まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2020.08.07
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『純情きらり』再放送。

いよいよ桜子の本領が発揮されつつあります。

亡き父にも愛され、
味噌彦やキヨシにも愛され、
もちろんテレビの前の殿方にも愛され、
そして斉藤先生にも愛されてしまう桜子。

じつは桜子は、この物語のなかで、
徹頭徹尾、終始一貫してモテモテなのです。

15年前の本放送のときにも、

ここで、あらためて、
「笛子の弱さ」問題について書こうと思います。



いまのところ、
物語のいちばんの 【暗黒面】 を担っているのは、
池鉄をはじめとする河原家の名古屋人のように見えますが、
それはあくまで表向きのことにすぎません。

じつは、
ほんとうにドロドロしているのは、
有森家における「姉妹間の嫉妬問題」なのです。


うすうす気づきはじめてると思うけど、
器量良しの杏子が先に嫁いだあたりから、
この姉妹間の嫉妬問題が、水面下でうごめいています。

何を隠そう、
『純情きらり』の最大の 【暗黒面】
この「モテない姉」と「モテる妹」の問題なのです。



かつて父はこう言いました。

何かのときは、お前が力になってあげなさい。

父は、笛子の「弱さ」を心配していました。
※桜子は頑丈なので、さほど心配いりません。

笛子は、
その弱さゆえに、虚勢を張って生きています。
だからこそ、
いまいち女性らしさや細やかさにも欠ける。

笛子は、
長女として厳しく躾られて
早くに母を亡くし、父も亡くして、
社会的にも経済的にも有森家を支えて、
結局のところ全部を背負っています。
戦争に備えて、ひとりで竹槍を振り回している。
そこに彼女の不幸があります。

彼女自身が十分な幸福に恵まれていないので、
他人にまで幸福を分け与える余裕がないのです。

何かにつけて桜子にきつく当たったり、
杏子の不幸も省みずに、無理やり嫁がせたりするのは、
彼女自身が柔らかな幸福で満たされていないからです。
※もしも父が生きていたら、杏子は河原家へ嫁がずに済んだはず。

つまり、
笛子の「弱さ」とは、
世間的な常識や価値観を打ち破れないところであり、
そのため自分の人生を進むことに臆病なところであり、
ついに自分の幸福をつかめないまま、
最後まで《嫉妬》の中で生きていくほかないところです。


一般的な女性の弱さそのものですよね(笑)。


このことが後々の物語にまで尾を引きます。





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最終更新日  2020.09.19 12:06:56


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