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つい青系統の花を買っちゃうんですよね。
これも、青紫だけど、青に近いかな。
鉢カバーの青にも合ってるでしょ。
咲き終わると、キュッとしぼんじゃうので、
すぐに花柄摘みしないと、みっともないんですよね。
まるで、割れた風船みたいです。
昨日は私の声楽の発表会でした。
あまり練習してなかったので、不安でしたが、
思いのほか、上手く声も出たので、嬉しかったです。
いつも聴きに来てくれる母は、風邪気味で来られなくて、
母の日のプレゼントも上げられなかったのだけど、
欲しいものも無いと言うので、無理してこなくていいよ、
というのがプレゼント?なんて親不孝ですね。
来ないときに限って、上手く歌えてしまったので、
先生が撮ったビデオをダビングさせてもらって、
聴いてもらおうかと思っています。
いつもは二度と聴きたくないので?
ダビングさせてもらわないんですけどね。
曲はパイシェッロの「Il mio ben quando verra」と
ヘンデルの「Lassia ch`io pianga」の2曲です。
1曲目はいつも声が出なくて失敗しちゃうんだけど、
今回は休憩(ケーキとお茶のティータイム)の後だったので、
その時、少し声出しが出来たんですよね。
装飾音の細かい動きが多くて、難しかったので、
ゆっくり歌い出しちゃって、息が続かないと思ったけど、
速くすると、ついていけないので、そのまま歌っちゃいました。
かえってそれが良かったみたい。
2曲目は音が高いけど、最後だから張り上げて歌いました。
もう後は声が出なくなってもいいもんね。
開き直って歌ったら、何とかなるものですね。
どんぐりっ子の練習や授業参観で、レッスン休んだりしたので、
今回は自信なかったんだけど、練習不足でもなんとかなるなんて、
変な自信がついてしまった。うちでは近所迷惑で練習できないから、
レッスンの時に早めに行って、30分くらい練習させてもらうのです。
それ以上声を出すと、今度は声が枯れてしまう。
全く弱いですよね。合唱なら、2時間もつんだけど、
やっぱり独唱は喉に負担掛けすぎなのかな。
腹式呼吸がちゃんと出来てないからなんだけど・・・
今回は主人だけ聴きに来てくれました。
前回は母と、子ども達も来てくれたんだけど、
同じ会場が4回も続くと、ケーキも飽きて、釣られなくなっちゃった。
今度は、うちの近くの別の会場になるかもしれないので、
合唱の人とか、誘ってみようかな。
でも、またアガって上手く歌えないかも。
今回母がいなかったから、緊張しなかったのかな?
毎回来てくれてたから、そんな覚えもなかったんだけど、
少しは緊張してたのかも・・・
いまだに母には弱い私です・・・
厳しい母だったので、自分がアダルトチルドレンかな、
と思うときもあるのだけど、その分、子どもに甘くしてしまう。
しつけがなってないとは思うのだけど、強制もしたくないしな。
単に面倒くさがりなのかも。難しいですよね。
「見果てぬ夢」17
「君は彼の子どもとして作られた。彼の夢だったんだ。人間のよう子どもが欲しいと願っていた。
本当は人間との子どもが欲しかったんだ。エミリーとのね。」
「エミリーとは誰ですか?人間なんですね。どんな人だったんですか?」
「私の妻、ベスの母だ。ギルバートと私はエミリーを争った仲だった。
親友だっただけに、同じ女性を愛してしまったのだ。エミリーは彼を愛していた。
だが、それは許されなかった。それに彼女は母性豊かな女性で、自分の子どもを欲しがったんだ。
彼はそのために君を作った。」
「それでは僕は父とエミリーの息子というわけですか。僕はエミリーなんて知らない。
人間の子どもでなんかありたくない。第一人間の子どもになれるわけがない。
人間の遺伝子など含まれていないのだから。僕は純粋なロボットだ。」
「確かに君はロボットに違いない。だがギルバートはそこまで本当は望んでいた。
だからせめて顔だけでもエミリーに似せようと努力したのだ。」
「僕はエミリーに似ているのですか? 見たこともないから分からない。」
「ベスと君は良く似てる。ベスは母親似だからね。似てると思わなかったかね。」
「今の彼女を知らないから、なんとも言えません。昔は少し似ていたかもしれないが、
子どもの頃なんて、あてにはならない。そんなこと客観的な証拠にはならない。」
「仕方がない。私がギルバートから預かった遺書ともいうべき手紙だ。
肌身離さず持っていた。私にとってはお守りのようなものだから。」
「そんなものがあるなら、なぜ先にそれを見せてくれなかったんですか。」
「ギルバートに、私の他は誰にも見せないようようにと書いてあったからだ。
だが息子の君になら、ギルバートも許してくれるだろう。見たまえ。」
ジョンは変色してしまった手紙を渡した。震える手で受け取るローリー。
初めて見る父の文字だった。
『親愛なるジョンへ
私はもうすぐ狂うだろう。その前に君に書き残しておく。
私は放射能でプログラムが狂いつつある。今に狂って消滅させられる。
だが、私にはやり残した仕事がある。一つは残留放射能の研究。
そしてもう一つは、私とエミリーの息子としてのローリーだ。
君にローリーを託すわけにはいかない。恋敵の息子を作るほど、君もお人好しではないだろう。
私もそれほど図々しくはない。だが、同じ研究を続けてきた友として、
私の研究は引き継いでほしい。私にはもう時間が無い。
このまま狂って消滅させられるよりも、狂う前に実験台となったほうがましだ。
今まで自分のプログラムの狂いを正確に記録にとどめてきた。
これもローリーを作るために、自分のプログラムを分析したお陰だ。
自分が狂いつつあるということを発見したときは、さすがにショックだったが、
放射能によるプログラムの狂いを確かめる材料として、客観的に見つめられたのが、
せめてもの救いだった。自らを実験台にすることを心に誓ったのだ。
そして今最後の実験をしようとしている。ドームの外の残留放射能の影響を
身をもって実験する。だがその結果を分析する事は私には不可能だろう。
君にお願いしたい事はそれだ。今までの狂いと比較して、どれだけ狂いが生じたか分析して欲しい。
君には酷かもしれないが、私の最後の実験を見届けて欲しいのだ。
私が完全に狂ってしまえば、自動的に消滅させられてしまう。
その直前にプログラムを取り出してもらいたい。
難しいが、消滅警告の赤ランプが点灯したら、すぐに私をドームの中に入れ、取り出すのだ。
君にしかこんな事は頼めない。少しでもドームの外に出れば、放射能を浴び、死んでしまう。
私は出口にいるつもりだが、狂ってしまえば何をするか分からない。
もし出口から離れてしまえば、そのまま放って置いてくれ。君が死んだら、
エミリーを託す人がいなくなる。研究はともかく、エミリーだけには、幸せになって欲しい。
私には子どもが出来ない。たとえエミリーに似せて作ったとしても、それは外見だけだ。
中身はただのロボットに過ぎない。たとえそれが優秀で、意志や感情で動く事が出来るとしても。
エミリ-の遺伝子が無ければ、子どもではないのだ。私にはここまでしか作れなかった。
もっと時間があれば、遺伝子まで組み込む事が出来たかもしれない。
そして、ロボットと人間が仲良く共存し、愛し合う楽園を作りたかった。
もう夢だ。私には叶えられない夢。せめてローリーにその夢を託したい。
君には世話になった。またこんな事を頼むのは心苦しいが、お願いできるのは君しかいない。
研究を続け、ドームの外でも生きられるようにして欲しい。
私のことはどうか伏せておいてくれ。最後の誇りを守って欲しいのだ。
私が狂っていたことは、エミリーにもローリーにも秘密にしてくれ。
プライドばかり高く、見栄を張ると思われても仕方が無いが、
私には自分のプログラムの優秀さを誇るしか出来なかったのだ。
学習プログラムしか与えられず、自分で身に着けていった知識と論理を。
優秀な科学者として、消滅したい。私の消滅は事故だという事にしてもらいたい。
いろんな噂が出るだろう。特に三角関係だった君には迷惑な噂もあるかもしれない。
済まないが、それくらいはエミリーと引き換えに我慢してもらおうか。
だが、そんな噂もじき消えるだろう。研究一筋の君ならば。皮肉ではない。
君は優秀で信頼できる人間だ。人間を軽蔑していた私にとっては、
君の存在は驚きだった。そして、エミリーを愛せた事を神に感謝している。
今は神に代わって、人間が、いやコンピューターが支配してる世の中だが。
神を信じていた人間がいた時代も、争いはあったが、今よりましだったかもしれない。
今更こんなことを言っても仕方ないが、せめて君とエミリーだけは、
神を信じ、絶望することなく、生きていって欲しい。
たとえこのまま人間が退化し、滅亡する日が来るとしても。
そのためにもこの研究を完成し、役立てて欲しい。ドームの外に楽園を作るのだ。
そこではロボットと人間が平等に愛し合うことが出来るだろう。
そして、子どもが出来るようになって欲しい。私の叶わなかった夢だ。
ジョン、エミリー、そしてローリー、私の夢を叶えて欲しい。私の最後の願いだ。
そのためには喜んで私の身を捧げよう。私はいつも見守っている。』
ローリーは、慟哭した。涙が出ない分、心の底から、哀しみの声を上げた。
ジョンは声をかけることさえ出来なかった。震える肩を抱きしめることしか。
ローリーはジョンを見上げた。許しを請うように。
「僕はどうしたらいいのでしょうか。父の夢を叶えるどころか、反対に潰していたのです。
人間を憎み、滅ぼそうとしていたんです。」
ローリーに見つめられ、エミリーの眼差しを思い出したジョンは、罪の意識にかられた。
「私の方こそ、憎まれても仕方の無いことをしてしまったのだ。
ギルバートの死後、私が彼を自殺に追いやっただの、実験台に利用しただのと言われ、
ギルバートのプログラムの分析を途中で止めてしまったのだ。
正規の研究として認められなかった事もあるが、それ以上に私自身が、
人の目に耐えられなかったのだ。特にエミリーの目に。」
そのエミリー似の目で、キッと睨むローリー。
「エミリーはなんと言ってたのですか。」
「何も言わない。ただ私を哀しそうな目で見つめるだけだ。
ギルバートの遺書を見せようかとも思ったが、それでは逆効果だ。
エミリーへの愛の証のような手紙は見せられない。
私はエミリーを失いたくなかったのだ。たとえギルバートが消滅しても、
ギルバートへのエミリーの愛は残る。亡くなった者には勝ちようがない。
やはりロボットには負けたくないという気持ちもあったと思う。
私は噂を黙って耐え忍び、消えるのを待った。
エミリーが哀しみのどん底にあるのを見守り、助ける事で、
彼女の信頼を勝ち取ったのだ。愛情は分からない。
私と結婚したのも、ギルバートを忘れる為なのか。