわらず「難しい」と言ってましたが、ぜんぜん難しそうには見えなかった。今まででいちばん無理なく歌えてた印象です。この曲のベストパフォーマンスと言ってもいいのでは?なお、スタジオでタップダンスの録音をした話は知ってますが、最初の自作曲「お引越し・忘れもの」のときに車のエンジン音や足音を録音した話ははじめて聞きました。「仕事用の車」ってことは、市村が由貴ちゃんの送り迎えに使ってた車?◇ 6曲目は、森山良子/手嶌葵「さよならの夏」のカバー。BS11で3年前に歌ったときも「これはレコーディングすべき!!」と思うほど素晴らしかったけど、今回も完全に自分の世界にしていました。こういうときの斉藤由貴って、ちょっと異次元になるのよね。そういう歌声だった。去年のアルバム『ジブリをうたう』のピアノインストを聴いたときも、わたしは「それを歌うべきは斉藤由貴」だと思ったけど、あらためて由貴ちゃんとこの曲との結びつきの強さを感じさせた。ジブリの『コクリコ坂』は、横浜が舞台の作品であり、長澤まさみの主演作であり、谷山浩子と武部聡志の参加作品であり、凜が好きなジブリ&手嶌葵の作品でもある。3年前の記事にも書きましたが、1976年の日テレドラマも舞台が横浜だったらしい。ただし、今回の話を聞くかぎり、由貴ちゃんがこの曲を聴いたのは、やはり『コクリコ坂』の手嶌バージョンであって、日テレの森山バージョンではないっぽい(当時の由貴ちゃんは10才ですね)。世間のアニメヲタクは、この宮崎吾朗のアニメを酷評してたりもするけど、わたしは全ジブリ作品のなかでも最高作のひとつだと思ってて、以下のレビューサイトには9点つけました。https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?SELECT=24063&TITLE_NO=18962#HITまあ、ロボットや美少女が活躍するファンタジーではなく、わりと社会的な内容をふくむ人間ドラマなので、世間のアニヲタどもの好みには合わないのでしょうが、作画的にみても内容的にみても素晴らしい映画なのです。たしか原由子もこの作品のことをどこかに書いてた記憶があるんだけど、とくに横浜育ちの人はこの映画に強い思い入れを抱くのかもしれません。ちなみに由貴ちゃんは「今日もあの坂を車で下ってきました!」と言ってたので、「え?コクリコ坂って実在するの?」と思ってネットで調べてみたら、元町付近の谷戸坂や千鳥坂などがモデルといわれてるらしい。由貴ちゃんが利用してるのは、おそらく谷戸坂のほうでしょうね。http://theyokohamastandard.jp/article-1097/http://theyokohamastandard.jp/article-5061/今回のライブは《横浜の夏に似合う斉藤由貴》を感じることができました。わたしは前々から言ってるのだけど、由貴ちゃんは『雪の断章』や『はね駒』みたいに寒い北国の冬のイメージじゃなく、ほんとうは『湘南物語』みたいに横浜の夏こそが似合う人だと思ってる。最後に由貴ちゃんは「秋のライブがあったら、絶対あの曲!」と言ってましたが、どの曲かしら? わたしが思いつくのは、やっぱり「月野原」かな。月は秋の季語なので。なぜか「青春という名のラーメン」が再発!明星「青春という名のラーメン」シリーズ3品。9月23日発売 https://t.co/nMUNcxqbUe— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) July 26, 2024
2024.07.28
NHK「スイッチインタビュー」を見ました。萌音と対談したのは、言語学者の川原繁人。後編の「ッチ」が面白かったです。おもに音声についての話でした。言語学のなかに音声学も含まれるんですね。◇昨年末の「bmp唇歯音疑惑」の謎が解けた!ほんとに笑顔で唇あけて「ぶ」の発音してるwわたしも、けっこう前歯は大きいのだけど、やってみたら、なかなか難しい。でも、不思議なことに、萌音の顔を見ながら真似てみると、わりとすんなり出来るみたいです。笑顔の作り方にもコツがあるのかも。身近にそういう人がいたら、おのずと出来るようになる気もする。きょうの #スイッチインタビュー 再放送は#上白石萌音 × #川原繁人 EP2究極の言語オタク、川原のパワーが炸裂!「萌音さんの発音に関して面白い発見をしたので、プレゼンするのが楽しみです」その発見に上白石も驚き!午後2:30 #Eテレhttps://t.co/emM3aowlQj pic.twitter.com/r49Fmxl3aM— NHKスイッチインタビュー (@nhk_switch) June 23, 2024この技を使えば腹話術もできるのでは??昔の竹中直人みたいに、笑いながら怒ったりもできるかもしれませんw笑ったまま「バカヤロウ!」って言えるし。【筑摩書房 近刊情報6/24発売】竹中直人『なんだか今日もダメみたい』映画、舞台、音楽、テレビを横断する〈表現者・竹中直人〉を紐解く書き下ろしエッセイ集。家族や学生時代のエピソードから俳優や音楽家との交流まで。帯推薦:内田也哉子、MEGUMI、上白石萌音 カバー装画:奈良美智 pic.twitter.com/LO4PIhVs63— 筑摩書房 (@chikumashobo) June 13, 2024◇ちなみに浜辺美波は、つねづね「自分の名前が言いづらい」と話してるけど、それは、名前のなかに、両唇音(bとm)が4つも入ってるからだよね。 HAMABEMINAMI萌音みたいに唇歯音をマスターすれば、多少は言いやすくなるかもしれません。ただ、美波の場合は、萌音みたいに前歯が大きくなさそうだし、歯列矯正の影響もあって、前歯がやや奥まった位置にあるでしょうか。◢◤ハリトピ ✖ #もし徳 コラボ◢◤6/14〜TOHOシネマズの幕間映像「シネマチャンネル」内のハリウッドトピックスにて、#浜辺美波 さんと #武内英樹 監督が特別出演するスペシャル映像を放映📽️映像はこちらを✅https://t.co/lP2A504Asq#もしも徳川家康が総理大臣になったら🎬𝟕月𝟐𝟔日公開 pic.twitter.com/8CQJklELJZ— 映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』公式【2024年7月26日(金) 公開 】 (@moshi_toku) June 13, 2024 ◇余談ですが、浜辺美波って、ふだんは早口で滑舌もよくないから、話が聞き取りにくいときもあるのだけど、おそらく本人もそれを自覚してて、そのぶんドラマや映画でセリフを話すときは、意識して明瞭に喋ってるんだろうなと思う。だから、結果的に美波のセリフって、ほかの俳優のセリフよりも聞き取りやすいのよね。…まあ、いまはテレビにもネットにも字幕機能があるから、セリフの明瞭さはあまり重視されないらしいのだけど、でも、やっぱり、セリフがはっきり耳に届く説得力ってあると思います。◇七夕さまの歌の話。♪ささの葉さ~らさら…は、もちろん知ってるけど、2番の歌詞まで知りませんでした(^^;♪五色のた~んざく…からはじまるんですね!◇川原繁人の説によれば、幼少期のリトル萌音が、♪五色のタンザカクと歌ってたのは、子音と母音を前後から借りた結果とのこと。 TA N ZA KA KUでも、同じ理屈でも「タンザズク」にはならなそう。 TA N ZA ZU KUわたしはむしろ、「たんざかい」という自作の形容詞の連用形だったのでは?…という気がします。
2024.06.29
舞台「千と千尋の神隠し」ロンドン公演には、成功の条件がもともと備わってたのよね。それは以下の3点です。1.RSC版「トトロ」の成功2.ミヤザキ・ハヤオの知名度3.ジョン・ケアードの知名度のみならずジョン・ケアードには、失敗させないための周到な戦略もあったはず。それは、おそらく以下の3点です。1.ストレートプレイにする2.大掛かりな舞台装置を用いる3.子供の世界を題材にするともかくは、こうした戦略によって、日本語演劇でも英語字幕で上演できることを証明した。その意味は大きいと思います。◇ジョン・ケアードが、今回の「千尋」をミュージカルにしなかったのは、早い話、日本人の歌が下手だからです。さすがに海外では通用しませんから。かりに韓国人の歌手だったら、欧米でも通用するかもしれませんが、日本人は身体的な資質に劣るし、筋力に差があります。ミュージカルを輸出するとなれば、キャストをすべて現地の歌手に入れ替えねばならない。もちろん民謡や演歌にまで目を向ければ、日本にも世界を圧倒できる歌い手は存在するはずだし、オペラ界にも海外で活躍している日本人はいますが、現状、ミュージカルの分野で、世界を圧倒できる歌手を揃えるのは不可能です。◇しかも、今回の舞台は、大掛かりな装置やパペットなどを用いる作品であり、演技力や歌唱力だけで見せる作品ではありません。そのうえ「千と千尋」は子供の世界です。ヒロインを演じるのは小柄な体格の女優だけど、それは子供の世界こそが日本人キャストに適してるからです。もちろん、過去には、寺山修二や蜷川幸雄のような舞台も海外で成功してるのだから、《仕掛けを駆使したストレートプレイで子供の世界を見せる》というだけが成功要件じゃないと思うけど、日本人キャストの舞台輸出を目指したジョン・ケアードが、欧米での客層開拓と支持基盤構築のために、もっとも確実な戦略と判断したのがこの手法であり、消去法から導き出した最適解だったのでしょうね。◇いずれにせよ、今回の「千尋」の成功を舞台輸出の足がかりにするには、やはり綿密なマーケティングが必要です。ジョン・ケアードのように、「海外の観客にどう見えるか」を熟知する必要があるし、プロデュースと演出の両面からそれを考えねばならない。ちなみに余談ですが、韓国では「ベルばら」をミュージカルにするらしい。…といっても、男性キャストも出演するとのことで、宝塚のように女だけで繰り広げる世界ではありません。宝塚みたいな《百合的》な世界を受け入れてもらうには、萩尾望都や竹宮惠子のような高度な日本の少女漫画を、もっと海外のマンガ市場に向けて発信しなければなりません。日本の少女漫画のBL世界は、吉屋信子のような百合的な世界を反転させたものだからです。東宝は、そういうメディアミックスも視野に入れて、今後の海外展開を考えていくべきだろうと思います。
2024.05.10
立川智也のバースデー配信ライブを見ました。ゲストは由貴ちゃんのほかに、橋本さとしとソニンと鈴木蘭々。アーカイブなしの配信ライブは悪い意味で緊張感がありすぎる。うっかり見忘れたり、通信障害に見舞われたり、途中で家族の邪魔が入ったりしたら、チケット代がパーになるし。せめて数日間のアーカイブは配信ライブの最低限のサービスとして必要だと思います。最初に細田幸子が歌ったスピッツの「チェリー」は、ゆったりしたテンポで原曲とはずいぶん違ったアレンジ。鈴木蘭々の「キミとボク」はEPOの詞曲だそうで、立川智也がなんども言ってたように、なかなか佳曲でした。あとでYouTubeで見てみたら、立川智也が作った「Rain」もいい曲だった。ライブでは難しそうに歌ってたけれど。鈴木蘭々はひさしぶりに見ましたが、いまは実業家だそうで、だいぶ雰囲気が変わってた。先日、鳥山明が亡くなりましたが、鈴木蘭々はその昔「アラレちゃんの影響を受けた」と言ってて、若いころの彼女ってリアルにアラレちゃんみたいだったのよね。ソニンが歌ったのは、ノラ・ジョーンズの「Sunrise」と「カレーライスの女」。ノラ・ジョーンズは難しいと思ったけど、ミュージカル仕込みの現在の歌唱力で「カレーライスの女」を聴けたのはファンにしたら貴重だったかも。橋本さとしが歌ったのは、Kissのなんとかいうバラードと八神純子の「パープルタウン」。ちなみに今回の立川智也&House Bandは八神純子のサポートメンバーからなるそうです。ヤガミグミ&Learn to flyってこと?橋本さとしは「どうする家康」にも「VIVANT」にも出演してたそうですが、ぜんぜん記憶にない(笑)。それからアニメ「リメンバーミー」でも悪役だったと!萌音萌歌が好きなディズニー製のメキシコ映画です。由貴ちゃんは、サプライズの「Happy Birthday」合唱とケーキセレモニーのあと、立川が作った「ココロッチ」と定番の「かなしいことり」を歌いました。贔屓目ってわけじゃないけど、由貴ちゃんのパフォーマンスがいちばんよかったな。ほかのゲストは難しい曲に挑んでましたが、由貴ちゃんだけは自分の持ち歌のなかでもとくにゆるめの曲だったし、いちばんリラックスして歌えていた。見たところ体調なども問題ないみたい。各事務所のOKが出たので昨日の立川バースデーライブの全員写真を。🎵#斉藤由貴#鈴木蘭々#ソニン#橋本さとし#立川智也#佳尚#草間信一#細田幸子#是永巧一 pic.twitter.com/vmiGrMMNB8— 是永巧一 (@KORE1225) March 18, 2024一般にベーシストは話し声も低音ってイメージがあるけど、立川智也の声はとくに低音というわけでもなく、どちらかというとピアニストみたいなキャラの人なのかなと思いました。ライブについては以上です。NHKラジオ第1「佐藤二朗とオヤジの時間」も聴きました。由貴ちゃんと井森美幸がキャニオンの同期とは知らなんだ。東宝のアイドル女優とホリプロのバラドルはちょっと結びつかなくて、年齢も由貴ちゃんのほうがだいぶ上かと思ってた(実際は2歳上)。映画「変な家」はまだ観てないけど、なかなか評判みたいですね。由貴ちゃんと川栄李奈の関係についてはこちらを参照↓。https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202204270000/映画『変な家』初日舞台挨拶の模様③映画『変な家』出演者の中からもっとも「変な人」(=Most Valuable HEN。略してMVH)を決めるコーナー。#佐藤二朗 さん、#斉藤由貴 さんが同率でMVHの座を獲得しました! pic.twitter.com/t7EGs6u5sj— 映画『変な家』公式 (@hennaie_movie) March 17, 2024東宝&TikTokの縦長映画祭グランプリ記念作品「立て髪貴婦人」も観ました。一見して「ヨコハマメリーさん?」って思うよね。実際、斉藤由貴の主演で何か作れと言われたときにヨコハマメリーさんをモデルにするって発想は何となく分かるかも。ある意味では「横浜の暗部」ともいえますが。共演は、白山乃愛&小谷興会&森日菜美という東宝芸能の後輩3人。なにやら虐待されてるっぽい少女が、ヨコハマメリーさんみたいな謎の貴婦人のボロ小屋にかくまわれ、彼女が誘拐容疑で警察に連行されたあとは、お金持ちの少年と逃避行に出そうなところで終わる。なぜ天井を頭で押したら床の蓋が開く仕掛けなのかも謎。話は変わりますが、U-NEXTのラインナップに「恋する女たち」があったので、例のラストシーンが東尋坊なのか加佐ノ岬なのか確認してみました。放送が終了してしまったブラタモリ的にいうと、東尋坊が《柱状節理》の断崖なのに対して、加佐ノ岬は《砂岩》の断崖なのよね。だから、見た目がまったく違う。やっぱり「恋する女たち」のラストシーンは加佐ノ岬だと思います。ちなみに加佐ノ岬は、去年の群発地震の影響で、岬のくびれ部分が一部崩落して、そこから先が通行止めになってたみたい。今年の元旦の震災の影響があったかどうかは分かりません。そもそも「恋する女たち」の舞台は金沢なので、今年の震災のことも考えたら、福井の話が出てくるのは変だなと思ったのだけど、実際に調べてみると距離的にはけっこう近いですね。まあ「恋する女たち」のロケ地の金沢市内も、それほどの大きな震災被害はなかったと思うし、40年も経ってれば街並み自体がだいぶ変わってる可能性もある。あの映画には石川県立美術館のシーンが出てくるけど、いまの金沢では21世紀美術館のほうがお洒落なデートスポットになってるようで、浜辺美波も地元でいちばん好きな場所だと言ってる。21世紀美術館が開館したのは2004年だから、当時はまだなかったのよね。https://hanspotter.hatenablog.com/entry/2019/10/22/204737そういえば、相米慎二の「あ、春」の終盤の散骨シーンも、やっぱり断崖に囲まれた河口みたいなところで撮影されてます。あのロケ地はどこだったでしょう? そちらも東尋坊ではなさそうだけど。恋する女たちあ、春
2024.03.21
日テレ「ANOTHER SKY」のMCは、いつのまにか八木莉可子に変わってる!そして、いつのまに萌歌はメキシコへ行ったの?姉の萌音が、> 長期休暇もらって家族4人でメキシコに里帰りしたい!って言ってたの最近だよね。ひとりで抜け駆けww◇姉にくらべて、まだ幼かった妹は、メキシコ時代の記憶がちょっと薄いのでは??と思ってたのだけど…全然そんなことなかったね。ふつうに会話もできて、メキシコ舞踊もバリバリおどれるし、音楽や食べ物も覚えてるし、街並みも、生活の記憶も、かなり鮮明に覚えてるみたいです。姉妹で同じこと言ってるwhttps://mdpr.jp/news/detail/3799772#google_vignette上白石萌歌さんが八木ちゃんと旅をするなら…?#アナザースカイ #Pixelで撮影 #上白石萌歌 #メキシコ pic.twitter.com/tF2aQnpfbN— ANOTHER SKY | アナザースカイ (@ANOTHERSKY_NTV) February 22, 2024上白石萌歌&八木莉可子&石田真澄は青森へ?#上白石萌歌 さんが今とても気になる人を訪ねてお話を伺う連載!✨「上白石萌歌のぐるぐるまわる、ときめきめぐり」Vol.7は、写真家 #石田真澄 さんが登場!👀 ⏩https://t.co/IajnyIMOoP@moka_____k @adieu_staff @Masumi_Ishida_ pic.twitter.com/ZA0DuJ893M— 装苑ONLINE (@fashionjp) July 28, 2023 八木莉可子×石田真澄 3年半の記録 「八木莉可子はそのままでいいよ って受け止めてもらった気がする」 #八木莉可子 #石田真澄 #PitterPatter #写真集 https://t.co/N67Mf8s9vx— CREA (@crea_web) June 30, 2022◇~ソチミルコ~Xochimilcoアステカ時代の歴史が残る世界遺産の湖上都市メキシコシティの南部に位置し、ソカロ周辺の歴史地区とともに世界文化遺産に登録されているソチミルコ。水路が発達しており、アステカ帝国の繁栄を支えた重要な水上都市として「南米のベネチア」とも呼ばれている。現在は当時の水路を利用し、カラフルな小舟「トラヒネラ」に乗って運河を渡る遊覧船ツアーが行われている。運河には、お土産や食べ物などを売る舟や、マリアッチと呼ばれる陽気な伝統音楽を奏でる楽団を乗せた舟もあるそう。上白石さんは、ブルーの花冠とマヨネーズとチーズがたっぷりかかった焼きとうもろこしを購入。https://anothersky-ntv.com//20240224_mokakamishiraishi/萌音が語ったソチミルコ。ソチミルコという街があるのですが、運河が流れていて、カラフルなボートがいっぱい並んでいるんです。そこには観光客が乗るボート以外に、トウモロコシ屋さんのボートとか、マリアッチが乗っているボートもあって、トウモロコシが食べたくなったら「お願いしまーす!」って呼んで買ってみたり、マリアッチのボートを呼べば、私たちのボートに乗ってきて演奏してくれたりするんです。そこは大好きでしたね。https://transit.ne.jp/2023/06/002242.htmlhttps://t.co/tP8PzJrMxX pic.twitter.com/Yh55fQ4RHt— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) March 5, 2024念のために補足すると、ソチミルコ=南米のベネチア…とはいうものの、そもそもメキシコが「南米」ってのが間違いで、地理的にいえば完全に北米なのよね。南米でも中米でもない。わたしも萌歌の「ダリア」のことを書いたときに、メキシコを完全に「南米」扱いしてましたwhttps://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202106160000/それどころか、わたしは、ある時期まで、コロンビアと位置関係を混同してた!でも、メキシコはテキサスに隣接してるし、場所によっては車でカリフォルニアに行けますよね。メキシコといえば、サボテンの生える砂漠のイメージがあるけど、それってたぶんテキサスとかネバダとかも同じ。…にもかかわらず、メキシコ=北米のイメージが薄いのは、ラテンアメリカを「中南米」と同一視するから。ラテンアメリカは北アメリカ大陸のメキシコをふくみ、南アメリカ大陸のガイアナ・スリナムをふくまない。日本においては「広義のラテンアメリカ」を総称して中南米と表すことが一般化している。https://ja.wikipedia.org/wiki/ラテンアメリカつまり、メキシコは、地理的には「北米」なのだけれど、英語圏の米国&カナダとは違って、旧スペイン領でありスペイン語圏なので、文化的には「ラテンアメリカ」に分類されます。そのうえ、日本ではラテンアメリカを「中南米」と呼ぶので、結果的にメキシコは、北米なのに中南米…みたいなことになるわけですねw米国のなかでさえ、カリフォルニアやテキサスやルイジアナは、スペイン系やフランス系の人が多いから、文化的には「ラテンアメリカ」に近いのかもしれません。トラヒネラからウーパールーパー博物館に上陸。アナザースカイ オフショットメキシコで出会った仲間たち🐍🐈①と② ソチミルコのウーパールーパー博物館で出会ったカメレオン氏とヘビ氏。速攻なかよくなった③メキシコ舞踊教室にいた飼い猫さましゃがんだらお膝に乗って下さった#アナザースカイ pic.twitter.com/Y4AI7Djbyr— 上白石 萌歌 (@moka_____k) February 22, 2024◇~カナネア民族舞踊文化センター~ExHacienda Centro Cultural, Social y Ambiental El molinoメキシコの民族舞踊が体験できるカルチャースクールメキシコ北西部の都市・カナネアの民族舞踊「Ballet Folklórico de Cananea(バレエ・フォークロリコ・デ・カナネア)」の体験ができる文化センター。上白石さんは、メキシコに住んでいた際に、お姉さんの萌音さんとメキシコ舞踊を習っていたのだとか。今回のロケでは講師のハビエル先生のもと、15年ぶりにチャレンジし、見事に踊り切った。https://anothersky-ntv.com//20240224_mokakamishiraishi/萌音が語ったメキシコ舞踊。ベジャス・アルテス宮殿という古い劇場では、メキシコ舞踊の公演をよくやっていたんです。そこも家族で、何度も観に行ったのを覚えています。ちょっとだけ習っていましたね。最後の4カ月ぐらい。なので、2曲だけ踊れます(笑)。https://transit.ne.jp/2023/06/002242.html◇~エル・リンコン・デ・ラ・レチュサ~El Rincón de la Lechuza当時、上白石さんが行きつけだったメキシカンレストラン上白石さんがメキシコに住んでいたときにご家族でよく行っていた、1971年創業のメキシコ料理屋。地元住民や観光客で賑わっているアットホームな雰囲気の人気店。ここで上白石さんは、トルティーヤを細く切って揚げ、トマトベースのスープに入れて煮込んだ「ソパ・デ・トルティージャ」と牛肉とチーズのタコス「牛肉スペシャル」をいただいた。https://anothersky-ntv.com//20240224_mokakamishiraishi/萌音が語ったエル・リンコン・デ・ラ・レチュサ。上白石さんにとって忘れられない料理が「ソパ ・ デ ・ トルティージャ」だった。その料理を家族みんなでよく食べに行ったのが、3年間過ごした街・メキシコシティにあるタコス店「El Rincon de la Lechuza(エル・リンコン・デ・ラ・レチューサ)」。ソパ ・ デ ・ トルティージャは、細長くカットしたトルティージャを油で揚げた後、ゴーダチーズ、アボカドをのせ、玉ねぎ・にんにく・ししとうを具材にしたトマトソースベースのスープをかけた一杯。帰国後、いろいろなメキシコ料理店で同じ料理を食べてみた上白石さんだが、やはり本場の味にはかなわないという。https://www.tbs.co.jp/saikourestaurant/old/archive/20210109.htmlhttps://t.co/vvW9CHp6Qb pic.twitter.com/4LxiNVWBeW— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) March 5, 2024 「忘れられない味がある。」上白石萌歌#アナザースカイ #Pixelで撮影 #メキシコ#タコス #上白石萌歌 pic.twitter.com/COXNxKDB4X— ANOTHER SKY | アナザースカイ (@ANOTHERSKY_NTV) February 23, 2024 「ソパ・デ・トルティージャ」(1枚目)細く切って揚げたトルティーヤをトマトベースのスープに入れて煮込んだ料理。上白石さんにとっては「これを食べるとメキシコ制覇って感じがする味」と話す想い出の味。「タコス」 (2枚目)メキシコの主食であるトウモロコシのトルティーヤで様々な具を包んで食べる料理。ロケでは牛肉とチーズのタコスを注文。本場メキシコのタコスは皮が柔らかいのが大きな特徴。「エローテ」(3枚目)「メキシカン・ストリート・コーン」とも呼ばれるメキシコのストリートフード。焼いたとうもろこしにマヨネーズを塗って、その上にスパイスやチーズ、パクチーをかけ、ライムをしぼって食べる人気の屋台料理。「サボテンサラダ」(4枚目)食用サボテンを使用したサラダ。メキシコ国旗にサボテンが描かれているように、メキシコではサボテンを食べる食文化がある。食物繊維、ビタミン、カリウム、カルシウム、ビタミン類が豊富に含まれているので、健康にも美容に良いと言われている。https://www.instagram.com/anothersky_ntv/p/C3sENMJvfjJ/?img_index=1今週放送の上白石萌歌さんが堪能したメキシコ料理を4つご紹介🌮✨▶︎「ソパ デ トルティージャ」(1枚目)細く切って揚げたトルティーヤをトマトベースのスープに入れて煮込んだ料理。▶︎「タコス」 (2枚目)メキシコの主食であるトウモロコシのトルティーヤで様々な具を包んで食べる料理。… pic.twitter.com/5MV5h3LBhM— ANOTHER SKY | アナザースカイ (@ANOTHERSKY_NTV) February 23, 2024◇~コヨアカン市場~Mercado de Coyoacánカラフルな色彩と活気に満ちあふれたマーケットメキシコを代表する画家フリーダ・カーロ(Frida Kahlo)とディエゴ・リベラ(Diego Rivera)が暮らした街・コヨアカンにある市場。市場が充実している中南米の中でも、特にコヨアカン市場は大きく、食料品や日用品、お祭りの装飾や楽器など、ありとあらゆるものが手に入るので、地元住民にとって欠かせない場所の一つとなっている。上白石さんは自分用のお土産に食器を、MC2人にカラベラ(骸骨)モチーフのフィギュアを購入した。https://anothersky-ntv.com//20240224_mokakamishiraishi/映画『リメンバー・ミー』(Coco)死者の日の間、骸骨となった死者達が陽気に暮らすテーマパークのような死者の国を舞台に、そこへ迷い込んだミュージシャンを夢見る少年ミゲルと、死者の国に暮らす骸骨のヘクターの2人を主人公に据え、2人が死者の国で繰り広げる冒険を軸に、生死を超えた家族の絆がエモーショナルに描かれている。アレブリヘ(Alebrije)作中では独特の色彩を持ち、死者に従う怪物の総称として登場する。元々はメキシコの伝統工芸品のことで、木彫りの動物に独特の彩色を施したものである。当初は木彫りの工芸品を指す総称がなく、メキシコシティのリナレス家によって「アレブリヘ」の名で製作された架空の動物を模した木彫りや、その奇抜な色彩を一般的な木彫りに施したものが国際的に有名となったためこの名が定着した。https://ja.wikipedia.org/wiki/リメンバー・ミー#上白石萌音 #リメンバーミー https://t.co/aCt1Ba4q8z pic.twitter.com/kxIxAAuwnf— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) June 7, 2023◇~フリーダ・カーロ博物館~Museo Frida Kahlo女性画家フリーダ・カーロが生まれ育ち、夫のディエゴ・リベラと共に長年暮らし続けた「青い家」をリニューアルし、公開している美術館です。フリーダ・カーロの作品はもちろん、彼女が暮らしていた部屋も再現されています。アートだけではなく、インテリアも楽しめる美術館です。https://media.thisisgallery.com/world_museum/museofridakahroメキシコ壁画運動(メキシコ・ルネサンス)は1920年代から1930年代にかけてメキシコ革命下のメキシコ合衆国で起こった絵画運動である。主な作家にディエゴ・リベラ(Diego Rivera)、ダビッド・アルファロ・シケイロス(David Alfaro Siqueiros)、ホセ・クレメンテ・オロスコ(José Clemente Orozco)らがいる。https://ja.wikipedia.org/wiki/メキシコ壁画運動#上白石萌歌 #フリーダ・カーロ #ホセ・クレメンテ・オロスコ https://t.co/iv6soZrFzQ pic.twitter.com/mS2QUp7fQ4— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) March 4, 2024◇~ラ・コヨアカーナ~La Coyoacana地元住民で賑わう老舗のバー。コヨアカン地区にあるローカルなバー。注文したのは、テキーラとカリブ海発祥のカクテル・ピニャコラーダ。上白石さんは「バンデーラ」という飲み方で、人生初のテキーラを楽しんだ。「バンデーラ」とは、スペイン語で「旗」という意味。メキシコ国旗の色に見立てたライム汁、テキーラ、トマトジュースがそれぞれグラスに入っており、それらを順番に飲むというテキーラを美味しく楽しむための飲み方の一つ。マリアッチを聴きながらゆっくりグラスを傾け、当時住んでいた頃には楽しめなかったメキシコ本場のバーを思う存分味わった。https://anothersky-ntv.com//20240224_mokakamishiraishi/九州女がテキーラぐい呑みでよか晩!マリアッチにリクエストしたのは「ハラベ・タパティオ」と「ラ・バンバ」。https://t.co/JUexfiEBaV pic.twitter.com/NmWYYvfoB0— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) March 5, 2024◇~日本メキシコ学院~Liceo Mexicano Japonés, A.C.上白石さんが通っていた日本人学校。メキシコシティ南部アルバロ・オブレゴン行政区ハルディネス・デル・ペドレガルにある日本人学校。日墨の友好関係の象徴として1977年に設立された。日本コースとメキシココースがあり、教育と文化交流活動を通じて両国の文化の連帯と協調、理解への架け橋となることを目的としている。日本コースの教員は日本政府から派遣されているそうで、上白石さんのお父様もこの学校で教鞭を執っていた。今回の旅で、偶然にも上白石さんが東京で進学した中学校の校長先生と再会。現在は、日本メキシコ学院に派遣されているそう。https://anothersky-ntv.com//20240224_mokakamishiraishi/上白石萌歌さんが小学1年生から3年間通っていた日本メキシコ学院🏫懐かしい宿舎で当時の文集を発見した上白石さん👀文集に書かれていた将来の夢とは…?🤔#アナザースカイ #Pixelで撮影 #上白石萌歌 #メキシコ pic.twitter.com/gdFrgBYwzO— ANOTHER SKY | アナザースカイ (@ANOTHERSKY_NTV) February 22, 2024 2/24 アナザースカイ に出演させていただきます。3年間住んだメキシコに、15年ぶりに里帰りしました🇲🇽 あらゆる場所に想い出が踊っていて、幼き自分に会えた気がしました。この頃の自分が知ったらびっくりするなああ。ぜひぜひぜひご覧ください! #アナザースカイ pic.twitter.com/8oxwWXhWld— 上白石 萌歌 (@moka_____k) February 17, 2024◇~上白石家~Moka's former house上白石さんが小学1年生から3年生まで住んでいたマンション。敷地内には広々としたテニスコートや屋内プール、公園などを完備。15年ぶりの訪問となったこの場所で、メキシコで生活していた当時の確かな記憶が蘇ってきた。https://anothersky-ntv.com//20240224_mokakamishiraishi/治安の悪い地区の先にあるマンション。陸上選手のお父さんがアキレス腱を切ったテニスコート。https://t.co/Iz2jfyfrPt pic.twitter.com/p3TF9tywpZ— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) March 5, 2024 ◇~中村家~Nakamura's house上白石さんがメキシコに住んでいたときに家族ぐるみで仲良くしていた中村さん一家。音楽好きな中村家との交流で、歌うことの楽しさ、素晴らしさを知った。今回の旅でそんな中村家と久しぶりにセッション。15年経った今でもあの時の自分に戻り、歌うことができた。https://anothersky-ntv.com//20240224_mokakamishiraishi/メキシコでオーストリアのエーデルワイス&ドレミの歌。家族でサウンドオブミュージックbyロジャース&ハマースタインを歌う環境は斉藤由貴と同じ。#上白石萌音 #上白石萌歌 #斉藤由貴 https://t.co/XrSStCsRDL pic.twitter.com/mKUCKcBwCR— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) March 5, 2024メキシコ時代から、萌歌がリードボーカルで、萌音がハモリ。そして、萌音は見るからに日本人顔の眼鏡っ娘だけど、萌歌は昔も今もメキシコにいて違和感のない顔立ち!…もともとネイティブアメリカンってモンゴロイドだしね。スペイン人も、ラテン系とアラブ系が混じってるから、ゲルマン系やスラブ系のような北方ヨーロッパ人にくらべて、背も低く、髪の毛や瞳の色も黒く、アジアっぽい風貌。かたや日本では、近畿や四国などに比べて、沖縄や鹿児島は縄文系の要素が強いといわれてますが、どちらかというと弥生系より縄文系のほうが、ポリネシアの人に近い風貌じゃないかと思うし、そういう顔立ちの人は、南米にいてもさほど違和感がないのかもしれません。◇~メキシコの色彩~https://t.co/gLgBFXK17h pic.twitter.com/Cqz6g3nBf2— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) March 5, 2024 華々しい芸能界デビューを果たした彼女だが、これまですべてが順調だったわけではない。今日にいたるまで幾度となく壁にぶつかり、幼少期の頃、純粋に好きだった表現や歌をいつしか愛せなくなってしまっているような気がした。https://anothersky-ntv.com//20240224_mokakamishiraishi/歌の表現に迷いが生じるのは、本人の欲求と噛み合ってないのか、世間のニーズと噛み合ってないのか、…って問題もあるけれど、そもそも萌歌とソニーの相性が良いのか悪いのか、…って問題もあるとは思う。原点に返るという意味では、午後の紅茶のカバー曲を本腰入れて作品化するとか、あるいは『Moka sings Noda Yojiro』みたいな作品集も、ひとつの可能性としてありえるかもしれないけど、むしろ萌歌にカラフルな音楽を歌わせてきたのは、ソニーよりもむしろNHKだったわけなので、たとえば菅野よう子あたりがプロデュースするなら、みんなの歌とか合唱曲などからセレクトして、『Moka sings NHK songs』…みたいなものを作る方向性はあるかも。◇メキシコから五島列島。この流れは八木莉可子コネクション?#八木莉可子 #上白石萌歌 #福原遥 #アナザースカイ #パリピ孔明 #舞いあがれ https://t.co/cWg8cC7s9e pic.twitter.com/q109KFGoFN— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) March 4, 2024 変なポーズと変な儀式。#八木莉可子 #上白石萌歌 https://t.co/N6ZnfiZJbY pic.twitter.com/vUzoetoXVr— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) March 5, 202415年ぶりに訪れたメキシコは相変わらず鮮やかで、笑ったり涙ぐんだり心が踊りまくった。匂いが、音が、風の肌ざわりが、たくさんたくさん覚えていたなあ。心から言えます「ここがわたしのアナザースカイ、メキシコ!!」観てくれてありがとうございました🇲🇽#アナザースカイ #メキシコ pic.twitter.com/AE9O13M8nr— 上白石 萌歌 (@moka_____k) February 24, 2024上白石萌歌さんがメキシコ以外で行きたい国とは?#アナザースカイ #Pixelで撮影 #メキシコ #上白石萌歌 pic.twitter.com/YHK7agzpWm— ANOTHER SKY | アナザースカイ (@ANOTHERSKY_NTV) February 21, 2024
2024.03.05
映画『マッチング』のプロモーションで出ずっぱりの由貴ちゃん。昨日はフジテレビ「突然ですが占ってもいいですか」に出演。この収録は、まだ「ぽかぽか」や「ネプリーグ」のときほどには痩せてない。直近のインタビューでも「死」について語ってたけど、年齢的なこともあるし、本人もすこし健康面が気になってるっぽい。当たり前の順序として“死”について考えるようになったという斉藤さん。だからこそ、そこに「悲壮感はない」とも。「もちろん若干、恐怖心はあります。病気はつらいだろうなとか。でも本当に“死ぬ”ってどんな感じだろうということは、よく考えるようになりました。同時に、それは当たり前のことなんだということも」https://futabasha-change.com/articles/-/655?page=2でも、星ひとみの占いによれば「60代でまたやらかす」ってことだから、まだ健康面で衰えることはないってことでしょ。それですこし安心しました(笑)。◇痩せてるのが気になりはしたものの、2月21日の「ぽかぽか」生出演でも、いろいろ面白い話が聞けました。てっきり神田愛花と横浜トークで盛り上がるかと思いきや、神田愛花のほうは横浜よりも港区のほうが好きだと(笑)。まあ、そういう人もいるでしょうね。横浜といっても、ド田舎もあれば旧スラムもあれば旧遊郭もあるし、いろんな面があるわけだから。じつは由貴ちゃんも「8年くらい自由が丘に住んでいた」そうです。この話ははじめて知った。わたしが忘れてるだけかもしれないけど…。凜が「東京出身」といってるのは、それゆえなのかしら?でも、横浜を抜ける風って大事だよね。横浜の海と風は、由貴ちゃんの作品のテーマにもなりうるはずだとずっと思ってる。この日の冒頭のトークでは「ストイック」という形容詞について「ストアという哲学者の名前からきてる」との小ボケもありましたが、これは人名じゃなくて学派名ですね。ストア派は、ゼノンがアテナイのアゴラ北面の彩色柱廊(ストア・ポイキレ)で教授していたことにちなむ。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2%E6%B4%BEそれから映画『恋する女たち』の快晴のラストシーンが加佐ノ岬(石川県)じゃなくて東尋坊(福井県)で撮られたみたいに言ってたけど、これもたぶん勘違いじゃないかな。ほかのサスペンスドラマかなにかと混同してるのでは? 立川智也を中心とするバンドメンバーと数ヶ月おきに遊んでるって話もしてた。アクアラインを走ってたのは「ちゃんゆき」呼びしてる立川智也の車だったのだな。https://t.co/fISfV3xTbo pic.twitter.com/NfZ01VCtti— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) December 28, 2023年齢的にも健康面を気にしはじめてるっぽい。https://t.co/H2OSIYnNWp pic.twitter.com/V7zIdoUrHh— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) February 27, 2024 いままでになく次女をディスりがち。ペットボトルが気になるらしい。次女は占い好き。そして佐久間大介と相性がいいって!!由貴ちゃんにとって次女は救いの存在。https://t.co/afRLKxDBMq pic.twitter.com/wMJ7AmIA61— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) February 27, 2024 長女は母親似で、警戒心が強いわりに騙されやすく、男運も悪い。似てるだけに厳しくしすぎたのね。でも、音楽に向いてる!https://t.co/lhbXc6GcfR pic.twitter.com/8CFOYEnETg— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) February 27, 2024…さて、ここからは配信ライブの話。上記の「ぽかぽか」に生出演した2月21日の夜、デビュー曲39周年の記念トークライブを武部聡志とともにU-NEXTで配信しました。◇わたしは、そのチケットを買うべく近くのファミマでU-NEXTのプリペイドカードを買ったのだけど「3500円のチケットだから、とりあえず2000円のカード2枚買えば十分よね~♪」などとテキトーな考えで買ったのが大間違い!1ヶ月見放題プランとの組み合わせだったので、カードのポイントは2枚足しても2400円分にしかならず、結局はセブンイレブンで金額指定のカードを買い、不足分の1100ポイントを補うハメに(笑)。でも、結果的にU-NEXTの見放題プランを2ヶ月分ゲットしたのは良かったかも。「1ヶ月見放題+1200ポイント=2189円」だったので、実質的には1000円弱で映画が1ヶ月間見放題なのですね。見放題オンリーの「3ヶ月=4917円」のプランより割安だし、Amazonのレンタル視聴が1本300円だと考えたら、月に4本ぐらいで元がとれる感じ。ためしに観たい映画をリストアップしてみたら、かるく100本は超えた(笑)。シリーズもののドラマやアニメを含めたら200本以上になりそう。まあ、放送中のTVドラマも観なきゃいけないし、さすがに2ヶ月で映画100本観るのは無理だけど、1日1本ずつ観れば2ヶ月で60本、2日に1本のペースでも30本はイケる。これはもう時間との勝負!(笑) なんとか頑張って30本は観たい。これまでU-NEXTのことはよく知らなかったけど、現金派のわたしとしてはクレジットカードなしで利用できるのがありがたいし、去年まで利用してたGYAOの無料動画より検索しやすくて使い勝手もよかった。今後は自分で《映画月間》を設けて、このサービスを利用しようかな、などと思ってます。U-NEXTのラインナップでちょっと驚いたのは、およそ半世紀前に宮城まり子がアフレコしてた『まんが世界昔ばなし』が全話視聴できること!まだ「レミゼ」などという呼称が存在しなかった時代の「ああ無情」や「少女コゼット」が見れる。子供のときに見て以来だけど、絵のテイストとかけっこう覚えてました。それ以外にも、凜が演じてる「オルペウス&エウリディケ」とか、ゲーテの「ファウスト」とか、大人になったいま見ても面白くてためになります。キリスト教文化圏のお話が多いので、けっこう宗教色が強いけれど。…てな話はどうでもいいとして。なにやら「水響曲」は、由貴ちゃんと武部のユニット名になるらしい。由貴ちゃんが「水」の字を選び、武部が「響」の字を選んだわけだけど、由貴ちゃんにとっての「水」は、たんなる思いつきじゃなく、じつは『透明な水』からずっと繋がってたことに気づきました。《透明で形がなく変化していくもの》という概念は、93年の短編集『透明な水』から2010年の『何もかも変わるとしても』まで一貫して変わってない。由貴ちゃんが引用した《この世の中で唯一絶対があるとすれば、それは変化することだ》って何の漫画のセリフか分からなくて、なんとなく『ポーの一族』のような気はしたものの、残念ながら確認はできませんでした。一般的にはスウィフトの《There is nothing in this world constant but inconstancy》という言葉が知られてます。由貴ちゃんいわく、水は「いちばん必要な根源でありながら、透明で、いかようにでも形を変え、ひとところに留まらず流れていく」と。わたしは『透明な水』のタイトルの意味がいまいちよく分かってなかったけど、今回の話を聞いてようやく分かった感じ。ヘラクレイトスの「万物流転」も平家物語の「諸行無常」も同じことだけど、むしろ由貴ちゃんにとっては「透明」というところに力点があるのかも。かりに人生が透明な水であるのなら、それはいっさいが「無」であり「無常」ということです。余談ですが、…漫画といえば、上述の「ぽかぽか」でもアニメの話題になってて、近年の由貴ちゃんは『鬼滅』『チェンソーマン』『呪術廻戦』『葬送のフリーレン』などを観てるらしい。『呪術廻戦』の影響でKing Gnuのドームライブにも行ったと。チェンソーマンなんて怖そうな漫画を読んでるのは浜辺美波や山崎紘菜だけかと思ったら、由貴ちゃんもしっかり観てるのね…(笑)。さすが鬼滅どまりのわたしなんぞとはアニメ好きの格が違う。正直、北斗の拳にもベルセルクにもついていけなかったけど、チェンソーマンにもついていけません。ちなみに、奥森皐月と結婚しちゃったハライチ岩井も、山崎紘菜とアニソンバトルを繰り広げるほどのアニメヲタクだよね。#山崎紘菜 #浜辺美波 #チェンソーマン pic.twitter.com/kFJ5KMyNgg— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) February 28, 2023ライブの1曲目は「MAY」でした。長岡と武部の蓼科選曲合宿の話。そして、谷山浩子と中島みゆきにはホワイトorブラックの二面性があり、中学時代の由貴ちゃんにとって、この2人は対照的ながらも双璧だったとのこと。先日の「霜降り80'S」でも、中島みゆきについてかなりツッコんだ話をしてましたよね。以下は由貴ちゃんの話。ーー初心者の方に伝えたい、中島みゆきの魅力って何ですか?自分の傷をあからさまに晒しているところ。よく見せたいとか、綺麗に思ってもらいたいとか、キチンとしてると思ってもらいたいとかっていう風に、なんとなく表現をオブラートに包んでしまおうとする自分がやっぱりどっかしらにいると思うんですけど、自分ががむしゃらに向かっていって痛みや傷を負って血を流して…っていうのを全部表現してる。表現に命かけてる感じがすごくする。リスキーでもそうやって生きていくしかない…っていって生きてる感じがする。さらけ出してるという意味でいえば、すでに斉藤由貴のほうが中島みゆきを凌いでますけどね。…というか、現代の日本社会で斉藤由貴ほど自分をさらけ出して生きてる人など存在しない。みんな他人のことばかりあげつらって卑怯な自分を隠しながら生きてるのだから。https://t.co/RlTP1myyHf pic.twitter.com/PQDTkvVzWI— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) February 27, 2024 由貴ちゃんとヒコロヒーの選曲が対照的なのも面白かったな。ヒコロヒーが「負け女のやさぐれたセンチメンタリズム」に共感してるのに対して、由貴ちゃんは中島みゆきの「孤独」や「達観」に共鳴してる感じだった。斉藤由貴という人は、どんな状況でも自分のことを惨めだとは考えないと思ってたのよね。これはたぶん「横浜だからカモメ好き」ってのが最大の理由だとは思うけど、カモメの孤独をさえ「惨め」とは考えず、むしろ「美しい」と思うのだろうし、なんなら「そこにこそ至高の悦びがある」と考えるのが斉藤由貴だろうと思ってた。ーー「かもめはかもめ」について。横浜だからカモメ好きっていうのもある。「青空を渡るよりも…♪」みたいに、すごく明るいじゃないですか。ふわっと広がっていくビジュアルの感じと。でも、ふっと曲調が一瞬にして入れ替わって「かもめはかもめ、ひとりで空をゆくのがお似合い」って、ちょっと悲しくなる。その変化の仕方がすごく素晴らしいなって思います。よく私たちって「空を飛べる鳥がいいな」とか言うじゃないですか。「飛べることが羨ましい」みたいになるけど、最終的にいわんとする究極のところは「孤独」っていうことなんだと思うんですよ。その「孤独」を悲壮感をもって抱きしめるんではなくて、ふわふわ空を浮きながら「ひとりで孤独で、もう行くんでいいんじゃん」みたいな感じの軽やかさがすごい好き。でも、昨日の星ひとみの話によれば、じつは斉藤由貴は「孤独に弱く依存しがち」なのだと。これはあくまでも占いですが、そのように看破されるのも、ひとつの気づきになるかもしれません。高い場所に住むのは、丘の上が約束の地だからね。https://t.co/jY7vA1C8JK pic.twitter.com/r3BMxJ5D4Z— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) February 27, 2024さらに由貴ちゃんの場合は、80年代の中島みゆきに対して世代的なノスタルジーがあって、たぶん「悪女」とか「夜曲」とかが好きなのはそういうことでしょう。80年代の中島みゆきのポップでキャッチーなところに惹かれる感覚はわたしにもある。わたしは86年の「横恋慕」がいちばん好き。ヒコロヒーのほうは、由貴ちゃんとは対照的に、泥水を舐める人間の悲哀や感傷や慰めに共感してるっぽかったけれど、その反面で「うらみ・ます」の歌詞を俯瞰的な自虐ユーモアと解釈してたのは興味深かったです。凜も由貴ちゃんもキョコロヒー。由貴ちゃんのときと同じ企画w安里麻里は『氷菓』の監督。#斉藤由貴 #水嶋凜 #キョコロヒー #泥濘の食卓 #ヒコロヒー #齊藤京子 https://t.co/dvUsqLKckX pic.twitter.com/unyUGQdjZN— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 31, 2023なお、由貴ちゃんは、リスペクトライブに出演したものの、中島みゆき本人にはまだ会ったことがないとのこと。「歌縁」(うたえにし)-中島みゆき RESPECT LIVE 2023- [ (V.A.) ] 楽天で購入 中島みゆきのシングル曲はサブスクで聴けますが、いまのところアルバム曲のほうはSpotifyとかには配信されてませんね。「夜曲」の原曲も聴きたいし、由貴ちゃんバージョンの「夜曲」も聴いてみたい。中島みゆきといえば… 由貴ちゃんは、櫻井・有吉の「夜会」にも出演して《超速台詞覚え》にチャレンジしてました。台本をもちかえらず現場でその日のセリフを覚えるってのも不思議だったし、もしかして由貴ちゃんが読書家なのは映像記憶的な速読術を体得して超人的な集中力をもってるからではないの??などとも思ってたのだけど、あえなくレベル2で撃沈してました。わりと普通の人だったので安心(笑)。https://t.co/2squUNjaQl pic.twitter.com/oXXYhN52f4— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) February 27, 2024…ライブの2曲目は「青春」でした。母ピッチャー、娘キャッチャー。#斉藤由貴 #水嶋凜 #デビュー作#直ちゃんは小学三年生 #直ちゃんは小学五年生 pic.twitter.com/GeJg3BtKdx— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 9, 2022 筒美&松本による「卒業」「初戀」「情熱」と合わせて漢字2文字4部作になるという話。音楽惑星さんは、松田聖子の「制服」も合わせれば松本隆の5部作だと言ってたけれど。(ちなみに「制服」の作曲はユーミンです)ま:「卒業」に続いて「初戀」と「情熱」で二字熟語の3部作になるわけですけど、ほんとは、なにげに「青春」も二字熟語だったんですよね。惑:松本さんの作品として見れば、松田聖子の「制服」からはじまる5部作という見方も可能かもしれません。http://manzara77.blog.fc2.com/blog-entry-248.html…3曲目は「木綿のハンカチーフ」。由貴ちゃんの「卒業」が、太田裕美の「木綿」のエピソード0にあたるという噂の話。噂の出どころが松本隆本人かは判然としない。映画『青いうた〜のど自慢青春編』のときは、めずらしく体調が悪くて立ち上がることもできず、点滴を受けてから車椅子で撮影現場に入り、歌った後はまた車椅子で帰ったという話。そんなことあったのね。…4曲目は「夢の中へ」。井上陽水にかんしても、崎谷健次郎のプロデュースした『âge』にかんしても、おおむね音楽惑星さんとの話は終えてるのだけれど、公開のタイミングを逸したまま、もう5年も経ってるwww音楽惑星さんは「そのうちアップする」と言ってるけど、このままお蔵入りでもいいんじゃないかなあって気がしなくもありません。情弱すぎて事実関係のわからないことも多いし、谷山浩子の歌詞について勝手な解釈を垂れ流すのも、若干の後ろめたさを感じるようになってきたから。…情弱といえば、最近はだんだん萌音・萌歌・美波の情報も追いきれなくなってきたのよね(笑)。とくに年末年始は、去年もすごかったけど今年もすごかった。大晦日と元旦だけでも3人が出まくってました。12/31萌歌:Nコン90回のあゆみとともに 7:20~萌音:ポルトガル・アゾレス諸島 12:15~美波:紅白歌合戦 19:20~美波:ぐるナイおもしろ荘 23:45~1/1萌音:朗読『妹』という祝福 6:05~萌音:四国お遍路の旅 7:20~萌歌:バナナサンド元日SP 17:00〜美波:有吉弘行の爆食ツアー 20:50~萌音:あたらしいテレビ 22:15〜(元旦の番組のいくつかは地震の影響で延期)萌音が朝ドラ主演のあとに帝劇『千と千尋』初演をしたのも、朝ドラ『はね駒』のあとに帝劇『レミゼ』初演をした由貴ちゃんを彷彿とさせたけど、由貴ちゃんと同じく朝ドラ主演のあとに紅白司会をやってのけたのは浜辺美波でした。ちなみに美波は『ゴジラ-1.0』で国際的な評価を得てますが、萌音が主演した『夜明けのすべて』のほうも国際的に注目されてる。すくなくともヨーロッパでは濱口竜介と三宅唱が並び称される形になってます。そして、この2人は相米慎二の系譜を引いてる面がある。…5曲目は「春よ、 来い」でした。ユーミンの春の曲ってことで、てっきり「ダンデライオン」かと思ったら、これはまさかの選曲。去年は一青窈が歌ったわけですが。https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202304180000/この曲は迷宮的だ、と話す由貴ちゃん。いわれてみれば、そうなのです。迷宮といっても、けっして「不思議の国のアリス」のような謎や魅惑に満ちた世界じゃなく、むしろ人生の春を待ちつづける者の永遠の迷いの歌です。谷山浩子のような自虐的なユーモアもなく、むしろひたすらに悲しい曲だというべき。もしかしたら世間では希望の歌だと受け止められてるかもしれないけど、じつはとても悲しい歌だと思う。ここ最近の由貴ちゃんが「死」について考えるようになったこととも無関係な選曲ではないのかも。春よ まだ見ぬ春 迷い立ち止まるとき夢をくれし君の 眼差しが肩を抱く 夢よ 浅き夢よ 私はここにいます君を想いながら ひとり歩いていますそういえば、朝ドラ『春よ、来い』に主演したのは安田成美でしたが、彼女も由貴ちゃんと同い年で、やはり3人の子育て(男・男・女)が終わって一段落したらしく、夫婦それぞれ活動が顕著になってます。夫はドラマ『春になったら』の末期癌の父親役で奈緒と共演してるし、安田成美は細野のリアレンジで「風の谷のナウシカ」を再録音して、先日は「徹子の部屋」に出演してました。いちおう安田成美も相米組だったのよね。当初は『雪の断章』に彼女が主演する予定だったって噂もある。でも、彼女の口から相米の話ってあんまり聞いたことがない。いまのところU-NEXTのラインナップにも『光る女』は含まれてません。U-NEXTのラインナップは、ゴダールは充実してるのにエリック・ロメールが1本もないとか、小津や黒澤は充実してるのに山本嘉次郎や溝口健二にだいぶ不備があったりとか、けっして万全とはいえません。まあ、わたしの場合はとりあえず2ヶ月間利用するだけなんだから、まったく問題ないけど。…ライブの話はここまで。◇以下は「霜降り80'S」で由貴ちゃんが中島みゆきについて話した内容のメモです。ーー中島みゆきの歌詞の世界について。ダークで恨みとか情念みたいなところがあるかと思うと、地球とか人生とかをものすごく俯瞰で見たような作品もけっこう書かれてて、「時代」もそうですけど、人生とはそういうものっていうのを、私たちに諭し、諦めさせ、そのあとに勇気づけてくれるみたいな、多分そういう歌なんだと思うんですよね。ーー「炎と水」について。炎と水、相反するものが対照的なところに立っているんだけれども、その2人がどうしようもなく惹かれあって、ともに歩んでいくみたいな感じ。北海道出身ですから、炎とか水とか雪とか氷とかっていうのを歌うと、彼女の生まれもってきた土地のバックグラウンドがすごく感じられる。(この話を聞いて相米慎二の『風花』のことをちょっと思い出しました)ーー「永久欠番」について。歌詞の中に「100年前も100年後も私がいないことでは同じ」っていう歌詞があって、本当そのとおりだなと思う。私たちはいま生きてるけど、100年前に生きてなかったし、100年後もたぶん生きてないじゃないですか。自分がこの年齢になって人生の残り時間とか人生ってどんな意味があるんだろうなとか、やっぱりけっこう考えるわけですね。救いと、あとそれから「執着するなよ」っていうことをメッセージとして与えてくれる歌です。ーー「夜曲」について。たぶん、みゆきさんが本当に自分のことを書かれたんだろうな。どの曲もそうなのかもしれないけど。彼女がラジオやってて、その深夜ラジオで「私が言ってることとか歌ってる歌はすべてあなたに向けて歌ってるのよ」っていう歌なんですね。「どこかの街角でこの私の声とか歌を耳にしたら、すこしだけ私のことを思い出して」っていうような。私、ラジオがすごく好きなんです。耳だけで聞いて、たくさんの人が聞いてるかもしれないけど、不思議な「1対1感」があるじゃないですか。彼女はしゃべりながら、ただひとり自分が本当に心から愛する人たちに向かってしゃべってる、…あるいは歌ってるんじゃないのかなっていう感じがすごくする。だから有名な曲ではないかもしれないけど、私にとってはいちばん好きな曲に近いかもしれない。ーー中島みゆきの曲をどういうときに聴きますか?くじけそうなときですかね。自分の中にいろんなものが絡まってしまって、何が正解かとか何を選ぶべきかとか分からなくなるような、自分の中でこんがらがっちゃったときとかに、そういうものを「大したことじゃないんだよ」っていう風に「とりあえずみんな捨てちゃっても良くない?」とか「とりあえず手放してみなよ」っていうようなことを言ってくれる気がする。
2024.02.28
映画「マッチング」のプロモーションがはじまってから、ずいぶん痩せて見えるんだけど。配信ライブのときとくらべても、急激に痩せてる感じがする。役作りなの?腕まで細くなってる感じで、あまり健康的な痩せ方には見えないし、ちょっと気になる。年齢的にも、そろそろ健康を第一に考えるべきでは?
2024.02.26
NHK「あたらしいテレビ2024」を見ました。MCは、東京03飯塚悟志/上白石萌音/星街すいせいコンテンツバトンリレーは、白山乃愛~福田雄一~山崎貴ダイヤモンドトーク座談会は、ダウ90000主宰の蓮見翔漫画家の魚豊ミュージシャンのアンジェリーナ1/3作家の日比野コレコ映像作家の今井環…という面子でした。なお、ほとんど誰もテレビの話はしてませんでしたw◇小学生の白山乃愛ちゃんと今井環くんは、奇しくも福田雄一の作品をよく見てるとのこと。マンガ的な作風が小学生にもウケるのかしら。また、山崎貴と福田雄一は、「日本の映画はアート系ばかり!」「ハリウッド的な本流のエンタメが皆無!」という見解を共有してるらしい。なるほどね。そして、座談会の参加者のほとんどが、老いるほど若々しい作品をつくる宮﨑駿を、もっとも理想的なクリエイターとして憧れてるようです。番組の制作者や参加者それぞれが、去年の《超個人的コンテンツアワード》を選んでました。以下の画像をクリックすると閲覧できます。https://www.nhk.jp/p/ts/R32JGQLRW6/blog/bl/plndyemZbD/bp/p5R4wDQEp6/ちなみに、萌音の選んだ「コンテンツアワード2023」は以下のとおり。クリックすると、ひととおり予告等が見れます。ブラッシュアップライフVIVANT君たちはどう生きるかBLUE GIANTスピッツ「ときめきpart1」ちひろさんハミルトンスイッチインタビュー「山里亮太×古舘伊知郎」EP1https://www.nhk.jp/p/switch-int/ts/K7Y4X59JG7/blog/bl/peZjvLyGze/bp/pReJ3rz4X2/スイッチインタビュー「山里亮太×古舘伊知郎」EP2https://www.nhk.jp/p/switch-int/ts/K7Y4X59JG7/blog/bl/peZjvLyGze/bp/pGPPV6mj9G/NHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争」https://www.youtube.com/watch?v=bPHtxZ0hMcwQ~子供のための哲学https://www.nhk.or.jp/school/sougou/q/onair/
2024.01.09
浜辺美波がようやくSNSを再開しました。(友人でもある橋本環奈のSNSはいまだ再開せず)昨年は、らんまん、ゴジラ-1.0、紅白司会と、彼女にとって絶頂の年だったのですが、皮肉にも、紅白が終わったその翌日、地元の石川県が震災に見舞われた。本人は無事のようですが、メンタル面の打撃は大きいでしょう。こういうときは、幸運と引き換えの悲劇のように思えてしまったり、辰年にゴジラの予言が現実になったように感じたり、意図せずして自分自身を責めがちにもなる。絶頂から一気にどん底へ突き落とされた気持ちでしょう。しかし、できることをやるしかありませんし、それ以上のことを望むことは不可能です。とりあえず、本人にできる範囲での支援や支援の呼びかけ。それから、すこしずつ気持ちを落ち着けながら、もとの仕事の軌道へ戻していくしかありません。皆さまへ。 pic.twitter.com/Y5eIoKlqS7— 浜辺美波 (@MINAMI373HAMABE) January 8, 2024 【令和6年能登半島地震災害義援金】受付開始この度の地震の影響により、家屋倒壊や断水など甚大な被害が発生しています。日本赤十字社は被災された方々を支援するため、義援金の受付を開始しました。お寄せいただいた義援金は、被災地の義援金配分委員会へ全額お届けします。— 日本赤十字社 (@JRCS_PR) January 5, 2024 ◇紅白については、旧ジャニーズの排除と、K-POP勢の出演への賛否両論や、視聴率の問題などもありますが、個人的には、なんだかんだで韓国勢のパフォーマンスに感嘆した、という事実はあります。それについては、落ち着いてからまた書きます。
2024.01.08
NHKプラスで「没後15年~氷室冴子をリレーする」を見ました。今年6月に北海道ローカルで放送された番組。萩尾望都や藤田和子が出演してました。30分弱の番組でしたが、北海道では《43分の拡大版》も放送されたとのこと。特設サイトには、出演者インタビューの全文が掲載されてます。https://www.nhk.or.jp/hokkaido/articles/slug-n753ef2a5e0bb◇もちろん、わたしとしては、斉藤由貴がらみで、萩尾望都と氷室冴子の関係が気になるのだけど、両者の出会いについての話はありませんでした。わたしが知ってる範囲でいうと、氷室冴子は、もともと萩尾望都のマンガを愛読してて、高校時代には漫画家になることを夢見てて、大学時代には「トーマの心臓」に言及した評論も書いてる。『氷室冴子とその時代 増補版』には引き続き附録として氷室冴子が大学時代に執筆した『トーマの心臓』論ともいえる評論「少女マンガの可能性」が収録されています。90年代に行われた氷室さんと萩尾との対談中の氷室さんの発言(『物語るあなた 絵描くわたし』収録)のルーツがうかがえる内容です。— 嵯峨景子@『氷室冴子とその時代 増補版』発売中 (@k_saga) June 21, 2023そして、作家デビュー後には、同じ北海道出身の藤田和子のマンガの原作を担当。宝塚歌劇団をモデルにした「ライジング!」という作品で、その取材のために1年ほど宝塚市に住んだのですが、1988年に「ポーの一族」(小学館叢書)へ解説を寄せ、1993年の「氷室冴子読本」で萩尾望都と対談したころに、2人の共通の趣味になったのが、その宝塚だったのです。同じ93年には、三重県で上演された萩尾望都の舞台作「斎王夢語」を、2人で一緒に観劇したらしい。さらに2001年、氷室冴子が斎宮歴史博物館の学芸員と対談したのですが、その学芸員が氷室冴子の死後に書いた記事によると…氷室冴子もまた、萩尾望都と同じように、斎宮を舞台にした作品の構想をもっていたようです。…じつはコバルトの対談の時に、斎宮を舞台にした平安時代小説の新作、という話で盛り上がったのです。1. 主人公は斎宮に仕える筆頭女官、内侍にしよう。2. 彼女は正義感が強く、そのために都にいられなくなって斎宮に転勤してくる。少しぶーたれながらもやる気はいっぱい。3. 斎宮に着く直前、里の娘のようなお転婆で快活な、しかし少し不思議な少女に出会う4. 斎宮について、斎王と対面した時、斎王の座にいたのは、その少女だった。5. お転婆で型破りな斎王を中心に、内侍の視点から物語は進む。彼女らをとりまく貴族たちの思惑、伊勢神宮や朝廷を巻き込む陰謀などに、聡明な斎王と賢明な内侍の少女コンビが、時には弥次喜多のように、時にはホームズとワトソンばりに立ち向かっていく。…平安時代の雰囲気や斎王の儀式など、斎宮ならではの要素を生かして、物語を進めよう。https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/saiku/senwa/journal.asp?record=101◇とはいえ、氷室冴子と萩尾望都の出会いが1993年だとすれば、意外に遅かった気もします。由貴ちゃんのほうは、映画「恋する女たち」に主演した1986年に、雑誌「non-no」で萩尾望都と対談してるし、翌87年には「斉藤さんちのお客さま」にも迎えてる。ちなみに、86年の萩尾望都は、甲斐バンドのアルバム「らいむらいと」再発版で、ジャケットのデザインを手掛けていました。もしかすると、そこで長岡和弘との接点が生まれて、由貴ちゃんとの対談に繋がったのかもしれません。氷室冴子が「ポーの一族」の解説を書いた翌89年には、由貴ちゃんも「トーマの心臓」に解説を寄せています。◇由貴ちゃんは東宝の女優ですが、もともとの東宝の母体は宝塚だし、由貴ちゃんのお母さんも宝塚に憧れた人です。また、映画「恋する女たち」を監督したのは大森一樹ですが、彼も芦屋市の育ちで、何かと宝塚には縁がありました。1987年の映画「さよならの女たち」も、大森一樹が撮ったわけですが、もともとは氷室冴子が脚本を手掛ける予定で、彼女の宝塚在住時の自伝的な作品になるはずだった。そう考えると、氷室冴子、萩尾望都、斉藤由貴、大森一樹は、みんな宝塚という共通項でつながってた感じ。◇いずれにせよ、氷室冴子が萩尾望都に出会うのは必然だった。長年の愛読者だったのもあり、同じ宝塚ファンだったのもあり、案外、斉藤由貴が両者を繋いだのかもしれない。たとえば「クララ白書」の物語の舞台が女子校の寄宿舎だったりするのを考えると、たしかに氷室冴子の作品は、萩尾望都の影響をたぶんに受けていたと思えます。◇…とはいえ、両者の作品が共通のテーマで繋がってるかというと、それはそれで、ちょっと疑問に感じるところはある。今回のNHKの番組も、「氷室冴子は男性社会と戦っていた」というスタンスで作られてましたが、実際、氷室冴子は、男性社会との葛藤を乗り越えることで、女性としての自由を獲得しようとしてたのでしょう。しかし、萩尾望都の場合は、あまり男性社会を仮想敵にしてるようには見えない。むしろ「母との葛藤」や「父との葛藤」という面が強く、それゆえに彼女のテーマには現代性と普遍性を感じます。そもそも、「女性による少女マンガ」だけを読んで育った氷室冴子と、「男性による少年マンガ」から影響を受けた萩尾望都では、作家としての起点や基盤がちがってる気もする。◇…余談ですが、わたしは以前の記事に、由貴ちゃんと富田靖子の共通点について、両者とも「シャア推し」で「谷山浩子推し」と書いたのだけど、考えてみたら、由貴ちゃんが「恋する女たち」に主演した1986年に、富田靖子も「なんて素敵にジャパネスク」に主演したのよね。映画じゃなくテレビだけど。たんに主演しただけなので、べつに両者が「氷室冴子推し」とは言えませんが(笑)(由貴ちゃんがとくに氷室冴子を愛読してたとも思えない)なお、今回のNHKの番組では、酒井若菜がナレーションを務めていました。彼女はまぎれもない「氷室冴子推し」のようです。『海がきこえる』、解説を担当しました。ジブリ作品の原作。今回でジブリ関係の執筆は3回目。夢のようです。この文庫には近藤勝也さんのイラストが盛りだくさんで、たまらないです。涙 pic.twitter.com/8tABv1oPZs— 酒井若菜 (@_sakai99) July 8, 2022
2023.12.31
NHKラジオ第1「もねがたり2023」。今年のテーマは《私のマニアック》ってことで、内容もけっこうマニアックでした(笑)。◇ゲストは屋比久知奈。先日の広上淳一&小林武史との共演もそうでしたが、近ごろの萌音の歌唱力の進化は目を見張るものがある。…と思ったら、どうやら「ジェーン・エア」のときに、屋比久知奈と歌唱技術の研究をしあったようです。番組では、ウィキッドの「For Good」と、ビートルズの「Here Comes the Sun」を、林正樹のピアノでデュエットしてました。Wicked "For Good"glee "Here Comes the Sun"林正樹は水嶋凜「エウリディケ」の音楽も担当。◸ rehearsal ! ◿本日は、#林正樹 さんのピアノと合わさる#水嶋凜 さん(エウリディケ)と#和田雅成 さん(オルフェ)の掛け合いを公開◎ピアノの音色が2人の言葉と混ざり、情景を描きます☁️🫧全公演、生演奏でお届けします⋆。˚♪🎫一般販売中https://t.co/xC7EQpDEC8#エウリディケ pic.twitter.com/JboMWPBRbb— 舞台『エウリディケ』 (@eurydice_stage) December 22, 2023グレゴリー・マグワイアの『Wicked』は、1939年の映画『オズの魔法使い』の前日譚ですが、その関連なのかどうか、ジュディ・ガーランドの「I Got Rhythm」もかけてました。こちらは1943年の映画『ガール・クレイジー』の曲。最近はガーシュインにハマってるとのことで、もしかしたら黒人音楽にもすこし足を突っ込んでる?Judy Garland "I Got Rhythm"◇いくもねがピアノやバレエを習ってたことは、以前の記事に書きましたが、屋比久知奈にいたっては、コザの母親がバレエの先生だったのですね。http://dancestudio123.com/ds/tomona/彼女も舞台人になるべくして生まれてる感じ。三文字苗字の「上白石」「屋比久」に象徴されるとおり、萌音&知奈は《薩摩・琉球コネクション》なので、萌音は知奈のことをウチナー風に「ともなー」呼びしてる。◇上のビートルズ選曲にも表れてますが、萌音&知奈は趣味嗜好も似通ってるらしく、箱根の美術館じゃ、偶然に遭遇してしまう恐怖体験をしたのだと。箱根の美術館ってどこだか知らないけど、やっぱりモネ好き萌音だからポーラ美術館?https://www.polamuseum.or.jp/stories/20230330/山の中にある美術館。ほぼほぼポーラ美術館ですwそして2人は、「足は速いが球技は苦手」という点でも共通してるそうです。◇足が速いといえば…放送前日の萌音は、クリスマスの銀座を、トレンディドラマ最終回ばりに疾走し、中村屋の十二月大歌舞伎に駆けつけた模様。https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/846いうまでもなく、「怪談牡丹燈籠」では七之助と、「中村仲蔵出世階段」では勘九郎と共演してるので、萌音と中村屋との縁は深い。どの演目を観たのか分かりませんが、午前の第1部なら、獅童の主演した「今昔饗宴千本桜」。午後の第2部なら、勘九郎&七之助が狐と鷹を演じた「爪王」。夕方の第3部なら、七之助が富姫を演じた泉鏡花の「天守物語」です。(おそらく第2部か第3部でしょう)そのほかのマニアックなネタとしては、川原繁人の『フリースタイル言語学』を読み、言語学の世界に足を踏み入れたとかで…音声学を専攻する番組リスナーからは、「萌音のbmpの発音は唇歯音」とのマニアックすぎる指摘もありました。また、三宅唱からは幸田文の本を薦められたそうです。たぶん『崩れ』だと思いますが、映画作家が幸田文を読むのは蓮實重彦の影響だね。https://2021.rau-ynu.com/talk-1/必読?ーー 今、読んでいるのは幸田文さんの『崩れ』。映画『夜明けのすべて』の撮影中、三宅唱監督から上白石萌音さんに、上白石さんから僕に、『とにかく一度、読んでみて』と伝わってきた作品。#上白石萌音 #松村北斗 #もねがたり https://t.co/J3oBCyxdqp https://t.co/E8YEFXcWoZ— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) December 28, 2023
2023.12.27
由貴ちゃんが、ライブで椎名林檎の曲を歌ったらしい。従来のイメージからすれば、かなり意外です。正直、椎名林檎の曲を、歌詞の面で評価できると思ったことはないけど、(全般的にはサウンド重視でコケオドシの無意味な歌詞だと思ってる)こういうところの由貴ちゃんの眼識はさすが。この曲は、坂元裕二「カルテット」のテーマ曲だったので、このたび由貴ちゃんが出演した、生方美久「すき花」との関連もなくはないけど、それ以上に、これはやっぱり、由貴ちゃんの現在の心情を託した選曲というほかない。まあ、考えてみれば、ジブリの「さよならの夏」もそうだったのです。先日の武部聡志のジブリ作品集では、「ジブリをうたう」のタイトルに反して、あの曲を誰に歌わせることもなく、最後にピアノインストで収録されてたけど、本来なら、あれを歌うべきは斉藤由貴だったってことでしょ。手放してみたい 両手塞いだこの知識言葉の鎧も呪いも一切合財脱いで剥いで好きとか嫌いとか欲しいとか滅びの呪文だけれど口走ったら如何なるでしょう切実に生きればこそああ白黒付けるのは恐ろしいおとなは秘密を守る怖すぎるのよ…由貴ちゃん(笑)。カッコいいけどね。馬鹿な週刊誌記者なら、きっと低次元な邪推をするだろうけど、そんなものははなから超越してるというほかない。このメドレーもけっこう怖い。ワンコーラスだけ並べてもメドレーにならないし、アルバムからエッセンスを抽出して1曲に纏めるのに苦労しました。由貴さんはストーリーにも拘るので曲順や歌詞も丁寧に選びました。『いつか』から『Yours』でアガって、『このまま』のAメロをチェロに弾かせて『LETTER』をすっと歌い出す所が↓— 立川智也 (@TachikawaTomoya) December 20, 2023
2023.12.22
ディズニー100周年にちなんだNHKの番組。「星に願いを~ディズニー夢と魔法の100年」。生田絵梨花がLAのディズニースタジオを訪ねてました。先週の土曜日には、NHK-FMでも「ディズニー三昧」が放送され、そちらにも生田絵梨花や屋比久知奈が出演してました。生田絵梨花と屋比久知奈は、ともに「レミゼ」でエポニーヌを演じてますが、ディズニーでは、屋比久知奈がモアナを演じてて、生田絵梨花も新作「ウィッシュ」でアーシャを演じます。⋱🌟#ディズニー三昧🌟⋰*‥∵*‥∵‥*‥∵‥*#生田絵梨花 さんと#山寺宏一 さんがスタジオに✨*‥∵*‥∵‥*‥∵‥*最新作『#ウィッシュ』のお話もたっぷりと❣お2人へのメッセージはハッシュタグをつけてポストしてください💌https://t.co/b0K6hMBt8g pic.twitter.com/5TVnKcsQo5— 今日は一日○○三昧 (@nhk_zanmai) December 9, 2023 ⋱#ディズニー三昧✨⋰このあとは…*‥∵*‥∵‥*‥∵‥*『#モアナと伝説の海』で主人公 #モアナ を演じた🏰#屋比久知奈 さん登場✨*‥∵*‥∵‥*‥∵‥*♬どこまでも~How Far I’ll Go~をスタジオから生歌でお届け🎤💕▼リクエスト&メッセージはHPからhttps://t.co/b0K6hMBt8g pic.twitter.com/0VdGctBoAf— 今日は一日○○三昧 (@nhk_zanmai) December 9, 2023📺今夜(12/12)NHK 19:57〜#ディズニー100 周年特番放送「星に願いを~ディズニー 夢と魔法の100年~」※大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山は12/15放送出演:#生田絵梨花ナレーション:#松たか子ディズニー社創造の原泉を探る。さらに歌唱も披露🎤楽曲 https://t.co/bNvOaqgMAh (外部リンク) pic.twitter.com/v40wrXa9Ir— ディズニー・ミュージック (@disneymusicjp) December 12, 2023◇萌音は、いくちゃんとも屋比久知奈とも親交がありますが、レミゼもディズニーも好きなだけに、2人の仕事を羨ましく思ってるかもしれません(笑)。ちなみに、いくもねは、先月のテレ朝「Mステ」のディズニー特集に2人並んで出演。7月のTBS「音楽の日」でも、ディズニーシーの園内でそれぞれディズニーソングを披露した。ディズニーといえば、萌音が司会の「せかくら」でも、3月にディズニー100周年の特集をやってました。カリフォルニアのイベントに参加したのは渡辺直美でしたが。年末のNHK-R1「もねがたり」には、ゲストとして屋比久知奈が出演します。おもな話題は「ジェーンエア」のことだと思うけど、もしかしたらレミゼやディズニーの話にもなるかもしれない。https://kamishiraishimone.com/contents/696135https://t.co/vUYBjN1xxb pic.twitter.com/G4JxOOsKBj— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) November 11, 2023 生田絵梨花「パート・オブ・ユア・ワールド」inマーメイドラグーン。上白石萌音×大森元貴「ホール・ニュー・ワールド」inアラビアンコースト。#音楽の日日本に #歌のGIFT をお届け🤲リアルタイム実況で激レア本番直前ショット配信📸 ✨#東京ディズニーリゾートスペシャルパフォーマンス✨このあとは#生田絵梨花 が登場!東京ディズニーシー「マーメイドラグーン」からディズニー映画「#リトルマーメイド」より… pic.twitter.com/canMjOL0XU— 音楽の日 (@TBS_ONGAKUNOHI) July 15, 2023 #音楽の日日本に #歌のGIFT をお届け🤲リアルタイム実況で 激レア本番直前ショット配信📸 ✨#東京ディズニーリゾートスペシャルパフォーマンス✨このあとは#大森元貴 (#MrsGREENAPPLE) と#上白石萌音が登場!東京ディズニーシー「アラビアンコースト」から… pic.twitter.com/W2slb3XCCF— 音楽の日 (@TBS_ONGAKUNOHI) July 15, 2023 ◇東宝の女優である萌音が、ディズニー作品に出演することはありうるか。また、ジョン・ケアード作品の常連である萌音が、新演出版のレミゼに出演することはありうるか。これって、わりと微妙な問題です。東宝とディズニーは、配給会社としては競合関係にあるともいえる。実際、2019年には、東宝や松竹が国内からディズニー作品を締め出しました。https://taroimovie.com/tohocinemasnews/2/まあ、今回の新作「ウィッシュ」の公開にあたっては、TOHOシネマズでディズニーシアターを開催したりしてるし、べつに犬猿の仲ってわけじゃないだろうけど。過去に遡ってみると、(ディズニーの企画といえるか分かりませんが)ディズニーソングのCDに斉藤由貴が参加したり、ENEOSのCMで萌歌とミッキーマウスが共演した例はあります。NHKでジブリ&ディズニーの音楽番組が放送されたときには、長澤まさみが案内役を務めたりもしている。とはいえ、ジブリなど国内アニメに出演する機会の多い東宝の女優が、競合関係ともいえるディズニー作品に起用されるのは、よほどの合同企画でもないかぎり難しいかな…とも思う。ENEOSさんの新CM「ENEOS 東京ディズニーランド貸切ナイトキャンペーン」編に出演させていただきます!今日から全国で放映されるので是非ご覧ください! #ENEOS pic.twitter.com/06wqmarQaS— 上白石 萌歌 (@moka_____k) July 1, 2019NHK音楽特番『みんなをつなぐ魔法のメロディー』案内役を長澤まさみが!ジブリ美術館とディズニーで撮影をしてきました。番組では様々なアーティストがジブリとディズニーの名曲を披露!放送は8/14 (水)[総合] 19:30〜20:43 http://t.co/mI3LXRvLJ4— 長澤まさみマネージャー (@nagasawamg) August 7, 2013 ◇ちなみに、萌音がミュージカル女優を目指したきっかけは、ディズニーランドで「美女と野獣」のショーを観たことだそうです。さらには、ブロードウェイで「メリーポピンズ」を観た影響も大きいとのこと。きっと子供のころからディズニー作品の刷り込みがあるのでしょう。https://news.1242.com/article/136372とくに「美女と野獣」との縁は深く、山崎育三郎や井上芳雄とのデュエットなどもやってます。それから、メキシコ育ちということもあり、姉妹ともに「リメンバーミー」には思い入れがあるっぽい。https://ameblo.jp/mone-kamishiraishi/entry-12366525062.html以前、萌歌が、自宅のアナログレコードのコレクションとして、「メリーポピンズ」のサントラを紹介してたことがありますが、あれを買ったのは萌音ですね。姉妹で共有してるのでしょうけど。https://www.chintai.net/news/2019/09/20/71077/「美女と野獣」フィルムコンサートで上白石萌音がベル、山崎育三郎が野獣に(コメントあり)https://t.co/g8tvlINPQ6 pic.twitter.com/KggJZmK9hb— ステージナタリー (@stage_natalie) January 21, 2020きょうの「#行列のできる相談所」ミュージカルSP第2️⃣弾✨#上白石萌音&#井上芳雄 が"美女と野獣"をデュエット🎶ミュージカルトップスター大集結!上白石萌音の初武道館にあの大物がどっきり登場❕📺今夜9時放送です🏛️#森公美子 #田代万里生#斎藤司 #斉藤慎二 ほかhttps://t.co/3JQAkM4qE5— Daiichi-TV (@SDT_bansen) February 26, 2023 #メリーポピンズ #上白石萌音 #上白石萌歌 https://t.co/VXg5lbZWoD pic.twitter.com/vfzzq1MDA7— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) December 12, 2023◇ついでにいうと、萌歌も美波も、橋本環奈やら佐倉綾音やらと一緒にディズニーランドにはしばしば行ってるみたいです。ディズニー連なり。#上白石萌歌 #浜辺美波 #橋本環奈 #佐倉綾音 https://t.co/jP5MH6qpID pic.twitter.com/n6qJxTii6j— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) December 12, 2023
2023.12.13
TBS「A-Studio+」杉咲花の回で、萌歌との親交について話がありました。やはり出会いは2019年の「いだてん」だそうです。共演シーンはなかったけど、撮影終了後の打ち上げのとき、花ちゃん推しだった萌歌がアタックして、ライン交換して自宅まで遊びに行ったとのこと。ちなみに、橋本愛も「いだてん」以来の仲だそうです。今夜の #Aスタプラス ゲストは #杉咲花 さん🌸#笑福亭鶴瓶 は映画『 #市子 』から#戸田彬弘 監督と #若葉竜也 さんに取材実は“植物が怖い?”🪴意外な弱点を若葉さんが告白🤭出演オファーは監督からの直筆手紙?✉️映画への熱い思いが語られる!さらに大好きなアーティストからサプライズが🥳 pic.twitter.com/eRjuMMsjpW— A-Studio+ (Aスタプラス、Aスタジオ) (@a_studio_tbs) December 1, 2023今年のWOWOWドラマ「杉咲花の撮休」第1話で2人は共演。演出は、なにかと萌歌に縁のある松居大悟。一方、第5話には橋本愛が出演してて、こんどの萌音の映画を撮った三宅唱が演出してます。『杉咲花の撮休』上白石萌歌、光石研、橋本愛らメインキャスト発表 主題歌はChilli Beans.が担当(動画あり)https://t.co/XGyHjiNfpN#杉咲花の撮休 #杉咲花 #上白石萌歌 #光石研 #橋本愛 #ChilliBeans— ぴあ 音楽編集部 (@OngakuPia) December 20, 2022このドラマの放送前には、NHK「土スタ」の杉咲花の回で萌歌のコメント出演がありました。↓そのときの記事にも書きましたが、https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202207120000/もかはなの共通点はおもに音楽。#上白石萌歌 #杉咲花 https://t.co/phm22gqznN pic.twitter.com/0CZEMGI0r8— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) November 25, 20232人でandymoriの聖地「ハンサム食堂」にも行ったっぽい。ベトナム料理と言ってたけど、正確にはタイ料理屋です。雑誌「popeye」7月号で女優、歌手の上白石萌歌さんがハンサム食堂のオススメ料理紹介してくださいました、ありがとうございました🙏さてどの料理でしょうか?是非チェックしてみてくださいね👍 pic.twitter.com/hgP6fNxTRe— 🇹🇭西荻タイ料理 ハンサム食堂 (@handsomedelica) June 10, 2020 本日の「行きつけ教えます!」ゲストは女優の上白石萌歌さんでした!〝20歳の私へ〟と当時10歳の上白石さんが書いた手紙✉️を披露!!その内容は…番組公式Instagramで❗️行きつけ店は、杉並区にあるタイ料理〝ハンサム食堂〟さんのパッタイでした。 pic.twitter.com/8Xl9qfwIps— 【公式】『ノンストップ!』 (@nonstop_fujitv) December 22, 2020萌歌がandymoriを聴きはじめたのは、おそらく萌音が「明るい夜に出かけて」に出演した2018年。オールナイトニッポンのSPラジオドラマです。この物語の題材になったアルコ&ピースANNのED曲が、andymoriの「夢見るバンドワゴン」でした。【豪華キャストが登場】#ANN 50周年スぺシャルラジオドラマ「明るい夜に出かけて」が4/16(月)に放送!菅田将暉さんや上白石萌音さん、山下健二郎さん、花江夏樹さんのほか森山良子さん、春日俊彰さん、欅坂46のメンバーの出演が決定。詳細は放送でご確認くださいね!https://t.co/Z49fSLYvOf pic.twitter.com/jHo23LB2eF— radiko (@radiko_jp) April 2, 2018以下はニッポン放送「good‐night letter」での姉妹の会話。萌音:萌歌ちゃんはandymoriを誰に教えてもらったんですか?萌歌:姉です。https://www.allnightnippon.com/mone/mone_blog/20180604-20997/小山田壮平が九州出身なのもあり、萌歌は姉をも凌ぐ《andymori/小山田壮平推し》に。◇杉咲花の《andymori推し》が判明したのは、それより3年前。2015年の「しゃべくり007」出演時です。ラジオDJをする夢を語り、andymoriの「クラブナイト」を選曲したのですね。2017年には《自分の感情に素直になりたいときに聴く3曲》として、奇妙礼太郎「白鳥のおもちゃ」RADWIMPS「お風呂あがりの」andymori「ジーニー」を挙げてます。以下は、そのときのインタビュー。andymoriは、解散してから好きになったバンドです。小山田さんの歌詞はとてもロマンティックなんです。すごく共感できる言葉がたくさんある。この「ジーニー」という曲のイメージは夕暮れです。私は、日が暮れる時間帯のオレンジの光やゆっくりと空気が流れる感覚がすごく好き。そんな時間に、ふと頭の中に流れるのがこの曲。大事な人のことを想って歌っている歌で、自分も同じだと思えた。好きなアーティストのアルバムは全部聴きたいって思う方ですが、自分の感情と重なる歌と出合えるのは、なかなかないこと。https://ananweb.jp/news/144309/2018年にはラジオDJの夢が実現して、TOKYO-FMの番組「Flower TOKYO」を担当。実際にandymoriの曲をかけまくってたようです。ざっと確認したところ…25 Nov 2018「青い空」31 Mar 2019「ナツメグ」14 Apr 2019「投げKISSをあげるよ」12 May 2019「ユートピア」02 Feb 2020「ゴールデンハンマー」16 Feb 2020「ジーニー」14 Mar 2021「誰にも見つけられない星になれたら」03 May 2020「Peace」25 Apr 2021「兄弟」22 Aug 2021「革命」12 Sep 2021「ハッピーエンド」26 Sep 2021「サンシャイン」…などを選曲してました。そして、萌歌もこの番組を聴いてたようです。上白石萌歌ちゃんも花ちゃんラジオ聴いてるのアツイ〜!!!このおふたりすごくすごく音楽の趣味合うと思うので、是非とも萌歌ちゃんもラジオゲストに来て欲しい〜💐andymori対談してください…✨ #杉咲花のFlowerTOKYO pic.twitter.com/tNmzjHGtNn— yu (@hana_7991) October 7, 2019萌歌も、2021年からJ-WAVE「LOVEFAV」を担当して、RADWIMPS、andymori、奇妙礼太郎はよく選曲してたし、ゲストに小山田壮平を招いての対談もありました。今夜のGYAO! #LOVEFAVゲストは小山田壮平さんです!andymori時代から崇拝していた小山田さんをお迎えできて本当にしあわせでした。💐J-WAVEにてこのあと22:00〜!GYAO!の独占配信もあります。https://t.co/93b16jClwz pic.twitter.com/Pfef9qHLom— 上白石 萌歌 (@moka_____k) August 7, 2021ちなみに、下の記事にも書きましたが、https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202203240000/このころに水嶋凜が「直ちゃんは小学三年生」に出演してて、その主題歌が小山田壮平の「恋はマーブルの海へ」だった。萌歌との対談のなかでも、小山田壮平はドラマの話をして、この主題歌を流しました。◇そして、今年のドラマ『杉咲花の撮休』では、萌歌のギター弾き語りでandymoriの曲を演奏するシーンが。以下は、撮影時のエピソードを語ったインタビュー。杉咲:劇中で萌歌ちゃんが弾き語りしたandymoriの「16」という曲は私も大好きだったのですが、これには奇跡的な裏話があって。脚本が上がった頃はどの曲を弾き語りするのか決まっておらず、松居監督のなかで「16」を歌ってもらいたいと思っていたそうなんです。そして萌歌ちゃんとの顔合わせで、彼女が持参した楽譜ノートの1ページ目も、なんと「16」が書かれてあったという。――それはすごい偶然ですね!杉咲:あの弾き語りのシーンを撮った時に、とても深いところで萌歌ちゃんと繋がることができた気がしたんです。萌歌ちゃんは歌っていて、私はタンバリンを叩きながら、ただただずっとお互いの目が合っていて。それだけで、「なんて儚くて尊い時間なんだろう」と感じて、泣きそうになってしまいました。https://telling.asahi.com/article/14834783なお、ハンサム食堂がきっかけかは分かりませんが、萌歌はタイ料理にもハマってて、TOKYO-FMの「adieu LOCKS!」でもタイ料理愛を語ってます。ちなみに「adieu LOCKS!」は来週が最終回!今日の授業はゴールデンウィークに何も予定がないという生徒のために、私、上白石萌歌が好きなことをたくさん詰め込んだ理想の休日プランをみんなに提案したいと思います!!…18時からタイ料理を作ります。だから、スーパーに買い物に行きます。スーパーで色々と買う物があるだろうから、40分ぐらいいるとして、19時ぐらいにお家に帰って、タイ料理を作り始めます。何作ろうかな~。この前、よくある調味料で、トムヤムクンをお家で作ってみたんですよ。すごく美味しかったからトムヤムクンを作るでしょ。あとは生春巻きも作るでしょー。ビーフがあったらパッタイも作るでしょ!あとは空芯菜も作ろうかな。4品作るとしたら、頑張ったら20時半にはできるから、友だちを呼ぶなり、お姉ちゃんを呼ぶなりして誰かと一緒に食べます。https://www.tfm.co.jp/lock/girls/moka/index.php?itemid=20800私、タイ料理が本当に大好きで、行きつけのタイ料理屋さんがいくつかあって、そこで注文するリストがあるんですけど…!生春巻き、エビのすり身トースト、トムヤムクン、パッタイ、プーパッポンカレーとグリーンカレーはいつも頼むリストにあって、全部頼まないよ!?『今日はこれとこれかな~』みたいな感じで頼んでいます。あと『ラクサ』ってわかりますか?エビベースのスープで、すごく濃厚でちょっと辛くて、そこに中華麺かご飯を入れたりすることもあるのかな?とりあえずヌードル系なんですけど、すごくスパイシーでエビの香りも感じられておいしいんですよ~!なので、今言った私の大好きなタイ料理の本場をぜひ食べてみてほしい!!https://www.tfm.co.jp/lock/girls/moka/index.php?catid=173&page=3もともと萌音もタイとのかかわりがあって、最初はバンク君ことティティ・マハーヨーターラックとの共演。2017年のNHKBSプレミアム佐賀発地域ドラマ『ガタの国から』です。本日鹿島市エイブルホールで、NHK佐賀発地域ドラマ「ガタの国から」プレミアムトークショー開催。上白石萌音さん、ティティ・マハーヨーターラックさんがゲストに来られています。間もなく開演です。 https://t.co/qBfOe4w0wH pic.twitter.com/rxkmzBw0c0— エイブル (@kashimacc) July 2, 2017そして去年は「せかくら」のロケで初めてタイへ行き、バンク君に再会してタイ料理を堪能しています。https://topics.tbs.co.jp/article/detail/?id=17421タイ料理って基本的にエビだね。生春巻き、エビのすり身トースト、トムヤムクン、パッタイ、プーパッポンカレー、グリーンカレー、ラクサ。 #adieulocks #上白石萌音 #上白石萌歌 pic.twitter.com/E863ngp6Xk— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) December 2, 2023 大河「いだてん」つながり。#杉咲花 #橋本愛 #上白石萌歌 #Aスタプラス https://t.co/BggeAe5rSY pic.twitter.com/gLsIi5zhYC— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) December 3, 2023 WOWOWドラマ「杉咲花の撮休」のインタビューをプレイバック🌸🩵VOL.1 杉咲花 × 松居大悟 https://t.co/gQicMQqBWuVOL.2 杉咲花 × 今泉力哉https://t.co/FjVAGqZ1mHVOL.3 杉咲花 × 三宅唱https://t.co/KywAmc6GTP#杉咲花 さん pic.twitter.com/jDzRkeQeBL— 装苑ONLINE (@fashionjp) December 1, 2023 上白石萌歌、花澤香菜の“娘”に J-WAVEの新感覚ドラマに出演(写真 全8枚)https://t.co/26yBGfGIOy#上白石萌歌 #稲葉友 #花澤香菜 #村上航 #松居大悟 #ラジオ #JWAVE #本折最強さとし #鈴政ゲン #竹田海渡 @moka_____k @lespros_inaba @hanazawa_staff— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) June 19, 2020
2023.12.02
2018年に『きみの鳥はうたえる』、2022年に『ケイコ目を澄ませて』を撮った三宅唱が、松村北斗&上白石萌音で『夜明けのすべて』を撮ったと。原作は、瀬尾まいこの同名小説。濱口竜介とも並べられて注目される、わりと通好みの映画作家ですが、朝ドラコンビを迎えて本格的に商業映画へ進出?公開は来年の2月9日。おもに東宝系の劇場で見られるようです。(配給は東宝じゃありませんが)https://theatertable.com/movie/?m=33萌音の出演にかんしては、「NHK朝ドラに乗っかって東宝の女優を起用」…ってのとは別の面もあって、もともと彼女が瀬尾まいこの愛読者でした。2018年に「戸村飯店 青春100連発」を読み、つづけて「そして、バトンは渡された」を読み、2020年に発売された文庫本では解説を寄せています。https://news.1242.com/article/161082https://books.bunshun.jp/articles/-/5735#瀬尾まいこ さんの「そして、バトンは渡された」文庫の解説を書かせていただきました!読書の秋にも!もちろんですが、季節関係なく、年がら年中何度でも心に寄り添ってくれる作品です。9/2から書店に。MG https://t.co/F1CS4sYsuI— 上白石萌音マネージャー (@mone_tohoent) August 29, 2020さらに、同年11月のNHKラジオ深夜便では、瀬尾まいこと対談した際に、(萌音)私には夢があって。 瀬尾さんの作品が映像化されたら出たいっていう。(瀬尾)『夜明けのすべて』の藤沢さんやってください!藤沢さんって、ぴったりだと思いますよ。とのやり取りがあり、すでに作家本人から太鼓判を押されていました。https://www.thefirsttimes.jp/news/0000310083/11/12(木)23時代後半に、NHKラジオ第一放送 #ラジオ深夜便 にて、ななななななななんと!瀬尾まいこさん出演回の聞き手!として出演させて頂きます🙇♀️📻瀬尾先生の新刊 #夜明けのすべて 以外にも、あれやこれや楽しいトークをさせて頂きました☺️MG https://t.co/cwTcJLkwpo— 上白石萌音マネージャー (@mone_tohoent) November 5, 2020そのあたりから映画の企画が始動したのでしょうね。なお、萌音の「カムカム」出演の発表は、同年の12月24日でしたから、(主演のオーディションは夏におこなわれていた)朝ドラと映画は、ほぼ同時期に始動していたのかも。約1年後には、松村北斗も「夜明けのすべて」を手にして雑誌に登場。ダ・ヴィンチ2022年12月号そして映画化が発表されたのは今年の2月。#瀬尾まいこ さんの原作『#夜明けのすべて』映画化です㊗️それだけで嬉しいのに…“山添くん”を #松村北斗 さんが!深くて優しい演出を #三宅唱 監督が!萌音が演じさせていただく“藤沢さん”との、友だちや恋人とは違う特別な関係性…1年後、劇場で味わって頂けましたなら✊何卒何卒🙇♀️@yoakenosubete pic.twitter.com/mDoqipvXRg— 上白石萌音マネージャー (@mone_tohoent) February 12, 2023◇三宅唱にかんして言うと、わたしは、GYAOで「きみの鳥はうたえる」をチラ見しただけで、正直、ちゃんと観てないのだけど、北海道出身ということもあって、相米慎二に比較されることもあるみたい。実際、2010年の「やくたたず」の予告映像を見て、相米が北海道で撮った映画をちょっと思い起こしました。↓相米が北海道で撮った映画についてはこちら。https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202205140000/📬ユリイカ最新号 三宅監督から濱口監督へ10の返事が届きました『#寝ても覚めても』公開に合わせユリイカで組まれた #濱口竜介 監督特集。その中で同日公開『#きみの鳥はうたえる』の #三宅唱 監督へ投げかけた質問の回答が発売中の号に掲載されました📩@miyakesho @kiminotori pic.twitter.com/pVhX2syFv3— 映画『寝ても覚めても』 (@netesame_movie) November 1, 2018以下は、蓮實重彦のインタビュー。現在、わたくしが濱口竜介監督とともにもっとも高く評価しているのは、『きみの鳥はうたえる』(And Your Bird Can Sing, 2018)の三宅唱監督です。https://kangaeruhito.jp/interview/14526⠀映画『#夜明けのすべて』⊹ ‧˚✶✶˚‧ ⊹ 𝟮𝟬𝟮𝟰.𝟮.𝟵(𝗙𝗥𝗜) 公開決定🎬 🎞 特 報 映 像 解 禁 🎞夜にしかみえないものも、きっとある。ささやかな、でも確かなつながりが照らす、かけがえのない物語──#松村北斗(#SixTONES)#上白石萌音監督 #三宅唱 原作 #瀬尾まいこ pic.twitter.com/Kj12oZAYev— 映画『夜明けのすべて』2.9 (FRI) (@yoakenosubete) October 4, 2023
2023.11.22
Mステに生田絵梨花と上白石萌音が出演。萌音は新曲の「ひかりのあと」を、いくちゃんはディズニー映画「ウィッシュ」の劇中歌を披露。過去にも同じ歌番組に出演することはありましたが、ツーショットで画面に収まるのは初めてだったかも。https://t.co/vUYBjN1xxb pic.twitter.com/G4JxOOsKBj— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) November 11, 2023いくもねの親交が知られるようになったのは、去年の「櫻井・有吉THE夜会」にいく&エラが出演したとき。生田絵梨花と池田エライザは、上白石萌音を介して知り合った…との話でした。しかし、じつは2018年にも、いくもねが大原櫻子の舞台楽屋に訪れた写真が、Instagramにアップされたことはありました。萌音&櫻子は2014年の「舞妓はレディ」以来の付き合い。(共演シーンはほぼないに等しいけど)いく&櫻子は2016年の「FNS歌謡祭」で共演しています。(井上苑子とのトリオです)萌音萌歌人脈&大原櫻子人脈。#上白石萌音 #上白石萌歌 #大原櫻子 pic.twitter.com/XNLfXJiM65— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) January 30, 2022そして、大原櫻子ちゃんと生田絵梨花ちゃんとのコラボ。「大好き」🎉可愛い曲で可愛いお二人と一緒に歌わせていただけてドキドキしたけど、お二人とも優しくて安心して歌えました☺もう終わりなのかって思ったら寂しくなったのでまた3人でお会いしたいと言ってしまった…。本当に楽しかったです😢 pic.twitter.com/Y3fwT5oHd8— 井上苑子 (@inouesonoko) December 14, 2016◇いくもねの共通項が「レミゼ」であるのは疑いようがない。いくちゃんは、祖父がビクターの洋楽担当だった人で、親戚には音楽プロデューサーの佐久間正英もいました。かたや萌音の母親は、音楽教師を経て現在はピアノ指導者。2人とも音楽一家に育ち、幼いころからピアノやバレエを習い、はやくからミュージカル女優になることを夢見ていた。いくちゃんは10才でミュージカルの初舞台を踏み、乃木坂46在籍中に音楽大学へ進学。萌音は鹿児島のミュージカル教室に学んだあと、13才で東宝のオーディションに合格しています。つまり、どちらもミュージカルの英才教育を受けたエリート。◇東京育ちのいくちゃんは小学4年生ぐらいから、繰り返し帝劇で「レミゼ」を観てたらしい。ジョン・ケアードの旧演出版を観てたのでしょう。帝劇で旧演出版が上演されたのは2011年まで。2012年にトム・クーパーの映画が公開されて以降は、ミュージカルのほうも新演出版になりました。萌音は鹿児島やメキシコに育ったので、上京するまで帝劇に行く機会はなかったろうけど、初主演映画となる「舞妓はレディ」のオーディションの際に、レミゼの「ON MY OWN」を英語で歌ったのは有名な話。その後もたびたびこの曲を歌ってます。そして「ナイツテイル」に出演する直前には、ロンドン在住のジョン・ケアード夫妻に会いに行き、そこで念願だった「レミゼ」旧演出版を観劇したらしい。◇結果的に「レミゼ」の役を射止めたのは、東宝の萌音ではなく、AKBグループのいくちゃんでした。しかし、萌音のほうは、レミゼの生みの親であるジョン・ケアードの専属女優として、「ナイツテイル」「千と千尋」「あしながおじさん」「ジェーンエア」と立てつづけに出演し、来年には世界進出しようとしています。ジョン・ケアードは、かつて斉藤由貴を「Yuki Baby」と呼んだように、萌音のことを「My Little Girl」と呼んでいる。◇いくちゃんは、乃木坂46を卒業する際に、斉藤由貴との共演で「卒業」を歌いました。最後が乃木坂の曲ではなかったために、ファンからは反感を買ったとも言われてますが、この選曲は、乃木坂を"卒業"することに掛けただけでなく、彼女自身を「レミゼ女優」と位置づける宣言でした。いうまでもなく、斉藤由貴は初代コゼットだからです。🌸🌸🌸 NEXT 🌸🌸🌸#斉藤由貴 さんが名曲 #卒業 を#乃木坂46 卒業を発表した#生田絵梨花 さんとコラボレーション!早く聴きたい…!!みなさんテレビの近くにハンカチのスタンバイは大丈夫ですか😭😭😭この楽曲の編曲者でもある武部さんのピアノ演奏にも👀#いくちゃんありがとう pic.twitter.com/yke0ArL52C— FNS歌謡祭【公式】 (@fns_kayousai) December 8, 2021いまや彼女はエポニーヌだけれど、2017年にコゼットを演じはじめたときから、自身のことを「斉藤由貴の後継者」と位置づけ、その年には由貴ちゃんと同時に岩谷時子賞も受賞した。(日本版「レミゼ」に訳詞をつけたのは晩年の岩谷時子でした)第8回「岩谷時子賞」は加山雄三に!乃木坂46生田絵梨花 奨励賞の賞金の使いみちとは? https://t.co/MU8X6w81Uc #岩谷時子賞 #加山雄三 #瀧山久志 #斉藤由貴 #乃木坂46 #生田絵梨花 pic.twitter.com/6kAXxgnesJ— edgeline(エッジライン) (@edgelinetokyo) June 12, 2017いくちゃんにとっても、萌音にとっても、当初から「レミゼ」が共通の目標だったと言っていい。ちなみに、山本耕史も、高橋一生も、山崎育三郎も、みんな「レミゼ」つながりで共演しつづけています。レミゼ共演。#斉藤由貴 #山本耕史 #高橋一生 #生田絵梨花 #山崎育三郎 #レ・ミゼラブル https://t.co/kZEFGREbhe pic.twitter.com/J3cTCsKUNE— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) July 5, 2023ついでながら、いくもかの共演もあります!!!(笑)魔物が呼ぶ声/セイレーン(Sirens)#上白石萌音 #上白石萌歌 #生田絵梨花 #ジェーン・エアの予習 pic.twitter.com/mHMImG7FLr— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) May 10, 2022
2023.11.12
生方美久の「すき花」に由貴ちゃんが出演する直前になって、まるで炎上商法かと見まがうタイミングで文春の記事が出たので、長女の水嶋凜について検索する人も多いかと思います。◇水嶋凜は、テレ朝「泥濘の食卓」やNHK「大奥」にも出てますが、おりしも、つい先日、来年の舞台「エウリディケ」への出演が発表されました。シンデレラの次はエウリディケ。いずれも古典的なお姫様の役です。日本版の演出は白井晃。月9で福本莉子と共演中の栗原英雄も出演。…2人とも三谷組ですね。音楽を担当するのは林正樹&藤本一馬。去年の出演作「シンデレラストーリー」。林正樹&藤本一馬のライブ動画。今回の戯曲「エウリディケ」のオリジナルは、米国の女性作家サラ・ルールの2003年作品で、マシュー・オーコインのオペラにもなっている。オリジナル版「エウリディケ」。オペラ版「エウリディーチェ」https://www.shochiku.co.jp/met/program/3768/https://www.shochiku.co.jp/met/news/4261/一般に、ギリシア神話の「オルペウス&エウリディケ」は、イタリア語なら「オルフェオ&エウリディーチェ」、フランス語なら「オルフェ&ユリディス」との日本語表記になります。それから「オルフェウス」ってのはラテン語らしい。以下は公式サイト(https://eurydice-stage.com)のあらすじです。愛し合う二人の切なくも美しいラブ・ストーリー…。その根底に描かれる「父と娘の愛」。音楽家であるオルフェは、エウリディケと愛し合い結婚を約束する。結婚式当日、危険でおもしろい男に見初められてしまったエウリディケは、亡くなった父からの手紙を渡してもらえるという言葉につられ、彼が住むとても高い場所の部屋に行ってしまう。手紙を取り戻し彼の誘惑から逃れたエウリディケだったが、はずみで階段から足を踏みはずし、転び落ちて死んでしまう。死者の国で父親と再会したエウリディケは、父親からの愛によって「忘却の川」で消し去られた様々な記憶やオルフェと愛し合った日々の記憶を取り戻す。一方、オルフェはエウリディケを探し続け、とうとう地獄の門までたどり着く。自らの歌によってエウリディケを取り戻せる可能性を掴んだオルフェだったが、地下の国の王から「振り返って決して彼女を見てはいけない」という約束をさせられる。そして…たとえばオペラの歴史は、ペーリやカッチーニの『エウリディーチェ』(1600)や、モンテヴェルディの『オルフェオ』(1607)にはじまってる。その後も、グルックの『オルフェオとエウリディーチェ』(1762)や、オッフェンバックの『地獄のオルフェ(天国と地獄)』(1858)があります。そこから考えても、このギリシャ神話は、ヨーロッパ演劇にとって古典中の古典。…由貴ちゃんなら、コクトーの映画『オルフェ』(1950)を観てるかもしれない。わたしが観てるのは、ブラジルを舞台にした『黒いオルフェ』(1959)だけですが。◇◇由貴ちゃんが今回のドラマ「すき花」で演じたのは、例によって依存型の毒親でしたが、思ったより物分かりのよい毒親でした(笑)。今後の由貴ちゃんがどうするのか分からないけど、すでに下の娘も成人してるわけだし、もう親は親、子は子の選択をすればいいんじゃないかな。すくなくとも由貴ちゃん自身は、長女に対する依存などはないだろうし、凜は凜で自分の仕事を着実にやってくれればいいと思います。◇なお、オルペウス神話とイザナギ神話の類似性のことは前にも書いたけど、https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202209140000/これはもちろん松江の黄泉比良坂にもかかわる話だから、https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202310070000/わたしの最近の出雲ネタにもつながる!(笑)そして、エロス&プシュケーの話に似てるところも。https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202303300000/◇一方、わたしが観た『黒いオルフェ』は、ヴィニシウス・ヂ・モライスの戯曲を、フランス人のマルセル・カミュが映画化したもので、カンヌのパルムドールと米アカデミー外国映画賞をW受賞し、それがブラジルのサンバカーニバルや、ジョビンのボサノバを世界中へ知らしめることになった。ヴィニシウスは、外交官でフランス文化にも精通してたから、彼が1956年に戯曲『Orfeu da Conceição』を書いたのは、きっとコクトーの映画の影響もあったと思うけど、もうひとつ、わたしが気になってるのは、サルトルが1948年に「黒いオルフェ」という文章を書いたことなのよね。(レオポルド・サンゴール編『ニグロ・マダガスカル新詞華集』の序文)このサルトルの文章は、黒人文学への賛辞であると同時に、当時のネグリチュード運動に対する批評でもありました。https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/106_fanon/index.htmlhttp://homepage1.canvas.ne.jp/sogets-syobo/rinri-7.htmlhttp://www.kiss.c.u-tokyo.ac.jp/eng/docs/kss/vol17/vol1702nakamura.pdf『リオデジャネイロから降る雪』の福嶋伸洋さんの新刊『オルフェウ・ダ・コンセイサォン』(松籟社)、映画『黒いオルフェ』原案の戯曲です。ボサノヴァの詩人、ヴィニシウス・ヂ・モライス著。カッコいい装丁! 訳者あとがきにはサルトルとボーヴォワールのブラジル滞在時の興味深いエピソードが。 pic.twitter.com/0KnKtccBKi— tomoka watanabe (@scentofmatin) September 27, 2016カエターノ・ヴェローゾなどは、マルセル・カミュの作った映画について、「黒人社会の実態を描いてない!」「ヴィニシウスの作品とは似て非なるもの!」みたいに批判してたけど、それがサルトルの批評と繋がるかどうかは分からない。かたや、マーティン・バナールの『黒いアテナ』(1987)なんかは、もともとギリシャの神々はアフロ・アジアの黒人だったのだ!…みたいに主張しました。実際のところ、ギリシャ文明にせよ、ヘブライズムにせよ、それは西欧文明の起源というより、本来はオリエンタルな異文化だったはずです。◇◇最後に、9月に発表された凜の曲のことも書いておきます。3rdシングル「涙、かくれん坊」は武部聡志&一青窈によるオリエンタル路線でした。おのずから由貴ちゃんや一青窈の楽曲の雰囲気に似てくる。もともと武部は凜の歌声を「エアリー」と評してたけど、これを聴くと彼女が「n」の鼻音を出せる歌手だとわかります。かくれん坊の「ん」の音だけでなく、「ぜんぶ」「つつんで」「ゆけるんだ」「なれるんだ」など…重要な箇所で「ん」をしっかり歌えなきゃいけないからですが、あえて、そういう楽曲にしたんでしょうね。それこそカエターノ・ヴェローゾなどは、こういう鼻音を得意としているわけですが、日本人には、そういう歌手は少ないかもしれません。そこが凜の歌手としての特性なのだろうな。こちらは長女じゃなくて姪。姪でなければ許されないイジり物まねwかなり失礼ww#斉藤由貴 #芹澤優 #セリコソロ pic.twitter.com/o4oBLBjG5C— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 25, 2023 泥濘の食卓&大奥。#水嶋凜 https://t.co/TUn45Mi9oq pic.twitter.com/XY9j9BdkGu— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 30, 2023由貴ちゃんのときと同じ企画w安里麻里は『氷菓』の監督。#斉藤由貴 #水嶋凜 #キョコロヒー #泥濘の食卓 #ヒコロヒー #齊藤京子 https://t.co/dvUsqLKckX pic.twitter.com/unyUGQdjZN— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 31, 2023 ◸ news ◿舞台 #エウリディケメインビジュアル公開☁️🫧愛し合うエウリディケ( #水嶋凜 )とオルフェ( #和田雅成 )。ふたりを待つのは青空か、それとも…▼2024年2月4日 - 25日...東京・大阪にて上演https://t.co/NwHp9heonJ◎他出演者#栗原英雄 #崎山つばさ#櫻井章喜 #有川マコト #斉藤悠 pic.twitter.com/YBFXF6hCZS— 舞台『エウリディケ』 (@eurydice_stage) November 3, 2023 舞台「#エウリディケ」に #水嶋凜 さん #和田雅成 さん #崎山つばさ さん #栗原英雄 さんの出演が決定✨演出を #白井晃 さんが担当します🎤水嶋さんは「感じたことのない悲しみや喜びを経験するのが楽しみ」とコメント😊2024年2月に上演🎭@eurydice_stage ▶️記事https://t.co/RQYtmF4eEJ pic.twitter.com/SZCcTLfHlg— フジテレビュー!! (@fujitvview) October 24, 2023https://en.wikipedia.org/wiki/Eurydice_(Ruhl_play)
2023.11.05
先日の記事にも書きましたが、日本版の舞台「千尋」と、英国版の舞台「トトロ」は、何らかの関連があるはずだと思います。そして、それぞれの作品が、言語の壁を乗り越えて海外展開するために、ひとつの方法として、日英の台本を相互に翻訳・翻案し、キャストとスタッフをそっくり入れ替える、…ってのも可能かもしれない。つまり、日本版「千尋」のカンパニーが「トトロ」をやり、英国版「トトロ」のカンパニーが「千尋」をやる、ってこと。外国語の舞台を字幕付きでやるより、そのほうが合理的かもしれません。ジョン・ケアードなら、そういうことも考えそうな気がする。…そうなると、日本では、萌音と環奈のWキャストが、サツキとメイを交互にやることになるかも?!いわゆる「ジェーンエア」方式で。あくまで、わたしの勝手な妄想ですが。
2023.05.04
東京都美術館でマティス展が開催中。現地には行かないけど、スマホのアプリで萌歌の音声ガイドを聴きました。acoustiguideの「聴く美術」で購入できます。ファミマ支払いでした。作品画像は、この記事の下のほうに載せておきます。これまでの美術がらみの仕事のなかでは、いちばん萌歌っぽいんじゃないかしら?…と勝手に思ってる。さしずめモネモネ=モカマティスって感じ?そして、音声ガイドは、いきなりサティからはじまりました!今年の最初の記事にも書きましたが、サティとマティスの、いい意味での通俗性を象徴する曲を選ぶなら、「ジムノペディ」よりも「あなたが欲しい」かなあ、と思ってたけど、ここで選ばれてたのは「Tendrement(優しく)」でした。知らない曲だったけれど …オシャレ!わたしみたいにベタじゃないね(笑)。そのうえ、主題と変奏のところでは、ボール・デュカスの「ラモー変奏曲」を使っていた。フランスの新古典主義や擬古典主義で、きっちり揃えてくるところは、なんかプロの選曲って感じ!ちなみに、どちらのピアニストもフランス人らしく、ユーモアにビターな皮肉も感じさせる演奏で、これまた洒落ていた。これが萌歌の選曲だったらぶっとぶ…。Nicolas Horvath/Satie: Complete Piano Works, Vol. 4Chantal Stigliani/Variations On A Theme of Rameau◇さて、萌歌の説明を聞いて、あらためて思ったけど、マティスを「野獣派」と呼ぶ理由って、やっぱり分かりにくい。一般に、フォービスムは、ギュスターヴ・モローの門下で生まれたと言われるものの、萌歌の解説を聞くかぎり、べつにモローの影響で野獣派になった感じじゃないし、 そもそも、マティス自身の作品に、明確に「野獣的」と呼べるほどの荒々しい画風って見られない。とはいえ、マティスが、線と色彩の「原始性」に回帰したのはよく分かりました。その意味では、たしかに野獣的だったのかもしれません。◇まるで色彩を拒否するように、線画や彫刻に没入する時期があり、彫刻と絵画のあいだをなんども行き来し、線画と色彩画のあいだをなんども行き来し、筆触分割の時代から、ひたすら原色にこだわりつづけ、最後は色を塗るのもやめて、色紙の切り抜きに行き着いたw最晩年のマティスは、筆じゃなくハサミをもっていたwそこには「面」や「奥行き」の概念はありません。ものの輪郭は「線」になり、あらゆる色彩は「原色」になるってこと。線を確定したら、その枠内は原色でベタ塗り!逆にいえば、指示した色で助手にベタ塗りさせてから、あとでその紙をハサミで切ればいい、ってこと(笑)。これは、版画や浮世絵っぽくもあるし、クレヨンやパステルカラーを使ったグラフィックアートにも近いし、ウォーホルのポップアートの発想にも近いし、アニメーションやデジタルアートの彩色にも近い。もしマティスが現代に生きていたら、デジタルアートをやっていたんじゃないでしょうか。◇◇なお、スマホの音声ガイドは文字どおり「音声だけ」なので、作品の画像などは掲載されていません。 《読書する女性》1895《豪奢、静寂、逸楽》1904《豪奢I》1907《コリウールのフランス窓》1914— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) May 3, 2023 《金魚鉢のある室内》1914《背中I–IV》1909–1930《パイプをくわえた自画像》1919《自画像》1927《赤いキュロットのオダリスク》1921— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) May 3, 2023 《夢》1935《座るバラ色の裸婦》1935–1936《立っているヌード》1947《赤の大きな室内》1948— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) May 3, 2023 《デッサン - 主題と変奏》1943— 甘酒 (@kanimamesan) April 30, 2023「主題と変奏」は、↓こちらにもたくさん掲載されています。https://www.atelier-blanca.com/shopdetail/000000002305/《版画シリーズ〈ジャズ〉》1947《オレンジのあるヌード》1953— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) May 3, 2023 《ヴァンス・ロザリオ礼拝堂》1948–1951…これは去年のツイート(笑)。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) December 22, 2022ほとんど画像は公式サイトの「みどころ」にも解説付きで掲載されてますが、音声ガイドが取り上げている作品とは、すこし違います。 ◇こんなに美術の勉強をしたのは北斎以来かな。おかげで、美術館に行った気分にもなれたし、萌歌とも仲良しになれた気分です(笑)。— Pen Magazine (@Pen_magazine) April 28, 2023 — 美術手帖 ウェブ版 (@bijutsutecho_) May 3, 2023
2023.05.03
英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)の舞台版「となりのトトロ/My Neighbour Totoro」が、WhatsOnStage Awardsにて5冠、ローレンス・オリビエ賞にて6冠を獲得しました。この舞台の発案者は、エグゼクティブ・プロデューサーの久石譲とも言われていますし、はたまた劇作家のトム・モートン・スミスとも言われていますが、詳細はよく分かりません。作曲家の久石譲が舞台化を提案し、宮﨑駿監督がこれを快諾したことで始まったプロジェクト。舞台は、以前から「となりのトトロ」の舞台化を熱望していたRSCが制作。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000096921.html将来のプロジェクトについて話している中で、RSCがモートン=スミスに何か別の、今度は家族向けの舞台のアイデアはないかと尋ねたところ、彼は「となりのトトロ」をやりたいと即答したという。映画作品の舞台化に慎重だったジブリとの調整は難しいという懸念もあったようだが、やがてRSCは、長年ジブリ作品の作曲を手がける久石譲と連絡を取り合うことになる。久石は、RSCで上演されたロアルド・ダール原作の「マチルダは小さな大天才」の舞台版を気に入っており、「となりのトトロ」の舞台版を作ってもらえないか、と考えていたという。 https://www.timeout.jp/tokyo/ja/news/tom-morton-smith-talks-about-my-neighbour-totoro-010623久石譲は、コンサートホールの芸術監督の経験はあるものの、演劇作品のプロデュースの経験はないし、そもそも演劇人ではありませんよね。そんな久石が、英国で演劇(オペラでもミュージカルでもないストレートプレイ)の企画を発案し、なおかつ製作総指揮まで行なうというのは不思議です。むしろ、この企画を考えたのはジョン・ケアードと今井麻緒子ではないでしょうか。周知のとおり、日本版の舞台「千と千尋の神隠し」を企画したのは、この夫婦です。けっしてジブリの鈴木敏夫や宮崎駿の発案ではありませんし、もちろん久石譲の発案でもありません。舞台「千と千尋」の制作発表のときに、今井麻緒子とジョン・ケアードは次のように話しています。今井麻緒子:私がジブリに出会ったのは大人になってからでしたが、あっという間に引き込まれたことを今でも鮮明に覚えています。イギリスで生まれ育った子どもたち、それをそばで見ていた(夫の)ジョンまでもが魅了されてしまって、我が家の何%かは宮﨑ジブリでできていると言っても過言ではないくらい強い影響を受けています。ジョン・ケアード:初めて観た時から、舞台的な、演劇的な作品だと思っていました。これは絶対に舞台になると。鈴木さんと宮﨑さんにお会いした時、絶対に(舞台化を)いいとは言ってくれないだろうなと思っていましたが、何分かお話したら、宮﨑さんが「いいよ」と。上演の許可をいただいて感謝しております。準備のために宮﨑さんの作品を全部観ました。『となりのトトロ』も『風の谷のナウシカ』も観ました。もうひとつ大事なのは、久石譲さん。彼も快く音楽を使っていいとおっしゃってくださいました。 https://ticket-cd.jp/interview/spirited_away/ジョン・ケアード自身が英国版「トトロ」を作ることもできたはずですが、彼の古巣であるRSC(ケアードは現在も名誉アソシエート・ディレクターに就いている)にも、若くて優秀な劇作家トム・モートン・スミスがいます。ジョンと今井は、彼に舞台化を託して、あとは日本側とのコーディネートをすればよかったのだと思う。久石譲をエグゼクティブ・プロデューサーに立てたのは、彼の海外での知名度に期待してのことではないでしょうか。宮崎駿は演劇に関心が薄いし、鈴木敏夫は海外で知名度が高いわけではありません。しかし、久石譲なら、ジブリや北野武の映画のほとんどで音楽を担当していて、海外での知名度が非常に高い。コンサートも欧米の各都市でおこなっています。日本では英国人(出身はカナダ)の演出家であるジョン・ケアードが「千と千尋」を作り、英国では日本人の音楽監督である久石譲が「トトロ」を作った。2つのプロジェクトが無関係であるとは思えません。このような交差的な企画が同時期におこなわれたのは、おそらく国際的な相乗効果を狙ってのことでしょう。日本で「千尋」を見た観客は、英国版の「トトロ」が見たくなるだろうし、英国で「トトロ」を見た観客は、日本版の「千尋」が見たくなるはずです。すなわち、日本版の「千尋」が英国版「トトロ」の世界進出の足掛かりになり、英国版の「トトロ」が日本版「千尋」の世界進出の足掛かりになる、ということ。問題は、日本語と英語の「言語の壁」をどう乗り越えるかです。おそらく、先にアメリカに上陸するのは、日本版の「千尋」ではなく、英国版の「トトロ」になるはずです。英国版「トトロ」が主要な賞を総ナメにしたニュースは、すでに米国側にも伝わってるでしょうし、そもそも英国の作品が米国に進出するのは珍しいことではありません。それに対して、日本語のような非英語圏の作品が米国で受け入れられるのは難しい。とはいえ、米国でも、英国版の「トトロ」を見た観客は、やはり日本版の「千尋」が見たくなるはずです。その際に、言語の壁をどう乗り越えるのか。さまざまな可能性が考えられます。すでに米国の映画館では、日本版の「千と千尋」のライブ映像が字幕付きで上映されました。映像はもちろん、舞台字幕での上演もけっして不可能なことではありません。かりに日本語での上演が困難ならば、現地キャストで英語などの台本に作り替えることになるでしょう。おそらく、すでに何らかの構想やプランがあるのだろうと思います。舞台『#千と千尋の神隠し』北米の約1,000館の映画館で上映決定🇺🇸🇨🇦#橋本環奈 主演ver.は4月23日#上白石萌音 主演ver.は4月27日 https://t.co/mmSYrrZD95— 舞台『千と千尋の神隠し』 (@sentochihiro_st) March 1, 2023
2023.05.01
ひとつ前の記事で、映画やドラマの「弓道部女子」のことを書きましたが、…ツイッターにそれをまとめてる方々がいました。美波。 一般に、弓道部女子といえば、映画『時をかける少女』の原田知世のイメージが強いけど、おそらく原点は、堀田あけみの小説「1980アイコ十六歳」なのだと思います。1982年のテレビドラマ版では、伊藤つかさが主人公の織田アイコを演じている。他方、筒井康隆の小説「時をかける少女」では、主人公の芳山和子は弓道部ではありません。前の記事にも書きましたが、富田靖子が演じた1983年の映画版『アイコ十六歳』を、大林宣彦がプロデュースしてたので、ついでに同年の『時をかける少女』の原田知世も、弓道部ってことにしてしまったんだと思います。(公開は『時をかける少女』のほうがすこし先)しかし、それが、のちの弓道部女子のイメージを決定づけたのですね。◇以下、ツイッターを参考に年代順に並べてみました。ひまつぶし!(笑)1982 アイコ十六歳(伊藤つかさ)1983 時をかける少女(原田知世)1983 アイコ十六歳(富田靖子)1984 アイコ十六歳(真野あずさ)…2004 冬空に月は輝く(綾瀬はるか/佐藤めぐみ/水川あさみ/沢尻エリカ) 2006 ネスカフェ匠(伊東美咲) 2009 僕の初恋をキミに捧ぐ(井上真央) 2009 Hi-Fi CAMP「だから一歩前へ踏み出して」(川口春奈) 2010 時をかける少女(仲里依紗)2010 ブカツ道(成海璃子)2010 If~今日、恋をはじめます~(高城亜樹)2015 花燃ゆ(黒島結菜)2017 先生!好きになってもいいですか?(広瀬すず)2017 一礼して、キス(池田エライザ)2018 ボキャブライダー選ばれし者(浜辺美波)2018 半分、青い。(古畑星夏)2019 僕の初恋をキミに捧ぐ(桜井日奈子)2019 かぐや様は告らせたい(橋本環奈)2021 ブレイブ -群青戦記-(山崎紘菜)2021 書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~(山田杏奈)2022 鎌倉殿の13人(新垣結衣)2023 SUZUKIスペーシア(芦田愛菜)まだまだあるとは思いますが…なお、新垣結衣とかは弓道部じゃなくて戦国女子です(笑)。弓道部少女。 pic.twitter.com/rcUv2IYl3M— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) April 18, 2023— ひぞっこ (@musicapiccolino) May 15, 2018 — てす@花粉症😷 (@test84616661) April 11, 2015— てす@花粉症😷 (@test84616661) April 11, 2015 — てす@花粉症😷 (@test84616661) April 11, 2015— てす@花粉症😷 (@test84616661) April 12, 2015 — 左内 円卓倶楽部💉💉💉💉 (@sonthetown) January 17, 2021— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) April 19, 2023 紘菜。芦田愛菜。かつてのスケバン刑事も弓を引いてます!!from 言霊荘(2021)突然のサプライズにびっくりの #斉藤由貴 さん🎂ギフトを見て大喜びの様子がこちら🥰#食パン好きの由貴さんへ🍞#喜ぶ姿がかわいすぎます💕#西野七瀬 #永山絢斗#言霊荘 #10月9日土よる11時スタート pic.twitter.com/JOMjx81suw— 土曜ナイトドラマ『言霊荘』【公式】 (@kotodamasou) September 19, 2021 碧野圭「凜として弓を引く」余談ですが…斉藤由貴にはじまるポニーテール女子については、音楽惑星さんのサイトにまとめてもらってます。http://manzara77.blog.fc2.com/blog-entry-364.html#ponytail
2023.04.19
まずは、武部聡志の45周年ライブ(3月31日)について!わたしは、ネットではクレジットカードを使わない主義なのだけど、ローソンで「Vプリカギフト」ってのを手に入れて、なんとか配信チケットを購入できました。※残高はAmazonのEメールギフトで処理。ちょっと面倒くさかった。◇一青窈は、かつて見たことがないほど素晴らしいパフォーマンス。圧倒的でした。失礼ながら「もらい泣き」を聴いて感動したの初めて。あの曲の良さがはじめて分かった気がした(笑)。デタラメな古語ででっち上げられた「春よ来い」も、一青窈が歌ったら、不思議な説得力がありましたね…。あの曲は、日本より台湾の文脈で聴くべきなのかも。スガシカオの歌声も素晴らしかったです。でも、いわゆる《実力派》ばかりを揃えるのでないところが、武部らしさなのだろうな。ももクロにも胸を打つところがありました。— 武部聡志-TAKEBE SATOSHI- (@takebesatoshi) April 18, 2023 ◇由貴ちゃんは、な、な、なんと「ダンデライオン」を歌った。わたしは3月1日のブログ記事で、≫ 萌音は「Woman」も「ダンデライオン」も歌ってるけど、≫ 由貴ちゃんはまだ「ダンデライオン」を歌ってないよね。みたいなことを書いたばかりだったので、必然?偶然?たったの1ヶ月で実現する?!…さすがに驚きました。でも、「守ってあげたい」でなく、「ダンデライオン」を選ぶところに、やっぱり由貴ちゃんの意向が反映されてた気はします。そして、これにて、ユーミンを歌うのは3曲目、辛島美登里と「卒業写真」をデュエットしてました。他にもあるかも。原田知世を歌うのは2曲目ってことになる。ただ、萌音も由貴ちゃんも、「Woman」は "薬師丸ひろ子の曲" と認識してるようだけど、「ダンデライオン」は "ユーミンの曲" と認識してるっぽい。まあ、一般的にもそういう認識が普通でしょう。でも、わたしに言わせれば、やっぱり「ダンデライオン」は "原田知世の曲" なのよね。あくまでもユーミンが知世のために作った曲だから。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) May 12, 2022◇じつは以前から、音楽惑星さんと《斉藤由貴と原田知世》について、ガッチリ話そうと思ったまま予定が伸び伸びになってます。おもなテーマは崎谷健次郎の作った「夢迷賦」ですが、他にもいろいろある。原田知世と斉藤由貴は、それぞれに《薬師丸ひろ子の後継》的な位置づけで、ほぼ同時代のアイドルとして活躍したのだけど、わたしの知るかぎり、両者は、共演機会がほとんど見当たらないのよね。由貴ちゃんのほうが1つ年上だけど、デビューは知世のほうが2年早いから、すこし由貴ちゃんが後追いになったぶん、活躍した時期が少しズレたともいえるし、あまりにも立ち位置が近いせいで、事実上の共演NGだった可能性もなくはない。とはいえ、「ダンデライオン」がアイドル期の精神的な支えになった、…という由貴ちゃんの話もあるし、知世の「夢迷賦」と由貴ちゃんの「意味」の関係もあるし、そのほかにも、筒井康隆とか、大林宣彦とか、高橋幸宏とか、かしぶち哲郎とか、中崎英也とか、間接的にはいろいろと共通項があって、林隆三の相手役だったというのもあるし、大森一樹の映画では原田貴和子の妹(!!)だったのもある。そこらへんを、いわゆる「夢迷賦問題」に絡めて話そうと思ってるんだけど、音楽惑星さんとの対話は『LOVE』までたどり着けそうにない(笑)。◇一方、筒井康隆の『時をかける少女』は、原田知世で映画化されて以降、大林宣彦や角川春樹だけでなく、細田守や上田誠などによって様々に変奏され続けていて、もはや筒井自身からは「金を稼ぐ少女」と揶揄される有様なのだけれど(笑)じつは東宝シンデレラたちも、この伝統を引き継いでます。上白石萌音は、細田版『時かけ』のテーマ曲をカバーしてるし、上白石萌歌は、上田版『続・時かけ』に出演してる。それから『時かけ』ではないけれど、山崎紘菜は、最後の大林女優として芳山和子を演じてるし、福本莉子も、やはりタイムリープの少女を演じています。大林宣彦と高橋幸宏の遺作ですねそういうわけで、由貴ちゃんと知世のニアミスもさることながら、原田知世の遺伝子が東宝シンデレラにまで継承されていることは、なかなかに興味のあるテーマなのです。◇◇◇さて、原田知世の話はここまでにして。…由貴ちゃんは、今度の舞台で富田靖子と共演するとのこと。こちらも80年代アイドルどうし。原田知世との共演は見当たらないけど、富田靖子との共演は『浪花少年探偵団』以来2度目かしら?NHKの「新十津川物語」では祖母と孫の関係なので直接の共演シーンはないと思う。彼女も、薬師丸ひろ子に憧れて女優になったらしく、その意味では、知世や由貴ちゃんと同様に、ポスト薬師丸的なアイドルだったといえるし、もちろん初期の大林女優(もうひとりは小林聡美)でもある。デビューは、原田知世より遅いけれど、由貴ちゃんよりは早い。年齢は、由貴ちゃんより3つ下、知世の2つ下です。斉藤由貴と富田靖子といえば、なんといっても「シャア推し」で知られるわけですが、じつは2人とも谷山浩子のファンだという共通点があって、現在はもっぱら、由貴ちゃんと谷山の関係のほうが強固に見えるものの、当時は、富田靖子と谷山の関係も、かなり親密だったっぽい。由貴ちゃんは、「卒業」が発表された1985年の2月21日に、谷山浩子のオールナイトニッポンに出演したのだけど、じつは、その前の週のゲストが富田靖子だったのですね。しかも2週連続で!(「さびしんぼう」のプロモーションです)由貴ちゃんが谷山のラジオ番組に出演したのは、たぶんその1回だけじゃないかと思いますが、富田のほうは、他の番組も含めて5回ぐらい呼ばれてる。富田靖子が谷山ファンだったのもあるけれど、やはり少女漫画オタクでもあったらしいので、その点でも谷山とは趣味を共有できたのでしょうか。◇そんな由貴ちゃんと富田靖子は、2012年の『浪花少年探偵団』のときに共演しています。撮影現場で顔を合わせる機会は、せいぜいのところ1~2日程度だったでしょうが、もし二人に雑談する時間があったとすれば、おそらく『ガンダム THE ORIGIN』の話か、谷山浩子の話だったろうことは想像に難くない。ガンダムを、富野作品と見るか、大河原作品と見るか、安彦作品と見るかは、人それぞれだと思うけれど、由貴ちゃんや富田靖子のように「シャア推し」の人は、やっぱり安彦良和の絵の美しさ、そしてキャラクターの魅力に惹かれる面が強いだろうし、とくに『THE ORIGIN』は、アムロではなく、シャアの物語だったから、2人にとっては見逃せない作品だったはずです。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) April 17, 2023 ◇由貴ちゃんが、一昨年のBSの『アニソンデイズ』に出演したときには、司会の森口博子に、「水の星へ愛をこめて」のことを話す様子が、予告の映像でチラッと流れたのよね。でも、番組本編では、その話がまるごとカットされていた。わたしが思うに、きっと当時の由貴ちゃんは、コムアイが歌ったヴァージョンが気になってたんだと思う。ちなみに、わたしは、コムアイ版の「水の星へ愛をこめて」を聴いて、一瞬、由貴ちゃんが歌ってるのかと思ったのよね(笑)。独特のエアリーな歌声が。編曲も素晴らしくて、ニール・セダカのメロディの美しさを、幻想的にメランコリックに引き出していました。(なんとなくバート・バカラック的な感じ)由貴ちゃんも、あのコムアイ版には反応しただろうと思う。◇富田靖子といえば、浜辺美波がボキャブライダーで弓道少女を演じたときに、わたしはすかさず「原田知世の引用!」と思いましたが、じつはその原型が『アイコ十六歳』だということに、つい最近になって気がつきました(笑)。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) April 18, 2023 いちばん最初は、たぶんTV版の伊藤つかさだったはずなのだけど、富田靖子が演じた映画版を大林宣彦がプロデュースしてたので、それを原田知世の『時をかける少女』にも応用したんだと思う。筒井康隆の原作では、芳山和子は弓道部ではありません。そこから、こうした《弓道部少女》の系譜は、綾瀬はるかとか、井上真央とか、2010年に芳山和子を演じた仲里依紗とか、成海璃子とか、広瀬すずとか、池田エライザとか、そして、これも東宝の浜辺美波や山崎紘菜にまで、連綿と受け継がれていくのだけど、その始点に位置してるのが、伊藤つかさと、富田靖子と、原田知世なのよね。≫ 弓道部女子の系譜◇ついでに、由貴ちゃん絡みでいえば、原由子が作曲した「少女時代」の原型も、もとはといえば『アイコ十六歳』への提供曲だった気がします。
2023.04.18
いまエゴン・シーレに注目が集まってるのは、2018年の「没後100年」と前後して、いくつかの映画などが作られたりしたからですね。しかも、その「没後100年」ってのは、シーレだけじゃなく、クリムトやオットー・ワーグナーらの「没後100年」でもあったし、ハプスブルグ帝国そのものの「没後100年」でもあったわけです。同時に、クリムトやシーレの死は、第一次大戦ではなく、スペイン風邪のパンデミックの結果だったので、それがまた、現在のコロナ禍の状況に符合してしまったのもある。その余波が5年経ったいまも続いていて、なぜかクリムトよりもシーレのほうに関心が向いているわけです。◇ただ、逆にいうと、そうした「周年」的な意味合いのほかに、現在の日本人がシーレに関心を寄せる理由はさほど見当たらない。何らかの理由を語る人もいるだろうけど、ほぼ後づけでしょう。わたしは去年たまたまGYAOの無料動画で、映画「クリムト&シーレ:エロス&プシュケー」を見たけれど、それも世紀末ウィーンの文化一般に関心があったからで、べつにシーレに関心があったからじゃない。▶ Klimt & Schiele: Eros and Psycheあとは、萌歌が去年、「銀色夏生の詩集と一緒にクリムトの絵葉書を貰った」と話してたことが頭の隅に引っかかってて、ちょっとクリムトのことを知りたかったのもある。◇今回の「新美の巨人たち」を見てはじめて、由貴ちゃんが以前からシーレを好んでいたことを知った。クリムトならともかく、由貴ちゃんがシーレに結びつくとは思ってなかったので、これはちょっと意外でした。ただし、由貴ちゃんが寝室に飾っているシーレのリトグラフは、そこまで過激なものではなく、見ようによっては、コクトーやマティスにも近いポップなものだったので、そこはちょっとほホッとしました(笑)。エゴン・シーレ「抱擁する2人」関係ないけどセリコのマジ歌!! 芹澤優 ヘブバン主題歌「Before I Rise」◇シーレの画風は、整然とした全体のなかには埋没できない、不穏な存在の歪みを強烈に押し出す感じで、それは、あきらかにゴッホの糸杉に通じている。ゴッホの糸杉とシーレの街たとえば、クリムトが描いたファムファタールは、マゾッホの「マゾヒズム」にも近いところがあると思うけど、シーレの場合は、むしろサドの「サディズム」のほうが近いと思えるし、いちばん近いのは、たぶんバタイユの「蕩尽(消尽)」の概念だろうと思う。芸術を成就させるのがファムファタールの宿命だとしても、モデルの肉体を使い捨てるように蕩尽させるシーレの芸術は、やはりサディスティックな感じがします。シーレとヴァリの関係。この絵のモチーフ「死と乙女」は、シューベルトの歌曲にもなったマティアス・クラウディウスの詩。◇ところで、わたしがGYAOで観た「KLIMT & SCHIELE EROS AND PSYCHE」は、邦題では「クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代」と、 おかしなタイトルになっているのですが、これは、ポスターを見れば分かるように、知名度の高かったクリムトを前面に押し出して、「シーレその他のウィーン芸術」を副題にするという、配給会社の苦肉の配慮というか妥協の産物なのですね。しかし、原題を直訳すれば、「クリムト&シーレ:エロス&プシュケー」となるはずだし、副題の「EROS AND PSYCHE」は、もしかしたら「愛と魂」と訳すのも可能かもしれません。ただ、正直なところ、この副題の意味するところは、あまりよく分からない。一般に、「EROS AND PSYCHE」は、「野獣と美女」の意味合いも含んでるので、クリムトの絵が《マゾヒスティックな美女》だとすればシーレの絵は《サディスティックな野獣》といえるのかも。しかし、そうだとすれば、「KLIMT & SCHIELE:EROS & PSYCHE」ではなく、「KLIMT & SCHIELE:PSYCHE & EROS」としなければ、対応関係がおかしいとも思う。そう考えると、この副題は、クリムトとシーレよりも、むしろフロイトを意識して付けられてるように思えてきます。実際、世紀末ウィーンの文化的背景をもっとも体現したのは、フロイトの思想なのだと言っていい。つまり、副題の「EROS AND PSYCHE」というのは、おそらく「性と自我」の隠喩であり、あるいは「無意識と意識」の隠喩なのでしょう。クリムトも、シーレも、そうした人間の本質が暴露される時代状況のなかで、タブーとされた表現に立ち向かったということです。井岡詩子— IOKA Utako (@ioka_utako) January 28, 2023余談ですが、ギリシャ神話の「エロスとプシュケー」の物語って、とても興味深いのよね。西欧の「白雪姫」や「眠り姫」や「美女と野獣」にも似てるし、日本の「箸墓古墳伝承」や「イザナミ神話」や「浦島太郎」にも似てる。…だいたい、こんな話です。愛の神エロスは、人間の美少女プシュケーに恋をしますが、エロスの母である美の女神ヴィーナスは、あまりのプシュケーの美しさに嫉妬します。⇒ ここは「白雪姫」にそっくり。エロスは、母に隠れてプシュケーと結婚すべく、噓の神託によって彼女を野獣の家に嫁がせ、自分がその野獣を装って彼女と結婚します。⇒ ここは「美女と野獣」にそっくり。意地悪な姉たちに騙されたプシュケーは、夫の正体が蛇だと疑って殺そうとするのですが、約束を破って眠っている夫の姿を見ると、その正体は蛇ではなく、美しい愛の神でした。⇒ ここは「箸墓古墳」の伝承に似てる。百襲姫の夫はほんとうに大蛇でしたが…。⇒ 姿を見てしまうというのは「イザナギ神話」や「鶴女房」などにも似てます。夫と妻が逆ですが。⇒ 意地悪な姉たちは「シンデレラ」にも似てますね。エロスは、約束を破ったプシュケーのもとを去ります。美の女神ヴィーナスは、行き場のないプシュケーに、つぎつぎとたくさんの難題を与えますが、不思議な生き物たちがプシュケーを手助けします。⇒ ここも「白雪姫」にそっくり。プシュケーは最後の難題に立ち向かい、黄泉の国に分け入って永遠の美の薬を手に入れます。⇒ ここは「オルペウス神話」や「イザナギ神話」に似てる。これも夫と妻が逆ですが。しかし、黄泉の国からの帰り道、プシュケーは禁じられた薬箱を開けてしまいます。プシュケーは箱のなかの眠りの魔法を吸い込み、永遠の眠りについてしまいます。⇒ ここは「浦島太郎」にそっくり。横たわったプシュケーを見つけたエロスは、その体内から眠りの魔法を吸い取って目覚めさせます。プシュケーは、ヴィーナスの許しを得て女神となり、エロスと結婚して悦びという名の子を産みます。⇒ ここは「眠り姫」にそっくり。
2023.03.30
NHKみんなのうたで、水嶋凜の「サクラノカケラ」が放送中です。2~3月は斉藤由貴の「ポケットの中で」もアーカイブ放送されていて、母娘の曲が同時期に取り上げられている形。NHKスタッフのちょっとした遊び心かもしれません。森山良子&直太朗とか、矢野顕子&坂本美雨とかでも、同様のことがあるのかしら?編曲は前作の「予感」にひきつづいて武部聡志です。作詞の奥村健一は、2017年に上白石萌音(当時はポニーキャニオン)の「あなたの声」を書いた人で、これもNHKみんなのうたでした。門脇康平によるアニメーションは、あきらかに「卒業&ポニテ」をテーマに制作されてます(笑)。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) February 9, 2023前作の「予感」のときの凜のボーカルは、いかにも"手嶌葵風"のブレスが多い歌い方で、本人も「母親の色気のある歌声とは違う」と割り切ってたし、武部からも「エアリーな歌声」などと言われていたけれど、今回は、一か月あまりのミュージカル公演を経て、やっぱり歌声に力強さが加わってて、ちゃんと母親譲りの色気も感じさせます。もともと声が似てるし。そして何より、佐久間誠のメロディと武部のアレンジが壮大だから、そのまんまドラマとかアニメの主題歌にでもなりそうな仕上がりですね。母娘の曲が同時期に放送中。実際のところ、今後はアニメなどの主題歌を担当する可能性も十分にある。凜は、いちばん好きなアニメが高橋留美子の「犬夜叉」だってのに、武部から話を聞くまで母親が「めぞん一刻」の主題歌を歌っていたのを知らずにいたらしく、これには思わずズッコケましたけど、凜が好きな「犬夜叉」の殺生丸が「半妖の夜叉姫」にも登場してるんだから、adieu(上白石萌歌)がその主題歌を担当したことはさすがに知ってるでしょう。東宝の女優は、一貫して高橋留美子のアニメに縁があります。それぞれ局も制作会社も違うのだけど、斉藤由貴は「めぞん一刻」(フジテレビ・キティフィルム)の主題歌を、上白石萌音は「境界のRINNE」(NHK・小学館集英社プロダクション)の主題歌を、上白石萌歌は「半妖の夜叉姫」(読売テレビ・サンライズ)の主題歌を歌っている。これが必然なのか偶然なのかは知りませんが、もとをただせば「東宝とキティ」の、そして「由貴ちゃんと高橋留美子」の関係にはじまってるんじゃないかしら?もっとも「めぞん一刻」の話が母娘のあいだで共有されてなかった点から察するに、じつは由貴ちゃん自身はあんまり高橋留美子の漫画に興味がなかったって疑いがあります(笑)。いくら漫研部長だったといっても、あらゆる漫画に興味をもってたわけじゃないだろうし、むしろ人並み以上に嗜好が偏ってた可能性のほうが強いわけで、由貴ちゃんの好みがもっぱら萩尾望都とか安彦良和とかだったとすれば、仕事の上では「野球狂の詩」や「スケバン刑事」や「めぞん一刻」に関わっていても、じつは水島新司や和田慎二や高橋留美子にはさして興味がなかったかも…という疑いは消えない(笑)。上白石姉妹も、仕事としてアニメのテーマ曲やアフレコを担当してはいるけど、読書家である反面、ほとんど漫画を読まないことで知られています。ってことで、むしろ凜のほうが、るーみっくわーるどには親和性があるんじゃないかしら?「シンスト」で継母役だった佐藤アツヒロが、パルコの舞台で「犬夜叉」を演じていたのも何かの因果だったりして。いずれにせよ、志向の異なる層を二世代にわたって獲得してるところに高橋留美子の(ジブリにも劣らぬ)超時代的なポピュラリティがあるのでしょうね。ちなみに、由貴ちゃんは目下、長男の影響で「呪術廻戦」の五条悟に夢中だとのことです。— Blue Ocean (@BlueOceanTFM) February 13, 2023ご多分に漏れず、凜のほうはジブリも好きなわけで、そもそも芸名を「千と千尋」のリンから採ってるわけだし、武部の番組でも「アリエッティ」の曲を選んでたし、たぶん手嶌葵が好きなのも「テルーの唄」あたりからなのだと思う。でも、そのわりに「コクリコ坂」や「アーヤ」の音楽を武部が作っていたのを知らなかったとかいう話(笑)。その様子だと、由貴ちゃんが昔、ジブリのスタジオを訪ねて高畑勲と宮崎駿にインタビューしたことも知らないんじゃないかしら?谷山浩子が「テルーの唄」から「コクリコ坂」の挿入曲まで作ってることも、凜はあんまり意識していないかも。その反対に、手嶌葵が歌った「さよならの夏」を由貴ちゃんがカバーしたのも、娘の趣味とは何ら関係がないのかもしれません(笑)。とはいえ、このたび凜が公開したプレイリストには、やっぱりジブリ関連の曲がいくつか含まれています。春一番/キャンディーズサクラノカケラ/水嶋凜卒業/斉藤由貴さすらいのソフィー(ハウルの動く城)/久石譲風になる(猫の恩返し)/つじあやのLes rues de Paris(Au Service De La France)/Nicolas GodinTake on Me/a-haBeautiful Day/U2ピースサイン(僕のヒーローアカデミア)/米津玄師上を向いて歩こう/坂本九4:00A.M./大貫妙子ふたたび(千と千尋の神隠し)/久石譲ジブリ以外の曲は、ジャンルも時代もてんでバラバラで、やけに縦横無尽なセレクトに思えるけど、実際に聴いてみると不思議に違和感がないのです。これがサブスク世代の選曲ってやつ?! a-haの「Take on Me」なんかはラ・ラ・ランドとかで知るのかしら?このなかでニコラ・ゴダンの曲が気になって調べてみたら、フランスの「シークレットサービス~マル秘ミッション」とかいうドラマの音楽でした。萌歌も「アメリ」とか「ミッドナイトインパリ」とか、フランスを舞台にした映画の3拍子の音楽を選ぶけど、ちょっと趣味が似てるかもしれません。ジブリの「ハウル」のテーマ曲も、まごうことなきワルツですね。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) November 2, 2022凜は「家では漫画を読ませてもらえなかった」と言ってますが、結局は母親ゆずりのアニメ好きになっている。そして、萌音・萌歌はほとんど漫画を読まないけれど、むしろハードな漫画まで好んでるっぽいのが浜辺美波です。北川悦吏子の「ウチカレ」に美波が出演したのは、佐藤健が「あいつは本物のオタクだ」と太鼓判を押したから。さらに、昨年末のドレミファドンを見てたら、山崎紘菜もかなりのアニメ好きらしくて、やはり美波と同じく「チェンソーマン」が好きなようです。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) February 28, 2023 そして、もうひとつ最近わかったのが、浜辺美波とアニメ声優人脈がひそかに繋がってたという事実。先月の「おしゃれクリップ」で、浜辺美波と佐倉綾音との親交が明かされました。神木隆之介が2人を繋いだそうで、たぶん2019年の「屍人荘の殺人」の頃からですね。そして、この人脈が禰豆子役の鬼頭明里にまで繋がっていることが分かったのだけれど、じつはこれが芹澤優の人脈にも非常に近い!ただ、いまのところ美波とセリコに直接の面識があるかどうかは分かりません。ちなみに由貴ちゃんは、NHKの「さんま紅白」のときに甘露寺蜜璃役の花澤香菜に会えて大喜びしてたけど、セリコ経由なら禰豆子にも会えるかもよ。わたしは去年からずっと、萌歌と凜の関係が気になってるのだけど、それにくわえて美波とセリコの関係も気になっています。いずれにせよ、ここ数年のあいだに美波が「陰キャ」から「陽キャ」へ劇的に変貌したのは、このアニメ声優人脈との交流の賜物だったように思う。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) January 23, 2023セリコといえば、凜が「シンデレラストーリー」を上演してるときに、彼女はソロシングルの「シンデレラストーリー」を発表してました。なにげに従姉妹で連動してた? そのMVの舞台セットは、どこかしら由貴ちゃんの「街角のスナップ」っぽい気もしました。えーと、何の話だっけ?…水嶋凜の話ですね。由貴ちゃんも子供のころにピアノをやってたはずだけど、凜もやはりピアノを習っていたらしいです。なので、それなりに音楽の素養があって譜面も読めるのかもしれません。ピアノの上にいちご水のグラスがあったかどうかは知らんけど。さらに、由貴ちゃんは新婚時代にしばらくアメリカで過ごしましたが、凜も16才ぐらいのときに一年間アメリカに留学したそうです。なので、プロフィールには英検2級とありますし、日常会話ぐらいは出来るんじゃないでしょうか? 東宝の女優は英語を話せる人が多いよね。先日のクイズ番組では、山崎紘菜がTOEIC800点だと言ってました。それから由貴ちゃんは、凜に合唱もやらせていたらしいのです。由貴ちゃん自身が、子供のころから合唱をやっていたんだろうとは思っていました。昔の本を読むと、クリスマスのデパートで教会のキャロリングに家族で参加したとか書いてあるから、きっと聖歌隊みたいな活動に加わっていたものと思っていました。ところが、先日の「新美の巨人たち」を見ていたら、なんと山下公園の氷川丸に毎週通って合唱の練習をしていた、とのこと。いままで聞いたことのない話です。つまり、それって「横浜少年少女合唱団」に所属してたってことでしょ? そう考えると、由貴ちゃんも、凜も、けっこうちゃんと合唱をやっていたわけですね。たんに声が似てるだけでなく、そういう文化的なバックグラウンドが共有されている。母娘の歌声が似てくるのは、そういうことでもある。それこそ欧米には聖歌隊出身の歌手がたくさんいるけれど、やっぱり合唱をやっていた経験は大きいんだと思う。いきなりポップス歌手になったりアイドル歌手になったりする人とは、多少なりとも発声の仕方が違うはずです。日本でも、King Gnuの井口理とか、いきものがかりの吉岡聖恵とか、エレカシの宮本浩次とか、みんな子供のころから合唱をやっていた人たちです。なお、横浜のヨルノヨを取材した「新美の巨人たち」はクリスマスの放送だったこともあって、冒頭にサラ・マクラクランの 「Christmas Time Is Here」が流れてたけど、あれって由貴ちゃんの選曲でしたか? 猫の手も借りたいのテーマ曲はデヴィッド・ベノワの「Linus & Lucy」でしたが、どちらもヴィンス・ガラルディのスヌーピーソングだよね。もうひとつ、はじめて知ったことといえば、フランク・シナトラの話です。最近の由貴ちゃんがシナトラを愛聴してるのは次女の影響だと話してたから、てっきり浜辺美波の「崖っぷちレストラン」あたりを見てシナトラを聴き出したのかと思ってたのだけど、凜の話によると、由貴ちゃんは昔からクリスマスとかにシナトラをよく聴いていたのだと。凜も、武部の番組でそんなシナトラのクリスマスソングを選曲していました。そういえば、由貴ちゃんのお父さんは、クリスマスにアンディ・ウィリアムスをよく聴いていたのよね。まあ、基本的に、この家族の人たちは、往年のアメリカのミュージカル映画みたいな暖かで華やかな世界が好きだよね。それは、信仰の影響とか横浜の土地柄とかもさることながら、やっぱり由貴ちゃんのお母さんから受け継いだ嗜好なのでしょう。リアル「コーダ あいのうた」みたいな女性なのですから。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) February 13, 2022 ◇さて、前置きだけで半分以上も費やしましたがww先日、由貴ちゃんの『何もかも変わるとしても』が再発されました。これがファムファタルから発表されたのは2011年なので、それから12年ぶりの再発になります。発売日の2月21日は、デビュー曲の「卒業」が38年前に発売されたことにちなんでるけど、今回の再発そのものは、むしろ凜のデビューが契機になってるといったほうがいい。わたしは、音楽活動再開後の曲のなかで、辛島美登里がつくった「手をつなごう」がもっとも好きだったのですが、ここに来て由貴ちゃんがメディアでこの曲を取り上げていることが、ほんとうに嬉しい。このアルバムでタイトル曲に相当するのは大森祥子が作詞した「永遠の人」なのだけれど、それ以外にも、本作には亀井の曲とか谷山の曲とか遊佐未森の曲とかケセラセラのカバーとか話題性のある曲が多くて、当時のメディアでもそこらへんを紹介することが多かったから、そのなかで「手をつなごう」はちょっと埋もれがちだったのよね。でも、この曲の美しさは、由貴ちゃんのディスコグラフィのなかでも屈指のものだと思っていました。だから、アルバムに収録されたっきり忘れ去られるのは勿体ないと思っていた。その「手をつなごう」が、たまたま凜の歌声が入っていたこともあり、期せずして12年ごしに日の目を見ている。辛島美登里はこの状況に気づいているかしら? ちなみに由貴ちゃんは、この曲には「長女だけが参加している」と言ってましたが、わたしには長男くんの声も入ってるように聞こえるんだけど…違います?(笑) クレジットは「由貴ちゃん家の子供たち」となってるよ。いずれにしても、この曲は(おそらく家族のことを描いた歌ではありながら)、いろんな人にカバーされてもよさそうな普遍性があるし、ついでにいうと、辛島美登里も鹿児島出身なので、彼女の音楽が上白石姉妹にまで結びついたらいいなあと期待したりもします。それにしても、このタイミングで『何もかも変わるとしても』の再発を思いついたのが現マネージャーなのだとしたら天才的ですね。逆にいうと、このタイミング以外にありえなかったかもしれない。厳密にいうと、このアルバムは、2010年のクリスマス前(12月20日)に先行発売されて、翌2011年のバレンタインデー(2月14日)に一般発売されました。そして、ちょうどそれに挟まれた1月9日に第7回東宝シンデレラが開催されています。萌音・萌歌や美波や紘菜はそこでデビューしたのです。グランプリの萌歌は10才でした。凜も同い年だから当時10才だったのですね。それから学年は一つ下だけど、美波も10才だったし、ついでにいえば、次のシンデレラになる福本莉子も10才だった。それから12年が経ったわけですね。もちろん震災から12年ということでもある。その年の3月に震災があって、東宝は7月に「復興へのメッセージ~"いつか"プロジェクト~」を公開しました。萌音と萌歌が東宝のタレントになって最初に歌った曲は、由貴ちゃんの「いつか」だったわけです。12年って長いのか短いのか分かりませんが、萌音・萌歌・美波・紘菜・莉子は現在のような活躍ぶりだし、水嶋凜もデビューして、やっぱりいろんな意味で一回りしたのだなと思う。わたしはもともと「手をつなごう」が好きだったけど、それ以外の曲はけっこう久しぶりに聴きました。「のらねこ」とか「かくれんぼ」とか「折り合い」とかは三連符の曲で、あらためて由貴ちゃんの曲ってジャズやブルース風のものが多いんだなと気づかされる。武部が作曲した「うた」は、アイドル時代の最後に武部がつくった「Who」のアンサーのようにも聞こえるし、大森祥子が書いた「永遠の人」は、今聞くとなおさら「家族の食卓」のアンサーになってると感じさせる。亀井登志夫がみずから編曲した「予感」を聴いたのも久しぶり。当時は正直、武部のオリジナルアレンジの刷り込みが強すぎて、この亀井の新しいアレンジがいまいちピンと来なかったのだけど、今回あらためて聴いたら、なんだか涙があふれるほど感動してしまった。音質が向上したせいもあるかもしれないけど、うまく理由を説明できません。武部や亀井がそれを意識してアレンジしたのか分かりませんが、なんとなく2つの編曲には「横浜駅の変遷」が重ねられるようにも思える。亀井登志夫といえば、凜バージョンの「予感」が出たときに、とくにコメントとかは出さなかったけれど、じつは市村のレストランに亀井と許瑛子が集って、凜の話題でひとしきり盛り上がったみたいです。▶ https://ameblo.jp/kyoeiko/entry-12756346175.html許瑛子は、とくに第2回東宝シンデレラの小高恵美にたくさん曲を書いた人ですね。由貴ちゃんには「What」の1曲しか書いてないけれど。かたや亀井登志夫は、由貴ちゃんにはたくさん書いてるけど、小高恵美にはまったく書いてない。そんな別チームの2人がなぜ市村の店で落ち合うのかというと、もともと許瑛子は、康珍化や亀井との縁で作詞家になったんだそうです。ちなみに康珍化は、由貴ちゃんに曲を書いたことはありませんが、市村や長谷川康夫とは年齢も近くて同じ早稲田出身だから、もしかしたら面識があるのかな…なんて憶測もしています。由貴ちゃん絡みでいうと、金子修介と野田秀樹と許瑛子の関係なんかも気になるんだけど、その話はまたいずれ。話がどんどん脱線しますが、小高恵美といえば、去年から「デビュー35周年記念プロジェクト」なる企画が進行中で、今年はなにやら怪獣映画にも主演するらしい。監督は「ネズラ」を撮った横川寛人です。金子修介も大映のガメラを平成になって復活させた人だけど、横川寛人も大映の怪獣になるはずだったネズラを令和に復活させた人(笑)。とはいえ、小高恵美はあくまでもゴジラ女優だと思うので、次回作で横川寛人が復活させるのは、おそらく東宝系の怪獣じゃないかしら?えーと…「予感」の話でしたね!(笑)いまや「予感」には、オリジナルの武部アレンジと、亀井アレンジと、凜バージョンの武部アレンジがあります。凜バージョンの武部アレンジは、まるで由貴ちゃんの過去の曲のサウンドのエッセンスを、いろいろと散りばめながら組み合わせたようだった。つーか、絶対そうでしょ。「いちご水」や「3年目」のようなピアノの音も聞こえるし、「千の風音」や「体育館は踊る」のような弦楽のサウンドも聞こえるし、最後のほうには「風・夢・天使」のオルガンのような低音も聞こえます。「卒業」のイントロや、「月野原」のメロディが、どこかしらに入ってる気がしなくもない。「土曜タマ」のようなサウンドの遊びや、「さよなら」や「ひまわり」に通じるようなビート感も感じます。凜バージョンの「予感」で、いわゆるジャケ写(配信の場合もそう呼ぶの?)の撮影をしたのは齋藤清貴でした。アイドル時代の由貴ちゃんの写真のほとんどを彼が撮ったわけですが、武部のアレンジャーとしてのキャリアと同様に、齋藤清貴の写真家としてのキャリアも斉藤由貴から始まったといって過言ではない。つまり、市村も、武部も、齋藤清貴も、凜にとっては「親戚のおじさん」みたいな感じなのですね。凜のドラマデビュー作になった「直ちゃんは小学三年生」も、あとになってTVerの再配信で見たのですが、あそこで凜にキャッチャーの役を当てたスタッフも、きっと由貴ちゃんのドラマデビューが「野球狂の詩」だったことを意識したんでしょうね。「母親がピッチャーだったから、娘にはキャッチャーをやらせよう」的な。NHKの朝ドラ「ちむどんどん」では、あきらかにスケバン的な役だったし(笑)。人知れずそういうネタを考えるおじさんやおばさんたちが、業界のなかにたくさんいるんだろうと思う。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 9, 2022 その一方、凜の「予感」のMVのほうは、美大で映像を専攻していた凜が自分でディレクションをしました。赤いラインの銀色電車も出てくるのですが、さすがに東横線じゃありませんよね。わたしは鉄オタじゃないので、どこの車両か分からないけど、ネットで写真を見くらべたら、いちばん似てるのは京成電鉄かなと思う。凜は「和装が好き」「京都が好き」「和風建築が好き」と言ってて、インスタには浴衣の写真もアップされています。このMVでは和装こそしていませんが、やはり全体的に懐かしい和のイメージで、由貴ちゃんの曲でいったら「ぴいひゃら」や「少女が春の縁側で」(夏だけど)の雰囲気に近い。わたしは、プライベートの由貴ちゃんに和装のイメージがあまりないのだけど(子供のときの七五三みたいな写真しか思い浮かばない)、和モノが好きな凜の感性は、ズルっとした格好で異国的な横浜の町に馴染んでいた母親の嗜好とはすこし違っています。凜は、母親の新品の浴衣を盗んで自分のものにしたと書いてましたが、逆にいえば母親があまり浴衣を着ないのかもしれません。由貴ちゃんは、かつて長女のことを「傍若無人な女王さま」みたいに言ってたから、どんなにか我が強い女の子なのだろうと思っていました。弟の分まで平気で奪って食うとかいう話だったし、シンデレラどころか意地悪姉さん的なキャラクターを想像していたのよね(笑)。でも、実際の凜は、予想に反して、だいぶおっとりしていて、京都風のはんなりした文化が好きらしいし、ミュージカルの公演中は「凜デレラ」とも呼ばれていました。どうして子供のころは、あんなにも母親とバトっていたんだろうか?母親のほうに問題があったのでは? 血液型は由貴ちゃんと同じB型なんだけどね。ちなみに浜辺美波や福本莉子もB型だから、東宝の女優はB型率が高い。◇さて、凜の話はここまでにして。このたび再発された『何もかも変わるとしても』には、予約特典として3曲のライブ音源を収めた「YUKI SAITO 2021~2022 SPECIAL LIVE CD」が付録されています。こちらのビクターの公式ページにはまだ曲目が掲載されていませんが、こっそりネタバレすると「金色の夜」「Woman」「Sweet Memories」の3曲です。この付録CDは濃密でした。1986年に「土曜日のタマネギ」と「かなしいことり」をカップリングにした12インチシングルも濃密な1枚だったと思うけど、それに匹敵する内容だと感じます。50代も半ばになって、こういうものを出してくる斉藤由貴はただものじゃない。2017年の風街ライヴで由貴ちゃんが「情熱」を歌ったとき、由貴ちゃんのファンではない人たちまでが衝撃を受けて「まるで空間が歪むようだった」なんて感想をネットにあふれさせてたのを思い出します。まさに、この3曲を聴いているあいだ、わたしの部屋の空間が歪むような感じがする。ある意味では、ちょっと怖いのだけど、そのくらい濃密な恋の表現なのよね。こういう表現をするときの斉藤由貴は尋常ではない。1曲目の「金色の夜」は、2021年のクリスマスの音源だと思うけど、そのときすでに上田知華が亡くなっていました。でも、一般に公表されたのは翌年の4月だったから、由貴ちゃんもそれを知らずに歌っていた可能性が高い。2曲目の「Woman」は、言わずと知れた薬師丸/松本/ユーミンの曲だけど、由貴ちゃんが薬師丸の曲を歌ったのはこれが初めてだろうと思う。ユーミンの曲にかんしては、デビューのときのテスト歌唱で「時をかける少女」を歌ったらしいのだけど、長岡はまだそれを公開してませんよね。松本との対談では「ダンデライオン」が好きだとも言ってたけど、それも歌ったことはないと思う。上白石萌音は、すでに「Woman」も「ダンデライオン」も歌っているけれど。3曲目の「Sweet Memories」は、これも言わずと知れた聖子/松本/大村の曲。おそらく昨年末の音源だと思います。やはりデビューのときのテスト歌唱で、由貴ちゃんは松田聖子の「夏の扉」と「Sweet Memories」を歌っていて、その音源はすでに長岡が公開してます。「夏の扉」を作曲したのは財津和夫だけど、編曲したのは大村雅朗ですから、その意味では大村に関係する作品を2曲はカバーしたことになる。なお、由貴ちゃんの『ripple』には、Special Thanksとして大村雅朗の名前がクレジットされてますが、たんにハワイのスタジオに居合わせただけで、由貴ちゃんの作品への音楽的な関わりはひとつもなかったはずです。谷山浩子バージョンの「MAY」は大村の編曲です。念のために繰り返しますが、このライブ音源を収めた付録CDはあくまでも予約特典なので、これから購入しても手に入らないんだろうと思います。あしからず。先日の武部のラジオでは、2年後の40周年なんて話も出てましたが、ひきつづき厳選したライブ音源や映像を公開する企画にも期待してます。
2023.03.01
先月11日に高橋幸宏が亡くなりましたが、今月8日にはバート・バカラックが亡くなったとのことで、この機会に由貴ちゃんの「エイプリルフール」のことを書いておきます。ほんとうは音楽惑星さんのサイトで話すつもりでしたが、あちらの対談は『moi』まで辿り着ける自信がなくなってきたので(笑)。◇アルバム『moi』(モア)は、結婚直後の1994年12月に発表されていますが、そのなかで由貴ちゃんは、ハル・デヴィッドが作詞したバカラックの「The April Fools」を、まるでアルバムのテーマ曲のように扱い、日本語詞までつけている。おりしも昨年末のライヴで、由貴ちゃんは《嘘》をテーマに選曲しましたが、この「The April Fools」も、やはり《嘘》についての曲です。その内容は「今だけの真実」にも通底しています。もともとは、1969年の映画『幸せはパリで』の主題曲で、一般にはディオンヌ・ワーウィックの歌唱で知られています。映画の原題が『The April Fools』なのですが、カトリーヌ・ドヌーヴとジャック・レモンによる不倫のお話。由貴ちゃんがこの曲を『moi』で取り上げたのは、それに先行する高橋幸宏のバージョンに触発されてのこと。幸宏のカバーによる「The April Fools」は、彼の83年のアルバム『薔薇色の明日』に収録されています。なお、高橋幸宏が86年に主演した大林宣彦の映画『四月の魚』も、やはりエイプリルフールについての映画です。◇由貴ちゃんが91年に書いた、「悪気のない馬鹿な僕ら」という短編小説(『透明な水』所収)にも、この曲について語られるシーンがあるのだけど、もとをただせば、1987年1月に、由貴ちゃんが高橋幸宏のラジオ番組にゲスト出演したとき、その冒頭で幸宏バージョンの「The April Fools」が流れました。当時の由貴ちゃんは、矢野顕子や高橋幸宏の曲をよく聴いてたらしいのですが、そのことをFM東京の番組で発言したら、幸宏のラジオ番組『Stand Up Please!』に招かれたのです。とくに由貴ちゃんは、幸宏の85年の『Once A Fool,...』が好きだったようです。◇87年1月といえば、由貴ちゃんがNHK「紅白」で大役を務めた直後。その年の6月には「レミゼ」でコゼット役を務めることになる。デビューからわずか2年ですが、すでに絶頂期を迎えていました。ただし、高橋幸宏のほうは、あまり斉藤由貴のことを知らなかったみたい。かたや由貴ちゃんは、(おそらく音楽を聴いての印象でしょうが)幸宏に対して「非人間的」なイメージをもっていた、とのこと(笑)。由貴ちゃんは、中学生のころにデヴィッド・シルヴィアンが好きだったし、けっこうニューウェイヴ系の音楽にも接していたので、幸宏の「非人間的」なイメージにむしろ惹かれたのでしょう。◇そのラジオ番組のなかでは、「The April Fools」についての言及はなかったのですが、のちにBOXセットの鼎談で市村や長岡に話したところによると、由貴ちゃんは85年の『The Brand New Day』というベスト盤で、幸宏バージョンの「The April Fools」を聴いたようです。ラジオ番組のなかで話題になったのは、バカラックの「The April Fools」のことではなく、由貴ちゃんが作詞した「予感」と、ピーター・バラカンが作詞した幸宏の同名曲、すなわち「Something In The Air ~予感~」のことでした。もしかしたら、その後の87年9月に、由貴ちゃんが発表した『ripple』というアルバムも、幸宏の同名曲「ripple」に関係があるかもしれません。さらに由貴ちゃんと幸宏は編集者の秋山道男のことも話題にしていました。秋山道男は、YMOの写真集やツアーパンフを手掛け、YMOの散開後に「二代目YMO」を名乗った人物で、じつは市川準が演出した由貴ちゃんの「漂流姫」も、秋山のコンセプトによるものでした。◇YMOやムーンライダース人脈との繋がりは、斉藤由貴よりも、圧倒的に原田知世のほうが強いわけだけど、じつは由貴ちゃんにも、わずかながら高橋幸宏との接点があり、大森一樹の映画では、かしぶち哲郎との接点もありました。生前のかしぶち哲郎は、由貴ちゃんに「自分の曲を歌ってほしい」と本気で話していた。さらに、鈴木慶一も、由貴ちゃんの「かなしいことり」を聴いて、たこ八郎の追悼曲「悲しいしらせ」を書いたらしいし、松本隆と一緒に制作したクミコの『AURA』では、由貴ちゃんの「情熱」をリアレンジしています。近年の由貴ちゃんは、坂本美雨のラジオ番組に呼ばれることもあるし、自分のライブでは矢野顕子の「中央線」を歌ったりもしている。なので、松本隆との関わりもさることながら、意外にYMOやムーンライダースの人脈とも接点はあります。◇バカラックの曲に話を戻すと、アルバム『moi』が発表されたのと同じ1994年に、フジテレビで放送された『私の葬送行進曲』という番組でも、由貴ちゃんの登場回に幸宏の「The April Fools」が使用されました。これは、当時のフジテレビの深夜番組で、週替わりの有名人が「死」について思いを巡らせるドキュメンタリー。そこで由貴ちゃんは、キャノンのフィルムカメラを片手に、横浜のホテルニューグランドを出発し、野毛山動物園や、大岡川に浮かぶ船の上で写真を撮り、「象の犬死に」の話とか「川に沈んだ船」の話とか、井伏鱒二の《さよならだけが人生だ》の話などを、思いのままに、とりとめもなく喋っています。◇そして、由貴ちゃんがラジカセのボタンを押すと、幸宏の「The April Fools」が流れてくる場面もあって、由貴ちゃんは、それを聴きながら、何やら「プラハリアン」の内容に似た即興詩を書いています。古いバイオリンケース / 欠片ほどの子供心寂しそうにうずくまる / 埃たちと一緒にそれはそれは寂しそうに少年 / 冒険 / 広い野原に / タタ、タタ、タタと「宝物、幽霊船、そら爆発だ!」なんて風に狂おしいくらい駆け回っていたのに町にあるものって黒い帽子の大人達と煉瓦道とガス灯ぐらいはあ退屈だ、すぐボクを殺しに来るさこれを読むと、「ガス灯の煉瓦道をやってくる黒い帽子の大人達」が、死神のイメージになっていることがわかります。これって、もちろんチェコのプラハや、横浜の馬車道のイメージもさることながら、映画『アマデウス』からインスピレーションを得ているようにも思える。モーツァルトのもとへ死神が来るのは、プラハではなく、ウィーンですけれど。ちなみに、フジで『私の葬送行進曲』を演出したのは、長嶋甲兵です。長嶋甲兵は、その後、97年の詩のボクシングや、14年に是枝裕和とともに作った震災ドキュメンタリーなど、硬派な仕事で有名になっていきますが、由貴ちゃんとは、『わたしが子どもだったころ』の演出、『名曲探偵アマデウス』のプロデュースなど、NHKの番組でも関わりがあったし、井上陽水や柳美里など、由貴ちゃんに縁のある人物を取材した番組も作っています。結婚する直前の斉藤由貴が、はたして「The April Fools」にどんな思い入れを持っていたのか、長岡和弘や長嶋甲兵は知っているかもしれません。なお、この『私の葬送行進曲』のなかでは、サイモン&ガーファンクルの「夢の動物園」や、エンニオ・モリコーネの「A Neighborhood Song」や、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」「ぼくの伯父さん」などの映画音楽も使われていましたが、それらが由貴ちゃんの選曲だったかどうかは分かりません。◇バート・バカラックが亡くなったのと同じ今月8日には、舞台美術家の小竹信節も亡くなったそうです。寺山修司の天井桟敷で美術を担当した人ですが、相米慎二の『雪の断章』に出てくる自動人形は彼が制作したものです。
2023.02.12
上白石姉妹と美術にかんする話。わたしは、以前、「萌歌の美術の好みはよく分からない」と書いたけど、今回のAERAの記事によると、≫印象派が好み。≫画家であればフォーヴィスムの創始者でもあるアンリ・マティスが大好き。とのこと。まあ「マティスが好き」というのは前にも言ってました。でも、萌歌の嗜好からは、さほど印象派の要素を感じなかったのですよね。姉の萌音が、≫印象派が好き。とくにモネが好き。というのは、とても分かりやすいけど、マティスは印象派に比べてかなり現代的だし、やはり萌歌の好みは、ピカソ&マティスが軸になってると考えるほうが、わたしにとっては分かりやすい。◇もともと、美術史におけるマティスの位置づけは分かりにくい。あまりにも現代的だから、近代の《象徴派》にも《印象派》にも、そして《野獣派》にさえも収まりきらない面がある。そのポップなモダニズムは、現代のグラフィックデザインや、むしろイラストレーションに近いもので、いわゆる「西洋美術史」の中には位置づけにくい。アカデミックな伝統との断絶とか、従来的な美術史カテゴリーからの逸脱という点では、コクトーにもルソーにもゴーギャンにも同じことは言えますが、強いて分類するなら「ポスト印象派」ってことでしょうか。◇これは、ちょうどエリック・サティの音楽が、ドビュッシーやラベルなどの印象派とはだいぶ違って、いわゆる「西洋音楽史」の中に位置づけにくいのと似ている。さしずめフランス近代が生んだ鬼子なのですね。実際、エリック・サティ(1866年生)と、アンリ・マティス(1869年生)は3才しか違わないし、出身も同じフランス北部だったりする。そして、なにより、サティの「家具のような音楽」と、マティスの「肘掛け椅子のような絵」は、ほとんどコンセプトが同じなのですよね。今でいうなら「アンビエント」ってこと。◇大久保恭子は、コクトー&ピカソ&サティの『パラード』(1917)と、マティスの『ジャズ』(1947)とを関連づけています。前者は、見世物小屋のパレードを描いたディアギレフのバレエリュス作品。後者も、モチーフが似ていて、サーカスや演劇を切り絵と言葉のコラージュで描いたアートブック。両作品には、2つの大戦をまたいで30年の間隔があるけれど、どちらにも「ジャズエイジのモダニズム」というべき通俗性がある。ちなみに、アポリネールが「シュルレアリスム」の語を初めて用いたのは、コクトー&ピカソ&サティの『パラード』に対してです。こちらは山村浩二のアニメ。サティとマティスの近似性については、もっと多くのことが考えられねばならないし、そうでなければ、彼らはいつまでたっても、「近代の鬼子」みたいな位置づけに据え置かれる。とくにフランスの近代文化は、ジャンル横断的にとらえなければ見えてこないものが多い。戦後の日本人は、そういうことをすっかり忘れてしまったのだけど、戦前(とくに大正期)の日本人は、比較的そのことがよく分かっていた気がします。◇ちなみに、わたしも、昔から「マティス的」なものが好きでした!それは、より正確に言えば「ミック板谷的」なものですがw「マティス」と書くより「マチス」と書くほうがしっくりくる。わたしが「ミック板谷的」なものを意識するようになったのは、同世代の例に違わず、ゴンチチのアルバムジャケットの刷り込みがあるから。わたしが愛聴してたのは『マダムQの遺産』です。そもそもゴンチチのCDを雑誌で紹介してたのは、たぶん由貴ちゃんだったと思う。ちなみに『マダムQの遺産』に太田裕美が参加してるのは、もともとプロデューサーが福岡智彦だからです。まさにゴンチチの音楽なども、サティやマティスを基礎にしていたところがある。(とくに初期のころは)◇ミック板谷みたいな画風は、もとはといえばマチスやコクトーに始まるわけですが、その後のさまざまな画家にも見られます。個人的には、パウル・クレーやサミー・ブリスにもそれを感じるし、ポーラ・マッカードルとか、ロジーナ・ワハトマイスターとかにも感じてしまう。岡本太郎にもそういう面がなくはないwそういう作品を見るとき、わたしの頭の中には、どこかでゴンチチの『マダムQの遺産』の音楽が鳴ります(笑)。とりわけ「バスで見た女ひと」という曲。
2023.01.04
昨夜は、配信で由貴ちゃんのビルボードライブ。in 横浜。なんだか、とてつもなく理想的な内容で、とくに前半5曲は「わたしのための選曲?」って感じ。いきなり「つけなかった嘘」で始まるし(笑)。由貴ちゃん自身も「大好きな曲」だって!もしかして、わたしの影響を受けちゃった?…なんちゃって。この「つけなかった嘘」は嘘をつかない曲なのだけど、そのあとは嘘をつく曲を4つ。彼がいることを今まで黙っていた曲。あなたからのメッセージを彼女に伝えなかった曲。本当と嘘のストライプの曲。冬に船で不実に耽る曲。ちなみに「金色の夜」も偽善者の歌なんだけどね。あまりに嘘が重すぎて今回は選ばなかったのでしょう(笑)。編成もアレンジもわたし好みだった。Andy Bevanのフルートも素敵で、本格的なジャズバンドのライブって感じでした。KAZCOが歌った「What Child Is This?」も由貴ちゃんの「SWEET MEMORIES」もジャズの雰囲気が濃厚。冒頭に歌われた「Deck The Halls」と「What Child Is This?」は英国のキャロルですよねえ。ポピュラーなクリスマスソングじゃなく、伝統的なキャロルを選ぶところも由貴ちゃんらしくてよかった。「What Child Is This?」ってのは、もとは卑俗な内容の「グリーンスリーブス」をキャロルに仕立てた不思議な雰囲気の曲。すこしダークな感じが個人的にも好き。今回は「ひまわり」と「DOLL HOUSE」を歌ったこともあり、「MAY」や「土曜タマ」などの谷山作品を珍しく歌わなかった。大森一樹が亡くなったので「MAY」や「さよなら」を歌うとしたら意味合いがいつもとは違うと思ってたけど、むしろあえて触れなかったかもしれません。カバーコーナーは、前述の松田聖子の「SWEET MEMORIES」とNOKKOの「人魚」。それぞれ松本の曲、筒美の曲ってことでもある。「SWEET MEMORIES」はデビュー時にテスト歌唱したもののひとつ。当時の歌声もハマっていたけど、今の歌声でもやはりハマっている。正直、本家よりも由貴ちゃんのほうがいい(笑)。4ビートの曲だからジャズの編成にもぴったり。NOKKOとは、去年のラジオ出演あたりから交流が続いてるようです。NOKKOは熱海に住んでるはずだけど、湘南のモールで食事したって。DJ HASEBEの「Bayside Lover」の話も出ていました。わたしにとって今回のMVは、かつて藤竜也と共演した「湘南物語」以来の大ヒットです!なんならミニドラマに仕立ててほしいくらい(しょうもない脚本でもいい。雰囲気さえあれば)。やっぱり由貴ちゃんには、横浜とか湾岸を舞台にした映像作品に出て欲しいという気持ちが強いのです。≫Bar「StarDust」&「POLESTAR」なお、車の運転には注意しましょうね(笑)。由貴ちゃんも横山剣も走り屋だから。ちなみににDJ HASEBEは、昨夜の1stステージに来ていたそうです。萌歌も、去年あたりから江ノ島や鎌倉周辺を巡ってましたが、目下「AERA」の特集記事 では昭和の横浜を巡ってます。昭和といっても、わたしらの知ってる昭和じゃなく、戦前の昭和にまで遡って。はじめは昭和2年開業のホテルニューグランドから。「プリンアラモードやナポリタンスパゲティの発祥」「占領時代にマッカーサーの執務室があった」「チャップリンが泊まったことがある」とかはなんとなく知ってたけど、ジャン・コクトーが来てたことを今回の萌歌の記事で初めて知りました。コクトーと横浜に縁があったのね。由貴ちゃんの「双頭の月」は、おそらく「双頭の鷲」からの引用なのだけど、これはハプスブルグ家の紋章であると同時に、ジャン・コクトーの戯曲&映画のタイトルでもある。ルートヴィヒ2世やエリザベートをモデルにした物語ともいえますが、要するにハプスブルク家の悲劇的な王家の人々の物語なのです。なぜ由貴ちゃんが「双頭の鷲」を「双頭の月」に置き代えたのかについては、そのうち音楽惑星さんのサイトで話すつもり。萌歌は、最新の記事でジャック&ベティを訪ねています。プライベートでも、関内ホールや日ノ出町視聴室あたりに出入りしてるっぽい。一昔前なら"ディープな界隈"とか言われてた地域ですよね。カネコアヤノとかも日ノ出町あたりを地元の庭にしてるのでは?(笑) 萌歌は、関内ホールに「あんなに優しかったゴーレム」を観に行ったようです。「続・時をかける少女」の上田誠の舞台ですね。そして萌歌は「恋する惑星」以上に「花様年華」が好きになったと!わたしに影響されちゃった?…なんちゃって。なお、アレック・ソスの写真展に行った話も気になったので、こちらも音楽惑星さんに協力してもらって「ON THE ROAD」と「BY THE MISSISSIPPI」の関係をまとめておきました。≫ジャック・ケルアックとアレック・ソス昨夜のライブの話に戻りますが、由貴ちゃんが凜のデビューに言及したのは今回が初めてだったはず。わたしらの予言どおり「シンデレラストーリー」が再演されたこともあるけれど、音楽惑星さんは5年前に「長女をメディアに出したらいいのでは?」と東宝にメールしていたらしい。もしかしたら自分の責任かも…とすこし気にしてるようです。今回のラスト曲「永遠のひと」は、やはり凜を意識した選曲だったように感じる。ところで、東宝シンデレラたちは1年前の年末年始も大忙しだったけど、今年もやはり日テレを中心に出まくっていて、すでに「初耳学」には白山乃愛ちゃんが出演してたし、一昨日は「しゃべくり」に萌音が山本耕史と一緒に出演、そのあとの「おもちゃ屋MISIA」には美波が出てました。NHK朝ドラには紘菜が出演中。昨夜はテレ朝で「科捜研の女」が最終回、次の月曜はフジで「エルピス」が最終回。12月28日には、萌音が司会を務める日テレの「今年イチバン聴いた歌」に由貴ちゃんが出演するらしい。そして1月10日からはNHK版の「大奥」がはじまる。日テレの「ファーストペンギン」が素晴らしかった森下桂子の脚本で、由貴ちゃんは春日局の役。堀田真由も、山本耕史も、貫地谷しほりも出てくるので楽しみです。ライブ配信は12月27日まで。https://news.tv.rakuten.co.jp/2022/12/saitoyuki-archive.html4ヶ月連続企画 斉藤由貴セレクション…なんてのもあるらしい。https://www.homedrama-ch.com/news/408何もかも変わるとしても [SHM-CD]+YUKI SAITO 2021~2022 SPECIAL LIVE CD
2022.12.21
萌歌が昨夜の「adieu LOCKS!」で、ウディ・アレンの『ミッドナイト・イン・パリ』の話をしていました。わたしは、この映画を観てませんが、調べてみると、現代の米国人が、ベルエポック期のパリへタイムスリップする内容らしい。そこで、フィッツジェラルドとか、ヘミングウェイとか、コクトーとかダリとかピカソに遭遇する…みたいな話なのですね。番組で紹介した、パリの地下鉄が思い浮かぶという映画音楽は、もともと萌歌が好きな『アメリ』のテーマと同じ三拍子のワルツ。じつは最近、萌音がヘミングウェイの「老人と海」の話をしていたし、もともと萌歌はピカソの「ゲルニカ」と関係が深いので、(これはスペイン語圏のメキシコで暮らしたことの影響もある)もしかしたら、萌歌は姉と一緒に映画を観たのかもしれません。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) September 12, 2022— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) November 2, 2022 ◇萌音も、萌歌も、しばしば美術への関心を口にしますが、萌音の場合は、さすがに名前が「モネ」だけあって、たぶん印象派が好きなんだろうなあという感じがあり、事実、最近も《モネと萌音》のコラボレーションが話題になっています。モネと萌音 また、萌音萌歌はともに「赤毛のアン」を演じてきましたが、赤毛のアンの時代も、じつはジャズエイジやベルエポックの時代に重なっている。わたしは、ドラマ「アンという名の少女」に登場した同性愛者の大叔母が、ガートルード・スタインをモデルにしてるんじゃないかしら?と思っていましたが、ウディ・アレンの映画にも、そのガートルード・スタインが出てくるようです。このブログ的にいえば、押井守が担当した「ルパン三世PART6」の、シェイクスピア&カンパニー書店がらみの内容も、当然ながらこの時代に関係する。◇かたや、萌歌のほうは、大学でひととおり美術史を学んだはずだけど、具体的にどういうものが好きなのかは、正直よく分からない。なんとなく現代美術が好きそうではあるものの、意外にアンドレ・ブルトンの本を手にしてる写真があったりして、シュルレアリスムへの関心も気になるところです。ウディ・アレンの映画にも、コクトーや、ダリや、ブニュエルなど、当時のシュルレアリストたちが登場するらしいのです。(ちなみに、わたしはブニュエル推し!)アンドレ・ブルトンと萌歌 ◇しかし!なんといってもシュルレアリスムが好きだったのは、彼女たちの先輩にあたる斉藤由貴なのですよねえ。由貴ちゃんは、昔からジャン・コクトーやルネ・マグリットが好きでした。1989年に、由貴ちゃんが長岡和弘と一緒にベルギーを訪ねたのは、おそらくマグリットが目当てだったからだろうし、2000年代になってプラハを訪れたのも、やはりシュルレアリスムへの関心と無関係ではないはず。英国の「不思議の国のアリス」も、プラハの絵本や人形劇の文化も、この時代のシュルレアリスムの潮流と無関係ではないからです。かつて由貴ちゃんが作詞をした「迷宮」という曲も、ルソーやダリの絵画の世界をモチーフにしていたし、現在、彼女が出演しているドラマ「ノンレムの窓」にさえ、ダリやらマグリットやらの要素が盛り込まれています。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 9, 2022萌音が、かねてから原田マハを愛読してるのは有名だけど、原田マハの出世作である「楽園のカンヴァス」も、まさにアンリ・ルソーの絵が表紙になっています。つまり、斉藤由貴の「迷宮」と、原田マハの「楽園のカンヴァス」は、同じルソーの作品を題材にしていると言っていい。原田マハは、その物語を岡山の大原美術館のシーンから書き始めましたが、ちょうど岡山で朝ドラ「カムカム」が撮影されていたころ、由貴ちゃんも、萌音も、大原美術館を訪れていました。(そこにはもモネの「睡蓮」も展示してあります)— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) January 3, 2022斉藤由貴と原田マハの直接の接点は思い当たりませんが、かつて由貴ちゃんが『月カド』で連載をしていたころ、同じ雑誌でコラムを書いていたのが原田マハの兄の原田宗典でした。そして、近ごろ公開された萌音の書棚を見たら、ちゃっかり原田宗典の本がド真ん中に置いてありました(笑)。萌音も萌歌もあまり漫画は読まないはずですが、なぜか高野文子の「おともだち」がありますね。かつて由貴ちゃんは「絶対安全剃刀」を絶賛していました。◇前にもこのブログに書きましたが、萌歌が、J-WAVEで「LOVEFAV」をやっていたとき、「銀色夏生の詩集と一緒にクリムトの葉書を送ってくれた人がいる」という話をしていて、わたしは、このエピソードがずっと気になっているのですが、それは、クリムトが世紀末ウィーンのファムファタルの画家だからであり、結局のところ斉藤由貴の関心領域が、ウィーンやプラハを舞台にした末期のハプスブルク王宮文化だからであり、コクトーやヴィスコンティへの関心もそこから生まれていたからです。(もともとこれは萩尾望都をはじめとする少女漫画からの影響ですが)シュルレアリスムというのは、いわばプラハに生まれてパリで広まったのだけど、由貴ちゃんの場合も、フランス文化への関心がそれなりにあって、それがルソーの引用やドビュッシーの愛聴に繋がったり、自分のことを「コメディエンヌ」と規定したりすることに繋がっています。そして、斉藤由貴のファンならみんな知っていることですが、水嶋凜の本名も「モネ」です。これがたんなる偶然なのかといえば、案外そうではないかもしれません。ちなみに水嶋凜は、多摩美術大学を卒業しています。追記:「プラハとシュルレアリスムの関係」について、誤解を招くといけないので、補足しておきます。わたしは「ギヨーム・アポリネールがプラハのユダヤ人街でシュルレアリスムの可能性を直感した」と思っていて、その考えから「シュルレアリスムはプラハで生まれた」と書いてますが、実際には「シュルレアリスムはパリで生まれた」という説明のほうが一般的だと思います。それから「プラハの人形劇文化」(←由貴ちゃんのプラハへの関心はこれがきっかけ)は神聖ローマ時代のドイツ支配下で生まれたものであり、かたや「プラハの絵本文化」のほうは共産主義時代のソ連の影響下で発展したわけなので、1910年代のシュルレアリスムの発生とは時代的にも無関係です。ただ、プラハの文化が異民族間の葛藤のなかで地下化したり歪んだりする特性は一貫していて、アポリネールがプラハのユダヤ人街でシュルレアリスムの可能性を直感したのも、そういう「都市の特性」と無関係ではないとわたしは感じているわけです。もちろん、これもわたし個人の考えなので、まったく一般的な解釈ではありません。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 8, 2021
2022.10.18
上白石萌歌の新作『adieu3』。先行して発表されていた1曲1曲は、あいかわらず通好みで敷居が高いかなあと思ってたけど、アルバムを通して聴いてみると、意外にキャッチーで、なにより曲順がとても良い。アーティスティックな度合いは増してるはずなのに、不思議なくらい、すんなり耳に馴染んできます。結果的には、今までの中で、いちばんポピュラリティを感じる仕上がりになっている。ラストの曲は、小袋成彬が作・編曲をした「ワイン」。タイトルどおり大人っぽいというだけでなく、やはりYaffleの編曲とは毛色がだいぶ違います。ネオソウルというか?英国系のクラブソウルというか?ソウルジャズ風のクールで官能的なサウンド。これまでは前面に出ていなかったけど、こういう感じが、小袋成彬の本来の音楽性にいちばん近いのかな。そして萌歌にとっては、けっこうな挑戦。◇じつは、上白石姉妹は、ソウルミュージックに対して、ちょっと苦手意識があるだろうと思う。これは、現在の20代の若者の全般的な傾向でもあります。まあ、日本人はもともとソウルミュージックが苦手なのです(笑)。とくに女性で「ソウル好き」なんて人は珍しかったし。昔だったら、ちょっと異質だと思われても仕方なかった。せいぜいのところ、マイケルやスティーヴィーやホイットニーを聴くのが精一杯で、いまでも一般の日本人は、ジェームス・ブラウンやアレサ・フランクリンまでは、なかなか受け入れられないのが実情ですよね。例外的に、1990年代に青春時代を過ごした世代のみが、比較的よくR&Bに親しんだのです。そして、宇多田ヒカルやMISIAや平井堅などが、日本の音楽シーンのなかにもR&Bを導入しました。けれども、2000年代以降になると、ふたたび日本人はソウルミュージックから疎遠になって、(というより洋楽全般から疎遠になってる)上白石姉妹の場合も、その例外とは言えません。◇萌歌は、J-WAVEの番組「LOVEFAV」で、洋邦のいろんな曲を流したけど、わたしが記憶している限り、ソウルミュージックはひとつも選曲していないはずです。(サッチモの「ラ・クカラーチャ」はかけたけど)萌歌のレコードライブラリーのなかにも、ソウルミュージックの作品は一枚もないんじゃないかと思う。唯一、黒人の音楽があるとすれば、ボブ・マーリーのレゲエのレコードだけですよね。もともと、日本人の洋楽に対する嗜好は、米国経由ではなくて、あくまでも英国経由なのです。これは、萌歌の場合にも完全に当てはまる。ジミヘンも、レゲエも、英国経由の黒人音楽だから。近年のクラブ系のR&Bやヒップホップも、ことごとく英国経由で日本に入ってきてるっぽいし、小袋成彬のサウンドにも英国的な解釈は入ってるんだと思いますが。◇一方、姉の萌音が3年前までDJをやっていた、ニッポン放送の「good-night letter」では、スティーヴィーの「心の愛」をかけたことがあります。日本人にもっとも愛されたソウルナンバーだとはいえ、この選曲でさえ、わたしにはちょっと意外でした。いまだに、このときの選曲は謎に感じている。萌音は、由貴ちゃんのチャリティミュージックソンに参加したとき、「I Saw Mommy Kissing Santa Claus」を歌い、Mステに出演したときには、リトグリのかれんの声が、「変声期前のマイケル・ジャクソンにそっくり」と言って、彼女に「I Want You Back」を歌わせてたこともある。なので、ジャクソン5の音源を姉妹で共有してる可能性はありますね。とはいえ、萌音の場合も、とくに「ソウル好き」とまでは言えないと思います。◇そんななかで、今回、萌歌が小袋成彬のジャズソウルみたいな作品に取り組んだのは、面白い領域への新しい飛躍だと言っていい。楽曲自体、日本語の歌としてはかなりユニークで、出来上がりもとても上手くいってます。姉の萌音が、新作の『name』で、カントリーみたいな土臭い音楽に挑んだのも驚きだけど、今回の萌歌のチャレンジも、なかなかに新鮮で、また次の展開が楽しみになりました。萌音が、より男らしく健康的になってるのに対して、萌歌のほうは、ちょっとアンニュイで官能的になってるかも。もし萌歌がソウルミュージックを聴いてたとすれば、(聴いてないと思うけど…)ダニー・ハサウェイとか、ロバータ・フラックとか、そこらへんかなあ??マーヴィン・ゲイとか??
2022.09.11
adieuの新曲「夏の限り」の考察2回目です。>>前回はこちら◇この歌詞には《わたし》と《あなた》が出てきますが、そのほかにも、《あなたの傷つくことを言う人》や《男の子》、《誘われる方》や《友達》や《あの子》などの登場人物が出てくる。重複があるとしたら、すくなくとも3人。多ければ7人?なぜこんなにたくさんの人が出てくるのか?ここにひとつの可能性が浮上します。すなわち、《わたし》と《あなた》はどちらも女性じゃないか、ってこと。そして、その2人の女性の周辺を、いろんな人たちが通り過ぎていくのです。すでに桐山もげるさんがその線での考察をしています。大好き柴田SideRoad〜かきかけのFANZINE日記〜(4)『夏の限り』の歌詞考察実際、柴田聡子がRYUTistに提供した「ナイスポーズ」という曲も、《私》と《君》という2人の女性のことを描いているそうです。◇その「ナイスポーズ」の歌詞は、おおよそこんな内容。私は、君の写真を撮りたい。でも、君は「思い出は目に焼きつけるべきだ」と言って、なかなか写真を撮らせてくれない。だけど、最後は、私のためにポーズをとってくれたよね!これもいろいろと謎の多い歌詞で、目に見えるものしか信じない《私》と、目に見えないものまで信じる《君》との関係を描いてるようでもある。— きりやま (@kiriyamaragain) September 1, 2022女性どうしの関係を描いていたのは、adieu×柴田聡子の前作「灯台より」も同じかもしれません。…というのも、以前、adieu creative staff が、次のようなツイートをしていたからです。この曲の登場人物は二人です。二人は年若いと思われます。一人は何らかの理由でどこかの灯台で暮らしています。そこにもう一人がたびたび遊びにくる、長居したりもする、そういう背景です。二人の関係性としては、家族・友情・恋愛、などどんな関係性にでもあてはまります。そうした要素が渾然一体になっています。わたしは当初、家族や友人どうしが、《鼻と鼻で話し合う》とか、《やわらかく歯の跡を残す》とか、そんなエロティックなことするわけないじゃん!…と思っていました。そもそも、このツイートは、柴田聡子自身のコメントなのか、adieuスタッフの独自の解釈なのかも分からず、あまり気にする必要はない、と思って無視していたのです。しかし、かりに柴田聡子の歌詞が、同性どうしの関係を描くこともありうるのだとすれば、俄然、見方は変わってくる。https://t.co/6hspo8P5jz— adieu creative staff (@adieu_staff) March 6, 2022 https://t.co/6hspo8P5jz— adieu creative staff (@adieu_staff) March 6, 2022それと同じことが「夏の限り」についても言えるのです。歌詞の冒頭には、こうあります。いつものように誘う男の子誘われる方「今日はやめとこう」はたして、この《誘われる方》とは何でしょうか?もし《男の子》が《わたし》を誘うのならば、ふつうに《わたし》と書けばいいはずなのに、なぜ、わざわざ《誘われる方》なんて書くのでしょうか?もしかしたら、ここには3人の人物がいるのかもしれない。つまり、男の子に《誘われる方の女の子》と、男の子に《誘われない方の女の子》です。そして、そこには一種の三角関係がある。しかも、それは、一人の男子を二人の女子で取り合うような三角関係ではなく、一人の女子を、男性と女性とで取り合うような三角関係です。◇さらに、こんな描写があります。今はずっともっと遠くに行けるあなたの背中くっついてたらどこかに着くこの1秒の長さに酔うあちこちあまりにも揺れる手を離したり離さなかったりこの部分について、桐山もげるさんは、《あなた》が運転するバイクの後ろに《わたし》が乗っている、という光景を見てとっています。つまり、ちょっと大人になった女子どうしの二人乗りなのです。そうして見ると、《あちこちあまりにも揺れる》という描写が、ちょっとエロティックにも見えてくる。◇ほんとうはずっと二人だけの世界に浸っていたいのに、周囲の社会は、それを容易には許してくれない。登場人物が多くなるのは、そのためかもしれません。…以前、長澤まさみは、『ラスト・フレンズ』というドラマで、同性(上野樹里)から愛される役を演じたことがあります。その後輩にあたる萌歌にも、案外、そんな役が合うかもしれないな、と思ったりする。女性を愛したり、あるいは女性から愛されたり。最近は、ゲイのドラマがとても多いけど、意外に、レズビアンのドラマはまだ少ないのですよね。女性どうしが激しく愛し合ったり、傷つけあったりするドラマも、けっこう面白いと思うのだけれど。
2022.09.08
Mステ。萌音の由貴語り。斉藤由貴の娘役を演じたことも!松本隆と筒美京平の!「卒業」聴いて「木綿のハンカチーフ」聴くと!心が震えるwwよくできました!>>「卒業」について>>「卒業」は「木綿のハンカチーフ」のエピソードゼロではない>>「AXIA~かなしいことり」
2022.09.03
今日で8月も終わりってことで、adieuの新曲「夏の限り」についての考察です。作詞・作曲は「灯台より」と同じ柴田聡子。歌詞には「あなた」や「わたし」や「海」が出てくるので、やはり前作との関連をうかがわせますね。ただし、ミュージックビデオのほうは、岩田紗羅のイラストによるアニメーションではなく、鳥畑恵美莉による実写映像になっている。アレンジはいつものとおりYaffleですが、イントロから歌い出しの部分を聴いた瞬間に思い出したのは、ジョン・レノンの「Oh My Love」や「Love」でした。歌詞の内容は、夏の終わりを描いているように思えます。夏の終わりといえば…adieuは、直近に出演したNHKの『The Covers』で、ユーミンの「Hello, my friend」を歌っていたので、おのずとその印象にも重なります。しかしっ!こちらのツイートを見たら、むしろ「やさしさに包まれたなら」との関連が指摘されている。桐山もげるさんのツイート。この前後のやりとりもあります。— きりやま (@kiriyamaragain) August 17, 2022つまり、子供のころには見えていたはずの神様が、いまはもう見えなくなった、…ということですよね。ミュージックビデオでは、額ぶちに飾られた真っ白な絵画を見つめています。子供のころは、そこに描かれていた何かが見えていたのでしょうか?…そういう夏ははなしかけても わたしのそばにはもういない…聞いてみたいけどあの日のように こたえる夏はもういない…呼び止める声にあの日のように ひびく夏はもういないこの歌詞において、見えなくなったのは「男の子」「あの子」のようでもあり、あるいは「夏」そのもののようでもある。「あなた」というのが何を意味するのかも分かりません。◇上掲の桐山もげるさんのツイートによれば、「夏」が子供時代の暗喩であり、「あたらしい季節(=秋)」が恋の時代の暗喩かもしれない、とのことですよね。だとすれば、これはちょっと独特の観念です。なぜなら、通常は恋の季節をようやく「春」と捉えるのだから。しかし、実際、柴田聡子は「若さとはとても大人びた状態」だと述べています。つまり、子供時代こそがすでに人生の「夏」であり、それ以降は、もう「秋」なのかもしれません。◇ちなみに、ユーミンの最初期の作品である「ひこうき雲」は、まるで亡くなった友人と交信しているような曲です。同じくユーミンの初期の曲には、ポカリスエットのCMでも使われている「瞳を閉じて」があります。♪遠いところへ行った友達 …と歌われているのは、ふるさとの離島から旅立った友人のことですが、これも亡くなった友人のことだと解釈できないことはありません。最初に挙げたジョン・レノンの「Oh My Love」も、亡くなった子供のことを歌った曲です。(作詞はオノ・ヨーコです)◇なお、Google で「adieu 夏の限り」を検索すると、YouTube のページが「The Edge of Summer」と表記されます。柴田聡子のオフィシャルサイト(英語版)にも同じ表記があります。注目すべきは、「限り」の英訳が《end》ではなく《edge》だということ。というよりも、《edge》を日本語に訳したのが「限り」なのかもしれません。おそらく《end》と《edge》とでは少しニュアンスが違う。たとえば「宇宙には限りがあるかないか」というときの「限り」。最果ての限界点。「夏の終わり」ではなく「夏の限り」。わたしは英語が苦手なので自信ありませんが、「The Edge of Summer」をグーグル翻訳にかけてみると、意外なことに「夏のはじまり」と訳されます。つまり、「Edge of ~」というのは、~の端はしであり、~の縁ふち/へりであり、~の際きわのことだから、場合によって、「はじまり」「入口」と訳す場合もあれば、「おわり」「出口」と訳す場合もあるのかもしれません。いずれにしても《季節の変わり目》ということなのでしょう。 夏の《end》ではなく《edge》。つまり、ギリギリの所に立っていて、なかなか先に進めない、という状態でしょうか?あるいは、ずっと夏にとどまっていたい、…という気持ち。◇柴田聡子が作詞・作曲した「ナイスポーズ」という曲にも、同じように「やさしさに包まれたなら」との類比が指摘されているそうです。— きりやま (@kiriyamaragain) August 18, 2022 ♪ぎりぎりで青だった横断歩道を渡らなかった私…という歌詞も気になりますが、こちらの考察は桐山もげるさんにお任せします。◇さて、今回の歌詞にも「海」が出てきます。前作の「灯台より」においては、この「海」もまた暗喩だったと思います。そもそも、札幌出身の柴田聡子にとって、海は、かなずしも美しくて楽しい場所ではなく、むしろ《畏れるべき場所》であるように見える。たとえば、こんな歌詞があります。いつも曇りで断崖絶壁(佐野岬)銃、向けられた もうここで終わりか(海へ行こうか)柴田聡子にとって、海とは命がけの場所なのです。灯台もまた、陸と海との「edge」にあって、ギリギリの所に立っていますよね。そこには、海への《畏れ》があるように思う。同じように、夏と秋との「edge」にも、なんらかの《畏れ》があるかもしれません。夏休みが終わると、命を絶ってしまう子供も少なくない。そういう繊細で傷つきやすい感覚に寄り添った歌かもしれません。前作「灯台より」の考察はこちらです。adieu×柴田聡子「灯台より」歌詞を分析・考察。その1adieu×柴田聡子「灯台より」歌詞を分析・考察。その2adieu×柴田聡子「灯台より」歌詞を分析・考察。その3同じく桐山もげるさんの考察はこちら。大好きな柴田聡子さんについて語りたい(9)『灯台より』の歌詞考察
2022.08.31
萌音のニューアルバム『name』は、予想とはだいぶ違っていました。とにかく明るい!まあ、彼女のことだから、「こういう時代にこそ明るいメッセージを…」という思いもあるのかもしれないけど、それ以上に、萌音自身がだいぶネアカになったんじゃないかしら?これは、ミュージカル女優ならではの明るさ、つねに舞台の世界でハイテンションを維持している人ならではの明るさ、…だと感じる。ここにあるのは、だれもが上白石萌音に抱いてきたような、「優しさ」やら「女性らしさ」やら「気づかい」やらではなく、どちらかというと、「細かいことは気にせず生きていこうよ!」みたいな男らしい明るさですよね。◇なにより、作家陣を一新したところも潔いのだけど、とりあえず、先行シングルにかんしては、それほど従来のイメージを裏切ってはいませんでした。むしろ、それ以外の曲のほうが聴きどころ。…まずは2曲目の「Jellyfish」。このルパン三世っぽい曲!てっきりスカパラの作品かと思いきや、意外にもカムカムの金子隆博の曲でした。(ちなみに萌歌はクラゲ好きです)そして3曲目の「チョイス」。まるで高田渡みたいなアシッドフォークは、てっきりハンバートハンバートの作品かと思いきや、意外にもモンパチのキヨサクの曲!◇かたや、スカパラの曲はというと、ちょっとオリエンタル風味を加えた和製スカですね。そして、ハンバートハンバートの曲はというと、けっこうガテン系の爽快なカントリーロックでした!…事前にどんなオーダーをしたのか分かりませんが、結果的には、書き下ろし8曲のうち、アーバンジャズとカントリーフォークが2曲ずつ入ってるという構成。なんとまあ、男らしいっ!聴いてるほうまでネアカになりそうです(笑)。◇なぜ、このアルバムについてのレビュー記事が、ネットにも、雑誌にも、ほとんど書かれていないのかと言うと、もはや従来のような言葉では、このような萌音の表現を形容できなくなっているからですね。でも、誰かがいちど口火を切れば、おのずとみんな新しい言葉で彼女を形容するようになる。それは、わたしにいわせれば「男らしさ」です!あるいは「勇敢さ」や「前進力」と言ってもいい。数々の舞台で座長を務めるミュージカル女優ならではの思い切りのよさ!それが、今回のアルバムを特徴づけている。いまや、「癒し」とか「柔らかさ」とか「透明感」といった言葉では、うまく形容しきれない彼女の新しい面が現れている…ということ。◇さて、そして、由貴ちゃんもカバーした「Tea for Two」(二人でお茶を)!有楽町を散歩する東宝の女優にお似合いの曲ですけど、とりわけバースの部分が素敵でしたね。(*^^*)
2022.07.27
水嶋凜が由貴ちゃんの「予感」をカバーするそうです。編曲はオリジナルと同じ武部聡志。レーベルも当時と同じポニーキャニオン。(現在の由貴ちゃんはビクターの所属ですが)◇いい選曲だと思います。わたし自身、「斉藤由貴の曲は色褪せない」というときに、真っ先に思い浮かべるのは、この曲です。斉藤由貴の屈指の名作。アルバム曲ではあるけれど、これをベストソングに挙げるファンは多い。これまでセルフカバーはありましたが、他のアーティストがカバーした例はたぶんないと思います。そして、水嶋凜がこれをカバーするのはふさわしい!もしかしたら、これ以降、いろんなアーティストにカバーされるかもしれませんね。ちなみに由貴ちゃん本人の作詞なので、もれなく印税も由貴ちゃんに入ります…(笑)この歌に出てくる「銀色電車」というのは、当時の東横線の車両ですが、現在はもう走っていません。おそらく80年代前半ぐらいに、由貴ちゃんが横浜と渋谷の往復時に乗っていた電車です。具体的に言うと、2008年の1月まで運行していた東急の8000系。1988年からは赤いライン模様が入ったものの、それ以前はステンレスむきだしの銀色の車両でした。かたや「幾千の人が行き交う」というのは、渋谷のスクランブル交差点のようにも思えますが、実際には、横浜へ帰ってきたときの街の風景を描いたらしい。◇しかし、(わたしは関東の人間じゃないので詳しくありませんが)現在の横浜駅や渋谷駅は、すっかり当時とは様変わりしていますよね。いまは両駅とも地下にありますが、2004年までの横浜駅は地上にあり、2013年までの渋谷駅は地上2階にありました。なので、この歌に描かれている光景はもう存在しないのでしょう。◇当時はホットカルピスのCMに使われていましたが、「風にふるえて動けなくなる」という一節があるので、わたしも、なんとなく初冬の都会の情景を思い浮かべます。いずれにせよ、亀井登志夫の美しいメロディの抑揚に、品のよい言葉が綺麗に無理なくおさまっていて、描き出される映像がメロディによく調和している。何げない日常の風景が、不思議なほど高貴な光をまとって見えてくる。ワイプは福本莉子。ほんとの娘&Eテレの娘。◇参考までに、東横線にかんする情報を抜粋で引用しておきます。(リンク先には昔の写真なども掲載されています)・東急8000系についてコンサートのトークの中で斉藤由貴さんが、”「予感」という曲に出てくる「銀色電車」は、横浜と渋谷を結ぶ東横線で使用されていた車両を指したものだが、最近は赤い電車しか来ない!”と怒っていました。種明かしをすれば、当時活躍していたのは「8000系」。皆が皆、ステンレスにしてしまうと、個性も見分けもつきにくいので、カラーアクセントが入ったわけです。この車両も先日東横線から引退し、現在は「新5000系」が主力になっています。https://info-railway.at.webry.info/200803/article_3.html7000系電車以来の流れを汲むアメリカ・バッド社のライセンスによるオールステンレス車で、機能最優先な直線基調の形態である。製造当初からしばらくの間、車体はステンレスの地色のままであったが、1988年(昭和63年)の春から夏にかけて先頭車の前面に赤帯が配された。2001年(平成13年)より廃車が開始され、東横線では2006年(平成18年)9月25日のダイヤ改正からは平日ラッシュ時のみの運行となっていた。2008年1月13日に、臨時特急としてさよなら運転が実施された(8000系さよなら運転)。そして、同月23日に東横線・みなとみらい線での8000系の旅客営業運転を終了した。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%80%A58000%E7%B3%BB%E9%9B%BB%E8%BB%8A東急8000系に特徴的な意匠がない理由は低コストにするためだったという。8000系は面白みのない姿だけれども、完璧な道具であった。もっとも、それも今となっては、という話で、当時はオールステンレス車体、未塗装で銀色の大型電車というだけで、非凡であり存在感があった。東横線では2008年1月13日にさよなら運転が行われ、記念ヘッドマークの取り付け、車内への記念ポスター展示、特急運用によって花道を飾った。その後、8000系のうち45両は伊豆急行に譲渡された。外観は8000系のまま、伊豆急行のシンボルともいえる青と水色の帯が入った。8両編成2本はインドネシアに送られ、首都ジャカルタ近郊の通勤電車として余生を送る。https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1906/07/news029.html・地上時代の横浜駅についてかつての東横線横浜駅は高架駅で、駅ビル「CIAL」に隣接していました。2004年1月30日限りで横浜~桜木町間が廃止になると同時に、高架駅も役目を終え、翌日よりみなとみらい線との相互直通開始に備えた地下駅に移転しました。https://japanese-autobus.at.webry.info/201308/article_4.html横浜~桜木町間の廃止、反町・横浜駅の地下化など、横浜界隈では様々な変化がありました。https://jyuden.com/zakki_tra/200401touyoko-01/・地上時代の渋谷駅について2013年(平成25年)3月16日に東横線渋谷駅 - 代官山駅間(約1.3km)が地下化され、渋谷駅で東京メトロ副都心線との相互直通運転が開始された。東急側ではアプローチとなる渋谷駅 - 代官山駅間の地下化工事完了に伴い、東横線の渋谷駅は地上2階から地下5階にある副都心線渋谷駅ホームに移設し、高架式ホームは廃止となった。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%80%A5%E6%9D%B1%E6%A8%AA%E7%B7%9A◇なお、水嶋凜は9月から舞台「シンデレラストーリー」に出演します。たぶん、彼女は、かなりの「おばあちゃん子」なのだと思うけど、大塚千弘が主演した当時の舞台も、子供のころからお祖母ちゃんの家のビデオでよく見ていたそうです。(おそらく母方の祖母=由貴ちゃんのお母さんのことだと思う)由貴ちゃんのお母さんも宝塚に憧れていた人なので、娘の作品にかぎらず、きっと芸能全般が好きなのでしょう。この「シンデレラストーリー」以外にも、アニメ版の「コゼット」やら、映画版の「レミゼ」やら、いろんなビデオが家に揃えてあったようです。ただ、水嶋凜は、由貴ちゃん自身がコゼットを演じた「レミゼ」は観てないっぽい。これは上白石萌音や生田絵梨花にも言えることですが、この年代の人たちが最初に見た「レミゼ」は、ジョン・ケアード版のミュージカルではなく、2012年の映画なのですよね。(萌音は、かろうじて最後のケアード版をロンドンで見たそうですが)ちなみに、わたしが最初に見たのは、まんが世界昔ばなしの「ああ無情」です。宮城まり子がアフレコしてたアニメ。古い!(笑)訂正:生田絵梨花は小中学生のときに帝劇でケアード版を観てたっぽいです。くわしくはこちら↓https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202311120000/◇余談ですが…芹澤優は、凜の芸能界デビューをネットニュースで知ったそうです。ほんとに?!てことは、セリコママも知らなかったってこと?そんなことあります??#水嶋凜 #芹澤優 #斉藤由貴 pic.twitter.com/zFzwdtBAAI— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) June 21, 2022
2022.07.20
NHK「土曜スタジオパーク」の杉咲花の回に、萌歌がビデオメッセージを寄せていました。なんでも自宅に遊びに行くほどの仲良しなのだと。ちなみに杉咲花は萌歌の3つ年上(萌音と同い年)です。もともと杉咲花は好きな女優でしたが、二人の関係についてはまったく知りませんでした!思いつくのは、クドカンの「いだてん」ぐらいだけど、あのときは直接の共演シーンがなかったはず。あと思いつくとすれば、杉咲花が「せかくら」に出演したときに、萌音とツーショット写真を撮ったことぐらい。しかし、ネットの情報によると、今年の2月ごろに撮影の目撃情報があったようなので、もしかしたら今後二人の共演作品が出てくるのかもしれません。NHKのドラマでしょうか?◇そして、二人の音楽の趣味がかなり近いのも興味深い。杉咲花は、Andymoriやカネコアヤノが好きらしくて、雑誌ではきのこ帝国の佐藤千亜妃とも対談。このあたりの趣味は、完全に萌歌と一致します。けっこう渋くてハードな嗜好ですよね。TOKYO FMの「杉咲花 Flower TOKYO」という番組では、まったく聴いたことありませんでした!(^^;上のような最近の日本のロック以外にも、金延幸子(!)みたいな古い音楽をかけてたり、洋楽ならビートルズやオアシスをかけたりしてて、そこらへんも萌歌とは話が合いそうな感じ。萌歌のほうが、彼女のラジオを愛聴してた可能性もあるけれど、わたしが確認したかぎり、杉咲花のほうも2度はadieuの曲を番組で流しています。2020.05.10には「天気」。2021.07.04には「ダリア」。この選曲も渋い!どちらも小袋成彬の曲。◇ためしに、自分でこのブログを自己検索してみたら、わたしはやはり「いだてん」と「おちょやん」のときに、杉咲花の演技を絶賛していたのだけど、もっぱら女優としての彼女に関心があっただけなので、音楽の趣味のことまでは何ひとつ知りませんでした。(^^;しかし、彼女の父親はミュージシャンだし、それも今回はじめて知った!じつは意外に音楽家の血が流れているのですね。てっきり、素朴なサラリーマン家庭で育った娘かと思い込んでいましたが(笑)、じつは大都会に生まれた芸能人の子供だったらしい!杉咲花のイメージがだいぶ変わりました。(*^^*)…ちなみに、萌歌にも増して、▶ 黒島結菜や川栄李奈もフィルムカメラ愛好家でしたが…杉咲花もフィルムカメラが好きなんだそうです。萌歌の愛機はおもにオリンパス(デジタルはやっぱりソニー?)。杉咲花の愛機はフジフィルムとキヤノンのコンパクトカメラだそうです。そういえば幾多りらもキヤノンのオートボーイでしたね。杉咲花が着てるのは、映画「ロッキー」のプリントのKithのスウェット。pic.twitter.com/nuFY1yR8mp— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) July 11, 2022
2022.07.12
福本莉子の「オールナイトニッポン0(ZERO)」を聴きました。てっきり「セカコイ」の宣伝と思ってたのだけど、どちらかといえばシンデレラオーディションの宣伝でした。萌音・萌歌・美波が総出演していた。◇意外にも、莉子がニッポン放送に来るのは初めてだそうで。由貴ちゃんなんかは、キャニオンに所属したせいもあり、デビュー直後からニッポン放送やフジテレビで仕事してたし、そもそもニッポン放送って東宝芸能のすぐ近くだし、てっきり、東宝シンデレラになったら、すぐニッポン放送でプロモーションやら何やらするものと思ってたけど、そうでもないんですね。そういえば、萌歌もニッポン放送との関わりが薄いし、最近の東宝シンデレラは、どちらかというと日テレに出演するほうが多い。◇莉子は、思っていた以上の関西人キャラ。これは沢口靖子の比ではない。本人も「バッサリコ」と言ってたけど、沢口靖子のような「しっとり・おっとり」ではない。いままでの東宝シンデレラにはいなかったタイプかも。なにわ男子との共演が多いのも、さしずめ沢口靖子&内藤剛志の共演が多いのと同じで、やはり関西人どうし「ノリが合う」ってのがあるっぽい。なんなら、みっちー&リコで漫才コンビが組めそうな気もします。個人的には、「賭ケグルイ」のときのように、美波&リコの主演で、トチ狂ったギャンブル依存のドラマを、民放のゴールデン枠で見てみたいけどね!奇しくも、由貴ちゃんが、フジテレビでギャンブル依存の毒母を演じたばかりですが、コンプライアンス的に問題があるかしら?◇莉子が音楽の話をしてるのは初めて聞いた。学生時代はセカオワが好きだったらしいけど、今回の番組で最初に流したのは雨のパレードでした。大原優乃が、萌歌のLOVEFAVに出演したときに紹介していた、鹿児島のバンドです。莉子もこのバンドが好きで、ちゃっかりMVにも出演していたんですね。意外なところで繋がっている。◇もともと莉子は、デビューしてまもなく、Eテレの物理基礎で由貴ちゃんと共演し、そのあとはもっぱら美波と共演することが多かったので、上白石姉妹とはいちども共演してないはずですが、そうはいっても、萌歌は先代のシンデレラだし、舞台の「魔女宅」や「お勢断行」は莉子が引き継いでるし、さらには道枝駿佑の相手役ってこともあるし、いろいろと共通点はあります。ついでにいうと、莉子は今年の初めごろから、「サウナ好き」を公言していたけれど、萌歌のLOVEFAVでも、やっぱり富田美憂がサウナ好きだとかで、たびたび「サ道」のことが話題になっていた。萌歌自身は苦手みたいでしたが。山崎紘菜も、鈴木伸之から「サウナ愛」を刷り込まれたようです。◇番組の最後に流したのは、フレンチ・キウイ・ジュース(FKJ)という仏のピアニストでした。やや唐突な選曲だったけど、寝るにはちょうどいい音楽だった。
2022.07.08
今年の7月に上白石萌音がニューアルバム『name』を発表します。そのなかでハンバートハンバートの佐藤良成の曲を歌うそうです。富田望生からの勧めもあって、萌音・萌歌がハンバートハンバートを愛聴していて、それが楽曲提供にまで繋がったのは興味深いし面白いけど、ちょっと、この件に関連して、音楽惑星さんと面白い意見交換が出来たので、わたしのブログで掲載させてもらうことにしました。pic.twitter.com/HO9SB9EQuF— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) May 20, 2022赤字がわたし。青字が音楽惑星さんです。以前、萌音がJ-WAVEでVetiverを紹介していたことがあって、「こんなオッサンみたいな渋い音楽を聴くの?!」と驚いたんです。そういうフォーク的な嗜好が、藤原さくらとか、ハンバートハンバートみたいな音楽にも結びつくんだとは思う。ただ、Vetiverのような本場のフォークやカントリーの土臭さに比べて、最近の日本のフォーク系音楽は、どうしてもオシャレで小綺麗で、ゆる~い「癒し系」みたいになっちゃうのよね。そっちのほうが日本ではウケるから。つじあやのみたいな。そうそう(笑)。脱力系みたいになっちゃうわけよ。それがちょっとね、物足りないというか。まあ、バンジョーとかウクレレみたいなサウンドが、女の子が聞いても可愛いという感覚は分かるんだけど。米国のフォークやカントリーにも、やっぱり両面があるかもしれません。ブルーグラスに象徴されるアパラチア系の音楽は、やはり昔懐かしい「癒し系音楽」として消費されてると思いますよ。それに対して、それこそ50年代にハリー・スミスが紹介したようなフォークソングというのは、かなり「いかがわしい音楽」だったわけですね。酔っ払いの歌とか、人殺しの歌とか。それが、その後のアシッドフォークやサイケロックに直結していく。ボブ・ディランの音楽もそれを基礎にしていたし、たとえばハンク・ウィリアムスの孫とかデヴェンドラ・バンハートとかは、そういう系統を現在に引いている。うん。ちなみにハンバートハンバートって、なんかデヴェンドラ・バンハートの影響みたいに勘違いしてたので、もうちょっとハードな音楽かと思ったら、ぜんぜん違いましたね。字面がちょっと似てるだけでした(笑)。この名前はナボコフの「ロリータ」が由来だそうです。もともとはフランス風のロリータポップをやろうとしてたらしい。だから癒し系になっちゃうんですね。でも、佐藤良成という人は、もともとボブ・ディランとかザ・バンドとかをやってたらしい。だから、きっと土臭い部分もあるんだとは思う。ただ、日本でやるとなると、やっぱり小綺麗な「癒し系音楽」のほうがいいんでしょうね。日本にだって60年代にはアングラフォークがあったんですけどねえ。フォークルにしろ、高田渡にしろ、ほとんど酔っ払いみたいなアシッドフォークだったわけです。たしかにね。それが悪しきニューミュージックに追いやられたのね(笑)。日本でアシッドフォークやサイケロックをずっとやり続けてきたのは、あがた森魚とかムーンライダーズですね。一般にはニューウェイヴと呼ばれますが、実質的にいえば60年代のアングラの流れです。アングラフォークが退潮した後も、けっしてメジャーではないけど、そういう流れはありました。80年代でいえば、巻上公一とか、じゃがたらとか。細野さんもそういうアングラ系の音楽に一枚噛んでいた。たま(さよなら人類)もそうかもしれませんし、椎名林檎にもそういう面はあるでしょう。そういうアングラ系の流れって、やっぱり寺山修司あたりが起点なんじゃないかな。フォークルも寺山の曲をやってたし。そうですね。天井桟敷は、ウォーホルとヴェルヴェットアンダーグラウンドの関係を意識してたはずだし、その後のパンク・ニューウェイヴの流れが、JAシーザーとかの舞台音楽にはじまっているところはあって、だから細野さん以降の「日本語派」だけでなく、内田裕也以降の「英語派」のほうにもそういう流れがありますよね。ケラとかもアングラですよね。演劇系パンクみたいな。クドカンも。そうですね。あとは、板倉文とか谷山さんとか、由貴さんの周辺にいたプログレ・ニューウェイヴ系の人たちもアングラからの流れといえるでしょうね。ニューウェイヴといえば、上田知華が亡くなっていたそうです。去年のクリスマスに由貴ちゃんは「金色の夜」を歌ったみたいだけど、そのときにはすでに亡くなってたのよね。それと、さっきの60年代のアングラフォークで思い出したけど、カネコアヤノが高田渡をカバーしたりしてますね。それから工藤祐次郎という、まるで高田渡みたいなことをやってる人もいる。このへんも、ぜんぶ萌歌経由で知ったのだけど(笑)。そっちのほうが過激で面白そうですね。わたしも、そっちのほうがフォークとしては面白いなあ、と思うわけ。べつに萌音萌歌にまで「そういうことやれ」とは思わないけど。
2022.05.22
…だそうです。↓こちらが公式サイト。じつは各地で上演されていたらしい。おもにストレートプレイとして。
2022.04.18
ミュージカル「シンデレラストーリー」が再演されるとのこと。初演は2003年。井上芳雄 × 大塚ちひろ × デーモン小暮閣下 による人気作。大塚ちひろのルームメイトだった長澤まさみは、この舞台にたいそう憧れたらしい。鴻上尚史による「シンデレラ」の翻案です。山田和也が演出、武部聡志と斉藤由貴が楽曲を制作しました。2005年にも再演されたので、今回は再々演です。親子連れでも安心して楽しめる内容!2003年7月-8月初演:旧パルコ劇場2005年5月-6月再演:ルテアトル銀座2022年秋再々演予定◇今回はダブルキャストとのことで、斉藤由貴の長女である水嶋凜の主演が一足先に発表されました。もうひとりの主演が誰かは分かりませんが…もしかして萌歌?あるいは「斉藤由貴の長女&大塚千弘の妹」のWキャストだったりして。スポーツ紙の記事よれば、斉藤の初代マネジャーで舞台制作を手がける市村朝一氏が初演から引き続いて音楽監督を務める武部聡志氏とともにオーディションを行ったとのこと。このタイミングから察するに、東宝シンデレラオーディションにぶつけてる気もするけど、https://t.co/nMq4DLFqGB— 大塚千弘 (@chihirootsuka03) April 7, 2022山下リオも第6回オーディションでファイナルまで行ったらしい!もうひとつには、一昨年に、土屋太鳳と朝夏まなとのダブルキャストで、「ローマの休日」が再演された流れもあります。こちらも山田和也の演出、斉藤由貴の楽曲制作。じつは、ちょうど1年前のわたしらの話が、いろんな意味で当たりまくってるというか、manzara77.blog.fc2.com/blog-entry-361.html manzara77.blog.fc2.com/blog-entry-363.html むしろ関係者がわたしらの話を読んでるとしか思えないんだけどwべつに、それならそれでいいのです。そもそも、わたしらの話は、長澤まさみの下のコメントが発端になっている。#シンデレラストーリー #大塚千弘 #井上芳雄 #水嶋凜 pic.twitter.com/JYoi3iwK2V— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) April 13, 2022 ◇ ◇ それはそうと!いろいろ水嶋凜についての続報も出てきたので、ここで整理しておきましょうまずは、朝ドラ「ちむどんどん」に5月4日から出演!ヒロイン(黒島結菜)と料理大会で競い合う高校生役だそうで、萌歌との共演シーンがあるかどうかは不明。今回のインタビューによると、美大では映像を専攻していたそうで、実写映画を撮ったりしていた。同級生と一緒になって、ストーリーを考えて、絵コンテを描いて、せりふを考えたり、カメラワークを決めたり、自由に作っていた。趣味は映画観賞、歌うこと、和風建築を見ること。…だそうです。ここらへんにも、萌歌との共通性を感じる。やっぱり「女優を志したことはなかった」とのこと。経緯はいろいろあるでしょうが、大学で実写映画を制作する中で「出るのも面白そう」と感じた。19年の映画「記憶にございません!」の舞台あいさつを見て、「こんなふうになりたい」と思った。母にも「やりたいようにやったら」と背中を押されて、20年12月に母と同じ東宝芸能に所属した。…だそうです。それから芸名にかんして。苗字の「水嶋」は、やはり祖母(由貴ちゃんの母方)の旧姓から取ったようですが、名前の「凜」のほうは、「はね駒」のおりんちゃんじゃなく、「千と千尋」のリンが好きだったから(笑)。この「凜」の字も好きだというのだけど、じつは、この字には、禾の「凜」と、示の「凛」の2通りあって、ツイッターではすでに2種類のタグが混在。わたしも、前回の記事でこれらを混用しているw市村も混用しているw(わざと?)https://t.co/ydpvuxpuDL— 市村朝一 (@tom_ichimura) April 12, 2022まあ「凜」も「凛」も意味は同じなのだけど、禾の「凜」のほうが正字で、示の「凛」のほうは俗字だそうです。東京出身ってのがいまだに謎ですが、東京生まれの横浜育ちってこと?
2022.04.13
今ごろになって「ランジャタイ」の漫才にハマってます。本来なら、去年のうちに、奥森皐月をとおして知っておくべきだったのだけど…もともと、そんなにお笑い好きってわけでもないし、M-1などもまったく見ない人間なので、すっかり乗りおくれて、萌歌のラジオで紹介されるまで知らずにいました…。◇若手芸人というと、ちょっと尻込みしてしまうところもありますが、ランジャタイの笑いの世界は、わたしたち世代にもハマれる部分がある。それは端的にいうと、「江戸落語」や「不条理漫画」の世界に近い。ボケの国崎は富山県出身、ツッコミの伊藤は鳥取県出身ですが、関西風というよりは関東風、そのシュールな芸風はかなり「都市型」の笑いだといえる。◇代表作として知られる「風猫」は、体内に侵入した猫が人間を操作し、操られた人間がロボットになるという不条理ネタ。ボケの国崎は、ひとりで何役もこなしながら、道具も使わず、身ぶり手ぶりだけで異常な状況を描写していくけど、これはかなり江戸落語の手法に近い。実際、ランジャタイには落語ネタもあって、正座をしてお茶を呑む仕草などもよく出てきます。ただし、スケールを変えながら巨大なものと小さなものを演じ分けたり、現実にはありえない状況を描写していくシュールな世界は、落語をかなり現代的にアップロードしています。体内に侵入して人間を操縦する猫操られてロボットになる人間かたや伊藤のツッコミは、かなり独特です。ほとんどツッコみません。途中までは、国崎の描き出すシュールな世界を、なんとか理解しようと言語化して確認するのだけど、状況がエスカレートするにつれ、後半は、ただ呆れて、生暖かく見つめるだけ。もしくは、あまりにもクレイジーな事態に、絶句したまま立ち尽くします。この「シュールな状況に絶句する」さまは、昔のガロなどの不条理漫画に似ていて、伊藤の変な髪型も、そういう雰囲気を醸し出してます。(最近、角刈りにしたらしいけど)吉田戦車の不条理漫画「伝染るんです。」よりなお、猫に操作された人間は、「将棋ロボ」と「カニ挟みロボ」と「お茶呑みロボ」を延々とループ。伊藤は絶句したまま、その様子を凝視するだけ。伊藤が言葉を失ってからこそがランジャタイの真骨頂になります。将棋ロボになった人間。カニ挟みロボになった人間。お茶呑みロボになった人間。◇その他のおすすめネタです…「お鍋の美味しい季節になってきました」キレのある描写で鍋をつくる仕草は、かなり江戸落語風。鍋が大惨事になると、何故かピカソの「ゲルニカ」が登場するw「くそったれ人生にさよならぽんぽん」怪しいヨガ体操を自宅でもやるように勧められて、はじめは生返事で誤魔化してるけど、あまりのしつこさに途中から絶句。「弓矢」"弓矢で牛丼を射ってブン回したい!"とか、"最後は笑顔でサヨナラしよっ!そのほうがいい!"とか、謎の主張をしつづけるだけのネタ。◇ちなみに、ボケの国崎は天才肌だといわれてますが…彼の出身地の富山県は、ノーベル賞受賞者をたくさん輩出してる日本屈指の頭脳県だし、たとえば「宇宙の真理」みたいなネタを見ると、シュールな世界を極限化していく彼の発想は、いわば「富山風」のスタイルなのかもしれない。コンビ名を「蘭奢待」からとってるところも、ちょっと知性的です。◇一方で、ランジャタイのネタは「当たりはずれが多い」ともいわれる。実際、いくら奇想天外な世界観といっても、国崎の描写力に頼るところが大きいし、伊藤がそれを分かりやすく言語化してくれないと、観客は何をやってるのか理解できなくて、ついていけないこともある。それから、ライブでは、いつもフェードアウトして苦笑いしながら終わるけど、わたしとしては、疲れ果てて悲愴感のうちに去っていくほうが面白いのにな、と思う。さもなくば、「最後は笑顔で…」をやって、ニッコニコで帰るとか。
2022.04.12
斉藤由貴の長女が女優になっていた、との報道がありました。事実上、東宝芸能からのアナウンスだと言っていい。すでに知っていたファンもいたんだろうか?わたしは、由貴ちゃんの長女は「百音ちゃん」だと思っていたので、いまになって「凜」といわれても、かえって違和感はある。というより、そもそも彼女が芸能界に入るとはまったく予想外だったので、そのこと自体への戸惑いがかなり大きい。由貴ちゃんも、弟の隆治も、姪の芹澤優も、みんな本名で活動してるのに、なぜ彼女だけ芸名をつけたのかよく分からないけど、ひとつに、東宝芸能に「もうひとりのモネ」がいることは大きいのでしょう。これまで由貴ちゃん自身、画家のモネはもちろん、上白石萌音も、服部百音も、みんな名前が同じもんだから、そのたびに否応なく長女のことを思い出してただろうし、そういう重複を避けるための芸名ってこともあるのでしょう。 「こんなところにモネの作品が!」in 倉敷美観地区#上白石萌音 #斉藤由貴 #大原美術館 pic.twitter.com/3ahw24S30h— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) January 3, 2022 ちなみに由貴ちゃんの母方の実家は「水島」なので、「水嶋」という芸名はそこから引き継いだ可能性が高いし、「凛」という名前が何に由来してるか分からないけれど、もしかしたら「はね駒」の橘りんに関係してる可能性もあります。公式プロフィールの情報はまだ少ないですが、出身地が横浜でなく東京になってる理由はいまいち分からない。また、ドラマ出演時のインタビューの中で、 「家が厳しくて、漫画も読ませてもらえないし買えなかった」と話してるのも、やや不可解に感じるところではある。母親が無類の漫画好きなのに!◇由貴ちゃんは昔から長女のことをたびたび話題にしていたので、ファンの多くは長女にかんする情報をけっこう知っている。そもそも由貴ちゃんは、最初の出産の後に子育て本を出版しています。長女が小学生ぐらいの頃には、「はなまるマーケット」なんかに出るたび家族のことを話していて、とくに話題にすることが多かったのは長女についてでした。話の中身はだいたいいつも同じで、・長女はとても美人で父親に溺愛されている・長女は家のなかで女王様のように振る舞っている・母親とはしょっちゅう喧嘩ばかりしているみたいなのが、お決まりのネタだった。その長女がまだ10才くらいの頃、母親のライブ会場に来ていたこともありました。わたしも、ライブ前のロビーに小さな女の子がいることに気がついてて、残念ながら顔まではちゃんと見れてなかったけど、後になって「あれが由貴ちゃんの娘ちゃんだったなあ」と思ったものです。それと同じ時期には、谷山浩子が作った「おうちでかくれんぼ」という曲を、家族みんなでレコーディングしたりもしています。その後、長女は、2016年のチャリティ・ミュージックソンのとき、母親へのねぎらいの公開レターを本名で送っていましたし、2018年には「一周回って知らない話」にモザイクをかけて出演し、当時の"スリリングな母親"について語ってもいました。そのころは美大に通っていることもうっすら知られていた。もともと由貴ちゃんも絵を描くのが得意だったけれど、長女も次女も絵が上手で、その絵がテレビで披露されたこともある。しかし、長女が芸能界に関心をもってるという話はいっさいなかったし、むしろ芸能界に入るとすれば次女のほうかな、と勝手に思っていました。◇一昨年の由貴ちゃんのライブに萌歌がゲスト出演したとき、萌歌が「私は由貴さんの娘さんと同い年」と話してたんだけど、わたしは、その口ぶりから、萌歌が由貴ちゃんの長女を直接知ってるように感じていました。今から思えば、ちょうどそのころ「直ちゃんは小学三年生」が撮影されていたのでしょう。このドラマの共演者は、「au森家」の岡山天音、「3年A組」の堀田茜、「L♡DK」の杉野遥亮、「恋つづ」の渡邊圭祐…みたいな感じです。そして、テーマ曲を歌ってたのは、萌歌が大好きな小山田壮平。じつは、去年の8月、萌歌がJ-WAVEの番組「LOVEFAV」で、「去年の冬にクリムトの葉書と一緒に送ってもらった」と言って、銀色夏生の詩集を紹介したことがある。その直後に「AXIA~かなしいことり」を流して、由貴ちゃんのライブに出演したときのことも話していた。しかも、その日のゲストは小山田壮平で、彼は「直ちゃんは小学三年生」のテーマ曲だと言って、ちゃっかり「恋はマーブルの海へ」を流していました。萌歌と由貴ちゃんの長女はどういう関係なんだろう?番組の中では「ファンからのプレゼント」だと話してたけど、もしかしてクリムトの葉書と銀色夏生の詩集をくれたのは、由貴ちゃんの長女だったのではないの?萌歌の「LOVEFAV」は放送が終わってしまったけど、できれば二人の対談を聞いてみたかった気もします。
2022.03.24
性懲りもなく、みたびの読解!(笑)ますます迷宮入りしてます…。今回は、「灯台より」というタイトル を起点に考えてみます。◇一般に、小説やエッセーなどで、「○○より」というタイトルに地名が入ってる場合、その地名は、手紙や便りの《送り元》を指します。映画や音楽でも、「ロシアより、愛を込めて」「前略、道の上より」とか。ドボルザークの「新世界より」も、《新世界からの音楽的メッセージ》ってことですね。そこから考えると、この曲のタイトルも、《灯台からあなたへ届けるメッセージ》と解釈できるし、その場合、主人公は、ひとりで灯台へやってきたのだろうな… と思えてくる。ひとりで灯台へやってきた萌歌…?◇なんど歌詞を読んでみても、時間・場所・主語の関係がよく分からないのですが、もしかしたら、「2人が一緒だったとき」と、「1人で灯台へ来たとき」では、そもそも時制が違ってるのかもしれません。そして、そのつど「ここ」の指し示す場所が違うかもしれないし、そのつど「息を止める」主体が違うかもしれません。◇◇ひとりで灯台へ来た。たくさんの記憶と経験を抱えて。2人の時間には飽きてしまった。Please hold your breath.息を止めて集中してほしい。そして、わたしの不在に気づいて、わたしを探してここまで来れば、悲しい海が見えるはず。…今、あなたは隣で眠っている。Please hold your breath.息を止めて、生きるように仕向けてほしい。たとえ生きる理由がなくても。でも、この部屋にいたままじゃ、物語の終わりの予感に気づくことはできない。I hold my breath.私がどんなに息を止めても、あなたは眠ったまま、それに気づくことはない。◇◇ちなみに、いちばん「死」に寄せてみた前回の解釈に対し、柴田聡子のSTAFFさんからツイッターの「いいね」がついた。ってことは、あれがいちばん正解に近い?でも、あの解釈って、ちょっと怖いのです。「灯台より身を投げた」という意味にも取れてしまう。MVまで、それを暗示してるように見えてくる。…案外、この歌詞には、映画や小説のような"元ネタ"があるのかもしれません。灯台の謎といえば、3年前の「ライトハウス」って映画もありますね。日本では、去年から東宝系で公開されている。わたしは観てませんが、サイコホラーに興味をもってる萌歌なら観たかもしれません。THE LIGHT HOUSE
2022.01.26
adieu「灯台より」の歌詞について。ふたたび読解を試みます!読めば読むほど分からないので…(笑)前回とはちょっと逆の解釈をしてみました。◇去年の『adieu2』が発売されたとき、公式のインフォメーションには、「前作で表現した死生観はそのままに…」なんて書いてあったのですが、あの触れ込みを読んで、わたしは、「はあ?死生観?…いくらなんでも大袈裟でしょw」ぐらいに思っていたのです。でも、今回の曲について言うと、かなり「官能」と「死」の距離が近いですよね。もっとも、官能って、死の衝動にも近いところがあるから、エロス&タナトスってやつ。とくに不思議なことではないけれど、どれだけ死のほうに寄せるかで、官能の解釈がだいぶ変わってくるかもしれません。◇解釈が揺れるもうひとつの理由は、日本語の歌詞の場合、しばしば主語が省略されるから。たとえば「息を止めて…」の主語が、もし《私》だったら、I hold my breath, and…逆に《あなた》だったら、Please hold your breath.の意味になるし、たとえば「世界を忘れて…」の主語が、もし《私》だったら、I forget the world, and…逆に《あなた》だったら、Please forget the world.の意味になるし、それによって解釈が変わってしまう。かりに主語が同じでも、「あなたは悔やんだりする」という断定形と「あなたは悔やんだりする?」という疑問形では、解釈がぜんぜん変わってくるし、「どれだけばからしいのか知ってる」という断定形と「どれだけばからしいのか知ってる?」という疑問形でも、解釈が変わってきますよね…。メロディや歌い方だけじゃ判断がつかないこともある。日本語って難しい!◇◇物語はもうすぐ終わる。ページをめくる音に気づくこともなく、あなたは眠っている。わたしがここで息をしていることのばからしさ。ふたりで息を交わし合うよりも、もっといい方法。神さまの許しを得たら、ひとおもいに…すべての世界を忘れて、わたしは息を止める。わたしがいないことに気づいたら、ここから外を眺めればいい。悲しい海が見えるはずだから。あなたは悔やんだりする?でも、さわがしい予感は、ここには聴こえてこない。わたしが息を止めても、あなたは気づかずに眠っている。◇◇ついでながら、この曲と同日には、中村佳穂の「さよならクレール」も発表されたのですが、この曲にもビックリした!映像のなかに灯台も出てくるのだけど、「光ってるのに、息が…!」という歌詞には不思議な符合さえ感じる。柴田聡子と中村佳穂。今年の音楽シーンは、この2人の女子の"攻めの音楽"ではじまった気がしてます。
2022.01.24
上白石萌歌/adieuの新曲。なんど読んでも、歌詞の意味はよく分からないけれど、そこはかとなく甘い幻想に包まれている。けっこう官能的な世界ですよね。ベッドに横たわって、肩越しの隣にいる誰かが、本のページをめくっている。その音に意識が戻されたり、また眠りに落ちたりしながら、ゆらゆらと揺れている。灯台って何でしょうね。2人で高い所に昇る。ここからなら、過去も世界も見渡せる。世界では色んなことが起こっている。嵐が来る。雷が鳴る。夜には流れ星。春にはつばめが飛ぶ。それなのに、ボタンに唇を押しあてたり、お互いの気持ちを鼻と鼻で確認しあったり、柔らかく歯跡をつけたり。ばからしくて、何の意味も理由もないけれど、夢中になっては、またそれを悔やむ。朝が来たら、その痕跡を照らし合う。萌歌が撮影した江の島の湘南港灯台。ふつう「柏手かしわで」ってのは、人間が神様へ打つものであって、神様が人間に打つものではありません。でも、ここでは、それさえ逆転してしまう。お互いのことに夢中で、もはや世界のことも、神様のことも目に入らない。せいぜい見えるのは、悲しい記憶の海だけ。灯台の外で何が起こっても、ここからじゃ耳にも聞こえない。息を止めるのは、死ぬためじゃなく、生きるため?生きていることを確かめるための抜群のアイディア?ミディアムテンポの官能世界。↓インストバージョンも素晴らしい!
2022.01.20
↓このフィガロのインタビューを、今まで見逃していた。madamefigaro.jp/series/music-sketch/post-559.htmlこのインタビューを読むと、コトリンゴが小学1年生のとき(1986年ごろ)に、はじめて買ってもらったCDは、↓これっぽい。↓収録曲はこちら。1.「悲しみよこんにちは」斉藤由貴2.「情熱」斉藤由貴3.「初戀」斉藤由貴4.「白い炎」斉藤由貴5.「卒業」斉藤由貴6.「AXIA~かなしいことり~」斉藤由貴7.「愛がひとりぼっち」岩崎良美8.「タッチ」岩崎良美9.「ジャックナイフの夏」堀ちえみ10.「リ・ボ・ン」堀ちえみ11.「おっとCHIKAN!」おニャン子クラブ12.「セーラー服を脱がさないで」おニャン子クラブコトリンゴは、5才からピアノを習って、7才で作曲を始めたというのだから、音楽体験の順序が常人とはだいぶ違うだろうし、最初に好きになった音楽は、1983年の「リンゴの森の子猫たち」だったらしいので、(歌:飯島真理 / 作詞:松本隆 / 作曲:筒美京平)はじめてのコンパクトディスクを買ってもらう前に、すでにアナログレコードは持ってたのかもしれないけど、いずれにせよ、最初期に好きになった曲のひとつが、由貴ちゃんの「かなしいことり」だったのは間違いない。それにしても、幼少期に好きになった曲が、”リンゴの曲”と”ことりの曲”って、話が出来すぎてるでしょ(笑)ちなみに、ジャケットが邪悪なCDって、↓これかなあ?でも、発売が1988年だから、ちょっと時期がちがう。↓コトリンゴの演奏した「AXIA~かなしいことり」の感想は、こちら。https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202106230000/◇以下、フィガロのインタビューの抜粋です。― 斉藤由貴さんの曲「AXIA~かなしいことり」は知らなかったです。すごく良かったです、銀色夏生さんの作詞作曲も。コトリンゴ「初めて買ってもらったCDに入っていた曲。小学校1年の時にCDが普及しはじめて、"CDコンポを買うから好きなCDを買ってあげるよ"と、親に言われて。ちょうど『スケバン刑事』がTVで流行っていたので友達が見ていて、私は見ていなかったけど、そのCD買えば一緒に友達と聴けると思って、"これがいい"って、お父さんに持っていったら、ジャケットが邪悪な感じだったから"えっ、スケ番になりたいの?"って驚かれて(笑)」― それは驚くわ(笑)。コトリンゴ「子ども心にお父さんを心配させちゃうと思って、それでいろんな人が入っているコンピレーションにして、それにはおニャン子クラブや、堀ちえみさんの歌が入っていたんですけど、そのなかでこの曲の雰囲気がいちばん好きだった。でも大人になってからちゃんと見たら、何だこの歌詞は!?っていう。結構ドキッとする。こういう歌詞ってあんまりないな、と思ってすごく新鮮だったのと、切ないとは違って、強気なのに弱気なのに、ずるいのかなんなのかっていう。別に辛いことを歌いたいわけじゃないですけど、絶妙な歌ですよね。シンプルな構成だったので、ピアノに変化を付けていかないと行けないのかな、と」― "ことり"が入っているのは偶然?コトリンゴ「偶然、偶然(笑)」
2021.12.18
10/4放送のNHK「うたコン」は神回でした。いつもの「うたコン」は、《演歌パート》の後に《J-POPパート》を取ってつけるような構成で、なかなか両者が融合せず、番組の方向性も、ターゲットとする視聴者層も、いまいち絞り切れてない感があるけど、今回の放送では、市川昭介の演歌と、AIのソウルミュージックと、井上芳雄のミュージカルが違和感なく共存していて、最後は、香西かおりの洒脱な歌謡曲が締めるという、とても理想的な構成になっていました。往年の「ザ・ヒットパレード」とか「夜ヒット」を思わせるような内容。そんな番組構成の中心にいたのは、上白石萌音でした。◇萌音が、今年の紅白で「夜明け」を歌うのは確実です。人気の高いミュージカルのパートでも、何かしらのパフォーマンスをする可能性があります。そして、日に日に高まっているのは、「彼女が紅組の司会をやるんじゃないの?」という噂。民放ドラマやミュージカルでの活躍もさることながら、「大河」から「朝ドラ」に立て続けに出演する流れもあり、バラエティ番組での司会経験も、その判断材料になっています。それにくわえて、NHK出版から発売された先日のエッセー集が、すでに売上の上位にランキングしているのも注目される。おそるべき全方位的な活躍です。◇けれど、いちばん重要なのは、彼女が、歌手として、各局の歌番組でもパフォーマンスをし、シングルやアルバムがかなりの売り上げを記録していること。わたしは、彼女が今年発表した『あのうた』というカバーアルバムが、年末のTBSレコード大賞で、おそらく「企画賞」か「アルバム賞」を獲るだろうと思っている。というのも、ミュージックマガジン誌をはじめジャーナリズムの支持もあったけど、いまの日本の音楽シーンのなかで、あの作品が成功したことの意義はとても大きいからです。萌音は、あのアルバムにおいて、70年代の布施明から、90年代のブルーハーツまでを、「昭和・平成歌謡」という大きなカテゴリーで括りました。これは、70年代の後半以降に繰り返されてきた、「ニューミュージック」vs「演歌・フォーク」だとか、「J-POP」vs「歌謡曲」だとかいう不毛な分断を、あたらしい世代の価値観から乗り越えようとするものであり、日本の商業音楽を統合的に継承するための、ひとつのパースペクティブを提示するものになっていました。この価値観は、NHKの紅白歌合戦にとっても前向きな方向性を与えるもので、今回の「うたコン」の内容は、まさにその予兆になっていたのです。…と思ったら、こっちが先だった! 逆に紅白の可能性はちょっと弱まったかも(^^;◇萌音が歌った「夜明けをくちずさめたら」は、これまでのなかでもベストパフォーマンスでした。そして、その直前に披露された「アルデバラン」は、NHK朝ドラ史上、もっともソウルっぽい楽曲。後半は、ほぼゴスペルですね。作ったのは、なんと森山直太朗。AIの代表曲になるのは確実です。ちなみに、萌音自身が歌う今回の高校サッカー選手権の曲も、森山直太朗がゴスペル調で作っています。
2021.10.07
萌音は、一見するとドンクサそうに見えるけど、じつは、とても運動神経がいい。…ということにわたしが気づいたのは2019年。TBSの「関口宏のフレンドパーク」に出てるのを見たとき。つまり「恋つづ」の番宣のころです。ああいう、ゆる~い遊びやゲームでも、タレントの勘の良さとか、運動神経の良さって、けっこう分かりますよね。◇萌音は、どのゲームでも、すぐに器用にコツをつかんで、とても上手にやっていた。サラッと、簡単そうに。見ていて「勘がいいんだなあ…」と思いました。だんだん分かってきたことですが、彼女は、子供のころからミュージカル教室に通って、バレエやら何やらのダンスをいろいろ踊ったりして、いまでも脚が縦に180度開くほど体が柔らかい。そして、このたび発売されたエッセー集を読むと、もともとお父さんが陸上の選手で、彼女もその血を受け継いで足がとても速く、運動会ではたいてい1等賞だったとか、リレーにも選ばれていたとか書いてある。◇小柄な見た目からは想像できないけれど、彼女の度胸の良さとか、頭の回転の速さというのは、おそらく「体の動かし方を知っている」というところから来ている。そういう面は、かなり大きいと思う。一方、妹の萌歌はというと、姉のように足が速いかは分からないけど、すでに水泳4種目が泳げることは知られているし、「平泳ぎなら永遠に泳げる」とも言ってたので、やっぱり運動神経は良いんでしょう。追記:萌歌も「意外に足は速い」とのこと。紅白リレーなどにも出てたそうです。◇一般には、姉妹とも読書家で、どちらかというと文学少女的なイメージが強いし、とくに萌音のほうは、役柄のうえでも地味キャラを演じることが多く、たぶん今後もそれは変わらないだろうけど、じつは二人ともけっこう肉体派なのです。◇そういう意味では、ヨーヨーもろくに出来なかった漫画オタクの由貴ちゃんとは素材が違う…。でも、まあ、なんだかんだで、由貴ちゃんも歌とか絵とか文章とか、いろんなことが器用に出来た人だとは思いますが。
2021.10.03
24時間テレビ。そーかー。こういう伏線だったのかー。これからまだ舞台裏のネタとか出てきそう。空の技に驚く碧(ウチカレ)そして、昨夜の天璋院様と慶喜殿っ! まっこて、こげん ちゃちなお方じゃったとは…(呆)そうです。わたしが ちゃちなオジサンです。さらに『千尋』の告知がっ!
2021.08.23
全67件 (67件中 1-50件目)