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2006.04.16
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カテゴリ: 気になる本
「ガセネッタ&シモネッタ」を読んでみると、米原さんはクセ球ばっかり投げるわけではなくて、
「反日感情解消法」というストレートなども投げているので、紹介します。
米原さんこそ外交官との感がしたので、労をいとわず、以下のとおり書き写した次第です。
(ちょっと古い本なので、韓国大統領が金大中さんとなっています。)


「反日感情解消法」

「ほとんど外務省の人たちでしたね。」
この答えで、たちまち疑問が解けた。外務省のお役人にも、個人的に魅力的な人が何人もいるのを、わたしは知っている。しかし、職務となると裃を着込んでしまう。個人的な顔を抹消し、四角四面な公式見解を繰り返すのが使命と思って懸命に努めているのだろう。

 しかしロシア人だけでなく、日本人にとっても、そんな姿は決して心惹くものではない。人間は己の経験をすぐに一般化したがる動物だ。自分で出会ったわずか2,3人の日本人に関する印象から、日本人全体、さらには日本という国そのものに関する見方を構築してしまうものだ。
 理不尽なことだが、わたしたちもまた外国や外国人に対して無意識のうちにそういう観念操作をやっている。だから、外国人に直接出会うのは優れて魅力的な人々に限るべきだなどというつもりは毛頭ない。だいたい、どんな人に魅力を感じるのかは人によって千差万別。むしろ、なるべく多様な日本人のサンプルが外国人に知られることこそが肝心である。

 というのも、最近数年間で韓国人の対日感情が飛躍的によくなっている。金大中大統領による施策のおかげもあるが、背景にはNHKの衛星放送が韓国で視聴でき、実質視聴率一位であることが大きいのではないかと指摘されている。
 テレビの画面を通して伝わってくる裃を着ない普通の日本人、その喜怒哀楽に満ちた日常。何だ、日本人はわれわれと少しも変わらない同じ人間ではないか。この感覚こそが、異なる国の人々がお互いの偏見や敵意を乗り越えるベースとなるのではないか。

 だから防衛費を増額するより、日本からの海外向け発信を拡充していくことの方が、日本の安全保障にとって威力があると思う。核の傘などよりよほど頼りがいがあるし、憲法の精神にも則っている。といって、別に日本政府の広報をしろというのではない。むしろ逆だ。肩肘張らない普段着の日本人の姿を、モノの見方や問題意識や季節感や生活を、多様さを損なうことなく伝えてほしい。そうやって、「経済一辺倒で没個性的」という薄気味悪い日本人像の固定観念をうち破ってほしい。

 人が他国に愛着を抱く最大の理由は、その国の偉大な歴史でも経済力でもない。その国の人々の魅力に尽きるのだから。そして、人の魅力とは、結局、自分たちとさして変わらないということなのだ。



しかしねー。
お役人に 魅力を期待しても・・・・どだい無理ではないでしょうか?





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Last updated  2006.04.16 23:11:05
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