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2020.03.31
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カテゴリ: 気になる本
図書館で鴻上尚史著『醒めて踊れ』という本を、手にしたのです。
おお 先日『SWITCHインタビュー 達人達「ブレイディみかこ×鴻上尚史」』という番組を観たが・・・
鴻上さんのエンタメ系エッセイ集とはどんなかな♪と思うわけでおます。





鴻上尚史著、扶桑社、2007年刊

<商品の説明>より
週刊SPA!の最長寿連載エッセイ『ドン・キホーテのピアス』待望の最新刊。

<読む前の大使寸評>
鴻上さんのエンタメ系エッセイ集とはどんなかな♪と思うわけでおます。

amazon 醒めて踊れ


新書出版の裏話あたりを、見てみましょう。
p133~136
<新書だからこそ、手にとって見る一冊もある>
 最近、新書が元気です。
 とうとう、ソフトバンク新書なんつーのも創刊されました。
 んで、さっそく『編集長を出せ!『噂の真相』クレーム対応の舞台裏』(岡留安則著)を読んで、「ああ、『噂の真相』、復活しないかなあ」とまた、しみじみしました。

 いきなり話はそれますが、『噂の真相』でデスクだった神林さんの『噂の女』(神林広恵著)の時もそう思いました。
 あ、神林さんの本の方が、岡留元編集長の本より面白いのは、やっぱり、そこに、人間的苦悩やユレやおびえ、なんていう人間臭いものがたっぷりと詰まっているからでしょう。

 ちくまプリマー新書の『包帯クラブ』(天童荒太著)も、特筆すべき作品でした。
 よくまあ、この作品を(760円プラス税)で出したものです。
 これは、上下ニ巻の単行本にできる物語です。
 なのに、新書で一冊で出版ですぜ。

 ま、著者の意向なんでしょうが、営業畑出身の出版部長なんかだったら、「も、もったいない! 上下ニ巻は無理でも、せめて1700円の単行本で出版を!」と叫ぶところでしょう。
 痛切で素敵な物語です。
「これは、戦わないかたちで、自分たちの大切なものを守ることにした、世界の片隅の、ある小さなクラブの記録であり、途中報告書だ。」
 という冒頭の文章から、物語は始まります。

「包帯クラブ」は、あなたが傷ついた“場所”に包帯を巻いていくクラブです。
 例えば、あなたが公園のブランコの側で、誰かから深く傷つけられたとしたら、「包帯クラブ」は、ブランコに包帯を巻きます。
 どうしてか?

 主人公の女高生ワラは言います。
「わたしは、包帯を巻いて心が軽くなるのは、傷が治ったわけじゃなく、<わたしは、ここで傷を受けたんだ>と自覚することができ、自分以外の人からも、<それは傷だよ>って認めてもらえたことで、ほっとするんじゃないかと思った」

 だから、他の人が傷つけられた場所も包帯を巻くことは、「人が受けた深い傷に、わたしたちができることは、ほとんどないように思う。でも、相手の沈む心を想いながら、包帯を巻くことで、<それは傷だと思うよ>と名前をつけ、<その傷は痛いでしょ>と、いたわりを伝えることはできるかもしれない」

 もちろん、ワラはこう付け足します。
「どれだけの慰めになるかはわからない。でも、相手が心に抱えている風景が、血まみれの廃墟のようなものだとすれば、そこに純白の包帯を置くことで、風景が変わって見えることもあるんじゃないだろうか・・・」

 この本が売れて、やがて現実の街を歩いている時に、包帯が巻かれた街の風景と出会う時が来るんじゃないかと、ふと、夢想します。

 本が、深く浸透していく時に、新書という方法は、優れて有効だと、あらためて思うのです。
 この本が新書だからこそ、出会う読者がいるのでしょう。
 この物語を、新書で出すというアイデアに敬服します。

 ちくま新書の『ウェブ進化論―本当の大変化はこれから始まる』(梅田望夫著)も、ためになりました。

 2005年にブログがアメリカで2000万、日本で500万を超えた、という文章がありました。
 ここから、昔、ムダにITバブルを煽った人は、「だから、やがて、みんなが文章を書くようになってプロはいなくなる」なんていう暴論へ飛んだのですが、著者は、きわめて冷静です。


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Last updated  2020.03.31 02:33:44
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