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というわけでランキングシリーズ最終回は、Best for Shareholder Value、Best Turnaround、Best Customer Services、Best for Innovation (CEO投票とファンドマネージャー投票)の上位3社&日本関連。Best for Shareholder Value1位 Microsoft2位 GE3位 トヨタBest Turnaround1位 日産2位 Apple3位 IBM7位 トヨタBest for Customer Services1位 トヨタ2位 Dell3位 IBMBest for Innovation (上がCEO投票、下がファンドマネージャー投票)1位 Microsoft 2位 トヨタ 3位 Apple 5位 Sony Ericsson 1位 Microsoft2位 Dell3位 Apple8位 トヨタというわけで、ここでも同じような顔ぶれが。トヨタの株主の方、トヨタに乗っている方、ご安心を。株主価値は3位だし、顧客サービスは1位。おまけによく分からないけど、ターンアラウンドで7位。日産の1位はよく分かるけど。FTランキングシリーズ終わり
November 30, 2005
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Financial TimesによるMost Influential Business Writer & Management Guruランキング。これは、世界中の経営者の方に、経営に関する考え方などで影響を与えている人のランキングと置き換えてもいいであろう。ランキング上位+日本関連は以下の通り。1位 Peter Drucker2位 Bill Gates3位 Jack Welch4位 Philip Kotler5位 Michael E Porter6位 Jim Collins7位 Richard Branson8位 Warren Buffet9位 Tom Peters10位 Stephen Covey12位 Kenichi Omae14位 Carlos Ghosnちょっとでもビジネスに興味のあるような方であれば、ご存知であるような顔ぶれが並んでいるが、1位のドラッカー氏は残念ながらこのランキングが発表された直後くらいに亡くなってしまった。日本からは、大前健一氏が12位にランクイン。外国の本屋さんでも結構目につく場所に本が並べられていたりして凄いなーと思っていたら、やっぱり相当影響力がある方なのですね。カルロス・ゴーン氏も14位に。その他のランキングがいくつかあったので、次回にまとめて日本関連のところだけご紹介。
November 29, 2005
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この前の世界で尊敬されている会社ランキングのつづき。Financial Timesは、経営者ランキングというのも作っていた。ランキング上位及び日本関連は以下の通り(肩書きはFTによる)。1位 Bill Gates (Microsoft Founder)2位 Jack Welch(GE前会長)3位 Carlos Ghosn(日産/Renault)4位 Steve Jobs(Apple)5位 John Browne(BP)6位 Michael Dell(Dell)7位 Richard Branson(Virgin)8位 Hiroshi Okuda(トヨタ前会長)9位 Warren Buffet(Berkshire Hathway)10位 Jeffery Immelt(GE)20位 Fujio Cho(トヨタ)31位 Carl-Henric Svanberg(Sony Ericsson)ここでもMicrosoft、GE強し(GEはトップ10に2人も送り込んでいる)、という感じだが、カルロス・ゴーン氏の3位というのも凄い。日産のTurnaroundを実現したというのは、世界中に知れ渡っている。同じ自動車業界では、トヨタも奥田氏&張氏とトップ20に2人送り込んでいる。でもこのランキングは、世界中のCEOや投資家が決めているらしいので、国際的に業務展開している企業の経営者が有利ということなのだろう。次回は、ビジネス書の著者、マネージメント・グル・ランキング。日本人もランクインしていますが、それは誰でしょう。
November 28, 2005
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猪木が新日本をユークスに株式を売却した際、このブログでも関連する話を書いていたが(こちらとこちら)、お前らの好きにはさせねえ!さん(こちら)に面白い話が。週刊ファイトでの新間寿氏へのインタビューによると、猪木事務所が新日本を買おうとしていたらしい。これは、新日本からすると、確かに敵対的買収かも(笑)。昔から猪木は何かとカードにいちゃもんをつけて、せっかく新日本がドーム興行を盛り上げようとしていたのを邪魔したり、緊張感がない!などと言いながらも女子レスラーであるチャイナをリングに上げたり、殺るか殺られるかの試合を見せろ!といいつつエンターテインメントであることを告白済みのWWEの選手を新日本のリングに上げたり、外から見ていてもいろいろ問題はあった。「だったら、株式の過半数を持っていることだし、いっそのこと猪木が直接経営をやればいいではないか」と自分は思っていたのだが、猪木によればそんな時間はなかったらしい。永久電池の研究に忙しかったのであろう。でも、より自分の意思を反映できる猪木事務所への株式売却は検討していたらしい。自分は週刊ファイトを入手できないので、そこで新間氏が語っていることの詳細は分からないのであるが、多分猪木事務所へ売却した場合には、新しいキャッシュが入るわけではなく、それだと新日本は本当に倒産してしまうという状況、更には猪木事務所が新日本向けに持っている債権も回収できないという状況で、結局新しくキャッシュを注入できる会社が入ってこないと両方ともまずい両方だったらしい。そこで、猪木が株式を売って、資金力のあるユークスが新日本に入り、更にはそれにより猪木事務所の持っている債権も回収するという話らしい。うーん、週刊ファイトが見てみたい(もしご存知の方がいらっしゃったら教えて下さい)。
November 27, 2005
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ちょっと前のことになるが、11月18日のFinancial Timesで、世界で尊敬されている会社というランキングが出ていた。欧米社会では何でもランキングにするのが好きだなあと少し閉口しつつも結構興味深かったりする。この特集の中でいくつかのランキングが紹介されていたのだが、まずは、メインの世界で尊敬されている会社ランキング。1位 マイクロソフト2位 GE3位 トヨタ4位 コカコーラ5位 IBM6位 Wal-Mart7位 BP8位 P&G9位 アップル・コンピュータ10位 シーメンス18位 Sony Ericsson20位 ホンダ37位 日産トヨタはもう世界で3番目に尊敬されている会社になっている。日本で強いのは、やっぱり自動車で、3社もベスト50にランクイン。ソニーも名前を出している。1位から5位までは、若干のランクの入れ替えはあるものの、5社とも同じ顔ぶれなので、こういうのは蓄積されたものがものをいうのであろう。ちなみに、アップルは去年は42位だったらしいので、iPodのおかげで大幅ランクアップ。世界で最も尊敬されるビジネス・リーダーズ・ランキングにつづく。日本人はベストテンに入っているでしょうか。
November 26, 2005
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前回の記事までに、IPOのメリットとデメリットを述べたが、ここで、最近、話題になっている村上ファンドによる阪神電鉄などの株買占め、楽天による金にものを言わせたTBS買収について考えてみる。阪神電鉄もTBSも株式を公開しているから、このような問題が起こるからである。まず、IPOというのはメリットもあれば、デメリットもあるということだ。IPOすれば、資金調達などが容易になる、などいくつかのメリットがある一方、全く自分たちが感知しないところで、好ましくない人たちが株主になってしまう可能性もある。IPOする際には、当然、そういったリスクを考えてIPOしたはずであり、それを今更買い増しは勘弁してくれ、などというのは、はっきりいって経営者として駄目っぷりを露呈しているとしか思えない(別にTBSの井上社長に限ったことではないけど)。というわけで、今後とも買収に対する偏見などは減っていき、日本の経営者もきちんと株式市場を見て、自社の株価動向、株主動向をきちんと把握した上で、株価が本来の価値に見合うレベルとなるように(低いと買収ファンドの標的にされるから)、市場との対話をきちっと行っていかなくてはならないということだろう。この流れはもう止めることは出来ないであろうが、実は、日本式の経営に大きな影響を与えることになると思う。日本では、従来から株主価値というのは軽視されてきたように感じる(海外投資家が多い企業は別だが)。しかし、今後は株主をより意識した経営(他の利害関係者、例えば従業員よりもより株主を意識する経営など)というものも求められていくではないであろうか。
November 25, 2005
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IPOの話の続き(前回のはこちら)。前回までは、IPOのメリットについてまとめたので、今回はデメリットについて。まず第1に、IPO自体が非常にコストと体力がかかるということだ。例えば、IPOは通常業務に加えての追加業務となるので、そのために人材を投入する必要があるだろうし、投資銀行・証券会社などにも高いフィーを支払わなければならない。第2に、IPOした後には、パブリックな投資家たちに対する会社状況の説明が必要となるので、投資家との良好な関係を保つためにディスクロージャーに力を入れなくてはならないであろう。これは、当然ながらそれを行う人の確保、社内情報整理のための時間、など時間的なものも含めたコスト増につながるだろう。第3に、パブリックな投資家が入ることにより、今までプライベート株主の間で会社をコントロールしていたものが維持しにくくなるであろう。第4に、会社経営陣は、株主の意向に沿う形で経営を行う必要があるが、株主が多くなることによって、その実現がより難しくなるであろう(Agency Problem)。第5に、投資家の持っている情報と会社が持っている情報は、本来同一であることが望ましいが、それも難しくなる。マーケットとうまく対話していかなくては、株価が本来あるべき価格より下がってしまう、などの問題も出てくるであろう。つづく
November 24, 2005
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先週はさらに音楽づいて、ベートーベンコンサートへ。もともと好きな曲2つだったので(あと、レオノーレ序曲も)、忙しいのに調子に乗っていってしまった。人気曲のせいか会場は超満員。指揮者Haitink、オーケストラLSO、バイオリンZimmermann。全然指揮者の知識がなかったのだけど、どうやらこの日の指揮者は非常に早い。自分は、フルトベングラーのCDで育ってきたので、何か違和感が。Zimmermannは私的には美しいバイオリンでよかったのだけど、文句を言っている人も(多分技術的には優れているけどハートに迫ってこないということだろう)。結構いいのに小うるさい聴衆もいるものだ、と思っていたら、7番ですぐに自分も同じ思いをすることに。7番はベートーベンの中では5番の「運命」と並んで好きな交響曲だが、多分この日の7番は、世界で一番早い演奏だろう。ちょっと自分には早すぎ。特に2番とかは、もう少しゆっくりで重々しいほうが個人的には好きだ。多分ベートーベンもそっちの方がいいと思うに違いない。それはまあいいとして、何故か管楽器のレベルが最悪で(というかホルンの2人)、音楽を壊しまくっていた。第一楽章で既に「なんじゃこりゃ」と思ってしまったので、いまいち楽しめず。折角7番期待していたのに残念。でもその後の、音楽を肴にしたパブ飲みはGood。
November 23, 2005
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ここ最近、音楽の話づいていたので、ついでにジャズの話も。今月、わが街でジャズ・フェスティバルが開催されていて、私もちょっと行ってみようかという気になった。しかし、私が持っているジャズCDはほとんどジャズ・ジャイアンツと呼ばれる伝説の人たちで、今は残念ながらほとんどの人が生きていない。というわけで、名前を聞いたことがあるというだけの理由(つまり、1960年代くらいから活動していたということ)で、アーチー・シェップのコンサートに行くことに(先週くらいかな)。前座は、Mina Aggossiという女性ジャズ・シンガー。パリベースで、欧州大陸では既に結構人気があるらしい。ベースとドラムとのトリオで登場。そして、何とドラムはOnoe Ichiroさんという日本人の方。当初は、全く期待していなかったがこれが結構楽しめた。Ichiroさんのドラムソロは、一番盛り上がっていたかも。彼女の曲で一番印象に残ったのは、”3rd Stone From The Sun”。もともとはジミヘンの曲らしいが、ベースが印象に残る綺麗な曲。そして後半はアーチー・シェップが登場。自分は名前を知っているだけだったが、やっぱりLegendといわれるだけあって大人気。もともとサックス・プレーヤーだけど半分ブルースシンガーみたいになっていて味のある歌も聞かせてくれた。なぜか3曲もセロニアス・モンクの曲を。自分はモンクを聴きまくっていた時代があるのでこれは嬉しい。ルビー・マイ・ディア、ベムシャ・スィング、ラウンド・ミッドナイトだったのだが、なじみがあるせいかこれが一番よかった(一番好きなストレート・ノー・チェイサーは残念ながらとりあげられなかったけど)。というわけで、あまり分からないなりにも結構楽しかったのでもう少しジャズもいろいろ行ってみようかと。
November 22, 2005
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テレビ番組、"Who Killed The Rolling Stone?"の続き(前編はこちら)ブライアンに追い討ちをかけたのが、モロッコ旅行中の出来事である。ブライアンはガールフレンド(アニタ・バレンバーグ)とキースと3人でモロッコに行ったが、旅行中にアニタがブライアンからキースに乗り換えてしまった。それ以降、ブライアンとキースは1年以上も口を聞かなかったらしい。ブライアンのストーンズ在籍時代末期は、ドラッグでぼろぼろになり、ギターリストとして、使いものにならなかった。ゴダールの映画「One Plus One」では、ブライアンが「悪魔を憐れむ歌」を演奏している映像が出ているが、うつろな目で演奏していて相当哀しい映像だ(映画は小難しくて何が言いたいのかよく分からなかったけど、映像を見ているだけでも面白い)。かくして、ブライアンは1969年6月9日にストーンズから脱退して、郊外の自宅にこもってガールフレンド、執事のような面倒を見てくれる人(フランクという)とともに暮らしていたが、1969年7月3日にプールから死体で発見される。この日はブライアン、ガールフレンド、フランク、フランクのガールフレンドの4人がこの家にいた。一般的には、ブライアンの死はドラッグ&アルコールの影響によるプール内での溺死ということになっていたが、このテレビ番組では、フランクが犯人なのではないか、ということを示唆して終わった。フランクはもう亡くなっているが、亡くなる直前にブライアンを殺したことを告白した(ただし、信憑性は確認できていない)。また、当日一緒にいたブライアンのガールフレンドも、フランクが偶然ブライアンを殺してしまったのではないかと証言している。彼女の説明は詳細であり、非常に説得力がある(彼女自体もうおばあさんなのが、時の流れを感じる)。ブライアンが生きていたらどんな人生を送っていたのであろうか。でもその直前の状況を考えると、遅かれ早かれ死は迫ってきていたようにも感じる。ストーンズ関係のビデオでは、ブライアンの死のシーンでは、”Blue Turns To Gray”がよく流れる。だから、私の中ではこの曲を聴くと、私が生まれた時には既にこの世に存在しなかったブライアンを思い出す。
November 21, 2005
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この前、新日本が買収されたことについて書いたとき(こちら)、新日本が言っていた敵対的買収の脅威から自社守るためにユークスに買収をしてもらったというような発言について、そもそも非上場で猪木が過半数の株を持っているのに敵対的買収も何もないだろう、と思っていたら猪木も同じことを言っていた(こちら)。で、私が疑問に思ってしまったのは、じゃあ何で新日本はそんな発表をしたのだろうということである。事実として確認できていることは以下のとおりだ。・大株主である猪木に対していくつかの会社から援助の申し出があった・猪木は援助を申し出ている会社、と表現した・しかし、新日本は、それらの会社を敵とみなしていた・結局、猪木はユークスに株式を売却して、新日本はそれを歓迎したそこで考えられるのは(というか勝手に私が考えたのは)、何れにせよ、新日本は最近の台所事情の悪さから、資金がどうしても必要であった。しかし、ただ新日本に金を貸すという会社は見つからず、株主という形で迎え入れるしか資金を引き出す方法がなかった(株主になれば、経営がよくなったときのアップサイドを得ることができるので、追加資金を注入するインセンティブとなる)。一方、猪木はそれを理解いていたので(か、もしくは単にキャッシュが必要だった)、自分の影響が及ぶ会社に売ろうとしていたが、金額などの条件がよかったか、もしくは新日本プロレスサイドからの意向に従って、最終ユークスに売却することにした、というような感じなのではないだろうかと思われる。というわけで、新日本からすると、ユークスに面倒を見てもらうのが一番との判断だったのだろう。何れにせよ、猪木が自分の影響力があまり及ばないと思われるユークスに株式を譲渡したので、いくら社長が娘婿とはいえ、新日本プロレスから一歩引く決断をしたのだろう。従って、今後は猪木がカードに対して文句を言ったり、何かと口出ししてくることはほとんど無くなっていくのではないか。このことは、プラスの影響もあれば(それは猪木が新日本の方針に文句をつけなくなる)、マイナスの影響もある(やっぱり新日本のカラーは猪木カラー)。まずは、藤田和之が猪木事務所所属として、レスナーと対決する1・4東京ドームで猪木がどのように絡んでくるのかが注目だ。
November 20, 2005
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先週、テレビで音楽特集ということで毎晩音楽関係の番組をやっていた。昨日まで、ご紹介したBest Gig 20もその中の1つであったが、もう1つ印象に残ったものが“Who Killed The Rolling Stone?”という番組だ。これは、初期ローリング・ストーンズのリーダーだったブライアン・ジョーンズの物語だ。ブライアンは当初バンドのリーダー的位置づけで音楽的な主導権を握っていたが、ミック・ジャガーとキース・リチャ―ズの2人にバンド運営のそれを奪われて、バンドからの脱退に追い込まれ、その直後にプールで変死してしまった。そして、その直後に行われたハイドパーク・コンサートは、急遽ブライアン追悼コンサートとなってしまった。ブライアンがバンドの主導権を握られてしまったのは、彼に作曲能力がなかったからだ(と言われている)。デビュー当時、ストーンズはリズム・アンド・ブルースのカバーを中心に演奏しており、この種の音楽に精通していたブライアンは音楽的主導権を握っていた。しかし、ストーンズのマネージャーであったアンドリュー・ルーグ・オールダムは、ストーンズをビートルズのライバルに仕立てあげようと考えており、既に自分たちで作詞作曲をしていたビートルズに追いつくためには、バンドで作詞作曲を行わなくてはならないと考えた。そして、ミックとキースにそれをやらせた。ブライアンにはこの面での才能がなかったからである。ブライアン名義のアルバムは私の知る限りモロッコで彼が録音してきた音楽をレコード化したジャジューカだけであり、これはこれで素晴らしいが、彼自身の音楽ではない(個人的にはこのCD大好きです)。確かにミックとキースはその後サティスファクションを初めとしてヒット作を連発して、オールダムの選択の正しさを証明したわけであるが、ブライアンはバンド内に居場所がなくなってきて、どんどんドラッグにはまり込んでいった。アルバムジャケットではDecember’s Childrenではブライアンが1人だけ座って孤立している形となっており、Flowersではブライアンの茎だけ葉っぱがない。つづく
November 19, 2005
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昨日のBest Gig 20の続き。我がストーンズは、1969年7月(確か5日?)のハイド・パーク・コンサートが9位にランクイン。この時の演奏ってそんなによくないけど、やっぱりコンサートの48時間前に亡くなったストーンズを作ったBrian Jones追悼コンサートという意味合いと、1969年という時代背景、1970年代前半のMick Taylorを迎えての黄金時代直前、などの時代背景を踏まえて、ストーンズの中ではこれが一番ということになったのだろうか。このコンサートでのMick JaggerのBrian追悼の詩をコメンテーターが酷評していたけど、私も同感だ。どう考えても心がこもっていない(ストーンズの中ではMickが一番好きだけど)。ちなみに、4位は、セックス・ピストルズの初ライブ(マンチェスター)で、観客は40人くらいしかいなかったけど、歴史的にインパクトがあったということで4位。ちなみに、ずっと前にRolling Stone誌か何かで行われたロック・アルバムベスト100みたいなのでもピストルズはビートルスのサージャントペッパーに続いて2位(3位はストーンズのExile On Main Street)で、専門筋の評価はすこぶる高い。私も高校時代だったか、ピストルズにはまったことがあって、いまだに好きだ。テレビでは、ジョニー・ロットンが絶賛されていたけど、シッド・ビシャスのコメントはなし。へー、という感じだった。その他は、U2、オアシス、ザ・フー、ブルース・スプリングスティーン、クラッシュ、ピンク・フロイド、エルトン・ジョン&ジョン・レノンなどの面々がベスト20に入っていた。ツェッペリンは入っていなかった。ちなみに自分が行ったことのあるコンサートは、残念ながらなかった。。。
November 18, 2005
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このランキングは一体何のランキングかというと、先週、あるテレビ番組でやっていたWorld Best Gig 20のベスト3のランキングである。IPOの話の途中だけど忘れないうちに書いておこう。1位のクイーンは、1985年のライブエイドでのパフォーマンスで、ライブエイドの意義と共に、当時は今ほどの地位を築いていなかったクイーンが最高のパフォーマンスを見せて大スターへの道を歩み始めたということで、栄えある1位となった。私もポール・ロジャースの復活クイーン(そういえば最近、日本にも来たようですね)を見に行ったり、クイーンMusicalのWe Will Rock Youを楽しんだり、王様の直訳カバーを聞いたりして、それはそれで素晴らしいけど、やっぱり、フレディのいるクイーンは全然違うなぁ。そういえば、イギリス人って本当にクイーンが好きみたいで、毎日、We Will Rock Youをやってもちゃんとお客が入るけど、実はクイーンを最初にスターとして扱ったのは、日本人で、海外ツアーのときにもカタカナで書いた「クイーン」Tシャツだのトレーナーなどが売り出されて、外人も普通に着ているのがおかしかった。2位のジミヘンは、伝説的なウッドストックでのパフォーマンス。「星条旗よ永遠なれ」の即興演奏が高く評価されていた。この時のパフォーマンスは、我が愛するストーンズ1981年のUSツアーのときの、締めの曲として、「Still Life」にも録音されている。でも、このとき、ジミヘンって23歳だったとは知らなかった。やはり天才。3位のディランは、エレキを初めて用いたどこかのコンサート。「Hiway61 Revisited」をちょうど出した直後くらいのだと思う。「Like A Rolling Stone」はちょうどこのときの時代のものだ。この曲は私の大のお気に入りで、中学生時代にそれこそ何百回と聞いたのを思い出す。これは、Brian Jonesのことを歌ったものでは?と思ったときもあったが、実際はそんなことないのか。つづく
November 17, 2005
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IPOのメリットからの続き。現在、村上ファンドが阪神電鉄の株式を一部買収して、阪神球団の上場を提案している。そこで、阪神タイガースの上場の意味である。まず、IPOのメリット1点目の資金調達という観点から考えると、確かに上場すれば、資金を得ることはできるであろう。しかし、球団運営というのは、事業拡大していくわけではなく、今まで上場していなくても運営してこれたわけであり、絶対必要というわけではないであろう。メリット3点目の株価のターゲットは、阪神タイガースの場合、球団運営ということであり、他の球団の運営状況との比較は現時点でも可能であろうから、メリット感は少ない。メリット4点目の株式をM&Aに使えたり持ち株制度を使えたりすることも、タイガースがM&Aをすることは当面なさそうであるし、従業員持ち株制度というのは面白そうではあるが(選手に株のオプションを与えたりもできるかもしれない)、次回に述べるデメリットよりメリットが大きいとは思えない。多分村上ファンドにとって一番重要なのは、2点目のIPO実現により現在株式を持っている人が得するということであろう。阪神球団は、阪神電鉄によって保有されており、球団が上場すれば、電鉄が得する。ひいては、電鉄の株を保有している人、つまり村上ファンドも得することが出来るのである。また、村上ファンドは、最終的には阪神球団がIPOしなくても、電鉄の株価が上がれば売り抜けてマージンを得ることが出来る。IPOが実現しなくても、大きな利益を上げることが出来そうである。その他IPOすることにより、知名度が上がる、注目度が上がる、などということも考えられるが、阪神タイガースの場合、それは必要ないであろう。以上より、今回の阪神タイガース上場の話は、IPOが実現したとしても、一番得するのは、村上ファンド自身(阪神電鉄のその他の株主も)であり、球団はもとより、ファンにとってもあまりメリットがなく、かえってIPOによるデメリットが多いようだ。というわけで、次回はIPOのデメリットについても考えてみる。
November 16, 2005
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本日、株式会社ユークスがアントニオ猪木持分の株式を取得して子会社化したとのことだ。びっくり。(ニュースはこちら)買主のユークスの立場から考えてみると、半分救済の意味もあるようだけどユークスは上場済みなので、株主の利益に反することは出来ないので、彼らのメリットを考えれば、以下のようなことがあるのであろう。まず1つ目は、新日本の経営は悪化の一途を辿っている。従って、ユークス自身が経営に関与出来る50%以上の株式を取得することで、その経営を変えて新しいValueを加えることが出来る。ユークスが行った新日本の価値評価は、取得価格よりも高いはずである。これは、通常のM&Aとは逆である(こちらをご参照)。新日本側から経営統合を申し入れたようなので、それが影響しているだろう。草間本によると、新日本は売掛金を回収出来なかったり、社員が勝手にチケットをばらまいて代金を回収していなかったらしいので、そこらへんの経営のいい加減さは、上場している会社が経営にまわることで、改善されていくであろう。第2は、ユークス自身はゲーム、DVD販売をしているので、今回の統合によって、新日本を、よりゲーム、DVDへのアピール度が高くする経営をすることにより、統合効果を生むことを考えているのだと思う(ソフト面での統合効果)。ただし、これはもともと新日本とは業務提携をしているので、どれだけプラス効果があるか分からないし、ユークスは他団体のソフトも販売しているので、他団体との関係は大丈夫なのかと心配になってしまう面もある。だから、ユークスは新日本を変えてしまうという前提で(例えばハッスルみたいな路線にするとか)、買収に乗り出したのではないかと勘ぐってしまう。猪木が株主だと難しいことが、ユークスだと出来てしまう。猪木が今後、どのような立場で新日本と関わっていくかも興味がある。猪木色が弱まっていくことは確かだろうけど、娘婿のサイモンが社長なので、ある程度はサポートしていくと思われる。でも、何だかんだいいつつも(これが結構重要だったりもするが)猪木ブランドで大きくなってきた新日本なので、猪木の今後の動向、或いはユークスがプロレスを方向転換したりしたら、社員やレスラーに何らかの影響を与える可能性はある。猪木は何で売ったのであろうか。至急でキャッシュが必要なのだろうか。ニュースによると、猪木の希望の10億円から交渉がスタートしたということだが、一時期はあれだけ隆盛を誇った新日本の株50%がこの金額(実際は多分これより下だと思われる)というのは少し寂しい気が。あと、新日本はある会社から敵対的買収を受けていたということだが、疑問としてそもそも株式がPublicで売買されていなくて、かつ猪木が50%以上持っているのに、その会社はどうやって会社を乗っ取ろうとしたのだろう(ある会社がドリーム・ステージ・エンターテイメントだったりして)。猪木が新日本サイドに立てば、どう頑張っても過半数の株式取得は成立しないのに。でも、この1件で、以前、敵対的買収からの防衛方法を書いていたときに(こちらをご参照下さい)、自社と友好関係にある会社に売却してしまう、という方法を書き忘れたことに気づいた。取り急ぎ感じたことを書いた。この件はもっと情報欲しいですね。
November 14, 2005
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最近、ライブドア、楽天、村上ファンドが金にものを言わせた買収に乗り出していることに対して、反感を持っている人たちも多いらしい。上場していると、このように買収の対象となってしまう。そこで、そもそも何で企業は株式公開(IPO)するのか、その際にどのようなリスクがあるのか、ということを考えてみた。まず、IPOするメリットについて。第1に、IPOを通じて資金調達が出来る。その後も株式を発行することでより大きなマーケットで資金調達できる(IPO前であれば、限られた人たちへの株式発行、銀行借入れ、ベンチャーキャピタルなどからの出資が考えられるが、上場すればあらゆる投資家からの資金調達が可能となる)。第2に、IPO時に株式を保有していた人たちは上場後に莫大なキャッシュを手にすることが出来るので、これも1つの大きな動機になりうる。また、IPOすることにより、株式の流動性が増すことになり、これは一般的にその株式の価値を高めることになる。第3に、実際にマーケットで株式が売買されることを通じて、株価のターゲット(=会社の価値のターゲット)が分かるようになる。第4に、IPO後には株式を、M&Aの際の株式交換に使用出来たり、或いは従業員持ち株制度に利用出来たりするようになる。つづく(次回は、阪神タイガース上場の話の場合は、上記メリットがあるのかどうかについて考えてみる)
November 14, 2005
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昨日まで、M&Aの考え方について、自分なりにポイントとなる点を少し整理をしてみたが、逆に企業が分裂する場合、つまりスピンオフをした場合、どのような点を見ればいいのか、少し興味が出てきたので、まとめてみた。まず考えなくてはならないのは、分離したとしても何か特別な理由がない限りは、分裂前の企業価値は、分裂後の企業価値の総和と等しいこととなるので、分裂後の価値の方が高くなる理由が必要である。まず第1に考えられるのは、負の統合効果があることだ。つまり、そもそも全く一緒になる必然性のない事業が同じ会社で行われていると、戦略的な合理性が失われる場合もあるし、余分な事務コスト、非合理的な資金の流れ(儲かっている部署から儲かっていない部署への流れなど)が出てきてしまう。また、経営陣がノンコアビジネスへの理解を持っていないため、非合理的な経営判断が行われる可能性もある。第2に挙げられるのは、株式市場において、事業内容が不透明なために正当な評価を得られない可能性がある、ということだ。事業が多いと、利益の源泉がどこにあるのか、どの部署の事業がうまくいっていて、どの事業がそうでないのか、などが非常に分かりにくくなる。市場は、低評価という形でこれに応えてしまうかもしれない。第3は、経営陣のインセンティブに関わってくる。事業毎の業績評価は、会社が分かれていた方が分かりやすいし、分社化すれば、より事業に直結した会社のストックオプションを経営陣に付与する、ということも可能である。もし、これらの事業が統合していることのメリット、例えば信用力の向上(総合商社はこれが当てはまる)など、がないのであれば、スピンオフした方が、企業価値が上がる可能性がある。一般的には、スピンオフは、市場に好感されているようだ。代替案としては、ある部門を売却する、IPOさせる、などの方法もある。もし、ノンコアビジネスが絡んでくる場合は、売却が一般的なようだ。スピンオフおわり
November 12, 2005
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まだ具体的に買収の動きがない場合、以下のような仕掛けが考えられる。(1)Supermajority:経営統合を承認するために必要となる株主の同意を80%としておくことにより、買収をより困難にする(2)Poison Pills:株主にあらかじめオプションを付与しておき、敵対的買収が起こった際に、それを行使することにより、買収に反対する株主の比率を増やし、企業を防衛する(TBSもこの仕掛けを作っている)(3)Dual Class Recapitalization:より強い議決権を持つ株を発行することにより、より少ない株主の同意を得ることで経営統合を否決するまた、実際に買収の動きがあった場合の防衛方法としては、以下のようなものがある。(1)安定株主対策:株主に、買収側の誘いには乗らないようにお願いする、或いは長期保有を前提に株を持ってもらう(2)訴訟:(これは、事例が限られてくるであろうが)経営統合後の会社がマーケットで独占的な地位を得ることになる場合は、独占禁止法などの法律に訴えることが出来る(3)資産の入れ替え(Crown Jewels):自らの会社の価値を落とすことにもなりかねない方法であるが、買収者が嫌がるような資産購入、或いは買収者がどうしても欲しい資産売却を行い、M&A自体を意味無い物にしてしまう(ただし、ターゲット企業の株主がハッピーであるかどうかは別問題であるので、むやみやたらには使えないであろう)(4)パックマン・ディフェンス:買収側に対して逆買収を仕掛けるこれらの防衛策は、基本的にはターゲット企業の価値を損なうものも多い。楽天は、Poison Pillが実行された時の、自らの株主としての立場を傷つけるものであることを問題としているし、他の株主でも相対的持ち株比率が減ることにより、反対する人もいることを主張している。M&Aシリーズはひとまずおわり
November 9, 2005
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これは、大きく2つある。1つは、株価、もしくは会社の価値自体を上げる、つまり、買収側のコストを上げてあきらめさせる方法だ。もう1つは、買収自体をなくすような仕掛けをつくることだ。ただし、注意しなくてはならないのは、買収に対して派手に抵抗すると、いざ買収されたときには、クビになる確率が高いことである(買収されたらやめてやるくらいの覚悟でトップが望めばこれは問題にならない)。また、買収プレミアムを上げるために、何らかの抵抗をするということであれば、その抵抗が強ければ強いほどプレミアムは上がるであろうが、M&Aが成立する可能性が低くなることには注意しなくてはならない。具体的な防衛方法については、次回につづく
November 8, 2005
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企業がどこかのターゲット企業を買収しようと思った場合、方法は大きく2つある。1つ目は、ターゲット企業の経営陣に経営統合、買収株価などを提案することである。もし、ターゲット企業が同意すれば、株主に統合提案をはかり、同意を得て、実際に統合していく。2つ目は、直接ターゲット企業の株主に売却を働きかけることである。例えば、ターゲット企業の株を一定の金額で購入する旨を公にして、売却してくれる株主を探す。ひとたび50%以上を確保出来れば、経営統合を実現するための投票を行える(敵対的買収となる)。或いは、Proxy Contestと言われる株主から委任状を確保する競争が、買収しようとしている企業とターゲット企業との間で行われることもある。また、買収企業が単純にマーケットで株式を購入するということも有り得るが、これは、M&Aの意図がオープンになってしまう前に株式購入できるので、その分コストが安くなるというメリットがある。しかしながら、たいていの場合、開示義務があるので、過半数を得るまでマーケットで株式を購入するのは難しい(楽天のケースもライブドアのケースもこれに当てはまる)。では、買収の意図が明確になった場合には、ターゲット企業はどのような防衛方法を持つであろうか。次回につづく
November 7, 2005
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一方、買収する側のリターンは、一般的には、ほとんどゼロ、或いは1980年代、1990年代のM&Aのデータでは、マイナスのリターンになっている。これは、企業買収をする際に、高い金額を支払いすぎる傾向があるため、そのプレミアム分の利益がターゲット企業の株主にいってしまうこと、或いは統合効果が思ったよりも上がらない、などの理由によって生じるものだ。一般的に、買収企業の株主のリターンが大きくなるのは、以下のような場合と言われている。(1) ターゲットと同じ業界であり、統合効果が得やすい(2) M&Aの際に競合相手がいない(3) ターゲットと友好的な交渉ができる(4) 買収サイドのパフォーマンスがもともといい(5) 買収をキャッシュで行う(6) 買収企業のマネージメントが自ら株主である(株主の立場からリターンを上げるインセンティブがある)(5)の買収をキャッシュで行うことが、理由の1つとして上がっているが、これは、株式交換方式の場合、そもそも株価が将来上がらないという前提に立っていること(M&A:株式交換で買収する場合をご参照下さい)がその理由である。また、買収企業の株式とターゲットの株式を交換する際、株価が本来の価値より低いから、高すぎる株価を利用して株式交換方式を採用しているのではないか、或いは、買収企業の経営陣が株価に反映されていない何か会社にとってネガティブな情報を持っているから、本来価値より高い、株価株式交換方式を採用しているのではないか、とマーケットから見られて、株価下落要素となることも多い。これらが満たされれば、買収企業側の株主も株価上昇を享受できるであろう。しかしながら、最初に述べた通り、M&Aによって買収企業の価値が上がるケースは限られており、リターンはゼロかもしくはマイナスとなっている。なぜこうなってしまうのであろうか。主な理由は以下の通りである。多くの場合、ターゲット企業の方が規模が小さく、統合効果によって利益が上がる場合、規模に応じてでなく、そのまま2等分して利益を分ける傾向が強い、ということが1つ。もう1つは、ターゲット企業の支配権を握るためのコストが高い、ということだ。買収側は競争しなくてはならないかもしれないし、ターゲット企業からの抵抗にあって、より高い金額を提示しなくてはならないかもしれない。結果的に、多大なコストを支払わないと、経営統合は成立しない、ということが多いのである。このように、M&Aによって生じる価値向上は、ほとんどの場合、ターゲット企業にいってしまう。今回の楽天 vs TBSにおいても、TBS側が経営統合に難色を示しており(TBS側の対応にも問題があるので、それはまた別途書いてみたい)、楽天側は、統合が成立するにしても、高いコストを支払わなくてはならないのではないかと思う。その場合、統合効果による利益は、TBSサイドに流れてしまい、楽天株主はあまりいい思いを出来ないのではないか、という気がする。次回は、買収プロセスなどについて書いていく。つづく
November 6, 2005
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前回まで説明してきた通り、M&Aには多大なお金がかかる。では、実際に、M&Aが成立した時に、誰が得するのであろうか。直感的には、買収する側が得したように感じるが本当にそうなのであろうか。まずは、ターゲット企業のリターンについて分析してみる。過去のM&Aディールのデータを検証してみると、ターゲット企業の株価の価値は、20%超(株式交換方式による買収が主)から30%超(キャッシュによる買収が主)くらい上昇するそうである。つまり、今回の楽天 vs TBSの例でいくと、楽天が買収するという形で経営統合が成立すれば、TBSの株主はそれくらいのリターンが期待できるということである(もちろん現時点ですでにある程度の統合効果は織り込みずみなので、その分は今からの株価上昇に反映されることはないであろうが)。一般的に、(1)キャッシュによる買収の場合(これについては、11月3日の記事と11月4日の記事を参照して下さい)、(2)買収候補がたくさんいて価格競争になった場合、(3)買収前のパフォーマンスが、マネージメントが悪い、資産を有効に使っていない、などの理由でうまくいっていない場合、には、ターゲットの株価がM&Aに伴い上がりやすいということが言われている。今回の楽天の統合案では、まだ具体的に統合方法が決まっていないが、過去のデータから見ると、TBSの株主は得する可能性が高いということが言える。次回は、楽天側から見たらどうか、ということを考えてみる。つづく
November 5, 2005
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前回は、キャッシュで買収する場合のことを述べたが、株式交換で買収する場合は、どのような計算になるであろうか。この場合、一般的に、ターゲットの株式と買収会社の株式を交換することとなる。従って、買収会社から見た買収価格は、買収後の新会社の株式価値に、ターゲットの株主の持合比率を掛け合わせたものとなる。この買収価格から、ターゲットの現在価値を差し引いたものが、買収価格のコストだ。この結果をキャッシュで買収する場合と比較してみると、株式交換方式の場合の買収コストは、新会社の株価に影響を受けていることが分かる。つまり、統合効果が期待できず、株価もあまり上がらないであろうという場合には、株式交換方式を使う場合が多い。何故ならば、買収資金を調達しなくてもいいからである。一方、もし統合効果が非常に大きく、将来的に株価が上がる可能性が高い場合には、コストも高くなってしまうということになる。その場合、買収会社はキャッシュで買収することになるであろう。ただし、その場合には資金調達を行う(借入れなど)必要が出てくるという面倒が生じる。買収側は、当然のことながら、この2つの買収方法の違いを分かっているだろう。楽天の場合、TBSが経営統合に合意したわけではないので(しかもTBS自体は全く統合する気がないので、今後も経営統合実現の可能性は低くなってきたようですが)、楽天は、借入れを行って、キャッシュで株式を買収しているという状態だ。次回は、そもそもM&Aで得をするのは誰かということを述べてみたい。つづく
November 4, 2005
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今日は、M&Aに関する経済性について考えてみる。M&Aによる利益は、新会社の現在価値から(買収会社の現在価値+ターゲットの現在価値)を差し引いたものであり、これは、統合効果(新たな価値の創造+富の移転)の現在価値に等しい。企業買収を行う際の支払い方法には、キャッシュで買収する方法と、株式交換の方法がある。キャッシュで買収する場合この場合、ターゲットの株式を買収することになる。マーケットが効率的であるという前提に立てば、株価は企業を正しく評価していることになるが、M&Aの場合、必ずしもそうとは限らない。何故ならば、マーケットはM&Aを織り込んで、統合効果を含んでいる可能性があるからだ。理論的には、統合効果にM&Aが行われる可能性を掛け合わせた金額がプレミアムとなって株価に上乗せされていることになる。TBSの株価は、ここ最近じりじりと上がってきているが、それは、マーケットが統合効果の一部を織り込んでいるからである。従って、支払う金額からみた買収コストは、(買収価格-プレミアム込みの株価)ということになるが、プレミアム部分は統合効果を反映しているものであり、統合後の新会社が享受する利益となるので、最終的なコストは(買収価格-ターゲット本来の現在価値)となる。このコストは当然のことながら統合効果より小さくなくては意味がない。次回は、株式交換で買収する場合について述べる。つづく
November 3, 2005
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