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2014.01.30
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カテゴリ: 気になる本
この本を借りたあとに判ったのだが、著者はチェコ語の権威だとか・・・
せめて、仏、独、ロあたりが良かったのだが。しかし、言語学ということでは、何語を選択しても同じではないかと思いなおして、読み進めたのです。


【注文の多い言語学】
言語

千野栄一著、大修館書店、1986年刊

<内容紹介>より
古書につきデータ無し

<大使寸評>
なかなか内容、薀蓄に富む本ではある。
イラチな大使には、この本を全文書き写す時間はないので・・・
一旦、図書館に返却することにします(笑)

rakuten 注文の多い言語学


文字といえば、大使の関心はやはり漢字にあるわけで、そのあたりが載っている章を紹介します。

<もう一度文字について> p143~146
 古代文字と呼ばれる七つの表語文字のうち、まがりなりにもやや正確なことのいえるシュメル文字、エジプトのヒエログリフ、漢字の三つを見ても、それぞれの歩んだ道は文字形成の原則に時おり共通点が見出せる他は、全く異なった道を歩んだといってもいい。その中で注目されるいくつかの点は、シュメル文字の成立にのみ長い時間がかかったことが確認されていることと、エジプトのヒエログリフが成立の過程がそれほど明白でなく、しかも、かなり早い時期に、単なる文字の成立からその先の段階へ進んだこと、そして、漢字のみが今日でも用いられていることであろう。

 この中で、ヒエログラフの表音化、漢字の今日に至るまでの使用は、明らかにそれぞれの言語の性質に大きく依存している。そのことを述べる前に認識しておかなければならない大切な事実は、分節という近代言語学にとって不可欠な概念は、言語が音声言語としてのみ存在している限りそれほど重要ではないが、言語が文字によって表現されるようになると、分節ということが初めて重要な意味を持ってくるという事実である。その証明の好例としては、漫画の本における叫び声がどのように書かれているかを見れば十分で、文字で示されているのはある状況における発声の近似値にすぎないが、ここで始めて分節がおこなわれたのである。もっと具体的な例をあげれば、ロシア語では[h]の音を表わす文字はなく、感嘆の表現である[aha]という音はaгaという文字で表わされ、また、馬車を止めるときの御者の発する音もпррррと表わされるのはその例である。すなわち、文字こそが言語の分節の基本であって、文字がなかったら、言語を分節するという考え方には到達しなかったに違いない。

 そこで、漢字が今日まで使用されていることを考えると、文字の成立、すなわち、ある概念を示すのに一つの文字をあてるという方法が、中国語の構造とうまく対応していたという事実が浮かび上がってくる。今日の中国語と古代中国語とを比較すると、古代へさかのぼるにつれて単音節の語が多くなり、一つの形態素が一つの語であるパーセンテージが多く、その語に対して一つの文字があてがわれている。そして、それらの語の統辞論的な関係は、音的なレベルでの差異を除けば、語順以外には表現されていないところに中国語の特性がある。

 例えていえば、真珠のネックレスを考えたとき、一粒一粒の真珠が中国語の語であり、一つの文字で表現される単位であって、その他の要素を含む必用もなかったし、含んでいないといえる。中国語の持っていたこの構造(あるいは無構造)というものが、今日に至るまで中国語での漢字の使用を支えていたのであって、このような構造を持たない言語では、文法の成立と同時に、よりふさわしい文字体系への改良が始まり、このプロセスは現在でも世界のすべての言語で進行中であり、単に規模の大きさにおいて、それぞれの言語で異なっているにすぎない。

 ヒエログリフの表音化、あるいは、楔形文字の表音化が進行したのは、そもそも一つの概念を表わしていた単位である文字だけでは、その言語を表現するのに不十分で、それらの概念間の関係を示す要素がその言語の文字表現様式に不可欠になってきたとき、あるいは、文字が一つの概念の表わす音の一部だけを選択して表わすようになってきたときなのである。


むむ この章は専門的すぎて・・・なかなか頭に入ってこなかったなあ(汗)
イラチな大使は、言語学の役割、利点などを知りたいのであるが・・・
ありがたいことに、著者は次のように答えています。


<かくし味> p163~165
 さて、前置きが長くなったが「言語学は外国語上達法にどのような意味を持つか」という問には、「言語学は外国語の習得にはかくし味のような役割をしている」と答えることにする。かくし味とは何かを厳密に定義できるほど料理に精通しているわけではないが、かくし味というのは料理を作るプロセスでさりげなく入れたものが、後になってきいてくる味のことで、直接的に味を左右するものではないが、全体の味に重要な役割をはたすものである。

 すなわち、言語学を学んだからといって、ある外国語を習得するとき、半分の時間ですむとか、単語を倍の早さで覚えられるというものではない(とはいえ、例えばある一定数の単語を覚えたあとなら、語源学というような言語学の一部をなす研究方法で、意味の分からない単語の意味を推定できるような場合もある)。
 しかし、言語学を学べば、世界のどの言語といえども、単語(これを定義することは容易ではない)と文法のない言語はない、というような事実にはすぐ気がつく。従って、外国語を習得するということは単語と文法を習うことであるというのはすぐ理解できる。そして、すべての言語において、単語の数と文法の規則の数を比較すると、前者の方が多く、極端な場合を考えてみれば明らかだが、文法だけしか知らない人と、単語だけしか知らない人を比べれば、前者は実世界では何の役にも立たないことに気がつくであろう。旅行をするには三人称単数現在には-sがつくとか、時の一致とか、形容詞の比較級には-erがつく形が多いというような知識より、数詞を一から十まで覚えていったほうがはるかに役に立つことは、誰でも知っている事実である。

 外国語の習得とはまず第一に単語を覚えるにつきる。
 日本の外国語教育は教養としての外国語を目標としたために、文法偏重で、もし、実際に使える外国語を学ぶつもりなら、現在以上に単語を覚えることを重視しなければならない。そして単語を覚えるにあたって、どういう単語を覚えたらいいかというとき、言語学はかくし味の力を発揮するのである。






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Last updated  2014.01.30 00:14:59
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Re:注文の多い言語学(01/30)  
alex99  さん
外国語習得には文法より単語
効率的には,確かにそうなんですが、
欧米語の場合、ピジン言語的にしゃべるのも
品格とプライドの面からはばかられますよね
東南アジア言語なら平気なんですが


(2014.01.30 12:45:32)

Re[1]:注文の多い言語学(01/30)  
Mドングリ  さん
alex99さん
>外国語習得には文法より単語
>効率的には,確かにそうなんですが、
>欧米語の場合、ピジン言語的にしゃべるのも
>品格とプライドの面からはばかられますよね
>東南アジア言語なら平気なんですが

<普段アメリカ人と付き合いのない日本人がアメリカ訛りをしらないのは当然であり、それより単語を覚えて意思疎通に重点をおくべきでしょうね(あくまでも反米の大使なんですが-笑)


-----
(2014.01.30 17:44:19)

Re[2]:注文の多い言語学(01/30)  
alex99  さん
Mドングリさん
>alex99さん
>>外国語習得には文法より単語
>>効率的には,確かにそうなんですが、
>>欧米語の場合、ピジン言語的にしゃべるのも
>>品格とプライドの面からはばかられますよね
>>東南アジア言語なら平気なんですが
>>
><普段アメリカ人と付き合いのない日本人がアメリカ訛りをしらないのは当然であり、それより単語を覚えて意思疎通に重点をおくべきでしょうね(あくまでも反米の大使なんですが-笑)
-----
ちょっとピントのずれたレスでは?(笑)
アクセントの問題を指摘したんじゃないんで
文法か?単語か?という観点です

それに、今は,アメリカ人とつきあいが例えなくても,テレビなどではアメリカ英語が溢れかえっているわけで,アメリカ人とつきあいがあるなしの問題じゃないと思いますが




(2014.01.30 19:23:36)

Re[3]:注文の多い言語学(01/30)  
Mドングリ  さん
alex99さん
>Mドングリさん
>-----
>ちょっとピントのずれたレスでは?(笑)
>アクセントの問題を指摘したんじゃないんで
>文法か?単語か?という観点です

>それに、今は,アメリカ人とつきあいが例えなくても,テレビなどではアメリカ英語が溢れかえっているわけで,アメリカ人とつきあいがあるなしの問題じゃないと思いますが


<いずれにしても、英語を話さない人種の立場・心情を理解できないアメリカ人とは、お近づきになりたくないものです。 (2014.01.31 07:58:34)

Re:注文の多い言語学(01/30)  
alex99  さん
言ってることがめちゃくちゃだな~
(2014.01.31 15:00:45)

Re[1]:注文の多い言語学(01/30)  
Mドングリ  さん
alex99さん
>言ってることがめちゃくちゃだな~

-----
<以心伝心で、私の反米の心情が伝わるかとおもったけど、そうでもなかったようですね。

すべて、言葉で反駁するというアメリカ流ディベートには敵わないと思いました。まいった。 (2014.01.31 16:58:57)

Re:注文の多い言語学(01/30)  
alex99  さん
そうか
Mドングリさんが、感情派だということを忘れていました
私も、反米なので、今回は大目に(笑)


(2014.02.01 00:28:09)

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