まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2021.03.29
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27日のETV特集「誕生ヤマト王権」。

日本最初の中央集権国家は、
平和的な連合政権によって実現した。
その都だったのが奈良県の纏向 まきむく 遺跡。
そのときの大王は箸墓 はしはか 古墳に眠っている。


…といった内容でした。







箸墓古墳は最古の前方後円墳です。

「日本書紀」によれば、
それは モモソ姫 の墓だとされています。
正式名称は倭迹迹日 百襲姫 命(やまとととひ ももそひめ のみこと)です。


その墓の規模から察するに、
じつは初代の大王なのかもしれないし、
それを上回るほどの存在だったのかもしれません。

都のあった纏向遺跡からは、
巨大な王宮らしき跡も見つかったのですが、
その近くからは数千個もの「桃」が出土しました。

当時の桃は、
大陸から輸入される貴重品で、
食べ物というよりも仙人になるための薬だったので、
おもに祭祀に使われたと考えられています。



吉備つ彦 のお姉さんです。
正式名称は彦五十狭芹彦命(ひこいさせりひこのみこと)または 吉備津彦 命( きびつひこ のみこと)。

吉備つ彦は、
当時の将軍のひとりで、
桃太郎のモデルになった人です。

つまり、

いわば桃の姉弟です。

当時、4人の将軍の率いる軍隊が、
北陸と東海と丹波と山陽へ派遣されたのですが、
いわゆる「四道将軍」のことです。
このうち吉備つ彦は山陽地方へと遠征したのです。



当時の纏向の都には運河がはりめぐらされ、
それらが巻向川、五味原川、烏田川などを結び、
さらに大和川から大阪湾へと注いでいました。

おそらく吉備つ彦は、
どんぶらこどんぶらこと川を下って、
港町の堺あたりでサルやイヌやキジをしたがえて、
大阪湾を出港したのだろうと思います。
サルやイヌやキジは瀬戸内海周辺に住む人々だともいわれています。

そして、
吉備国などの山陽地方を攻略したのです。
もうひとりの弟の稚武彦(わかたけひこ)は讃岐国などの四国地方を攻略したようです。



姉のモモソ姫は、 大物主 オオモノヌシ と結婚しました。

大物主というのは、
出雲の大国主 オオクニヌシ の別名(あるいは分身)です。

大和の王女が出雲の王族と政略結婚したのでしょうか?

ちなみに出雲の王族は、
ヤマタノオロチを退治した人たちですが、
大物主も、まるで蛇みたいな男性だったらしいです。

モモソ姫は、
そんな夫との性交(あるいは出産)が原因で死んだっぽい。

彼女が「大和=出雲」連合のために身を捧げたとすれば、
箸墓古墳の巨大さは、その死を最大限に悼んだ証なのでしょうか?

そして「前方後円」という墳墓の造りは、
その二大国家の連合を象徴する形式だったのでしょうか?



纏向遺跡や箸墓古墳は3世紀に作られているので、
ちょうど邪馬台国の 卑弥呼 の時代に一致します。
そのため、箸墓古墳は卑弥呼の墓とも考えられます。

…ってことは、
モモソ姫こそが卑弥呼なのでしょうか?

卑弥呼が、桃太郎のお姉さんかもしれません。


弟:吉備つ彦 ≒ 桃太郎 …という図式です。



この時代には、
熊襲や三韓を征伐した神功 じんぐう 皇后という女傑もいます。

「日本書紀」には、
神功皇后を卑弥呼と同一視するような記述もあります。

中国側の資料によると、
卑弥呼は女王だったとされているのですが、
モモソ姫も、神功皇后も、女王の地位にはありません。

しかし、
彼女たちは、女王でないにもかかわらず、
なぜか強大な権力をもっていたように見えるのです。





今回のNHKの番組によると、

ヤマト王権は、
東北から九州までを広範囲に治めた、
とても平和的な連合王国だったということです。

実際、
戦乱の痕跡はあまり見つかっていないそうです。

しかし、
いくら平和的とはいっても、
けっして対等な関係だったわけではなく、
それは非対称な「支配-被支配」の関係だったはずです。

現実的に考えれば、
あまりにもヤマト王権の軍事力が圧倒的だったので、
それに抵抗できる勢力がなかったのでしょう。

いずれにしても、
圧倒的な軍事力や経済力や技術力を背景にしなければ、
平和的な連合を作り出すことなど不可能だと思います。

その意味でいえば、
やはり桃太郎っぽい人は実在したのではないでしょうか?
そして、思うように従わない場合に、
彼らに退治されちゃった人たちもいただろうと思います。





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最終更新日  2021.05.17 14:17:27


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