まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2022.09.23
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完全保存版 「絶対覚えておきたい!究極の短歌・俳句100選」
第6回のテーマは「家族と故郷」です。



服部嵐雪。
竹の子や 児 ちご の歯ぐきのうつくしき
(江戸時代)

子供の歯茎って、
ピンク色で小さくて可愛いよね。

そして、竹の子も可愛い。




我が寝たを首あげて見る寒さかな
(江戸時代)

寒いのに、
薄い布団一枚に身をくるめて、
棒みたいに縮こまって固まって寝ているさまを、
首だけ持ちあげて自分で上から見ているのでしょうねw

ひもじくて気の毒だけど、なんか笑えます…。



小林一茶。
雪とけて村一ぱいの子ども哉
(江戸時代)

江戸時代の句ですが、
いまと変わらない感覚だなあと思いますね。

現代人の句といわれても、何も違和感はありません。




金剛の露ひとつぶや 石の上
(昭和戦前)

ミクロな幻想としての「金剛の露ひとつぶ」は、
たしかに斬新でSF的でカッコいいと思うのですが、

下五の「石の上」という背景に説得力がないし、
一句一章の内容をあえて二句一章に分割した結果、
下五が軽すぎて、非常にバランスが悪くなっている。


その頭でっかちなバランスの悪さが「SF的」かもしれませんが。



西東三鬼。
算術の少年しのび泣けり 夏
(昭和戦前)

下五を「泣ける」として連体形にせず、
終止形で切って「夏」だけを最後に置くという手法。

つい「愛なんていらねえよ、夏」を思い出しますが(笑)
戦前の俳句としては斬新だったでしょうね。

描いている場面も、なにやら映画やドラマのようです。



竹下しづの女。
苺ジャム 男子はこれを食ふ可らず
(昭和戦前)

意地悪な女の子の句でしょうか?
それとも、
我慢して自分にジャムを禁じてる男の子の句でしょうか?
それとも、
いじらしい少年の姿を見つめる母親の句でしょうか?

…解説によれば、
これは軍国主義時代の厳格な母親の句なのだそうです。
当時の教育理念のことはよく分かりませんが、
些細なことで男子と女子を線引きするのが普通だった?

戦時中だったら、
男子も女子も一緒にガマンすべきだと思うのですが、
もしや、日頃の怨みを晴らすべく、
ここぞとばかりに男子にガマンを強いているのかしら?

とはいえ、
わざわざこんなケチな教育理念を、
そのまま俳句にして詠むとも思えないし、
むしろ何らかのユーモアやアイロニーを見るべきなのでは?
そもそも息子らに食わせる気がないなら、
最初から苺ジャムなんて作らなきゃいいわけでしょ。

ちなみに「苺」は春の季語かと思いきや、初夏の季語だそうです。



三橋敏雄。
石段のはじめは地べた 秋祭
(平成)

普段はアスファルトの上ばかりを歩いているので、

たまに神社などへ行くと、
土を踏みしめたときの冷んやりした感触とか、
舗装された道とは違う石段の自然な凹凸感とか、
一足ごとに、いつもとは違う面白さがあって、
つい足元のほうへ意識が向いてしまうのは分かります。

今回は、この句がいちばん好きでした。





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最終更新日  2022.09.23 08:10:06


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