2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
全5件 (5件中 1-5件目)
1

大晦日の夕方からいそいそとブログの書き納めというのは、何とも熱心というか、更新を怠けたツケがたまったというか・・・。まぁ、更新頻度の問題はあるもののの、今年1年何とかブログを続けて来たというのは、自分で言うのも何だけど「偉いなー」と思うのである。しかし、この1年間で、何の為にブログを書いているのかという理由が変わってしまったような気もする。かつては、もっと素直に感動したことを書いていたはずなのだが、このところ無理やりコメントを書いているようなことも少なくない。ブログを続けるにあたって、書く必要性がなければ「書かない」という選択があってもいいはずだ・・・と反省している(大晦日につき反省モード作動中)が、とにかく続けることには大きな意義がある、と思う。(そうに違いない!と自分に言い聞かせている。)まぁ、所詮は過疎ブログなので、別に社会に迷惑をかける心配もないし、来年も気楽に行きましょうか・・・。それはともかく・・・、ブルー・ミッチェルのステップ・ライトリーが年末の猫麻呂的大ブレイクなのだ。きっかけは、来年以降のバンドねた探しで"Step Lightly"なんて面白そうじゃん!と思い当たったことだった。普通ならミッチェルの有名な"The Things To Do (BLP-4178)"のテイクを引っ張ってくるのだが、猫麻呂がCD置き場から掘り出してきたのは今日の作品の方だったのだ。知る人ぞ知るミッチェルの「BNお蔵入り作品」なのだが、この作品が何とも味わい深い。いわば"The Things To Do"のプロトタイプのような作品なのだが、最も大きく異なるのは、"Step Lightly"ではスタンダードの"Sweet and Lovely"や"Cry Me A River"を演奏している中途半端さが残っている点だろう。しかし、この2曲が実は凄いのだ。こういった「臭い」曲は、サックスやトロンボーンなら何てことなく吹けるだろうが、トランペットのような線が細い楽器では結構難しいのである。倍テンしてアウトしてみたり、ミュート使ってカッコつけたりしないと、何ともバツが悪いというか、間が抜けた演奏になってしまう。そんな難曲にもかかわらず、ブルー・ミッチェル先生はオープン・ホーンでさらりと吹いてしまう。"Sweet and Lovely"で一番困るサビの4小節も、あっさりと(かなりいい加減に)かわしてしまった。普通なら、このような演奏をしたくても恥ずかしくてできないのだが、ミッチェルが何事もなかったように吹いてしまっても、誰にも文句が言えない点が凄いのだ。まさに清貧のブルー・ミッチェル師のなせる荒業なのである。この作品の魅力はこれだけではない。ジョー・ヘンダーソンの提供した2曲が素晴らしいのだ。まずは1曲目の"Mamacita"だが、ケニー・ドーハムのトランペット・トッカータにも収録されている。ドーハムもミッチェルも清貧系トランペットではあるが、ドーハムにはモノクロ系なりに色気がある。ミッチェルは無色無臭かつ生真面目で頑固一徹さがウリだ。ラテンビートだったら普通は遊び心のひとつもあるだろうに、ミッチェル師ときたら豪速球でストレート勝負・・・というのが面白いのである。もう1曲は、タイトル曲の"Step Lightly"。これも清貧のミッチェル師でなければやりたい放題になりそうな面白い曲なのだが、熱く燃えながらも抑制の効いたいい演奏。清貧ゆえのクールに萌えてしまうのだ。こんなに楽しめる作品なのに、BNでは17年間も未発表のままお蔵入りさせていたらしい。カスクーナ氏曰く、アルトのレオ・ライトの音程が悪かったかららしい。東芝EMI盤の日本語解説の上田氏によると、アンサンブルの平凡さと曲によっては演奏の出来が悪いからだそうだ。猫麻呂の推測では、ひとつにはレオ・ライトの音程説(カスクーナと同じ)だと思うが、もうひとつはコンセプトの中途半端さではないかと思う。本当はジョー・ヘンダーソンのオリジナルで全曲録音しても良かったのだろうが、それではドーハム路線と一緒になってしまうことのジレンマがあったのではないだろうか。それで、約1年後にコンセプトを固めて"The Things To Do"を録音したのではないかと・・・。(あくまでも推測ですが・・・。)お蔵入りとなったいわくといい、"The Things To Do"の陰に隠れて目立たない点といい、マニアとしては萌える作品なのだ。最近はこのCDもすっかり入手が難しくなってしまったが、そろそろRVGで出して貰いたいものだ。ただし、清貧のミッチェル師を味わうには、24bitRVGのぶ厚いサウンドよりも、東芝EMI盤の薄っぺらなサウンドの方が、雰囲気があって良いのではないか・・・と思う。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Blue Mitchell / Step Lightly (BlueNote)
2007年12月31日
コメント(0)

リチャード・ワイアンズのリーダー作は、どれも選曲が良い。誰でも知ってるような有名な曲ではなく、「今の曲、何て名前だっけ?」と思うような微妙なところを狙ってくるのが嬉しい。しかも、ジャズファンの琴線に触れるような美しいメロディーの曲だったりする。日本のジャズファンの好みを意識したような選曲とも言えるだろう。逆に、アメリカでは、こういった作品は売れないんじゃないかなー、と思う。しかし、どんなに選曲が良くても、ワイアンズのリーダー作は、これまでどうも触手が伸びなかった。ジャケットのワイアンズの写真が良くないのだ。ピアニストというよりも元刑事とかヤ○ザという風貌なので、怖くて買えないのである。ヴィーナスのようなエロジャケにしたら、絶対に売り上げが伸びるタイプだと思うのだが・・・。(しかし、ワイアンズのヴィーナス盤は何故か本人が写ったジャケ写だったりするのが不思議。)その点、このDIW盤はジャケがカラー写真でなかったのが幸いしている。これなら顔の怖さは半減するだろう。しかも、ワイアンズの顔は正面を向いていないから、購入者はワイアンズに睨まれずに済む。これなら気の弱いジャズファンでも安心してワイアンズのCDを購入することが出来るだろう。さすがは日本のディスクユニオンだけあって、消費者心理を研究してますなー。早い話が、このCDは実はジャケ買いでもあったのだ。このCDのジャケ写が「おいで、おいで!」をしていたのである。内容は、予想通りの「大人ジャズ」。派手さはないが、ベテランらしくしっとりと聴かせる。ワイアンズの「弾き過ぎない」ところがいいのだ。センスが良いのは選曲だけでなく、演奏自体もセンスの良さが出ているようだ。全てが中庸なのは「凡庸」ではなく、最大の「特長」となるのだ。今日は一日ずっとこのCDをかけっ放しにしてしまったが、録音の良さもあって心地よく聴き続けられた。こういった作品が「隠れた名盤」なんじゃないかな・・・。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Richard Wyands / The Arrival (DIW)
2007年12月23日
コメント(0)

猫麻呂の界隈では、とある理由があって、チャーリー・ラウズが大ウケなのである。界隈では「日本ラウズ協会」という地下組織を結成し、「日本ラウズ化計画」を企んでいるのだが、あまりに壮大かつ下らない計画であるため、未だ実現の目処が立たない。与太話はともかく、「日本ラウズ協会」が、"Bossa Nova Bacchanal"や"Yeah!"と並ぶラウズ名義の名盤として推奨するのが今回の作品である。作品を紹介する前に、ラウズを楽しむ秘訣をひとつ。----ラウズを聴くときには、愛情をもって聴いてあげましょう。-----ラウズの基本はバップだが、○○派という分類が難しい人だと思う。強いて言えば、「(ホーキンス度)÷(レスター度)>1.5」 な人達と分類できなくはないが、猫麻呂は新たな基準を発見した。それは「忍者度」である。「忍者系テナー」というのは、普段はマッタリと吹くそぶりを見せながら、勝負どころでは猛スピードの忍足で突然切りつけるというのが特徴である。また、パーカー~ロリンズ~コルトレーンという正統派・王道派とは一線を画し、ジャズの裏街道まっしぐらな点も特徴である。この「忍者系テナー」のカテゴリーには、ラウズの他にはラッキー・トンプソンとエディー・ロックジョー・デイヴィスといった、いかにも猫麻呂が喜びそうな面々が並ぶのである。こんな感じで、どんな理由でもこじつけでも良いので、「ラウズは素晴らしい!」と思い込んで聴くのが「愛のあるラウズ鑑賞法」なのだ。今回の作品の聴きどころは、ヒュー・ローソンのピアノである・・・なんて話を書くと、長い前置きは何だったんだ!とコケそうになるのだが、そこがまたラウズっぽくて良いのだ。ヒュー・ローソンのピアノの音が輝いているというか、歯切れがよくタイトな演奏とマッチした音で心地よく聴ける。ピアノのサクサク感とラウズのもっさり感の何とも言えない組み合わせが面白い。リーダー作でも脇役に回ってしまうラウズのB級度に、ラウズファンは萌え萌えなのだ。この作品、曲が良いのも大きなポイントとなっている。ラウズとローソンのオリジナルが各2曲入っているが、これがイイ曲なのだ。シャーリー・スコットの"Royal Love"という曲も美味しい曲。サド・ジョーンズの"A Child is Born"はややイマイチ感があるが、究極は"Well, You Needn't"でのラウズの得意げなソロだ。やっぱりラウズはコレが一番!最後にM&I盤にお小言をひとつ。オリジナル・ライナーノートがどこにもないのは大いに不満である。「ストーリー・ヴィル・レーベルの魅力」という対談にページを割いているが、一話完結になっておらず、同時発売の他CDとの連載形式というのも消費者をバカにしている。もちろん、内容的には大して面白くもないものだったので、続きを読みたいとは思わなかったが・・・。それ以上に、オリジナル・ライナーはユーゼフ・ラティーフが書いているそうではないか。ラティーフの語るラウズ論なんて書かれているのであれば、そちらを是非読みたい。何故にM&I盤はそんな大切なオリジナル・ライナーを無視したのだろう。日本語訳のコストがもったいないのなら原文掲載だけでもいい。上不さんならファンが何を求めているかを知っていると思ったのに、非常に残念だ。※(左記コメントについては訂正があります。下記の追記をご参照ください。)ついでに書くと、ジャケットデザインも良くない。ストーリーヴィルは絶対に輸入盤で買うべきである、と今回ばかりは断言させてもらう。追記(2008年2月13日)上記記事に対し、上不さんよりコメントを頂きました。M&IのSTORYVILLE再発シリーズには上不さんは一切関与しておらず、上記記事は私の勘違いでした。上不さんにお詫び申し上げるとともに、ここに訂正させていただきます。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Charlie Rouse / Moment's Notice (Storyville)M&I盤のジャケ写は下の写真の通り。木目の上にLPジャケットを飾ったのだろうか。左側が陰になっているため、ジャケットが良く見えない。何等かの意図があるのだろうが、オリジナルのジャケデザインを尊重すべきではないだろうか。
2007年12月15日
コメント(4)

ジャズを聴きはじめて二十数年になるが、最近になってようやく欧州ジャズにたどり着いたような気がする。正直言って、今でも欧州ジャズは好きではない。アメリカの真っ黒なジャズの方が好きだ。でも、不思議なことに、気が付くと、聴いているディスクは欧州モノが多かったりする。聴き疲れせず、耳に自然に入ってくる感じがするからだろうか。それとも、どことなく漂う「どんより感」が日本人の感性に訴えるものがあるのだろうか。それとも、猫麻呂もそんなお年頃になったということ???ドン・レンデル-イアン・カー・クインテットは、マイルス・デイヴィスとの比較で語られることが多いらしい。CDのライナーや各種ブログを見ると、必ずマイルスの名前が出てくる。確かにマイルスを意識しているようなところはあるが、要はマイルス・バンドのモード・アプローチを参考にしているだけのことではないか、と思う。イアン・カーの奏法で一部マイルスを意識した(=パクッた)部分はあるものの、猫麻呂的にはマイルス反応ネガティブなのである。むしろ、レンデル=カー・クインテットの魅力は「疾走する寂寥感」である。レンデル=カー・クインテットから一番強く感じるのは「ものかなしさ」である。うまく表現できないが、今までそこにあったものが突然消滅した後に感じる寂しさ・・・とでも言ったらいいのだろうか。例えれば、サーカス小屋が取り壊された後の広い空間に佇んだ時に感じるような感覚・・・。そんな寂しさが、スタイリッシュな音楽に加工されて疾走しているように思えるのだ。アメリカンジャズでは、このような微妙な感覚や付けはほとんどない。もっと分かりやすい形でシンプルに表現されるか、何も加工されない「混沌」の状態か、である。そこがアメリカン・ジャズの魅力でもあるのだが。このCD、"Shade of Blue"と"Dusk Fire"の2枚組となっているが、後者の方が味付けが濃厚で面白い。後者にはマイケル・ガーリックが参加している点からも、後者の方が面白く聴けると思う。録音も良いので、最後まで気持ち良く聴くことができる。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Don Rendell - Ian Carr Quintet / Shades of Blues & Dusk Fire (BGO Records)sai
2007年12月09日
コメント(0)

アート・ファーマーの作品は、見つけ次第取りあえずゲットすることにしているが、それにしても今回の作品は「秘境」とでも言うべき作品かもしれない。とにかく録音状態が悪すぎるし、"Scepter"なんていう怪しげなレーベルが出ていたというのも運が悪かった。そんな不幸な作品でもCD化してくれる人がいるのが嬉しいではないか。この作品、内容的にはArgoの"Perception"のような渋さと深みのある好演なのである。まず、参加しているメンバーが良い。ピアノにトミー・フラナガン、ベースにスティーヴ・スワロウとロン・カーター、アルトサックスには、チャールズ・マクファーソンという意外な組み合わせ。マクファーソンを除けば、メンツだけでサウンドが想像できそうな感じがするが、まさにその通り。マクファーソンも渋い演奏に徹しており、ゴルソンとのジャズテットなんかよりも数段面白い「燻し銀」の演奏が堪能できる。更に、この作品に魅力を加えているのが曲の良さだろう。トム・マッキントシュ作品の"Happy Feet"、"Ally"、"Minuet in G"はどれも絶品。ランディ・ウェストンの"Saucer Eyes"もファーマーにはピッタリの曲風。その他、"Hyacinth"や"All about Art""People"という曲も、何となくファーマーのために書かれた曲のように思えるほど、選曲が良い。聴けば聴くほど味わい深くなるではないか!惜しむらくは、録音の悪さである。(録音が良ければ猫麻呂ポイント4.5としたいところ。)Gambitの復刻CDでは、上記セッションにマンデル・ロウ・セプテットのポギ・ベス・セッションをカップリングしている。こちらのセッションにもファーマーが参加しているので、無理やりくっつけてみたのだろうが、これが嬉しいボーナス盤となっている。普通に考えたら、ファーマーにベン・ウェブスター、トニー・スコットなんて組み合わせはありえないが、こんな不可思議なセッションが実存したのが可笑しい。ベン・ウェブの異常なまでの存在感に萌え萌えな超オタクセッションと言ってよいだろう。猫麻呂ポイント:★★★☆(3.5)The Many Faces of Art Farmer (Scepter) 1. Happy Feet 2. Hyacinth 3. Ally 4. All About Art 5. People 6. Saucer EyesArt Farmer (flh), Charles McPherson (as), Tommy Flanagan (p)Steve Swallow (b on 1,3,5,6), Ron Carter (b on 2,4,7)Bobby Thomas (ds)New York, 1964Bonus tracks;Mundell Lowe Septet / Pogy & Bess (Camden) 7. Summertime 8. Bess, You Is My Woman Now 9. I Loves You, Porgy10. I Got Plenty O' Nuttin'11. Oh Bess, Oh Where's My Bess?12. Red Headed Woman13. My Man's Gone Now14. It Takes a Long Pull to Get There15. It Ain't Necessarily So16. There's a Boat Dat's Leavin' Soon for New YorkArt Farmer (tp), Don Elliot(mellophone, vib), Tony Scott(cl,bs)Ben Webster (ts) , Mundell Lowe (g), George Duvivier (b)Osie Johnson (d)New York, July 16 &17, 1958ボーナストラックのオリジナルジャケはこんな感じらしい。
2007年12月01日
コメント(0)
全5件 (5件中 1-5件目)
1


