まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2023.09.03
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海外ドラマの「アストリッドとラファエル」を、
第2シーズンぐらいから、ちょこちょこ見てます。

フランスのドラマなんだけど、
そこまでフランスっぽくはありません。
すくなくともフランス映画のような感じではなく、
どちらかといえばBBCや米国ドラマの雰囲気に近い。

女警視のラファエルは、
ロサンゼルスとかにいそうな豪快姐さんだし、
複数の黒人キャストもレギュラーで登場します。



海外の映画やドラマを見るときは、
いつも原語で副音声を聞きながら字幕で見るのだけど、

…このドラマにかぎっては日本語の吹き替えです。
フランス語だと、なんか調子が狂うのよねw
BBCのドラマを、
フランス語の吹き替えで見てるみたいな感じになる。

それよりは、
日本語の吹き替えのほうがしっくりくるし、
貫地谷しほりのアテレコのほうが自然に聞こえる。



…とはいえ、


どことなく「ダヴィンチコード」っぽい。
そこが、いちばんフランス的なのかなと思う。
※モリアーティ教授みたいな犯罪者が出てくるところはホームズっぽいけど。

たとえば、
第2シーズンと第3シーズンの話のネタは、
およそ以下のような感じです。

・超能力者の偽魔術
・ヤクザの入れ墨と侍のハラキリ
・宇宙人による誘拐
・パイプオルガンと中世ネウマ譜
・魔女と豚の呪い
・ユダヤの巨人ゴーレム
・薔薇十字団とヘルメス文書
・アルコール依存症の更生グループ
・ディープステートの陰謀論
・修道士の聖痕とイエスの再臨
・カナダの先住民虐殺
・精神科の閉鎖病棟
・自閉症エコラリアと鉄道ダイヤグラム
・東欧のドラキュラと黄金の血



オカルト、エキゾチズム、
カトリシズムの闇などがテーマになってる。

もちろん、
オカルト的なのは事件の外見だけで、
謎解きをすればトリックがわかる…という仕掛け。



主人公のアストリッドは、自閉症スペクトラム障害です。

日本でも、
橋部敦子の「僕の歩く道」のような自閉症のドラマはあった。

自閉症の特徴は、
非言語のコミュニケーションが苦手ということ。
言外の意味が汲み取れないし、情緒的な共感も出来ません。

細部にわたる記憶力がよすぎて疲労しやすいため、
変化を嫌い、規則的な反復を好んで安心する傾向がある。
他人から触られるときの予測不可能な刺激も苦手。
(キスシーンはちょっと笑えました)

アストリッドいわく、
「自閉症は病気ではないので治りません」とのこと。

ちなみに、
彼女に貫地谷しほりの声を当てた人は見事ですね。
本人のキャラとは真逆のように思えるけど、
すこし堅めの声が不思議なくらいハマってます。



そして何故か、
このドラマには日本人がけっこう出てくる。

アストリッドの恋人はタナカテツオという日本人。
シーズン2の第2話はサムライとヤクザの話。
シーズン3の第6話には日本人のバイオリニストも登場。

アストリッドは、
資料室の倉庫に正方形の置き畳を敷いて、
なにやら茶室のような空間を作ってます。
茶道の規則的な所作で落ち着けるのかな。



でも、
フランスにおける日本人のイメージってよく分かりません。

自閉症のアストリッドが心を許せるのは、
なぜ豪快姐さんのラファエルと、日本人のタナカテツオなのか?
日本人男性は几帳面かつ繊細というイメージなのかしら。


世界的なタナカさん&世界的なテツオさん。 

でも、テツオは「鉄男」じゃなくて「哲夫」だろうな。 
雰囲気的に。 


そして、
なぜバッハを演奏するバイオリニストは日本人なのでしょう?

たしかにバッハの音楽そのものが、
数学的な規則性と反復から出来ているとは言えるけど、
そういう特徴が日本人に向いてるってこと?



そこそこ面白いドラマではありますが、
フランス本国で30%近い視聴率を獲得してると聞くと、
逆に「そこまで面白いか?」とも思ってしまう。

正直なところ、事件のトリックも、
いまいち判然としないまま置き去りにされることも多いし。

フランスの一般の視聴者が
このドラマのどういう部分を好んでるのか、
興味深くある反面、なかなか謎です。


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最終更新日  2024.03.14 19:56:46
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