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昨夜、レイトショーで『悪の法則』を見てきました。ハビエル・バルデム、ブラピ、キャメロン・ディアス、ペネロペ・クルスなどスター勢揃い、しかも原作がコーマック・マッカーシー、監督はリドリー・スコットということで、ある程度期待して行ったのですが・・・ 酷かった・・・。言葉もないほど。 ネタバレ、というほどのこともないですが、一応ネタバレ警告つきで言いますと、主人公(?)たるファスベンダー演じる弁護士が、元々金遣いが荒い男だったのか、あるいはペネロペ・クルス演じる女性と結婚することになり、その婚約者にいいところを見せたかったのか、とにかくもうちょい金が欲しいということになって、麻薬の密輸にかかわることになる。 ところが末端価格2000万ドルの麻薬が、別の組織に奪われてしまい、麻薬の元締めからその強奪に弁護士が絡んでいるのではないかという疑いを掛けられるわけ。もちろん実際にはそういうことはないのですが、しかしこの世界、一旦疑いを掛けられたらおしまいで、弁護士はもちろんのこと、彼に仕事を仲介したブラピや、弁護士のビジネス・パートナーたるハビエル・バルデム、さらに弁護士の婚約者までも命を狙われることになってしまう。でまた、これら一連の出来事の背後には、どうやらバルデムの恋人であるキャメロン・ディアスが絡んでいるらしい。 ということで、果たして道を誤った弁護士君は、命を狙ってくる麻薬組織の追手を振り切れるのか・・・ ・・・みたいな話なのですが、まあーーーーーーーつまんない映画ですわ。久しぶりに、「金返せ」と本気で思った映画でした。 で、つまらないーーーー!と思ったのは、当然、私だけではないので、映画が終った瞬間、映画館全体がどよめくというね。見ていた観客全員が「えーーー、何なんだよ、この映画・・・、金返せよ・・・」と呟くので、その「ザワザワザワザワ・・・」という呟き声が全館に響いてどよめきに転じるという。 で、家に帰ってから『悪の法則』をググったら、他の映画館でもラストシーンの後、どよめきが起こっているらしいことが判明。もう、日本中の映画館をザワつかせるというスゴイ映画でございます。 ということで、これ、まだ見てない人はラッキーと思った方がいいよ。マジ、お金の無駄よ。 で、まだ採点してなかったけど、今年観た映画の中でも最低点を争う数字を付けざるを得ません。100点満点中9点をつけた『ローマ法王の休日』と最下位を争う8点にしようかな。ハビエル・バルデムを出しながらこんなひどい映画にした罰として、100点満点の8点だ。 それにしても、私が今年観た映画って、ほとんど合格点に達しないものばっかりだよ! 『ローマ法王の休日』『宇宙人ワンさんとの遭遇』『プロメテウス』(これもリドリー・スコットじゃないかっ!)『ライフ・オブ・パイ』『(新)トータル・リコール』『ジャッキー・コーガン』(これもブラピじゃないかっ!)『フェイシズ』そして今回の『悪の法則』。見る価値のあった映画は『裏切りのサーカス』と『ロック・オブ・エイジズ』くらいなものだ。後はみんな葛だ! あ、「葛」って誤変換、いいね。これからこれを使おうっと。 ということで、『悪の法則』は、とんでもない「葛映画」だったぜぇぇぇぇ・・・・!
November 30, 2013
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このブログでもしばしば登場しますが、大学院生対象に行っている翻訳演習の授業が結構自分でもお気に入りで、毎週、英語で書かれた短篇小説を翻訳して楽しんでおります。 で、今、翻訳しているのは Toshio Mori という日系アメリカ人作家が書いた『Yokohama California』という短篇集の中の「Tomorrow and Today」という短編。美人の妹と不器量な姉の物語なのですが、これがまた切ない話でね。訳していても泣けてくる。 ところで、この短篇集、実は私の恩師の手になる邦訳があるんです。で、当然のことながら、その恩師の翻訳を参考にしながら、自分なりの訳稿を作っていくわけ。 するとね、そこで対話ができるのよ! さすが、翻訳については百戦錬磨の恩師だけあって、全般的に実にうまい訳をされているのですが、そういう絶妙な訳文に出くわす度に「おお、先生、そう来ましたか・・・」みたいになるし、また逆に、自分がいい訳文を思いついた時などは、「先生、これ、僕の訳の方がいいんじゃないすか?」みたいな感じで、ちょっと自慢したくなる。そうやって、思わず唸ったり、ニヤリとしたりしながら、今は亡き恩師と対話をするわけ。 まあ、先生が生きているうちにそういうことをしておけば良かったのですが・・・。まあ、「恩師孝行、したい時には恩師はなし」というわけでね。 でも、遅きに失したとはいえ、今、翻訳という作業を通じて亡き恩師と対話をするというのも、乙なものでございますよ。 というわけで、恩師を偲びながら、楽しい翻訳作業に打ち込んでいる私なのでありました、とさ。これこれ! ↓カリフォルニア州ヨコハマ町【送料無料】Yokohama, California [ Toshio Mori ]価格:3,385円(税込、送料込)
November 29, 2013
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東京モーターショーが開催中ですね。私は当然、会場には行けませんが、クルマ好きとしては興味津々で、ネットで色々情報を見ております。何しろ、モーターショーで発表されたクルマは、数年以内に実際に発売されることも多いので、その意味では近未来のクルマを見られるわけですから。 で、今回のモーターショーの話題の一つは、ホンダの「S660」やダイハツの「コペン」など、軽自動車のスポーツカーで、いくつか魅力的なものが発表されていること。かつてホンダの「ビート」やマツダの「AZ-1」、スズキの「カプチーノ」など、90年代に軽自動車のスポーツカーが売られていたことがあり、バブル時代の最後のあだ花だったわけですけど、経済性重視の軽自動車のジャンルに、ある意味無駄なスポーツカーが出てくるというのは、景気上昇の兆しかも知れません。そう考えると、実際に景気が上がるよう、それらのスポーツカーも、実際に市販されてもらいたいものでございます。 で、その他内外のメーカーが魅力的なコンセプトカーなどを発表しているのですが・・・私が今回のモーターショーで一番心惹かれたのは、スズキのブース。 スズキが今回提案してきた「ハスラー」と「エックスランダー」という二つのコンセプトカー、これはどちらもなかなかデザインがよろしい。これがね、もし本当にこのままの形で出たら、いいと思うんだけどなあ・・・これこれ! ↓東京モーターショー・スズキブース 最近の若者の間では、クルマはもはや興味の対象ではないそうですが、私はまだまだカー・ガイであることを止めませんぞ! スズキ社長、ハスラーとエックスランダー、このままの形で市販して!
November 28, 2013
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視聴率の不振が話題になっていた木9の「あの」ドラマが、ついに途中打ち切りになるそうですね。 ネットのニュースとか見ていて、しばしば話題になるこの不振ドラマ。記録的な低視聴率だというので、むしろそのことに興味が湧き、旅行中にホテルで見ちゃいましたよ。そしたら・・・ 3%という数字・・・納得。 まあ、こう言っちゃなんですが、「身体入れ替わりコメディ」という設定自体、もう古いよね! 古すぎる! 山中恒の『おれがあいつであいつがおれで』が1979年、その映画化『転校生』が1980年でしょ。これだってもう三十数年前じゃん? こういう設定は、もうとっくに終わっているものなんじゃないのかしら。 で、設定が古くても、思いきって徹底したドタバタ・コメディにするのならまだアレですけど、このドラマの場合、母親の身体が入れ替わっていることに気づいていない思春期の娘とかが色々悩んで泣いたりわめいたりするわけ。もう、身体が入れ替わるっていうこと自体、あり得ない話なんだから、それでもって登場人物が深刻に悩むドラマなんて見たくないよね! でまた、ヤンキーの小娘が上品な母親と身体が入れ替わって、それでその上品な母親が急にヤンキーっぽい違和感たっぷりな言動になってしまって周囲を驚かす、という話になるはずなのに、その母親役が鈴木砂羽さんで、この人、もとからヤンキーっぽい言動をする女優さんなものだから、全然違和感がない。一方、川口春奈さんの方も、女優としてのイメージは清純派だから、上品な母親の言動をしても違和感がない。 違和感で笑わせるはずなのに、違和感がないから、全然笑えないというね・・・。つまり配役も悪いんだなあ・・・。 というわけで、実際に見てみて、色々問題アリのドラマだなあと実感。主役の若手女優さんは、運が悪かったね。 でも、頑張っていれば、また運が巡ってきますよ。これにへこまずに頑張れ!
November 27, 2013
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さてさて、北陸旅行も4日目、最終日でございます。 山中温泉の宿を出た我らは、まず山中温泉のある鶴仙渓を散策しようということになり、クルマを公共の駐車場に止め、ちょっと町を散策した後、街中を流れる川へと降りてみた。すると・・・ ひゃ~、紅葉真っ盛りだ~! 今回の旅行では日本海の勇壮な景色にばかりに気をとられておりましたが、ここには山と川と紅葉の愉しみもあったんですなあ。紅葉に燃える木々を見ながらの川べりの散歩なんて、いいじゃないですか! で、そんな秘境っぽい景色を堪能しながら進むと、まさにその川べりに一軒のお店が。やあ、ここが山中温泉の有名な喫茶店「東山ボヌール」か! で、早速、店に入ってコーヒーと焼き菓子を注文し、実際、それはどちらも美味しかったのですが、私のテンションを上げたのは、東山ボヌールの店自体。これがね、なかなか趣のある、実にいい建築物だったんですわ。 建築マニアの私としては、こんなステキな店舗設計をしたのが誰なのかすごく気になって、それで店を一人で切り盛りしている若い女性の方に、このお店の設計担当者が誰か、尋ねてしまいました。すると「堀岡さんとおっしゃる方で・・・」とのお答え。私、早速、その場でググってしまいましたよ。堀岡康二建築設計事務所・東山ボヌール ね! すごくいいと思いません? これ、旧い日本家屋をリフォームして、こういう風に作ってあるんですって。なんか、すごく落ち着く空間でしたよ。 ということで、渓谷美だけでなく、素敵なカフェ空間まで堪能した我らは、ようやく山中温泉に別れを告げ、今度は東尋坊を目指します。私は一度行ったことがあるのですが、家内が東尋坊未体験だというので、ぜひ見せてやろうと思いまして。 で、何十年かぶりに見た東尋坊ですが、ここは昔とあまり変わってなくて、いかにも昭和な観光地の趣を今なお保っておりましたね。ただ、そこにいる観光客の大半が中国人である、ということだけが昔と違ったかな。だけど、この日は小雨がぱらつく程度で、海も比較的に穏やかだったこともあり、一昨日見た巌門や、昨日見たヤセの断崖の方が迫力がありましたね。 で、ささっと東尋坊を見終わった我らですが、何となく昭和な観光地のレトロな食堂で昼食をとる気になれず、ここへ来る前に道すがらちらっと見かけたその名も「アメリカン」なるレストランに行ってみることに。 行ってみると、これがまた観光地近くにありがちな昭和っぽい洋食店だったのですが、しかし、それなりに趣があってなかなかいい感じ。で、注文したパスタ(家内)とハヤシライス(私)も、結構おいしかった。海鮮系のものを立て続けに食べてきただけに、洋食っぽいものが食べたいという欲求も完全に満たされましたしね。 かくしてすっかり満足した我らは、今回の旅行の最後の見どころ、永平寺に向いました。私は大学院時代に、友人とドライブ旅行をした際、ここに立ち寄ったことがあるのですが、それ以来ですから四半世紀ぶりくらいですかね。 で、久方ぶりに見た曹洞宗の大本山は、大本山だけにやはり堂々たる規模で、今もそこで修業していらっしゃる若い僧侶の方たちも沢山おり、印象的なものでございました。こういうところは写真を撮るのも何だか冒涜のような気がして、この修行の場の景色をひたすら記憶の中に叩き込むことに努めたという感じ。 ということで、今回の北陸旅行の旅程、すべて終了~! 永平寺から福井インターに出て、そこから約2時間半のドライブでわが家に戻ったという次第でございます。 シーズンオフの、それもウィークデイに訪れた北陸でしたけれど、なかなか面白かったです。で、振り返ってみて印象に強く残ったのは、荒ぶる日本海の風景、和倉の温泉、七尾の寿司の旨さ、鶴仙渓の紅葉、かなあ。思い出すと、もう今からまた行きたくなっちゃう。東山ボヌールにもまた行きたい! 旅ってのは、いいもんですな・・・。
November 26, 2013
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さて、北陸旅行も3日目の報告となりました。 期待以上に温泉を堪能した和倉を出立した我らがこの日まず向かったのは、棚田として有名な白米(しらよね)の千枚田。能登半島を北に向かって走ります。 で、千枚田のすぐそばにある「ポケットパーク」にクルマを停め、見事な千枚田を眺め、また田んぼを巡ってしばし散策してみました。 千枚田は、要するに急な斜面に水田を作るのですから、それだけでも大変。昔の日本人の刻苦勉励ぶりに頭が下がります。しかもここは急斜面に折り重なる田んぼのすぐ下に日本海の荒波が打ち寄せているのですから、人間の作りしものの美しさと、天然自然の美しさが同時に楽しめる素晴らしい絶景。堪能いたしました。田んぼの畦には電球がセットしてありましたから、夜、ライトアップされたところを見られたら、きっとステキだったのでしょうね。 で、千枚田を堪能した後、そこからクルマで10分ほど走ったところにある輪島の町に向かいました。漆器と朝市で有名なところですな。 何せお昼ごろ到着したので、既に朝市は終わっていましたけど、さしあたり漆器の店を何軒か回ることに。人への土産に輪島塗のお箸でも買おうと思いましてね。で、一番最初にあるお店に入ったのですが、ここのご主人がインパクトがあったんです。 見かけ、小柄で上品なお顔立ちなのですが、どことなくきりっとした、気丈な感じが伺える方で、とにかく、ご自分の店で出している漆器に対する自信がすごい。「うちのは本物の漆を使った、すべて一点モノの器ですからっ」っと言い切り、どうだ、と言わんばかり。実際、値段も強気、強気。で、その威厳に気圧された私、「とりあえず他の店も見て、もしアレだったら戻ってきまあす・・・」と逃げを打ったというね。 で、実際、他の店も覗いたのですが、さすがに漆器の里だけあって、色々ある。箸にしても「50回塗り」「100回塗り」とか、塗りの回数によって値段も様々。もちろん塗りを重ねたものほどお高い仕組み。それでも、一番最初に見たお店の品が一番良さそうといえば良さそうだなあ・・・。 ということで、一通り他の店を見た挙句、やっぱり最初の店で買おうということになり、その店に戻ると、再び登場したご主人がこちらの心を見透かしたように、「50回塗り、100回塗りと言ったところで、あんなもん、機械でやっているんだし、本物の漆なんか使ってません。本物の漆じゃないものを100回塗り重ねようが、そんなものは輪島塗でもなんでもない!」とばっさり一刀両断! ひょえ~! 恐れ入りました! 他の店を覗いた私が悪うございました! で、この店の本物の漆を使った輪島塗のお箸を5膳お買い上げ~。 はあ、はあ。危うく「輪島塗でもなんでもない」ものを買うところだったぜ・・・。 ってなわけで、無事、いいお土産をゲットすることができた我ら、この辺でお腹も空いてきたので、お昼にすることにしました。 で、選んだのが「漁師の店 こだわり」というお店。ここで「ブリのたたき丼」に「ミニ刺身セット」をつけて、しめて一人前1,300円也(安い!)をいただくことに。 そしたらですね、これが旨かったのよ! 実に! しかもね、そのお店で出された漆塗りのお箸、もらえるんですよ。まあ、もらえるお箸ですから「輪島塗でもなんでもない」箸かもしれませんが、それにしても何となく嬉しい。このお店、教授の熱烈おすすめ!です。 で、お腹もいっぱいになったところで、次に我らが向かったのは「ヤセの断崖」。あまりに切り立った断崖なので、上から見下ろすと身も細る、というところから付けられた名前だそうですけど、それよりかの松元清張の『ゼロの焦点』のロケ地となったことで知られるところですな。 で、実際にその断崖を眺めましたが、何せこの日も雨風が強く、波もどどーんと打ちつけておりましたので、まさに殺人でも行われそうなすさまじい迫力の風景でございました。朝までいた和倉は富山湾の内海ですから、海もべた凪なんですが、ここは能登半島の西側に面した外海ですからね。能登半島の東と西では風景からして大違い。 さて、ヤセの断崖の荒々しい風景を見た後、我らは本日の宿がある山中温泉へと向かいました。このあたり、加賀温泉郷でありまして、古い温泉街が沢山ある。山中温泉もそうですし、山代温泉とかね。 で、平地にある山代温泉とは異なり、山中温泉は文字通り山の中、鶴仙峡と呼ばれる渓谷の中にある。ホテルも川のほとりにあって、いかにも山の中の温泉ホテル、という感じ。 ここではカニを食べましたよ! カニの刺身、茹でガニ、焼きガニ、カニすき、カニご飯と、最初から最後までカニ尽くし。もうこれ以上は入らないというほど、カニを食べつくした。 ま、でも、もうこの歳になると、アレですね、カニばっかり食べなくてもいいかなと。そんなに量も食べられないし。何となく「北陸行くんだから、カニ食べなきゃ」という先入観に突き動かされるようにカニ尽くしを食べちゃいましたけど、次に行く時はもっとシンプルな夕食でいいや。 で、食後、歴史ある山中温泉に浸かったわけですが、昨日の和倉温泉と比べ、湯温はずっと高いのですが、お湯の質はさらっとしていて、特に硫黄の匂いがするわけでもなく、ちょっと物足りないところもある。そう考えると、和倉温泉、良かったなあ・・・。 ま、そうは言っても、やっぱり温泉って、いいですよね。 というわけで、三日目の夜も暮れたのでした。 さて、明日は最終日。四日目の報告は、また明日のココロだ~!
November 25, 2013
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さて、旅行2日目。まずは金沢のホテルで優雅に朝食をとっていたところから話を始めますか。 雨、止んでくれ!の願いも虚しく、2日目の朝も雨。それも雷雨。私のような関東の人間からすると、雷ってのは夏の夕方に夕立と共に来るものという先入観がありますが、北陸では冬の雷は当たり前のようで、「雪出し」とか「鰤起し」と呼ばれ、これが鳴ると雪が降り出す、あるいはブリの水揚げが始まるという印なんですってね。 それにしても、こちらの雷はすごくて、ドーンと来ると建物がワサワサっと鳴動する。コンクリ造のでかいホテルが振動で揺れるのですから怖い、怖い。 ま、そんな中、我らがホテルを後にして向かったのは室生犀星記念館。金沢が生んだ文豪の一人、室生犀星の業績を讃えたミュージアムでございます。 ここ、実は前にも一度訪れたことがあるのですが、今、ここで「犀星の本づくり―装幀は書物の晴着」という特別展をやっていて、装幀に興味を持つ私としては絶対に見ておきたいものだったものでね。 まあ、シーズン・オフの、しかも平日の午前中ですから、我々以外に記念館を訪れる酔狂な人もおらず、そのためゆっくりと展示を見ることが出来ましたが、犀星という人は若い時から、それこそ自費出版の同人誌なんかを出していた頃から装幀というものを非常に重視していたらしく、自分でやるにせよ、人に頼むにせよ、紙の質から、表紙のデザインから、色から、事細かに心を配ったんですってね。だから、初期の同人誌だって、素晴らしいデザインよ。 でまた、その時々に自分なりの流行があったらしく、若い時は恩地幸四郎みたいな版画家・装幀家に頼んでいた時もあり、はたまた岸田劉生に頼んでいた時期もあり。と思うと、旧い日本の和装本のようなシンプルな表紙に凝った時期もあり、また表紙の題字を自分自身で書いていた時もあり、あるいは幼い自分の子供に題字を書かせ、その子供っぽい下手ウマな字を敢えて表紙に使った時期もあり・・・という具合で、まあ凝っている。で、自分の本の装幀に凝るだけではなく、時には友人の作家の本の装幀まで担当していたりして、よほど装幀が好きだったんだろうな、ということがよく分る。 とまあ、そんな犀星の装幀へのこだわりがよく分って、すごく面白い展示でした。勉強になりました。 また常設展の方では犀星が犬や猫などの生き物を愛し、長く愛玩したということを知ることが出来、それも面白かった。犀星自身は実の母親と相性が悪かったようですけれども、長じてからは家庭を大事にした人だったそうで、飼い犬・飼い猫まで含め、自分の家庭を大事にしたのだとか。幼い時、そういう和気藹々たる家庭に育たなかったからこそ、自分はそういう家庭を作ろうと、一生懸命に努力して、そういう家庭にしたそうですが、そこが犀星の偉いところですな。自然にそういう家庭ができた、というのではなく、自分が望んだから歯を食いしばってでもそういう家庭を作った、というところがね。 さて、犀星記念館を堪能した我らは、続いて金沢が生んだもう一人の文豪、泉鏡花の記念館へと向かいました。こちらは私も初めて。 で、同じように展示を堪能したのですが、やはり犀星と比べると鏡花は時代がもう一世代古いですから、比べると「(自分自身の生きている時代から)遠い」という印象がある。ま、その辺、どうしても印象が薄くなってしまいますけれど、しかし私自身、若い時に一時鏡花の小説を随分読んで、その江戸時代風耽美世界にはまった時期があるだけに、鏡花に敬礼をするような心づもりで展示を見て参りました。 で、立て続けに文豪の記念館を見た後、すぐ近くにある佃煮の名店「佃の佃煮」で佃煮を買い、そしてここが経営している郷土料理のお店「壷屋壺亭」でお昼を食べることにし、金沢名物「治部煮」をいただきました。ここ、料理も美味しかったですが、おもてなしが素晴らしく、佃煮を買う時に壺亭の場所を聞いたら、私たちがそこへ行く前に電話を入れてくれたらしく、向うで待っていてくれたというね。お陰様で、いい気分で美味しい治部煮をいただくことが出来ました。 さて、お腹が一杯になった我らが次に向かったのは、ひがし茶屋街。金沢は過去に何度か来たことがあるのですが、ここは来たことがなかったので、ちょっと冷やかしにね。ここでは金沢のもう一つの名物である金箔のお店が沢山ありましたが、まあ、それは見るだけにして。でも、雰囲気のいいところでした。 で、これにて金沢観光を終了した我らは、一路、本日の宿となる和倉温泉を目指します。 で、途中、有名な「千里浜なぎさドライブウェイ」という、日本で唯一、海岸の砂浜の上をクルマで走れるところを突っ走ろうとしたのですが・・・残念ながら通行止め。そりゃ、雨は降っているし、海はザッパンザッパン大荒れですから、とてもクルマが海岸を走れるはずもなし。それにしても楽しみにしていただけに残念! それでも、冬の日本海の荒々しい美を堪能しようと、名勝「巌門」というところに行ってみることに。と、これが素晴らしかった! 雨は横殴りに降る、風は吹きまくる、海は荒れる、波は白い狂気となって岩肌にぶち当たる、その荒ぶる風景の美しいこと! これはね、湘南のノンキな海を見て育った私なんかにとっては、感動的でしたね。 で、風に吹っ飛ばされそうになりながら巌門を見た我らは、無事、今日の日程を終え、和倉温泉のホテルに到着。 で、この日の夕食ですが、ホテルで食べてもつまらないということで、クルマで20分ほど走ったところにある七尾の街まで出て、そこにある「寿し一」というお寿司屋さんで食べたのですが・・・これがまた大成功! 丁寧に仕事された新鮮なネタといい、口の中でほろっと崩れる旨いシャリといい、この10年くらいの間に食べた寿司の中で文句なしに一番旨いと思える寿司をリーズナブルな値段で食べられただけでなく、店のご主人やおかみさんがまた気持ちのいい人で、実にステキな夕食となったのでございます。いやあ、寿し一、素晴らしい寿司屋でした。 そして、夜。和倉の温泉に入ったのですが、これがまたトロリとしたいいお湯でね。湯温は低めなのですが、ちょっと長く入ると上せるほどのパワーを秘めているらしく、入るまえに厳重に注意されるというね。飲んでも体にいいというので、一口飲みましたが、塩味のする、かなりインパクトのある味でした。薬効が薄れるので上がり湯はしないでくれと言われ、言われるままにそうしましたが、確かにいつまでもポカポカと温かく、肌はしっとり。いやあ、和倉の温泉、いいですねえ。 ということで、以上、2日目の報告でした。この続きはまた明日!
November 24, 2013
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ひゃー、北陸への旅から帰って参りました~! もうね、日ごろの行いが悪いせいで、旅行中、毎日雨に祟られるというね。雨どころじゃない、雷雨よ。ものすごい雷雨。 ま、それはともかく、私自身の心覚えもあって、今日から旅の思い出を綴っていきましょう。今日は初日。初日の目的地は金沢でございます。 名古屋から金沢への行き方は東海北陸自動車道を使って高山経由で行くのと、名神・北陸道を使って米原経由で行くのの二通りあるのですが、両方とも大体220キロくらいの道のり。ということで、今回は行きは高山経由、帰りは米原経由にすることにし、まずは名神・一宮ジャンクションから東海北陸道に乗ります。 家を11時過ぎに出たもので、お昼をどうしようかということになり、とりあえず急ぐ旅でもなし、郡上八幡で一旦高速を降りてどこかで食べることに。で、向かったのが平陣というお蕎麦屋さん。前に何度か行って、私の好きなニシン蕎麦が美味しかったという記憶があったもので。 平陣に行ってみたら、なぜかニシン蕎麦がなかったので、仕方なく鴨せいろ(家内)と鶏蕎麦を注文。少し出汁が辛く、蕎麦の感じもどちらかと言うと私好みではなかったのですけれど、まあ、全体としては納得の味。おいしくいただきました。で、本当なら食後、郡上八幡の街も少し散策したかったのですが、今日は先を急ぐ身とて、そのまますぐに高速に乗り直し、一路北へ。 しかし、金沢へは思ったより早く着きそうな感じだったので、途中、世界遺産に認定されているとかいう白川郷の旧い合掌造りの家々を見て行くことにしました。が、行ってみると、さすがに観光地だけにそこそこの人出はあるのですが、そのほとんどが中国人の団体。周囲を飛び交う言葉はすべて中国語なので、彼らが日本の観光地に来ているのか、我々が中国の観光地を訪れているのか、段々分からなくなってくるというね。 で、肝心の白川郷ですが・・・うーん、これって、世界遺産級のスゴさかなあ? 確かに合掌造りの家々は並んでいるのですが、それが民宿だったり、喫茶店だったり、土産物屋だったりして、それぞれに看板が出ているので、どうも観光地化された作り物を見ているようで、「昔の日本はこんなだったか~」という感慨がちっとも湧いてこない。「別にぃ・・・」って感じでしたね。ということで、この辺の名物という「どぶろく饅頭」と「にごり酒」をゲットしてそそくさとこの地を後にすることに。 白川郷の辺りから金沢までは、それこそもうあっという間。5時くらいには宿に到着。名古屋から金沢って、意外に近いですな。ちなみに今日の宿は金沢の市街から10分ほど離れたところにある金沢国際ホテル。着いた時点でもう大雨。 で、その大雨の中、再びクルマに乗って金沢市街に赴き、夕食をとることに。 我らが向かった先は、「グリルオーツカ」という渋い洋食屋さん。というのも、金沢では地元に愛されるソウルフードを食べようと決めていたので、この店が提供する「ハントンライス」というものを食してみたかったのよ。 ハントンライス。知らないでしょ。どんなものか、想像もつかないでしょ。 まあ、言ってみればオムライスですな。だけど、オムライスの上に海老や魚のフライが乗っていて、ケチャップとホワイトソースが掛けてある。そういうもんです。フランス語でマグロのことを「トン」(英語で言えば「ツナ」ですな)と言うので、ハントンライスの「トン」は、豚肉のことではなく、魚のフライから来ているらしいのですけど、「ハン」の方はどこから来たのか、結局不明。でも、全体としては結構おいしかったです。850円と安く、ボリュームも半端なかったしね。 で、お腹が一杯になった我らは、そのまま金沢の繁華街・香林坊のあたりをそぞろ歩き。アーケードがあるので、雨でも楽~!。 金沢では九谷焼を何か買おうと思っていたので、このあたりの名店、創業150年近い「諸江屋」さんへ。ここは夜10時までオープンしているという、観光客にはありがたいお店でございます。 で、近代的にディスプレイされている九谷焼を見ていると、うーん、なかなかよろしい。値段のリーズナブルなものもあり、また作家さんによる一点ものもあり、それぞれに趣味がいい。店員さんの感じもいいしね。 ということで、かなり熟考した挙句、小さ目のケーキ皿にもなりそうな、しかしちょっと深めなので汁気のある料理の取り皿にもなりそうな皿を5枚、それに小ぶりながら可愛い醤油差しをお買い上げ~! 実はもう一点、平皿でものすごく素敵な皿があったのですが、これはさすがに値段が高く、旅の途中に買うものではなかった・・・。でも、いいものを見る楽しみもありますから、その意味でもこのお店、堪能しましたね。今度金沢に来る時は、お小遣い溜めて、その皿を買いに来ようかな。 で、これにて初日の日程終了! 後はホテルに戻って寝るだけ・・・と思いきや、金沢のトリッキーな道(うっかり右車線を走っていると、いつの間にか強制右折させられてしまうので・・・)に阻まれて、ずい分遠回りをしながら、ほうほうのていでホテルに戻った我らだったのでした。いや、まいった、まいった。 旅行2日目の様子は、また明日のココロだ~!
November 23, 2013
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昨年の11月、勤続20年の表彰を受け、3日の特別休暇と旅行券をいただいたワタクシ。しかしその権利をほぼ一年間延ばし延ばしにしておりまして、今月中に使わないと失効するので、急遽、明日から旅に出ることにしました。 良識のある人は、こういうのは夏季休業中とかに行使するのでしょうが、残念ながら私にはそういうものがないので、学期中に行使しちゃうというね。 ということで、旅だよ、旅! 向かう先は日本海。そう、金沢周辺、和倉や山中の温泉を巡る旅。この時期、カニが食べられますからね! 温泉とカニのダブルですよ。ウィークデーにそういうところに行くなんて、なんか罪深き愉しみって感じがあったりして、それがまた良かったりして。 ってなわけで、ひょっとして数日、更新が途絶えますが、ああ、カニ食って温泉入っているんだなと思って、再開を辛抱強くお待ちください。土産話、おっ楽しみに~!
November 18, 2013
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今日は友人3家族と常滑にあるコストコにお買い物に行ってきました。 常滑・セントレア空港のすぐ近く、りんくうICを降りて直進すればもう着いてしまうというお手軽さ。うちからなら近い、近い。 だけど、今日は日曜日ということもあって、まあ、混んでいること! でまた客の全員が大型のカートを転がしているので、大型スーパーのコストコといえども、通路をすれ違うのもやっとという状態。やっぱ、こういうところは極力、平日に来ないと駄目ですな・・・。 それでも、頑張って「さくら鶏」「プロシュート」「ミックスナッツ」「レイズ・ポテトチップの大袋」「ワイン」「石鹸」「もずくスープ」「トマトソース」「トリュフチョコ」などなど、いつも買うものは買ったかな。 そして今日はそれにプラスしてシーフード・ピザとチキンの丸焼きとティラミス買っちゃった。ティラミスは前にも何度か買ったことがありますが、ピザとチキンは初めて。 で、買い物をしたその足で友人宅に行き、買ったピザとチキンとティラミスで簡単に夕食。 で、驚いたのは、ピザの旨さね。大きさから言うと、5人分。それで1,200円くらいだったかな? だから一人分にしたらすごく安いわけですが、これがね、なかなかうまいのよ。それで、とにかく大きさがすごいので、それがあるだけでパーティー気分が盛り上がる。チキンの丸焼きもありますしね。 ということで、今日は豊かな物量の楽しみを存分に楽しんできた私なのでありました、とさ。コストコに行くチャンスのある方、ピザはおすすめですぞ!
November 17, 2013
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私、非常に非効率的なことに、自分が何か書き物をしている時には、本が読めない性質でして、要するにインプットとアウトプットを同時にできない。読む時は読む時、書く時は書く時なんです。 結局、二つのことを同時に出来ないわけよ。 ま、かの三島由紀夫だってそうだったと言いますから、そういう人は少なくないのだろうと思うのですが。(って、自分のことを三島と一緒にしちゃったよ・・・) それはともかく、そんなアレですから、今のところ全然本が読めない。 だけど、本は買う。今日も買った本が二冊届いた。 だから、読んでない本がどんどん積み上がる。 という、非常によろしくない状況になるわけですよ。 だから、本は当分買わなければいいのに、しかし、買いたい本はどんどん出てくるんだなあ。 それで、今、買おうとしているのは、画家の会田誠関係の本。 今、旬でしょ、この人。この人と山口晃。この二人は、今、乗ってますな。 で、勢いのある人の本を、その人が勢いのあるうちに読む。これがね、やっぱり、同時代を生きるということなのではないかと。 ということで、はーい、またお買い上げ~! 読まない本の山がまた高くなる~! だけど、買っておけば、いつかは読むからね。本の山こそ、自分の存在証明と思って、今日もまた買うぜ!これこれ! ↓【送料無料】青春と変態 [ 会田誠 ]価格:735円(税込、送料込)
November 16, 2013
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今日はずっと原稿書き。 書いてはいるのですが、どうも手ごたえが薄いというか、自分でも「これ、面白いか?」と思わないこともない。で、原稿の起承転結というか、構成を変えてみたりしてあれこれトライはするのですが、最後の着地点が今一つ見えない。 ということで、まあ、もう少し時間が掛かりそうですな。 とまあ、仕事の方の進み具合がイマイチなこともあって、休憩時間には妄想をあれこれと。妄想のテーマは、このところずっと悩み続けている問題、つまり、「次期愛車問題」でございます。 現時点で一番欲しいのは旧型のシトロエンC4。しかし、それが思うように手に入らない場合は、新型ゴルフが次の候補。 とはいえ、ゴルフも意外に高くて、あれこれオプションつけていくと400万円近くになってしまう・・・。 400万円あると、蓼科に別荘が買えるからね! もう少し安いところでは、ルノーの新型ルーテシア? これ、すごく魅力的なんですが、後部座席が少し狭い! となると・・・もう、400万円で別荘買って、クルマは国産の中古かなんかを格安で買って、単なる足グルマにするか? たとえばスバル・インプレッサの中古車なんかだったら、70万円くらいで買えたりするぞ・・・。4WDで雪道にも強いし。 しかし、そんなの買って、クルマ好きと言えるのか! 恥を知れ! やっぱりシトロエンだ! と言う風にまた元に戻ると。堂々巡りだよ! とかなんとか言って、その堂々巡りが楽しいんですが。 というわけで、仕事は進まない、妄想は巡る、そんな週末になりそうな予感、なのでした。
November 15, 2013
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今日は仕事帰りに道場で汗を流してきました。 今日練習していたのは、三段技で「抜打捕」という技。これ、敵が刀を抜いて切りつけてきた時に相手を押さえる技でありまして。 真剣で切りつけられることって、よくありますよね? ないか。 まあ、古武道ですから、そういう想定もあるわけですよ。 で、これを練習するには、まず敵役の方が刀を抜いて切りかかる必要があるわけで、私のように普段あまり刀を抜いたことのない人間にとっては、まず居合抜きのやり方を学ぶ必要があると。 で、教えていただきました。刀の抜き方。 で、実際にやってみると、これが結構難しい。日本刀のように刃渡りが異常に長い刃物を一発で抜くって、難しいですよ。 結局、腕の長さより刀の方が長いわけで、普通に抜こうと思っても抜けないわけ。だから、腕で刀を抜く一方、体を若干逆方向に回転させて、両者の合わせ技で抜く。でも、何度も練習して、シャキーン!と抜けると、気持ちいい! というわけで、まさかこの歳になって真剣を抜く稽古をするようになるとは思いませんでしたけれども、その非日常性を存分に楽しんできたワタクシだったのでした、とさ。
November 14, 2013
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前から興味があったのですが、ついに飲んでしまいました、ネスカフェの「ソリュブルコーヒー」。 コーヒー豆からの抽出物だけで出来たものをインスタントコーヒーと称するのに対し、コーヒー豆そのものが含まれる場合はレギュラーコーヒーに分類されてしまうので、ネスカフェ的には、「うちの製品はもうインスタントじゃないよ」という意味合いを込めてこの「ソリュブルコーヒー」なる呼称を用い始めたようなのですが、要するに、それだけレギュラーコーヒーの美味しさに近づいた、ということなんでしょうな。 ということで、意外にあたらしもの好きなワタクシとしては、前々から興味があったわけですわ。 で、実際にソリュブルコーヒーとなった「ゴールドブレンド」を飲んでみた。 すると・・・ うーん。 ふむふむ。 なるほど。 ん? お? ははあ・・・。 ・・・ゴールドブレンドの味だね。 インスタントコーヒー時代の旧ゴールドブレンドと、ソリュブルコーヒーとなった新ゴールドブレンド。一口飲んだだけで違いが分かる! と豪語できるほどの差はないかな・・・。ただ、うーん、気のせいか、あくまで気のせいか、新ゴールドブレンドの方が確かにレギュラーコーヒー的な味わいがあるような・・・。 それに、飲み終わった後、カップの底に確かにコーヒー豆の粉末のようなものが残ることは残るね。 ということで、「インスタントの味を遥かに超えた!」というところまでは断言できないものの、気分的にちょっとだけ美味しさが増したかな、という程度のものとして、御一飲ごらんあそばせ、などと言っておきましょうかね。
November 13, 2013
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院生対象の演習の授業で、ヘミングウェイの「医師とその妻」という短編を翻訳しているのですけど、色々ビックリよ。 何がビックリって、最近の若い人たちが、全然行間読めないことにビックリ。 たとえばこの短編の主人公はお医者さんなのですが、そのお医者さんがある時、下らないことである男と喧嘩してしまうんですな。で、相手の男は社会的な身分からすれば医者よりはるかに下なのですが、大男の喧嘩好きで、殴り合いにでもなったら確実に医者の方が負ける。で、勢いに任せてあわや殴り合いに、となった瞬間、医者は双方の体格差に気付き、悔しいながらも戦わずして相手にくるりと背を向け、自分の家に戻ってしまう。 つまり、他の人たちがいる面前で、自分が弱虫であることが露呈してしまったわけですよ。 で、家に戻ったその医者は、自分の部屋のベッドに戻って、自分の愛用の猟銃の手入れを熱心に始める。 すると、隣の部屋で寝ていた奥さんが「あなた、どうかしたの?」ってなことを聞いてくる。最初、医者は返事をしないのですが、奥さんが「ねえ、あなた!」とさらに声をかけてくるので、「人と喧嘩したんだ」ってなことを答える。 まあ、そんなシーンだと思って下さい。 で、院生たちの訳を聞いていて、なんとなく不安になったものですから、「あのさあ、この医者、なんで突然、猟銃の手入れを始めたの?」と聞いてみた。 すると、「趣味なんじゃないですか?」と答えるわけ。いや、もちろん趣味は趣味だろうけど、どうして急に、この場面で趣味のことを始めたの? とさらに尋ねると、「分りません」とのこと。 え? 分からないの? だって、その前のシーンで、医者は大男と喧嘩して、卑怯にも逃げ帰ってきたわけでしょ? だから、その不甲斐ない、弱い自分の姿を自分でも受け容れかねて、「猟銃を持った強い自分」を確認しようとしているんじゃないの。 そう言うと、「はあ、そうなんですか・・・」ですって・・・。 で、さらに不安になって、「じゃあさ、この医者の奥さんってどういう人? この医者と奥さんの関係ってどんな関係?」って聞いてみたら、「夫のことを気遣う優しい妻じゃないですか?」「夫の後ろに三歩下がって付いてくる従順な妻だろうと思うのですが」ですと! おい、おいっ! お前ら、全然わかってないな! だって、医者は自分の部屋のベッドの上で猟銃をいじり、奥さんは隣の自分の部屋のベッドから声をかけて来るんだぞ! 寝室が別、ってことじゃないか。アメリカで寝室を別にしている夫婦なんて、よっぽどのことだぞ・・・。 それにさあ、この医者の奥さん、クリスチャン・サイエンスの信者だって書いてあるぞ。クリスチャン・サイエンスって、「信仰の力で病気を治します」とか、そういう系統の宗教だぞ。夫が医者だって言っているのに、奥さんが科学の力を信用してないってことなんだから、従順どころか、よほど強い自我を持っているということじゃないの。 しかも、夫が「今、自分に話しかけないで・・・」っていうオーラを出しているのに、しつこく「何があったの? どうしたの?」ってしつこく聞いてくるんだぞ! 夫の気持にどれだけ鈍感な女なんだよ! どこが優しいんだ! ヘミングウェイっていう作家は、外面的な描写だけで登場人物の内面を表すわけだけど、行間を読まないと、その内面が読み取れない。で、最近の若い人たちって行間が読めないから、ヘミングウェイの小説がまったく理解できないんだよね・・・。 いやあ・・・。もうビックリよ。 若い人たちの行間の読めなさ加減というのは、ちょっと驚くレべルだね。でもこれって、要するに「文学力」の欠除なんじゃないの? 最近の日本の教育って、こういう基本的な文学力を養成することを、どこかに置き忘れてきたんじゃないのかなあ・・・。大丈夫か? 日本?
November 12, 2013
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文科省のお達しで今年度から「教職実践演習」という授業を持たせられているワタクシ。これ、教員免許を取る予定の4年生に対し、4年間の間に履修した教職関連の授業をひとわたり振り返りながら、自分に何が足りないかを自覚させる、的な演習でありまして。 まあ「演習」と名のつく授業だけに、ディスカッション・ベースで行くわけですけれども、なにせ専門が教育方面とは無縁のワタクシだけに、何をやればいいのか、さっぱり分からず・・・。 で、とりあえず教員養成系の先生から与えられたディスカッション・テーマから適当に選んでディスカッションしてみたと。 で、今日選んだのは、「学校教員に対する社会的期待と責任」というテーマでありまして、要するに昨今、学校の先生というのは、社会から色々な責任を負わせられていると。単に教科だけ教えればいいのではなく、部活指導もあり、クラス運営もあり、親との連絡もあり。そして人間としての生き方、倫理とか道徳まで学校の先生が教えるようにさせられている。 というわけで、「こんなになんでもかんでも教師に押しつけられて、それでいいのか?」というのが今日のディスカッション・テーマだったわけ。 で、私自身としては、こういう状態はよろしくないと思っていて、学校の先生なんて、教科を教える以外の仕事は一切拒否していいんじゃないの? と思っているのですが、実際に教職希望の学生たちにこういうテーマでディスカッションをさせると、「確かに仕事は過重だが、子どもを任せられない親も現実にはいるわけで、やはり道徳・倫理のあたりまで、先生が教えるべきではないだろうか」というような結論が出るんですな。 で、「ホントにそう思っているの?」と尋ねると、「こういう問いには、こういう風に答えないと、教員採用試験の面接に受かりません」とのこと。なんだ、お前ら、マニュアル通りに答えているのかよっ! で、さらに問いただすと、「もし生徒が学校内で暴れて、教室の窓ガラスを割って逃げたらどうするか」的な問いを集めた「面接試験 想定問答集」みたいなのがあるんですって。で、この場合の「正答」は何かというと、「学校から逃げ出した生徒の安全確保が第一なので、自分は逃げた生徒を追いかける。ただし、ガラスの割れた教室にいる他の生徒たちの安全確保も重要なので、生徒を追いかける前に職員室によってそこにいる先生に声をかけ、自分が残してきた生徒たちの面倒を見てもらうよう頼む」なのだとか。 はあ~、ばかばかしい! こんなマニュアル通りの問答を双方が演じて、それで先生の採用を決めているのかよっ! まあ、それはともかく、やっぱり社会の側が学校の先生になんでも責任を押しつけ、先生は先生で「自分がやらなきゃ」的な責任感でもって、自分が倒れるまですべての責務を背負いこむ、というのが、現在の日本の教育現場のあり方であり、今後も当分はそういう状態が続くのでしょうな・・・。 ところで、今シーズンのテレビドラマの視聴率第1位と第2位って、何かご存じ? 『ドクターX』と『リーガルハイ』ですよ。 で、この二つのドラマに共通するのは? どちらも、主人公が日本人好みの「和の維持」を拒むタイプの人間だ、ということですな。 ドクターXは、医療行為以外の一切の職務を拒否。ただ、医療行為だけは「絶対に失敗しない」というプロ意識で取り組む。方や古美門研介弁護士の方は、「何が善で何が悪か、などということは神のみぞ知ることで、人間に判断できるものではない」という信念のもと、自分に弁護を依頼してきた被告を裁判に勝たせることだけに専念して無敗を誇る。 つまり二人とも、自分が「プロである」と思っている業務だけに取り組み、他のもろもろには関わろうとしない人物なわけですな。そして、それが今、日本で受けている。 思うにこれは、日本人だって、本当は「和の維持」なんてことに関わって翻弄されるなんてまっぴらだ、と内心思っていることの証左なのではないかと。内心、そう思っていても、現実社会ではやっぱり波風立てたくない。だから自分では、やっぱり色々な責任を背負いこんでしまうけれども、本当はドクターXや古美門研介みたいに生きられたら楽だろうなと、思っているのではないかと。だからこそ、この二人の人気が今、すごく高いのではないかと。 どう、この見立て? うちの学生たちはみんな真面目だから、マニュアルの示す模範解答通り、「そうは言っても、やっぱり先生がやらなきゃ」みたいなことを言って、結局、生徒たちの頭だけじゃなく、身体や心の問題までも一手に引き受けようとするわけですけれども、そんなマニュアル通りのことやってたら、自分が潰れちまうぜ! というわけで、私はそういう学生諸君に向かって「マニュアルなんかクソくらえだ! 本音で生きろ! 教師版ドクターX、教師版古美門研介となって、教科教育のプロ中のプロとなり、それ以外の仕事は拒否しろ!」とけしかけるのですけれども、果たしてワタクシの大人げない檄は、マニュアルがしっかり刷り込まれた学生諸君の耳に届くのでしょうか。 心もとないね・・・。
November 11, 2013
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私の親しい弟子に郵便局に勤めているのがおりまして、そいつが年賀状を売るノルマがあるということで、今年の分をそいつから買ってあげたら、わざわざ自宅近くまで持ってきてくれるというので、今日はそいつと昼飯を食ってきました。実際に会うのは、2年半ぶりくらいかな? で、年賀状のノルマって、大変そうだなあ、一体何枚売ればいいんだ? と聞くと、「10万枚です」とのこと。 じゅ、10万枚? 驚いてさらに尋ねると、彼一人が、ではなく、彼の部下7~8人も含めての10万枚だそうで、その大半は企業にセールスするんですと。DMとして企業が使うわけですな。 まあ、そうだろうねえ。個人に売ってたら、親族一同友人知人全部かき集めたところで、千枚~二千枚売れればいい方だ。 というわけで、私なんぞが買ったところで焼石に水ですけど、まあ、買わないよりはいいからね。弟子孝行のために少しだけ協力してあげられて、よかった、よかった。 それで、せっかく久しぶりに会うのだから、短い時間でも面白く過ごそうと、奴を連れて行ってやったのが名古屋オートプラネット、そう、外車販売の大手でございます。ここにはカフェも併設されているので、そこで飯を食って、その後、色々な外車を見て楽しもうというわけ。 で、今日、見た中で印象的だったのは、ジャガーXJ。めちゃくちゃカッコいい。だけど高いしでかい。 あと、フォルクスワーゲンのティグアンが2台置いてありましたが、手ごろな大きさのSUVとして、なかなかいいねえ。 あとフォクルスワーゲンでは色々なゴルフを見たけれど、ゴルフ6って、割とこう、座席の位置が低い割に、ダッシュボード回りが高い位置にあって、なんだか穴の中にすっぽりはまってしまったみたいで、視界がイマイチ悪いかなと。むしろゴルフ5の方が運転し易そうではありましたな。 それから我が憧れのシトロエンC4も置いてあって、これはもう今すぐでも欲しいのですが、色が赤しかなくて、そこがね。青だったら買うのに。 とまあ、そんな感じであれこれ見たり、運転席に座って見たりしながら小一時間ほど楽しんじゃった。連れて行った弟子を楽しませるといいながら、自分が一番楽しんでいるんですけどね。 で、ひととおり見て、ああ、面白かった、そろそろ帰るか、と屋上の駐車場の方に向ったところ、なんとそこにシトロエンC5の売り物があるじゃないですか。色も青みがかったグレーでカッコいい! しかも、お値段もお手頃。 で、急遽、知り合いのセールスマンに来てもらって、広い駐車場の中を少し運転させてもらったのですが、これがまた、絶妙の乗り心地! クルマ好きの方はご存じと思いますが、シトロエンC5のサスペンションというのは、「ハイドラクティヴ3」という油圧式のサスペンションで、金属バネのそれとはまったく構造が違うんです。で、そのせいもあって、乗り心地がすごい! なめらか、とかいう表現をはるかに超えて、とろけるようなスムーズさ。 いや~、これはすごいね。聞いてはいたけど、ハイドロサスの実力がこれほどのものとは・・・。 し・か・し・・・ C5はデカい! 長さで4.8メートル、幅で1.86メートル。かなり堂々たる体躯でございます。しかも、大きいだけならまだしも、小回りが利かない! 最少回転半径が6.2メートルだからねえ・・・。これは取り回しに苦労するわ・・・。 っていうか、具体的な話として、実家の駐車場への出し入れが相当厳しいことになりそうです。今のアルファロメオだって、相当苦労しているのに。 あーん! どうしよう! あの夢のような乗り心地と取り回しのムズカシサ、両者を天秤にかけて考えた場合、買うべきか、買わざるべきか?? というわけで、不用意に弟子を面白い場所に連れて行ったがために、自分がやばい選択を迫られることになってしまったのでした。 さてさて、アルファを手放して天啓のように姿を現したC5を手に入れるのか? それとも初志貫徹してC4の出モノを待つか? あ゛ーーー、ナヤマシイ!!
November 10, 2013
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今日はほとんど一日、原稿書き。 で、はかどったかと言われると、まあ、まあ、かな。だけど、原稿というのは、とりあえず最後まで書いてみないと完成しているかどうかって分からないので、まだ最後まで書いていない今の状況では、果たしてこれがモノになる原稿かどうか、サッパリわからず。 とはいえ、書いているうちに色々なアイディアが浮かんできたので、それは収穫かも。 今書いているのは、論文とエッセイの中間くらいの原稿なのですが、今日思いついたのは、そうした原稿の書き方を少し変えて、論文的な文章の中に、実況中継的な文章を差し挟んだらどうだろう、というアイディアなんですが。 と言っても、実物を見せないと、分からないでしょうね。 ま、要するにドキュメンタリー的な文章ということなんですが。例えば、『江夏の21球』みたいな感じよ。江夏が21球の球を投げているのを描写する実況的な文章と、その背景を記すルポルタージュ的な文章を混在させる、みたいな、ね。 まあ、成功するかどうかやってみないと分からないのですが、試してみる価値はあるかなと。 ということで、とにかく、色々奮闘しているということですな。まあ、しばらくは、週末ごとに原稿書きの日々が続くことでありましょう。いい本が出来ることを期して、頑張るしかないね。
November 9, 2013
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今日は何だか無性にうどんが食べたくなり、昼間、近くの「丸亀製麺」にうどんを食べに行っちゃった。で、今、売出し中らしき「肉汁つけうどん」にきす天をつけて注文。 めちゃ旨い! しかし、讃岐系カフェテリア形式のうどん屋さんって急に増えたけど、どこも結構おいしいよね! 安いし。早いし。この値段でこれだけのクオリティのうどんが食べられたら全然文句ないな。 さて、食べ物の話題ついでに、今我が家で流行中のお菓子といえばこれ。5入×16まで1個口の送料でお送りできます!グリコ ビッテ ラム&レーズン 5入価格:1,333円(税込、送料別) 似たようなお菓子として、「Tim Tam」があるけれど、こちらの方がはるかに旨いんじゃないかな。種類も色々あって、どれもこれもおいしいのだけど、現在、このラム&レーズンが我が家的には人気第一位。 それからもう一つ、大ヒット中なのが、亀田製菓の「味わい コンポタせん」。これ、季節限定なのかどうか、なかなか見つからないんですよね! 見つけたら必買よ。これこれ! ↓味わいコンポタせん そして、飲み物の方では、「カルディ・コーヒー」で売っているこれ! 電子レンジでチンして飲むホットタイプのワインなんですけど、これから寒くなる季節にはピッタリ! 【10/31まで特価】【お酒】ラプンツェル グリューワイン 赤 1000ml[rapunzel gluhwein][...価格:980円(税込、送料別) というわけで、食欲の秋にぴったりな釈迦楽おすすめの品々でございました!
November 8, 2013
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木曜4限は「アメリカ文学史」の時間。英語免許の関係もあって、受講生は70名前後、結構大きな教室での授業となります。 で、70名の受講生がいると、毎回、出席を取るのも面倒臭いので、私はこの授業に関して出欠は取らないんです。で、一番最初の授業の時に、それは宣言する。「私はこの授業では、一切、出席を取りませんから」と。「だから、休みたい人は休みたいだけ休んで下さい。全部欠席して、期末試験だけ受けにくるのでもいいです」と。 ただし・・・ 「ただし、その場合、この大学で一番面白い授業と言われているものを聴き逃すことになり、何のためにこの大学に入って来たのだが、分からなくなりますが」と。 で、実際、そういう風に言っても、毎年、この授業を欠席する人はほとんどおらず、ほぼ全員がちゃんと聴きに来るわけ。そこはそれ、私の話術というものがありますから。 ところが・・・ 今年に限って、釈迦楽教授のマジックは通用しなかったようだ! なんかね、本当にどんどん受講生が減って、今日なんか三分の一くらいになっちゃった! マジかよ!? 何しろもともと結構大きな教室が割り当てられているので、学生が少なくなるとテキメンにそれと分かるわけ。今は、もう、寂しいくらいに少なくなっちゃった! これから季節的に寒くなってくると、ほんと、教室が寒くなりそうだよ! おかしいなあ・・・。何でまた今年に限って・・・。 ひょっとして、例の「隔年理論」か? 説明しよう。「隔年理論」とは、「出来のいい学生の多い学年と、出来の悪い学生の多い学年は、一年交代でやってくる」というものなのだっ! この理論で行くと、今年度、出来のいいのが3年生と1年生、出来が悪いのが4年生と2年生ということになるのだけれど、今年「アメリカ文学史」を受講しているのは、2年生・・・。 やっぱり~!! そういえば、今年の3年生、確かに出来がいいもんなあ。その下は駄目か・・・。 ということで、納得。 だけど、納得したところで、受講生がこんなに少なくなっちゃたら、やばいよね。 しかし、最初に「出席は取らない」と啖呵を切った手前、途中から「やっぱり取ることにしました」じゃあ、格好がつかないし、どうしたもんですかねえ・・・。 あーあ、困ったもんだ。
November 7, 2013
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今日は、講座会議があって、来年の授業負担の割り振りをやっていたのですが、どういうわけか、来年、私の授業負担んが割と軽くて、すごいラッキー! こんな楽な年って、ちょっと経験がないくらい。 今、計画している本、書きかけている本が4冊くらいあって、それぞれ97%、85%、60%、25%くらいの完成度なんですが、この内上位2つは確実に来年中に出版できるとして、あとの二つの完成度をできるだけ高めるために、この授業負担の楽さは助かるわ~。 特に、今、熱中している85%の奴は、思いの他出来がいいので、夜、寝る時にその本の構成のことを考えていると、次々にアイディアが出てきて、興奮して眠れないというね。 まあ、そういう時はあまりないので、眠れないことすら楽しんでいるのですが。 というわけで、今は色々絶好調。早く85%の奴を完成させ、出版社に入稿したいわ~!
November 6, 2013
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須賀敦子――。なんとも魅惑的な名前でありますなあ。でまた、その著書の大半が「白水社」から出ているというところがまた何とも魅惑的。「白水社」って、フランスとかイタリアとか、要するに非アングロ・サクソン系の文化に縁のあるライターの牙城であり、まさにアングロ・サクソン系どっぷりの私からすると、何となく縁遠い感じがしながらも、どことなく透明感のある社名には惹かれるところもあるというね。 で、その白水社の須賀敦子氏は、とりあえずエッセイの名手ということになっていて、しかも1991年に『ミラノ 霧の風景』で割と遅いデビューをし、そこから立て続けに数々の名エッセイをものしたと思ったら、そのわずか7年後の1998年には心不全で亡くなっており、その短い活動期間がまた、伝説になってもいる・・・。 ってなわけで、その経歴だけを見ると、私としても興味津々、なのですが・・・。 なーんか、読めないんですよね、実際に彼女の本を手に取ると。 そんなはずはない、この人のエッセイは評判いいんだ、美しい文体なんだ、凄いんだ、と思って読みなおすのですが、どういうわけか、最後まで読み通せた試しがないという・・・。 なんだろうね、この通読不可能性。自分でもすっごい不思議。 かすかに疑うのは、男女差かな。 なんかね、女性のライターの書くもの、とりわけ、鋭敏な女性的感性で書かれたものって、読み通せないんですよね、ワタクシ。これは、良い悪いじゃなくて、感覚としてダメ。映画とかでも、女性監督が撮った映画って、最後まで観られないしね。何がどう作用して、というところまで分析してないですけど、どこか感覚的に合わないものがあるんでしょうな。 これまでも何度となく須賀敦子にチャレンジし、家にはやたらに彼女の本がありますし、先日来『ユルスナールの靴』を読もうとしてきたのですけど、やっぱりこれもダメそう。積ん読に逆戻りって感じ。 ということで、須賀敦子。私には蜃気楼のオアシスみたいに、求めども求めどもなかなかたどり着けない何か、なのでありましたとさ。どなたか、「これは絶対面白いよ」という須賀本がありましたら、ご教示下さいませ。
November 5, 2013
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今週末は・・・ 仕事したよっ! なんかね、人が変わったように仕事しちゃった! と言うのも、平凡社の『こころ』という雑誌に頼まれていた校正を仕上げてしまって、久しぶりに自分の仕事ができる状況になったのと、あと、前から懸案だった原稿に関して、まったく別なアプローチを見つけたもので、それがモノになるかどうか、試してみたかったこともあって、久しぶりに2日ぶっ通しで根を詰めた仕事しちゃった。 で、結論から言うと、割といい原稿になりそうなんじゃないの、と。ということはつまり、また本が一冊、出せちゃうんじゃないの、と。 ということで、ご機嫌ちゃんよ。 そこで、今日は少し気分を変えて、旅行の計画を練っちゃった。 実は勤続20年かなんかで、3日の休みをもらっていたのですが、11月中に取らないと無効になってしまうと言われ、あわてて特別休暇を取ったんですよね~。 で、三泊四日で、どこかに旅行しようかと思っていたのですが、色々考えた挙句、北陸はどうかなと。 で、旅行雑誌などを参考に、金沢→和倉→もどって加賀山代、なんてコースを考えてみた。特に和倉(七尾)あたりで新鮮な海の幸を、また山代温泉でゆったりと温泉を、楽しもうというわけ。晩秋の北陸路なんて、なかなか良さそうじゃありませんこと? ということで、仕事もまあ順調、休暇の計画もばっちりと、なかなか良い週末を楽しんでいた私だったのでした、とさ。
November 4, 2013
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今日は我ら夫婦の結婚式記念日。14年目かな? 我が家の場合、結婚記念日と結婚式記念日が別なので、こんがらがるんですわ。来年の3月で、結婚して丸16年になるのか。まあ、とにかく、大分経ったということでございます。あっという間でしたけどね。 ということで、今日は外食してきました。 知立というところにある「業平」という日本料理のお店で食べたのですけど、予約する時に「結婚記念日で」と言ったら、それ用にケーキとか、バラの花とか、写真撮影までセットでついてきてしまった・・・。ま、記念は記念だから、いいことにしましょう。 これまで二人仲良く暮らせてこれたのは、二人共健康でいたお陰でもあります。これからも大病をしないように気を付けて、毎日ニコニコ、仲良く力を合わせて、人生を最大限エンジョイして、生きていきたいと思っております。頑張るぞ~!
November 3, 2013
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ローマ法王にまつわる面白いニュースを見ました。それによると、ローマ法王が何かスピーチをしているところに小さな男の子がやってきて、法王の足に抱き付いたり、法王の椅子に勝手に座ったりしてしまったというのですな。ところが法王は特に気にする様子もなく、その坊やの頭を撫でてやったりしている。また周囲の護衛の方も、とりあえず坊やを法王から引き離そうとはするものの、強制的に排除する、という風でもなし。むしろ、その場に居る人たち全員が、この椿事を楽しんでいる様子。坊や乱入、その時法王は・・・ まあ、法王の護衛のあり方に問題はないのか、というのはさておき、微笑ましいですよね。 もっとも、かつてイエスが食事をしていた時、勝手にイエスの足もとに近づき、イエスの足を香油で洗った女がいて、イエスの弟子たちが彼女を排除しようとしたところ、イエスが「いや、そのままにしておけ」と命じたことがありますから、法王たるもの、無邪気な坊やを強制排除なんてできないでしょう。 まあ、やんごとなき方に近づいて、勝手に・・・ということが、どこか別なところでも起こったようですけれども、対応は随分と違いますな。 そういえば昔、渥美清主演で『拝啓天皇陛下様』という映画がありましたっけ。子供の頃、一度テレビで観たことがあって、渥美清はいいなと思ったことがありました。何だか、あの映画、また観たくなっちゃった。
November 2, 2013
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既に各紙に書評が出て評判になっている本ですが、『釜ヶ崎語彙集1972‐1973』という本はなかなかすごいです。 寺島珠雄という詩人が40年前に作った編著書で、つまりは田中角栄が総理大臣の頃、日本列島改造ブームに沸き、経済的には右肩上がり、その一方、あさま山荘事件だとか三島由紀夫の自決だとか、平和ボケの社会を揺るがすような事件もあった時代の産物。その中で、あの釜ヶ崎では、人々はどう暮らしていたのか。それを詩人の透徹した目でレポートした、そんな本。 でまた面白いのが、この本のスタイルで、「語彙集」とあるように、釜ヶ崎を表象する様々な言葉の意味を記す形で、百科事典的にこの地のことを語っているのですけど、これがめちゃくちゃ奏功していて、このスタイルゆえに余計な気構えというか、力こぶというか、そういうものなしに書かれているし、またそれを読む際も、別に妙な先入観なしに読むことができる。これは、まさにスタイルの勝利と言っていいんじゃないかな。 大体、釜ヶ崎自体がタブーというか、あまり人が触れようとしない話題であるわけであって、またそれゆえにこの本は40年間も眠っていたのかも知れませんが、それをよくまあ掘り起こしたものでございまして、掘り起こした新宿書房は偉い! 別に私の本を出してくれた出版社だから褒めるわけじゃありませんけど、やっぱり凄い! ということで、この本、教授のおすすめ!です。この時代の、この地域のルポルタージュとして、必ずや歴史に残る本ですな。これこれ! ↓【送料無料】釜ケ崎語彙集 [ 寺島珠雄 ]価格:3,360円(税込、送料込)
November 1, 2013
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