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< 四天王 出現!> 山本は内陣を見た。・・・ やはり居ない。身の丈2メートルを越す「唯伝寺」の寺宝「四天王立像」が、本来あるべきところになく、木製であるはずの立像に命が宿ったのか・・・人のように、否、人以上に素早く動き、本堂下陣畳の間に降りた彌勒如来を守るべくS・Pたちの前に立ちはだかった。 タカシ扮する彌勒は一瞬の驚きのあと、感動を覚えた。(四天王たちは、二千数百年も昔の誓約を忘れていなかった!帝釈天に仕えながらも仏法を守る、というあの誓約を・・・) タカシは、東西南北、四方にわかれて彼(彌勒如来)を囲み守るため現れた四天王、「持国天」「増長天」「広目天」「多聞天(毘沙門天)」たちの背中を頼もしく思いながら見つめた。一方、首相一行は、驚き、恐れ、そして戸惑い・・・さすがのS・Pたちも、前田総理もみな一様に顔色を失い、極度の緊張のため身体の震えを抑えきれずに立ち尽くしている。動く四天王たちがあの形相で、しかも眼光鋭く睨みつけているのだ、無理もない。「四天王よ、その方々はわたくしの客人です。心配は無用、そこを通してあげなさい」スーパーメットの能力を最大限に高めた神々しい声でタカシが言った。 それまで、凍りつき、時も止まり、色さえも褪めたようだった空間に暖かな波紋のような気配が拡がり、首相一行は皆、思い出したように瞬きを始め、ネクタイをゆるめる者、溜息をもらす者・・・とにかく極度の緊張状態から脱することは出来たようだ。 四天王たちは、タカシを振り返り、うやうやしく頭を垂れてから道を開き、「増長天」と「広目天」はタカシ扮する彌勒如来の両脇に立ち、「持国天」と「多聞天」はタカシの後ろで背を向けて立ち、睨みを利かせた。
2009.10.27
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2009.10.25
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< 始動!6 >ただ一人、頼りとする山本でさえ仰天してしまう彌勒如来像の行動に、今や前田総理の頭の中は真っ白であった。かたや山本は、明らかに自分達の方へ近づいてくる、弥勒如来像の進行方向を読み取り、道を開けるべく避けて跪き合掌した。彼にしてもそれが精一杯のことであり、すぐ隣りに立ち尽くしたままの学友、前田の存在さえ忘れてしまっていたのが正直なところだ。タカシ扮する彌勒如来像が、前田総理まで残すところあと10歩ほどに迫ったその時、首相専属のS・Pたちが一斉に動いた!山本老僧や前田総理でさえ金縛りに会ったように動けないでいるというこの状況下で・・・さすがに選び抜かれた精鋭たちである。何しろ、総理の身に危機が迫ったときには、躊躇うことなく我が身を盾として総理を守らなければならないのだから・・・ しかし、訓練には無い、尋常ならざる事態がS・Pたちを襲った。前田総理を守ろうと彌勒如来像との間に立ちはだかろうとしたその時、突如として内陣に発生した強烈な光りを浴びて、さすがのS・Pたちも立ち止まらざるを得なかった。彼らは、反射的に自身の腕で光りの直射を防いだ。それは、ただ彼ら自身の目を守るためだけではない、光りから顔をそむけていては総理を守ることが出来ないからだった。瞬時避け損ねたS・Pたちは、目がくらみ、よろめく態だったが、それは彼らだけでなく、タカシのやって来る方へ顔を向けていた者たち全員も同じことであった。尋常ならざることは、それだけに留まらなかった。今度は先ほど光りが発生した内陣から、大きな黒い影が四つ、ツバメのような速さで飛び出してきて、タカシを囲み、守るように畳の上に降り立ったのだ。なんと!それら・・・否、彼らは先ほどまで内陣にあって、弥勒如来像を守るべく四方に立っていた『四天王像』たちであった!
2009.10.23
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< 始動!5 >今もまた山本と前田を見ていて、例の衝動に駆られ、ついに抗し切れなくなってきた・・・突然立ち上がると「管長、あの二人を迎えに行きます」言い終わる前に動きはじめる、あわてて留めようとする管長に茶目っ気たっぷりの笑顔を見せて・・・(仏像の茶目っ気たっぷりな笑顔って・・・みなさんで想像してみてください・・・嫌でなければ)「あなたも一緒にどうぞ!」管長は感動していた。(何ということだ!仏自ら『人』を迎えに座を下りるとは!・・・釈尊も気取る事の無いお方だったと伝えられているが、弥勒さまはなんと気さくな・・・本来、仏様とはこうした存在なのかもしれない・・・)ところが、タカシのその気さくな行動は、山本と前田を仰天させた。山本は「恐れ多い・・・」と感じ、前田は、それでなくとも『動く仏』に見られ、気が動転していて、何がなにやら解らなくなっていたところを山本のおかげでやっと落ち着きつつあったばかりなのに・・・・・
2009.10.20
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< 始動!5 >今もまた山本と前田を見ていて、例の衝動に駆られ、ついに抗し切れなくなってきた・・・突然立ち上がると「管長、あの二人を迎えに行きます」言い終わる前に動きはじめる、あわてて留めようとする管長に茶目っ気たっぷりの笑顔を見せて・・・(仏像の茶目っ気たっぷりな笑顔って・・・みなさんで想像してみてください・・・嫌でなければ)「あなたも一緒にどうぞ!」管長は感動していた。(何ということだ!仏自ら『人』を迎えに座を下りるとは!・・・釈尊も気取る事の無いお方だったと伝えられているが、弥勒さまはなんと気さくな・・・本来、仏様とはこうした存在なのかもしれない・・・)ところが、タカシのその気さくな行動は、山本と前田を仰天させた。山本は「恐れ多い・・・」と感じ、前田は、それでなくとも『動く仏』に見られ、気が動転していて、何がなにやら解らなくなっていたところを山本のおかげでやっと落ち着きつつあったばかりなのに・・・・・
2009.10.20
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< 始動!4 > 二人の様子を見てタカシは、山本老僧と前田総理の間に友情が通った、そう感じ嬉しくなってきた。タカシは昔からそうだった。見知らぬ人でも、馬が合えば直ぐに打ち解ける性格である。東京にいた頃、ロフトでマークや、ジミー(リバプール出身で、空手の修行のため日本に滞在していた)たちと飲んでいる時など良くあったことだが、防音のためのぶ厚いドアを開けて入ってきた連中でマークたちの顔なじみさんたちは必ず、こっちのテーブルまでやって来てジミー、マークといつもの彼ら流の挨拶を交わした後、僕やぼくの連れにも人懐こい顔で挨拶「ハイ」をしてくれる。席が人数分空いていれば、同じテーブルに座るし、空いてなければ「See you!」と他の席を探す、笑顔を忘れずに・・・こっちまで笑顔になったものだ・・・それは、何も「外人さんたち、ロフト」の条件が揃わなくても同じで、中野通り近くの商店街などでも顔なじみの惣菜屋さんで美味しそうな「おでん」を見つけて、その場で「美味い!」とか言いながら食べてるときなどに、通りかかった人から「美味しそうね・・・」とか声を掛けられると、それが知らない人でも、絶対に無視できない。「でしょ!本当に美味いんだよ」とか必ず言ってしまう。
2009.10.19
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< 始動!3 >畳の間に足を踏み入れてから2~3歩ほどで、前田首相の動きが止まった。 当然のことだが、S・Pたちも立ち止まり、辺りを窺がう。前田は目を見張った。本来あるべき場所に如来像が見あたらないのだ!彼は探した・・・・・あった!いや、居た。しかし、それは今まで前田が見たことのある、どの仏像とも違う格好をした如来像だった。タカシ扮する彌勒さまは、内陣(家庭で言えば仏壇の中か?)の中央最前部で椅子に腰をかけ、すぐ目の前の一段低い畳の上に正座している管長と何やら会話をしているように見える。(ここの仏様は、あんな格好をしているのか・・・?)ただでさえ不思議なものを目にして驚いている前田をさらに驚愕させる事態が発生する。僅かな気配の変化に気付いた、タカシ扮する彌勒さまが、その顔を上げて前田総理の方を見たからである。前田は金縛りに会ったかのように動けない。当然であろう、ここにいる管長をはじめ全ての僧たちでさえ、昨日初めて『動く弥勒如来像』を目の当たりにした時は、身体が震えるのを抑える事が難しかったのだから・・・山本老僧は、前田首相が極度の緊張状態にあることを見抜き、声を掛けた。「総理・・・」まず一回目。「前田総理・・・」二回目は、名前を付けてやや大きめの声で話しかけた。聞き覚えのある学友の声に助けられて、前田は金縛り状態から解き放たれた。「あ、・・ああ、山本か・・・ふー・・・」前田は深く溜息をついて、山本に向き直った。
2009.10.16
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< 始動! 2 >そのころ、S.Pに守られた、前田首相一行は、山門をくぐり、唯伝寺の境内に入って、なお歩みを続けていた。彼らもまた、気配の変化を感じていた。ただ山本老僧と、首相一行とは、その表情が違う。山本は、(彌勒さまがおいでになられたか!?空気までが清々しくなってきたような・・・)そう感じているので、彼の表情まで清々しく見える。一方、前田首相一行は、理解不能な気配の変化に戸惑いを隠せないのだ。やがて、一行は本堂前の石段へ着いた。ここに到るまでの参道にも警備の僧はいたが、本堂(客殿)の周囲には、さらに屈強な若い僧達が約3メートル間隔で本堂に背を向けて「猫の子一匹通さぬ」といった面構えで立っている。彼らの厳しい視線を浴びてさすがのS・Pたちも緊張を強めたが、山本の一言で救われた。「こちらの皆様は、前田首相御一行じゃ、管長のご指示で私がご案内しておる」警備の僧たちは、山本へ一礼すると左右に分かれて扉を開いた。山本の案内により前田首相一行は本堂に入った。
2009.10.15
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< 始動!>タカシの顔から恍惚の色が消えた。(緊張しているの?)アンは何も言い出せないまま、タカシを見守っている。「かしこまりました・・・」タカシは、急に「救世堂」の方を向いてそう言ったあと、視線をアンに移しながら立ち上がる。「迎えに来るには及ばないそうだ。すべて僕に任せると仰った」「それって、いったいどういう意味?」彼女はタカシの言葉を理解できずにいる。マークは、自分の唇に人差し指を当てて見せた。「アン、タカシは既に我々のマスターズに近い。彼の言葉に従おうよ」「それはつまり、これから先ずっと彌勒さまの代理を務めるってことなの?」アンの言葉には、少し寂しそうな響きがある。さすがにマークは実の親だけあって、敏感にそれを感じ取った。「いやいや、この先ずっとって訳じゃないさ。世紀の大事業を成し遂げるまでのことだよ」アンは、父親の言葉に納得し、安心したように頷いた。そこへタカシが、「さて、もう一踏ん張りしてきますかね・・・」スーパーメットを持ち上げて歩きだした。だまって顔を見合わせ、彼に従って歩き始めたマーク父娘を振り返ってタカシがもう一言「これからは、楽なもんさ。だって彌勒さまの助言を頂きながら、計画どおりにやればいいんだからね」それは、アンを安心させてあげようとして言っているのではなく、タカシの素直な心境のようだった。 「救世堂」の前で待機していた僧たちは、あやうく腰を抜かすところだった。 タカシ扮する彌勒さまが、何の前触れもなく「救世堂」の石段の上に現れたからである。僧達はみなその場にひざま付いたが、一人だけはタカシにお辞儀をすると、身を翻し、飛ぶようにして本堂へ駆けてゆく。本堂では、既に管長をはじめ、警備の僧を除くすべての僧たちが参集していた。みな一様に軽い興奮状態にあった。先ほどから、全山の気配が変化しているのを感じとっているからだ。それは、今、管長のもとへ報告するため走ってきた僧にしても、同じだった。 (まるで、緑溢れる大自然の中で胸一杯に空気を吸い込んだような・・・なんて清清しい!)
2009.10.12
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<まもなく地球へ> タカシは交互に二人を見、笑顔で答える。「もうすぐ地球に到着されるよ」アンはさらに驚き、マークを振り返る。彼もまた緊張している。「もうすぐって、それならお迎えに行かなきゃ!」立ち上がろうとするアン、タカシがそれを片手を上げて制した。 「大丈夫、来られたらすぐに分かるから」一呼吸置いて、「悟られし方が近くに来られたら、たちまちに空気が変わる・・・そういう僕もさっき思い出したばかりなんだけど、あたり一帯の空気というか、気配が急に変わるんだ・・・ま、必ず分かるから」アン、マーク同時に唾を飲み込み、溜息をつく。アンはたまらず、「思い出したって、一体なにを?」「うん、二人になら話しても大丈夫か・・・僕は前世、高名な霊山で修行していたんだけれど・・・」タカシ、二人を見る。彼らがちゃんと聞いているのを確認して、「その時、一度だけ如来様にお会いすることが出来たんだ。誰も信じてくれなかったけど・・・当のぼくでさえ一瞬我が目を疑ったんだから、無理もないさ・・・」「その時のことを、さっき思い出したの?」「ああ、きっとあれは彌勒さまがくれたご褒美なんだと思う・・・僕は、ずっと前から自分の前世を知りたかったからね」陶然としてはるか彼方を見ているようなタカシ、その表情に二人とも見とれていた・・・ 突然、本当に辺りの気配が変わった!最初に気付いたのは、やはりタカシだった。なにかの波動のように気配が変化し、拡がってゆく・・・タカシを除く人々はみな、一様に得体の知れない何かを感じて緊張している。変化の理由を知っているタカシは、あまりの心地良さにうっとりとしている。またしてもアンはたまらなくなった。「タカシ!今なの!?・・今、あの方が来られたの!?」 タカシは、軽く閉じていた目を開いてアンを見た。「そうだよ、今、お見えになられた・・・」「それじゃあ、すぐにお迎えに・・・」タカシは何も言わず、また目を閉じてしまった。「・・・・・・・・」じりじりして両手の指をせわしなく動かすアン・・・何も言い出せないのがもどかしくて堪らないのだ。
2009.10.10
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お友達の風花さんは、只今子育て 奮闘中です。初めての子育てで必死になってる彼女の様子をブログで読ませていただいて、僕にはひとつ思い当たることがありました、それを書いてみます。 ぼくら亭主族は、仕事で家にいない時間、奥さんがどんな思いをして我が子を育てているのか、後で奥さんから聞かされても、なかなか理解してあげることができないことがある。手伝うことはあっても、その時だけだから・・・オフの日は、のんびりしたいという願望(必要でもあるけど) が強くて奥さんの愚痴?をちゃんと聞いてあげていたかな・・・そういう風に考えさせられました。我が家の長男は今、高専の5年生で、平日でも早く帰宅することが多いです。ぼくが帰宅すると「お帰り」のついでにたまにカバンを持ってくれたりしてくれますが、母親が帰ると、飛ぶようにして玄関へ行き、買い物袋を両手に受けて台所まで運んであげる、必ずです。何かプレゼントをあげるとかいうことは有りませんがとても母親思いのいい奴です。ちなみに3人子供いますが、彼が一番育児で母親を困らせました。彼を筆頭に優しさの大半を僕じゃなく、母親に注いでいます。でも、風花さんの奮闘ぶりを読んで、納得しましたよ。 僕らにはオフの日があっても、お母さんにはそれが無い。一日も休み無く育児してるわけですよね、泣いてしまうのも無理はないです。泣く事さえ我慢したりしたら、続かないでしょう、そう思います。「育児中の母親の涙はダイヤモンド」そう思います。
2009.10.05
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<スター・ライフ>「なるほど、スターライフか・・・てっきりぼくらの銀河系の科学力を見せつけるんだと思っていたよ。それでも充分地球の科学者や軍部の人々の戦意を失くすことは出来るからね」「それなのに、何故スター・ライフを呼ぶの?」アンは、本当に理解できないという表情をタカシに向けた。「君らのいう地球人の戦意を失う科学力って、たぶんスペースシップ、我々がよく言う『UFO』のことだろ? 確かに、UFOの存在も脅威だ。でも、完全に戦意を失わせることになるかどうか・・・視認できるものであれば、何度かチャレンジしてみるよきっと。武器がだめなら、電波による錯乱方法、その他諸々な作戦を立ててくるだろう」頷きながら聞いていたマークが「UFOと違って、《スターライフ》は知的エネルギーそのものだ。一定の形を持たず、死ぬという事もない。どんな武器も通用しない・・・問題はどうやって彼らに集まってもらい、こちらの意図を理解して協力してもらうかだ。タカシも知ってるように、彼らとコンタクトをとるのはとても困難だ。私の知る限りでは、我々の銀河の真理を究めたマスターズくらいだろう・・・」タカシは、静かにマークの言葉に耳を傾けていたが、コーヒーカップをテーブルの上に置くと、「マーク、君らの大先輩がヒントを与えてくれた救世主の後継者が、今この地球に近付きつつあるのを忘れたのかい?」マークは「あ!」と言い、同じように口が「あ!」の形になったままのアンと向かい合い、二人揃ってタカシを見た。
2009.10.01
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