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最近巷で流行のMOONKS本「JAZZとびきり新定盤500」をゲットして目を通している。ほとんどが知らないディスクばかりで、ジャズ・ヲタ道の厳しさを実感しているというか、こんな道に迷い込んだら大変なことになるぞ・・・と自らを戒める毎日である。とはいえ、やはり気になるディスクが何枚か出てくるものだ。いけないと思いながらも、ネットで探してみると、見つからない(つまり入手困難/廃盤)ディスクが多いようだ。いつもお世話になっているVENTO AZULさんのショップではMOONKS本コーナーを用意し、信じられないほどの品揃えをしているものの、廃盤ではどうにもならない。MOONKSが自分の廃盤コレクションを自慢するために本を出したのではないか・・・という説が某掲示板にあったが、なんとなく分かるなァ。猫麻呂も廃盤CDゲット記念で自慢するためだけblogを書いているのだから(?)。この作品、MOONKS本で目をひいたのは「ハービー・ニコルスやエルモ・ホープを好きな人にはたまらないハズだ」(大河内氏)という一言だ。ニコルスとホープとアンドリュー・ヒルは猫麻呂の琴線に触れるピアニスト達であり、名前を聞くだけでニンマリしてしまう。そんな猫麻呂には最高のご馳走に思えるご託宣であった。それでMOONKS本のゲットリストNo.1はこのCDに決定したのだが、これが犬(HMV)でも尼(Amazon)、ウニヨンでも見つからない。ヤフオクでは3,000円で売りに出ていたが、聴いたこともないディスクに3,000円は出せなし・・・と困っていたところ、ダメ元で見てみた米国Amazon.comのマーケットプレイスで1枚見つけて即ゲットとなった。(この表現、出会い系のレポート記事みたいだな。)ディスクを聴いた第一印象は「トリスターノ・スクール」だ。1曲目の"My Melancholy Baby"は、トリスターノのアトランティック盤「鬼才トリスターノ」A面のトリオのようだ。もちろん、トリスターノのように多重録音&回転数操作という過激な作りこみはしていないようだが、ベースがブンブン、ドラムがドスドスやっている横で、我関せずと摩訶不思議なフレーズを繰り広げるラリー・ブルースのピアノには、あのトリスターノ大先生のお姿が後光のように浮かんで見えるのだ。これはオイシイ!"all about JAZZ"では、もっと鋭い分析(記事はここ)をしていた。このディスクで取り上げたスタンダード曲は、ウォーン・マーシュやリー・コニッツのレパートリーで、演奏はコニッツ風ということになるらしい。なるほど、そうかもしれないなー。別のサイトでは、サム・モスカの関連を指摘するレビューもあった。猫麻呂の第一印象もまんざら間違っていなかったらしい。MOONKS本の「ハービー・ニコルスやエルモ・ホープを好きな人にはたまらないハズだ」という大河内氏の予言は猫麻呂については見事に的中した訳だが、ニコルスやホープのスタイルが本作品に影響しているかどうか、というのはよく判らない。ニコルスのドライな感覚は、何となく似たようなものを感じたが、ホープについては猫麻呂には判らなかった。どう聴いても「トリスターノ派」だと思う。何はともあれ、MOONKS本のお陰でラリー・ブルースという追っかけ対象が増え、今日のCDは当面のヘビー・ローテーション入りとなったのは嬉しい限りだ。MOONKS本は、早速ご利益が表れたことから、霊験あらたかな宗教本として神棚に奉納しておくことにしよう。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Larry Bluth / Five Concerts and a Landscape (Zinnia)
2007年09月30日
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中古レコード店でエサ箱をつついていると、BGMで流れている音楽に聴き惚れてしまうことがある。大概は中古ディスクをかけているので、いわば「商品の宣伝」なのだが、このBGMが気になりだすと、もうエサ箱を漁っている場合ではない。カウンターへすり寄っては、どんなディスクなんだろうかと偵察するのである。しかも、こちらの思惑を店員に悟られないよう、隠密行動に出るのだ。何気にカウンターの前をウロウロしてみたり、遠目でチラチラと観察する。たまに店員と目が合ってしまうと、エサ箱に集中しているフリをするのである。こんなに面倒なことをしなければならない理由は特にないのだが、習性なのだから仕方がない。話が長くなってしまったが、中古店でかかっていた今日のCDを、その場でクレクレタコラしてしまったのだ。このディスク、カウンターにはジャケットが展示されていなかったため、隠密行動の甲斐なくディスクの関する一切の情報は得られなかったのだ。かくなる上は白兵戦で勝負、とカウンターで店員と直接談判するしかない。店員がカウンターの奥から取り出したジャケット(紙ジャケ)を見ても、文字が小さくて曲名やメンバーすら分からなかったのだが、「800円」という値段だけは分かった。その場でCD再生を止めてもらい、即ゲットしてしまったのである。ウチに帰ってからこのディスクは一体何者なのかをネットで調べてみたが、案外情報は少なかった。分かったのは、ハリー・ミラーというリーダーが南アフリカ出身のユダヤ人ベーシストで、ジャズ界とロック界を股にかけ英国音楽シーンで活躍していた人(故人)、ということだ。メンバーはオランダのICPオーケストラ系(ハン・ベニンク、Wolter Wierbos、Sean Bergin)と、英国音楽界からMarc Charigが参加していて、平たく言えば、「イギリスの尖がった音楽をやっている人がICPの明るく楽しいフリージャズに出会いました」ということなんだろうか・・・。フリー系のディスクについてレヴューを書くのは難しく、形而上学的意味不明なことを書くか、または印象を述べるしかない。このブログでこれ以上意味不明なことを書き連ねると、ますますブログの過疎化が進んでしまうので、ここは稚拙ながら印象だけ書いてみる。第一印象は、「理路整然としたフリー」であった。ラズウェル・ラッドのニューヨーク・アート・カルテットが持っていた知的な雰囲気が漂っている。しかし、ハリー・ミラーのこの作品は、知的に整理されているものの、インテリ風な感じではなく、明るく楽しい音楽になっているのが不思議なのである。中古レコード店でBGMのフリージャズを聴きながら、自然と気分がノリノリとなるなんて、想像するだけで可笑しいと思うが、実際にそうなってしまったのだ。また、作品からジャズへのマニアックな愛情がにじみ出ているところも好感度が高い。ヨーロッパフリーはジャズよりも現代音楽への愛情が強い作品も多い中で、この作品はICP系の一連作品と同様にジャズへの深い愛情がひしひしと感じられるのが嬉しい。それにしても、楽しい作品をゲットできて良かった。国内盤で是非出して欲しい作品である。猫麻呂ポイント:★★★★★(5.0)Harry Miller Quintet / down south (VARA JAZZ) 1. Down South 2. Ikaya 3. Deep Down Feeling 4. Schooldays 5. Opportunities 6. Flame Tree 7. MofoloHarry Miller(b), Marc Charig(cor, alphorn), Wolter Wierbos(tb), Sean Bergin(sax), Han Bennink(ds)Recorded on March 3, 1983, Holland
2007年09月23日
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リバーサイドやプレスティジのビクター国内盤にはとてもお世話になった。今や販売権はユニバーサルに移り、このブログでも度々褒めちぎってきたK2リマスター盤も店頭から徐々に消えつつある。ビクターへの感謝の意を込め紙ジャケK2盤を何枚か買い込んでみた。今回の作品はその中からの1枚である。ジュニア・マンスのピアノは、ホーン入りセッションでの伴奏として強烈な印象がある。特に、ロックジョー&グリフィンでの煽るようなリズムはマンスの貢献度が大であり、マンス不参加のロックジョー&グリフィンは今ひとつノリが悪いのである。そんなマンスのピアノトリオ作品だから、やっぱりアップテンポの"Playhouse"("Love for Sale"のコード進行)やブルースの"Mainstem", "Darling, Je Vous Aime Beaucoup"が面白い。オスピーやレッド・ガーランド、ウィントン・ケリーと同様の「イケイケ路線」でスイングしまくりなのである。ただし、オスピーのように華麗にスイングするのではなく、どことなく「土臭い」ところがマンスらしいところ。まさに"Soulful Piano"なのである。反面で、"Soulful"というのがマンスのイメージを悪い意味で固定化しているのかもしれない。"Soulful Piano"と聴くと、ベタなブルースやブギウギでコテコテにやってると思われがちだが、マンスはベタ路線とは一線を画している。むしろ、オスピーやウィントン・ケリーのように、スローブルースはあくまでもサラっと弾き、テンポの良い曲では小気味よくスイングするスタイルなのである。だけど、オスピーやウィントン・ケリーと違って、どこか垢抜けないところがマンスの魅力であり、B級好きにはたまらないのである。マンスの生演奏を二度見たことがある。一度はライオネル・ハンプトン・オールスターズ、もう一度は富士通コンコードの100ゴールドファンガーズでのステージだった。両方とも目立ちたがり屋が多いステージなので、マンスの印象はとても薄い。しかし、このCDを聴いていると、マンスの演奏はスルメみたいに噛めば噛むほど味が出てくると思う。ステージよりも録音された作品でオイシイ人なのかもしれない。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Junior Mance / The Soulful Piano of Junior Mance (Jazzland)
2007年09月16日
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巷では評判が良いこのCD、残念ならが猫麻呂の好みではなかった。まず最初に、この作品の魅力を挙げておこう。まずは録音の良さ。さすがはヴィーナス作品だけあって、音が艶っぽくて低域もグーンと伸びる。我が家のオーディオも喜んでいるようだ。次に、キンドレッドという超マイナーな正統派テナーマン(?)を発掘し、日本で録音した点である。サックスのビブラートが好きなベンハー(ベン・ウェブスター派)には、録音の良さと相まって、垂唾の一枚なのだろう。また、選曲がジャズファンには胸キュンもので、美味しいスタンダードてんこ盛りなのである。しかも、今なら紙ジャケでのエロジャケもついて、たったの2千5百円。どーですか、お客さん!録音・選曲・ジャケデザイン・企画性のいずれについても最高の出来栄えであり、こんな優良作品にケチをつけようもんなら、即刻、特高警察に連れて行かれてしまうかもしれない。さんざん褒めちぎったので、そろそろ本音タイムと行こう。まず、キンドレッドのテナーの音が下品なのが気に入らないのである。音程を下からすり上げる奏法、これが下品極まりない、と思っている。ベン・ウェブスターもこの奏法を多用してるではないか・・・と反論されそうだが、ベン・ウェブの場合は音色が奥ゆかしいから許されるのである。ベン・ウェブはジョニー・ホッジスの奏法をテナーに取り入れてみた、ということらしいが、キンドレッドの場合は、ソニー・クリスの奏法をテナーに取り入れたかのような感じだ。個人的には好きではない。ベターっとした吹き方も気に入らない。ご存知の通り、猫麻呂はジーン・アモンズやロックジョー・デイヴィスをはじめ、ジミー・フォレストやアーネット・コブ、デクスター・ゴードンにソニー・ロリンズといったホーキンス系テナーマンが基本的には大好物である。好きなテナーマンに共通しているのは、コテコテなのにドライな点だ。小賢しいフレーズは吹かないどころか、"ブヒッ!"一発で決めてしまう大胆さが好きなのだ。ブルージーなイメージがあるが、実はこの界隈でベタベタなフレーズを一番使っているのがソニー・スティットとバディー・テイトなのである。だから、猫麻呂はこの2人はあまり好きではない。キンドレッドは、猫麻呂的には、キンドレッドもスティットやテイトと同じベタベタ系なのである。一部の評論家はキンドレッドをゲッツに似ていると思っているようだが、どこに耳を付けとるんじゃ、ボケッ!と言いたい。ちょっとラテン~ボサでやってるからといって、似ていると思うのはあまりに短絡的。ゲッツはクールネスの脇から漏れ出てくるエモーションのチラ見せがエロチックなのだ。キンドレッドのように「いきなりモロ見せ」とは正反対なのである。最後に、テナーマンとしての個性が薄いことも言っておこう。ホーキンス系テナーマンは、数小節聴いただけでも誰が吹いているか分かってしまうような個性的な音とフレーズを持っている。キンドレッドについては、あまり聴き込んでいないからかもしれないが、「誰かに似ている」ところはあっても、「ああ、キンドレッドだ!」という必殺技がない。つまり、顔が見えないのである。メンバーを総入れ替えした「笑点」の「大喜利」を見てもつまらないのと同じなのだ。さて、このままでは非国民として吊るし上げにあうかもしれないので、ヨイショをひとつ。録音と選曲の良さは最初に書いたが、John Di Martinoのピアノが痒いところに届く名伴奏ぶりが素晴らしい。キンドレッドと共に、徹底した「中庸」ぶりが、聴き手に心地良さ与えるとも言える。(でも、猫麻呂的には魂を揺さぶられないのだな・・・。)猫麻呂ポイント:★★★☆(3.5)Bob Kindred / Blue Moon (Venus) 1. Do Nothin' till You Hear From Me 2. Body And Soul 3. Moon And Sand 4. In A Sentimental Mood 5. Blue Moon 6. Time On My HandsBob Kindred(ts), John Di Martino(p), George Mraz(b), Ben Riley(ds)Feb. 26-27, 2004
2007年09月08日
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今日は、とある事情があって吉祥寺で時間潰しをした。ジャズ喫茶メグに行ったら、最近はジャズ喫茶をやめてしまったのか、ライブがあるからという理由でジャズを聞かせて貰えなかった。吉祥寺ではジャズ喫茶はいつの間に絶滅してしまったのだろう。さて、今日の本題。吉祥寺ウニヨンに立ち寄ったところ、ちょっと面白いアナログ盤を見つけた。内容は聴いたことがなかったが、以前からジャケット写真が気になっていた1枚だっただけに、アナログ盤でのゲットは嬉しい。まずはジャケ写をご覧あれ。 Jimmy Rowles / Let's Get Acquainted with Jazz (Tampa)写真が小さいので分かりにくいが、お姉さんの太ももが健康的で大変よろしいのである。左側のお兄さんのボケ方もにくい。とにかく、この盤はジャケ買い命なのだ。これまでジャケ買いで痛い目に多々あってきているが、これもジャズヲタの定めと諦めている。しかし、今回のジャケ買いはそこそこ当たりだった。凄い作品では全くないが、何とも微笑ましい内容で、 "ジャズマニアやってて良かったなぁ"としみじみ思える作品だった。こういうのがジャズマニアにとっての「小さな幸せ」だったりするのだ。
2007年09月04日
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100年以上前に製造された古臭い音を出すピアノにダールの唸り声という、相変わらずのマニアックな音作りには頭が下がる。マシュマロの看板ピアニスト3人の中ではダールが最もジャズ臭くて好きだ。ひょっとしてダールは日本にかつて存在した「ジャズ喫茶」というものを知っているのではないか・・・と思わせるような音作りなのである。ダールのジャズには「ジャズとは単なる音楽ではなく、文化そのものなのだ」という主張がある。うーん、こういう人とは新宿で朝までジャズ論議で一緒にグダグダになりたいものだ。(こういう人は実在します)今回の作品は「小気味良いテンポ」で「心地よくスイング」という作品ではない。異常なバカっ速さで突撃する"What Is This Thing Called Love"に、まったりしたテンポの"The Man I Love"、挑発するような"A Night in Tunisia"、スタンダードナンバーをあざ笑うかのような"When You Wish Upon A Star"等々。職場のジャズ仲間には不評だったこの作品、心穏やかに鑑賞したい人向けには作られていないのかもしれないが、猫麻呂的には結構気に入っているのだ。ダールの本質はブルースの"Boppish Rubbish Rabbit"や"Mitsuo After Midnight""Commin Home"に特徴的に現れている「ゴリゴリ感」なのだろう。音楽を決して「美しく」「流れるように」は演奏しない。モダン・アートとしての音楽は、常にある種の「違和感」を伴うものだ。21世紀のジャズは、本当は「小難しい」ことをしているのに、「違和感」なく聴けるよう巧妙に隠しているものが多い。しかし、ダールのジャズは、あえて「違和感」をチラ見せすることによって、モダンジャズが一般社会とは隔絶されたマニアのための(むしろジャズマンのための)音楽だったことを思い出させてくれるのである。この作品の趣旨が猫麻呂の妄想のとおりとは思わないが、こんな聴き方をすると楽しく聴けるのではないだろうか?(と職場のジャズ仲間に言いたい。)猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Carsten Dahl / Boppish Rubbish Rabbit (Marshmallow) 1. When You Wish Upon A Star 2. What Is This Thing Called Love 3. Bebopish Rubbish Rabbit 4. Someone To Watch Over Me 5. The Man I Love 6. A Night in Tunisia 7. Angel Eyes 8. Mitsuo After Midnight 9. You And Night And The Music10. Coming Home.Carsten Dahl(p), Lennart Ginman(b), Frands Rifbjerg(ds)Recorded in February, 2007
2007年09月01日
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