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2023.08.05
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カテゴリ: 気になる本
図書館で『孔子さまへの進言』という本を、手にしたのです。
中国人作家の楊逸さんが中国の偉人として取り上げた毛沢東、蒋介石、始皇帝、魯迅、武則天、孔子…。壮観ではないか♪




楊逸著、文藝春秋、2012年刊

<「BOOK」データベース>より
毛沢東、蒋介石、始皇帝、魯迅、武則天、孔子…。中国4000年の歴史に燦然と輝く偉人たちの素顔に迫る。

<読む前の大使寸評>
中国人作家の楊逸さんが中国の偉人として取り上げた毛沢東、蒋介石、始皇帝、魯迅、武則天、孔子…。壮観ではないか♪

rakuten 孔子さまへの進言



まず毛沢東から、見てみましょう。
p23~25
<毛沢東 太陽の影で目を擦る>
 毛沢東が文化大革命を起こすに至ったプロセスにも同様の要素があったのではないか、と私の擦られた目が光った。毛沢東は一見マルクス主義を拝借して革命を起こし、長く起伏の多い道を歩んだすえに、共産党政権を樹立したように見えるが、実質を見れば、黄巾の乱、黄巣の乱、太平天国の乱といった歴代王朝における農民蜂起と中身はさほど変わらない。
 共産党のリーダー層も、一部進歩的な知識人を除き、ほとんど字も読めない農民出身者である。とりわけこれらの農民出身者は軍の実権を握る武将が多かった。ある統計によれば、毛㎜国初期の共産党幹部の教育レベルは小学校卒業程度のものであったとのこと。

 毛沢東の理論では「〇〇子里面出政権(政権を奪取するのには武力しかない)」という。政権交代を叫ぶ日本の民主党・小沢一郎代表の強く握った拳が目に浮かんだが、それはされおき、奪取した政権をいかにキープできるか、そのためにも軍権を掌握しているか否かが重要である。
 強権的なやり方をすれば、でしゃばりで生意気な知識人たちは、決まって言論と言う形で騒ぎ出すのだった。そのような知識人を最初から戒めてやって口を封じなければ、との打算も、文化大革命を発令した一因なのだろう。

 面白いことに、後唐時代の詩人章碣が始皇帝の「焚書坑儒」について書いた詩がある。「竹帛煙消帝業虚、関河空鎖祖龍居。坑灰未冷山東乱、劉項元来不読書」(書物を燃やしたことで皇帝の業も弱ってしまった。函谷関や黄河の険しさだけで果たして国は守られるのだろうか。坑の中の灰はまだ暖かいのに山東では既に反乱が起きた、秦を滅ぼした劉邦と項羽は元々本を読まない連中だったのだ)

 本を燃やしても、知識人を迫害しても結局は滅ぼされる運命を変えられないという知識人の嘆きに毛沢東も同感したのか、1945年に抗日戦争に勝利した際、毛沢東は延安において、国民産政会の「延安訪問団」を接見した。当時の参加者に毛沢東の北京大学時代の古い知り合いで、嘗て「五四運動」のリーダーでもあり、のちに台湾大学の学長を務メタこともある傅斯年氏も入っていた。傅斯年氏は記念として毛沢東に書を書いてくれるように頼んだところ、翌日右記の詩が書かれた書が贈られてきた。

 どういう気持ちで書いたのだろうか、今になっては知る由もない。しかし本は燃やしたが、知識人を生き埋めではなく、農村や工場などに下放させ、労働によって思想改造を図ろうとしたのは、秦を滅ぼしたのが知識人ではなく字さえ読めなかった陳勝と呉広のような農民であったことを、右記の詩から多少なりとも始皇帝の教訓として汲み取ったうえの発想だったのか、いささか疑問が残るところでもある。





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Last updated  2023.08.05 00:11:23
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