ーーー 記事 ーーー
【ドナルド・キーンの東京下町日記】 憲法9条行く末憂う
2014年1月5日
歌手の沢田研二が私のためにバラード曲を作詞してくれた。突然、届いたCDに収められた『Uncle Donald』(ドナルドおじさん)。音楽好きの私だが歌謡曲には疎く、恥ずかしながら沢田を見たこともなければ、名前も知らなかった。「誰もが知ってる大スター」と聞いて驚いた次第だ。思わぬプレゼントに感謝しながら曲に耳を傾けた。
Don’t cry Donald 僕たちに失望しても
Uncle Donald この国をあなたは愛し選んだ
忘れてならない 何年たっても「静かな民」は希望の灯
私の日本への愛、日本人への尊敬の念は何一つ変わっていない。ただ、確かに失望していることはある。
沢田は還暦を迎えた六年前、平和主義をうたう憲法九条の行く末を憂えて、
バラード曲『我が窮状』を発表した。
私も同じ思いだ。
第二次世界大戦後、日本人は一人も戦死していない。
素晴らしいことである。
そんな憲法を変えようとする空気に、私が息苦しくなるのは戦争体験があるからだろう。
新年に、まずは世界の宝といえる日本国憲法をあらためて考えたい。
ちょっと待ってください、キーンさん(笑)
第二次世界大戦後の日本に、一人も戦死者が出ていない
それは事実だが
それが憲法第九条のおかげだとは、なんとも(笑)
貴方も、大戦中は米軍の通訳士官
これは、武士で言えば、刀が生業では無い
秘書官とも言うべき「祐筆」の様な存在だったとは言え(笑)
一応は米軍軍人の端くれだったのだから(笑)
私は二度、死んでもおかしくない体験をした。一度目は沖縄に向かう洋上。早朝、輸送船の甲板に出た。見上げると青空にポツンと黒い点。それがどんどんと大きくなった。「カミカゼだ」と気付くも体が動かない。船団の中で一番大きな輸送船にいる私に向かって急降下-。ところが、伴走していた艦船のマストに当たり、手前の水中に突っ込んだ。操縦士のわずかな計算違いに助けられたのだ。
もう一度は沖縄に上陸してからだった。「捕虜になったら殺される」と日本兵から脅されていた市民は洞穴に隠れることがよくあった。私は投降を何度も呼び掛けてから洞穴に入った。すると機関銃を構えた日本兵。私は腰を抜かさんばかりに驚いて飛んで逃げた。日本兵が引き金を引かなかった理由は分からない。ともかく命拾いした。
私は海軍通訳士官だった。最前線で撃ち合ってはいない。それでも死の淵(ふち)を見た。ましてや、物量で圧倒された日本兵や爆撃を受けた市民の恐怖たるや想像を絶する。戦争は狂気だ。終戦に日本人のほとんどは胸をなで下ろし「戦争はこりごり」と思っていた。
私ははっきりと覚えている。日本人は憲法九条を大歓迎して受け入れた。
知り合いで憲法起草に関わったベアテ・シロタ・ゴードンもこう証言していた。
「人権部門担当の私は、男女平等の概念を盛り込もうとして抵抗を受けた。
でも九条については異論を聞かなかった」
戦争には開戦理由があっても、終わって十年もすれば何のためだったか分からなくなることが多い。最近もイラク戦争の大義名分だった大量破壊兵器は見つからず、うやむやになった。そもそも国家による暴力の軍事行動は国際問題を複雑化し、解決をより難しくする。
昨年は、言論の自由を制限する特定秘密保護法が成立した。
尖閣諸島や竹島をめぐり近隣諸国との関係が緊張した。
年末には安倍晋三首相の靖国神社参拝に米国からも異例の「失望」が表明された。
今年は一転して、私が沢田に「心配ご無用」と一句返せる一年にしたい。
(日本文学研究者)
ーーー 私の意見 ーーー
ドナルド・キーンは、日本文学研究者として有名である
しかし、文学研究者としては業績があっても
この単純で幼稚な政治に対する意見を読むと
失礼ながら、
とても尊敬するわけには行かない
私ははっきりと覚えている。日本人は憲法九条を大歓迎して受け入れた。
知り合いで憲法起草に関わったベアテ・シロタ・ゴードンもこう証言していた。
「人権部門担当の私は、男女平等の概念を盛り込もうとして抵抗を受けた。
でも九条については異論を聞かなかった」
そりゃあ、そうだろう
日本は、過酷が世界体制を戦って
何百万人もの死者を出し
日本中、焼け野原になり
社会も壊滅状態にまでなった
それに、戦勝国の米国の植民地になりきっていて
GHQとマッカーサーの威光には、誰も逆らえなかった
自力で軍隊を持たなくても
親分の米国様が日本を守ってくれることになった
そんな状況では
米国が作ってくれた「軍隊を持たない 戦争もしない(でいい)」
と言う憲法の反対するはずが無い
ただし、もう日本は独立国である
米国が日本をいつまでもどこまでも
中国に逆らってまで守ってくれると言う保証は無くなった
国際情勢・東アジアの情勢も一八〇度変わった
戦後、すでに七〇年を過ぎている
文学者って、やはり、夢を喰う漠だ(笑)
昨年は、言論の自由を制限する特定秘密保護法が成立した。
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