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今日は、ある会合で、世界的なバレリーナである吉田都さんのお話を聞く機会に恵まれた。吉田さんと言えば、世界3大バレエ団の1つ、英国ロイヤルバレエ団のプリンシパルを10年以上も続けてこられた日本が世界に誇る素晴らしい芸術家だ。本当に愛らしい女性で、冗談も交えながらの楽しいトークでしたが、大変印象に残ったのが以下のフレーズだ。少し、ニュアンスを足して書くことにする。「ロイヤルバレエ団には、世界中から選りすぐりのバレリーナが集まってくる。最近は、中国や韓国からもやってくるが、本当にスタイルがよくてうっとりと見とれるような子達が来る。でも、彼女らは、世界標準に負けないようにとまず容姿で選抜されてくるので、情熱の部分では今ひとつである。その点、日本人でここに来る子達は、本当にバレエが好きで、ここで頑張りたいという気持ちを持ってきているので、結果的に残っているのはそういう日本人の子達だ。」どうですか。日本人も捨てたもんじゃないですね。最近は、中国や韓国に押されて、自信喪失気味の日本の産業界。他国の成功事例などを聞いてはあたふたとして、世界標準とやらに身の丈を合わせようとする人・企業もあるようだが、やっぱり大事なのは、情熱や志を持って努力し続けることですね。ロンドンの素晴らしいことの一つは、夢に向かって夢を諦めずに頑張っている芸術家や企業家の方が沢山おられることです。今日は、吉田さんに大いに元気を頂きました。 ※なお、明日からこちらはバンクホリデイで3日間の休暇です。ドイツに行きますが、パソコンは持 っていきません。数日はブログの更新は出来ないと思いますが、また、パワーアップして帰ってき ますね。にほんブログ村
2010.04.30
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総選挙も大詰め。今夜は最終のTV討論だ。その大事なときに、ブラウン首相が大失態を演じてしまった。記者を引き連れた地方行脚の途中で、有権者(支持者)とのやり取りを終えて、車に乗り込んだ後、放送用のピンマイクを外すのを忘れて、そのままスタッフに漏らした発言が、繰り返し放送されてしまった。日本のTVでも、放送室のスイッチを入れたまま、全校生徒に聞こえていることに気づかないで愛の告白をしてしまったなんていう学園ドラマを見たことがあるが、本当に古典的なミスを、最もやってならない人が最もやってはならない時期にやってしまった。ただ、日本で小さく報道されているこの事件の記事の内容を見て、大いに違和感を感じたので、そのことを書いておきたい。日本の報道では、ブラウン首相が、有権者の女性を「頑固者」と呼んだとか「偏屈女」と呼んだとしか書かれていないようだ。ブラウンが言ったのは「bigoted women」という言葉。これを「頑固者」「偏屈女」と訳したのだろうが、文脈から見れば、明らかに「racist」(人種差別主義者)」という意味で使われている。イギリスは、有史以来の戦乱と発展の歴史、植民地政策から発したCommonwealth(英国連邦)の盟主としての地位、EUの一員としての責任、世界の金融センターとして世界中の資本を集める国としての実益、などに配慮して、人種間の融合というものに大変気を配っている国である。したがって、この国で「人種差別者」呼ばわりされるのは、何ごとにも代えがたい侮蔑であると思われる。だから、ブラウン首相も、すぐに引き返して、その女性に謝罪し、その後の記者会見でも「懺悔する」(I am a penitent sinner.)とキリスト教国では最大級の反省の言葉を発しているのだ。日本の報道と実際の雰囲気の違いというのは、いろんな場面で発生する。トヨタ事件しかりだ。今回の件は、多くの日本人にとって何か影響のあるようなはなしでもないからよいが、本当に大事なことは原文のニュース等に当たってみるという習慣をお奨めする。にほんブログ村
2010.04.29
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日本はゴールデンウィークですね。さて、ギリシャ危機とそれに伴うユーロ危機については、日本でも大きく報じられているようだ。一応、私も経済人の端くれではあるが、ここでは難しいことは書くまい。とにかく、いろいろと問題はあるのだが、一番の問題は、危機にあってスピーディな対応ができないEUの仕組みだろう。ギリシャが火事になっているのに、誰が消火するか、いくらづつ消火費用を負担するか、などを延々と繰り返し議論している印象だ。結論を言えば、初めからIMFに任せればよかったのだ。結局、余計なメンツで共同融資などという結論になってしまっているが、この先の責任負担・損失負担などの条件の決定などを考えると気が遠くなる。ちなみに、家事が延焼してしまったポルトガルについてだが、ギリシャとはかなり様相が違う。ギリシャの危機は、国家財政の危機そのものであるが、ポルトガルの財政状況は、ギリシャ程には悪くはない。問題は、民間経済の競争力の低下である。要は借金が多すぎるのではなくて返せる収入の見込みがないのと見られているのだ。今回の危機は、ものすごく単純化して言えば、蟻とキリギリスみたいな話で、EU統合(昆虫共和国の発足?)の結果、ラテン系のキリギリスさん(ポルトガル)から、低賃金で働き者の中東欧の蟻さん達に仕事が移って、キリギリスさんたちが、食べていけなくなったという話だ。ポルトガルは本当に観光で行くには本当にお勧めの国だが、産業競争は???だ。とにかく、これまで一所懸命働いて蓄財して頑張ってきたEUの雄であるカブトムシさん(ドイツ)や、豊かなお花畑で優雅に暮らすアゲハチョウさん(フランス)も、キリギリスには沢山貸しがあるので、おいそれと出て行けとも言えない。そういう話なのです。う~ん。ちょっとたとえ話が過ぎて分かり難かったかも。今度もう少しちゃんと書きますね。にほんブログ
2010.04.28
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大詰めを迎えつつある英国総選挙。第1回のTV討論で多くの支持を集めた第3政党自由民主党のクレッグ候補が、その人気を持続した状態をキープしており、代表的な世論調査では、1位が、最大野党保守党のキャメロン候補で、32%。2位がクレッグ候補で30%、3位が労働党のブラウン候補(現首相)で28%となっている。完全に3つ巴の状態であり、ハングパーラメント(絶対多数政党を有しない政権)になることはほぼ確実と言われている。そこで、ブラウン首相は、もともと政策が近いとされる自由民主党へ連立政権樹立を想定して秋波を送っていたのだが、TVのインタビューーで、クレッグ候補は「仮に、労働党の得票数が3位であった場合に、ブラウン政権を支持するなんてことはありえないでしょう」と答えてしまった。ちなみに、イギリスの選挙制度は「小選挙区多数代表制」であり、大政党に圧倒的に有利なのだが、支持基盤となっている地域との関係で、得票数と当選議員数に大きな差が出ることもある。労働党は、得票数が3位でも第1党になる可能性があるというシミュレーションも話題になっているのだ。今、ブラウン候補の得意なフレーズは、「扶養控除廃止を掲げる保守党と子供手当廃止を掲げる自由民主党の連立は、子供を持つ家庭を崩壊させる恐るべき連立だ」というもの。なりふり構わずという感じになってきた。一方、本命のキャメロン候補は、「ハングパーラメントになると国はおかしくなる。ポンドの信用が損なわれて強烈なインフレに襲われる。国民の幸福のためには、保守党の単独過半数政権しか選択肢はない」と、こちらももなりふり構わぬ様子。TV討論というのは功罪があるものだ。思わぬクレッグ人気で、2大政党による政策選択選挙という佇まいは壊れ、目先の有権者受けを競いあう安物のショーに成り下がろうとしているように見えなくもない。いずれにせよ、2大政党を前提にした選挙制度等は見直し必至だろう(だって、成文憲法がないので、首班指名のやり方も慣習ですから、第3政党になった労働党が、連立で首相に居座るのは理論上可能なんですよ。)。ちなみに、ハングパーラメントの先輩である日本。普天間問題・郵政民営化見直し、高速道路、子供手当て・・・・大変です。英国でハングパーラメントになったことは歴史上2回あって、その時はすぐに選挙をやり直したらしい。でも、もう一回選挙やっても日本はハングパーラメントだろうな~。にほんブログ
2010.04.27
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Mind the Gap! これは、全ての地下鉄の駅で電車が来るたびに流れる放送だ。ロンドンに住んでいた人なら誰もが、耳にタコが出来るほど聞いたことがあるはずである。ロンドンの地下鉄は、さすがに世界初だけあってか?古びていて、停車時にもホームの列車の間が、かなり空いている。30cmくらい開いていることはざらだ。そこで、Gap(溝)に落ち込まないように気を付けてください、という意味でこの放送がなされている。ロンドンの地下鉄は本当によく止まる。また、時には、乗った時とは行き先が変わってしまうこともある。以前、読書に熱中していて、気がつくと、全く知らない駅に着いていたこともある。もちろん、社内放送で行き先変更は告げられていたのだが、聞き逃したのだ。ロンドンの地下鉄の車内放送は大変聞き取りにくいのだが、決して不必要なことは言わない。停止の理由とか行き先変更とかそういう大事なことしか放送しない。だから、放送があると真面目に耳を傾けないといけない。聞き逃したら、隣の人に聞けば教えてくれる。聞くことも聞かれることもしょっちゅうだ。以前、日本にいる外国人から聞いたことがある。日本の電車やバスは放送が多すぎる。ついでに言えばエスカレーターも。「傘などのお忘れ物に注意してください。」とか「窓から手や頭を出さないでください」とか、・・・。外国人は、車内放送があると大事なことが起きたのかと身構える。だから、最初は、放送があるたびに、周りの人に何が起きたのか聞いたのだそうだ。日本も本気で世界から人を迎えたいなら、こういう世界とのGapを埋めないといけないですよ。 Mind the Gap!世界との溝に注意を!今日は我ながらうまく纏めたかも(^^)。にほんブログ
2010.04.26
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今日は、ロンドンマラソン。これは見に行かなければ、ということで、色々と思案した結果、勝負どころの25マイル地点(≒40km)、ロンドンアイの対岸辺りに陣取って応援。左隣は、マラソンマニアのおじさんで、勝負予想や持ちタイム、過去の戦績まで解説してくれる。携帯電話を駆使して、トップは今何キロ地点だとか、なかなか楽しそう。右隣は、ボランティアチームの応援団。と言っても出場する彼氏を応援しに来た若い女性たちで、体に風船を巻きつけ、完全にパーティモード。そんな彼女たちに、警備の若い警官も楽しそうに話しかけて記念写真を撮ったりと、こちらも楽しそうだ。今日は、おそらくは絶好のマラソン日和だったのではないだろうか。ロンドンはここ数日全く雨が降らず(これはロンドンでは本当に珍しい)、空気の乾燥具合が気になったが、スタート前にひと雨降って、気温も湿度もマラソン向きになったと思う。ただ、レース中も何度かにわか雨が降って、傘を持たず、上着も着ないで出かけた私は、もしかしたら風邪をひいたかもしれない。今回、一番注目していたのは、マーラ・ヤマウチ選手。日本人の夫を持ち、日本を拠点に活躍する36歳のマーラは、世界NO.1女子ランナーのラドクリフが第2子の妊娠中でレースから遠ざかっている今、イギリスの押しも押されぬエースだ。日本大使館に勤務していたこともある外交官で、日英友好のシンボル的な存在だ。彼女が私の前を通過するとき、思わず「Go.Mala!!」との声が出た。「山内さん。頑張って。」と言った方がよかったかな。今回、彼女は、直前までアメリカに滞在していたのだが、例のアイスランド火山噴火の関係で、スペインに移動、そこからフランスまで列車を何時間も乗り継ぎ、そこからまた列車でロンドン入りしたという。直前まで、出場を危ぶまれたが何とか出場。テレビインタビューでもコンディションについての言い訳や恨み節は一切聞かれなかったのはさすがだ。マーラ・ヤマウチ選手もそうだが、自己記録を出した赤羽選手や車椅子の部(女子)で優勝した土田選手などの頑張る姿を間近に見て、何かエネルギーを分けてもらったような気がする。今回のロンドンマラソンの出場者は、3万7千人。次回は私も申し込もう!!その前にトレーニング(と節制)からだ。にほんブログ
2010.04.25
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ロンドンでの日常生活で、凄く便利でいいなと思うものの一つが、フリーペーパーだ。その名のとおり、無料で配布される新聞のことだが、これは本当にあり難い。代表的なのが、地下鉄の各駅に毎朝(平日のみ)積まれている「Metro」だ。※ いきなり話がそれるが、ロンドンの地下鉄は、Tubeと呼ばれる。観光客が、Metroは どこだと聞いたら、「今日はもうなくなった」と答えられるかもしれない。図に乗ると、Subwayはどこだと聞くと、サンドイッチ屋に連れて行ってくれるかも・・・。Metro の優れているのは、あまり小難しい表現を使わずに簡潔な英語で、中立的にホットトピックを伝えているところだ。サイズ的にも量的にも通勤の地下鉄で読むのにちょうどいい。英会話の勉強に活かしたい若者にお勧めなのが、「60seconds interview」というコーナー。著名人のインタビュー記事なのだが、フランクな会話がそのまま掲載されているので、声に出して繰り返し読めばネイティブイングリッシュに近づくための近道になると思う。どうして経営が成り立つのか?と言えば、当然広告収入があるからということになる。インターネットの世界で無料の情報発信がなされているのと同じ原理だから、現代人にとってはもう違和感はないですね。」日本の新聞はどうなっていくのだろう。ちなみに日本のような個別の家への新聞配達の仕組みというのは、世界ではあまり聞いたことがない。確かに配ってくれるのは便利だけど、その分のコストを賄うために無料に出来ないというのもあるのだろうか。※ また、話がそれるが、別途購読している日本の新聞は、OCRで配達される。日本も新聞配達も含めて流通再編したら、かの国際的に恥ずかしくて見てはいられない郵政問題にもプラスになるような気もするけどどうなんでしょう。まあ、私としては別に新聞を無料にして欲しいと思っているわけではない。こちらも有料の新聞というものもあるし、それだけの付加価値があるものだけが生き残っていくのだろうから。まあ、それよりもフリーペーパーと有料新聞が、切磋琢磨してくれると嬉しいですね。なんせ、こちらから日本のマスコミ記事を見ていると、どうにも物足りなさや違和感があることが多いですから。例えば、トヨタの問題なんか、初めからアメリカの温度をきっちり伝えないで最大のスポンサーであるトヨタに媚びた報道をするから、あんなにおかしなことにったんですよ。日本のマスコミの皆さんしっかりして下さいね。にほんブログ村
2010.04.25
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今日は、クロアチアの日本大使他のクロアチア関係者のお話を覗う機会を得た。恥ずかしながら、クロアチアについての予備知識は、K1などで大活躍したミルコクロコップの出身国で内戦で大変な思いをした国というくらいしかなかった。しかし、お話を聞いてみると、今や日本からの観光客の数はエジプトやギリシャも凌駕しているとのこと。お話していると、対日感情が非常によくて、日本から来た人は皆ファンになるようだ。首都のザグレブには日本食料理店は1件しかなかったが、人気が高く最近になって支店展開を始めたとのこと。日本からのアーティストのコンサートは、大した告知もしていないの直ぐに売り切れの満員御礼だったとのこと。Cool Japan というのは本当なんですね。大変教育水準が高くて、最近は単純労働者を国外から受け入れているらしい。そんなことは想像の範囲外であった。欧州大陸には意外なほど英語が通じない国もあるが、英語はほぼ完ぺきに通じるらしい。確かに今日話した人も英語は完ぺきだった。そう言えば、ミルコクロコップの英語も完ぺきだったような気がする。経済発展の過程度商業化が進んだ他国と違って、本当の地中海を満喫するならクロアチアというのは、見せていただいた映像でも痛感した。これはクロアチアも行かなければと、慌ててクロアチアの歴史を調べた。う~ん、凄い歴史に翻弄された国だ。この国こそが欧州の中心になって、隣国との関係で常に地政学的なな問題に翻弄されてきたことがよくわかった。にやはり、欧州は奥が深い。いや深すぎる。とにかく、2度目の赴任。しかも一人である今回の幸せなところは、じっくり時間を掛けて事前に勉強した上で、欧州の様々な歴史や文化に直に触れられることだろう。よし、バルカンもバルトも東欧も、貪欲に勉強して貪欲に訪問しよう。・・・今日は、実は、飲みすぎて朦朧としながらこれを書いている。論旨今日は、不明快かも。日本食レストランで焼酎を飲みすぎたようだ。最近は、ブログを書かないと落ち着いて寝れなくなったようだ。これはとてもいいことだ。にほんブログ村
2010.04.24
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今日は、3党党首による、2度目のTV討論の日である。ただ、11時35分から夜中の1時半までなので、その話はまたにしよう。一度目の討論会で、第3政党のクレッグ候補が圧倒的な支持を集めたこともあり、今回の討論会も俄然注目を集めている。そんな中で、本日、首相候補の本命である保守党のキャメロン党首が、遊説先の学校で16歳の学生から卵を投げつけられるという事件があった。実は、キャメロン候補は、このところ、あちこちでニワトリの縫ぐるみを着た男に付け回されるという嫌がらせ?にあっていたところであり、記者のインタビューを受けて、一言、"Now I know which came first - the chicken not the egg." と笑顔で答えた。和訳すれば「これで、ニワトリと卵はどっちが咲きか分かったよ。ニワトリだったんだね。」という感じだろうか。ちょっと出来すぎた感じぼ話ではあるが、さすがは英国紳士である。これでキャメロンが少し盛り返すかもしれないね。さて、兎角イギリス人はジョークが好きだ。このジョークというのは、日本語になっているジョークとはおそらくは別物で、シニカルな風刺であったり自虐であったりする。まあ、紳士のたしなみのようなものと言えば分かりやすいか。私の目下の目標は、ジョークも交えつつ、イギリス人を引き込める会話力を身につけることだ。そのためには、「英語力の向上が先か知識と教養を深めるのが先か?」うん。これは同時にやれそうだ。にほんブログ村
2010.04.23
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ロンドンと言えば、赤い2階建てのバス(通称ダブルデッカー)が有名だ。全てが2階建てではないのだが、いずれにせよバスは、市民の重要な足である。以前いたときには、停車中であれば、いつでも勝手に乗り込めるタイプのバスもあったのだが、さすがに危険とのことで今は廃止されている。地下鉄が事故や故障やストで止まってばかりいるロンドンでは、バスは最後の生命線だ。飲みすぎて終電がなくなっても深夜バスはちゃんと街中を走っているので、そういう意味でも生命線なのである。さて、先日、バスに乗って3つの変化に気づいた。一つは、電光掲示と車内放送で次のバス停を教えてくれるようになったこと。以前は、これがなく、どこを走っているのか、いつ自分の降りたいバス停につくのか、初めて乗った路線などでは全く分からずどきどきひやひやしたものだ。これは日本では当たり前なので、ロンドンが追いついてくれていてよかった。2つ目は、監視カメラの存在。客席のあらゆる部分を監視して画像を映し出している。これは、2005年のロンドン同時爆破テロを受けての対応だろう。監視都市ロンドンの姿についてはまた別の機会に書こう。最後の一つは、いわゆるシルバーシート(優先座席)の表示だ。かつては、“Seats for disables”とかそんな感じだったと思うのだが、“Seats to those less able to stand ”というような感じの表現に変わっていた。※ 書き止めなかったので、正確ではないかも。出来ない人として区別するんじゃなくて、程度の問題として思いやりを発揮しようという表現になにか優しさを感じませんか。関係ないですが、less~ というのは大変便利な英語表現です。お買い物をするときに、もう少し安いものが欲しければ、Do you have less expensive one?と言いましょう。cheaper one と言ってしまうと、値段も安いが品質も悪い安物という意味になりますから。なんか、今日は締まりが悪いな。にほんブログ村
2010.04.22
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昨日は、結構忙しかった。朝から、某世界的金融機関の投資家ミーティングに出席。ご多分に漏れずリーマンショック以降の金融危機で痛手を蒙り、公的資金の注入も受けた会社だが、やっと前向きな話が出来るようになった様子。世界中の地域CEOが次々にプレゼンをするのだが、客席の第一列はそのCEO達が陣取っていて、半分はカウンターパートのCEOに向けてプレゼンしているようでもあった。日本の会社だとなかなか見れない光景なのではないかな。やはり、ロンドンは金融の中心地だ。その後、某名門投資銀行の幹部とビジネスランチ。今話題になっている欧州関連のM&A案件は、全てこの会社が関わっているようだ。非常に洗練された(sophisticated)紳士で、自分もかくありたいと思わせる人物であった。今日は同伴頂いた方に大いに助けて貰ったのだが、こういう相手と2時間ランチをする知識と教養と英語力が絶対的に足りないことを痛感した。ロンドンの所長にはどれも必須のアイテムだ。その後は、オフィススペースの視察を数件。ロンドンは、今も沢山のビルが建設中であり、キンコンカンコンと煩い。私としては、利便性も大事だが、シティにいる以上、格式のある建物に魅力を感じる。いずれにせよ、商業不動産の需要は、最盛期こそ下回るにしても大きく崩れてはいないようだ。やはり、情報とお金の交差点であるロンドンは、他の欧州諸国とは違うと見るべきだろう。しかし、アイスランドの火山灰には困ったものだ。やっと飛行機も飛び始めたが、新鮮で豊富なネタが売りの寿司屋の親方も、空輸が来ないので・・・と恐縮していた。でも、久々のお寿司はおいしかった。にほんブログ村
2010.04.21
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アイスランドの火山噴火により空港が閉鎖となってから5日間が過ぎた。イギリスの空港は依然として閉鎖されたままで、15万人に及ぶイギリス人が、帰国できずに途方に暮れているという。この時期は、イースター休暇と重なり、多くの英国民が海外に出かけているのだが、各国の対応が異なることもあり、最も厳格な対応を貫くイギリス政府に対する怨嗟の声も聞こえ始めていたところだ。そこで、総選挙で劣勢が伝えられるブラウン首相は、なんと海軍の軍艦3隻を使って、スペインやフランスから英国民を迎え入れることにしたという。大胆な公的資金投入で世界同時の金融危機からの脱出をいち早く試みたブラウン首相らしき英断とも考えられなくもないが、選挙対策のパフォーマンスではないかとの批判もなくはない。早速、本日の政見放送でも、野党候補は一斉に、対応が遅すぎる上に、何故、明日にも空港閉鎖が解かれようというタイミングで実施するのか疑問、との大合唱であった。ともかくも、今回の空港閉鎖は深刻である。既にロンドンだけでも250Mポンド(400億円)を超える経済損失が発生しているという。私の予定も、相手の都合で大幅に変更に次ぐ変更を余儀なくされている。今回の混乱も何とか、落ち着きを見せようととし始めているが、相手は火山であり、またいつ噴火するか分からない。なんせ、アイスランドは地球が生まれた場所であり、目覚めてしまったばかりなのだから。しかし、日本で同じことが起きたらどうなるだろうか。同じ島国ではあるけれど、多分、大したことにはならないかな。やはり、イギリスは、世界をまたにかけ、世界に場所を提供して生きてきた国なんですね。日本の海軍は迎えに来てくれるかな~~。
2010.04.19
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今日は、期せずしてロンドン中のデパートを巡ることになった。日本から持ってきたボールペンが故障したので修理に出そうと思ったのだが、結局、どの店も請け負ってくれなかった。まあ、それは仕方ない。ところで、ロンドンのデパートは、全て、日曜日は、11時半か12時にオープンである。ちなみに平日は、9時半くらいには開いていたはずだ。これはやはり、キリスト教の国だから、日曜日の朝は教会にいくための時間として、キープしてあげる必要があるのだ。スーパーマーケットなんかも日曜日は数時間しか開いていなかったりするし、地下鉄の駅もたくさん閉まっていますね。そう言えば、今度の総選挙は5月6日だが、これも平日だ。日本人の感覚からすれば、誰がどうやって投票に行くんだろう?と思われるのではないか。こちらでは、休日に投票日を充てることの方が、労働者の休む権利を制限するという考え方であり、企業は、遅刻や時間単位の休暇などを与えなければならないとされている。ただし、やはり、忙しくて行けないという人はいるだろう。まあ、日本人はやはり働きすぎかな。うん。私のブログもちょっと肩に力が入っているかも。もう少し力を抜いてやっていこうっと。にほんブログ村
2010.04.18
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今日は、観光客になった積りで、コベントガーデン→トラファルガースクウェア→ピカデリーサーカスという街の中心地を散策した。色々と変化は感じたのだが、一番、変わったなと感じたのは、所謂、シアトル系カフェ、特にPretとスタバの数の多さだ。特にPretの多さには驚きを感じた。前回の赴任時には、あちこちにサンドイッチ屋というものがあり、サンドイッチが頼めるようになれば一人前だと言われたものだ。そう。Pretやスタバでは、サンドイッチは出来合いだから、選んでお金を払えばよいが、ここはサンドイッチの生まれた国。もともとは、それなりの拘りがあったのだ。そのようなサンドイッチ屋さんはほとんど見当たらなかった。サンドイッチを頼むには、まず、具を頼む。ハムなどの具材の種類や枚数、野菜の種類やピクルスくらいまでは、何とかなる。そのあとも、マスタードはいるか?ホースラディッシュは?と延々と選択は続く。これは聞いた話だが、以前、ある会社の所長さんが部下と一緒にサンドウィッチを買いに行ったのだが、一しきり中身を頼んで終わりかと思ったら、まだ質問がある。ネイティブでない店員の英語は確かに聞きにくい。何度もPardon? と聞きなおしているうちに、後ろに並んでいた部下が遠慮がちに助け船を出した。「所長、パンの種類を聞いていますよ。」、そう。「black or white?」と聞いていたのだ。その所長さん。にこりと笑って、「Bread please。」とやったらしい。サンドイッチの頼めない所長として、その後も随分と苦労したらしい。これは他山の石にしなければ・・・。話がそれたが、時代の移り変わりとはいえ、伝統が失われていくのはちょっと寂しい気がする。でも、Pretやスタバは確かに便利だし、味も悪くない。あと、そう言えば、もうひとつ増えたもの。フランスの有名なパン屋さんのPaul。主要な駅前には軒並み出店している。そりゃそうだ。フランスのパンとイギリスのパンじゃ勝負にならない。やはり、世界は狭くなり、消費者は本当に付加価値の高いものに流れていかざるを得ないんのだろう。 でも、今度見つけtら、オリジナルのサンドイッチを頼んでみる積りだ。
2010.04.18
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昨夜、英国の歴史上初の試みとしてTV生中継での党首(=総理候補)討論が実施された。各報道機関等の調査によれば、第3政党である自民党のクレッグ候補の印象が最もよかったとのことである。本命候補のキャメロンが2位で、現首相のブラウン氏は最下位の評価であった。確かに、英国の国民は、国会議員の経費スキャンダルなどの影響で、労働党と保守党の2大政党の双方に対して、愛想を尽かし気味であるのも事実であり、これまでの選挙戦の序盤において、保守党と労働党が互いに名指しで非難合戦を展開してきたことも影響しているのだろう。「皆さん、この古い2つの政党による政治から脱却して、新たな選択をしましょう」と訴える若きクレッグ党首の戦略は合理的だ。こうなると、与党が過半数を取れない“Hung Parliament”となる可能性が高くなってきた。そうなると結果的に連立政権樹立となり、どこかの国のように政策決定のスピードや合理性に難しさが出てくる可能性が高いかもしれない。ところで、こちらの総選挙では、各党首は、若さと家庭的な部分をPRするのに一所懸命だ。事実、3人の党首は全員が10歳未満の子供の父親である。本命キャメロン候補の奥さんは妊娠中であり、妻をいたわる画像は彼の最大のイメージ戦略とも言われている。確かに、小さな子供がいる候補というのは、財政健全化や医療問題や教育問題など次の世代のための政策をを語るときにリアリティが感じられるのは事実だ。いろいろ問題はあるが、将来につけを残さないための財政健全化策を真っ向から議論している姿は健全だ。話はややそれるが、英国の総選挙では、EU加盟国および英連邦(※)の国民であれば、事前登録させすれば、誰でも投票することが可能だ。※英連邦には、カナダ、オーストリア、インド、パキスタン、シンガポール、南アフリカ、ケニ ア、カメルーン等53の国で構成されている。マジョリティにはならないと踏んでいるのではあろうが、選挙区によっては、インド人街やポーランド人街なんかでは、どんな選挙戦術が取られているのか、ちょっと興味は湧いてくる。まあ、政権選択選挙は、マニフェスト選挙で人を選ぶのではなくて党を選ぶということが徹底されているから、あまり選挙区毎の事情は関係ないのでしょうが・・・。ある意味、こういうところも利権を訴える日本より、かなり健全なのかも知れませんね。
2010.04.16
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アイスランドの火山の噴火は日本でも大きく報道されているだろうか。昨日の噴火以降、南東の風に乗って火山灰が拡散し、欧州北西部の空港が次々と閉鎖されている。イギリスの国際玄関であるヒースロー空港も閉鎖となり、既にこちらに向かっていた全日空と日本航空の便も日本へと引き返したようだ。今日偶々お会いした全日空の幹部の方がおっしゃっていたが、元々飛行機は火山灰に弱く、日本でも火山は常に避けて大きく迂回しているのだそうだ。私は、誰かに欧州での旅行先を相談されると、必ず、一度はアイスランドへ言ってはどうかと答えることにしている。皆さんご存知だろうか。アイスランドというのは、大陸の起源であり、言い換えれば地球の起源とも言える場所なのだ。我々が住む地球は何でできているかといえば、プレート(岩盤)である。アイスランドは地球の割れ目とも呼ばれていて、ここで北米大陸プレートとユーラシア大陸プレートが生まれ、反対方向に伸びている。大きく噴火して流れ出た溶岩がここから地球上に広がって大陸が出来たと思えばわかり易い。そう考えれば、日本は、本当に最果ての国(Far East)だと分かる。当たり前のことだが、こちらの地図で見れば、日本は右の端っこである。世界はアイスランドから始まって日本で終わっているんです。地球が生まれたところ(=地球の割れ目)を覗いてみると、地球はまだ成長していることが分かる。この地に立てば、地球の神秘に思いを馳せて、地球を大事にしようという気持ちが沸いてきますよ。今回のアイスランドの噴火は何らかの警鐘なのかもしれませんね。にほんブログ村
2010.04.15
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今日は英国人の旧友と4年近く振りに再会した。恥ずかしいことに、私の不始末で彼の連絡先が分からなくなっていたため、音信不通となっていたのだが、共通の知人を介して私のロンドン復帰を聞きつけた彼が、ランチに招待してくれた。彼は、いわゆるエリートでシティで一定の仕事を成し遂げた後に既にアーリーリタイアメントをしており、ロンドンとタイの別荘を行き来しつつ、世界中の友人を訪ねながら楽しく暮らしている。なんと、昨日、オランダから帰ってきて、明日はスペインに行くという。その間隙を縫ってアプローチしてくれたのだから本当にうれしく思う。タイの別荘では、メイドや庭師もいる広大な敷地でゆったりと暮らしながら、地域の子供たちにボランティアで英語を教えたりしながら、楽しく過ごしているという。ちなみに、海外にメイド付の別荘を持ち、世界中を旅していると聞くと、どんな金持ちかと思われるであろうが,彼はエリート大学は出ているが、中流家庭出身で驚くようなお金持ちでもない。タイの田舎の方は、日本人のサラリーマンでも十分に別荘が買えるような物価であるし、世界旅行もマイレージをうまく使いながら、友人の家を訪ねあっているわけだから、そんなにお金がかかるわけでもないようだ。日本人は残念ながら、まだそういう豊かな時間の過ごし方が苦手だ。別に欧米人の真似をする必要はないが、我々日本人は、もっと自分自身を自由に解き放ち、世界観を広げてくべきだろう。別に、メイド付の別荘に住むのが幸せだとは思わないが、タイの子供たちとの交流について語る彼の顔は本当に幸せそうだったから。
2010.04.14
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今日は、とても嬉しいことがあった。まず、このブログについて、ある私の尊敬する方から勿体無いお褒めの言葉を頂いた。その方は、私がロンドンに行くと聞いて、ロンドン在住の素晴らしい知人を紹介してくださった方でもある。私が片思いで勝手に自分の生き方の羅針盤にしている方である。こういうことをお願いできることは、海外にいるものの特権だろう。次に、もう一方、私の尊敬する方から連絡があり、今度、欧州出張の傍らに、私に会いに来てくれるという。大変お忙しく、その世界ではカリスマ的な方である。もうひとつは、このブログにファンレターらしきコメントが届いたこと。私の個人的な日記に何かを感じてエネルギーにして下さる方がいるというのは望外の喜びだ。今日はとても運気がいいようだ。海外にいて大変有難いことは、人の輪が広がることだ(“人脈”という言葉は、最近手垢がついてしまっているので、敢えて使いません)。日本にいると、どうしても仕事を通じての付き合いが中心となりがちなのですが、ここにいると、偶々同じ時期にロンドンにいる(た)というだけで、親近感・連帯感を感じることができる。先日も、偶々、メールリストを通じて、私を知って下さった元ロンドン在住の方が、私にアクセスして下さった。大変高い志をお持ちで、日本経済の最重要課題に取り組んでいらっしゃる政府関係の方なのですが、偶々私が存じ上げている有識者(知識だけでなく素晴らしい活動もされている)の方をご紹介させていただくこととあいなった。これも偶々“ロンドン”というキーワードで繋がった人の輪であり、お役に立てたのであれば大変嬉しいことだ。こんなアクセスは大歓迎。ネットでもリアルでもどんどん輪が広がれば嬉しい。これって何といってもロンドン在住(新米)ブロガーの最大の特権でしょうからね。
2010.04.13
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ポーランドのレフ・カチンスキ大統領が、墜落事故で亡くなった。イギリスとポーランドは、大変深い関係にあることもあり、マスコミでも大きく取り上げられている。ポーランドがEUに加盟したのは、2004年。労働者の流入を恐れてドイツや・フランス等の大陸国が、労働者の受け入れを制限する中で、当時経済が絶好調でいち早く労働市場を開放したイギリスに、ポーランドから移民が押し寄せた。最盛期にその数は100万人を超えるまでになったが、大部分はロンドン在住とも言われており、石を投げればポーランド人に当たるような状態になっていたわけだ。その後、イギリス経済が下降する半面で、ポーランド経済は成長を続けており、半分以上のポーランド人は、本国に帰国したとされている。面白いのは、ポーランド人がイギリスに残した足跡だ。ポーランド人は、非常に勤勉できっちりとした仕事をする。勤勉さゆえにその労働力目当てに隣国の侵略にあい続けたという説があるくらいだから筋金入りである。家が古くて度々故障することでも有名なロンドンでは、配管工事や電気工事の需要は高い。そこに入り込んだポーランド人達は、その熱心な仕事振りで一躍ロンドン市民の支持を得ることとなった。その多くがポーランドに帰国してしまった今何が起きているか。「ポーランド人の配管工を派遣します。」こんな謳い文句を売りにした会社をよく見かけるようになった。ポーランド人は、この世界では一種のブランドになったのだ。ちなみに、リーマンショック以降の金融危機を受けた景気後退の世界的な潮流において、EU加盟国の中ではポーランドだけが景気拡大を続けている。ホロコーストやソビエト支配の悲劇くらいしか知らなかった国だが、実はEUの優等生国となっていたわけだ。ヨーロッパは広く、歴史も文化も国民性もまったく異なる様々な国が存在する。まだ行ったことのない国もたくさんある。折角の機会を利用して大いに学びたいものだ。
2010.04.12
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今日は、あのグリニッジに行ってきた。前回の赴任時に、何故だかここは訪れたことがなかったのだ。広大な公園内の天文台は見晴らしも最高。標準時を示す時計の前では観光客が記念撮影の列をなしていた。この建物も入場料は無料。繰り返しだがさすがである。帰りに電車で、駅員が切符の保持をチェックに来た。グリニッジへ向かうドックランドライトレイルウェイは、改札らしきものがない。だから、切符を持たない不埒ものが出没しないように頻繁に見回りがあるようだ。ちなみに、ヨーロッパの国々には改札のない路線が大変多い。その代わり、キセルをすれば高額の罰金が科せられる仕組みで、駅員の抜き打ち社内チェックが行われる。以前から思っているのだが、日本人は何でもきっちりやらないと気が済まないので、きっちりとした機械制御の改札をあらゆる駅に設けようとする。その維持管理費や膨大な額に上るだろう。しかし、こちらでも高額の罰金を取られたら元が取れないので、普通は誰もが切符を買っている。少々悪いことをする人がいても、単に経済的な比較で言えば、この仕組みのほうがずっと安くつく。こっちの方がいいと言っているわけではないが、世界では、ほとんどの人たちがこちらの発想につくということを理解しなければ、結局はガラパゴス化の罠に嵌まってしまうわけだ。そういえば、こちらの定期券にあたるオイスターカードは本当に便利だ。いわゆるゾーン制が取られているので、一定のゾーンの中ならどこで乗ってどこで降りても回数を問わず追加料金なしで利用可能だ。これに慣れると、日本の鉄道会社が膨大なコストを掛けて、どこで乗ってどこで降りたかを捕捉して、既定路線以外の利用料金を徴収できるシステムを維持し続けていることが信じられない。ここは早急におおらかで便利なロンドン方式に切り替えて欲しいものだ。・・・ちなみに、外国人には日本方式は理解できないと思う。本気で観光立国を目指すならすぐに実現してほしい。
2010.04.11
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今日は、今回住むことになりそうな街の近所を散歩した。天気もよく気持ちがいいので、チェルシーまで足を伸ばした。チェルシーは、高級住宅街として、多くの文化人が愛した街として、そしてパンク発祥の地として有名だ。ちなみに、ロンドンの中心街を歩いているとまさに人種のるつぼであり、自分が外国人であることはほとんど意識することがないが、土曜日にも関わらず、この街ではまったくと言っていいほどアジア人を含む有色人種をも見かけることはなかった。まあ、ロンドンを離れたら田舎だとどこもそうなのだが・・・。小さな広場でマーケットが開かれていた。色とりどりの果物や野菜、自信作を披露したくてしょうがないパンやケーキ、新鮮な魚やカキ、可愛らしいジャムに独特のにおいをはなつチーズの山。とにかく見ているだけでも楽しい。見るだけの積りが、匂いに釣られて焼きたての手作りソーセージサンドを食べた。マーケットに行けば、その土地の土のにおいや職人の誇りや潮の香りとともにその街の息吹を味わうことができる。近所にこんなマーケットがあるなんて、楽しみが一つ増えた。外国旅行にこられたら、絶対にマーケットを覗かれることをお勧めする。
2010.04.10
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食事がまずい事で有名なロンドンの街で、スターバックスやマクドナルドなど、味が想像できるお店は大変有難く私の利用頻度も高くなる。こちらに来て、最初に、「ここはロンドンだな~」と懐かしく思ったのは、マクドナルドに入ったときだ。注文の品を頼むと、店員さんから即帰ってきた言葉は、「Take away?」である。そう。日本では「テイクアウト」と言うが、これは読んで字の如く、例えば、器の中から外に物を取り出すことで、外へ持って出るのは、「テイクアウェイ」なのである。ついでに言うと、コーヒーを頼んだのだが、「White coffee?」と聞かれた。「白いコーヒー?なんだそれ?」と前回初めて言われたときには一瞬戸惑った。これは多分、こっちだけの用法だと思うが、ミルクを入れるかどうかを聞いているのだ。この2つのロンドン英語に触れて、私は思わず「ロンドンに帰ってきたんだな~」と感じてにんまりとして、店員に怪しげな顔をされたわけだ。さて、テイクアウェイされた食事はどこで食べられるのか?多くは公園のベンチなどであるが、食べながら歩いている人も多い。驚くのは、テイクアウェイの寿司(カフェテリア方式で好きな寿司をチョイスして購入する。回転寿司の進化版だろうか?)を食べながら歩いている人もいたりすることだ。多分、サンドイッチと同じ感覚なのだろう。やはり、外国生活は、注意してみると一々面白いことだらけけである。
2010.04.09
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昨日は総選挙のスタートについて書いたが、多くの国民にとってお現下の関心事は、選挙よりもサッカーの結果である。今は、各欧州リーグも佳境に入ると同時に、チャンピオンズリーグもベスト4まで進んでおり、ワールドカップイヤーのサッカー熱は、否がおうにも盛り上がりを見せている。昨夜のゲームでは、ルーニー(故障中)を擁するマンチェスターユナイテッドが試合には勝ったが、2戦合計の得点が4対4でアウェイでの得点差により、ベスト4入りを逃した。なんと、チャンピオンズリーグで、英国勢が4強に1チームも入らなかったのは、7季ぶりのことだ。前回の赴任時もサッカーの試合はよく見に行った。美しいピッチの上で、熱狂的だが日本のように独りよがりではなく厳しい目を持ったサポーターに囲まれて、彼らが見せる試合運びは時には、激しい格闘技のようであり、時に芸術的とも言えるものだ。聞けば、日本はセルビア(の2軍)相手に0対3での敗戦とのこと。おそらくは日本でも百家争鳴だと思われるが、日本が世界で勝てない理由の一つは、日本というマーケットの中途半端な規模・経済力にあると考える。つまり、セルビアの選手は、セルビアの国内でトップになっても、スタートしての地位も名誉も報酬も得られることはない。イギリスやスペインやイタリアのトップチームに入ってプレーしてこそ、これらを得ることが出来るわけだ。したがって、彼らは常に、世界標準でトップを目指している。それ以外には成功と呼べる道がないからだ。翻って、日本の選手はどうだろう。Jリーグというマイナーリーグで活躍するだけで、スター扱いされて、それなりの報酬も得ることが出来る。世界標準で勝負しなくても満足できてしまうのだ。サッカーの話をしだすとおそらく夜が明けてしまうので、今日はこのくらいにしてまた書こう。あれ、しかし、これって世界で勝てなくなっている色んな日本の業界にも当てはまらないだろうか(私が属する業界も含めてですが・・)。何も世界に出て行くなんて面倒なことをしなくても日本で成功すれば生きていけるじゃないか、という考え方は、さて10年後にも通用するのだろうか?!!
2010.04.08
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遂に、イギリス総選挙の幕が切って落とされた。今回の歳代の争点は、財政再建。リーマンショック後の銀行救済等の財政支出によって、イギリスの財政状態は先進国でも際立って悪い状態にある。 ※2009年度の財政赤字は、GDP比11.8%で先進国では最悪と言われている。 ちなみに日本もギリシャも一応、この数値は一桁である。現与党である労働党と最大野党保守党のどちらが、財政健全化と景気浮揚を同時に行いつつ、国民生活の向上を図れるかが競われている。若き指導者キャメロンを首相候補として擁する保守党が有利とされるがさてどうなるやら。しかし、「保守党」が伝統でなく変化を標榜し「労働党」が大企業(銀行)に大量の資金投入をして経済破綻を免れた実績を誇示しているというのは、何だか両党の生い立ちに照らせば妙ではあるのだが、2大政党制というのは、結局、相手の良い所を奪い合い、消しあいするので、こういう姿になっていくのだろう。日本が手本としている成熟した2大政党制の下での議会制民主主義の真相もしっかり見ておきたい。もっと書きたい話題だが、今日はこれくらいにして、また書こう。そう言えば、日本の参議院選挙も近づいているが、今は海外在住の我々も投票可能だ。海外にいるからこそ見えることも多い。国際感覚を持ち、しっかりとした理念を持って国益に貢献してくれる候補者を吟味したいと思う。
2010.04.07
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昨日、前回の赴任時に家族で住んでいた家を見てきた。家を見に行くのが目的というよりも、よく行ったイタリア料理の店に行きたかったのだが、あいにくお店は休みであった。家に近づくと、自分では想像していなかったのだが、色んなことを思い出して、珍しく感傷的な気分になってしまった。そう。前回と今回の一番大きな違いは、今回は単身赴任だということだ。前回は、仕事でも色んなことを学んだが、家族の頑張りからも素晴らしい経験をすることができたと思っている。ただ、もう感傷的にはなるまい。前回住んでいた家を見るのはこれきりにしよう。これは、新たなロンドン生活をスタートさせるためのけじめの儀式としよう。そうだ。もう一つ、けじめの儀式として、前回の帰国時に某誌に寄稿したコラムを紹介する。偶々ロンドン事務所のファイルに記録されていたものだが、そこで止まっている時間を動き出させよう。何だかやる気になってきた。・・・・・・・・歯の妖精(Tooth Fairy)私には、10歳と7歳の姉弟がいる。3年前に来英した時には、英語が全く分からず人知れず泣いたこともあるそうだが、今は、もっぱら英語で兄弟げんかをする毎日である。先日、我が家に小さな事件が起きた。私と息子で留守番をしている最中に、初めて彼の前歯が抜けたのだ。息子はとにかく嬉しくて、どうやって母親に伝えようかと考えた。「おかえり~」と大きく口を横に開いて見せるのはどうかと聞くので、「それより、宝箱に入れて、ママにプレゼントしたらどうだ。」と言ってやった。“Good Idea だね”と言った息子は、早速、ご自慢の宝箱(実際はガラクタ箱)をひっくり返し、歯を詰めこんだ。彼の作戦は大成功。妻は「やったね!これでお兄ちゃんになったね。きっとTooth Fairy(歯の妖精)が来てくれるよ」と言って息子を抱きしめた。「本当に来てくれるかな~」と息子は訝しがったが、娘にも促されて、枕の下に大事な歯を置くことにした。次の朝には、何と5ポンド札に早変わり、驚いた息子に、娘は「ね。来たでしょ。信じる人にしか来ないのよ。先生がそう教えてくれたよ。」・・・そうです。10歳の娘も信じているんです。そして、私たちは、庭に出て机の上に置いてあった歯を投げる儀式へと移行。本当は歯の妖精は歯を持っていくのだが、ここだけは、私の拘りによって「下の歯は上に向かって強く」という日本流。姉貴面した娘は、「ちゃんとお礼の手紙を書いたら、また来てくれるよ」とアドバイス。これも先生が教えてくれたらしい。何と、うちの息子はサンタクロースはもちろんのこと、悪いことをすれば家に狼がやってくるという教えすら信じている。私が家を空けるときに、「パパがいない時に狼が来たら、お前がやっつけてママ達を守るんだぞ。」と言うと困った顔をする。でも、しばらくすると、どんなパンチをお見舞いするか目を輝かせて話してくれる。彼はもう直ぐ、歯の妖精も狼もが来るはずもないと悟るだろう。でも、息子の心の中に広がる、歯の妖精や狼達が住む想像の世界(心の空間)は、きっと大人になったときには、他人を思いやったり自分が進むべき道を考えたりするための大切な空間に変わると信じている。だから、今は苦手な漢字を無理に練習させるよりも、大好きな本を読んで心の空間をもっと広げて欲しいと思っている。こっそりと彼が、歯の妖精に宛てた手紙を読んでみた。“歯の妖精さん、ありがとう。本当に嬉しかったよ。・・・僕が日本に帰ってもきっと来てね。日本のお金はポンドじゃなくて円だよ。“と書いてあった(もちろん、英語で)。私は、息子の手紙を読みながら、我が家の歯の妖精(妻)と天使達に「ありがとう」とつぶやいた。※西欧には子供の乳歯が抜けた時、その歯を枕の下においておくと、「歯の妖精(Tooth Fairy)が歯を集めに来る」という言い伝えがあります。歯の妖精は、虫歯のない綺麗な歯だけを集めに来るので、「ちゃんと歯を磨かないと妖精が来ないよ。」と親が子供に言い聞かせたりするようです。 ↓↓ いつも応援有り難うございます。 以下のマーク(「ブログ村」)は、人気投票のボタンです。 応援して下さる方がいらっしゃれば、クリックして頂けると嬉しいです。 変なことは起きませんのでご心配なく(^^)。 にほんブログ
2010.04.06
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今日は、ちょっと硬派なテーマだが、前から感じていることを。日本で、このところずっと強い違和感を感じていたのが「格差問題」。イギリスは、正真正銘の格差社会だ。でも、世界中から人が集まって、それぞれが幸せに暮らしている。ロンドンに着任した日に利用したタクシーのドライバーは、「自分はこの道25年だ。ロンドンで知らない道はないんだぞ」と本当に誇らしげに語っていた。それぞれの人間が、自分なりの誇りや生きがいを持って生きているのであって、ここにいると、格差がどうなんてことを論じることに意味があるのか分からなくなる。ヨーロッパの人たちは、子供の頃からみんな知っている。人間は平等なんかじゃないことを。人間は生まれながらに違うし、才能と努力と運次第で、結果はまったく異なることを。ただし、チャンスは平等であるべきだと考えるし、多くの幸運に恵まれた幸福な人間は、ノーブレスオブリージュという生き方を実践している。日本では、子供の頃に「人間はみんな平等だ」と教えられる。でも、大人になると、決して平等なんかじゃないことに気づく。それで「世の中はおかしい」と言っては、いい大人が、社会から閉じこもったり、すぐに切れたりするという悪循環になっている面もあるのではないだろうか。欧州にもいろんな問題はあるが、日本ももう少し「差があることは当然で、差があるからこそ人生は面白く、差があるからこそ人は成長し、友愛にも満ちた人生を送れる」というメッセージを初頭教育段階から発するべきではないかと思っている。 ↓↓ いつも応援有り難うございます。 以下のマーク(「ブログ村」)は、人気投票のボタンです。 応援して下さる方がいらっしゃれば、クリックして頂けると嬉しいです。 変なことは起きませんのでご心配なく(^^)。 にほんブログ
2010.04.05
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今日は、Royal Academy of Arts のゴッホ展(「The Real VAN GOGH」)を見に行った。4月18日までの展示だから間に合ったのはラッキーだ。作品だけでなく多くの手紙(多くは弟のTheoにあてたもの)も展示されており大変見応えがあった。有名なゴッホの椅子とゴーギャンの椅子が並べて展示されていたが、これはゴッホファンなら結構たまらない演出のはずである。ゴッホが日本の浮世絵に魅せられたことは有名だが、彼の手紙の中にある「Tout montravail est un peu basee sur la japonaiserie.」(私のすべての作品は、ある程度日本画がベースとなっている。)も紹介されていた。前回のロンドン赴任時にもヨーロッパ中の美術館を巡った。ただ、子供達に本物の芸術を見せたいとの思いもあって、常に子連れであったので、こんなにゆっくりと鑑賞できたのは久しぶりだ。ちなみに、入るのにもロンドン名物の?”long queue”(※イギリスでは列のことをqueur:キューと言います)で一時間近く並びましたから、子連れだと断念でしたね。 話変わって、Royal Academy of Artsは、独立の美術館で国から補助を受けていないので有料ですが、こちらに来て驚くのは、大英博物館や自然史博物館やナショナルギャラリー(ゴッホのひまわりもあります)らは全て入場無料だということ。子供たちに、芸術に触れる機会を平等に与えようというのが趣旨だと聞いたことがある。日本も高速道路より他に無料化すべきものがあるのでは。何も美術館や博物館の入場料でなくてもいいが、国のお金の使い方は、経済対策とか生活支援とかそういうことだけでなくて、もっと哲学があっていいのではないかと思うのは私だけだろうか。 ↓↓ いつも応援有り難うございます。 以下のマーク(「ブログ村」)は、人気投票のボタンです。 応援して下さる方がいらっしゃれば、クリックして頂けると嬉しいです。 変なことは起きませんのでご心配なく(^^)。 にほんブログ
2010.04.04
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今日は、ロンドンの中心地を歩いた。ほとんどあてもなくという感じで。昨日は、ロンドンは変わらない街だと書いたが、ひとつ変わったものがある。とにかく、日本食の店が増えた。ただし、日本人向けの日本人経営の日本食レストランは減っている。増えたのは、日本人以外が経営する現地人向けの日本食レストラン。我々が見ると、このカラフルな寿司などはどう見ても日本食ではないぞと思うのだが、イギリス人の家族は、きっとこれこそが日本食だと思っているのだろう。でも考えてみれば、今や日本人のソールフードとなったラーメンやカレーライスも、中国やインドが起源だが、似ても似つかぬものになっているはず。イギリスの中華料理屋店やインド料理店は、これらの国の人がやっているのがほとんどだから、結局は国民食にはなっていないということかもしれない。日本食は完全にロンドン市民には浸透していると考えていいだろう。そういえば、今日は、BBCで「ハウルの動く城」をやっていた。この話の原作はイギリスの児童小説。しかし、こちらのアニメを見慣れてくると、宮崎映画の繊細さは圧倒的で何だか感情を揺さぶられる。これは世界共通の感覚だろう。結局、今日も日本文化の話になってしまった。
2010.04.03
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3月27日にロンドンに着いた。2度目のロンドン生活だ。ちなみに今度は組織のトップとしての赴任だ。3年半ぶりだが、ロンドンというのは本当に変わらない街だ。日本の街はすぐに変わってしまう。銀座なんてファストファッションの店に占領されて大きく変わってしまっているが、ロンドンは店は入れ替っても街並みは変わらない。この一週間は家探しと仕事の挨拶訪問。サウスケンジントンの外れに住む予定だ。そう言えば、一昨昨日と昨日は、BTの火事で電話もメールも使えなかった。2日もそんなことになるなんて、日本じゃ考えられない。今日から4日間のイースターホリデイは、地下鉄は走っていないラインの方が多い。その上、来週からはストときた。こちらに来ると、日本の便利さが身にしみる。日本人は、もっと自信を持っていいね。鉄道他のインフラは本当は日本が世界で一人勝ちしてもいい分野。マスコミは政府の後押しが必要とか言っているが、それもいいが、日本のよさをもっと知ってもらえるような地道な努力が必要だなと思う。もっと、日本に外から人が来るように日本の文化をもっとPRすべきですね。 ↓↓ 応援有り難うございます。 以下のマーク(「ブログ村」)は、人気投票のボタンです。 応援して下さる方がいらっしゃれば、クリックして頂けると嬉しいです。 変なことは起きませんのでご心配なく(^^)。 にほんブログ
2010.04.02
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