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ワタシの仕事はマーケティングが主なので、どちらかと言うとアグレッシブに外に出てわっせわっせと動き回るというよりも、一日の大部分を社内の会議室や、自分のデスクでモノを考えながら過ごす時間の方が多い。そんな時、頭は回転しているのだが体の他の部分は手持ち無沙汰なので、つい他の何かを求めてしまう。喫煙者の場合はタバコを吸いながら物思いに耽るか、コーヒーを飲んでいる同僚も多いのだが、ワタシの場合はタバコを吸わないしコーヒーも好んでは飲まない。(オフィス街には、大麻もLSDも売ってないしな)で、たいていは、ペットボトルのお茶を静かに飲んでいるワタシ。1日に最低1本は必ず買うので、ひと月30本。お茶の銘柄にも敏感になるというものだ。そんな中、今日は、なかなかイカしたお茶を発見。日本コカ・コーラ(株)から発売されたばかりの「まろ茶」の新シリーズ、「まろ茶ひとひら」だ。何が良いって、パッケージのデザインに思わず手が伸びてしまいましたよ。コンビニの棚でひときわ異彩を放つそのデザインに、何かと思って手にとれば、おぉこれは『若冲』じゃありませんか。若冲といえば江戸中期・狩野派の、日本画家の中ではワタシのフェイバリット・アーティストで、極めて日本的なモチーフを、日本的なワビサビを超えてゴージャスかつユーモラスかつ神経症的なまでに微細に表現していて、とにっかく絵が美しい。◎参考サイト 。しかし若冲をパッケージにするなんて、開発スタッフのセンスはスバラシイなぁ。ま、ほとんどの人は若冲なんて知らんだろうけどな。商品は500mmのペットボトルで、伊藤若冲の代表作である動植綵絵「群鶏図」、「樹花鳥獣図屏風」、「菜蟲譜」、「雪竹に錦鶏図」の4種類があった。ちなみにワタシはニワトリの絵が大量に散りばめられた「群鶏図」を買ったのだが、肝心のお茶の味はどうかというと、これがどうもニワトリの(続く) 嘘。続かない。
2004年09月17日
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先週、出張で東京・有明のビッグサイトに「ギフトショー」というのに行ってきた。これはどういうものかというと、開催案内によると「日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市」ということになっていて、国内外から2,000社以上の企業が自社の製品を展示・商談するために参加し、4日間の会期中の来場者は約20万人という、なかなか大規模の催しなのだ。ワタシは、現在抱えている商品開発の仕事のヒントを探す目的で行ったのだが、最新のギフト/プレミアム系グッズのトレンドを把握するには、うってつけのイベントだ。しかし、会場は一日がかりでも見切れないほど広く、出展内容もアフリカの民族楽器、犬の首輪、携帯ストラップ、絵本、歯ブラシ、サングラスぬいぐるみ傘長靴ドライヤー地球儀・・・といった具合に、この世のありとあらゆる雑貨が唸りをあげてひしめき合っており、ちゃんと目的意識を持っていかないと、気が狂いそうになってくる。だだっ広い会場には大小さまざまなブースが軒を連ねているが、中でも目立っていたのはやはり国内の大手玩具メーカーのブースで、大規模なスペースで、高性能ロボットやら新キャラクターのぬいぐるみなど、各社ともこの秋の新商品のPR合戦をしていた。そんな中、かなり地味な存在ながらワタシが妙に気になったのが、バンダイが出している『うなずきん』というキャラクターだ。ダルマのようなその人形に話しかけると、音声に反応して「うむうむ」とうなずいたりするだけのオモチャなのだが、このなんとも言えぬのほほんとした雰囲気がとても良い。開けても開けても次々小さなこけしが出てくるロシアの民芸品 マトリョーシカ をモチーフにしているのではないかと思うのだが、今時の凝りまくったオモチャにはない、朴訥とした味わいがあってなかなかグッドだ。大阪に戻ってから、どうしても手に入れたくなり、「うなずきんちゃん、ないですかないですか」と汗かきながらオモチャ屋&雑貨屋を3軒まわった。1軒目は「はあ?なんですかそれ」と怪訝な表情で店員から冷たくあしらわれたのだが、2軒目は近日入荷予定とのこと。3軒目でついに入荷のポスターを見つけたのだが、店員に聞くと入荷・即完売(!)で月末以降でないと再入荷できないという。まだ宣伝もしていないというのに。うーむ、これはひそかにブレイクの兆しか。うなずきんちゃん、どこにあるんだ・・・。※バンダイからのリリースは こちら 。
2004年09月16日
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以前、ある年上の知人と飲んでいる時に「人生の幸せと不幸せ」の話になった。その時彼は半分酔った眼をしながら、こんな話をした。「ヒトの人生における、幸せの割合と不幸せの割合は、人生トータルで見ると、最後には丁度半々になるように調和がとれているものなのだよ。だから、今、自分が不幸だと思っていても、その後には必ず幸せが来るものなのだよ」と。一瞬、なんとなく気のきいたステキな理屈のようにも聞こえたが、そんなこと、あるかいな。生まれてすぐに飢餓で死んでいく貧しい国の子供たちや、幼くして地雷を踏んで死んでいく外国の子供らは、一生不幸のまま死んでいくではないか。彼らには逆転の幸せなんて永遠にやってこない。世の中は、もともと不平等なのだ。冒頭の彼の話は、どうせどこかの宗教の請け売りか何かだろうが、いい年をしてロマンチックな自説を満足げに話すこの男を見ていたらなんだか気持ち悪くなり、その日は適当に切り上げて帰ってしまった。ここのところ、国内でも無力な子供が犠牲になる悲惨な事件の報道が相次いでいるが、いずれも幸せと不幸せの調和などとれないまま、圧倒的に不幸なまま命を絶たれていく子供たちの、胸がつまる事件が多い。今日の夕刊の一面トップには、児童殺傷事件の犯人の死刑が異例の早さで本日執行された記事と、数日前から安否が心配されていた兄弟誘拐事件の子供の遺体が発見され、犯人が兄弟の殺人を自供したという痛ましい記事とが、象徴的に並んでいた。ワタシは別に死刑推進論者ではないが、今日ばかりは、「罪もない子供を殺すと、ホラみろ、こんな風に即死刑になるぞ」というあまりに解り易いこの報道の構図が、少しでも、次に起こるかもしれない事件の抑止力になればと願わずにいられない。まったく、やるせないのう。
2004年09月14日
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およそ3ヶ月ぶりに日記を再開した、心斎橋ワタルです。最近になって、心身ともに多少ゆとりが出てきたので、また書き始めることにしました。(8/27、9/3の日記も、影武者ではなく、自分で書いてるんだけど)こんなページでも、留守中に閉鎖を案じてか、あることないこと書き込んで間を持たせていただいた皆さんには、それはそれで感謝しています。(コメントしだすとキリがないので、ノーリアクションを通していたのだ、すまぬすまぬ)それにしても、ここ3ヶ月ほどはあまり自分のページ自体も開くことがなかったのですが(あたり前か)、日記を書くこともリアクションすることも気にしないでいい生活、というのはなかなか気楽でいいなと思いました。(この3ヶ月の状況で毎日日記まで書いてたら、もう完全に過労死してたけどな、ワシ)ワタシが日記を中断するのとほぼ同時期に、楽天から去っていった名ライター「東京犬」こと前原政之氏の意見には、まったく同感でした。(前原政之氏の、移転先の日記)また余裕があれば、この3ヶ月間の中で記録に値するネタは、個人的な備忘録としてまたアップするかもしれません。(んなこと、もう誰も信用してないって)
2004年09月06日
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次の仕事の打ち合わせまでに空き時間ができたので、久しぶりに映画を観に行こうと思った。観たい候補はいくつかあったのだが、限られた時間の中で唯一タイミングが合ったのが、是枝裕和監督 の『誰も知らない』だった。これは主演の少年役、柳楽優弥(やぎら・ゆうや)が今年のカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞をとったこともあって少し話題になった作品なのだが、いくつかの観たい映画候補の中では、できれば一番後回しにしたい作品だった。なぜならこの映画は、1988年に東京の西巣鴨で実際に起こった事件(巣鴨置き去り事件)をモチーフに作られた作品で、現実の事件の内容があまりに悲惨なので、果たして映画のあとで会社に戻り、普通に次の打ち合わせに望めるかどうか、自信があまりなかったからだ。けれど、何故かはよくわからないが、どうも観ないで通過するわけにはいかない作品の1つであるような気がしたので、ともかく観ることにした。映画館に入ると、座席数はさほど多くない劇場ではあったが、平日昼間の上映というのに、館内はほぼ満席だった。映画の印象をひとことで言うなら、これはまるで、歪んだ「現代版・火垂の墓」だな、と思った。戦時下と現代、という背景の違いはあれど、自分たちの力では抗いようのない環境に翻弄され犠牲になる子供たちが、それでも本能的に生きようとする姿を描いている点で、両者はよく似ているなと思った。そして作品の評価としては、予想以上に良い映画だった、というか・・・ヤラレました。母親役のYOUの存在がまさにハマリ役で、子供たちの希望を優しく裏切っていく演技が秀逸だった一方で、子供たちの、言葉少なくほとんど素に近いと思える演技も、妙にリアリティを醸し出していた。それに加えて、要所要所で絶妙のタイミングで♪ポロンと入るゴンチチの切ないBGMに、何度も何度も涙腺緩めつつも耐えていたのだが、ラスト近くで、特徴的な声質で歌う「タテタカコ」の主題歌が流れた瞬間、もうダメだ。ついに場内の観客もろとも、思わず不覚にもズズズとすすり上げてしまった。子を持つ親としては、もう気持ちの逃げ場がないですよ。社会的な重いテーマを扱いながらも、あくまでひとつの芸術作品としてキチンと昇華されており、事件のニュース性だけに決して頼らないクオリティの高さをキープしていたと思う。特に子供特有の目線や表情、セリフのひとつひとつに、「あぁオレも子供の時って、こんな表情でこんな言い方をしたんだろうなぁ」と何度もドキリとさせられ、このカントクの「子供の感情」を再現する能力には感心させられた。それと、劇中、手や足だけのカットが何度か出てくるのだが、これがまたセリフ以上に感情や表情を表現するのに効果を上げていて、これまた感心。テーマがテーマだけに誰もが評価する作品かどうかはわからないが、ワタシが観た劇場では、エンドロールが完全に流れ終り、場内が明るくなるまで誰一人として席をたたなかったのが印象的でした。しかし、その後の打ち合わせは、やはりテンションを立て直すのがツラかった・・・。予告編ムービーはこちら。公式サイトはこちらから。
2004年09月03日
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