まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2023.09.27
XML
いまさらながら、
裕一郎のモデルになった広井勇 (廣井勇) のことを調べてみて、
ほんとうに凄い人だったんだなあ…と驚いてます。

社会への貢献度でいったら、
牧野富太郎よりもっと重要な仕事をした人じゃないか!
…とさえ思ってしまう。

牧野富太郎と広井勇は同郷の同い年ですが、

わたしは当初、

ドラマ上の作り話なのだろうと思ってました。
でも、ほんとうに同窓だったのですね!



牧野富太郎は「植物学の父」と呼ばれ、
広井勇は「港湾工学の父」と呼ばれている。

そんな歴史に残る2人の偉人が、
幼いころ一緒に学んでいたのは凄いことだし、
それをドラマで取り上げるのは必然だったのでしょう。

結果的に、
ドラマに描かれた広井勇はほぼ史実に沿っていて、
あまりフィクションの要素が見当たりません。

・土佐の佐川に産まれて名教館に学び、
・札幌農学校ではウィリアム・ホイーラーに学び、
・幌内鉄道の工事や鉄道橋梁の建設に携わり、
・米国でミシシッピ川とミズーリ川の治水工事に携わり、
・函館港の築堤や小樽港の設計に携わり、
・火山灰を利用した「広井公式」による工法を確立し、
・工学博士号を得て東京帝国大学教授になり、
・大陸に渡って満鉄を視察。




追記:
関東大震災の後には帝都復興院(のちの復興局)評議員になっています。第129話で「教え子たちが永代橋と清洲橋を手掛けている」との話が出ましたが、これは大学の教え子にあたる太田圓三らのことですね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E7%94%B0%E5%9C%93%E4%B8%89



また、
牧野と広井の先生にあたる池田蘭光のモデルは、
名教館教授だった伊藤蘭林なのですが、

彼についてもフィクションの要素は少なく、


ここまで史実どおりなら、
ジョン万次郎や坂本龍馬や小林一三のように、
役名じゃなく実名にすればよかったんじゃないの?
…と思うくらいです。



伊藤蘭林と広井勇の描写について、
かりに「フィクションの要素」があったとすれば、
それは名教館の教育にかんする次の部分です。

科目は、漢文、和歌、測量など、多岐に渡っていた。『らんまん』では、大勢の生徒に対して1人の先生が教えていましたが、実際には学ぶ科目ごとに、先生の机の前に5人ほどの生徒が集まり講義を聴いていたということです。
https://www.nhk.or.jp/kochi/lreport/article/000/89/

つまり、
ドラマとはちがって少人数教室を実施していた。
したがって、牧野と広井の2人は、
同窓ではあっても級友とまでは言えなかったかも。

たとえ同い年とはいえ、
商人の身分の牧野に対して、
武士の身分の広井は先輩でもあったはずだから、
両者がどれだけ親しくなれたのかも分からない。

卒業後は、
2人とも東大で仕事をすることになったけれど、
どれほどの交流があったのかも、よく分かりません。

そこらへんがドラマの創作だったのだと思います。





廣井勇~近代化の扉を開いた、清き技術者~
小樽港の北防波堤建設には、先の函館港改良工事で得たコンクリートのデータが生かされたが、廣井はドイツのミハイリスの研究からセメントに火山灰を混ぜると強度が増すとことを知り、費用の大幅な削減も見込めることから比較試験を開始する。そして、大規模な施設としては世界で初めて、火山灰を混入したコンクリートブロックを大量に使用することを決定。

https://www.kusanosk.co.jp/trivia/北海道の土木のパイオニア

廣井勇
1899東京帝国大学工科大学教授(北海道庁技師兼務)、58歳の時に依願退職。東京帝国大学名誉教授、帝国学術研究会議会員、帝都復興院評議員、帝国経済会議員などを歴任。一方、土木工学の最高権威として港湾橋梁の設計施工のため、日本各県、台湾総督府、韓国、上海港改良会議、鬼怒川水力、満鉄などに出張、視察し、重要な指針を与えた。

http://www6.plala.or.jp/guti/cemetery/PERSON/H/hiroi_i.html




にほんブログ村 テレビブログへ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023.09.28 11:28:24


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: