全30件 (30件中 1-30件目)
1
昨年、会員になったコストコですが、その会員権の更新という意味もありまして、今日はコストコにお買い物に行きました。 ま、ご存じの方が多いと思いますが、コストコというのは会員向け卸売りのスーパーマーケットです。アメリカ生まれのせいか、売り方もアメリカっぽいところが面白いので、とにかく販売する個体がでかい、でかい。とにかく何でも「キングサイズ」で売るわけ。 たとえばハーシーズの「キスチョコ」ってあるでしょ? 普通日本のスーパーなんかで買うと、小さな袋で売ってるじゃないですか。でも、コストコではあれを「1.7キロ詰め」の袋で売るわけ。「1.7キロ」ですよ! それが1300円ちょい。買わずにはおられんですよ。 ま、一事が万事、そんな調子ですから、例えばビールなんかもすべてケース買いになります。オランダの王室御用達ビール1ケース(24本)で3600円ほどだったので、これも買いましたけどね! その他、例えばアメリカ製の石鹸14個入り2000円ちょいとか、リッツクラッカー5箱入り1100円とか、そんな調子でバンバン買いました。 でも、今日の圧巻は巨大マフィンかなあ。バナナマフィン、チョコマフィン、ブルーベリーマフィンの三種類がそれぞれ4個入った12個入りのマフィンセットが800円! しかも一つのマフィンが巨大で、大人でも一つ食べきるのは無理というシロモノ。ま、釈迦楽家は今、3家族が勢ぞろいしてますから、ちょうどいいでしょう! というわけで、巨大カートいっぱいの買い物をし、今日はなんだか日本に居ながらにしてアメリカで買い物をしたような、キングサイズの満足感を得ているワタクシなのでありました、とさ。
March 31, 2009
コメント(2)
この間ちょっと私の関心を惹いた新聞記事に「理想の上司ランキング」というのがありました。 で、男性上司の一位が「イチロー」(敬称略、以下同じ)で、以下「島田紳助」、「関根勤」、「タモリ」、「所ジョージ」、「オバマ大統領」、「山口智充」、「堤真一」、「古田敦也」、「橋下徹」と続き、同じく女性の上司一位が「真矢みき」、以下「菅野美穂」、「篠原涼子」、「久本雅美」、「江角マキコ」、「黒木瞳」、「安藤優子」、「天海祐希」、「仲間由紀恵」、「エド・はるみ」なんだそうなんですけど、納得できるような、できないような内容ですなあ。 まず男性一位がイチローですか・・・。WBCがらみなら「原監督」と来るのかと思いきや、やっぱりイチロー・・・。彼は日本人全体に好かれているんですね。 でも、私の感じから言うと、彼は「個人プレーで良いパフォーマンスをすると、結果、集団のためになる」というかなり特殊な職場で輝いているのであって、会社組織の中間管理職的な立場で実力を発揮するタイプか、となると、いささか疑問なんですけど、そうでもないのかなあ。 それにタモリさんとか、本人が上司になりたがらないと思うのですが、どうなんざんしょ。所ジョージさんは、小規模な会社の社長なら勤まりそうですけど、大企業の中間管理職って感じではないですねえ。 ま、この中で納得するのは、山口さん、古田さんあたりかなあ。オバマさんは、単なる「上司」にはもったいないですよね。 さて、女性の方はどうでしょうか。これも菅野さんとか、仲間さんあたりは、上司というイメージではないですね、私の感じですと。むしろまだまだ新入社員という感じじゃありません? ま、この中から上司を選べ、と言われたら、私なら・・・そうですね、久本さんか江角さんあたりを選ぶかなあ・・・。 と、そんなことを考えつつ、このリストの中からではなく、自由に理想の上司を選ぶとしたら、誰にするかについても考えていたのですけど、皆さんだったらどなたを選びます? 私の場合だったら、「錣山(しころやま)親方」かなあ・・・。つまり、元関脇の寺尾さんですが。(え? マニアック過ぎました?) テレビの解説なんか出てても、弟子の豊真将が土俵に上がると、「行けっ! そこだっ! あごを引け!」なんて小声で応援してくれるんですよ。弟子思いの、いい親方じゃないですか。もし彼が会社の上司だったら、部下を半端なく応援してくれそうです。厳しいところは厳しいですしね。 でも、本当に誰かを選べと言われたら、広田君かな、小学校時代の同級生の。(ますます知らないって!) というわけで、「理想の上司」というネタ、結構、頭の体操になりますね。読者諸賢にとって、理想の上司とはどなたでしょうか。考えてみると、面白いですよ。一度お試しあれ。
March 30, 2009
コメント(2)
ひゃー、東京の実家に戻って参りました~! いつもですと名古屋・東京間の高速代だけで7000円ほどかかるわけですけど、今回は例のETC割引の恩恵で1450円ほどに収まり、助かりました~。で、心配したのは渋滞ですけど、ま、予想したほどではなかったですね。普段の日曜日プラスαくらいじゃないすか? ところで、今日、東名を走っていて面白かったのは、すごい走り屋軍団に遭遇したこと。ランボルギーニ4台にフェラーリ2台ですよ。その6台が追い越し車線をかっ飛んで来るんですから、なかなか迫力があります。 で、その走り屋軍団の先頭のクルマが私のアルファを抜かしていった時、一瞬、スピードを緩めて並走し、チラッとこちらを見てから再び加速していったんですよね~。「おたくもお好きな方?」的な視線で。思わずこちらも「何ならついていきますぜ!」的なものが燃え上がったのですが、何せ当方、四輪ともブレーキパッドが新品なもので、今のところブレーキが全然効かないわけ。こんな調子であいつらについていくなんて自殺行為と判断し、御誘いは静かに見送りましたけどね。 ま、それはともかく、今回、アルファに長距離乗ってみて、なんとなく使い方の感じがつかめてきました。 で、結論から言いますと、「セレスピード」という変速機はオートマ的に乗ってはダメで、2ペダルのマニュアルとして、自分の意思で1速、2速、3速・・・と変速していかないといかんということですね。そうやって自分で変速すると、すごくスムーズに運転できる。なんだかちょっと懐かしい感覚ですが、車を運転するって、こういうことだよな、というのを思い出しましたわ。 で、足回りはプジョーと比べるとよほど堅いんですけど、ハンドリングはアルファの方がむしろ面白いかも。ただ単に軽く曲がるというのではなく、上手に曲がるというのかしら。高速でレーンチェンジなんかしても、すごく安定してますしね。 ま、車によって運転感覚がこんなに違うものか、ということがよく分かって面白かったですよ。ただ、プジョーに比べてアルファは慣れるまで時間がかかりそうではありますね。これからまだまだ勉強です。 さて、今日はもう疲れちゃったので、おしゃべりはこの辺で。それでは皆様、お休みなさーい。
March 29, 2009
コメント(2)
一日のご無沙汰です。 いやあ、昨日は突然体調を崩しましてね。朝は何でもなかったのですけど、昼頃から急に気分が悪くなり、二つあった午後の仕事のうち一つをキャンセル。もう一つは重要な会議だったので仕方なく行きましたが、家に帰ってから熱を計ると7度8分。しかも体の節々が痛みだしたので、こりゃいかん、と思ってすぐに病院に行ったところ、インフルエンザか、胃腸風邪との診断。とりあえず胃腸風邪の方の処方をしてもらってすぐに床に就いた、という次第。 で、今朝起きて熱が8度5分以上あったら、多分インフルエンザだからもう一度来るように、とお医者さんには言われていたのですが、幸い、今朝は割と調子が良く、熱もほぼ下がりました。昨日の体調の急変は、一体何だったんでしょうか?? ま、用心に越したことはないので、今日も一日ベッドでぐずぐずと。 とはいえ、今日はそうもしていられない用事がありまして。と言うのも、今日はアルファロメオの納車日だからでーす! ガーン! ということで、昼過ぎに一旦起きてディーラーまで赴き、愛車プジョー306とお別れして、新たにアルファロメオを引き取ってきました~。 で、体調的にそんな具合ですから、今日のところはディーラーから家まで、わずか10分ほどのドライブでしたけど、アルファロメオ、なかなか良いですよ。プジョーより少し硬質な乗り心地ですね。 で、特に驚いたのはオーディオの音の良さ。アルファはボーズのスピーカーを奢っているのですけど、さすがにいい音出しますね。これまでカーオーディオなんて所詮、音が聞こえりゃいいでしょ、程度に思っていましたけど、ちゃんとしたものを付ければ結構いい音が出るんだなあ、と認識を新たにいたしました。 さて、このまま体調が良ければ明日は東京の実家に戻ります。アルファでの最初の遠出は帰省ドライブとなりそうです。ちょうどETC割引も実施され始めましたし、いいタイミングでしたね。 それでは、明日からしばらく東京からのお気楽日記になります。乞ご期待!
March 28, 2009
コメント(2)
何だか寒さがぶり返してきましたねえ。今日の名古屋地方、花冷えを通り越して冬へ逆戻りという感じでしたけど、天気予報によれば明日は雪さえチラつくとか・・・。4月目前にして雪?! でも、約束は約束です。ワタクシ、この寒さの中、愛車プジョーの洗車に行って参りましたよ。ま、洗車機に入れてお手軽に、ということも考えましたけど、あれは塗装に傷をつけますからね。9年間、ついに一度も洗車機に入れなかったんだから、その掟を守って、最後も手洗いで愛車の労をねぎらうことに。 で、久し振りに手洗いしてみると、ありゃりゃ、結構あちこちに細かい傷がついていたんだねえ、お前。ボンネットのこの傷は前走車の撥ね石かな。左側ドアについた何十もの傷は、駐車場で左隣に止めている馬○女が、自分のクルマのドアを開ける度にワタクシの愛車にガンガンぶつけた証拠でありましょう。可哀相なプジョー君。さぞ痛かっただろうねえ。 でも、それももう過去の話。映画「おくりびと」じゃないですけど、ワタクシに出来る範囲で我が愛車をきれいにして送り出す用意が出来ました。これで、明後日に迫ったアルファ納車への準備はすべて終了~。 さて、そんなこんなで私の体もすっかり冷えてしまいましたが、そんな冷え冷えの私に恰好のカンフル剤となったのが、例の定額給付金。そう、今日、定額給付金の申請用紙が私のところに郵送されてきたのでございます~。なになに、この用紙に必要事項を記入して送り返せば、何がしかのお金が振り込まれるという仕組みなのですな。 以前、この話題を出した時、私は「給付金で愛車プジョーにETCをつける」と言ってましたが、この間、事情はすっかり変わってしまいました。というのも、今度来るアルファロメオにはETCが最初からついてくるからであります。じゃ、このお金、どうしよう? で、考えたんですけど、新しい「デジカメ」買おうかな、と。何せ今使っているデジカメ(名機IXY Digital200)がさすがに古くなっちゃって、画素数も小さいし、電池もすぐ切れちゃうようになったので。 で、今考えている候補は、パナソニックの「LUMIX DMC-FX40」か、あるいは富士フイルムの「FinePix F200EXR」。と言っても、カメラのことはクルマほど詳しくないので、どっちがどういいのか、実はあまりよく分かってないんですけどね! でも、この辺の機種となると画素数も1000万クラスですから、デジカメも日進月歩なんですなあ。 というわけで、厳しい寒さの中、懐だけはちょっとだけ暖かくなった今日のワタクシなのでありました、とさ。給付金、早く来ーい!
March 26, 2009
コメント(4)

我が家にアルファロメオが届く日が近づいてきました。しかし、それはまた9年もの間、私にドライヴィング・プレジャーを与え続けてくれた愛車プジョー306と別れる日が近いということでもあります。ということで、今日は私が愛して止まなかったプジョーと最後のドライブをすべく、海へと向かいました。・・・と言っても、近場、蒲郡の海ですけどね! おそらくプジョーで乗る最後の高速ドライブですから、行きは家内が、帰りは私が運転することにして、ゲートをくぐってランプウェイを回り、そこから一気に加速して本線に乗る、そういう一つ一つの手順を味わうように堪能します。そしてそんな私たちの気持ちに応えるように、愛車プジョーはいつもと変わらぬ吸いつくようなロード・ホールディングで、高速を矢のように突き進んで行く。プジョーにとって蒲郡までの道のりなど瞬く間。 で、音羽・蒲郡インターを降りると、そのままオレンジロードに乗り、一路蒲郡へ。そこでまず私たちが向かったのは、お気に入りのケーキ屋さんである「スズキ・プランタン」。この近くを通るのに、このケーキ屋さんを素通りすることは出来ません。で、いつものように「百合の香」(和三盆と抹茶)という焼き菓子を買い、それに加えておいしそうな生ケーキを2つゲット。 そしてそこからさらに5分ほど走って到着したのが、知る人ぞ知る「竹島水族館」でございます。 ま、名古屋周辺の水族館といいますと、名古屋港水族館とか、あるいはちょっと足を伸ばした鳥羽水族館など、最新の設備を備えた大型の水族館に目が行きがちですが、この竹島水族館というのは、どうしてどうして、面白さから言ったらなかなか大したものなんですよ。 もちろん、昭和40年代に作られたのかと思しき設備は、その外観からして「みすぼらしい・・・」の一言なんですが、その分、入場料は格安の大人一人500円。分を弁えた値段設定と言えましょう。しかも中に入ってみると、展示されている魚自体はなかなかの品揃えで、「目を奪う」度から言ったら、前述の大型水族館に負けません。ちなみに、仕事がら(?)サンディエゴやサンフランシスコにある水族館にも行きましたが、アメリカの水族館の全般的なつまらなさと比較すると、竹島水族館の面白さは特筆ものです。 そんな中、今日、特に気に入ったのは、小さな小さなハコフグの展示。わずか2センチほどの小さなハコフグが水槽狭しと元気に泳ぎ回る様は、見ているだけで笑えてきます。これこれ! ↓可愛いハコフグちゃん達 もちろんこの他にも、面白い魚、可愛い魚が沢山展示されているのですが、竹島水族館の場合、規模が小さいだけに、飼育員の方たちの個性が展示によく表れているんですね。例えば、それぞれの水槽に魚の名前が掲示してあるばかりでなく、そこに一言、飼育員からのメッセージが書いてあったりする。例えば小さなナマズちゃんの水槽には、「飼育員人気ナンバーワンの萌えナマズ」とか、そんな感じのカードが貼り付けてあったりするんです。そういうのが、いかにも「ここの魚たち、可愛がられているなあ」という印象を与えてくれるわけですよ。 その一方、例えば「竹島水族館に飼われている奇妙な形の魚たちを、飼育員の「さんちゃん」が食べてみました」というような傑作な仰天企画もあったりする。とても食べられるとは思えないほど気色の悪い魚たちを「さんちゃん」が刺身にしたり、煮たり焼いたりして食べてみて、その苦労話と味の報告するという趣向なんですけど、頭を落としても内臓を取り出してもまだ死なないばかりか、謎の粘液を出してまな板をねちょねちょにする深海魚とか、そういうのにてこずりながらも調理しきるさんちゃんがすごい! これらいい味の展示に加えて、大きさとしたら8畳ほどのプールを使った、親近感あふれるアシカショーとかも見られますし、500円でこれだけ楽しめるなんてス・テ・キ! 竹島水族館、教授の熱烈おすすめ!です。 さて、竹島水族館を堪能した私たちはすぐお隣の「竹島」周辺を散策。ちょっと寒かったので、実際に橋を渡って竹島まで行くことはしませんでしたけどね。これこれ! ↓ で、水族館と竹島を楽しんだ後、今度はそこから10分ほど走ったところにある海のテーマ・パーク「ラグナシア」に向かい、その中にあるアウトレットで軽くお買い物。その後、隣接する海辺のテラスに腰をかけ、缶コーヒーを飲みながら先ほどゲットしたスズキ・プランタンの生ケーキをいただきました。ケーキ自体もおいしかったですけど、海のそばで食べるというシチュエーションがまたいいんですわ。 しかし、そうこうしている間に段々日は傾き、プジョー・ラストラン・ドライブもそろそろ帰り支度のお時間。ということで、その前に蒲郡の海を背景にして記念写真をパチパチ。プジョーの故郷、フランスはプロヴァンス地方の海の風景からしたらちょっと見劣りがするかもしれませんが、停泊するヨットの帆越しに見る蒲郡の海もなかなかのもの。それを背景にして記念写真を撮ってもらったフレンチ・ブルーのプジョー306も何だか嬉しそうです。 そして短くも楽しかった蒲郡ドライブを終えた私たちは、東名をかっ飛ばして家路についたのでありました。 これでプジョーでのドライブも最後だと思うと寂しいですが、最後の最後でもう一度、我が愛車のフィーリングを確かめることが出来てよかったですわ。気持ちの上で、吹っ切れた感じがしましたから。 後は明日、プジョーをピカピカに洗車して、来るべきアルファとの交換前に最後のおめかしをしてあげることにしましょうかね。
March 25, 2009
コメント(4)
今日は私たち夫婦の結婚記念日! ということで、今日は少しリッチなランチと洒落ました。 向かった先は、名古屋・白壁にある「ラ・グラン・ターブル・ドゥ・キタムラ」というレストラン。「オテル・ドゥ・ミクニ」などでも修行したことのある北村シェフが名古屋に開いたレストランでございます。 で、肝心の料理ですが、コンソメとじゃがいもの二段スープに始まり、帆立貝とビーツの口取り、手長エビとリンゴのコンポート、アメリケーヌ・ソース添え、ハタのソテー、ラムのグリルと、味もさることながら、凝った盛りつけでも楽しませていただきました。 そして食後のお楽しみは、もちろんデザート。何しろマンゴーソースのセミフレッドが出たあと、ケーキ類のワゴンサービスがあり、さらにコーヒーにちょっとしたお菓子が添えられるのですから、いかに別腹とはいえ、これで満足できない人はいないでしょう。特にワゴンサービスでは、ナッツのムースと薄焼きのアップルパイがおいしかった。 ちなみにこのお店、ネット上の評判記を読むと「サービスがなってない」的な書き込みが沢山あって、実は私たちもちょっと心配したのですが、どうもそれはオープニング時の混乱の中でのハナシだったようで、私たちに関して言えば、内藤マネージャーをはじめ、ウェイターの皆さん、それぞれまったく不足のない、スマートなサービスでした。 特に、中心になってサーブして下さったウェイターさんお二人ともものすごいクルマ好きのようで、お一人はランチャ・デルタ・インテグラーレに乗ってらしたとのこと。その辺の通な話題もさらりとこなしつつ、客の会話に適度に絡んでくるあたり、さすが、というところ。 そしてこれが私たちの結婚記念のランチと知るや、帰り際に「祝・ご結婚おめでとうございます」と文字の入ったケーキをお土産に持たせてくれるなど、最後まで行き届いたおもてなしで、気分よくお店を後にすることが出来ました。ま、しょっちゅう気軽に行けるお店ではありませんが、私たちのように何かの記念日に利用するのであれば、良い選択肢なのではないかと思います。「ラ・グラン・ターブル・ドゥ・キタムラ」、教授のオススメ! です。 で、昼に贅沢したので、夕食は軽くお茶漬け的に済ませたのですが、家で気軽に食べる簡単な食事ってのもいいものでございまして。結局、私たちのような者にとっては、ちょっと気取った贅沢もたまによし、しかし、気取らないお茶漬けサラサラもまたよし、というところですね!
March 24, 2009
コメント(6)
今日は私の大学で卒業式がありました。風の強い、寒い日になりましたが、昨日のような雨模様でなかったのは幸いでしたね。着物&袴の卒業生たちには雨はやっかいですから。 しかし、大学人となって十数年が経ちますが、何年経っても卒業式というのは特別な感慨があります。大勢の卒業生の中には、在学中、私の授業をとりながらさぼったり、居眠りしたりして私を悲しませた連中が含まれているに決まってますが、そういうことも今日ばかりはすべてチャラにして、晴れ姿をしている若者たち全員の背中を叩いて「頑張れよ!」と祝福してやりたい気持ちになります。 ましてや、自分の学科の学生たち、とりわけ直属のゼミ生たちともなれば、ね・・・。ああ、こいつら、4月からは「私の学生」ではなくなるのかと思うと、寂しいんだよなあ・・・。 その辺がね、私がクールになりきれないところでして。やっぱり私は、人間関係に関してはウェットなところがあるんですね。「ところがある」どころか、びしょびしょにウェットなんですが。 で、ウェットついでと言いましょうか、卒業証書授与式で私のゼミ生たちの晴れ姿を一通り見た後、定年などでこの春限りで大学をお辞めになる事務員の方、そして図書館職員の方のところに挨拶に出向き、長年お世話になったお礼を言いに行きました。対学生だけでなく、対同僚という面でもまた別れがある。これがまた、今日という日を一年で一番切ない日にする理由でございまして。 で、その後、うちの学科の公式な謝恩会があり、そこでもう一度、ゼミ生たちを含めたうちの学科の卒業生たちと別れを惜しみつつ、楽しいひと時を過ごしました。そしてその場で大きな花束をいただき、今度こそ本当のお別れです。 卒業生からもらう花束ってのがまた、寂しさを増大させるんだよな~・・・。 花束を受け取る際、それぞれの教授陣がスピーチをさせられたのですが、その中には「今日を限りに、大学のことや、私たち教授連のことはすべて過去のものとしてきれいさっぱり忘れ去り、未来のことだけを見て、自分の好きなように生きていって下さい」とスピーチした先生もいらっしゃいました。 ま、私も、ある意味ではそれが正しいんだと思います。いつまでも過去に引きずられてちゃイカンってのはよく分かる。 だけどね~。ワタクシ的にはちょっと感覚が違うんだよな。 この広い世界に生まれて、そして死ぬまで、一体何人の人と100%損得無しの付き合いができるかっつーと、100人とか200人とか、そういう数じゃないと思うんですね。ま、せいぜい10人とか20人とか、そんなもんじゃないのか、と。 で、指導教授ってのは、その10人とか20人のうちの一人じゃないのか、と。 ということはですよ、その出会いはある意味、奇跡的だってことですよ。 そういう奇跡的な出会いってのはねえ、やっぱり掴んで放さないってのが正解なんじゃないのか、と。 だからワタクシは、自分のゼミ生たちには、卒業しても節目節目で必ず戻ってきなさい、と言うんです。あなた方の母校ってのは、この大学のキャンパスでも、校舎でもなく、指導教授である私なんだよ、と。私以外に母校なんてないんだよ、と。 久し振りに訪れた母校で、「やあ、よく来たね」と迎えてくれる先生がいなかったら、それはもうその卒業生にとって母校じゃないんですよ。母校の脱け殻ですよ。だから、たまには私に会いに帰って来いと。 ま、要するに、卒業生が出て行ったきり戻って来なかったら、私が寂しいだけなんですけどね。 というわけで、今日は私の可愛いゼミ生たちを世の中に送り出し、ほっとするやら、寂しいやら、色々と複雑な思いにとらわれているワタクシなのでありました、とさ。
March 23, 2009
コメント(10)
まだまだ先のことと思っていたら、明日は卒業式。大学にとって今年度最大にして最後のイベントでございます。天気予報によると明日は名古屋地方、晴れるようですから、卒業生たちの晴れ姿も青空によく映えることでございましょう。 ということで、ボサボサだった私の髪の毛も、明日に備えてきれいにしておくかと、今日は夕方から床屋さんに行くことにしたのですが・・・ コワイんだ、これが・・・。 私の行きつけの床屋さんには3人、髪を切る方がいらっしゃるのですが、とにかくダントツで上手いのは大将。これはもう、黙って座れば、見事、私の望むような形に切ってくれる。 ところがあとの二人のうち、一人はちょっと下手。残る一人はとっても下手で、この最後の方の手にかかると、それはまあ無残なことになるわけです。「あんまり短くしないでねっ。お願い。ねっ。ねっ。」と伏して頼んでいるのに、ものすごく短く刈られ、まるで大正時代の人みたいにされてしまうわけ。 家内などは美容院の感覚で、「その一番上手い大将にご指名で切ってもらえばいいじゃないの」と言うのですが、男性諸氏よ、床屋でご指名って、あまりないですよね・・・。それに何だか露骨に大将以外の方を避けているようで、申し訳ないじゃないすか。 ということで、その床屋さんに行くたびに、気分はほとんどロシアンルーレット。今日は吉と出るか、凶と出るか、ってなもんです。大将に当たればよし、一番下手な人に当たってしまったら・・・。 で、今日はどうだったか? 夕刻、その床屋さんの駐車場にクルマを止めながら、チラッと中の様子を見ると、お! うまい具合に、この時間、お客さんが誰もいない! この状況で今、店に入ったら、多分大将が切ってくれるでしょう。やったー! 今日はどうやらラッキーな日らしいぞ! ・・・と思った瞬間、私のすぐ後から別なクルマが駐車場に入ってきた! しかも私のクルマより店に近いところに止まったぞ! やばい! もしこの人に先を越されたら、私は大将以外のどっちかに髪を切られることになる~! そうなったら地獄だ、と思ったワタクシ、年甲斐もなく夢中でクルマから降りると、鍵をかけるのももどかしくお店に突進! やった! タッチの差で私の勝ち~! が・・・。 なんと予想外なことに、先に店に入った私に向かって「こちらへどうぞー」と声をかけてきたのはお店のナンバー2。そして、私のすぐ後から入ってきた客を椅子に招いたのがワタクシの慕う大将だったのであります。オー、ノー! 今日は2番目が正解だったのか・・・。だったら、あの客を先に行かせて、私が後から店に入ったのに~! 時、既に遅し。後悔先に立たず。哀れ、ワタクシは前回に続き今回も大将に髪を切ってもらうことができなかったのでありました。ま、今日はナンバー2だったから、我慢どころでしたけどね。 というわけで、人を押し退けてまでいい目を見ようなんてことをすると、トンデモナイことになるんだぞ、という教訓を得た今日のワタクシだったのでありました、とさ。やれ、やれ・・・。
March 22, 2009
コメント(2)
『エンジン』という雑誌の4月号を読んでいたら、ちょっと面白い記事がありました。「ドリキン(=ドリフト・キング)」こと、レーサーの土屋圭一さんのインタビュー記事なんですが。 土屋さん、レーサーですからもちろん車好きなわけですが、同時に「男は、靴とベルトと時計にこだわらなきゃ」という信念の持ち主なんですね。で、特に機械式時計へのこだわりはレース界一とのこと。曰く、「俺は時計は機械式しか持ってない。だって機械式しか機械じゃないから。機械式以外の時計は電化製品だよ。俺はさ、クルマを含む機械とは対話できるけど、電化製品とは対話できないんだ。機械式時計はスポーツカー。必要ないものだけど、心を満たしてくれる」。 いいこと言うねえ。分かってるじゃん。 ところでそんな土屋さんが時計に凝るようになったのは、レーサーとして成功し始めた頃のこと。スポンサーの社長さんに「時計くらいまともなものしてないと、笑われるぞ」と言われ、無理して買ったのが最初だったんですって。 しかし、そんな初めての機械時計を自慢げにしていたら、F1レーサーの鈴木亜久里氏に「圭ちゃん、それ1本しか持ってないの? ダサいね」と言われた、と。で、コノヤローとは思いつつ、先輩たる鈴木亜久里さんの前にひれ伏し、「じゃ、どうすればいいんですか」と素直に尋ねたんですって。それから先は、TPOに合わせて、どういう時にどういう時計をすればいいのか、鈴木さんから徹底的に教えられた、と。 で、土屋さんが鈴木さんから教わったのは、単に時計の種類のことだけではなくって、いわば「伊達な男の生き方」そのものを教わったんですな。例えば「圭ちゃん、その時計している時は、電車なんか乗ったり、荷物なんか自分で持っちゃだめだ」とか、「その時計で自分でクルマ運転していたらダサい」などと教えられ、その都度背伸びして、運転手付きのリムジンで移動できるほどの態勢を整えたりもしてきたのだとか。そうやって先輩・亜久里氏の後を追いかけた結果、最近ではようやく亜久里さんの方から「それ、いいじゃん」と言われるようになった、というんです。 この文章、悪く読めば金持ちの道楽指南のようで、嫌らしいと感じる人もいるかも知れませんが、私はそうは思わないんですね。ものの分かった先輩がいて、その先輩が後輩をちょっと背伸びさせながら導いてくれる。後輩の方も、クソ~っと思いながら先輩の後にくっついていく内に、色々なことが分かってくる。そういう男同士の関係が、なかなかイイナと思うんですね。というか、果たして今、自分にそういう「伊達男」のあり方を教えてくれる先輩がいるか、というと・・・ちょっと寂しい感じがしてくる。私は遊び人ではないし、私の先輩方も真面目な人が多いですが、一人くらい遊び人の先輩が居てもいいのかな、という気がしてくるんです。 で、そんな土屋さんのお気に入りの時計メーカーの一つが「ヴァシュロン・コンスタンタン」。曰く、「ヴァシュロンはダントツ。優美で、品が良くて、ものすごくこだわりを持ったブランドだよ。つけると、モチベーションを上げてくれる。クルマで言えば、フェラーリかランボルギーニだね。時計好きなら誰でも憧れるブランドだけど、乗った人でないと、本当の良さは分からない」。うーん、参りました! そしてこの記事の中の、土屋さんの最後のセリフがまたいいんだ。「時計って、さりげなく見てもらうもの。人は必ず見てる。なめられちゃまずい時は、勝負時計を。さりげなく気付いた相手が、こっちの株を勝手に上げてくれるから」。 くーっ。言ってくれるねえ。ドリキン土屋。単なるレース馬鹿かと思っていましたけど、やっぱり人に名前を知られるような人間ってのは、色々考えているわ。ワタクシ、すっかり彼のことを見直してしまったのであります。 伊達な先輩を持ち、色々教えてもらうには、それ以前にワタクシ自身が伊達なところを少しは見せないといかんのでしょうね。そうしているうちに、あいつはまだまだだけど、見どころがあるかもしれないと思った人が、「釈さん、ちょっとダサいぜ」と挑発してきてくれるかも知れません。その挑発を誘い出すためにも、「伊達」ということをワタクシもそろそろ、考えて行きましょうかね。
March 21, 2009
コメント(4)
ちょっと前まで「中国語」というのは大学でも人気のある授業でありまして。ま、中国相手のビジネスが盛んだったため、「中国語をある程度理解できる」というのは就職活動の際、かなりいいアピールになっていたんです。ところが最近、中国よりもむしろベトナムとか、東南アジア系の国々とのビジネスが活発になってきたせいか、中国語の人気ががた落ちに。 もちろんドイツ語・フランス語の人気はとっくの昔にがた落ちでありまして、今や英語(これはいつの時代も人気がある)の次に人気があるのはポルトガル語という時代であります。 ということで、うちの学科でも、そろそろ非常勤講師頼みの状況を改善し、ポルトガル語の専任講師を採用しようじゃないかということになりまして、今度そういう採用人事を起こすことになったんです。 で、その方にどんな授業を担当してもらうかということを事前に決めておく必要があり、語学としての「ポルトガル語」の他にどんな授業科目があり得るか、ということを科の会議で話し合ったのですが、これが結構難しい。文部科学省に届け出ているカリキュラムを勝手に変えることはできないので、現在のカリキュラムに存在しない「ポルトガル文化入門」とか「ポルトガル文学概説」なんて授業題目を新規に作るわけにはいかないんです。だから、現在カリキュラム上に載っていて、しかも開講されていない授業題目の中から、その新規採用の方が担当できそうなものを選ぶしかない。 となると・・・、「ヨーロッパ事情」とか「欧米生活文化概説」あたりを担当してもらうしかないかなあ、ということになったのですが、そこである先生が次のような発言をされたと。A教授: 「だけどさ、ポルトガル語の先生というと、日系ブラジル人の方が応募して来られる可能性ってない? ヨーロッパには一度も行ったことがないという方に『ヨーロッパ事情』や『欧米生活文化』なんちゃらを担当してもらうのは無理なんじゃないの?」 あるある。その可能性、すっごくある。鋭いご指摘、ありがとうございます。だけど、そうなると、どうすりゃいいの? すると、そこで中国語の先生が、漢字への造詣に満ちた新たな鋭いご指摘をして下さいまして。B教授: 「あのさ、『欧米』って言った場合、『米』の中にブラジルは含まれないの?」 一同、虚を衝かれましたが、一瞬の後、大受け! なるほど、確かにブラジルは南米ですもんね! 「米」のうちには違いない! なら『欧米生活文化概説』も担当できるわけだ。 そこでワタクシもさらに前向きな発言です。釈迦楽: 「あ、それなら私が現在担当している『米文学概説』も、その方に譲りますよ!」 で、教授陣一同、さらに大受け。C教授: 「いいね、そりゃ。でも学生たちもビックリするだろうね! アメリカ文学の話かと思ったら、いきなりブラジル文学の話を聞かされるんだもんね!」教授陣一斉に: 「『南米かっ!』」 かくして、一同大爆笑のうちに会議は終了したのでありました。・・・あれ? で、結局、この新人先生は何の授業を担当することになったんだ???
March 20, 2009
コメント(9)

昨日、今日と暖かい日が続きますね。この陽気で名古屋でも桜の開花が報告されました。 さて、そんなことはお構いなく、今日も私は大忙し。先日刷り上がった紀要論文集を日本全国の200ほどの大学に送付する作業をやらなくてはなりません。これが結構ホネなんだ・・・。幸い、兄貴と慕うK教授も手伝ってくれるというので、二人して論文集が運び込まれた事務室に向かうと・・・。 がーん! 閉鎖されてる・・・。 今、我が大学はあちこち補修工事が行われているのですけど、その一環であちこちの建物の壁の塗装作業をやっておりまして、我々が事務室に入ろうとした直前に、事務室の外壁の塗装作業が始まってしまった、と。工事の人に聞いたら、あと20分は閉鎖されたままですよ、とのこと。ひゃー、タイミング悪~! でも、小さいことは気にするな、それワカチコ、ワカチコ~ッ! (←by ゆってぃ) というわけで、思わぬところで足止めをくらってしまった私と兄貴は、仕方なくキャンパスを散歩することに。 もっとも、仕方なく、なんて言いながら、実は今、英語科では「散歩」というのが流行っておりまして。やれ「糖尿病の一歩手前」だ、「コレステロール値が高い」だと、先生方の多くが持病を抱えている裏返しなのか、何だか急に健康志向になった英語科では、皆それぞれ万歩計とか腰につけちゃって、互いに「今日は何歩歩いたゾ」などと自慢し合っているのであります。さすがに若い(?)ワタクシはそこまでやりませんけど、兄貴ことK教授はその万歩計組の一人。ということで、K教授に引っ張られて今日は私もキャンパス内散歩です。 で、実際に散歩してみますとね、これが結構楽しいのであります。というのも、キャンパス内を歩き回っていると、いかに自分が自分の勤務先大学の敷地のことを知らないか、ということに気づかされますのでね。実際、十数年通っている大学とは言え、自分の研究室がある研究棟と教室のある校舎、それに会議などで使う本部棟を行き来するだけで、他専攻の建物だとか、その他の施設なんか、用がなければ普段行きませんから。 で、普段縁のない芸術系の専攻の校舎なんかを通り過ぎると、作りかけの彫刻とか、鉄を熔接して作ったとおぼしきオブジェとか、焼く前に乾燥させている陶器とか、そんなものがあちこちに置いてある。ほ、ほう。こういうものを作っている学生もいるのですなあ、この大学には。結構、結構。でも、こういう芸術作品ってのは作品自体が多くを語るのであって、言葉の説明なんて必要ないんだから、芸術専攻の学生に教養英語なんか教えたって意味ないなあ(違うか?)。 なーんてことを兄貴と話し合いながら、なおも歩くと、おやおや、この大学にこんな場所があったのか、ってなところに出ましたゾ。なんだこの牧歌的な風景は? と、思いながらさらに進んでいくと、おお、あれに見えるは馬ではないですか! これが噂に聞く馬術部の部室か・・・。これこれ! ↓ かつて私のゼミにも馬術部の学生がいたので、うちの大学で馬を飼っていることは知ってましたが、そのお馬さんはここに居たわけね・・・。 ちなみに、こういう馬って、値段的にいくらぐらいするかご存じ? 100万円? 500万円? もっと? いやいや、実はこの種のサラブレッド、10万円くらいで買えるんです。買おうと思えば私にも買える。こういうのはね、中京競馬場とかで走っていた競争馬の中で、引退し、種馬としての価値もなく、あとは馬肉になるしかないものなんですが、そういうのを大学の馬術部の連中とかが買ってくるんですな。 だけど、値段は安くとも生き物ですからね。買うのは簡単でも、飼うのは難しい。餌代だけだってものすごいんですから。馬術部の連中は、馬に乗る時間より、餌代を稼ぐためのバイトで大半の時間を費やすんです。 ま、そんな知識は持っていましたけど、実際の馬を間近で見るとでかいなあ! それで優しい顔をしているなあ。 というわけで、忙中閑あり。今日は思いもかけない理由でキャンパス内散歩をする羽目になり、優しいお馬さんの顔を見ることもできて、なかなか有意義な午後となったのでありましたとさ。今日も、いい日だ!
March 19, 2009
コメント(4)
今日ではなく昨夜のことなんですが、今年度のゼミ生5人が私のために謝恩会をやってくれました。わーい! 場所は名古屋駅に隣接するマリオット・アソシア・ホテルの15階にある「パゴラ」というレストラン。名古屋の夕景を見下ろすシチュエーションですから気分は最高。学生たちも普段キャンパスで見るのとは違い、場所に合わせてちょっと洒落た恰好をしているので、何だかこちらも照れますね。 で、まずはロゼのスパークリング・ワインで乾杯! 食事はバッフェスタイルなので、好きなものを好きなだけ取ってくればいい。と言っても私の分はゼミ生たちがどんどん取ってきてくれるので、私は席に着いたまま王様状態。良いですのう! で、そのおいしい食事をいただきながら、春休み中に旅行へ行ったゼミ生たちの話を聞いたり、4月から始まる新生活への準備の話、そしてやっぱり恋愛トークなどなど、話は尽きることがありません。 そして終盤のサプライズは、記念品の贈呈! なんとあいつら、私の好きな「タイピン」を選んで贈ってくれたんです。今、タイピンをする人は少ないですけど、私はずっと頑固なまでにタイピンをし続けておりまして、その辺のこだわりを知ってのことか、ドンピシャリのプレゼントでした。今後、これを身につける度に、今年度ゼミ生の彼ら・彼女らのことを思い出すでしょうし、そういう意味でもとても良かった! でも、さらに嬉しかったのは、タイピンに添えて寄せ書きを贈ってくれたこと。会のはじめに集合写真を撮ったのですが、それを手早く現像し、見開きで写真と寄せ書きが載ったアルバムにしてくれたんです。これは洒落ていますなあ! センスもいいし、これを前もって準備してくれた、その手間のことを考えると、簡単にできることではありません。いやあ、感激しちゃうなあ! そして謝恩会がひとまずお開きになった後、今度は「返礼」として、私がホテルの喫茶でお茶をご馳走し、ここでもまたおしゃべりに花が咲きます。かくして楽しい時間は飛ぶように過ぎ去り、本当のお開きに。 卒論指導というのは、一人一人のゼミ生とじっくり向き合いながら、一年間かけて行うものですが、その過程で個々の学生の良いところがよーく分かる。だから時間はかかるし、苦労もしますが、終わってしばらくすると、こいつらともう一年付き合ってもいいなと思えるものなんです。しかし、もちろん彼らは巣立っていかなくてはならない。ここが、教師たるものの切ないところでして。 ま、そうやって彼ら・彼女らは巣立っていき、また新たなメンバーがゼミに入ってくる。で、そこからまた新しい物語が始まる、と。そうやって、回っていくもんなんですが。 ま、それはとにかく、昨夜はゼミだけの内輪の謝恩会を開いてもらって、ゼミ生たちの心尽くしを堪能したのでありました。こいつらに次に会うのは卒業式か・・・。そう思うとますます寂しいですけど、彼ら・彼女らの晴れの日を、私も心待ちにすることといたしましょう。
March 18, 2009
コメント(12)
昨日、Mさんを見送った後、S先生と私で雑談をしていた際、話題が音楽のことに及びまして。 で、私が、私にとってモーツァルト以外の作曲家はどうも退屈で・・・、というようなことを口にすると、S先生、確かに学校教育の中で紹介されるクラシック音楽なんてのは退屈かもしれないけれど、モーツァルト以前の作曲家の中には面白いものもありますよ、とおっしゃり、それに関連してNHK-FMが早朝6時から放送している『バロックの森』という番組のことに触れられたんです。 先生によると、これは『バロック音楽の楽しみ』とか『朝のバロック』など、タイトルこそ時代毎に変わってきたものの、40年間一貫してバロック音楽の魅力を紹介し、語り続けてきた番組なのだとか。特にこの道の専門家である皆川達夫さんがDJを務められていた時代は、彼が蘊蓄を傾けて「あまり知られていないけれど、実は素晴らしいバロックの作曲家」を紹介し続けたこともあって、それによってバロック音楽の魅力に気づかされたリスナーも多かったんですって。とりわけピアノ以前の時代に使われたチェンバロという楽器の魅力が広く知られるようになったことは、この番組に負うところが多かった、と。 ほ、ほう! そうだったのでありますか! もう夜型人間の最たるワタクシにとって、早朝6時台のFM放送なんて、この世に存在しないも同然ではありますが、実はそこで文化的にすごく貴重なことが行われていたのですね! しかし、40年間にもわたってそうした素晴らしいことが行われてきたことに対し、相応の評価は、果たしてなされてきたのでしょうか? 例えば日本人のジャズの受容ということについては、「レコード」と「ジャズ喫茶」が果たした役割が大きく、この分野に関しては本国アメリカを遥かに凌ぐようなレコード文化が成立してきた部分がある。で、それについては既に何人もの好事家や研究者が研究し、本にまとめられています。 で、クラシックのジャンルに関しても、「レコード」という部分については既に色々あると思うんです。例えば吉田秀和さんとか、私でも知っている位、世間的にも有名な方がいらっしゃいますし。 じゃ、クラシック音楽の受容とFM放送の関係については? NHK-FMの朝の番組が日本人にバロックの魅力を伝え続けたことに関しては? ひょっとしてこと「バロック音楽」ということに関して、他国一般のクラシック愛好家よりも日本人のクラシック愛好家の方がよほど詳しい知識を持っていたとしたら、それはFM放送という媒体に依るところが大きかったのでは? 日本人の多くが知っている「ファーブル昆虫記」のファーブルの名前を、大抵のフランス人は聞いたことすらない、とか、シェイクスピアを読むのはイギリス人の他は日本人だけだ、とか、日本の外国文化受容の形には特殊な側面がいっぱいあります。ひょっとして「バロック音楽」というものも、そうした特殊な文化受容の一例で、そこにNHK-FMが関わっていたのだとすれば、それはどの段階かできちんと記録しておいた方が良いのではないでしょうか? ま、私はクラシック音楽のことは疎いですから、ひょっとすると既にそういうことをちゃんと評価した学問的研究が存在するのかも知れません。だから、上に述べてきたことはほんの思いつきに過ぎないんですが、S先生と会話していて、ちょっとそんなことを考えたのでありました。 やはり、人と会話するということは、いいですね。刺激を受けるし。 とにかく、バロック音楽や、それ以前の音楽についての権威である「皆川達夫」という人の名前を今回知りましたので、早速、この人の書いた本を2、3読んでみようかなと思っている私なのでありました、とさ。
March 17, 2009
コメント(6)
今日は卒業生のMさんが大学に遊びに来てくれました。 Mさんは学生時代、S先生のゼミに所属していたのですが、先日もこのブログに書きましたようにS先生はこの春でご退職。ということで、わざわざお祝いというか、挨拶に来てくれたんです。それもわざわざ先生のお好きなアイルランドのお酒を持参して。 うーん、偉い! Mさん、あんたは偉い! 彼女の世代は、うちの学科の「絶対黄金時代」と呼ばれた世代で、まさに教官・学生が共鳴しあって科を盛り立てようと、めちゃくちゃに頑張った時代の連中なんです。当時は大学の授業が終わったって学生たちは一向に帰宅しようとせず、いつまでも教官たちの研究室に入り浸り、お菓子を食べたりお茶を飲んだりしながら友人同士、また教官相手に対話を繰り返し、時にはぶつかり合いながらも深く深く付き合ってきた。 で、当時私も赴任したばかりでまだギリギリ二十代という頃でしたから、連中とは教官だ、学生だという分け隔てを取っ払ったところで付き合ってきました。とりわけMさんとその周辺の仲間とはそういう付き合い方をしてきたので、今でも「教え子」というよりは「同級生」くらいの感覚があります。そのMさんが久々に顔を見せてくれたので、こちらも盛り上がる、盛り上がる。 というわけで、S先生、Mさん、私、そして後から別な同僚のK先生も交え、Mさんの近況を聞かせてもらったり、大学の現在の状況などを伝えたり、2時間があっと言う間に過ぎ去るほどおしゃべりを楽しみました。今では小学校2年生のお嬢さんもいらっしゃるMさん、時に子育てに手を焼きながらも、いいお母さんぶりを示していました。やはり、賢い子は何をやっても賢いね! ところでそのMさんのお嬢さんのAちゃん、幼稚園生の頃だったか、Mさんに連れられて私の家にも遊びに来たことがありましてね。その時、Mさんが私のことを「先生、先生」と親しく呼ぶもので、初対面ながら「この人はいい人なんだ」と思ったらしく、「センセイ、公園に遊びに行きましょう」と私と手をつないで誘うので、小一時間ほど二人だけで公園の砂場でおままごとをしたんです。砂で作ったチャーハンを随分ご馳走になりましたっけ。 で、その時の記憶がワタクシには鮮明に残っていましてね。何せ小さな小さな女の子に「センセイ」なんて呼ばれるのも嬉しかったし、私のことを完全に信頼しきっているその態度がいかにも純粋で、もう私はメロメロ。そんな小さな子とどうやって遊んだものか、扱いに戸惑いつつも、何だか妙に幸せだったことを思い出します。 あの小さな女の子が、もう小学校2年生か・・・。もうセンセイのことなんぞ、忘れちまってるだろうなあ・・・。 と思ったら、後でMさんから今日のお礼のメールがあり、そこにAちゃんから私宛てのメッセージも書かれていたという! なんて書いてあったかと言いますと・・・; 「わたしもマンションのしたであそんだのおぼえてます。今日は、ははがおせわになりました。おやすみなさい。Aより」 ・・・ですって! 今日はMさんに久し振りに会って話が出来たことに加え、Aちゃんからのステキなメッセージにトドメを刺された形で、ヘロンヘロンの多幸症になりつつあるワタクシなのでありました、とさ。Aちゃん、また「センセイ」のとこにあそびに来てね~!
March 16, 2009
コメント(4)
今日は家内の友人二人が我が家に遊びに来てくれました。そのうちお一人、A子さんは下の坊やを連れて。 で、この坊や、お腹ポンポンの可愛い男の子(2歳位?)で、いつもニコニコ機嫌のいい、育て易そうな坊やでありましたなあ。こういう小さな子は、普通、知らない大人の男を見ると怖がるものですが、この坊やはとりあえずその場の空気を読んで「この人のところにも行っといた方がいいかな」とばかり、私のところまでトコトコやってきて愛敬を振りまいてくれました。 ところが、この坊やのお姉ちゃんは、なかなか扱いが難しいところがあるのだそうで、同じように育てていても、その子なりの個性というのは、そんな小さな時から発現するものなんですなあ。 一方、もう一人のT子さんもお二人のお子さんをお持ちですが、今日は二人ともご主人に託してきたとのこと。でも、話を聞くと上のお子さんはなかなかませたところがあって、6歳の少年にして「お母さん、今日は楽しんできてね」なんて送り出してくれたのだとか。しかも、この坊や、幼稚園に行き出してからにわかに愛情表現豊かになったそうで、時々「お母さん、最近言ってなかったけど、大好きだよ」なんてことを言って、ギューっと抱きしめてくれるのだとか。こうなると、むしろお母さんであるT子さんの方がドキドキしちゃうのですって。面白いですね! ま、子育てってのは苦労も多い代わりに、日々色々な体験があって、楽しいことも多いのでしょう。A子さん、T子さん、また楽しい話を聞かせに遊びにいらして下さいね~! さて、今日の私は、出版されるかどうか分からない本の執筆に勤しんでおりました。というか、今まで書いた分の見直しと言いますか、推敲ですね。ま、こちらは大分順調に進みましたが。 しかし、まだ後書かなければならない章が二つほどある。どちらも一番書き難い章でありまして、3月中に乗り切れるかどうか・・・。ま、この山さえ越してしまえば、というところなんですけどね。 ということで、こいつを早く仕上げて、早く専門の方の本の執筆に入りたいものでございます。明日も頑張るぞ~!
March 15, 2009
コメント(2)
今日はホワイトデー。とはいえ、そんなものに乗せられるほど甘いワタクシでは・・・あるんだなあ、これが。ということで、今日は隙を見てこっそり花屋さんに出向き、春らしいピンク色のチューリップを中心にした花束を買ってきて、家内に捧げました。 ところで花屋さんってのは、ありゃ、いいもんですな。店に入るとフレッシュな切り花のいい匂いがして。で、回りを見渡すと色とりどりの花々があって。 しかし、鉢植えの花を買うのは別として、切り花を買うというのは、いつも何となく照れくさいものであります。結局、男が花束を買うってことは、誰か女の人に渡すために買うわけですからね。ま、病人への見舞いというケースもあるにはあるけれど。 で、そういう照れくささがあるものだから、どうしても注文がぞんざいになりがちです。いつも「チューリップを中心にして、あとは適当に、春っぽいものにして」みたいな感じになってしまう。別にどんなんだっていいんだぜ俺は、的な態度をとってしまうんですわ。 で、結局、花の選択は花屋さん任せということになるわけですが、花屋の人が適当に見繕っていくのを横目でチラッと見ながら、心の中で「ああっ・・・そ、それじゃなくて、そっちの方がいいんだけどなあ・・・。おっと、かすみ草かよ・・・。平凡だなぁ・・・。それに、ここは一つ白い花じゃなくて、ちょっとレモン色っぽいのを合わせた方がいいんだけどなあ・・・」ってなことをいじいじと考えていたりする。 本当はですね、一度、花の選択を全部自分でやってみたいんですよね~。 でもさ、でもさ。普段、特に花の色の組み合わせの訓練をしているわけじゃないから、いきなりぶっつけ本番で自分で花束作ってみて、色の組み合わせがとんちんかんになったりしたら、それもカッコ悪いじゃん? 変な花束作っちゃって、逆に花屋さんに「そうじゃないんだよなぁ・・・分かってないなぁ・・・」なんて思われるのも嫌だし。 なーんて、考えすぎか・・・。 とまあ、恥ずかしいやら、もどかしいやら、花屋さんにいる時間というのは、男にとってなかなかに疲れるものなのであります。 ま、家内が喜んでくれたから、いいとしますか。 でも、いつの日か、いつの日か、上手に花を選んで、うーんとステキな花束を自分の手で作りたいなと思っているワタクシなのでありました、とさ。という事で、今日も、いい日だ!
March 14, 2009
コメント(10)
昨日、ボクシングの世界戦2連発、皆さんご覧になりました? これでいっぱし格闘技評論家のワタクシといたしましては、もちろんじっくり堪能しましたよ。 で、私の評価ですが、長谷川穂積は強い! なんか前回の勝利あたりからぐんと自信を増したようで、今回も圧勝でしたね。あれはいいボクサーですな。 一方、「日本人キラー」と言われたチャンピオンを倒して、新たにフェザー級世界チャンピオンに輝いた「天才」粟生隆寛選手の方ですが、うーん、どうなんでしょう? 私にはまだよくその「天才」的な強さが分かりませんでしたけど・・・。次、今度は挑戦者を迎え撃つ側に回った時に真価が分かるでしょうから、それを楽しみに待ちましょうかね。 さて、話は変わりまして。 今日、今年度最後の教授会があったのですが、その際、大学が海と山に持っている二つの研修所の内、岐阜の山中にある研修所の方を手放す旨の報告がありました。昭和50年代に取得して、かれこれ30年ほど大学の合宿所として使われてきたのですが、最近は使用頻度がめっきり減る一方、維持・修理のためのお金も大分かかるようになってきたということで、手放さざるを得ないというのです。 もっとも、今、そんな山の中の土地や建物なんぞを転売できるはずもなく、しかも更地にするとなるとこれまた何千万円だかかかるということで、手放すのもやっかいなんですけどね。 しかし、この報告には、ワタクシもやや感傷的になりました。と言いますのも、うちの学科もかつて、この研修所を利用してよく科の合宿をしたからです。 その中でも特に思い出深いのは、私が大学に勤め始めた二年目だったか、初めてここを訪れた時のこと。7月の半ば、ちょうど梅雨が終わった直後だったこともあって、その合宿所の畳の部屋にダニがわんさか湧いていたんですな。で、それを知らずに、到着直後にその畳の上にごろりと横になってしまった私は、そのダニの総攻撃の対象となり、恐るべき結果を招いたのでありました。何せ片腕だけでも数百カ所食われたので、全身で言ったら・・・ひゃー、思い出したくもありません! そんなこともありましたっけ・・・。 でも、もっといい思い出も沢山あって、例えばバーベQの後の宴会で盛り上がった後、学生たちと一緒に外の芝生の上に横たわり、誰が最初に流れ星を見つけるか、なんてことを競ったりしたことを懐かしく思い出します。また別の時には、学生たちと一緒になって恋愛トークに花を咲かせたり、亡くなった私の恩師の話を学生たちにしてしんみりしたり。無鉄砲にも酒に酔ったままクルマを運転してどこかへ行ってしまった学生を探しに、みんなで手分けをして研修所周辺を見回りに行ったり。ああ、あの頃は私も若かった。誰も彼も、みんな若かった・・・。 その思い出深い研修所が、ついに無くなるというのだからな~・・・。 でも確かに、最近はうちの科でも、わざわざそういうところに学生を連れて行って親交を深める、なんてことをやらなくなってしまいましたしね。 一つには教員の側が年を取ってきて、そういうことが億劫になってきたこともあります。しかし、それ以上に、国立大学の法人化前後から、そんなのんびりした雰囲気が、大学自体に無くなってしまった、ということが大きいかな。 それに今、学生を連れて合宿に行っても、お酒が飲めないんですよ。学内に「アルハラ委員会」というのがあって、未成年である大学1年生・2年生に酒を飲ますことに目を光らせていますから、怖くて学生と酒なんか酌み交わせないんです。昔は、その辺はアバウトでしたけどね。大学生ってのは一つの特権階級で、未成年で酒を飲んでもある程度は許された時代があった。でも今はそういうのが許されない時代ですから。 しかし、「しらふで合宿」って、ねえ・・・。そりゃ、辛いですわ! 今日の教授会で、この研修所を閉鎖する一つの理由として「キャンパス文化が変わってしまった」ことが挙げられていましたが、まったくその通り。キャンパス文化は、この十年でがらりと変わりました。ワタクシの見るところ、つまらない方に。 いずれにせよ、色々と思い出のある研修所が閉鎖されると聞いて、ちょっとセンチメンタルになっている今日の私なのでありました、とさ。おーい、ここでの思い出を共有している我がゼミ生OB・OGたちよ、なんとか言え!
March 13, 2009
コメント(8)
昨夜はまたまた送別会がありました。同僚で他大学に転出される方がいらっしゃいましたので。 その先生(またまたS先生)のご専門は英文学というよりは英語教育学で、中高の現場に勤められた後、11年ほど前に我々の大学に移って来られたんです。ですから、先生がこちらに来られた時点で私よりもずっと年上でしたし、またS先生のお人柄からしていかにも「善き学校の先生」タイプでしたので、この大学における勤続年数という点では私の方がよほど長いにも関わらず、何となく「頼れるセンセイ」として接してきたところがある。ま、それは私以外の同僚も同じだったようで、S先生の勤続年数が11年であったと伺った途端、皆、狐につままれたような顔をしながら、「え? そんな短かった? なんだか自分がこの大学に勤める以前からいらしたような気がする」と口々に言ってましたね。 しかし、朗らかで、冗談好きで、人を拒まず、人と争わず、学生を可愛がり、卒業生の面倒をよく見られ、愛知県の英語教育界の重鎮として活躍してこられたS先生が他大学に移られるとなると、うちの英語科にはぽっかりと大きな穴が開いてしまいますなあ・・・。 しかし、何せ明るい性格のS先生の送別会ですから、暗い話は一切無し。会は終始笑いに包まれながら進行していったのであります。 で、そんな中、下世話な話ながら、S先生が今度私立大学に移られた場合、給料は倍増するのか? というような話題が出まして。これに答えてS先生曰く、「給料は1.5倍だけど、仕事量も1.5倍! 公平なもんだよ!」とのこと。 で、ここから話題はさらに下世話な方に移動し、英語科の大学教授の副業としては何が最適か? というハナシで盛り上がる、盛り上がる。 で、一同の共通理解となったのは、「辞書執筆は最悪だ」ということ。ま、辞書の場合、執筆者数が多いので、たとえ項目執筆しても原稿は買い取りになります。つまり一度執筆料をもらったら後は無し、印税は発生しないということですね。で、その執筆料も大体一行100円が基本とのことですから、どんなに書いたってそう大したことはない。しかも、間違ったことを書いたら後々まで不名誉になりますから気が抜けない。労多くして益少なしの代表格なんですね。同じことは教科書への執筆にも言えます。 じゃ、何を書いたら「益多し」になるか? で、種々討議の結果、「高校生向けの英語参考書」だろう、ということに。 結局、日本で一番英語を勉強するのは誰か、ということになった場合、これは間違いなく大学受験を控えた高校生だろう、と。で、高校生向けにいい参考書を書けば、「学校採用」になることがあり、そうなれば1校で300部とか量を買ってくれる。さらに万が一ベストセラーになれば、家が建つ(種々実例&噂あり)。 で、そんな皆さんの話を聞いていた私も、悟るところが多いにありましたね。そうか、大学生・一般向けに英語の教則本なんか作っちゃダメだったんだ! 狙いは高校生に合わせるべきだったんだ! じゃ、さあ・・・。「愛知県内有名大学を受けるなら、これやっとけ!」的な英語の参考書とか、書いちゃおうかな~。 ・・・それはこっちの話。送別会での話題はさらに続きます。高校生向け参考書よりも「益多い」のは何? これまた種々討議の結果、「子供向けの英語の本を訳すこと」に決定! ま、「ハリー・ポッター」は言うまでもなく、例えば『ガリバー旅行記』的な昔からある名作でも、子供向けにいい新訳を出すと、売れるらしいんだ、これが。同僚の友人などもこれで一発当て、今では税金対策に頭を悩ませ、自ら会社法人を立ち上げんとしているらしい。『ガリバー』クラスでそうなのですから、『ハリー・ポッター』クラスになれば、いわずもがな、です。 で、『ハリー・ポッター』に日本でいち早く目をつけた奴ってすごいよね、という話になったんですが、そこで別の同僚曰く、今から10年くらい前、イギリスに行って地下鉄に乗っていたら、イギリス人がみな同じ本を読んでいた。で、何の本だろうと思ってよく見たら、『ハリー・ポッター』か『ブリジット・ジョーンズ』だった、と。で、「へえ、今、こういう本がイギリスで売れているのか・・・」と思って帰国し、しばらくしたら日本でもどっかん、どっかん、えらい騒ぎになった、と。 このお気楽な回想談に、同僚一同突っ込む、突っ込む! 「何でその時、版権とってこなかったんだぁ~!」 で、ここから話はこの路線で進み、よーし、同僚の中で今後イギリスに海外出張がある者は、現地の地下鉄に一日中乗って、イギリス人が何を読んでいるか調査することにしよう。で、抜群に売れている本があったらただちに版権を取り、英語科一同力を合わせて短期間で一気に翻訳する。で、さっさと市場に出す。売れる。儲かる。英語科一同、家を建てる。と、まあ、計画としてはこういう具合であります。 昔を懐かしみ、別れを惜しむべき送別会が、かくも未来志向のオチを迎えたとは、これ如何に? ま、そんなこんなで、楽しくも賑やかな送別会となったのでありました、とさ。S先生、アチラの大学に移られても、たまに遊びに来て下さいね~!
March 12, 2009
コメント(8)
![]()
昨日、すっごいスグレモノを買ってしまいました。 電気シェーバーと併用してたまに使っている剃刀がなまくらになってきたので、替え刃を買おうか、それとも本体も含めて新しいのにしようかと思っていたのですけど、ちょっとドラッグストアに寄ってみたら、4枚刃とか5枚刃とか、そういう最新型のものでもせいぜい1200円程度であることを発見したので、ま、このくらいのものなら別に贅沢品でもないだろうと思い、本体ごと買ってしまったわけ。 で、私が選んで買ったのはジレットの「フュージョン5+1 パワー」という奴。TVコマーシャルでF1ドライバーの佐藤琢磨さんが宣伝している奴ですな。 で、買ったからには試しに使ってみたくなるじゃないですか。で、朝でもないのに、家に帰って髭を剃ってみた、と。すると・・・ すんげー、これ! こんなすげー剃刀がこの世の中にはあったのか! って絶叫したくなるほど、素晴らしいものでございました。 何が素晴らしいかって、ま、それぞれの刃にサスペンションのついた「5枚刃」の肌あたりの柔らかさも素晴らしいのですが、それよりも何よりも、これが「電動」の剃刀である、というところがスゴイ。 だって、普通、「剃刀が電動」って、意味が分からないじゃないですか。でもね、実際に使ってみるとその効果がすごくよく分かる。多分、肌に振動を与えることで、一瞬、髭の毛根の根元近くまで露出させるんでしょうね。で、そこをすかさず5枚刃でバッサリ。だから深剃りが効くらしく、さっと剃っただけでも、剃り残しなしのツルンツルン卵肌ですよ。 でまた、ブーンと電動の振動をかけながら剃刀を使う時の感触がね、とにかく滑らかで、これまで体験したことのないような心地良さなんですよ。「なんじゃ、こりゃっ!」って感じです。 しかも、私が今まで使っていた普通の2枚刃の剃刀より遥かに肌に優しいらしく、剃った後、剃刀負けしてあちこちポツポツと血が滲むなんてことも一切なし。もう言うことなしです。で、これがたった1200円程度のものなんですからね~。 剃刀なんて、替え刃を付け替えることでそれこそ半永久的に使えるもので、一度買ってしまうとそうそう買い換えるということはないわけですけど(私だって、今まで使っていた剃刀、多分10年以上使っています)、これはね、絶対に買わなきゃソン! このブログをお読みの男性諸氏よ。騙されたと思って今まで使っていた剃刀を捨て、1200円を奮発して最新の剃刀を買って使ってご覧なさいな。ほんと、ビックリするよ。こんなスゴイものがあるのに、なぜ今まで無関心だったんだろう!と、己の愚に気づくこと請け合いです。 ということで、ジレットの「フュージョン5+1 パワー」、教授の熱烈おすすめ!です。フュージョンにも色々な種類があるようですが、必ず電動のものを選んで下さいね~!!これこれ! ↓ジレット フュージョン 5+1 パワーエアーホルダー 1セット★税込3150円以上で送料無料★[ジレッ...
March 11, 2009
コメント(4)
先だってから編集作業に取り組んでいた英語科の紀要論文集ですが、今日、ようやっと版下が完成し、出版社に版下原稿を渡すことが出来ました。こうなれば、後は印刷・製本作業だけですから、あっと言う間です。おそらく来週中には完成した紀要が大学に届けられることでありましょう。ふーっ! 疲れた~! もちろん、それぞれの論文の著者には二度の校正のチャンスがあるのですが、もともと自分の書いた原稿ですと、なかなか誤字・脱字や編集上のミスが見つけられないものでありまして、著者の先生方がゴー・サインを出したものでも、改めて他人の私が見直すと、まあ出るわ出るわ、あちこちミスだらけ。そうしたミスを一つでも多く潰し、一歩でも「完璧」のレベルに近づくため、この二、三日というもの他人の原稿とずーっと睨めっこしてましたので、疲れました。 でもね。とりあえず現時点で、「おそらくノーミス」と自信の持てる版下が完成しましたので、編集者としては納得の出来ばえでございます。 で、出版社の人と印刷・製本の打ち合わせをしたついでに、自分の本の出版についての相談にも乗ってもらったのですが、この不景気なご時世ですから、なかなか企画も通りそうもないですなあ。ま、今書いている本の想定読者が「(文系の)大学生」に限定されるので、それもネックのようで。 でも、ま、一応「企画書」だけは出してくれっつーんで、今、それを書いているんですけどね。 さてさて、果たして企画は通るのでしょうか? この結果はまた後日。
March 10, 2009
コメント(2)
今日は夕方に、卒業生のKさんが研究室を訪ねて来てくれました。 卒業生とは言っても、現在彼女は我が大学の学長秘書を務めていらっしゃるので、毎日同じキャンパスにいるんです。しかし、何せ多忙な学長の秘書ですから向こうも忙しい。そう顔を合わせるチャンスはないんですね。が、そんなKさんもこの度オメデタで、近く休職(必ず復帰してもらいたい!)されることになった、と。そこで、その挨拶にわざわざ顔を出してくれたんですな。 で、私だけでなく、他の教授陣も顔を出し、みんなでKさんを囲んでわいわいと雑談していたのですが、何せKさんは新・旧の学長に仕えた身ですから、二人の学長さんの日常をよくご存じ。畢竟、話題はそちらに向かいます。 その中で一つ、意外だったのは、前学長がお好きだったというある飲み物のハナシ。 ちょうど一年ほど前まで、勤務校の学長を務められていたT先生は、コーヒーがあまりお好きではなく、午後のお茶の時には必ず紅茶を飲まれた、というのですね。ただ、紅茶にあるものを入れて飲むのがお好きだった、と。 なんだと思います? ミルク? レモン? さにあらず。なんと、一匙のウイスキーを入れて飲まれた、というのです。 は、はーん。そういえば、少し前、昭和の時代に、紅茶にウイスキーを入れて飲むという習慣が日本にはありましたっけ。私の家でも、例えば父の友人とか同僚とかが家に遊びに来たりした時など、母がウイスキーをひと垂らしした紅茶を出していたのを思い出します。そんな時、私なんぞもちょいとお相伴にあずかるわけですが、甘味のあるウイスキーの風味が紅茶とよく合って、なかなかおいしいものでありました。 が、そういえば最近、紅茶にウイスキーを垂らすなんてことをやったことがありませんなあ・・・。 って言うか、大体、今、家にウイスキーがないもんね。昔は、どこの家庭にも「オールド・パー」とか「ジョニ黒」(ジョニー・ウォーカー黒ラベル)とか、あるいは「だるま」(サントリー・オールド)とかが応接間のサイドボードとかに大事そうに仕舞ってあって、お客さんが来た時など、ここぞという時に取り出されたもんでしたが・・・。 ま、前学長のお好きだった飲み物の話題から、そんな昭和の思い出が湧き起こりましたけど、どうもそれは私だけでなかったらしく、私よりも年配の教授陣も同様にこの話題には食いついておりました。 ということで、明日あたり、どこかでウイスキーの小瓶でも買ってきて、あの懐かしい「ウイスキー入りの紅茶」でも飲んでみようかな、と思っているワタクシなのでありました、とさ。
March 9, 2009
コメント(4)
二日前のブログで、クルマ選びの話を書きましたが、その後どうなったかと申しますと・・・ アルファロメオ、買ってしまった~! ひょえ~! あの後、実際にアルファ156に試乗してみたんですよ。そしたら、まあ、そのすんばらしいこと! まずハンドリングについて言えば、適度に重いハンドルには接地感があり、タイヤと道路の情報がハンドルを握る手によく伝わってくる。そしてハンドルを切った時、瞬時に反応してクルマの向きを変える、その手応えの甘美なこと! ハンドル操作によって歯車(ラック&ピニオン)が回転する、その「熱したナイフでバターに切り込む」がごとき手応え! もう思い出すだけでとろけそうです。 そしてさらに驚くのがロボット化された5速変速機・セレスピードの性能。基本はマニュアル車なので、トルコン式ATのようなクリープはありませんが、変速自体はロボットがやってくれるので、ドライバーが何もしなくとも、普通に走り出します。そしてスピードが上るにつれ、ロボットが「1速→2速→3速→4速→5速」とシフトアップしてくれる。 で、例えば5速で走っている時、エンジンブレーキが欲しくなったとする。そんな場合は、ハンドルに付いているスイッチをカチカチと操作すると、瞬時に「5速→4速→3速・・・」とシフトダウンしてくれるわけ。しかもこの時すごいのは、ロボットが自動的にエンジンの回転数を適切なものにするためにカラぶかしをやるんだよね! ですから、シフトダウンする度に「フォーン、フォーン、フォーン!」という勇ましい音が鳴り響く。まるでレーシングカーのシフトダウンみたい。 もうね、この官能的なシフトを体験しちゃったら、普通のオートマ車なんか退屈過ぎて乗ってられないよ! ま、そんなこんなでアルファの魅力にとり憑かれたワタクシ、一も二もなくハンコをついてしまいましたのよ。ということで、この春から、アルファロメオと過ごす日々がやって来るのでございます。わっはっは! しかしね、今回の一連のクルマ選びの中で強く感じたことはですね、いかに日本車がつまらないか、そしていかに外車が面白いかっつーことですね。いや、「つまらない/面白い」という違いではなく、「危険か/安全か」という違いと言うべきか。 とにかく日本車のハンドリングのひどさたるや、まるで接地感がなく、やたらに軽い代わりに、低速でも高速でもほとんど同じように手応えなく回ってしまうので、危なくて仕方がない。で、実際にハンドルを切るとなると、サスペンションの踏ん張りがまるでないので、ふわーっというのか、ぐらーっというのか、あやふやな曲がり方をする。いやそれどころか、真っ直ぐ走っていたって、雲の上を走っているみたい。 で、コワイなーと思って外車に乗り換えると、これがまるで違うんだなー。真っ直ぐ走るにしても曲がるにしても、タイヤが道路に貼り付いている度合いがはっきりハンドルに伝わってくるので、今走ったり曲がったりしているスピードが安全なのか危険なのかもよーく分かる。ちょうどスキーをしていて、スキー板に体重がしっかり乗ってグイーっと曲がる時のあの安定した感覚と言いましょうか。これでこそ、安心して運転できるというものです。 この両者の差ってのは、ほんとに歴然としているんですよ。 もちろん、「だから、みんな外車に乗ればいいのに」ということを言いたいのでは(必ずしも)ありません。そうではなくて、日本車のメーカーもちゃんとしたクルマを作りなさい、と言いたいだけ。例えばの話、コスト面ばかり考えて出来そこないの電動パワステなんか導入するんじゃない! で、もう一つ思ったのは、いかに「クルマ評論家」たちの書くものがいい加減か、ということですね。 私も愛車の選択に関して、クルマ評論家たちの言を参考にします。で、彼らが「シュアなハンドリング」だとか、「しっかりした足回り」だとか、そういう言葉でもって褒めている日本車を選んで試乗してみるわけですが、「これのどこがシュアで、どこがしっかりしてるんだよ!」と言いたくなることばかり。彼らは職業柄、普通の人以上に様々な外車に乗っているのでしょうし、私なんぞよりもそういうことについては遥かに詳しいはずなのに、なんでそういうウソを言うんだ? って思うんです。日本の高級車のハンドリングが、安い中古の外車にも及ばないのであれば、はっきりそう書けばいいのに。それとも、両者の区別がつかないのか? それだったら、クルマ評論家という職業に就いていること自体が犯罪行為というものでしょう。 ま、ともかくね、これからクルマを買おうと思っている方がいらっしゃいましたら、どうぞ日本車の新車ばかりでなく、外車も視野に入れてみて下さいな。試乗してみれば一発で違いが分かります。ほんとですよ~!
March 8, 2009
コメント(6)
春は別れの季節。3月一杯で定年を迎えられるS教授のため、同じ科の同僚&元同僚4人が集まって、ささやかな昼食会を開きました。 S先生を含めた私たち5人は、今の私たちの学科の創成期に集結し、共に力を合わせて科を盛り立てようと努力してきた同志だけに、結束も強いんですね。このうち既にH先生は先に定年を迎えられておりますので、S先生の定年でまた一人、創成期のメンバーが居なくなってしまうことになります。ちょっと寂しいですなあ。 ところでS先生のご専門はイギリス建築史。もとは別な大学の工学部で建築工学の教鞭を執られていたのですが、本校に移籍されるにあたって、文系の学問たる建築史の分野で教鞭を執られるようになった。つまり理系から文系への移籍ですね。 そしてそのことがS先生にとっては非常に大きな転機であった・・・ということを、S先生ご自身、今日の送別会の場でおっしゃっていました。 それはどういうことかと申しますと、S先生が工学部に所属されていた頃は、S先生は設計図を引く側、そしてその時代の教え子たちも、ゆくゆくは建物を建てる職業に就くであろう連中ばかり。つまり、「建物を建てる側」の人間だった、と。 ところがそんな先生が今の私たちの大学に移られてからは、まったくその逆、すなわち建てられた建物を見てその歴史に思いを馳せたり、そのデザインを愛でたり、あるいは建物を使ったり住んだりする人間を、つまり「建物を享受する人間」を教えることになり、またそういう一般の人間の側に立つことを余儀なくされた、と。 で、この立ち位置の大転換によって、S先生の身に何が起きたか? 一つは、「圧倒的な解放感」だったそうです。建物を建てる側に居れば、ちゃんとした建物を設計しなければいけない、ちょっとやそっとの災害では倒れないものを作らなくてはならない、という意識が常にある。ところが建物を享受する側に立つようになり、もはや建物に責任を持たなくても良くなった途端、こうした責任感の重荷が吹っ飛んだ。この解放感は素晴らしかったと。 で、こうして解放されてから、建物に対する批評眼も一気に高まったとS先生はおっしゃいます。それはそうでしょう。建てる側の苦労を共有することが無くなったのですから、ある意味、好きなことが言えるわけです。この建物はここがいい、あそこが悪い。あのデザインはいい、このデザインは悪い。そういうことが簡単に言えてしまう。換言すれば、建物を享受する者の権利として、建物を造る人へどんどん注文が出せるようになった、と言いましょうか。 しかし・・・ここからがS先生のすごいところですが・・・だからこそ、用心するようになった、とS先生はおっしゃるんですね。「簡単に批判できるようになったからこそ、簡単には批評すまいと決意したんですよ」と。S先生は、そのように回想していらっしゃいました。 理系から文系へ。建物を建てる側から建物を享受する側へ。こうした立場の変化によって、双方の立場が分かるようになったからこそ、自重して、片方の側からもう片方の側を批判する時は用心しようとされた。私は、ここにこそ、S先生の、我々の大学に移籍されてからのお仕事の重要性があるのではないかと思うのです。 我々は来る4月からS先生と毎日顔を合わすことは無くなるのですが、今日伺ったお話しも含め、S先生の学問への真摯な取り組みをしっかり継承し、ますます頑張らねばなるまいと思ったことでありました。 S先生、17年間のご厚誼、有難うございました。これからもますますお元気で我々後進の者を見守っていて下さい!
March 7, 2009
コメント(2)
愛車プジョーの車検が近づいてきたので、ちょいとディーラーによって軽~く見積もりをしてもらったところ・・・ 5、50萬両!? ひゃー、マジですかい・・・? やっぱり9年&11万キロをあとにすると、あちこちガタが来るようで・・・。 でも、50万円か。厳しいなあ。それだけあったら、別なクルマの頭金になるよなあ。 ということで、今日は急遽、ディーラーめぐりをすることに。ま、別に今が今、どうしても欲しい新車があるわけではないので、ちょいと繋ぎの意味での中古車の掘り出し物でもないかと。 で、まずは日産系のディーラーに行って、ティアナをチョイ見。けれん味のないデザインがちょっと好みだったものですから。で、70万円代のクルマを発見するも、ドアを開けた途端鼻を襲ってきた強烈なタバコ臭にたじたじで、ジ・エンド。 次。スバル系ディーラー。ここでかなり気になったのは新型フォレスター。これがなんと140万円で売っているではないですか。ほ、ほう。四駆で、この広さで、この新しさで、このデザインで140万円なら文句ないよなあ。 で、試乗してみたところ、全然接地感のない足回りといい、遠くからかすかに聞こえるエンジン音といい、踏んでも効かないブレーキといい、善くも悪くも日本車的な味わいで、どうにも私の好みとはほど遠い。こりゃ、いかんですなあ。 で、ついでに同じフォレスターのターボ版に乗ってみたところ、さすがにこちらはエンジンのパワーが段違いだけに、ノーマルのフォレスターとは別物の出来。しかし、その分お値段も高くて最低でも車両価格が200万、諸費用を入れると230万ちょい。そこそこ高い買い物になってしまいます。 ふーむ。どうするか。 で、迷いながらももう一軒。外車専門の中古車ディーラーへ。 と、ここで出会ったのが、真紅のアルファ156。アルファを経営危機から救った救世主にして、デザイナー、ワルター・ダ・シルバの傑作。 で、外から眺めても、中に乗っても、これがまた惚れ惚れするようなデザインなんだ。キーをさして電源をオンにすると、インジケーターにアルファロメオの紋章が赤く浮き上がる様なんぞ、もう気絶しそうなくらいかっこいい。これ、ひょっとして買いじゃないの?! で、ほとんどその場でハンコをつきそうなくらい惚れ込んでしまったのですが、いや待て、一晩寝て考えようと辛うじて思い直し、一旦家に帰ってネットで156の情報を仕入れたり、アルファ147に乗っている親友に電話をかけて話を聞いたりすること数時間。 で、そこから得た情報を総合しますと・・・ やはりアルファに乗ることは、危険な情事らしい・・・。クルマ自体はものすごく魅力的なものの、実際問題として半端なく電器系統が故障するらしい・・・。年柄年中、修理に出さねばならないらしい・・・。 ひゃー、(156に)進むも地獄、(306に)戻るも地獄なのか~! というわけで、車検のタイムリミットが近づく中、もはやノーマルな思考も出来なくなってしまったワタクシなのでありました、とさ。一体、どうすれば、ええんや~???
March 6, 2009
コメント(2)
今日、同僚と学内の「学閥」について雑談をしていた時に、ちょっと面白い話を聞きました。 その同僚、仮に「山田太郎」先生ということにしましょうか。で、その山田太郎先生がある委員会に出席していたところ、来年度の委員長を誰にするか、という話題になり、その際、今年度の現・委員長である某先生から、副学長をはじめ並みいる大勢の先生方の前で「来年は、太郎君あたりにやってもらったらどうでしょうか」と、直々の発言があった、と。 太郎君・・・。下の名前を直呼びですか?! で、いきなりファースト・ネームで名前を挙げられた太郎君・・・、いや、山田先生もさすがにビックリされたそうですが、なんでそういうことになったかといいますと、その某先生と山田先生は大学時代の先輩・後輩に当たるんですって。ま、そういう親しみがもとからあった故、ということなんでしょうけど、それにしても職場で、衆目の中で、「太郎君」はすごいなあ! でも、何だかちょっとユーモラスな感じで、いいですね。ワタクシもこの先しばらくは、年長の山田先生のことを「ねえねえ、太郎君」と呼んでみるつもりなんですけどね。 さて、上の例は「同じ大学の同窓生としての親しみ」、という程度の罪のないハナシなんですけど、各大学には自ずと出身大学別の学閥ができるようで、色々聞いてみると、うちの大学にも大きく分けて3つほどのグループがあるのだとか。で、そのメンツを聞いてみると、なるほど、そういう繋がりがあったのか! と思うこともチラホラ。 ちなみにワタクシ自身はと申しますと、学内に同じ大学の出身者が非常に少ないので、学閥なんて作りようもないという・・・。ま、たとえ沢山いたって、作る気も、入る気もないですが。 でもって、私が直接所属している科は、幸いなことにまったく学閥カンケイなし。全員、出身大学が異なるという見事にクリーンな状況。これはね、気持ちいいですよ。そういう上下のしがらみがまったくないところが、私が今の職場を気に入っている大きな理由なんですけどね。 ま、研究者なんて特にそうですが、どこの大学を出たかではなく、これからどんな業績を残すかが勝負のすべてでありたいものですな!
March 5, 2009
コメント(2)
毎年この時期になりますと、私とワードの格闘が始まります。そう、ワープロ・ソフトのワードです。 と言いますのも、毎年この時期に英語科の紀要(年次論文集)を出版することになっていて、その編集はすべて私が担当しているからでございます。 で、私の前任者までは、紀要の編集はすべて出版社に丸投げだったので、費用も40万円くらい掛かっていたのですが、5年ほど前に私が担当者になってから、編集作業のすべてを私が行うことで費用を節約、出版費をほぼ四分の一にしたという・・・。ま、その分、労力分として、浮いたお金の幾分かを研究費として上乗せしてもらっているのですが。 しかし、それにしたって編集作業ってのは時間も掛かるし、根気も要る。好きじゃなきゃ、できない仕事ではあります。 だけど、私は好きなんだ、これが。編集、大好き! で、このところ毎日、同僚の先生方の論文の編集作業に追われているわけですけど、時々、難関にぶつかるわけです。たとえばね、ある先生が校正作業の最中に「釈迦楽さん、このダッシュ(-)の位置なんだけど、もうちょい下に下げられないかな・・・」などとおっしゃる。 ふうむ・・・。どうすりゃいいの? ダッシュの位置なんてワープロが勝手に決めるわけですし・・・。 で、試行錯誤の結果、ようやく解決法を編み出したんです~。ま、特定の文字なりダッシュなりの位置を下げるのは、そのような機能がワードに備わっていることが分かったのですが、そうするといわばその副作用として、その行全体が若干上に上がってしまう。そこで今度は、対抗措置として、行間を固定する機能を使い、行が勝手に上にズレることを防ぐわけ。もっともオリジナルの行間と固定した行間の間にさらに若干のズレがあるのですが、そこはバレない程度にごまかす、と。 とまあ、そんな二重の作業で、なんとかダッシュの位置を若干下にズラすことに成功! ふー、疲れるねぇ・・・。 と思ったら、今度はまた別な先生から別なリクエストが・・・。 その先生、お名前にちょっと特殊な字が使われていまして。「廣」という字のもうちょっと簡単な奴、すなわち「まだれ」の中が「黄」になっている字なんですが、その字が出せないか、というのです。ま、これはお名前のことですからね、私としてもなんとか正式な字を出したいところではあります。しかし、この字は「特殊文字」の中にも入ってないし、ワードで出そうと思うとなかなか苦労させられるんですわ。 で、二三日前から四苦八苦していたのですけど、今日、ついに解決法を編み出した、と。 どうやると思います? あのね、「MS明朝」のフォントで「廣」の字を出しておいて、後からその字だけ「SimSun」というフォントに変えるの。すると、あーら不思議! 目指す字が現れるという寸法です。特定のフォントに「廣」の字が備わっておらず、そのため、そのフォントを使おうとすると、そのフォントが備えている「廣」の字に一番近い漢字を代用しようとする、という性質をうまく使った荒技ですけど、こんなウルトラC、普通じゃ思いつかないよ~! というわけで、年々歳々、紀要の編集作業をする度に、ますます「ワードの達人」への道を突き進むワタクシなのでありました、とさ。
March 4, 2009
コメント(4)
![]()
文房具には昔から凝るタイプのワタクシ。何か新機軸を搭載した文房具が出たと聞くと、つい買って試してしまうのですが、そんな私のアンテナに最近ビビッと来たのが、三菱鉛筆から出た「クルトガ」です。 ま、一見普通のシャープペンなんですけど、なんと筆圧を使って芯を少しずつ回転させ、それによって芯の減りを均等化することで、文字の太さが変わらないようにするという新機構、その名も「クルトガ・エンジン」付きなんです。「クルトガ」とは、「クルっとまわって、いつも芯がトガっている」という意味らしいですが・・・。これこれ! ↓芯が回ってとがり続ける【メール便対応】三菱鉛筆 芯が回る クルトガ シャープペン/0.5mm・M... ま、今日一日実際に使ってみて、「ああ、確かに芯が回転して、字の太さが均一になるわ」という実感はさほど得られませんけど、もうちょっと使ったらもっと良さが分かるかも知れません。やっぱり良かった!と思えるようになったら、また報告しますね。 それにしてもボールペンの傑作「ジェットストリーム」(←これは熱烈おすすめ!)の開発もそうですけど、このところの三菱鉛筆、頑張るね。株、買っちゃおうかな。 それはともかく、シャープペンと言えば、私の長年の愛用品がありまして。それは「ぺんてる」が大昔に売り出した「メカニカル・ペンシル」という奴で、ごく普通の100円程度のシャープペンなんですけど、筆圧に応じて芯が引っ込むサスペンション付きでね。これは素晴らしかった。私は筆圧がやたらに強いので、芯が固定しているものですと、書いているうちにボキボキと芯を折ってしまうことが多いのに、メカニカル・ペンシルではそういうことがなく、なんと中学生の頃から愛用しております。 実際、私が中学生の頃、というと、もう随分昔のことになってしまいましたが、その頃はね、こいつがすごく流行って、クラスの大半がこれを使っていたように覚えているのですが。 で、私はこれを中学・高校・大学と愛用し続けていたのですけど、大学生の頃だったか、このシャープペンが生産中止になるという噂を聞き、あわてて10本ほどもまとめ買いをしたことがあります。実際、その後、文房具屋さんでも見かけなくなりましたから、本当に生産中止になってしまったのかも知れません。今使っているのは、その最後の2本。これが無くなってしまったら、どうしよう? このぺんてるのメカニカル・ペンシル、本当に素晴らしいシャープペンなんですよぅ。だから、もう補充できないことがとっても悲しいのですが、しかし、私のようにこのペンに思い入れを持っている人に会ったことがないという・・・。そこが、どうもね。不思議でしょうがない。 ということで、もしこのブログをお読みの方で、ぺんてるのメカニカル・ペンシルのことを覚えておられる方がいらっしゃいましたら、ぜひ、お知らせ下さい。共にこの傑作を愛でようではありませぬか!
March 3, 2009
コメント(2)
もう1年以上前になりますが、カナダのテレビ番組制作者に頼まれてドキュメンタリー番組に出る、ということがありまして、わざわざクルーが我が家まで来て撮影していったんですけど、その番組、ついに完成、そして放送されたんだそうです~。 もっともその番組はカナダで放送されたので、私は直接見ることができなかったのですが、そのカナダのクルーがDVDを送って下さったので、ようやく自分の出演場面を見ることができました。 ま、色々な人へのインタビューで構成されているので、私が出るのはほんの一瞬ですけど、それでもまぎれもなく我が家で撮影された映像が番組の一部になっていたので笑えました。我が家のベランダから撮影された「日本の夜景」も、しっかり映像となって場面を盛り上げてましたよ~。 ちなみに、ドキュメンタリーのテーマは「悪夢」。古今東西、「悪夢」なるものがいかに解釈されてきたか、ということを解明しているんですな。たとえば西洋では「ハグ(hag)」とか、「インキュバス(incubus)」とか、眠っている人間を襲う「夢魔」という形で悪夢を解釈しようとする方向性があるし、東南アジアなどでは「憑き物」として解釈される傾向がある。一方、日本では悪夢の一つの形として「かなしばり」というのがある、と。で、私は日本代表として「かなしばり」の体験談を披露した、というわけ。 さらにちなみに、「かなしばり」というのは日本に多く、西洋にはあまりないようで、これに該当する英語はないらしく、ドキュメンタリーの中でも「カナシバーリ」と紹介されていました。 というわけで、妙な体験をしたわけですけど、このドキュメンタリー番組出演がきっかけとなってハリウッドあたりから「アジアン・マッド・サイエンティスト」役のオファーとか来ないかしら~、と期待しているワタクシなのでありました、とさ。・・・無理か。
March 2, 2009
コメント(4)
昨日今日と期末試験の採点に追われましたが、ようやく終了! ということで、恒例となりました「誤字大賞」の発表と参りましょう!「人気急上昇の誤字」編決局:「結局」の誤り。最近よく見かける誤字ですね。登上:これもよく見かけます。「登場」でしょ。衝激:激しくぶつかりましたか。正しくは「衝撃」。像徴:人偏がちょっと余計。正しくは「象徴」ですな。「音は合ってるけど」編要訳:「要約」かな。紹待:これは私もたまにやらかします。正しくは「招待」。集収:「鳥取」と「取鳥」を間違うようなものか。正しくは「収集」。復襲:「復讐」でしょうね。もう一回襲ってやるって? 刑部:「けいじ」は刑事だけど、「けいぶ」は「警部」!異和感:意外に「違和感」がないけど、やっぱり誤字よ。 「何のことやら」編租末:字面じゃわからないよ。「粗末」と書いて!希待:「期待」と書いてくれるとピンとくるんだけど・・・。真刻:「深刻」でしょ・・・。詐期:「詐欺」の誤字。でも意外に字面は似てますね。惨逆:「残虐」のつもりらしいけど・・・。坐座:「計画が・・・」とあったので、「頓挫」のことらしい・・・。「音も違うよ」編卒頭:思わず卒倒しそうになりましたが、学生本人は「筆頭」の意味で使っているらしいです・・・。 とまあ、色々な誤字があって笑わせてもらいましたけど、今期の「誤字大賞」は・・・ 「子供の鳴き声」でーす! 子供ってどんな鳴き声なのかしら? 「ピーチク、パーチク」かな? 正しくは「泣き声」でしょう! さて、このブログ、開設したのが2005年の3月6日。およそ4年間が経過し、ついに20万アクセスに到達しました。日記記入率96.7%。ほぼ毎日欠かさず更新したことになります。自分でもよく続くなと思いますが、結局、好きなんでしょうね。 ということで、今後も御贔屓のほど、よろしくお願いします。次は30万アクセスを目指すぞ~!
March 1, 2009
コメント(13)
全30件 (30件中 1-30件目)
1