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2015.12.09
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カテゴリ: 気になる本
日曜日の朝日新聞に読書欄があるので、ときどき切り取ってスクラップで残していたのだが、これを一歩進めて、無料デジタル版のデータで残すことにしたのです。
・・・・で、今回のお奨めです。

・フォトアーカイブ 昭和の公団住宅
・福沢諭吉の朝鮮

***************************************************************

【フォトアーカイブ 昭和の公団住宅】
フォトアーカイブ 昭和の公団住宅 より
公団

<郷愁とともに黄金時代を伝える:原武史(明治学院大学教授・政治思想史)>
 戦後の慢性的な住宅不足を解消すべく、高度成長の始まりとともに華々しく登場したものの、低成長へと移行した1970年代には住宅不足が解消され、早くも使命を終えてしまった集合住宅。それが公団住宅、いわゆる団地である。団地の黄金時代は、20年間も続かなかったわけだ。

 本書は、その時代に首都圏の団地で撮られた貴重な写真を集めたものである。画一的な住棟が並ぶ団地独特の風景をバックに遊ぶ子供たちや母親たちの表情は、思いのほか生き生きとしている。同じ集合住宅でも、ややもすれば隣人すら誰かわからない現在の民間マンションとは異なり、団地全体が一つの地域共同体となっていたことが、いや応なしに伝わってくる。

 団地に40年以上住んだ私にとって、郷愁を誘わずにはおかない写真集である。いや、ただ郷愁に浸るだけでなく、二度と戻ることのない団地の黄金時代を後の世代にきちんと伝えてゆく上でも、必須の一冊となるに違いない。


長谷田一平著、星雲社、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
戦後70年、日本住宅公団(現UR)発足60年。ネガフイルム3669本 約13万点をチェック。高島平、ひばりが丘、高根台、常盤平、善行、浜見平、尾山台、武里、取手井野など首都圏143団地から328点を厳選掲載。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 フォトアーカイブ 昭和40~60年代(トピックス/サークル/運動会/夏祭り/日々好日/往時)/第2部 フォトアーカイブ 昭和30年代(KEY新聞の紙面から)/第3部 資料編(昭和の公団住宅/住宅公団からURまでの変遷と今後の方向性)

<読む前の大使寸評>
団地の黄金時代は20年間も続かなかったのか・・・
2DKという言葉を耳にタコができるほど慣れ親しんできた団塊世代であるが、我々団塊はスクラップ&ビルトの短期的視野しか持ち合わせていなかったと言わざるを得ないようです。

<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>

rakuten フォトアーカイブ 昭和の公団住宅



【福沢諭吉の朝鮮】
福沢諭吉の朝鮮 より
福沢

<「義侠心」から揺れ動いた脱亜論:柄谷行人(哲学者)>
 福沢諭吉は「脱亜論」(1885年)で、「我れは心に於て亜細亜東方の悪友を謝絶するものなり」と書いた。それまで福沢は、朝鮮の改革を目指し、西洋列強に抗して日本を盟主とするアジア同盟を構築することを唱えていたが、それを否定したのである。

 彼がそう書いたのは、朝鮮に起こった甲申政変(1884年)、つまり、親日派の金玉均らがソウルで日本公使と結んでおこしたクーデターが失敗した後である。そこで、「脱亜論」を福沢の敗北宣言と見なす考えが定説となった。ただ、それ以後、福沢が日本の帝国主義的な方向を肯定したという批判と、福沢を擁護しその可能性を見いだそうとする論が争われてきた。

 しかし、著者の考えでは、「脱亜論」をふくめて、福沢の論文とされているのは「時事新報」の論説であり、刻々と変化する状況に対応して書かれたものだ。「脱亜論」が同時代で注目されなかったのもそのためである。本書は、朝鮮近代史の状況を見直すことによって、福沢の考えを再検討するものである。

 著者の結論はつぎのようなものだ。福沢は洋学者として、もともと「脱亜論」の立場であった。朝鮮についても無知・無関心であった。彼が急に関心を抱くようになったのは、1880年に初めて朝鮮人と出会い、翌年、慶応義塾に留学生を受け入れてからだ。

 彼の朝鮮への関心は「義侠心」からである。すなわち、理論的というより心情的であった。彼は自分の年来の理論に反して、アジア主義を唱えたのである。ゆえに、「脱亜論」を唱えたのは、彼の学生や親友が朝鮮政府によって虐殺されたということへの憤激から来るものだった。たとえば、彼が書いた社説「朝鮮人民のために其国の滅亡を賀す」という激越な言い方も、そこから来ている。

 著者は、現在の状況が日清戦争前後の状況と類似すると見ている。私も同感である。


月脚達彦著、講談社、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
「転向者」福沢の思想/情念、「アジア主義」の本質的矛盾、挫折する「リベラルな帝国主義」…。『時事新報』での言説と朝鮮開化派との個人的関係から、真実の福沢諭吉像と現代日本の東アジア関係との連続性を提示する。
【目次】
序章 福沢諭吉の朝鮮論をどう読むか(福沢諭吉の朝鮮との出会い/福沢の「アジア盟主論」/「アジア主義」の成立と福沢諭吉/社説「脱亜論」の内容/「状況的発言」としての社説「脱亜論」/本書の目的と構成)/第1章 「朝鮮改造論」から「脱亜論」へ(壬午軍乱以前の朝鮮「独立」論/壬午軍乱と朝鮮「独立」論の変容/「朝鮮改造論」の再展開とその放棄)/第2章 ロシアの脅威と「朝鮮改造論」の放棄(イギリスの巨文島占領と「朝鮮改造論」の放棄/巨文島事件による中国評価の転換/沈黙期の朝鮮関係社説)/第3章 「世界文明の立場」からの「朝鮮改造論」(朝鮮開化派の動向と金玉均の暗殺/日清戦争時の「朝鮮改造論」/甲午改革と「朝鮮改造論」の展開)/終章 福沢諭吉の挫折としての朝鮮問題(『福翁自伝』における朝鮮/「義侠心」と「文明主義」の破綻/「義侠心」と「脱亜」の行方)

<読む前の大使寸評>
朴クネ大統領が登場した頃から、歴史認識でかしましい日韓関係であるが・・・
歴史認識と言うなら、福沢諭吉のあたりに遡って歴史を見てみたいと思うのである。

<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>

rakuten 福沢諭吉の朝鮮


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Last updated  2015.12.09 09:05:37
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