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日が暮れるのが早くなりました。ふと窓の外を見ると迫る夕闇。虫の音が響いています。朝起きると全身を包む凛とした冷たい空気。日増しに秋が深まっています。あんなに鮮やかだった山の緑もどことなく色あせて次にくる黄金の錦の季節が今からとても楽しみです。秋の味覚と言えば、たくさんの美味しい食材の名前が並びますが何と言ってもこれは外せません。今日の夕食より。「甘栗入りさつま芋ババロア風デザート」。ほくほくした美味しさと優しく存在感のある甘み。料理にはもちろん、デザートにも大活躍。私の大好きなさつま芋が一番美味しい季節。今日は贅沢にもたくさんの甘栗がごろっとたくさん。いろんな形の栗の断面がとてもユニーク。さつま芋と栗も秋らしい組み合わせのひとつ。味もベストマッチです。さつま芋は油を熱した鍋でまずは炒め煮。熱いうちにマッシュしてから豆乳を適量加えてよく混ぜ合わせてなめらかにします。そこに粉寒天を混ぜ合わせ火にかけて木べらで混ぜながらよく溶かします。あらかじめ栗を入れておいた型に流し入れて熱が冷めたら出来上がり。芋の澱粉質も手伝って比較的早く固まります。お好みでメープルシロップを加えてもOKですがこのままでも十分甘い。みかんジュースも同様に粉寒天で固めて色と味のアクセントにしました。一番下には紫色のタルト生地。紫さつま芋粉を加えた全粒粉で焼きました。見た目も美しくそしてサクサク感もアップ。タルトも秋バージョンです。間もなく10月。新たに始まる月日の流れ。時間の経つ早さを感じながら温かい葛湯を飲んでほっと一段落。心とカラダを温めて一日を終えます。明日も皆さんにとって良い一日になりますように。大地の恵みに感謝…!
2010.09.23
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風が冷たく感じる朝。涼しさを通り越して肌寒いくらい。空も風も養生園の周辺の木々の緑も秋の気配に包まれつつあります。あんなに暑かった夏がうそのよう。ぐっと秋めいてきました。今週火曜の朝食より。長皿の盛り合わせ。真ん中は「大根のパン粉揚げ」。これから登場回数の多くなる根菜類。冬に近づいて気温が下がるとどんどんと甘みを増してくる大根。今はまだそれほどでもないので輪切りにして塩をふって、そのまま鍋でから炒り。十分に水分を飛ばしてからだし汁でことこと味噌煮。しっかりと煮含めた大根を水溶き地粉にくぐらせパン粉をつけてカラリと揚げます。大根がりっぱなメインディュシュに変身。もし使い残しがあって余っていたら是非…!手前は「海藻と黄色ズッキーニのかぼちゃの種和え」。わかめとふのりをそれぞれ水で戻して食べやすい大きさに切っておきます。ズッキーニは生のまま薄い輪切り、塩少々でもんでおきます。それらをボールの中で混ぜ合わせてローストしてすり鉢でつぶしたかぼちゃの種で和えます。フードプロセッサーでもOK。和える時にかぼちゃの種にだし汁少々加えるのがポイント。具とよくからみます。お好みで味噌で味付け。ナッツに近い濃厚な味わいが海藻やズッキーニのあっさりした食材とよく合います。かぼちゃの種はミネラルやビタミンBが多く、たんぱく質も豊富。意外に栄養価が高い食材。ナッツ類のアレルギーがある人でもこれならOK。乾物として自然食品店でも入手できます。奥は「人参とインゲンのもちきび和え」。もっちりしたもちきびが美味しい季節になりました。玄米に加えて一緒に炊く以外にもちきびだけ炊いて和え物にもします。去年の料理教室で作って好評でした。炊き上がったもちきびに豆乳を適量加えてのばしてから梅酢と少々のごま油で味付け。ポイントはこの梅酢です。柔らかい酸味がもちきびなど雑穀にぴったり。蒸し煮した人参と茹でたインゲンを和えました。和える前にインゲンは醤油で下味をつけておきます。鮮やかな色合いで華やか。お膳に花が咲いたようです。先日の休みに訪れた戸隠村。長野市の近く、県北部にあります。そびえる戸隠山の麓にある聖なる村。創建以来二千年の歴史を刻む神社があり戸隠は信仰の村です。数々ある神社のひとつ、奥社の参道に連なる樹齢数百年の杉並木。天に向って高く伸びている様子は清清しく通る度に厳かな気持ちに包まれます。この日はこんな木を発見。中はどうなっているんだろう…。思わず覗き込んでしまいます。トトロでも出てきそうな雰囲気。こんな状況でもたくましく生き延びている木。その生命力に感服。深く漂う静かで強いエネルギー。普段はそれなりにいろいろなことでつまっている頭の中を一瞬でもからっぽにするとすっと違う空気が流れ込んできてなんか気分もすっきり。ちょっとした旅行気分を味わってきました。明日も皆さんにとって良い一日になりますように。大地の恵みに感謝…!
2010.09.17
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今日は久しぶりの一日休み。天気予報を信じて山にお出掛け。車で約1時間。私のお気に入りの場所のひとつ、白馬八方尾根。北アルプスの山々の中でも冬はスキー、夏になれば登山客といつも大賑わい。ゴンドラとリフトを乗り継いだ後、歩くこと約40分。目指すは標高2000mに浮かぶ天空の池。八方池です。厚い雲はいつの間にか去り澄んだ青空が広がっています。やった~!雄大な白馬三山がくっきり。迫力満点で圧倒されます。山と空、水と緑の見事な調和。はっと息を飲んでしまうほどの美しさ。何度見ても絶景です。夏の混雑も終わって漂う深い山の静寂。すべてが清らかで今の私にひときわ胸に響く美しさ。心満たされる瞬間。次第に風が強くなり雲がすごい勢いで湧き上がってきます。これってもしかして…。八方池からさらに登っていくと私の期待通り景色。迫りくる一面の雲海です。どこまでも流れる雲の波。時折、日が差し込んできらきらと輝いています。雲の海の合間から見える下界。建物や田んぼ、道がとても小さくてミニチュアのようです。いつもはあそこにいるんだよなぁ…。こんな高い所から見下ろすなんてめったにないからとても新鮮。なんかしみじみと感じちゃいました。日常生活そのものを見下ろしている気分。心の整理にうってつけ。しっかりとグランディングして天を向いていこう。高山植物もまだまだ花盛り。「タカネマツムシソウ」。貴重な日本固有種。夏山シーズンの終わりに咲き始める花。上品な紫色が印象的。今日はたくさん目につきました。小さいながらも存在感のある華やかな花。群生している様子はなかなかの壮観です。山はいいなぁ。心もカラダも元気になれる。(明日の筋肉痛がちょっと心配だけど…)今日もありがとう。たくさんパワーをもらいました。明日も皆さんにとって良い一日になりますように。大地の恵みに感謝…!
2010.09.10
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久しぶりの青空。さわやかな涼しい風。思わず両手を広げて深呼吸。広くて大きくて高くてまさに秋の空そのもの。これで昼間の強い陽射しもぐっと柔らかくなり本格的な秋の訪れが期待できます。食材も景色もどんどん変化していきます。時間が経つのは早いですね。今年は穂高にしては珍しく残暑が厳しかったのでやっと気温が下がり風が涼しくひんやりとしてきたのがとても嬉しく感じます。まだ残暑が続いてた今月初めの朝食の一品。「枝豆寒天寄せ」。鮮やかな緑色。茹でてペーストにした枝豆がぎっしり。出汁で煮溶かした寒天で固めています。しっとりとした口当たり。塩だけで味付け。口の中で枝豆が広がります。見た目も味わいもシンプル。その分素材の味が引き立ちます。暑い時期には欠かせない夏野菜。もう来年までしばらくのお別れです。今晩の夕食のデザートより。「巨峰のタルト」。穂高では今ごろから巨峰が旬の時期を迎えます。ジューシーで濃厚な甘み。口の中に広がる香り高い味わい。秋の味覚のひとつ。白い部分は長いもを加えた豆乳クリーム。葛粉と粉寒天で程よい固さに…。タルト生地にはローストしたかぼちゃの種を加えてさくさくの食感にしました。ナッツとはまた違う美味しさ。見た目も緑色のつぶつぶが新鮮。気分は「秋」。そんな今にぴったりのデザートです。これからお風呂に入ってのんびり。心もカラダも緩んで全身から余計な疲労が溶けて消えていくようです。寝る前のこのひとときが至極の幸せ。ささやかな喜びです。明日も皆さんにとって良い一日になりますように。大地の恵みに感謝…!
2010.09.09
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穂高にきてから身近になった食材のひとつ。今は夏になると茄子やトマトと同様に頻繁に料理に登場。定番メニューのラタトューユにも欠かせません。養生園の畑でもこの夏たくさん栽培しました。「ズッキーニの麻の実和え」。生のまま半月に切って塩もみしたズッキーニを炒って香ばしくしておいた麻の実で和えたもの。ズッキーニには緑色と黄色の二種類があります。とてもぱっと花が咲いたようで華やか。ズッキーニは胡瓜と同じウリ科の植物。生でも食べられます。油と相性が良いのでじゅ~と焦げ目がつくまでしっかりとソテーして塩コショウで味付けしたり、野菜のみじん切りを炒めたものをズッキーニをくり抜いた中に詰めて焼いたり、パン粉をまぶしカラリと揚げるのも美味しい。切れ端はぬか漬けにしたり、たくさん余ってしまった場合には贅沢にもポタージュスープに…。コクがあってなかなかイケます。今回は塩もみして和えるというシンプルな一品。メインディッシュの付け添えとして大活躍。あれば梅塩を使うと美味しいだけでなく梅干のクエン酸が加わって疲労回復に効果的。ほのかな酸味が疲れたカラダを癒してくれます。塩でもんだらしばらく冷蔵庫で冷やしてくださいね。麻の実がなければ炒った白胡麻やナッツ類をざく切りにして和えるのもOK。お好みで味噌を少し加えて混ぜ合わせると味が引き締まってご飯のおかずによく合います。是非お試しください。もうひとつ簡単調理法を紹介。先週の朝食より長皿の盛り合わせ。真ん中は「蕎麦サラダのズッキーニ巻き」。梅肉ペーストを加えた胡麻だれの蕎麦サラダ。巻いているのはズッキーニ。生のままでピーラーでひらひらにしたもの。それをくるんと巻いて胡瓜の千切りに青じそを加えたものとふのりをトッピング。巻くだけで華やかな雰囲気。おもてなし料理に変身。もちろん蕎麦サラダと一緒にこのままぱくっと食べられちゃいます。アイデア次第でいろいろ楽しめるのでおすすめ。ちなみに長皿の右側はかぼちゃの新芽のてんぷら。さくさくして美味しいんです。おかわりを出すとすぐになくなっちゃうほど。左側はいんげんと長芋の納豆和え。ジューシーなフルーツトマトも加えて彩り豊かに…。夏の時期の定番朝食のメニューのひとつです。ちょっとした組み合わせのアイデアや工夫でいろいろ広がるのが料理の醍醐味。活用してもらえれればとても嬉しいです。明日も皆さんにとって良い一日になりますように。大地の恵みに感謝…!
2010.09.02
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