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孫娘の誕生 南風一 孫娘が生まれて曾祖母 伯母 祖父母が揃って面会に出かけたもう一人の曾祖母は入院中のため一緒に行けず曾祖父は誘えば行けただろうに車が窮屈になるかなと思って誘わなかった孫娘は逆子だったため帝王切開で生まれた本来ならまだ母親のお腹にいるところなので寝てばかりいる父母は孫娘が一人立ちするまで育てて行かねばならないこれが結構大変なことだ孫娘も物心ついて大人になるまで成長していくのは結構大変だ曾祖父母 祖父母は他人事だから孫娘の成長をただ喜んでおけばよい祖父からすれば人が成長していくことは苦労以外の何物でもないけれど稼得の苦労 生活の苦しさ 納税の苦労などを差し引いても自分の親族が健やかに生きる日々を共有できることは幸せ以外の何物でもないと感じる死んでしまれば孫娘が育つことさえ実感できない生きていること自体が幸せなんだと思う (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2016/05/29
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なぜ? 南風一数ある女性の中できみを好きになったのはなぜ?当時は好きだったしそれから30年が過ぎても拘り続けてきたところが近頃ふーっとそんな気持ちが消えたそしてなぜきみに拘ったのかそちらの方を不思議に思い出したきみのことを好きになっていなければ大学生時代にもっと勉学に打ち込むことが出来たかな?それはやっぱり分からないけれどきみのことに拘り過ぎて随分愚かな苦悶に時間を浪費してしまったという悔いは残る「なぜ私なんかのことを好きになったの?」「あなたは何か完全に勘違いしている」「私ではない偶像を勝手に作り上げてそれに恋している」それらはきみが俺にぶつけた言葉だったけれど今度は私が自分にぶつけている「なぜきみなんかのことを好きになったのだろう?」「俺は何か完全に勘違いしていた」「きみではないきみを勝手に作り上げてそれに恋していた」本当に愚かだったし勿体ない青春時代を過ごしたものだったもちろんきみにも不要な迷惑をかけてしまった一回切りの俺の青春だったし人生の前半だったのにもう取り返すことはできないねそこのところが痛恨の極み (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2016/05/21
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立派に大きくなった息子 南風一 人が見てはいけないと思っているものを見たとき本当は見たくてたまらないものを見たときどんな仕草をするのだろう?もう15年ほど昔のこと楽天がようやく立ち上がった頃のことかなネットでホテルを予約していたはずなのに当日夜も更けていざホテルへ直行と思って電話を入れるとそんな予約は受けていないという仕方なかったので何処でも空いているホテルを紹介してくれと言ったら立川なら空いているという川崎から立川まで何とか終電に間に合ってホテルに着いた頃には日が変わっていた部屋に案内されて一風呂浴びてさてビールでもと思ったらグラスがないフロントに電話したらアラフォーらしき女性従業員がやって来た割に美人でスタイルも良かったドアから覗き込むや左手をやや額の上方に透けて困ったように何かから目を遮ろうとしているそのくせ私の背後の冷蔵庫の横を見てとか棚の何段目の右を見ろとかこちらを見やっては指図をする中には入って来ようとしない女性従業員が言うとおりの場所に確かにグラスが1個あった「あった。これだね」と言って女性の方へグラスを差し出すと「ありましたか」と言いながら女性は相変わらず困ったように左手を額のあたりに透けたり下したりしている「ありがとう」と言ってドアを閉めたところで私はようやく女性従業員が手を透けて何やら視界を遮っていた理由が分かった私はシャワーから出て浴衣を引っかけていたけれど帯は締めていなかった前が開いて息子が丸出しになっていたどうせなら立派に大きくなった息子を見せて上げればよかったと少し残念な気持ちと女性従業員は仕事に忠実だったなと感心した (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2016/05/18
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ときには母のない子のように 南風一日曜の昼下がり昔の面影はない母校の前を通った自転車置き場がある南門あたりには昔プールがあった今は塀で囲まれてしまったあたりは校庭だった学園祭に来てくれたきみが友人と足早に去って行った道でもあったきみは確かに美人だったし可愛かったけれどもどの時代にもきみくらいの美人や可愛い子はたくさんいて俺が思い込んでいたほどには同年代の男たちにとってきみしかいないというほどのものでもなかっただろうそんなことを40年が経って日曜の昼下がりに試験を受けてまだ仕事があったから急いで自転車を漕ぎながらふと考えているまさか40年後にこんなことを考えながら母校の前を通る日が来るとは想像もしなかったねきみが友だちと足早に去って行った後ろ姿を見送りながらまたすぐにデートできるチャンスくらい幾らでもあろうそんな風に楽天的に考えたけれどそんな機会は二度と再び訪れることはなくいつかしら40年の歳月が過ぎていた (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2016/05/15
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絵のある銅鐸 南風一 歴史博物館に絵のある銅鐸の破片を見に行った鳥か鹿という抽象的な絵だった直線3本とか斜め線模様の三角形細かな格子紋様それら幾何学模様の精緻さに比べて不釣り合いとも見える簡単な線だけの幼稚な絵銅鐸は弥生時代終期に壊され捨てられたものと推定されているその形状は朝鮮半島からもたらされ幾何学模様も朝鮮半島から伝わったものを真似て作っただけなのかも知れない銅鐸の絵は日本独特のもので真似るものがなかったので素朴な動物絵を描いたものかも知れないそれにしてもアンビバレントな絵に違いない大人が子どもの絵を真似て描けばこうなるのかな?それとも日本独特の絵のところだけを子どもが描いたものかも知れない (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2016/05/08
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好きということ 南風一 好きということで何を得ようとしたのだろう?こちらに対する関心?楽しい語らい?それとも交友?取り敢えずそこから始めてその後は成り行き次第というところかな?そんな筋書きは今だから言えることそのときはそんな余裕など全くない当てなど全くないのにこちらの好きという思いを受け止めてもらうこと(自分ながら自分の心模様が分からないのに)好きだからという理由できみにそんな意味不明の心持ちを分かってくれというのは身勝手過ぎるそんなことは分かっているけれど好きという思いをどうやって後始末付ければいいのか分からなかった得たいのはきみの関心だった?それとも自分の満足?きみの関心を得たら死んでもいいくらい幸福になった?幸福になっただろうけれどその気持ちは長く続いたかな?もっともっととエスカレートして次に何を求めていただろう?人が皆等しく持つもの?若さかな?若さがなくなったとき果たして魅力は?何処かに消えるかそれとも再生されるのかな?単なる動物としての生理的行動だった?オスとしてメスに魅力を感じた?生殖行為が済めばオスとしての役割御免若いときだけの心の在りように過ぎなかったのかな?それほど気にする必要はなかった?オスならば等しく訪れた生理的欲求魅力的なメスに種を植え付ければそれで大満足?それだけのことに過ぎなかったのかな? (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2016/05/04
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恋より大切なもの 南風一 地震から逃げている最中にデートに誘っているようなもの緊急性もない当座のニーズからかけ離れたことに誰が興味を示すものかどちらでもいいわそんなことより当座の寝場所を確保してよ恋も愛も何の役にも立たない虚しく男は彼女から去っていく時機が悪かったいや地震がなくっても男の緊急性は低かった (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2016/05/02
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GWの思い出 南風一 物事に始めと終わりがあるようにGWにも始めと終わりがあるGWの始めは祖父母は若く孫たちは小さい同じようなGWを楽しく送ってやがて孫たちは成人して結婚する祖父母は年老いて認知症になる楽しい思い出はたくさん過ぎて行った過ぎてしまえばそんな楽しい思い出がたくさんあったことさえ思い出になってしまったそうやってGWは終わっていく確かに楽しいGWは存在したそうやってGWは過ぎていく楽しかった思い出も夢幻と消えて行く楽しいGWを作った役者が消えていくのだから確かに存在した思い出も消えていくのは当たり前もういいかい?まあだだよそうしてみんないなくなってしまったね (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2016/05/01
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