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今日のディスクとは全く関係ない話だが、7月27日に渋谷JZ Bratでエリック・アレキサンダーのライブを見てきた。グラント・スチュワートとの2テナーで、メイバーンにファーンズワースというお馴染みの美味しい面々だった。早速ブログにレポートを書いて、イケメン好きのお姉さん他多数のファンの皆様を羨ましがらせてみたかったのだが、翌日になってみたらライブの熱狂がすっかり冷めてしまった。ライブの後に職場の同僚の送別会に出席し(召還された上で拉致された)、下手なカラオケを聞かされたのが良くなかったらしい。(;_;)話を今日のディスクに戻そう。猫麻呂ブログがイチオシするB級トランペッター、トミー・タレンタインの唯一のリーダー作だ。これはさぞかし凄い作品だろう、と思ったら大間違い。駄作とは言わないまでもチョイダサ作くらいの位置付なのである。トミー&スタンリーのタレンタイン兄弟にホレス・パーランが参加しているのだから、パーランのBN作品のようなウマウマな作品に仕上がってしかるべきなのだが、これがプロデューサーの力量の差なのか、似て非なる雰囲気だ。今回のタイム盤の特徴を一言で表現すれば、「ドタバタ」なのである。選曲が「ドタバタ」系が多い(例えば"Web City")のも理由のひとつだが、やはり下手人はマックス・ローチではないかと睨んでいる。そもそも、今回の作品のフロント3人(トミー、スタンリー、ジュリアン・プリースター)はローチのレギュラーバンドのメンバーだからといって、子分達のセッションに何も親分が出てくる必要はないのだが、ライバルのアート・ブレイキーが子分達の面倒見の良さで評判を上げているもんだから、仕方なくお出まししたのかもしれない。そんな下世話な推測はどうでも良いが、理性的ドラミングのマックス・ローチ大先生と土臭さが売りのホレス・パーランが一緒に演奏して上手く行くはずがない。同じ自民党の代議士だからと言って桝添要一と大仁田厚がコンビを組んで漫才をやっても噛み合わないようなものだ。(例が悪すぎたかも・・・。)パーランのBN盤のような雰囲気は期待できないが、ローチ・クインテットの演奏だと思えば楽しく聴けるというものだ。それに、トミーの演奏に注目して聴いてみると、よく言うとダイナミック(悪く言うと「大味」)な演奏が炸裂しているのである。テンポの早い曲では指がもつれまくっているのだが、そういう点も見方を変えれば味わいとなってくる。なんとなく無理やり褒めているような気もするが、どうせ猫麻呂ブログで扱っているディスクはB級が大半なんだから、そんなに美味しいディスクがB級界でゴロゴロと転がっているはずはないのである。どこか問題はあるが、ちょっと目をつぶればA級に負けない美味しさがあるからB級なのだ。そう考えれば、本作品はB級ド真ん中で勝負する潔い作品なのかもしれない。気が付いてみれば、前回同様にあまり作品を褒めてないなァ・・・。なお、この作品、出来れば大音量で聴いて欲しい。たどたどしさも含め、楽器の生々しさや音楽のリアルさが伝わってくるはずだ。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Tommy Turrentine (Time)
2007年07月28日
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クラリネットという楽器は、何故かモダンジャズではあまり使われない。この現象、どんな背景があるんでしょうネェ・・・。猫麻呂仮説として2通り考えてみました。猫麻呂仮説その1は、ジャズ・クラリネットといえばスイング王ベニー・グッドマン、モダンジャズ・クラリネットといえばデフランコというのが固定観念になってしまったのが問題だという説。クラリネット奏者人口はサックス奏者人口と比較して少ないはずはなく、テナーサックス界でのハンク・モブレーやデクスター・ゴードン、スタン・ゲッツのような個性的なプレイヤーがクラリネット界でも次々と出て来ても良さそうなのだが、不思議と出てこない。結局のところ、「ベニー・グッドマンのように吹いてくれ」という客の要望に応えることが、クラリネット奏者として生きていくためには必要条件だったからなのではないか・・・、と某国のクラリネット業界を横目で見てると思えてくるのである。グッドマンというあまりにもポピュラーな存在が、ある意味でジャズ界の健全な成長を阻害してしまったということなのだろうか。猫麻呂仮説その2は、クラリネットという楽器がお上品な音楽に向いているのではないか、という説。クラリネットの音量が小さいから・・・という話をよく聞くが、決してそんなことはない。昔のシドニー・ベシェとかエドモンド・ホールなんていうのは、トランペットより音量のデカい録音が山のようにある。しかし、クラシックで使われるクラリネットの音は、やっぱり小さい。クラシック的な音色を出している限りでは、クラリネットは室内楽的な楽器なのだろう。アウトドアでビヒャーとやる楽器としては本来は不向きであり、間違ってもイリノイ・ジャケーやロックジョー・デイビスにバトルを挑むことなどありえない楽器なのだ。だからクラリネットの得意分野としては小洒落たスイングジャズがメインになるのも解らなくはない。(個人的には現代音楽に最も向いている楽器がクラリネットとフルートだと思うのだが・・・。)前書きが長くなってしまったが、今回の作品はあれこれコメントしても仕方ない作品なのだ。古臭い表現だが「ゴキゲン」で「ハッピー」な音楽という以外に言うことがない。そのくせ小洒落ていて、デフランコとオスピーという名人の対決という割りにはすんなり聴けてしまう。何ともケチのつけようのない作品なのだ。ただし、デフランコがソニー・クラークやケニー・ドリューと録音した他のヴァーヴ盤と比較すると「モダニティの追究」という求道的なところがなく、今ひとつ重みに欠けるというか、聴いたあとで満腹感がない作品だと思う。Buddy DeFranco and the Oscar Peterson Quartet (Verve) 1. Sweet And Lovely 2. Fascinating Rhythm 3. Love For Sale 4. Easy To Love 5. Pick Yourself Up 6. They Can't Take That Away From Me 7. Lullaby In RhythmBuddy DeFranco (cl), Oscar Peterson (p)Ray Brown (b), Herb Ellis(g), Louis Bellson (ds)Los Angeles, October 29, 1954
2007年07月22日
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allmusicの評者は大胆な評価をすることがある。例えば、当作品に対する評価だが、allmusicでは満点の5.0を与えている。この評価を見て楽しそうな作品だろうと期待して買ってしまうと、これがトンだドクロマーク付き作品だったりする。だから、猫麻呂ブログでは、使用上の注意を最初に表示した上でヨイショするという方法をとり、多くの消費者が当作品を安全に楽しめるように心がけたいと思う。<使用上の注意>下記の方は当作品を聴く前に医師とご相談ください。 ・フリージャズにアレルギーのある方 ・おセンチなジャズが好きな方 ・ジャズをマッタリと聴きたい方 ・自動車等を運転中の方(または仕事中の方) ・彼女とのデートのBGMに使いたい方さて、本題に入りましょう。この作品はコニッツともう一人のジャズマンとの二重奏が中心となっているが、この楽器構成が問題となる。サックスとピアノ、サックスとドラム、サックスとベースまでは特に違和感なく聴けるが、アルトサックスとテナーサックス(無伴奏)やサックスとバイオリン(無伴奏)というのは、演るのも聴くのも難行苦行なのである。曲のどこを演っているのか、何を演っているのか、そもそも何の曲だったのかすら、注意して聴いていないとロストしてしまう。だから、この作品を聴くときは、頭の中では常に現在位置を確認しながら、眉間に皺を寄せてスピーカーを睨みつけながら聴かねばならない(?)のである。だから、クルマの運転中や仕事をしながらBGMとして聴いても面白くないのである。ましてや彼女を口説き落とそうなどというシチュエーションでは禁忌なのである。(中には奇特な趣味の女性もいるかもしれないが・・・。)とにかく、この作品の面白さは「緊張感」という言葉に尽きる。ロストしないように緊張して聴かねばならない、という意味もあるが、コニッツと共演者の演奏自体の緊張感が醍醐味なのである。ハモったり絡んだりというお決まりの手法は一切なく、相手のフレーズと間合いを計りながら反応していく様子は感動的である。ただし、あまりにも辛口な方法なので、1回聴くと聴き疲れしてしまい、半年は聴きたくなくなるのである。当作品の隠れた面白さは、過去の名演奏へのオマージュである。"Struttin' with Some Barbeque"での最終コーラスでのユニゾンは、ルイ・アームストロングの有名なアドリブフレーズそのまんまだし、"Tickele Toe"の最終コーラスはレスター・ヤングの有名なアドリブフレーズそのまんまなのである。これらの使い古されたフレーズが実験音楽の中で違和感無くアバンギャルドしている点が面白い。ルイもレスターも当時はアバンギャルドな音楽だった訳で、その前衛的な姿勢は時代を超えて普遍である・・・とでも言いたかったのだろうか。この作品、面白い演奏の宝箱状態なのだが、猫麻呂の選ぶベストとしては、レイ・ナンスのバイオリンとのデュオを挙げたい。デューク・エリントン楽団の名物コルネット奏者として、ドン・チェリーとの間で「ウマ下手系ブラス奏者」の王座を争うナンスであったが、実は前衛バイオリン界の旗手としても活躍していたのだ。エリントンがオーケストラでたまに使うバイオリンは、かなり危険な匂いのするものが多いが、ナンス氏芸風を慮ってのことだったのだろう。コニッツとのデュオでは、恐らくは一定のコード進行の存在しないフリー・インプロビゼーションだと思うが、ここでのナンスのインチキ度と色気が何とも怪しくて良いのだ。よくもまぁ、こんな面白いオッサンを共演者に見つけてきたもんだ。(拍手)猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Lee Konitz / Duets (Milestone)
2007年07月15日
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オジサンになって味わいが出てくるホーン奏者は多いが、テクニック的に上手くなる人というのは少ないのではないか、と思う。そんな中で、ジャッキー・マクリーンは明らかに上手くなっているような気がする。おクスリを止めただけなのでは・・・という実も蓋も無い話をしてはいけない。中年ホーン奏者としてはマクリーンにあやかって上手くなりたいのである。マクリーン様、よろしくお願いしますよん!この時代(1966年)マクリーンがどのような音楽活動をしていたのか詳しくは知らないが、BNでの佳作"Action"(1964)や"Right Now!"(1964)から"New and Old Gospel"(1967)までの間、スタジオ録音の作品がポッカリと抜けていて(単にBNが未発表にしていただけなのだが)、その間の空白を埋める貴重な音源だったのがライブ録音の当作品なのである。スタジオ録音とライブ録音の違いが大きいとは思うが、当作品のマクリーンの良さは「吹っ切れ感」なのである。「迷いがない」とも言えるだろう。"Tune Up"や"I Remember You"という従来のアプローチと"Jackie's Tune"というコルトレーンのようなアプローチが、何の違和感もなく同居していている。しかも、"Let Freedom Ring"や"Destination Out"のような背伸びした音楽(これはこれで面白い)と違い、等身大のマクリーンなのである。ライブで見たら、盛り上がること間違いなしの迫力満点パフォーマンスだったに違いない。ビリー・ヒギンスを始めとするリズム隊の盛り上がり方は気持ち良いのだ。この作品、如何せん録音が悪すぎる。これで録音が良ければ五つ星な内容なだけに、惜しい。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Jackie Mclean / Tune Up (SteepleChace)
2007年07月07日
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バリトン・サックスというだけで嬉しくなってしまうジャズファンは多い。ハードバップではペッパー・アダムスを筆頭にサヒブ・シハブとセシル・ペインの名前が挙がって来そうだが、バリサクのリーダー作というのは案外少ない。そんな中で本作品は、貴重なバリサク・リーダー作であるだけでなく、ワンホーン作品という点でもありがたい作品なのである。正確に言うと、A面がワンホーン作品でB面がドーハム入りのクインテット作品となる。A面のワンホーン作品は"This Time the Dream's on Me"から始まるが、コッテリした味付けを期待していただけに、爽やかな演奏にまず驚かされる。デューク・ジョーダン、トミー・ポッター、アート・テイラーという薄味系のリズム隊のおかげかもしれない。2曲目の"How Deep Is The Ocean"は、バリサクならではの落ち着いた語り口でマッタリと聞かせる。3曲目はなぜかランディ・ウェストンの曲で"Chessman's Delight"。この曲はB面のクインテットで演奏した方が良さそうな曲で、バリサクでは今ひとつキレが悪い。ラテン調の4曲目"Arnetta"もやはりバリサクでは辛いようだ。B面はドーハムの大活躍により、素晴らしいハードバップ作品となっている。流石はハードバップの当たり年1956年録音の作品だと唸らせるものがある。1曲目の"Saucer Eyes"は再びランディ・ウェストンの曲だが、この曲がドーハム・ワールドにピッタリの曲なのである。ペインもドーハムもリラックスした雰囲気でのびのびと吹いている。ジョーダンのピアノソロもコロコロと転がるようで、ここまでは幸せなムードに溢れている。しかし、2曲目"Man of Moods"はマイナーのアップテンポ曲。この手の曲が大得意のドーハムは容赦なく必殺技をキメまくり、ハードバップまっしぐらな世界に突入する。クールだったペインの音が徐々に暑苦しくなる様子がよく分かる。盛り上がってきたところで、ブルースナンバー投入となる。明らかにペインのノリが良くなってきた。最後の曲はバップの聖典"Groovin' High"。ペインもドーハムもバップ魂に火がついたらしく、燃焼度の高い演奏をぶちかましてくれる。残念なことに、こんな気持ちのよいディスクが、2007年6月現在で廃盤となったままになっている。国内盤LPではよく見かけるが、CDでの再発を期待したい。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Cecil Payne / Patterns of Jazz (Signal→Savoy)
2007年07月01日
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