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なんということか。まるで2日が1日のような異常なペースでカレンダーが過ぎ去っていく。いよいよ、“山ごもり”が近づいてきました。職場の身辺整理も終え、荷物を送り出しました。しばらく外界とはお別れです。◎今日の日めくり
2004年03月28日
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まったく日記を更新する体勢になれない今日この頃。本当に大事なことは放置したままで、日々が過ぎてゆく。ギリギリまで緊張した頭の芯を弛緩させるためだけに買って帰ったワインをゴクゴク飲む。1年ぶりの仕事で集まる大勢の仲間に連絡のメールを送ると、「またこの季節が来たね」と、続々と返事が返ってくるのが少し嬉しい。この仕事が無事終われば、4月にはワシにも春がくるかなぁ。
2004年03月25日
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ギリギリまで日程調整をしていた東京出張がこの日になった。某制作プロダクションで午後から打ち合わせのため、羽田空港からリムジンバスに乗り渋谷に向かう。外は雨。終点の渋谷マークシティを出て、出張用のカートをガラゴロ引っ張りながら明治通りを原宿方面に歩く道中、なんだかもう笑ってしまうほどの暴風雨に見舞われて全身ずぶ濡れになり、打合せ前から余計なことで気が滅入ってしまう。打合せ自体は何の問題もなくどんどん進むが、なにせ確認しなければいけない内容が膨大なので、打ち合わせを終えて外に出た頃にはすっかり夜だった。寝不足と移動と打合せによる疲労を抱えながら、西麻布のホテルによろよろとチェックイン。TVを付けると「白い巨塔」の最終回をやっていたので思わず最後まで見入ってしまう。23時半頃、西麻布に住んでいる、外資系のメジャー出版社でWebのエディターをしている友人のKさんに電話をすると、「今から自宅に来ませんか」とお誘いを受けた。途中、コンビニでお惣菜などを買い、ホテルから歩いて10分ほどのところにあるKさんの自宅を訪問。ドアを開けるなり、ガーン!シルヴィアンの名曲でお出迎えである。Kさんとは15年来の知り合いで、音楽や映画やインテリアなどの趣味の分野で濃厚な会話ができる貴重な友人のひとりだが、普段はたまにメールのやりとりをするぐらいで、実際に会って話をするのはこれが4回目ぐらい、自宅を訪れるのは初めてのことなので、興味津々。センスの良いインテリアでシンプルにまとまった部屋には、雑誌、CD、DVD、カセットテープなどの膨大なコレクションが床のいたるところからニョキニョキと天に向かってそびえ立ち、一見、その堆積物自体がフランクロイドライトの作品を想起させる壮観な風景なのだが、現実的には関東大震災が来たら、結構痛い目に遭いそうでちょっと心配。お洒落なKさんはさりげなくシャンパンを抜いてくれ、持参したコンビニの冴えないお惣菜を温めなおしていただく。そこからの話題。●シルヴィアンの新作『blemish』は、まるでBGM付きのお説教を聴いているようだ。●『GATTACA』は、やはりサントラも素晴らしい。(完璧なサウンドシステムで聴く。ウットリ。)●映画『24-TWENTY FOUR-』は、ハマる。特にシーズン2では涙がでそう。●『ヴァージン・スーサイズ』は、なぜか我々ぐらいの年代の郷愁を誘う名作。次女が可愛い!●『アメリカンサイコ』も世代的に楽しめる作品だが、原作本の秀逸さに比べれば映像は少し物足りない。●この前の「クラフトワーク」のライブは、会場が名曲『デンタク』のフレーズの合唱となった。●心斎橋は、船の免許を取る事とパタゴニアに行くことが、当面の人生の目標である。●Kさんの仕事は次年度予算が3倍になり、会社の期待が高まる。上司は、日本語の達者なフランス人。などなど、なにもこんな真夜中に1つのソファーに腰掛けながら男ふたりで熱く語らなくても良いテーマばかり。夢中で話し込んでいて気が付くと、わわ、もう朝の4時だ。慌てておいとまし、肌寒い早朝の西麻布の街を「タシタリ、ヒイタリ、ソウサシテ」と、壊れかけの頭でウワゴトのように呟きながらまたホテルへとテクテク帰っていくワタシであった。
2004年03月18日
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今回のアテネ五輪女子マラソン代表選考会の結果は、後から言うのはズルイと言われそうだが、ワタシの予想通りの結果であった。個人的には、Qちゃんこと高橋尚子選手のことは尊敬するし、正直なところ彼女が2連覇をかけてアテネを走る姿を見てみたかったという思いはいまだに強い。しかし、Qちゃんは選ばれなかった。過去の実績を重視するか、選考レースでの記録をとるか、といった選考過程における委員会の苦悩は、すでにあちこちに散々報道されていることなのでここでは問題にしない。ワタシが言いたいのは、他の選手の記録との比較の中でどうこうというよりも、とにかく「高橋尚子という人はなぜ選ばれなかったのか」という1点である。気象条件がどうだったとかコース条件の良し悪しといった専門的な話は詳しい方におまかせするとして、ワタシは一方で全然違う方向から今回の結果を見ている。高橋選手にとっての最大の悲劇は、彼女が偉大なランナーに成長したのと同時に、あの愛嬌のある表情と性格によって「タレント」になってしまったことにあるのではないか、と思っている。では、タレントであることが、なぜ良くないのか。オリンピックというのは、今や「健全なる肉体と精神の競演」というだけのものではなく、そのメディア放映権ひとつとっても巨額のお金が動くビッグビジネスの舞台である。そのビジネスの大舞台の中においても、「女子マラソン」というのはとりわけ注目度の高い花形種目だ。そうなると、当然ながら出場する選手=配役のラインナップ次第で、テレビ放映の視聴率やスポンサーの協賛金がガラリと変わる可能性がある。そうなると、当然ながら今回の選考委員会に対してもメディア側あるいはJOCそのものからなんらかの圧力がかかっているであろうことは想像に難くない。そこで、 「女子マラソン」というプログラムにおいて、高橋尚子という配役はどうなのかというと、「タレント」であるが故に、彼女の評価はマラソン選手としての真の実力とは別のところで、「このヒトに商品価値があるのかないのか」「このヒトで視聴率が取れるのかとれないのか」といった側面から判断がなされてしまう、と。そして結論としては「うーん、ちょっとQちゃんも旬が過ぎちゃったし、商品価値としてはどうかねぇ…。やはり今回はフレッシュな顔ぶれの方が…。」みたいなことだったのではないか、という意見はちょっと穿ちすぎかなぁ…。
2004年03月16日
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東京の本社から、真夜中メール仲間のMさんと、師匠のUさんがやって来て、午後から某クライアントの役員様のところへ。 「世の中に通用するブランドを創りたいんだけど、いくら宣伝費をかければできますか?」とおっしゃる役員様を囲んで“ワークショップ”と称する会を開き「ブランドのつくり方」について講義(?)をすることになったのだ。事実、このように「大量に、魅力的に宣伝すればブランドになる」と勘違いをなさっているクライアント様は世の中にたくさんいるのだが、モチロンこれは大間違いであって、広告や販促というのはあくまで商品の持つ「価値」を伝える手段でこそあれ、商品の価値を「作る」なんてオコガマシイことができるわけがないのだ。従って、今日は「所詮、ブランドなんて幾らお金を積んだからって作れるものではなくて、そのブランドが生活者に何を「約束」するのか?ということが、企業側と生活者側との間で共通の認識になっていなければ、そもそもブランドなんて成立しないのですよ」という極めて当たり前の話をさせていただいた。今、世の中で認められているブランドがブランドとして成立しているのは、ルイヴィトンも、ユニクロも、BMWも、ナイキも、健康系カテキン茶も、アンリ・シャルパンティエも、それぞれの顧客がその企業や商品やサービスに対して期待している「何か」を、ちゃんと「約束」してくれるという気持ちの絆ができているからなんですねぇ。ということで、今日の“ワークショップ”の最後は「じゃあ、あなた方の商品は、顧客に何を『約束』できる商品なのかを、次回までによーく考えておいてくださいね。ブランドづくりというのは、地道なようですが、すべてココから始まるのでぇす」などと勝手に言い切って終了となりました。しかし「はぁ、宿題ですかぁ・・・」なんて悲しそうな表情をしながらも、こちらの話を真面目に受け止めていただいたこのクライアント様の商品は、良いブランドになる期待大です。その帰り、すっかり夕方になってしまい、まだ昼メシも食べていなくかったワタシと東京のMさんは、関西では評判のイタリアンのいわゆる「ブランド」店に入り、パスタなどを頼んだ。店の内装は、「やりすぎじゃないスか?」というぐらいお洒落で立派。で、肝心の料理はと言うと、う~ん、見た目は結構美味しそうなんだけど…別にィ?という感じ。決してマズくはないが、パスタ1皿で2,000円前後とることを考えれば、ハッキリ言ってこの値段でこれですかぁ?という感じ。期待してたのに、味は「約束」を守れてないから、この店は、ワタシの中の「ブランド」にはならないことが決定。難しいのぅ、ブランドは。
2004年03月15日
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昨夜(今朝)も帰宅は4時過ぎ。飲みに行ってたわけではない。今朝はまったく起き上がれず、目が醒めて気が付いたら11時で、家はもぬけの殻。外に出ると雨。暖かくなり、コートがいらない。傘をさして歩く。銀行で現金を引き出し、出社したのは午後1時。2時頃、遅めの昼食を食べた。メンチカツ定食。熱さで口の中を火傷し、皮がめくれる。再びデスクに戻ると、珍しくやたらと電話が多い。約20本近い電話での連絡と打ち合わせ。来週、東京である事務所の人と打合せをするために、出張することになりそう。次の仕事の企画をモヤモヤと考えながら、思いついたことをワープロに打ち付ける。次々と。机に立てている「ブランディング」関係の本を2冊ほど交互にめくっては、思考の整理。夜、話題のブティックやレストランを次々に作っている店舗デザインの会社の取締役と打ち合わせ。同い年で、実家も中学も高校もすぐ近くだったことがわかり、少し会話が弾む。22時前に退社。駅のホームで協力会社のAさんに声をかけられる。今やっている面白い仕事の話を聞き、すぐに別れる。帰りの電車で、昨日機種交換したばかりのFOMAをいじるが使い方がわからなくて窓から捨てたくなる。吊革を持ちながら、下の座席に座る若い女性のTシャツのロゴを読もうとするが読めない。最寄り駅の構内で餃子、焼売、豚饅を買って帰る。ムスメはもう寝ていた。妻は「白い巨塔」を観ていた。たまにはこんなので許してもらおう。 誰に?
2004年03月11日
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今日はワタシの37歳の誕生日である。中年の域にさらに一歩足を踏み込む年である。(メッセージをいただいた皆様、感謝です。)しかし誕生日というのにプレゼンだったので、おかげで昨夜もあまり寝ていないのだ。誕生日プレゼン。最後に「ト」があるかないかで大違いだ。今日のプレゼンの相手は最大手の携帯会社様で、出席者は8名。なかなかいい提案だったと思うのだが、その場での反応はさほどなく、よくわからん。結果の判明は後日なのだが、プレゼン直後、先方の担当者の女性から当社の営業担当宛に、別件での連絡事項のメールが届き、その中にこんな一文があった。(以下、一部分を転載)>プレゼンされた方の声が、お顔から想像する声と違い びっくりしました。>渋くてよろしいですね。 (意味わかりませんが・・。。) そうなのだ。これは以前からよく言われることなのだ。まず、「顔」については、昔からの友人に会うたびに言われるのが「年の割に若い」とか「全然変わらない」とか。また、さすがに最近はないが、もっと若い頃は「心斎橋さんの顔は、ジャニーズ系ですね」などと言われることもあり、決してそういうものを目指して生きているわけではないので、言われる度に反応に困り鳥肌が立つ。しかし仕事上では、時によってはクライアント様の「億単位」の広告予算を左右する提案を、自分がプレゼンターとして話さなければいけない立場なので、「若造だと思われて、ナメられてはいけない」という思いで、特に駆け出しの頃は精神的に辛い思いをした。(今ではすっかり図太くなって、ゼーンゼンヘーキになってしまったが)一方、上のメールの一文の通り、ワタシの声はかなり「低め」である。なので、電話でしか話したことがなかった人に初めて会うとき「え?もっと年配の方だとばっかり思ってました」と目の前で驚かれたりもする。ただ、この「声が低い」というのは「見た目がワカイ」という仕事上のデメリット(?)をカバーし、取引先に安心感をあたえる効果としてはそれなりにあると思っているので、自分では割と重宝していたりする。さて、そんなワタシも今日は家族が料理とケーキを用意して待ってくれていると言うので、夕方のプレゼンを終えるとその足でクイックマッサージに立ち寄り、そのまま少し早めに帰途に着いた。自宅では、さっそくムスメが箱に入ったプレゼント持って出迎えてくれた。中から折り紙で作った人形のようなものが出てきたので、「これは何ですか」と聞くと「これはロボットです」という。なぜロボットなのか?と尋ねると、「だっておとうさんロボットに似てるんだもん」とムスメは答えた。そのロボットは、我が子にしてはなかなかの力作に思え非常に感動したのだが、幼いムスメの眼には、ワタシはこんな風に映っているのかと思うと少し複雑な気分でもあった。つまりワタシという人間を総括すると、「見た目は割と若い元ジャニーズ系だが、発する声はあくまで低く渋く、ロボットによく似た37歳の中年のおっさん」 ということになる。うーむ、自分がよくわからなくなってきた。
2004年03月09日
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この土日もフル出勤の予定だったのだが、土曜の午前中の打ち合わせが急遽延期になったため、楽天仲間のナッチさんに教えてもらっていた「有馬のます池」へ、ニジマスでも釣りに行こうかと妻子を連れて出かけた。今朝は午前4時帰宅。そのまま午前中からの出発は少々キツイのぅ、しかも天気が悪くて今にも崩れそうやのぅ、とイマイチ勢いに欠ける気分ながらも、「初めてのサカナ釣り」ということでもうクルマの天井まで突き抜けんばかりにヨロコビを爆発させているムスメを見ると、まぁ仕方ないのぅ、と思いつつ今日は妻の運転で出発する。西宮から有馬へは六甲山を抜けていくのだが、市街地から山道に入り少し走ったところで、急激に天候が悪化。さきほどまでみぞれ混じりの雨だったのが、いつしか本格的な猛吹雪になり、アレヨアレヨという間に道路は雪で真っ白に。やばいなぁ、チェーンなんか積んでこなかったよ・・・。まだ地面の方は、降り始めて間がないのでなんとか走れるのだが、吹雪がエライ勢いでクルマのフロントガラスに吹きつけてはそのまま凍りつき、前方の視界がだんだん無くなってくる。おおお、コレは恐いぜ危ないぜ。ワイパーの上にもすごい勢いで雪がどんどん溜まってくる。おまけにクルマの外と内の温度差が大きいせいか、車内の窓が真っ白に曇って、ますます見えなくなってくる。たいそう危険なこの状況下で妻は必死でハンドルにかじり付いて運転しているが、ムスメも危険な気配を敏感に察知したのか「わーわー!なんでまどがしろいのみえないよーみえないよー!おそとがおそとがなんでなんでー!ばたばたばた・・・」などと騒ぎ立てるので、余計にイラつく妻は前方を凝視したまま眼が三角になってきて、さらに車内の緊張と恐怖感が高まる。慌ててタオルを取り出し、内側から窓を拭くが拭いても拭いてもすぐ曇るので埒があかない。ついに路肩にクルマを停め、フロントガラスの雪と氷を取り除いていると、ようやく吹雪も小降りになってきた。どうにかこうにか有馬温泉の街に辿り着いた頃には、ついさっきまでの吹雪が嘘のように急速に青空が広がってきた。途中、何度か道を尋ねつつようやく目当ての「ます池」に到着。さっそく、竿を借りて親子でニジマス釣りを始めたのだが、我々は腕が良いのか5分も経たずにホイホイと予定数量を釣り上げてしまい、それ以上釣ってもそんなに食べられないので、終了。ものすごい苦労して行った割に、メインイベントのニジマス釣りは呆気なく終わってしまった。それでも、やはり初めての釣りでムスメは大喜びだったし、妻もヒトの竿を握ったまま返さないほど珍しく熱中していたので、良かったのだろう。そこで唐揚げに料理してもらったニジマスも美味しくいただきました。(が、リアルタイムでの殺生にちょっと複雑)その後、久しぶりに歩いた有馬の温泉街はなかなか風情があり、「近場の温泉も捨てたもんではないな」と感心しつつ、目に付いた釜飯屋に入って昼食をとり、有馬みやげの定番「炭酸せんべい」など買って小旅行気分で帰路についた我々であった。 帰宅後ワタシは、再び夕方からクルマで大阪へ向かい、仕事を終えて帰還したのはついさきほど、AM3:30。ビールをガンガン飲みながら日記を書いていたが、酩酊と疲労でそろそろ思考停止だ。明日も早いのでフロ入って寝よう。
2004年03月06日
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あうっ、気が付いたら前の日記からもう1週間以上も経っているよ。またもや今年もう何度目かの仕事フル稼働のドツボにはまってしまい、3月3日のひな祭りの日も「おとおさんいっしょにちらしずしたべよおね」と、妻のさしがねで愛娘が棒読みの電話をかけてきたが、結局帰宅したのは午前3時で、あとの祭りであった(涙)年度末でクライアント側は次年度の広告・販促の予算案が本格的に固まる中、その次年度の実施プランについてのプレゼン(ただしコンペ)の依頼が怒涛のペースで押し寄せてきていて、週に3本ペースでプレゼンが続いているのだ。そもそも広告主である企業から見て、広告代理店(および制作プロダクション)で働く者は、おそらく彼らと同じ人間だとは思われていないようだ。なぜなら、仕事の発注があるのは、決まって金曜日の夕方であることが多く、プレゼンは決まって1週間挟んだ後の月曜日の朝であることが多い(土日が2週続けて犠牲になる)。あるいは、GWやお盆休みの直前に依頼があり、提案日はなぜか連休明けの日だったりする。つまり、我々のカレンダーには休日の赤い文字などなく、ボタンでも押せば答えが出てくるような「ドラえもん」か何かだと勘違いしているとしか思えないクライアント様が多いのは事実である。広告代理店のプレゼン準備作業といっても、知らない人には一体何をやっているのかさっぱり検討もつかないだろうけれど、ここで全部を説明しようと思えばおそらく日記1週間分のスペースを使っても書ききれないので、詳細は割愛。ただ、仕事の内容としては「何時間以内にこの書類を何枚書けば終了!」といったタイプのことでは全然ないし、「期間内に契約を取り付ければ、ノルマ達成!」というものでもない。仕事に取りかかるときには、「このスポンサーの抱える課題に対する答えが見つかればOK」という大きな意味でのゴールはあるのだが、その結果として出来上がるもの(つまり、テレビCMのアイデアだとか、消費者キャンペーンの内容)の最終的な姿は、スタートの時点ではまったく想像すらできないものなのだ。つまり、答えは何通りでもあって、最終的にクライアントが「それが一番いいですね(それなら商品が売れそうですね)」と判断したものが「正解」になるという、極めて不確定な世界である。(まぁそれでも天才クリエイターや秀才プランナーには“勝利の方程式”なるものがあったりするうようだが)正解に辿り付く方法は、基本的に「あれこれ考える」しかない。当然、考える材料としての情報収集はあらゆる形で行い、それを一度頭の中にインプットして、さらにあれこれ悩むのだが、この作業にいつ終わりがくるのかは、誰にもわからない。要は、自分自身が納得できて、クライアントを説得できるプランが思いついたら、それがゴールなのだ。問題は、それがいつ出てくるか、である。プレゼンが迫ってくると、朝も夜もトイレの中でも電車の中でも、頭の中はついつい今抱えているテーマのことを考えているのだが、ワタシの場合は、なぜかお風呂で頭を洗っているときに、突然、決定的なアイデアが舞い降りてくることがよくある。けれどそうでない場合は、結局プレゼンの期日は決まっているので、あとは「ここまでの考えを企画書にまとめてプレゼンで話すストーリーを作るには、丸2日はかかるな」とか「CMの絵コンテを発注して、上がってくるのに最低3日は必要だな」といった感じで、残り時間からの逆算で、決め手に欠けるまま、やむを得ず仕上げ作業に移るしかないのが実情だったりするのだけれど。それにしても、こんな仕事をやっていると「今度の連休はオキナワに行こう!」とか「年末年始は温泉旅行だ!」というような家族との「約束」が、一切できない。さらに言えば、「今度の土日は休めるの?」「今夜は何時に帰るの?」といったことでさえ、時期によっては読めない。そのくせ、まったく休めないかというとそんなこともなく、何の準備もないまま気が付けば突然「GW9連休!」なんて状態に突入してしまったりして、オトーサンは道路マップと旅行ガイドと受話器を手足口に挟んで「今からどこか空いてるトコないですかナイデスカ!」と電話かけまくるハメになるのである。 という具合だから、「約束」のないところに、当然家族の「信頼」はない。従って、基本的にワタクシや会社の同僚、および同業の仲間たちは、家族の理解と信頼には縁が薄い。もし信頼がある場合は、きっと奥さんが元同僚か同業者のケースだろうな。あぁ、ワシにも 「約束かならず実現するめイカ」 とか出しておくれよ、本物のドラえもん!
2004年03月05日
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