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少し前に私の通う柔術道場が地元ケーブルテレビに紹介されたこともあり、最近、新しく入門してくる人が続々。道場としてはいいことでございます。 で、その結果、私も新入りの門下生と稽古をすることが多くなるわけですが、そうした新人さんたちが一様に苦労するのが「八光捕り」という技。 これ、八光流柔術の初段の技でありまして、入門者が一番最初に習う基本中の基本。一番最初に習う技とはいえ、これが出来るようにならなければ、後続するすべての技も上手くできないので、ある意味一番重要な技でもある。書道における「一」の字みたいなものとお考えください。 で、これがどういう技かと申しますと、敵に手首を掴まれた時、その手を相手のグリップから外すというもの。 簡単そうに見えますが、相手にしっかり掴まれた手を外すって、見た目ほど簡単ではないです。力が同等の相手でも難しいですが、仮に力の点で相手の方が上だと、とても力づくでは振りほどけない。 じゃあどうするか? 力を抜くんです。相手がいよいよ力を込めて掴んで来ても、こちらは力を完全に抜く。抜いた上で、指をパーに開き、そのまますっと手を上に挙げると、相手のグリップから手を振りほどくことが出来るんです。それはもう、ものの見事に外せてしまう。 しかし、この「力を抜く」というところが、実にムズカシイんだなぁ! で、新入りさんたちが苦労するのが、まさにこの「力を抜く」ということ。これが出来ない。 「力を入れる」というのは、実は簡単なことなんですな。誰でも「はい、力を入れて! もっと入れて!」と言われれば、言われるままに力を込めることが出来る。しかし、逆に「はい、そこで脱力して! 完全に力抜いて!」と言われて、パッと脱力出来る人って、そうは居ないです。力を抜いて、しかもその力を抜いた手を動かす、というのが一体どういうことなのか、頭ですら理解出来ない。ましてや、身体でそれをやることは至難の技。 だから、皆さん、苦労されてますよ。八光流を学びに来る人たちの中には空手や柔道などの有段者が多いのですが、彼らはこれまでの格闘技の経験の中で「脱力する」ということをしたことがないので、余計難しいみたい。力を抜くのに、うんうん唸っている。 そのうんうん唸っている連中に対して、十分に脱力した私がポンポン手を外して見せる、その快感ね。 ま、それはどうでもいいのですが、そんな稽古をしながら思うのは、「これって、人生も同じかなあ・・・」ということ。 力を入れるというのは、要するに「一生懸命やる」ってことですよね。で、ある意味、一生懸命やることは、誰にも出来るわけよ。頑張ればいいのだから。 だけど、意外に「力を抜いて生きる」ってのは、難しいんじゃないかなと。 もちろん、それは「自堕落に、惰性で生きる」という意味じゃなくて、だけど、淡々と、粛々と生きるというね。っていうか、普段は一生懸命にやっていても、ふと、意識的に力を抜くことが出来るか、ということ。 心は高く持ち続けながら、だけど、時に意識的に力を抜く。相手と、仕事と、年柄年中力勝負で対峙しないという選択肢を意識的に持つということ。これ、八光捕りと同じくらい、難しい技なんじゃないかと。 八光流は護身術ですが、この武道が教えてくれる「脱力」の力というものを生活の中でも応用すれば、それは社会の中で生きていく上で、我々を守ってくれるのではないか。 とまあ、そんなことを思った次第でございます。あれ、今日は何だか真面目なこと言っている? ちょっと力が入りすぎましたかね・・・。
May 31, 2013
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いやあ、いよいよその季節になりましたなあ! 梅雨? いえいえ、蚊ですよ、蚊。研究室に今年初の蚊が登場。プーンと、あの耳に障る音を立てて私を襲ってきた。 何度かここにも書いたかもしれませんが、実は私は蚊に刺されるのが死ぬほど嫌なの。人さまの血を糧に生きているということ自体、許しがたい。しかも、あの痒み。きゃー! 絶対刺されたくないっ! ということで、私が取り出だしましたのは「アース蚊取りミスト」。あの、部屋の四隅にシュッとひと吹きすると、ひがな一日、蚊を防ぐというアレ。確か去年の夏に買っておいたんですよね~。一年置いて熟成したコレ、果たして効くのでしょうか? で、シュッとやってみた。すると・・・ おーーー。さっきまで私を悩ませていた「プーン」がぱたりと止まった。 ほう、こんなに効くのかと思い、私の周辺の床を見渡すと・・・ 居た居た。足をバタバタさせて死にかけている蚊ちゃんが。凄いな、コレ。あのひと吹きで、ほんとに蚊を退治しちゃったよ! 凄い毒性なんだろうね・・・。 ・・・・。 っていうことは・・・。 今もなお、この部屋には蚊を死地に追いやった毒ガスが充満しているってこと?! 一日効果が持続する毒ガスが?! ひゃ~!! ということで、これはやばいと、そそくさと研究室を後にしたワタクシ。 で、家に帰ってから家内にその話をしたところ、家内曰く、「ふーん、凄いね。そのシュッっていう奴、どんな匂いがするの?」ですと。 そんな! 匂いを嗅いだらワタクシが死んじまうよ~!!効果抜群! 憎い蚊にはこれこれ! ↓【★】 アース製薬 蚊とりミスト 4角にチュッと 【240プッシュ分 無香料】 (50mL) 【医...価格:980円(税込、送料別)
May 30, 2013
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私自身のキャパの限界か、自分が何かモノを書いている時、他人の本を読むことができないという不都合な性癖があるもので、最近、全然本を読んでいないという・・・。逆に、他人の本がどんどん読める時は、自分の書き物が進んでいない、ということなので、どっちがいいのかよくわかりませんが。 とにかく、あまり本を読んでいないのもいかんだろうと、高瀬毅著『本の声を聴け ブックディレクター幅允孝の仕事』(文芸春秋)という本を一気に読んでしまいました。 幅允孝(はば・まさたか)さんって、ご存じ? 最近、あちこちで評判の人ですから、ご存じの方も多いと思いますが、書店や企業から頼まれて、店やオフィスに置く本を選ぶ人。選書家ですな。まあ、そんなことを仕事にして食っている人って幅さん一人でしょうけどね。 で、本書は、そんな珍しいことを仕事にしている幅さんの仕事を、高瀬さんが検証した本でございます。 本を扱う代表的な場所というと、書店と図書館がありますよね。で、書店は取次から日々大量に送られてくる新刊を店内に並べるので精一杯。一方、図書館は日本十進分類法に基づいて「政治」「歴史」「文学」・・・といったような大分類の下、さらに下位分類していくという形で本を並べている。 で、果たして、本の並べ方というのはこれでいいのか? もっと素敵な本の並べ方というのはないのか? というのが、そもそも幅さんの出発点なわけ。 で、幅さんは図書館の十進分類的な既存のジャンル分けではなく、その都度考え出す自分なりのキーワードで本を分類する。例えば「コミュニケーション」「言葉のちから」「仕事とは」「未来」「地球の環境」「お金について」「善なるもの」「家族」「CHANGE」「若者たち」「日本発」・・・といった概念をもとに、イメージで本を分類していくんですな。 で、その際、幅さんはハイカルチャーとロウカルチャーの区別をしないんです。つまり、同じイメージのカテゴリーの中に入るならば、専門書も、図鑑も、小説も、マンガも、同列のものとして扱ってしまう。 そしてその根底には、「本にジャンルなんか、あるのか?」という思想があるんですな。もともと個々の本には、様々な要素が混ざっているのであって、その中からたった一つの要素を取り出して本を分類してしまったら、それはその本にとって不幸なことであるし、また本と人との出会いのチャンスを大幅に制限することにもなってしまう。 それを幅さんは嫌うわけ。本と人は、もっと多様な形で出会うべきだと。だから、幅さんは、本の選書を依頼される度に、TPOに合わせた独自の分類を考えだし、それに沿ってその都度その都度本を選んで行く。当然、同じ本が、その時々で別なジャンルに分けられることもあるだろうし、それによってその本の別な側面がアピールされることにもなる。そしてそのことで、その本と人との出会いのチャンスも増えていく。 つまり、ブックディレクター・選書家というのは、そういう形で本と人とを仲介する職業なのだと言っていいでしょう。 また幅さんの仕事では、書店の選書だけではなく、雑貨屋さんに置く本の選書を頼まれることもあるのですが、その選書の仕方が実に面白いんだなあ。 例えば雑貨屋さんでマグカップを売っているとしましょう。ではその隣に本を置くとしたらどんな本を置くか。 平凡な選書家なら、例えば『ホットチョコレートの作り方』ってな本を置いてしまう。このマグカップでホットチョコレートを飲んだらいかがですか、という提案です。 ところが幅さんは、そういう選書はしないんですな。幅さんだったら、マグカップの隣に、何らかの小説を置いたりする。すると、マグカップで何かを飲みながら小説を読む、そのリラックスした時間と空間を提案できるというわけ。いわば選書の仕方が2Dではなく、3Dなんですな。その感覚が斬新。 で、そんな感覚でもって、彼は「書棚を編集」する。本を編集するのではなく、「書棚を編集」する。そんな仕事をしているのは、日本で、いやいや世界でも幅さんくらいなものでしょう。 そこだよね! 他の人がやらないことをやるという。そこが、私が幅允孝という人物に興味を持つところ。 ということで、そんな幅さんの仕事と発想を学べる点で、この本、結構面白いです。 が・・・。 なんかね、高瀬氏の文章が無味乾燥というのか、ぱさぱさした感じで、そこはあまり感心しないんだなあ。それに高瀬氏は、幅さんの仕事を語るのに紙幅が足りないとおっしゃるのですけど、私の感じだと、むしろ語っている内容に対していらずらにページ数を費やしている印象がある。要するに、ちょっと内容が薄い感じがするわけ。 というわけで、教授の熱烈おすすめ! というところまでは行かないかなあ・・・。 だけど、この本で語られる幅さんの仕事・発想自体は面白いですから、そこに興味を持てる人は是非、という感じですかね。これこれ! ↓【送料無料】本の声を聴け [ 高瀬毅 ]価格:1,943円(税込、送料込)
May 29, 2013
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仙台滞在中、何気なくコンビニで買った清涼飲料、これが実に印象深く旨かったんです。 その清涼飲料とは、「キリンの泡」。炭酸飲料なんですが、甘味が微妙で、甘すぎず、甘く無さ過ぎず、という細い線をきわどく進んでいる感じ。私が飲んだのは「アップル&ホップ」という奴でしたが、その他に「グレープフルーツ&ホップ」なるものもある模様。 しかし、ホップと言えばビールに使う奴でしょう? それをフルーツと合わせるとは、キリンもやるじゃないか。これこれ! ↓飲料(1.5L・2Lペット1ケースも同梱OK)・ビール類・ノンアルコール・缶チューハイから選べます...価格:2,184円(税込、送料別) それにしても、近頃はコンビニに行く度に新しい飲み物が開発されていて、凄いですな。昔はさあ、こういうものといえばファンタとか、スプライトとか、7アップとか、チェリオとか、そういうね、渋いものがロングセラーとしてずーっと親しまれていたわけですけど、今はもう、新しいものが現れては、次の新しいものの出現によって消えていく。 「キリンの泡」も、ぼやぼやしていると無くなってしまうかも知れません。まだ味わったことのない方は是非!
May 28, 2013
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ひゃー、仙台での学会から戻って参りました~! 先週末、仙台で学会があったもので、金曜日から仙台入り。まずは名古屋から新幹線に乗って一路北へ。 新幹線、楽しいな! 新幹線乗るの大好き。ウキウキする。時速二百数十キロで飛び退る景色を車窓から見ていてぜんぜん飽きない。その地方その地方の暮らしぶりを想像したり、もしここに生まれてここに住んでいるとしたらどんな気分かな、なんて思ったりして、面白くて仕方がない。 それから久しぶりに食べる駅弁も美味しい。クルマ好きゆえ、大概のところはクルマで行ってしまうため、長く電車に乗ることがあまりないだけに、久しぶりの新幹線は新鮮そのもの。 で、名古屋・東京間、東京・仙台間の新幹線ライドを堪能して仙台駅に降り立った私。すると・・・ めちゃくちゃ寒いやん! 季節がひと月遡った感じ。スプリングコートが欲しいほどの寒さ。あ、これはまずいと思った私、おもわず駅前のH&Mに飛び込んで厚手の羽織もの買っちゃったよ。でも、割といいのが買えてラッキー! で、ホテルにチェックインしてからしばし町を散歩。一番町とか、アーケード街っぽいところをそぞろ歩き。だけど、うーん、どうなんだろう。なんかイマイチ、面白くない。変に都会っぽくて、地方色があまりないので、物珍しさがない、というか・・・。まあ、仙台の人にしたら、ここで都会っぽさを楽しむのでしょうから、仕方がないといえばそうなんですが、せめて一軒くらい地元の古本屋とかがアーケード街にあってもいいのではないかと。神戸なんかだと、結構そういうのがあるのですけどね。 ってなわけで、一通り町を流した後、夕食を食べることに。仙台名物牛タンの名店「利久」へと向かいます。 牛タンというと、薄くスライスしたのを焼いて、レモンか何かを絞って塩で食べる、みたいなものを想像してしまうのですが、仙台の牛タンはやっぱすごいね。まず分厚い。で、むぎゅむぎゅ、さくさくという独特の歯ごたえが面白い。かなり気に入りました。確かに名物になるだけのことはありますな。 それにしても、繁華街を歩いていると牛タンの店の多いこと! あちこちに牛タンを売りにしている店がある。しかし、エレベータで乗り合わせた地元のサラリーマンの会話を聞いていたら、「やっぱり利久がうまいよね!」とのことだったので、ここで食べたのは大正解だったかも。 そしてお腹がいっぱいになった我らは、ホテルに戻り、あとはのんびり。翌日に備えます。 で、翌日。私は学会があるので、東北大へ。 といっても、実際には学会に参加するのではなく、学会の最中に行われている別な学会の会議に出席するんですけどね。 で、お昼から夕方まで二つの会議に出席して、あれこれ仕事をした後、家内と合流して夕食タイム。この日の夕食はお寿司! 仙台にはおいしいお寿司屋さんが沢山あるとのことで、事前に調査してあったのですが、時間的・疲労的諸事情もあり、結局駅ビル内にある塩釜寿司の名店「すし哲」へ行くことに。 で、ここで食べたのですが、うーん。まあ美味しかったです。ただ、同じ値段だったら、築地の寿司屋の方を選ぶな、ワタクシなら。 ってなわけで、学会そのものの印象より、新幹線に乗って浮かれたことと、食べたものの印象しか残っていないという・・・。でも、とにかく、久しぶりに訪れた青葉茂れる杜の都、なかなかさわやかでございました。 ま、学会の楽しみってのは、半ば旅の楽しみだからね!
May 27, 2013
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今週末、東北大学で学会があるもので、明日から現地入りです。 5月の仙台、5月の青葉通りなんてのは、きっといいものでしょうな! それから、ご当地グルメも楽しみ! まずは牛タン? それからお寿司もおいしいと聞いておりますからね。もし時間があれば、松島も回ってみようかしら・・・。 ・・・って、何だか遊びに行くようですが・・・。 まあ、かなりその気配があるわけですが・・・。 というわけで、週末は更新が滞るかもしれませんが、名古屋に戻ってから仙台での冒険をご報告するつもり。乞うご期待! でございます。 それでは明日の支度があるもので、今日はこの辺で~! お休みなさーい!
May 23, 2013
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『ジャッキー・コーガン』なる映画を観てきました。以下、一言感想を。 つまらない。 はい、一言の感想終了~! ブラピが凄い殺し屋役をやると聞いたので、興味をもって見たのですが、ただ銃でバーンって撃って殺すだけ。しかもチンピラ三人を。 でまた、そのチンピラどもが何をやったかというと、悪い人たちが集って賭博をやっているところに強盗に行くというね。その筋の人たちの顔をつぶして金を奪うなんて、チンピラのやることかね。そんなことしたらとってもやばいことになるだろうってことが分からないなんて馬鹿じゃん。っていうか、リアリティがないよね。 ということで、何だかもう、あれれ~って感じ。別にドラマがあるわけでもないし、この映画で何に感心すればいいのかさっぱり。 ということで、そろそろ点数、つけちゃおうか? 13点。はい。おしまい。この映画のことは忘れよう。 とはいえ、次、何を観ればいいのか。パッとした映画があんまりないんだよね・・・。 こうなったら仕方がない、堤真一の『俺はまだ本気出してないだけ』でも見るか。タイトルがいいよね! ワタクシ自身、いつもそう思ってますから。ええ! ワタクシが本気出したらすごいよ! 今ん所パッとしてないのは、まだ本気出してないだけだから!
May 22, 2013
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今日は教育実習の事前挨拶ということで、二校ほど中学校回りをして、校長先生にご挨拶をして参りました。 ま、それはいいのですが、その過程で一つ、ちょっとびっくりしたことがありまして。 ある中学校の玄関先にその中学校の「校訓」が刻まれていたのですが、その校訓がまた実に迫力があったんです。曰く、「機関車人間」。 き、機関車人間?! ザトペックみたいな? いや、あれは「人間機関車」か・・・。 で、このサイボーグめいた「機関車人間」とは一体いかなる意味なのかと思い、お暇する前に校長先生に直にお尋ねしてみたわけ。 すると、校長先生ご自身がこの4月に赴任されたばかりとのことで、今一つ確信が持てないご様子ではあったものの、「何事にも元気に馬力を持って懸命に取り組む」ような中学生になって欲しいという願いから来たものではないか、とのこと。 ふーむ、そうでしたか・・・。猪突猛進的な意味合いなわけね。 それにしてもすごいな「機関車人間」って。言葉自体に不気味なまでの迫力がある。字面も凄い。ここの生徒さんたちは、日々このド迫力の校訓を目にして育つわけか・・・。 この中学校、町立の小さな学校のようでしたが、そういうところから、案外、機関車的な無類のエネルギーを持つ人材が出るのかもね。昔から偉人は辺境から出るって言うし。 ってなわけで、玄関先の石に刻まれた迫力ある校訓のおかげで、いささか度肝を抜かれてしまった今日のワタクシだったのでした、とさ。
May 21, 2013
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今、かきつばたの花が満開ですね。 うちの大学の近くにかきつばたの群生があって、国の天然記念物になっている。ということで、今日はゼミの時間を利用して、ゼミ生たちと散歩がてら、見に行ってきました。 田舎道を歩いて行くと、孵ったばかりのマムシの赤ちゃんが、その小さく可愛らしい身体をくねらせながらノンビリ道を横切ったりする。野趣満点の散歩です。 で、群生地に着くと、おお! 咲いてる咲いてる! やはりかきつばたって、美しいねえ! 花ショウブとかあやめのような人工的な美ではなく、野生の楚々とした美しさがあって、私は一番好き。 で、しばらくゼミ生たちと花見を楽しんでいると、ボランティアでかきつばたの解説をしているというオジサンがやってきて、解説してやるというので、ご厚意に甘えることに。 で、色々説明してもらって面白かったのですが、その説明の中に一つ、初めて聞く話がありまして。 それは、かきつばたの開花の話だったのですが、かきつばたが開花する時、どういう風になるか、ご存じ? 私は、他の草花の花と同じように、少しずつ少しずつ、ゆーっくりと開花するのかと思っていたんです。そしたら、違うんですってね。 目の前で、一瞬にしてボワッと咲くんですって。まあ、言ってみれば、エイリアンが卵から孵る時みたいに咲くらしい。 で、おじさん曰く、その開花の瞬間を見たら、誰もが「おーーーーっ!」っと声を上げるらしい。それぐらい、インパクトがあるらしいんですな。 「もうね、あれを一度でも見たら、感動して、それから先、かきつばたの見方が変わるよ」、ですって。 そうなの? それなら、その瞬間を私もぜひ見たいと思って、おじさんが「これなんか、もうすぐ咲くよ」と指差してくれた株を10分くらい見続けていたのですが、残念ながら目の前でボワッと咲く瞬間を見ることはできませんでした。残・念! しかし、面白いことを聞きました。私の心のネタ帳にかきこ、かきこ。 というわけで、今日は五月晴れの空の下、かきつばたの群生と、かきつばたの花の神秘について知識を増やすことが出来、ご機嫌のワタクシだったのでした、とさ。今日も、いい日だ!
May 20, 2013
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今日は所属学科の名誉教授で、10年程前に大学を定年退官されたH先生と、現役の3人組(通称、「ザ・教授~ず」)の4人で、食事会をしてきました。 場所は池下駅前にあるイタリアンのお店「コモディーノ」。カウンター席が5~6席、テーブル席が8名分という小さなお店ですが、テーブル席が少し奥まったところにあって、少人数の会合にはピッタリ。 で、前菜に続き、「ホタルイカのトマトソース、イカスミ練り込み生めんのスパ」とか、「仔牛のカツレツ」など、美味しい料理をいただきながら、H先生を囲んで様々なトピックについて会話を楽しみます。 ただ現職が3人も居ると、どうしても会話が今の大学のことに及びがち。現執行部に対する批判とか、現職にとっては面白い話題でも、名誉教授のH先生にとっては分からない部分も多かったかも。 しかし、H先生も退官後十年、今も変わらず研究は続けられているようで、デジタルなものがお嫌いな先生は、今もなお紙の本を読み、紙の辞書で言葉の意味を探り、紙にペンで言葉を綴っておられる様子。徹底してアナログなH先生のライフスタイル、研究スタイルを伺っていると、何でもデジタルなもので済ませている現職3人組のやっていることが、何だか軽佻浮薄なものに思えてくるから不思議。 確かに、紙に万年筆とかで文章を書くことには憧れるけど、書いた後の処理がなあ・・・。今、手書き原稿の入稿なんかあり得ないし。 ま、とにかく、そんなこんなでH先生と旧交を温めながら、楽しいひと時を過ごしていた今日のワタクシなのでありました、とさ。今日も、いい日だ!
May 19, 2013
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今日の夕方、近くのスーパーまで買い物に行ったのですが、レジに並んでいたら、レジ付近のラックに乾電池がずらりと並んでいるのに気が付きました。 こういう、うっかり買い忘れるようなものをレジ付近に置いておくと、「あ、そうそう、これこれ!」ってな感じでギリギリで買い物かごに放り込むような人が沢山いるんでしょうな。 まあ、それはいいのですが、その乾電池を何の気なしに眺めていたら、「おおっ!」と思うことがありまして。 私が何を思ったかといいますと、「単1電池」のデカさね。 改めてしげしげ眺めてみると、単1電池ってのはデカいんだよね! カブトムシみたいにデカい。これ、存在感あるわ~。 で、なんで急にそんなことを感じたのか考えてみて、最近、単1電池を触ることがない、という事実に思い当たったわけ。 今、自分が乾電池を使うシーンって、例えばパソコンのワイヤレス・キーボードとか、ワイヤレス・マウスの電池が切れた時とか、そのくらいに限られるんですよね。ちょっと前まで電子辞書も乾電池式だったような気もしますが、最近の電子辞書は充電式が多いので、乾電池のお世話にはならない。 で、キーボードやマウスに使う乾電池って、単3、いや単4かな。いずれにせよ小さい乾電池しか使うチャンスがない。 それに比べて、昔はね~、単1を使うことが多かった! 例えば若かりし頃に使った「ラジカセ」ね! これ、単1乾電池を4個、いや6個くらい使ったんじゃなかったっけ。ラジカセがない中学・高校時代なんてあり得なかったですから、結構な頻度でデカい単1電池を入れ替えていたような気がする。 その他・・・うーん、すぐに思い出せないけど、単1電池って、子ども時代の必需品、友達だったような気がする。 それがねえ、最近、付き合いがめっきり減っちゃって・・・。 というわけで、久しぶりにその堂々たる体躯の単1電池を見て、長らく会っていなかった旧友に出くわしたような、そんな気分になっていた私だったのでした、とさ。
May 18, 2013
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今日は給料日! ということで今日は家内とランチを外食することに。 今日我らが向かった先は、竹の山にある「桃李蹊(とうりみち)」なる中国料理のお店。行った時はマダムの集団で混んでいましたが、割とすぐカウンター席が空いたので、さほど待たずに済みました。 で、ランチは3コースあるのですが、今日は奮発して一番高い奴を注文。といっても一人1,580円ですから、まあリーズナブル。 まずは前菜4品。棒棒鶏にクラゲの酢の物、生春巻きに豆腐のなんちゃら。どれも旨し。「豆腐のなんちゃら」というのは、豆腐を蕎麦状にしたもので、歯ごたえもシコシコ。どうやって作ってあるのか分かりませんが、美味なるものでございました。 そして次に来たのが鳥のさくさく唐揚げ。名前の通りサクサクに揚がっていて、アツアツで供されるのがいい。 そしてお次は飲茶2種。枝豆入りのもちもちの餃子みたいなものと、蟹のシュウマイみたいなもの。特に後者が旨し。 そしてメイン。4種の中から選べるのですが、私は海鮮あんかけ焼きそばをチョイス。家内は葱ラーメンを選びました。どちらもおいしかったのですが、特に家内が選んだ葱ラーメンは、とろみのついた塩スープがあっさりしていながらコクもあり、また上にかかっている白髪ねぎとひき肉のそぼろとの相性も抜群。実においしいものでありました。 そして最後はデザート。かぼちゃ餡入りのココナツ饅頭と黒糖ソース入り杏仁豆腐でしたが、前者はほんのりと温かくもっちりとして実に美味。また杏仁豆腐もこれまた美味。そしてこれらについてくる中国風紅茶なのですが、クコの実や干しライチ、白きくらげなどが入っていて、これらすべて食べられるという「食べる紅茶」。この趣向も乙なものですっかり気に入りました。 ということで、1,580円にしてこの内容、実に素晴らしい! 竹の山の桃李蹊、教授のおすすめ!です。 さて、お腹が一杯になった我らは、帰りにユニクロに寄ってちょいと買い物を楽しんだ後、「ザラメ」でシナモンロールと抹茶のスコーンなどを買って帰ることに。そして帰宅後、これらのお菓子と共に私が淹れた午後のコーヒーを楽しんだのでした。今日も、いい日だ!
May 17, 2013
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ホンダがF1の世界に復帰するという嬉しいニュースが入って来ました。 今シーズン、少数の技術者を除き、F1の世界から日本人・日本メーカーが消えてしまったので、F1ファンとしては非常に寂しい限りだったのですが、将来的にホンダが復帰し、栄光の「マクラーレン・ホンダ」の名前が再び聞かれることになるとなれば、これまた盛り上がりますなあ。 ただ、アイルトン・セナが居た頃の時代とは違い、今のF1は空力とタイヤで勝負が決まる時代。エンジン・パワーで劣っても、空力に優れ、かつタイヤに優しいクルマが勝つので、ホンダがいかにパワーのあるエンジンを作ったとしても、トータルバランスが悪ければ結果は出ません。 でまた、今シーズンのマクラーレン・チームはそのトータルバランスがまったく良くなくて、ジェンソン・バトン選手のようなレース巧者ですら、トップ10内でレースを終えることが難しいという体たらく。先行きはなかなか厳しいかも。 でもね、やはりチャレンジすることが重要だからね。 「レースで技術を磨く」と言いつづけた創立者・本田宗一郎氏の意志を継いで、ホンダがF1の世界に戻ってくるのは大歓迎。今後F1が、ますます面白くなりそうです。頑張れホンダ!
May 16, 2013
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今日、大学から帰宅して、家内から気味の悪い話を聞きました。 家内が買い物に行こうと家を出たところ、シルバーのプリウスに乗った金髪の兄ちゃんに遭遇したというのです。 で、その兄ちゃん、必要もないのにノロノロ運転していて、何か物色しているよう。それで家内に目を留めるとクルマを止めてジロジロ見るというのですな。家内は目を合わせないようにして、そそくさとお店に飛び込んだというのですが・・・。 なんだろうね、こいつ。平日の昼間にウロウロしているというのも嫌だし。無職なのかな。気味が悪いよね! その話を聞いて、もう、食後、私は家内に八光流の技を特訓。こいつ、万が一、家内に近づこうものなら、叩きのめされるぞ。 それにしても、嫌だねえ、家の周りをうろうろする不審人物。怖いわ・・・。
May 15, 2013
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最近、変わった書店とか、魅力ある書店とか、ブックカフェとかについての本を立て続けに乱読しているんですけど、それで一つ、確信的に分かりました。 今は、本をセレクトする時代なんだと。 本を読む時代でも、書く時代でもなく、セレクトする時代。 だから今、出版業界の花形は、幅允孝氏のようなブック・ディレクター(ブック・コンシェルジェとか、名称は色々あるけど)よ。あるいは(新刊/古)書店のプロデューサー。 今、客の入る本屋を作ろうとしたら、こういうブック・ディレクター呼んできて、商品棚にどんな本を入れればいいかセレクトしてもらうしかない。 で、古本屋にしても、それぞれの店主の好みで置く本をセレクトし、「このテイストに合う人だけ来て」的な押し出し方をすると受けるっていうね。 要するに、書き手と読み手の中間に位置し、両者の理想的なマッチングをしてくれる人が求められているんだよね。もともと「書き手&出版者」という労働者しか存在しない産業だった読書界に、サービス業が参入してきたって感じ? 「本屋大賞」がもてはやされるのも、同じ流れだな。本に詳しくて、色々知ってて、薀蓄をこめて人に本をセレクトする立場にあるカリスマ書店員たちが、それぞれ一押しの本を推薦するっていうシステム。 うーん、どうなんだろう、この風潮。いいの? 悪いの? たとえがぶっ飛んでいるかもしれないけど、この風潮って、アレだね。「BGMにジャズがかかる蕎麦屋」みたいな感じだよね。 ま、いいか悪いかは別として、とにかく、広く浅く「この本、面白いよ」ってのをたーくさん知っている人がもてはやされる時代なんだなって思いました。
May 14, 2013
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井上理津子著『名物「本屋さん」をゆく』(宝島社)という本をなにげに読んでいたら、ちょっとガーンな記述に遭遇。 この本、日本全国のちょっと変わった書店をずらずらっと紹介した本なのですが、その変わった書店の中に白金高輪にある「白金ブックセンター」というのがありまして。 この書店、70坪の店内に10万冊の古書を売っているそうなのですが、売っている本がどれもバリバリの新品で、それが定価の6掛けで売っているというのです。日本の書籍販売の世界には再販制度というのがあって、新刊本を定価以外で売ることはできませんから、この書店で売っている本も新品のはずはなく、一応は古書のはず。では、新品同様の古書を、この書店はどこから仕入れているのか? どこから仕入れていると思います? 有名人、タレントなどから仕入れているんですって! つまりね、テレビに出ているような有名人やタレントのところには、全国の著者から著書が送られてくると。そういう有名人・タレントに書評を書いてもらったり、テレビなどでちょっとでも言及してもらえたらいいなと、そういう下心たっぷりなライターが沢山いるわけですな。 で、日本中のそういう人々から毎日山のように送られてくる新刊書を、有名人・タレントたちはそのまま右から左へ、白金ブックセンターに持ってきて売っちまうと。なにしろ白金ブックセンターは古書組合に加入しておらず、店頭買い取りだけで運営しているというのですから、「日本全国のライター」→「有名人・タレント」→「白金ブックセンター」という新刊本の太い流れが出来上がっている、ということですな。 ひょえ~! じゃ、じゃあさ・・・。 ワタクシの本も確実にあるな、この店に何冊か・・・。 めちゃくちゃ悲しいなっしーっ! なるほどね。そういうことか。有名人・タレントに本を送ったって、意味ないわけね・・・。 私を含め、無名のライターはさあ、村上春樹みたいに発売1週間で数十万部売っちゃう人とは違うから、一生懸命、個人的に販促するわけさ。だけどそういう必死の努力も、実は何の役にも立ってないんだ・・・。 現実は厳しいなあ! しかし、同業の学者さんたちを見ていると、学者さん御用達の出版社から本を出したって、出したこと自体で喜んじゃって、全然販促してないもんね。ワタクシのように必死に販促している人なんて見たことない。そういう人たちは、そもそも厳しい現実に触れてもいないんだよね。 そういう連中と比べれば、この厳しい現実に直面して涙している私の方がまだマシか・・・。 ま、とにかく、思わぬところで横っ面引っぱたかれたような、そんな気にさせられたワタクシなのでありましたとさ。あーあーあ、やんなっちゃった、あーあーあー驚いた、っと。
May 13, 2013
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週末、最高のニュースが入って参りました! フランス文学者で早大教授、作家でもある堀江敏幸先生が、毎日新聞紙上で、拙著をでかでかと書評して下さったのでーす! ガーン! わーい! うれすぅい~! あの堀江先生に書評してもらえたなんて、最高だよ~! 堀江先生、ありがとう~! 北海道新聞、東京・中日新聞、日本経済新聞などに続き、ついに三大紙の一角を攻め落としたぜい! この勢いで、後は朝日・読売と続けて撃破するか? しかし、嬉しいなあ。マスコミの影響力はでかいからね。これで拙著も、もう少し大々的に読まれるようになるかしらん。 ということで、今日は朝からご満悦のワタクシなのでございます。【送料無料】S先生のこと [ 尾崎俊介 ]価格:2,520円(税込、送料込)
May 12, 2013
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相変わらず執筆方面絶好調! 一日で一章分書けるって、このマジカルなまでの筆力、一体どうなっているの? この調子じゃ、二週間で一冊、書いちまうぜ。 さて、そんな私が休憩時間に楽しんでいるのが玄光社ムック。最近、この出版社が立て続けに出した一連の書店本でございます。これこれ! ↓【送料無料】TOKYO本屋さん紀行価格:1,260円(税込、送料込)【送料無料】TOKYOブックカフェ紀行価格:1,260円(税込、送料込)【送料無料】TOKYO BOOK SCENE価格:1,260円(税込、送料込) これ、東京のちょっと面白い書店やブックカフェなどを写真たっぷりに紹介している一連の本なんですけど、見ているだけでかなり楽しい。 先日、ニューヨークの公共図書館の充実ぶりを紹介した本を読んで、日本の図書館はまだまだ未発達だなあと思ったところですが、その一方で、日本の書店(新刊書店も古書店も含め)の方は、それぞれに面白い試みをしているところがあって、なかなか面白いなあと。 しかし、やっぱりこういう面白い書店って東京に集中しているところがあって、普段、地方に住んでいる身としては、なんだか流行に乗り遅れてしまっているようで、悔しいことしきり。 あるいは、名古屋にも面白いブックカフェはあるのだけど、私が知らないだけかしら? いやいや。やっぱりそうでもないんじゃないかな。東京って、やっぱりパワーあるわ。次に帰省した時は、これらの本に紹介されている面白書店や素敵なブックカフェの幾つかに行ってみようっと! ってなわけで、片やそんなことを想像して楽しみながら、バリバリと本を書いている私なのでございます。
May 11, 2013
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今日は岡崎市美術博物館で開催中の『夢をめぐる旅 ポール・デルヴォー展』を見に行ってきました。 が、その前に腹ごしらえ。日進市にある「ラパン・シェリ」というサンドイッチの店でサンドイッチを楽しみます。ここ、パンを2種類、パンにはさむ具を2種類選べ、それでたっぷりした量のサンドイッチを作ってもらえて、さらにスープとコーヒーなどがついて800円! で、そのサンドイッチがめちゃくちゃ旨い。おすすめ!です。 で、三好インターから東名に乗り、岡崎インターまでひとっ走り。岡崎インターから5分ほど走ると、目指す岡崎市美術博物館に到着~。私は、この美術館が割と好きなんですよね。山の上に立つそのシチュエーションがいいのか、なんとなく居心地がいい。 さて、今日の目的は、ここでポール・デルヴォー展を見ることなのですが、平日であることに加えて雨もよいの天候のゆえか、美術館は閑・散。あれ? これ、デルヴォーの本格的な回顧展としては日本初でしょ? デルヴォーってそんなに人気ないんだっけ? ま、いいや。人の頭越しに見る展覧会が大嫌いなワタクシとしては、他の観客が居ないの上等! ゆったりと見られてむしろハッピ~! 一点一点、ベルギーが生んだ幻想画家の作品を堪能していきます。 デルヴォーと言うと、デ・キリコの作品にも似た、あの独特の幻想世界を思い起こしますが、若い時は、いわゆる印象派的な普通の絵(印象派を「普通」と感じること自体、アレなんですけど・・・)を描いていたんですな。で、それが段階を踏んで次第次第にデルヴォー独自の世界が構築されていく。今回の展覧会でも、その変化の過程がよく分かるようになっていて、非常に興味深かったです。 またデルヴォーというのは、自分の好きなものを一枚の絵画の中に詰め込む、というところがあって、「裸体の女性」「汽車」「ランプ」「建造物(特にギリシャ神殿風のもの)」を配置した絵を何枚も描いているのですが、そういう意味では分かり易い人なんだなと。特に「汽車」に対する興味・関心は深かったようですけど、それは一九世紀後半のあの「機械文明が汽車の形で自然の中に入り込む」というテーマがどうのこうの、と言うよりも、単にデルヴォーが「鉄ちゃん」だったのではないかと。 要するにデルヴォーは、シュール・レアリスムの人ではないのではないかしらね。デ・キリコに画風が似ているけれども、本質は別物ではないかと。 そんなことも考えさせられたのでございます。ま、素人ですから、勝手にそう思っただけですが。 とにかく、1994年まで長生きしたデルヴォーの本格的な回顧展としては日本初のものとなるこの展覧会、5月26日までですので、興味のある方は是非!岡崎市美術博物館
May 10, 2013
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今年度一杯で定年退職される先輩同僚に在職中の思い出の記を書いてもらったんですが、その原稿を読ませていただいていて、うーんと唸ってしまいました。 要するに、定年が楽しみだという趣旨の文章だったんですな。なぜなら、大学に居たら全然研究できないから。大学に就職した時は「これで生活の不安なく研究に打ち込める!」と思ったのだけど、それは幻想に過ぎなかったと。特に最近の十年ほどは、委員会やらセンターやらの長にさせられ、忙しさのあまり燃え尽きて灰になってしまったと。 まあね・・・。確かにね・・・。 まあ、一部の特権的な大学に勤めているとそうでもないのかもしれないですけど、大部分の大学って、確かに忙しすぎるんだよなあ。 でも、定年で大学を去る先生はいいですけど、その燃え尽きちゃう場所に、私なんかまだまだ相当いなくちゃならないわけですから辛いわ~。 結局、大学改革だとか、そういうのに関わってしまって、それに半ば本気で携わってしまったりすると、無駄に燃え尽きちゃうんでしょうな。 だから、大学の中に居て自分の身を守るためには、そういうのに本気で関わったりしちゃいかん、ってことだよね。極力、逃げ回るしかないな。 先輩同僚の悲痛な退職の辞を読んで、この際不義理をしてでも、大学の仕事は拒否しなくちゃいかんと、決意を新たにしたワタクシだったのでありましたとさ。教授も辛いわ~。
May 9, 2013
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今日、WBAライトフライ級チャンピオン、井岡一翔選手の防衛戦を見たのですが、素晴らしい試合でした。 チャレンジャー、同級2位のウィサヌ・ゴーキャットジム選手はサウスポーで、右利きの井岡選手からすればもちろんやり難いはずなのですが、1ラウンド、2ラウンドあたりまでは多少、その懸念があったものの、3ラウンド目くらいから徐々に井岡選手が相手のパンチを見切り始め、4ラウンド以降はほぼ圧倒。 しかし、相手に打つ手がないと分かっていても、そこはプロですから、不用意な一発を食えば勝敗は分からなくなるのを十分承知しているだけに、井岡選手は決して深追いはしないわけ。勝てるな、と思っても相手に十分に敬意を払い、油断はしないというね。 そしてそのまま相手にダメージを与え続け、スタミナを奪っておいて迎えた第9ラウンド。右のボディ・ブローをアッパー気味に決め、完璧なノックアウト。 実力差の割に時間が掛かったようにも見えますが、それにしても井岡選手のボクシングは完璧。打って打たれず、パンチ力の差も歴然たるものがあり、顔面とボディーへの打ち分けも適確。優勢でも調子に乗らず、相手の挑発にも乗らず、自分から挑発するような下品なこともしない。ガードは常に高く、打ち終わった後の隙もなく、まさに鉄壁のごとし。安心して見ていられるのはもちろんのこと、ボクシングそのものの見事さで見る者をうならせるという・・・。 うーん、強いね井岡! 大したチャンピオンだわ。 今、日本には割と沢山、ボクシングのチャンピオンが居ますが、本当に王者の風格を持っているのは誰か、で言えば、やはり井岡選手がピカ一なのではないかと。 ということで、今日はいい試合を見せてもらいました。井岡選手、これからもこういうボクシングをし続けて、本当に伝説になってください!
May 8, 2013
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今日NHKの『クローズアップ現代』を見ていたら、先日国民栄誉賞を受賞された松井秀喜さんのことが取り上げられていまして。 というのも、引退発表以来、三十台後半から四十台前半くらいの世代の間で、松井さんに対する共感というか、彼に対する敬意の念がすごく高まっているらしいんですな。 それは野球人としての松井さんの偉大な業績に対して、というのもさることながら、彼のひたむきな生き方、努力の積み重ね、そして勝っておごらぬ謙虚さが、同世代の間で「見習うべき対象」になっているからなんだとか。 まあ、それはそうですよね。ワタクシも松井さん大好き。星陵高校時代の、あの伝説の5連続敬遠に黙々と耐えた姿を見た時から好き。 それにしても、番組の中で、色々な人が松井さんの生き方に自分自身を投影していたのが印象的でありまして。 例えば、某電気屋さんの経営者の人は、大型店との厳しい競争にさらされて思うように売り上げが伸びないことが悩みだったのですが、そんな時、松井選手が調子のいい時も悪い時も同じようにひたすら練習することで選手人生を送ってきたことに励まされ、「俺も松井選手のように、経営がうまく行かない時でも腐らずに努力をし続けよう」と思ったとか。 あるいは外資系企業を転々としているビジネスマンの人は、松井さんが現役時代、ヤンキースを放出された後、アストロズやエンジェルスやレイズなどのチームを渡り歩きながら、与えられた場所で最大限の努力を重ねたことと自分を重ねて、よーし、俺も松井さんのように、どの会社であろうと自分を雇ってくれるところで頑張ろう!と決意したのだとか。 さらにある主婦の方は、松井さんが日々、命がけの努力を重ねたということを知り、果たして自分は松井さんと同じように、毎日精一杯生きているだろうかと疑問に思い、一度断念した看護士の仕事を再開しようと決意したとか。 つまり、みんながみんな、松井さんの生き方に自分の生き方を重ね合わせることで、元気をもらったり、反省させられたり、生き方の指針を得たりしているわけ。 今、日本で、そんなに多くの人に人生を重ね合わされる人って、いないですよね! そう考えると、松井さんが国民栄誉賞をもらったのも頷けます。早すぎるという人もいるけれど。 まあ、ワタクシも、こうして日々、ブログを書き続けて幾星霜。これも、いわば松井選手の日々の素振りみたいなもので、そういう地道な努力を続けたから、今や場外ホームラン級の文章が書けるようになったのでありまして・・・って、おいっ! うっかりワタクシまで自分の人生を松井さんに重ねてしまったぜ・・・。油断ならねえな! というわけで、要するに松井さんって、すっごく素敵な人だなあと。私もそう思うのでございますよ。
May 7, 2013
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ひゃ~、連休最終日、名古屋に戻って参りました~! さすがに最終日の下り、しかも東京を夜の8時に出発すると、東名も新東名も空いていて、まったく渋滞なくストレスフリーですいすい帰って来ちゃった。 で、今日は小学校時代からの友人と、恒例となりましたバーベQ大会をやってから帰ってきたのですが、その話はまたいずれ。 今日はもう疲れちゃったので、この辺で。お休みなさーい!
May 6, 2013
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夕食後、親子三人で話をしていた時、母がしげしげと私を見ながら、「あなた、天然パーマだったっけ?」と。 出た! 私の髪質の変化に、ついに母上も気づきましたか? 先だってこのブログにも書きましたが、どうやら私の髪の毛の質が変わったようで、以前の艶のあるストレートヘアが、パサパサの天パーヘアになってしまった。で、ついにそのことに母上も気づいたらしい・・・。 しかし、「あなた、天然パーマだったっけ?」はないでしょう! 自分の息子の髪の毛が、天パーかそうでないかくらい知っててよ! まあ、それはともかく、そこから話題は髪の毛のことに移り、最近の私がいかに髪質改善のために若布だのもずくだのをむさぼり食べているか、その涙ぐましい努力について私は声を大にして語ったのであります。 すると母上、「そう言えば・・・」と言いながら、ある人の噂を話してくれまして。 その人はお酒が好きで好きで、毎日浴びるように飲んでいたそうなのですが、その不摂生が祟って肝臓を悪くしてしまった。で、ドクターストップで酒を止められたのですが、それでも飲みたくて仕方がない。 しかし、飲めば死んでしまうわけですから、飲む訳にもいかない。 そこでその人、酒が飲みたくなる度に、塩昆布を食べたというのです。その人は酒のつまみに塩昆布を食べるのが好きだったので、塩昆布を食べると、何となく酒を飲んでいるような気になれると、そういうことらしいんですな。 で、なんとその人、一日に3袋ほども塩昆布を食べた、というのです。まあ、そんなに食べたら、明らかに塩分摂り過ぎだと思いますが・・・。 そしたら、どうなったと思います? そしたら、その人、猛然と髪の毛が生えて来たんですって。年齢的にも、かなり禿げ頭になりかかっていたのに、黒々とした毛がどんどん生えて来て、ルックス的には若返ってしまったと。 ほう! なるほどね! そうか、ポイントは昆布だったのか!! 今まで髪質改善のために若布ともずくを心がけて食べてきましたが、今のところ顕著に効果があったという手応えがない。しかし、ひょっとして、それは昆布を食べてなかったせいではないのか?! というわけで、思わぬところから、同じ海藻でも、昆布こそが一番髪の毛にいいのだ、という仮説を得た私。今後は、昆布中心に行きましょう。 待ってろ、ワタクシの髪の毛ちゃん! 今、昆布の援軍を送ってやるからな! もう「天然パーマだったっけ?」などとは言わせない! 今度こそ艶のあるストレートヘアを取り戻すぞ!!
May 5, 2013
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いやあ、書ける、書ける。新プロジェクトに向けてガンガン書いております。どうしてこうも書けるかねえ。 ところで、私の場合、何かモノを書いている時、その時々のプロジェクトによってテーマソングみたいなものが決まってきます。それをかけていると、何だかすいすい書けるような気がして、常にその音楽をかけ続ける感じになるわけ。まあ、一種の「げんかつぎ」みたいなものですかね。 で、今回の場合、執筆の間、ヘビーローテになっているのがこの曲。これこれ! ↓【送料無料】【輸入盤】So Red The Rose [ Arcadia ]価格:1,197円(税込、送料込) 聴きゃー分かるけど、バリバリの80’sですな。 Arcadia ってグループ、あんまり聞かないですけど、要するに「デュラン・デュラン」よ。デュラン・デュランのメンバーが中心になってちょいと別グループを結成して遊んでみました、みたいなバンド。で、このアルバムの中の「Election Day」というのが、今回の書き物のテーマソングなの。いかにも私好みな、外連味満タンな曲でございます。 ということで、Election Day の怪しげな曲調に乗って、さてさて、今日はもう一踏ん張りしますかね。
May 4, 2013
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夕方、母が買い物がてら散歩に行くというので、くっついて行くことにしました。 高血圧で、さらに糖尿気味と医者に言われてから、母は万歩計をつけ、毎日3,000歩以上と目標を決めて毎日散歩するようになったのですが、今日は私も暇だったので、母が日々どんなところをてくてく歩いているのか見てみようと思ったわけ。 「この坂を下ってくるでしょ。で、ここで右に曲がるの。それで線路を渡ったところで右に曲がる時もあるし、もう少し先に行ってから曲がることもある。今日は先まで行ってみようか」 実家は住宅地のまっただ中にありますから、どの道をどこまで行こうが、基本的に他人の家ばかり。そんな他人の家を見ながら歩くのも楽しいそうで。 「ほら、これ、きれいな花ね。これはテッセン。この黄色い花は何かしら、分からない」 そのうちに、ちょっと切り立った崖のところまで出ました。その崖に突き出るように新しいマンションが出来ている。 「あら、これは危ない。崖が崩れたら危険、危険。日当りはいいけどね。」 またしばらく歩いていると、最近新しく立った家々が並んでいるところに差し掛かります。 「ほらね。道のこっち側は古い家。こっち側は新しい。古い家の方がゆったり立っているけど、やっぱり造りが古いわね。新しいのは造りもモダンだわ。ね、こういう新しい家見てて、こういう家に住んでみたいなって思う?」 「ああ、ここまで来た。ここで駅の方に曲がるの。そうすると、ね、いつもスーパーに行く道になる。歩くのにはちょうどいい位の長さでしょ」 そうして「いつもの道」に戻った母と私は、スーパーに寄って夜のご飯の買い物をし、家路についたのでした。二つに分けた買い物袋の、重い方を持つと言ってきかない母をなだめ、軽い方の袋を持たすのに苦労しながら。
May 3, 2013
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ひゃー、GW後半を前に東京の実家に戻って参りました〜。 今日はカレンダー通りに大学業務があったので、ちゃんと授業をやって、会議にも出て、それからの長旅。しかし、やはり連休の谷間だけに、高速道路は横浜・町田の辺りでちょっと渋滞したくらいで、あとは普通にすいすいと帰ってくることができました。その点は良かった! だけど、やっぱり仕事をしてからの長旅は疲れますな・・・。 でまた、東京が寒いんだ、これが。もっとも、今日、御殿場の辺りを走っていたときはもっと寒くて、10度を下回ってたもんね。これが5月の陽気ですかねえ? ま、それはさておき、今日から数日、東京からのお気楽日記となります。連休中はどこへ行っても混むので、特にどこへ行くあてもなし。せいぜいリラックスして、のんびり過ごそうと思います。皆様も、どうぞごゆるりとお過ごし下さいませ。
May 2, 2013
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今日はまた衝撃的なニュースが舞い込んでまいりまして・・・。 午後、研究室で雑務をこなしていると、トントンとノックをする音。どなたかと思ったら、知り合いで出版社勤務のMさん。しかも、見知らぬ人を一人お連れで。 で、事情を伺うと、この5月で担当が変わるので、新人さんの引き継ぎをしたいとのこと。 あらま。そうなの? 何せ長年、学科の紀要の出版や大学出版会の出版物の関係でお世話になってきたMさんだけに、気ごころも知れ、ツーカーの関係で物を頼める間柄だっただけに、担当が変わるとはちょっと惜しいですな。 で、じゃあ、今後はどういう仕事をされるの? と尋ねると、「今、仕事を探しているところです」と。 え! 「担当が変わる」って、そういう意味?! うそ~っ! マジすか?? いやあ・・・。出版不況と聞いてはいたけど、そこまでとは・・・。 うーん。何とも慰めようがない・・・。 で、これからどうするの? と尋ねると、とりあえずは勝手知ったる出版業界で仕事を探します、とのこと。しかし、とにかく先行きが厳しいことは確か。付き合いが長く、知人というより友人のMさんの身の上のことだけに、私としても何とか助けてあげたいけれど、人一人の就職を世話するほどの力が私にあるわけでもなし。はて、どうしたものか・・・。 いやあ・・・、いささかショックでした。 普段、大学での仕事に不満の多い私ではありますが、安定した仕事があるってことは、実はとんでもなく有難いことなんだなということが、身にしみて分かったのでございます。Mさん、頑張れ!
May 1, 2013
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