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2011.08.10
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カテゴリ: 歴史
韓国では卍マークの看板をかかげた占い屋(またはお払いかもしれない)をよく見かけるので気になっていたのです。
いずれにしても、満州、高句麗あたりのシャーマンを源流にした風習と思われるが・・・・
梁石日さんの著書に在日社会の巫女(ムーダン)のことが載っていました。

「魂の流れゆく果て」梁石日著、光文社、2001年刊

<桜ノ宮>
 韓国の悪霊払いの儀式を一般に「クッ」と呼び、お祈りをする巫女のことをムーダンと呼んでいる。韓国では巫女という呼び名は蔑称なので「菩薩」(ボラル)と大乗仏教の用語を使っている。ムーダンになる経緯には2種類あり、一つは母親から娘へと受け継がせ、その親族一統がクッにたずさわるのと、ある日、突然仏さまのお告げにあって霊能を与えられてムーダンになるケースである。ソウル側の沿岸部に、こうしたムーダンが多く、伝統的なムーダンは日本海側沿岸部に多い。
 次の見開き写真のクッはかなり本格的なもので、おそらく済州島のムーダンによる儀式だろう。儀式には死者を供養する死者供養、男の子が生まれるように祈る祈子クッ、未婚のまま真だ者同士をあの世で結婚させる冥婚、その他、家内安全・無病息災のためなどの儀式がある。いずれにしてもシャーマンであるムーダンは、あの世とこの世の仲介者なのである。恐山の祈祷師と済州島のムーダンは同じようなことをやり、霊媒、憑依、泣き女の役割りを果たす。広くは東南アジアやロシアにもシャーマニズムの源流を求めることができる。
 私の母もシャーマニズムの信奉者であった。なにかとムーダンを呼んでは祈ってもらっていた。前述のクッはおそらく3、4日はついやす大がかりなもので、費用もかなりかかると思われる。
 次ページで私の座っている場所は桜ノ宮の川の岸だが、クッが終わると、霊魂や悪霊を乗せた船をこの川で流すのだ。子供の頃、私は何度か母に連れられてローソクに火をともし、この川で船を流したことおがある。そのご利益が、いまになって現れてきているような気もする。


 満州、高句麗のシャーマンの風習が時空をへだてて大阪までたどりついたような感じで、東アジアのつながりを彷彿としますね。
 その源流にあたる満州族のシャーマンの伝統は、文化大革命の時期に絶滅の危機にあったようです。そのあたりのことが朝日の週間アジアに出ていました。
「シャーマン」という言葉は、ツングース系言語のサマンが発祥だそうです。


8/1 満州族伝統、サマン再生 より
サマン

吉林省九台市小韓村にある満州族の古びた民家の庭。周囲はトウモロコシ畑が果てしなく広がる。白い上着に青いスカートのような服を着た「サマン」の石宗多さん(23)は突然目を閉じ、体を震わせた。

 「ザイリ」と呼ばれる介添え役は、倒れかかった宗多さんを支え、宗多さんの額からにじんだ汗をタオルで何度も拭いた。宗多さんは何か叫ぶと、腰に巻いた金属製の筒がついた「腰鈴」をジャラン、ジャランと鳴らして踊り出した。

 「大英雄神」が乗り移った瞬間だ。石一族の守り神で、中朝国境の長白山から一足飛びにやってきたというのが、周囲の説明だ。英雄神やヘビ神、オオカミ神、トラ神など約50の守護神がいるという。

 神霊や祖先の霊と交信して占いや予言をする人を指す「シャーマン」という言葉は、満州語を含むツングース系言語のサマンが発祥だ。古来、サマンは儀式だけでなく、病気の治療などでも活躍し、欠くべからざる存在だった。

  満州族のサマン文化は数千年前に発祥したとみられ、かつては満州族の集落には必ずサマンがいた。今では20~30人が確認されているだけだ。1950年代までは、重病にかかった幼児の中で、神が選ぶ条件とされる兆候に当てはまる子がサマンとなった。60年代以降はサマンの教義を学ぶ子どもの中から一族の合議で素質があると見なした者を選ぶ形式が定着した。

■保護・観光 芽生える民族意識
 わずか数十万人で清を建国し、広大な中国大陸を3世紀にわたって支配した満州族。だが、1911年の辛亥革命で清が崩壊すると旧支配層の満州族は排斥された。32年には清朝最後の皇帝・溥儀が日本のかいらい国家・満州国の建国に利用される。戦後、侵略者と手を組んだとみなされた満州族の立場は苦しかった。
 49年に新中国が成立すると、文化大革命など政治運動の災禍が襲う。サマンらは「封建時代の迷信を広めた」として捕らえられ、紅衛兵は儀式に関連した道具や書物を焼き払ったという。石一族の長老の一人は「家に隠れて伝統儀式を守り続けた」と振り返る。

 最近は、文化財保護や観光資源として活用する観点から、地元政府もサマン文化に注目。吉林省は2006年に「特色文化研究基地建設計画」を策定。長春師範学院で「サマン文化と東北民族研究センター」が、長春大学に「サマン文化博物館」が相次いで開設され、石一族の伝統儀式は無形文化財に指定された。
 歴史の荒波を経て、満州語を話せる人はほとんどいなくなり、氏名も漢族と見分けがつかないほど漢化が進んだ満州族だが、時代の追い風もあって民族意識が芽生えている。とりわけサマン文化は数少ない満州文化のシンボル的存在だ。

 サマン文化を研究している尹郁山・前吉林市文物管理所長(67)は「我々満州族は服装も言語もみんな漢族と見分けがつかなくなってしまったが、祖先から伝承されたサマン文化は満州族の根っこだ。しっかり継承しなければ祖先に申し訳ない」と語った。(小韓村=西村大輔)

 〈満州族〉 中国語で「満族」。中国東北部から極東ロシアにかけた地域に発祥したツングース系民族。2000年の国勢調査で人口約1070万人。中国の少数民族の中でチワン族に次ぐ。ウイグル族やチベット族などには民族学校が整っているが、満州族の学校は数少ない。主要構成民族の中で唯一、大規模な自治行政単位の自治区や自治州を持たない。




巫堂(ムーダン)
<今も生活に根付いている巫堂文化>
 巫堂(ムーダン)の家は、通りを歩けば見つけられます。記者が試しに、自宅の周辺(ソウル市内東部です)を散歩しただけで、6軒の巫堂の家らしき建物を見つけました。白と赤の旗を掲げ、玄関に卍の文字を飾り、「○○菩薩」などの看板を掲げていることが多いです。(※一般の占いの家でも権威付けのために「卍」の字を掲げることが多くあります。)

 科学的でないものを排斥する現代韓国社会では、クリスチャンから「悪魔」呼ばわりされるなど、偏見の目で見られることの多い巫堂文化ですが、街中にこれだけ残っているのを見ると、やはり現代韓国でも巫堂を必要としている人々が多いのが分かりますね。
巫堂は宗教のひとつだとも見られがちですが、巫堂の儀式はこの世に生きている人のためにするものです。先祖供養も、生きている子孫たちが安らかに暮らしていくためのもの。平穏な生活を望む儀式だからこそ、何か不吉なことが起きたときに、今でも巫堂の力を借りるのでしょうか。



シャマニズム(shamanism)の起源はどこ?






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Last updated  2011.08.22 08:28:38
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