まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2026.05.05
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NHK「岸辺露伴は動かない/懺悔室」を見ました。

なかなか興味深くて面白かったです。
映画としてもよく出来てて、
前作のルーブル編より満足度は高い。

物語の舞台も、
パリよりベネチアのほうが合ってましたね。
歴史の層が沈殿してる町のほうがいい。

監督は前作でベルトルッチを意識したらしいけど、
むしろ今作のほうがイタリアが舞台ということもあり、
ヴィットリオ・ストラーロを感じさせるところがありました。




内容的には、
・リゴレットの呪い
・黒死病 ペスト の歴史
・カーニバルの仮面舞踏会 マスカレード
・カトリックの施しと罪の告解



大富豪の貴族と、
最下層の貧者が隣り合うような社会も、
イタリアらしいといえばイタリアらしい。

ポップコーン3回勝負は、
辻神ジャンケン小僧の自己パロディでしょw



ちなみに、
ベネチアといえば運河ですが…

冒頭のシーンは、
どこにも運河の見えない遺跡のような場所。
ベネチアにこんな場所あるの?…と思ったけど、


朽ち果てた手袋かと思いましたが、
後で考えたら、あれは鳥嘴マスクですね。
ペストの治療にあたった近世の医師たちが、
感染予防のためにつけたとされる仮面。


あの場所は、

The Lazzaretto Vecchio, formerly known as Santa Maria di Nazareth, is an island of the Venetian Lagoon. It became a place of quarantine to insulate Venice from the plague.
ラザレット・ヴェッキオは、かつてサンタ・マリア・ディ・ナザレとして知られていたヴェネツィア潟に浮かぶ島。ここはペストからヴェネツィアを隔離するための場所として利用された。
Since 2004 archaeologists have unearthed more than 1500 skeletons of plague victims buried here between the 15th and 17th centuries. These have been found in individuals as well as in mass graves. The remains of thousands more are expected still to be found on the small island as the death-toll reportedly reached 500 per day in the 16th century.
2004年以来、考古学者たちは15世紀から17世紀にかけてこの地に埋葬されたペスト犠牲者の骨格を1500体以上発掘してきた。これらは個人墓地だけでなく集団墓地からも発見されている。16世紀には1日あたり500人もの死者が出たと伝えられており、この小さな島ではさらに数千体の遺骨がまだ発見されると予想されている。
https://en.wikipedia.org/wiki/Lazzaretto_Vecchio

ところが、公式サイトによれば、
撮影場所はマルコポーロ要塞という戦争遺跡。
京香さまが最初に訪れた場所も、
グリエルモ・ペペ兵舎という戦争遺跡らしい。
https://kishiberohan-movie.asmik-ace.co.jp/map/
それらの場所に何か意味があったのか、
たんなるロケの都合だったのかは分からないけど、

物語的に考えれば、
やはり冒頭のシーンは隔離島をイメージしてたと思う。

追記:
↓それについての考察はシネマレビューのほうに書きました。
https://www.jtnews.jp/review/29253/?SELECT=24063#HIT



以下はあらすじネタバレ。
飢えた貧者にパンも与えず、自分の仕事を押しつけたあげく死なせた男が、その貧者の怨霊に呪いをかけられる。それは「おまえが幸せの絶頂に達したときに最大の絶望が訪れる」という呪い。男は整形手術をして執事と入れ替わり、怨霊を欺くことに成功するものの、こんどは身代わりとして死んだ執事に呪いをかけられる。それは「娘が幸せの絶頂に達したときに最大の絶望が訪れる」という呪い。結果として男は2人分の怨霊に呪われる。
男は「幸せの絶頂」に達しないよう必死で幸運を退けるけれど、怨霊の力によって次々と幸運はもたらされる。血塗られたヘブンズドアを読んでしまった露伴にも同じ呪いがかかり、露伴と京香にも次々に幸運がもたらされる。男は「娘が幸福な結婚をしたときに自分が死ぬ」という恐怖に取り憑かれ、娘の結婚を阻止しようとするが、露伴は彼女を結婚させるために一芝居を打つ。


あいかわらず奇妙なエピソードです。

そもそも怨霊の呪い自体が、
抽象的すぎてナンセンスなのよねw

なぜなら、
「何が幸せの絶頂か?」
「何が最大の絶望か?」
それは人によって解釈や価値観が異なるから。



京香さまは、
「死ぬことより生きることのほうが絶望」

と考えます。

それを聞いた露伴先生も、
道化師リゴレットがそうだったように、
「娘の死こそが最大の絶望になる」 と考え、
娘が死んだと勘違いさせる芝居を打ちます。


ところが!

呪われた男は、
「娘が死んだことで自分は助かった」

と思ったらしい…(^^;

彼にとって最大の絶望は自分の死であって、
娘の死じゃなかったのよね。

結局、コイツは、
自分のことしか考えてないのです。
もともとがそういう奴だったわけだし…。


最大の絶望がおとずれてない以上、
男はいつまでたっても呪いから逃れられない。
たぶん死ぬまで呪われつづけるでしょう。

一方、京香さまみたいな人は、
最大幸福が毎日更新されるので、
いつまでたっても呪われることなく、
ひたすら幸運だけを享受しつづけることになるw





…なお、
呪われた男は、
幸せの絶頂が訪れないように、
つねに不吉な迷信を実践してました。

・鏡を割る
・黒猫を見る
・幸運の印を逆さにする
・室内で傘を広げる
・パンを裏返す

これらはイタリアの迷信かと思いましたが…

以下のサイトによると、
https://www.listobsession.com/bad-luck-superstitions/
「パンを裏返す」はフランスの迷信で、
それ以外は英語圏の迷信のようです…(^^;
フランスでは、バゲットを逆さまにテーブルに置くのは不吉とされています。これは中世の古い信仰に由来し、死刑執行人のために焼いた特別なパンを、間違って他のお客さんが取らないように逆さまに置いて目印にしたという言い伝えがあるそうです。
https://ecnavi.jp/mainichi_news/article/86236d8b896d7cc89854db53162c0075/


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最終更新日  2026.05.06 15:14:20


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