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2017.04.19
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カテゴリ: 映画
図書館で『『Shall weダンス?』アメリカを行く』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると、日米の映画産業事情とか、アメリカ人の人間模様が出ていて面白そうである。




ダンス

周防正行著、太田出版、1998年刊

<「BOOK」データベース>より
日本映画界の野茂英雄になる-の決意も固く、映画先進国アメリカに乗り込んだ周防監督。ハリウッド流儀を蹴散らし、契約至上主義ビジネスの罠をかいくぐり、米国アカデミー賞に異議を申し立て、前代見聞、満身創痍の悪戦苦闘の末に勝ち取ったのは、「中年の危機」に悩めるアメリカ人の大喝采と、日本映画初の全米大ヒット。強いアメリカに押されっぱなしの日本人のうっぷんを晴らす、痛快ノンフィクション。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると、日米の映画産業事情とか、アメリカ人の人間模様が出ていて面白そうである。

amazon 『Shall weダンス?』アメリカを行く


アメリカの映画作り、マーケティングを、見てみましょう。
p15~17
<アンケートが映画を変える!?>
 1996年7月9日、僕は『Shall weダンス?』の初めてのミラマックスでのスクリーニング(試写)に立ち会うため、ニューヨークに向かった。同行したのはアルタミラピクチャーズのプロデューサーで年齢不詳、性別不詳の「白髪の怪人」こと桝井省志と、エイミーを僕に紹介した大映の「清楚な仕事人」こと森吉治予嬢。

 そしてニューヨークで落ち合ったのが、イギリス人で日本に8年暮らし、今はロサンゼルスで映画監督になるべく勉強している「人柄抜群、だけど一歩間違えばデーブ・スペクター」こと、ダジャレの達人ケネディ・テイラー。

 ケネディは映画『Shall weダンス?』のイギリスでの撮影コーディネーターを探している時に、桝井がNHKの人から紹介されて知り合ったのだが、結局彼はスケジュールの都合で映画撮影には参加してもらえなかった。しかし今回はオリジナル映画に付けられた、大映が僕に何の相談もなく作った字幕を再考する必要があるし、ミラマックスのいい分を正確に把握する必要もあったので、映画のことをよく知っているケネディに映画専門の通訳者として、新たな字幕制作者として参加してもらうことにしたのだ。

 アメリカで公開されるほとんどの映画は、もちろんアメリカ映画であっても、スクリーニングでのアンケート結果をもとに編集のやり直しや宣伝方法が決められていく。だからこそ、そのスクリーニングの分析にある程度の信憑性がなければ監督は納得できるものではない。まあ、信憑性があろうとも監督だったら誰も納得しないだろうけど。

 なにしろアンケートでラストシーンがよくないという結果が出たらラストシーンが変わってしまうことも珍しくないのだ。現にアメリカの多くの監督もそのやり方が気に入らないから、実績のある監督になればなるほど編集権が欲しくて自らがプロデュースすることになる。

 僕だって、僕の知らないところで、こんなアンケート結果が出て、お客さんはこんなこといってましたから、こんな風に再編集しました、なんて後で知らされたら頭にくることは間違いない。そこでミラマックスはスクリーニングに監督を立ち合わせることで、その結果にある程度納得してもらおうと、いや全て公平に行われた調査の結果で、ミラマックスはあなたの映画に手を入れるのだということを納得してもらおうと、僕をスクリーニングに呼んだのだった。

 契約には僕なんか関係ないことは、この時点で十分認識していたと思うのだが、一応監督の了解を取ろうというのは、意外にも紳士的で、やはり作り手を尊重しようという考えがある会社なのだと、少しだけほっとした。

 僕にとっては初めての経験だった。日本でも何度も試写に立ち会ってはいるが、その結果によって自分の映画の内容が変えられるなどいう試写の経験はない。
(中略)

 だからこそ、こんなに嫌な試写はない。初めてアメリカのお客さんが観る場所に自分がいて、その反応を目の前で確認するのである。そして反応が悪ければ、どうやったら「売れる映画」になるのかをアメリカのスタッフと相談しなければならないのだ。監督にとってこんなに酷いことはない。

 日本公開のオリジナルバージョンは自分の中でこれ以上はない、という形に仕上がっているのである。別にアメリカ人のために作った映画でもない。僕の頭の中にあった観客は、少なくとも自分の母であり、映画のスタッフの一人一人であった。その結果、日本ではとても多くの人の共感を得て、今だロングランを続けている最中なのだ。それを今さら、ああでもない、こうでもない、といじられるのは御免被りたい。

 しかし、外国でのことでもあり、逆に彼らがこの映画を観て何をどう感じるのか、それを知ることは作り手としてもとても楽しみだったのも事実だ。

ウーム マーケティングに長けたハリウッド流に周防さんもタジタジの様子ですね。
でも、肝心なのはコンテンツですよ♪

『Shall weダンス?』アメリカを行く1





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Last updated  2017.04.19 06:28:19
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