まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2021.11.11
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先週のNHKクラシック音楽館。

前に見た藤田真央くんのシューマンが面白かったので、
今回のラフマニノフ3番も聴いてみようと思いました。

普通なら聴くだけでも体力を要する曲だけど、
真央くんなら、まったく違うラフマニノフになりそうだし。

しかし、その前に、
17才の奥井紫麻 おくいしお が弾くモーツァルトの23番!
まず、これに心惹かれてしまった。


「うわー、この人はモーツァルト弾きだぁ」と思う。
天使の戯れのように清らかで軽やかな音。
わたしとしては理想的なモーツァルトでした。

かたや、2楽章になると一転して、
しっとり色気を感じるような、慈しみのある演奏だったり。
同時に、
モーツァルトの音楽が、驚くほどモダンだということにも気づく。

わたしは今まで、
もっぱらピアノソナタとかしか聴かなくて(笑)、
(たいていピリスの演奏)
あまりモーツァルトのコンチェルトに関心が向かなかったけど、

おかげで23番が好きになった。

あとで奥井紫麻のことを調べてみましたが、
べつにモーツァルトにばかり傾倒しているわけでもないようです。
というか、Wikipediaのページもまだなくて、
もしかしたら、




そして、
真央くんのラフマニノフ。やはり面白かった。

わたしは知らなかったけど、
彼はチャイコのコンクールでもこれを弾いたらしい。

ラフマニノフの協奏曲といえば、
甘いメロディーの2番に対して、ずっしりした重さの3番だし、
わたしはどうしてもアルゲリッチの印象に直結してしまう。

けれど、真央くんの演奏は、
そういう重さや暗さとは無縁で、
ひたすら絢爛豪華な世界を楽しむって感覚のほうが強い。
しかも、抒情的で甘い。

忘我の状態で華やかさの中へ耽溺するような演奏。

ロマン派はロマン派でも、
貴族文化に憧れる大正ロマン幻想って感じ?(笑)
意匠を凝らした瀟洒な調度品を見せられてるみたいです。

良くも悪くもクールな演奏で、
ほとんど感情表現というものを伴わないから、
感情にまかせてドバっと曲想が押し寄せたりしないし、
そのぶん、細部の造りがクリアに耳に入ってきて、
隅々までその美しさを堪能できます。

本人も、
汗だくだけど、ニコニコして楽しそうに弾いてる。
一般的には「難曲」といわれる3番だけど、
けっして肉体的に振りしぼって力まかせに弾くのでもなく、
技術的には余裕をもって弾いてるようでした。

シューマンを聴いたときも、
「まるでチャイコのくるみ割り人形みたい」と思ったけど、
今回も、そういう華やかさと楽しさを感じました。









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最終更新日  2021.11.11 10:30:05


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