まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2023.02.15
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朝ドラ「舞いあがれ!」第19週は、


さすがに投資家が勝ち続けるドラマなんてありませんよね。
兄の悠人の転落は、織り込み済みだったとも言える。



この悠人の転落は、
今回の朝ドラのなかで、とくに重要なエピソードでした。

過去の朝ドラにも、
「娘を売り飛ばした父親」 (おちょやん)
「娘を捨てて米兵と駆け落ちしたヒロイン」 (カムカム) などがいて、
そのつど "朝ドラ史上最悪" と言われたりしましたが、

今回の悠人のインサイダー取引とその賠償額は、
おそらく朝ドラ史上「最悪の犯罪」だろうし、
なおかつ朝ドラ史上「最大の借金額」だろうと思います。



そもそも岩倉家が、
父の代に工場新設やリーマンショックで抱えた借金は、
「ちむどん」の比嘉家の借金なんぞとは比較にならないほど、
巨額で深刻だったはずですが、


悠人は、その失敗のスケールにおいて、
父を超えてしまったのですよね。



たとえば、
「なつぞら」の咲太郎とか、

「ちむどん」の賢秀とか、
過去の朝ドラにも"ダメ兄貴"は沢山いましたが、

この「舞いあがれ」の悠人の犯罪は、
過去のダメ兄貴の放蕩なんぞとは比較にならないほど重大で、
損害賠償額がどれほどかも想像できません。

そもそも、
今回の悠人の兄貴像は、
過去の"ダメ兄貴"とはだいぶ類型が違っていて、
けっしてバカ兄貴ではないのですよね。

むしろ、
優秀すぎるがゆえに危機をはらんでしまうタイプ。
ここに桑原亮子の独創があります。



じつをいうと、ドラマの序盤では、
望月家の「働かない父」とか、
梅津家の「働けない息子」のほうが、
物語に暗い影を落とすだろうと心配していたのだけど、

実際には、
岩倉家の失敗や転落のほうがはるかにスケールが大きく、
それに比べれば、
望月家や梅津家の問題など些細なものに見えてしまいます。

しかし、岩倉家の面々は、
七回転んでも八回起き上がるような人たちなので、
息子が違法取引で有罪判決を受けてもすぐに立ち直り、
五島の実家の人たちも平然と笑って生き抜いている。

これこそが、
桑原亮子が今回の朝ドラに持ち込んだ「新しい家族モデル」です。

清く正しく慎ましい家族ではなく、
壮大な失敗や転落を繰り返しながら、
七回転んでも八回起き上がってくるような家族。

逆に言えば、
令和の日本人は、
そういう生き方をモデルにするほかないってことでしょう。



まあ、岩倉家の場合は、
父であれ、母であれ、兄であれ、妹であれ、
何度でも起き上がってくるほどの、
傑出した能力や不屈の精神力をもっていて、

そこらの凡人が容易に真似できるわけではありません。

しかし、
そんな異様なポテンシャルをもったハイスペック家族だからこそ、
きっと宇宙にまで行くだろう、とも思うのです。



ちなみに、
わたしは先週まで、

舞は「かぐや姫」で、
久留美は「月のウサギちゃん」で、
貴司は「紀貫之」か「サンテグジュペリ」だと思っていたのですが、

今日の放送を見たら、
舞と貴司は「織姫と彦星」でしたねw




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最終更新日  2024.06.20 17:31:00


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