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「 EU首脳会議終わる」 6月29日、2日間にわたってブルッセルで開かれていたEU首脳会議が終わった。 とりわけ今回の議題は、ヨ-ロッパの信用不安への対策についてであった。 そこで打ち出されたものは以下の通りであった。 1. 従来の緊縮政策一辺倒の政策を成長戦略も加えることになった。具体的には域内総生産量の1%に当たる1200億ユ-ロ(12兆円)を投入する。 2. イタリアやスペインの支援を念頭にユ-ロ圏の基金を使って、政府を通さず、直接銀行の資本を増強する仕組みを整える。 3. 財政再建に着実に取り組んでいる国に対しては、厳しい条件を課さず、基金を活用して国債を買い支える。 4. 中長期の対策として、EU域内の銀行の監督や救済などの制度を一元化する「銀行同盟」の設立に向けた提案を年内にまとめる。 この決定は、今のところ世界中に好感を持って受け入れられている。 特に、1.2.3はそれなりの効果が期待される。 しかし、民族が違い、環境や生活方式、価値観などが異なる広域のユ-ロ圏では、この程度の手直しでは不充分といえよう。 とりあえず、一息つけたというところで、まだまだ次なる津波は押し寄せ来るだろう。
2012年06月30日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(14) 【温故知新:今の時期の増税は愚策】 「日本の財政状況は、アイルランドやギリシャと全く違う」 「ユーロ圏で起きていること」(2) では現在問題となっているギリシャの場合をみて見よう。 現在のギリシャ政府は、日本円換算で400兆円の外貨建て対外債務を背負っている状態である。 (ギリシャの2011年3月末の政府対外債務は、2848億ドルに対し、2010年のGDPは3054億ドルしかない。 すなわち、2011年3月末時点でGDPの9割が対外債務(借金)で占められているということである)。 対外債務だから、支払う返済元金や金利は、外国の債権者に当然流れてしまう。 ギリシャの場合は、公務員が多く、年金など社会制度が優遇されている面がある。 そのため、経済情勢が悪い中、政府が外国からも金を借りて、そのお金で公務員給料や年金支払いをしてきたのである。 今後のギリシャの再建の道は厳しい。 何といってもギリシャには観光業以外外需を稼ぐ産業は少なく、ひたすら支出を抑える緊縮施策しかないため、「財政破綻」の道を辿る可能性も高い。 それに、財政の引き締めは勤労者の不満を買い、労働組合によるマンネリ化したストライキを連動する。 財政を観光にたよるギリシャにとって、それも致命傷に近い。 なぜなら、交通ストライキや国内不安の国の観光に出かける人は激減してしまい、ますます暗黒の罠に入り込んでいくしかない。 このように現在のユ-ロ圏には財政が極度に悪化している国々が多い。 これらの国では、政府負債の返済負担が非常に重くなっている。 しかも、ユ-ロ圏の財政危機国の借り入れは、対外債務で外国からの借り入れであり、実質的な返済が求められるタイプの借金なのだ。 さらに注意が必要なのは、「ユーロ圏全体」の消費者物価指数で、各国のインフレ率がバラバラと云う点である。 2011年8月時点で、ユ-ロ主要国の消費者物価指数(前年比)は、ドイツ2.5%、フランス2.4%、スペイン2.7%、イタリア2.3%、ポルトガル2.8%、アイルランド1.0%、そしてギリシャが1.4%である。 アイルランドとギリシャは、いまだにデフレから完全に立ち直っていない。 EBCにより利上げは、両国の消費者物価指数をマイナスに突入させる可能性が極めて高い。 自国通貨建て、バルブの場合は、消費者物価指数が下がるデフレ期に長期金利が超低迷するため、政府は財政赤字を拡大し、国内の投資を下支えできる。 だが、アイルランドやギリシャおよびユ-ロの弱小国はそれができないのである。 EBCはアイルランドやギリシャ、ポルトガルのみならず、2011年7月以降はスペインやイタリア国債の買い取りも始めた。 ユ-ロ危機で資金がドイツ国債に流れ、国債消化が困難になり、イタリアまで長期金利が際限なく上昇を始めた以上、仕方がない措置である。 だが、ECBが国債買い取りを増やすと、ユ-ロ圏全体のインフレ率は上昇し、金融緩和政策となる。 ユ-ロ圏(=ドイツ)のインフレ率が上昇すれば、EBCは政策金利を引き上げ始める。(こちらは金融引き締め策) するとどうなるかというと、ユーロ弱小諸国の景気は更に悪化し、税収が減り、格付け機関はソブリン債の格下げを実施して、金利が上がる。 各国の長期金利を止めるにはECBによる国債買い取り(金融緩和)以外に手が無い。 すると国債買い取りは、ユ-ロ圏のまたインフレ率を上昇させ、ECBはさらなる利上げの誘惑に悩まされる。 このようにして、もはやユーロ圏全体での統一的な金融政策は不可能になってしまっている。 恐慌やデフレの最大の問題点は失業である。 2011年7月現在ユ-ロ主要国の失業率も驚嘆する水準であり、財政危機に直面している弱小国は特に深刻である。 スペイン21.2%、ギリシャ18%、アイルランド14.5%、ポルトガル12.3%である。 各国が軒並み失業率が悪化する中、ドイツのみが雇用環境を改善していっている。 理由は、ユ-ロ危機によりユ-ロの為替レ-トが下落し、輸出競争力が益々高まったためだ。 ドイツの輸出依存度は38%、日本は13.4%なので先進経済国としては特に高い。 この今ユ-ロ圏で起こっている不可解な現象を別な表現で表すとしたら、どうなるのだろうか? 「第一次世界大戦と、第二次世界大戦を、敗戦の不名誉で忍んだゲルマン民族の亡霊達の復讐である」 すなわち、それほど解決策が難しい問題ということである。
2012年06月29日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(13) 【温故知新:今の時期の増税は愚策】 「日本の財政状況は、アイルランドやギリシャと全く違う」 「ユーロ圏で起きていること」(1) ユ-ロとは「ドイツのために」、あるいは「ドイツに都合が良いように」つくられたシステムといえる。 どうしてそうなるのか、考えて見よう。 第一次に続き第二次世界大戦を立て続けに経験したヨ-ロッパでは、あらゆる面が荒廃し、人々は二度と戦争を起さないための理想的な方法を模索した。 それが国境を越えたユ-ロ圏の構想であった。 軍事面、続いて経済面での統一へと歩を進めて来た。 そして共通通貨ユ-ロへと進んだのであった。 しかし、近年そのほころびが徐々に芽を吹きだして来た。 その原因は民族固有の価値観や生活感からくる偏差であり、年月の経過とともに、特に経済面で次第に顕著化してきたわけである。 統一通貨「ユ-ロ」の何処に問題があるのか、そのあたりをみて行こう。 この原因は、過去のドイツの苦い経験から来ている。 第一次世界大戦後敗戦国ドイツは、ベルサイユ条約で戦前のドイツ国民純生産の2倍超という1320億マルクもの巨額賠償金を課せられた。 さらにフランス、ベルギ-連合軍に産業の拠点であるル-ル地方を占領されてしまう。 また、国内では不況を受け大規模のゼネラルストライキにより、国民経済の供給能力が壊滅的な状況に陥ってしまった。 そして、それからのドイツは強烈なインフレである「ハイバ-・インフレ-ション」に陥ってしまったのである。 そのトラウマからドイツ国民は、今でもインフレ率上昇を極端に嫌う傾向にある。 ユ-ロ圏の中央銀行であるECBは、ドイツのブルデスバンク(ドイツ連邦銀行)を母体にして設立された。 ユ-ロ圏の経済の中心はドイツであり、ECBがドイツ経済に重点を置くのは仕方がないが、とはいえECBはドイツのインフレ率が上昇を始めると、ユ-ロ圏全体の状況を無視し、即座に利上げを実施する傾向がある。 例えば、ECBがドイツの不況を緩和するため2002年に素早く利下げを開始した結果、アイルランドなどユ-ロ圏の不動産市場はバルブ化していった。 そのバルブが崩壊し、各国がまだデフレの危機を迎えている中で、少し消費者物価指数が上昇しただけで、EBCは、今度は一転「利上げ」をしている。 この措置は、アイルランドなどバルブ崩壊国にとっては、厳しいと云うより致命的だったと云える。 EBCはリ-マンショック後、日本などに歩調を合わせて1%という超低金利政策をとっていたが、2011年に入ると金融引き締めに転じた。 この時期のユ-ロ圏をデ-タをみると、リーマンショック後一時的にデフレに落ち込んでいたため、ECBも2009年8月から10月にかけ、政策金利を4%から1%まで下げた。 その効果でユーロ圏の消費者物価指数も3.2%から0%まで下落、2010年以降はデフレ局面を脱した。 しかし、消費者物価指数が徐々に上昇し、2.5%と越えた2011年3月には、ECBは利上げを始めた。 政策金利の引き上げは、財政破綻目前のアイルランドやバルブ崩壊国にとっては、設備投資の抑制となり、雇用環境を悪化させるだけの「悪手」である。 特に国内の投資が急激に悪化しているアイルランドにとっては、企業の設備投資意欲をますます冷やし、負債削減に走らせるだけとなった。 たかが2.5%のインフレ率で直ちに金融引き締めに転じたECBはやはり、極端な「インフレ嫌い」であり、それはドイツの過去の苦い経験から来たトラウマ的なものからきていると云える。 資本主義経済の成長には健全なインフレ率が必要である。 健全なインフレ率とは、すなわち「適度なインフレ」状態である。 なぜなら、企業が投資を決断する際、売り上げの名目値が上昇し、かつ借入金の実質的な負担が下がって行く予想が必要であるわけだ。 *6月26日のNHKニュ-スによると、ギリシャの後の経済危機国とされていたスペイン複数銀行の格づけが、4段階も一気に落とされたという。 いよいよヨ-ロ圏の財政危機問題は、深刻さを更に増して来た。 ヨ-ロッパで大活躍しているサッカ-の香川選手は、先日ドイツチ-ムからイギリスチ-ムへ移籍した。 契約の支払い条件が分からないが、スペインでなくて良かった。 イギリスはヨ-ロ圏でありながら、しっかりと自国通貨ポンドも併用しているからである。 流石にイギリスは歴史ある戦略の国である。 【「007」で有名なイギリス情報局の誰かが、先の先をみて、知能に長けたゲルマン民族ドイツの戦略(罠)に乗らなかった】と考えるのは、失礼なことかもしれない??? それにつけても、香川君は「ツイ」ている。 このツキで、今度はイギリス国民を熱狂させて欲しいモノである。 但し、王室の魔術にはくれぐれも罹らないででもらいたい。
2012年06月26日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(12) 【温故知新:今の時期の増税は愚策】 「日本の財政状況は、アイルランドやギリシャと全く違う」 「アイルランドの場合」(3) アイルランド政府が、バルブ崩壊後の投資拡大に躊躇した結果、見事なまでにデフレ、すなわち恐慌に突入してしまった。 これは、他人事ではなく、1997年の橋本政権以降の日本と同様である。 具体的には失業率の急上昇と物価の下落である。 アイルランドの場合、2007年のバルブ崩壊までの失業率は4%強と極めて安定していた。 それが2008年以降に急上昇し、2010年には14%に達した。(2011年7月時点で14.5%) また消費者物価指数は2008年までは2~3%と、健全なインフレ水準で推移していた。 それが2009年以降のGDPの急減を受け、消費者物価指数は2年連続でマイナスに落ち込み、デフレとなった。 現在のアイルランドは、1998年の日本や1930年代のアメリカとほぼ同じの「バルブ崩壊→デフレ」の典型的な状態である。 二つの例と異なるのは、日本とアメリカは明確に「政策のミス」によってデフレを悪化させたのに対して、アイルランドの場合は、政府に手の打ちようがなかった点である。 アイルランドはユ-ロに加盟していたがゆえに、国内経済がバルブ化し、ユ-ロに加盟しているがゆえに、バルブ崩壊後のデフレを食い止めつ手段を持たないのである。 財政出動で国内を投資激減を食い止めなかったからといって、アイルランド政府の財政赤字や負債残高がふえなかった訳ではない。 アイルランド政府は銀行への資金注入を実施した結果、2010年に財政赤字を驚愕な水準まで増加させてしまった。 2010年の財政赤字は対GDP比で32%という高い水準に至った。 しかも、アイルランド政府が借りた相手は、IMFやEUなど外国の国際機関である。 日本に置き換えて見ると、1年間の財政赤字が150兆円におよび、政府への貸し手が外国であり、かつ日本政府は自国通貨を自由に発行できないと云う状況だ。 こんな状態で、アイルランド政府が最終的な破綻(デフォルト)を回避できるとは思えないわけだ。 さらにアイルランドは経常収支が赤字国で、国内の貯蓄が不足している。 経常赤字国で不動産バルブやバルブ崩壊が起こるなど、資本主義の原則上、本来ありえないことである。 経常赤字国は国内の消費や投資に対して「貯蓄が足りない」という状況なのだ。 資金不足に陥っている以上、金利は上昇し、不動産バルブ膨張の前提である「低金利」自体が発生しないのだ。 ところがである。 ドイツの不況を救うために、ECBが金利を引き下げて行った結果、アイルランドは「本来あるべき水準」より低い金利水準を余儀なくされたのだった。 それに加えた、共通通貨である為替レ-トが変動せず、為替差損が発生しないのを幸いに、ドイツやフランスの銀行はジャブジャブと不動産プロジェクト向け資金(ユーロ)をアイルランドの銀行に貸し付けた。 外貨建て、もしくは共通通貨建てで借りたお金でバルブを引起した国は、バルブ崩壊後に長期金利の急騰という深刻な事態に見舞われる。 現在、ユ-ロ圏では、ドイツやフランスの長期金利が下がって行くのと同時に、ギリシャ、ポルトガル、アイルランドの国債利回りは極端な水準まで上昇している。 オランダ、フインランドなどの北部諸国の長期金利も2%台と低い。 バルブ崩壊後のユ-ロ圏は、経済が強健なユ-ロ加盟国、特にドイツへと資金が逃避している。 もともと、アイルランドやスペインのバルブの資金源は独仏両国の銀行であった。 バルブ崩壊国からの借金返済として独仏にユ-ロが流れるのは理解できる。 しかし、昨今のユ-ロ圏では、アイルランド政府が自国のために借り入れるべき「自国ユ-ロ」までドイツへ流れている。 いきさつは、アイルランドの投資家にしてみれば、為替差損も差益も生じない訳だから、より安全なドイツ国債に貯蓄を投資してしまう。 その結果、バルブ崩壊で国内には投資先がないにもかかわらず、アイルランドの長期金利は高めに貼りついたままである。 従ってアイルランド政府は、本来あるべき水準をはるかに上回る高金利で資金を調達せざるを得ない。 こうして見てくると、ユ-ロとは「ドイツのために」、あるいは「ドイツに都合が良いように」つくられたシステムといえる。
2012年06月25日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(11) 【温故知新:増税は愚策】 「日本の財政状況は、アイルランドやギリシャと全く違う」 「アイルランドの場合」(2) 不動産バルブ崩壊のアイルランドの例を、更に詳しくみて見よう。 代表的な住宅価格指数であるESRIをみて見ると、アイルランドのESRIは2002年時点で80ポイントだったものが、2007年には140ポイントというピ-クを迎え、その後、一気に暴落した。 毎年10%前後の急速な伸びを見せた後、急激に暴落した訳だ。 2024年現在の首都ダブリンのESRIは、2002年とほぼ同じ水準にある。 すなわち、2007年までの伸びが、きれいに消滅してしまったわけだ。 不動産バルブが崩壊すると、その国の国民経済はどうなるのだろうか? 資本主義には、民間が「ストック上で負債を拡大していくと、フロ-(GDP)上で投資」という基本がある。 しかし、その基本を逸脱し、ひたすら借金返済の回すようになる。 GDP上で投資が激減すると、その国の経済成長はストップし、GDPは縮小を始める。 アメリカでもバルブ崩壊の1929年以後、政府が適切な対策(負債増および財政出動拡大)を怠った結果、GDPが半減するという悲劇が起こった。 GDPとは国民の所得であるから、1933年のアメリカ国民は、わずか4年前の(1929年)に比較して、約半分の所得での生活を強いられたのである。 実質GDPの急激な収縮は、その国の生産やサ-ビス供給の激減となり、失業率を上昇させる。 当時のアメリカの失業率は1929年時に3.1%とほぼ完全雇用状態であったものが、1933年には24.7%に至った。 4年間で20%以上も急上昇する想像を絶するものであった。 GDPの急激な収縮や、失業率の上昇を防ぐには、政府が負債を増やし、投資などの有効需要を創出するしか手が無いのである。さらに、不良債権に苦しむ銀行の救済には、膨大な公的資金を注入する必要もある。 さもなければ、その国の金融システムが崩壊するからである。 さて、アメリカの不動産バルブ(リ-マンショック)とアイルランド不動産バルブの違いをみて見よう。 アメリカの不動産バルブは基本的に「ドル建て」だった。 2008年のリ-マンショック以降、FRB(米連邦準備制度理事会)は、自国通貨(ドル)を発行し、国内金融機関が保有するMBS(不動産担保証券)を買い取ってしまった。 いわゆる量的緩和を行った。 世界的経済危機の発端であるサブプライムロ-ンを含む証券化商品を保有するリスクを、FRBが国内金融機関から肩代わりしたのである。 このように本来、バルブ崩壊後の民間による投資激減は政府が公共投資で補わなければならない。 ところが、アイルランドのバルブはユ-ロ建てであるため、アイルランド政府は、自国の銀行がドイツやフランスなどの外国に債務不履行を起さないよう、自らも外国からユ-ロを借りて資金注入を実施せざるをななかった訳である。 ユ-ロ発行権を持たないアイルランド政府は、自国の金融システムを守るのが精一杯で、バルブ崩壊後の国内の投資激減に対処する余裕がなかったのである。 すなわち、アイルランドは経営収支赤字国で国内に過剰貯蓄がないため、バルブ崩壊後の国民経済を下支え出来なかったのである。 たとえ政治家が公共投資を拡大し、GDPを維持しようとしたとしても、「ユーロ加盟国」という呪縛がそれを許さなかったといえる。 アイルランドのGDPをみると、2008年には、ピークを打ったが、その後は総額も投資額も激減した。 投資対GDP比率も一時は28%を上回っていたが、2010年には10%近くまで落ちた。 2007年には710億ドルにまで増大していた投資総額は、2010年には220億ドルと縮小した。 縮小率はなんと70%である。 わずか2年で、国内の投資総額が3割まで縮小してしまったわけで、ここまで凄い投資減少は、1990年以降バルブ崩壊を経験した日本にとってもまさしく未知の領海である。 アイルランド政府が自国通貨の発行権限を持っていれば、インフレ覚悟で国債を発行し、中央銀行が国債買い取りして政府をサポ-トすることで、財政出動を拡大することができる。 しかし残念なことに、アイルランドは、ユ-ロ加盟国なのだ。
2012年06月24日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(10) 【温故知新:増税は愚策】 「日本の財政状況は、アイルランドやギリシャと全く違う」 「アイルランドの場合」(1) まず、財政破綻をきたしたアイルランドの場合をみて見よう。 アイルランドは「共通通貨(=ユーロ)」が引起した不動産バルブに巻き込まれ、バルブが崩壊した後に訪れた「恐慌=デフレ」によるものである。 アイルランドでは、2007年に不動産バルブが崩壊を始まった。 原因を造ったのは、ITバルブ崩壊である。 ユ-ロ圏は共通通貨ユ-ロを持ち、ドイツにあるEDC(欧州中央銀行)が唯一発行している通貨である。 2001年のITバルブ崩壊で、ECBは2002年から政策金利を引き下げて行った。 その理由はユ-ロの中心であるドイツ経済を救うためである。 ITバルブ崩壊でドイツ経済は深刻な不況に見舞われ、ITバルブ期には7%だった失業率は、上昇し2005年には10%を超えた。 2001年初頭4.5%だったツ-ロ圏の政策金利は2003年6月には2%まで下げられた。 その結果、ドイツとは違い不況でもないユーロ加盟国では、バルブが膨らみ始めて行った。 金利が安くなったために、一斉に不動産投資に走ったのである。 本来バルブが進行し出した国の政策は、金融を引き締めることである。 しかし、金融政策をECBに委譲してしまった、アイルランドなどユ-ロ加盟国は、勝手に金利を引き上げることができなかったのである。 ECBが政策金利の引き上げを始めたのは2005年末だが、その時点で各国の不動産バルブは収拾不可能な状態までに膨らんでしまっていた。 アイルランドの不動産バルブは、ユ-ロに加盟していたために引起されたユ-ロによるバルブと表現することができよう。 アイルランドがユーロに加盟していなければ、2002年以降の不動産バルブは、拡大するどころか、そもそも発生していなかった可能性が高い。 国際金融界には「国際金融のトリレンマ」という原則があるという。 これは、「固定相場制」「資本移動の自由」「金融政策の独立」という3つのものを、同時に達成することは不可能ということだという。 この原則は、国際経済の様なマクロ経済政策において覆うことができない原則だという。 この原則からユ-ロ加盟国を見ると、互いに固定相場制(1ユ-ロ=1ユ-ロ)を維持していて、ユ-ロ圏内の資本移動が自由である以上、金融政策の独立には放棄せざるを得ないのである。 そういう意味から、アイルランドは冒頭の結論となるのである。 すなわち、アイルランドは「共通通貨(=ユーロ)」が引起した不動産バルブに巻き込まれ、バルブが崩壊した後に訪れた「恐慌=デフレ」によるものであった訳だ。
2012年06月23日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(9) 【温故知新 : 今の時期の増税は愚策】 「日本の財政状況は、アイルランドやギリシャと全く違う」 近頃国内のテレビや新聞で、「財政破綻」ということが良く言われる。 国の財政破綻ということは、世界的に定義が決まっている。 その国の政府が、債務不履行(デフォルト)した時である。 平たく言うと、政府が「国の借金」や、利払いができなくなることである。 日本の財務省や政府が「国の借金」という言葉を使っているが、これは民衆を煽るために使い始めたのであり、正確には「政府の負債」であり「国の借金」とは全然意味が違う。 ましてやそれを「国民一人当たり800万円の借金がある」等という云い方は国民を侮辱している。 為政者や財務省・日銀の不手際により、生じた政府の借金を、国民が造ってしまったような捉え方は許せない。 正しくは、「日本政府は国民に、一人当たり800万円借金がある」ということである。 そして日本は、「政府の負債」はあるが、それを国債(企業や国民の金=過去に汗をかいて得た所得)で埋められている訳だ。 アイルランドやギリシャは「政府がユ-ロ建て(共通通貨建て)で外国から借りたお金=対外債務」であるから、政府が海外に返済しなくてはならないのだ。 それに日本やアメリカのように自国通貨建ての体内債務ではない訳だ。 対外債務が返済できなければ、その国は当然財政破綻となる。 【人類の歴史上、自国通貨建ての体内債務で財政破綻を起した国はない】から日本は、まずはご安心なのである。 それを正しく分析せず、ギリシャやアイルランドと同等に比較して、ひたすら危機を煽る為政者や関係官僚がいる。 具体的に耳にするのは、「わが国の財政はのっぴきならない状況にある。増税して国の借金を返すしかない」という政治家や学者の言葉である。 これはとんでもない間違いで、自ら無能というレッテルを貼っている輩達である。 この種の政治家や役人は、国家が政府の役割を忘れ、増税の意味も理解していない。 その結果、日本では間違った政策が延々と続けられ、国民経済がデフレの中でもがき続けているだけである。 まず、デフレを改善させる政策を執ることが最優先であり、復興増税や、社会保障整備のための消費税増税などは、言葉巧みに覆っているが、いずれも増税策であり、デフレ時期に行うと、さらに税収は減じ、デフレのスパイラルを加速するだけである。 この時期政府のやるべき手は、例えば思い切って復興国債等を発行して、内需を増やすことである。 その意味では、3.11震災は混迷する日本経済を世紀の軌道に戻す絶好の機会なのに、その原資を増税と云うカタチで賄おうとする施策は、全くの愚策であり、更に消費税を上げようとする政策は最愚策と以外云うすべも知らない。 ではギリシャはとどう違うのか、そしてギリシャは今後どうなるのか、日本はどうすべきか等、さらに見て行こう。
2012年06月22日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(8) 【温故知新:今の時期の増税は愚策】 その高橋蔵相は1936年発生した2.26事件で青年将校の凶弾に倒れてしまった。 このきっかけは、既に日本経済が恐慌状態を脱したことを受けて、政府支出の削減に乗り出したことによるものである。 政策的には全く正しいアクションであった。 しかし高橋蔵相は、従来から一貫して肥大化した軍事費に「分不相応な軍備拡大」には反対しており、デフレが収まりインフレ傾向に転じた経済状況を見て、軍事費削減にも乗り出したのだった。 この正しかった筈の高橋蔵相の軍縮路線は、当時の日本で絶対的な権力者として暴走を始めた陸軍、海軍の怒りを買ったのであった。 維新後の弱小国であった日本が、日清、日露戦争の軍事費を、アメリカ、イギリスなど海外からの外貨借り入れで乗り越えたが、その金策の実務一切を背負ったのが高橋是清であった。 乃木大将や東郷艦隊総司令官の武勇は有名だが、その陰でその偉業を支えたのが高橋是清なのであった。 そればかりか、昭和の大恐慌を見事に乗り切って見せたのも高橋是清だったのである。 このように、個人の才覚で世界的不況や恐慌を乗り切った人物は高橋是清以外世界には存在しない。 その世界に誇れる経済界の偉人が、真実を知らない純粋無垢な青年将校の無知ゆえの凶弾に倒れたことは、日本の最大の不幸と言えよう。 彼が生きていれば、それから日本が突き進んでいった馬鹿げた戦争の道はなく、違った道が出来ていたことだろう。 この時期、日本軍は中国大陸に鉾先を向けていたのである。 そのあたりもみて見よう。 1931年 9.18 満州事変勃発、 1932年 1.18第一次上海事変 1932年 2.29 リットン調査団、東京に到着(国連調査団で日本の満州政策を調査) 1932年 3.1 「満州国」建国宣言 1932年 5.15 5.15事件 1933年 2.24 国際連盟総会で、満州国を否定される 1933年 3.27 日本、国際連盟脱退を通告 1933年 5.7 関東軍、華北へ侵攻 1934年 3.1 満州国帝政実施 1936年 2.26 2.26事件(高橋是清蔵相死亡) 1937年 7.7 盧溝橋事件 1937年 8.13 第二次上海事変 1937年 8.24 国民精神総動員運動実施要領を決定 1937年 12.13 日本軍、南京を占領、南京事件? 1938年1.16 日本、中国国民政府に対し、和平交渉打ち切りを通告 1938年4.1 国家総動員法公布 1939年5.12 ノモンハン事件 1939年9.1 ドイツ軍、ポ-ランド侵攻、第二次世界大戦勃発 1939年9.23 日本軍、北部仏印進駐 1939年9.27 日独伊三国同盟調印 1941年1.8 東条陸相「戦陣訓」を示達 1941年 4.13 日ソ中立条約調印 1941年4.16 日米交渉、正式に始まる 1941年7.25 米政府、在米日本資産を凍結 1941年7.28 日本軍、南部仏印進駐 1941年8.1 米政府、対日石油輸出を全面禁止 1941年 8.12 太平洋憲章(米英共同宣言)発表 1941年 10.16第三次近衛文麿内閣総辞職 1941年10.18 東条英機内閣発足 1941年 11.26 米政府「ハル・ノ-ト」を提示 1941年 12.1 御前会議、対米英蘭開戦を決定 1941年 12.8 太平洋戦争始まる(日本軍真珠湾奇襲攻撃、マレ-上陸開始) 1945年 8.15 日本国無条件降伏 戦争は経済とも深く連動している。 従って為政者達が経済の舵取りを一歩間違えれば、人民が嫌いな戦争さえ引き起こされるのである。 雄弁だけで、票だけを見ている為政者達は、冷静に経済の状況を分析できず、民を憎しみの罠に誘導してしまう。 またその不幸が今起こらない保証は全くないのである。 現に、野田民主党政権の増税策に、自民党も公明党も賛同し、もはや日本の増税は決定的となっている。 財務省や、日銀まで、この国のリ-ダ-達は、大型台風に向けて舵を執ってしまっているとも云えるのである。 そして本来やるべき、議員数削減や、本当の無駄の削減は、口先だけで一向に決めていないのである。
2012年06月21日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(7) 【温故知新:高橋是清の教えたもの】 濱口内閣が進めたデフレ促進策(増税、政府支出切り詰め、金本位制復帰、清算・企業合理化推進)にNY株式が大暴落したため、1930年には消費者物価指数は12.5%下落という、驚愕な事態に陥った。 この大恐慌を「昭和恐慌」という。 日本の名目GDPは1929年から1931年にかけて18.3%と大幅に減少した。 非農業部門労働者の失業率は、最も低い推計でも8%、最大で20%に達した。 しかも、日本はいずれ金本位制からの離脱を余儀なくされるとの思惑から、円に対する猛烈な下落圧力が掛かった。 これを受けて井上蔵相は、ドル買い・円売りを抑制するために金利を引き上げた。 この施策は国内の新規設備投資に止めをさしてしまったのである。 すると都市や農村にも失業者が溢れ、国民所得は減少を続け、株式市場も暴落した。 1931年8月に濱口首相が亡くなり、後継者の若槻内閣も12月に総辞職に追い込まれ、犬養毅内閣が誕生した。 犬養内閣の大蔵大臣には高橋是清が就任した。 高橋大蔵大臣は、濱口・井上ノデフレ促進路線を転換し、円の切り下げ、政府支出の大幅拡大を断行した。 具体的には護岸工事、港湾整備、道路建設など、有効需要(公的固定資本の形成)への支出拡大を計ったのであった。 さらに高橋蔵相は金利を下げ、当初は日銀の国債直接引き受けという財政ファイナンスを実施し、日本経済をみごとに恐慌のどん底から救いだしたのであった。 その後高橋蔵相は、金融緩和が十分な規模に達したと判断した時点で日銀に国債を売却させ、マネタリ-ベ-スを調整させた。 高橋蔵相の「正しいデフレ対策」により、1936年時点の日本国民所得は1931年比で60%も増加した。 現在の日本なら、GDPが800兆円に迫るようなものであった。 一方、消費者物価は5年間でわずか18%の増加に止まった。 当時の日本国民は、「物価がそれほど上がらない中で国民所得が増加する」という、まさに国民経済の目的そのままに、次第に豊かになっていった。 また実質GDPの急成長で雇用環境も急速に改善され、1936年にはほぼ完全雇用を達成したのだった。 高橋蔵相の打ち出した「デフレ脱却」の手法は、世界に誇れる実に見事な舵取りといえよう。
2012年06月19日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(6) 【温故知新】 ところで、作家で経済評論家の三橋貴明氏を御存じであろうか? 三橋氏は、東京都立大経済学部出身で、作家として、また経済評論家として、正確な経済分析を元に大活躍中である。 今回の増税についても、【増税のウソ】(青春出版社*定価762円)という本を出版されている。 今の時期、増税が如何に危険で間違った選択かを論理的に解説してくれている。 詳細に知りたい方は、是非この本を読んでもらいたい。 さて、「温故知新」の金言から、今の日本の経済情勢と良く似た状態が歴史上にあるのかみて見よう。 すると、太平洋戦争の前の1920年以降と実によく似ているのである。 第一次世界大戦後、まず訪れたのが大正バルブ崩壊(1920年)であった。 そして、悪いとには悪いことが重なるモノで、1923年関東大震災が起こり、首都圏は壊滅的な被害を被った。 そして1927年には昭和金融恐慌が発生する。 この混乱は、政治面でも次々に首相と内閣の交代を呼び、1920年から1929年までの僅か9年間の間に、内閣総理大臣は9人も交代したのだった。 この状況は、1990年以降のバルブ崩壊、3.11大震災、金融危機、それに毎年のように交代する政権の現在と余りにも似ている。 そして驚くことに「嘘つき」呼ばれされた首相もいたし、(第25代内閣総理大臣若槻禮次郎=嘘つき禮次郎と呼ばれた。→鳩山首相=沖縄基地問題でウソをついた。野田総理=増税はマニフストにない。)長期にデフレーションに陥っている状況まで同じなのである。 歴史を構成するパズルがあったとしたら、おそらくピッタリ合ってしまうだろう。 では大正から昭和初期時代のこの時、為政者はどう舵を執ったのかみてみよう。 1929年時の日本も深刻なデフレに陥っていた。 そこで第27代内閣総理大臣に就任した濱口雄幸は、元日銀総裁の井上準之助大蔵大臣とタッグを組んで、均衡予算の実現と国債発行の停止、および金本位制(当時はグロ-バルスタンダ-ド)への復帰を行った。 さらに、「清算」と称した企業の合理化、金融引き締めの実施を立て続けに行った。 これは、「デフレ下におけるデフレ促進策」であり、失敗の手法である。 そして、日本が「デフレ下でデフレ促進策」を推進していたところに、NYウォ-ル街の株式大暴落に端を発した大恐慌が襲いかかって来たのである。 我が国は史上最悪の深刻なデフレ不況に見舞われ、社会は荒廃して行った。
2012年06月18日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(5) 【温故知新】 近代科学にどっぷり浸かってしまった現代日本人は、「温故知新」という言葉の意味も理解する人が少ない。 特に為政者や、国をリ-ドする科学者や法律家、教育者や知識階級の人々にもその傾向が強く見られる。 温故知新とは、「古きを訪ね、新しきをことを知る」ことであり、古い歴史や文献からも新鮮な教えを得られることを意味していて、私の好きな言葉のひとつでもある。 人は今の知識をすべて正しいとせず、いつも謙虚な心で居ないと、大きな誤解さえする場合も多々ある。 歴史的指導者の行いや思想家の書した書籍からだと、人を素直にこの言葉に準ずるが、科学分野となると、その態度は一変する。 「昔は非科学的で、まだ無知だったから・・・だ」と、総じて上から目線で見てしまう傾向にある。 しかし、せいぜい200年程度しかない、急激な科学発展の結果から、疑いの目を向けずにすべてを上から目線で見てしまうのは大変危険なことである。 いうなれば、福島原発事故は、その代表的な結果なのである。 【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】その格言を無視して、効率ばかりを優先し、危険性やその後の放射能の副作用などには目隠しをして、自らを過信して、ひたすら続行しようとしてきた。 そして、事故後もその反省や大した改善策のないまま、目の先の我欲に流されて再稼働にひた走る。 さて、今、沖縄では普天間基地への新型軍事輸送機「オスプレイ」導入問題でもめている。 この技術は、今後の工夫如何によっては人類の取り組むべきものであり、原発とは基本的に異なる。 「オスプレイ」とは、ヘリコプタ-と飛行機の利点を兼ね備えた、最新鋭の米国開発の飛行体である。 滑走路が狭くて済み、スピ-ドは飛行機並みに速く、更に継続距離はヘリコプタ-だと140キロ程度だが、オスプレイは600キロと4倍以上である。 もし沖縄に配置されれば、中国沿岸までの飛行できる距離となる。 現在の日米軍のヘリコプタ-では、せいぜい沖縄周辺を補えるのが精一杯であるから、近頃の中国の侵略的言動から考慮しても、日本の防衛にとっては必須の軍備の一つである。 日本は今夏から24機の導入を決めている。 しかし、沖縄が挙って反対している理由は、オスプレイの事故の多さである。 開発から度重なる事故で、30人以上の犠牲者が出ている。 この原因は、オスプレイの飛行の不安定さと、操縦の未熟さが重なったものであり、時間と共に改善されていけるものである。 どの技術は人類に有効で、どの技術が無効かの判断は、決して難しい物でなく、裁判と似ている。 殺人をして、死刑か無期かの判断と似ているのだ。 今話題の、オウム真理教の麻原被告を、無罪だと云い張る日本人はいないだろう。 夫の暴力から逃れ、その弾みで夫を階段から落として死亡させた場合の、妻の殺人罪とは量刑も当然違う。 原発はオウム麻原被告であり、妻はオスプレイなのである。 原発再稼働は認め、オスプレイは認めない。 これは、オウム真理教麻原被告を許し、この自己防衛した妻を死刑にすることを意味している訳だ。 今の日本はその区別すらできない、末期の状態と言ってもよいだろう。 さて、この時期に増税することが如何に禁じ手であるのか、歴史がそれを教えてくれている。 ここでも【温故知新】の格言を忘れてしまっているのである。 ではそれについて紐解いていこう。
2012年06月17日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(4) 「現政権は2つの決定的ミスをした」 政権が民衆の圧倒的期待により、民主党に移ってから2年余りを経過した。 その短い期間の中で国を率いる首相は、鳩山、菅、野田と3人のせわしい交代があった。 そして、現在の野田首相は、消費税増税を「命に掛けても行う」と明言し、民主党党内の合意が得られないと見ると、野党である自民・公明党に擦りより、今国会を通過させようとしている。 また野田政権は、大飯原発の再稼働を積極的に推し進めている。 夢のような「マニフィスト」を掲げて選挙に大勝利して、政権を執った初代鳩山首相は、普天間基地移転問題で大失策を犯して退陣、続いて登場した菅総理は、3.11大震災の洗礼を受け、福島原発指揮で大失態を犯した。 そして3番目に登場した野田首相は、大蔵省の操り人形のように「増税」に向かってひたすら潜っていく。 そればかりか、原発再稼働を決定する方向に日本国を導いている。 「増税」と「原発再稼働」は、2つとも今の時期、決してやってはならないことなのである。 この2つの決定こそ、この国の将来を暗黒の世界に導く導火線なのである。 地獄への道に国民を導くのが政治家なら、それこそ悪魔の廻しものとも云えるのである。 増税について、以前にもこの問題に多少触れたが、増税がどうして不況の扉を開くのか、改めて見て行こう。
2012年06月16日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(3) 【今後日本で起こる原発事故の可能性】 日本における今後の原発事故の可能性で、第一番目に挙げられるのはやはり大地震とそれによって発生する津波によるものだろう。 日本は世界有数の地震国である。 僅か2000年の確かな歴史を紐解いて見ても、それは確実に証明してくれている。 では、そのデ-タ-を元にその可能性をみて見よう。 まず、東日本大震災と西日本大震災並びに関東大震災が連動している歴史上の事実がある。 一番目は、869年に東日本で起こった貞観地震でM8.6だった。 その9年後の878年に関東で相模・武蔵地震M7.4が発生した。 更に9年後の887年には西日本の東海・東南海地方でM8.3の仁和地震が発生した。 二番目は、1605年まず西日本の東海・東南海・南海にM8の慶長大地震が発生。 続いて1611年には東日本で慶長三陸地震M8.1が発生。 その4年後の1615年には関東地区でM6.5の慶長江戸地震が起こった。 三番目は1894年関東地区で明治東京地震M7が発生。 その2年後の1896年に東日本でM8.5の明治三陸地震が発生した。 四番目は、1923年関東地方で関東大震災M7.9が発生。 その10年後の1933年、東日本でM8.5の昭和三陸地震が発生。 そしてその11年後の1944年には西日本でM8の昭和東南海・南海地震が発生。 更に1946年には西日本の同地区でM8の昭和東南海・南海地震が発生した。 近頃地震学者が盛んにマスコミに顔を出し、次の地震発生にさまざまな研究持論を発表している。 信頼できるものだけ捉えて見ても、10年以内に首都圏直下型地震が予想され、さらに20年以内には東海・東南海・南海連動型地震の起こる可能性が極めて高いといわれている。 また、諸外国の例から見て、大地震の前後には必ず周辺地域の火山の大爆発が起こっている。 火山噴火の恐ろしいのは、頻発する地震だけでない。 大量の溶岩が流れ出せば、広い周辺地域に壊滅的な被害を生じさせ、火山灰は都市機能を麻痺させる。 特に、火山灰は通電性があるため、送電が不可能になり、電気に頼り切っている現代生活を根本から崩壊させてしまう。 長期の停電は、生活を不可能にするだけでなく、ほとんどの交通・通信網も麻痺させてしまう。 冷蔵庫やテレビなどが使えなくなるばかりか、パソコン、コンピュ-タ-もテレビも携帯電話も使えなくなるのである。 さて、これらによる日本の原発におよぼす影響である。 直接的な激しい揺れや、大規模な津波による被害についても、完全とは云えないだろう。 福井や新潟、福島や岩手など原発の立地する地域はこれら大地震の起こる地域なのである。 ひとたび大地震が起これば、関電の原発設置場所の福井地方や、東電新潟の地方、それに太平洋沿岸のすべての原発は、福島原発と同じような立場に立たされる可能性もある。 そして、ほとんどの原発がそれらに対応できたとしても、1か所の原発に些細な異常が発生し、大規模な放射能漏れが出た場合、即、誰も近寄れない非常事態に陥ってしまうのである。 そして、何事にも想定外はつきものである。 これ以外の予想もしない影響が必ず出てこよう。 福島原発事故は、今のところ不幸中の幸いかな、高濃度の放射線被ばく者やそれによる犠牲者が、まだ出ていない。 よくぞ犠牲者が出なかったことか、これこそ奇跡である。 しかし、今後廃炉に向かって30年という長い年月の危険作業の中では、いつ大きな事故が起こるかもしれないのである。 こうしたことを人間として、冷静になって考えて見れば、原発の恐ろしさは当然分かるはずである。 福島原発事故は、幸いにしてとんでもなくツイテいたといえる。 そんな幸運を学ばず、まだ人類が懲りずに知恵に驕り、天からの幸運のみを甘受するなら、その時こそ人類滅亡の時となろう。 マヤ文明の予言に、2012年12月21日、人類滅亡とあるという。 私は、以前からそんな非科学的なことは、絶対にあり得ないと思っていた。 しかし、今はその可能性は決して「ゼロでない」と思えて来た。 ハッキリとした人類滅亡の科学的証明が見えるのである。 人類は、人類自身に約束してきた【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】の約束のマニフストを、自らの手で破ってしまったからである。 大飯原発再稼働は、その扉を開けることに等しい行為なのである。 福島原発の事故で、犠牲者が出ていないことが為政者達や関係者に、もし原発再稼働を決定づけているとしたら、それは大きな間違いとなろう。 彼らはいつの日か必ず、高い放射能の中で、肌が焼け、もがき苦しむ人類の地獄絵を、現実のものとして見届けるであろう。 その可能性は、「富士山が何時噴火するか?」を予想する確率と、たいして変わらないものと思うのだが、それは私だけの勝手な思いなのであろうか・・・。
2012年06月15日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと】(2) 【原発の魔力にとりつかれた拝金主義者達】 3.11以来、福島原発は廃炉に向かって動き出している。 しかし、何処から見ても事故現場は事故当時とたいして変わっているようには見えない。 テレビ画像で出てくる現在像も、水素爆発で吹き飛んだ当時の無惨なままである。 しかし、驚くことにはこの現場では毎日必死に決死の作業を続ける技術者達が3000人もいるという。 既に延べ人数は100万人を超えたという。 あそこで100万人が瓦礫1本運び出したとしても、相当奇麗になっている筈である。 なぜ片つかないかというと、高い濃度の放射能があらゆる作業を困難にしているからである。 先日営業を開業した東京スカイツリ-は、総費用500億円で2008年7月14日に着工し、2012年2月29日完成した。 建設期間は3年7ヶ月で恐らく、作業人数が多い日でも500人程度であったと記憶している。 総工数は50万人程度であったろう。 福島原発は1基約1兆円だから5基で総建設費は5兆円も要した筈で、それが3.11の事故で瞬時にゼロになってしまったわけである。 そればかりでない。 廃炉にするには一日3000人の作業員で、30年以上要するのである。 総工数は、年間300万人×30年で約1億人となる訳である。 福島原発を廃炉にするために要す人数は、東京スカイツリ-なら、おおよそ60本は建設できるだろう。 費用にして30兆円を要し、それは東京スカイツリ-60本程度の建設に相当する。 これは、日本中の各主要都市に東京スカイツリ-規模のものが建設可能なことを意味している。 これだけ見ても、如何に原発がひとたび事故ると、膨大な費用と労力を要する厄介モノかが分かるというものである。 そればかりでない。 1年以上経過しても福島原発事故で避難民となっている人達は16万人を越えていて、いつ帰れるのか目途も経っていない。 それに300万人の福島県民は風評被害を受けて、元の生活に戻れる保証は全くない。 更に致命的なのは、原発事故で降り注がれた放射能は、豊かで美しかった山野を汚染し、河川や湖沼、地下水まで汚染してしまった。 豊かな農産物は実れども収穫の時期は、当分予想すらできない。 そして、海に流れた放射能物質の影響は、世界一の豊かな漁場を収穫の全くない死の海にしてしまったのである。 その汚染は、今後太平洋から世界の海に果てしなく被害地域を広げて行くであろう。 そんな状況には、野田総理以下政治家や、主たる経営者、更に日本の文化的指導者は目をつむって、ひたすら夏場の電力不足ばかりを強調している。 大飯原発再稼働は、日本の運命と世界の運命を決める重大決定事項なのである。 今後最悪の原発事故は世界のいづれかで必ず起こるであろう。 死者が何十万人、何百万人となり、膨大な地域が放射能で汚染され、気付いた時には人類が住める場所がなくなる可能性は、原発事故は将来起こらない確率と同じであろう。 人的ミスや設計ミス、老朽化、地震や津波、火災などの天災、飛行機の墜落事故や流れ星、落下衛星の衝突、そして戦争。 原発事故に至る要素はいくらでもある。 しかし、ひとたび暴れ出した原発には、世界最高水準の技術を持つ先進国の日本でさえ、空からヘリコプタ-で水を播く術しかなかった。 あの恥ずべき光景を、もう日本人は忘れてしまったのか! 福島原発事故で死者が出なかったことを、どうとらえるか? そこが最も肝心なことなのである。
2012年06月14日
【壊せないモノと、直せないモノは、造らないこと!】 「大飯原発再稼働は、他の原発再稼働の道となる」 この言葉をキリストや釈迦、マホメットが言ったとしたら、人々は耳を傾けるのだろうか? 日本人の多くの知識人が好きな、孔子の言葉の中にあれば、耳を傾けるだろうか? この言葉はそんな歴史上の著名人達が語ったのではなく、ごく一般の人々が長い生活の中で紡いできた知恵から語り継がれてきたモノなのである。 云うなればモノつくりの科学者達のバイブルに相応しい言葉であり、守らなければならない言葉でもある。 それ故、何の抵抗もなく万民が耳を傾け、聞き入れられる力を持っている。 そして、いまこそこの言葉を原発に焦点を合わせて発して見る時である。 3.11以降、福島原発ではどれだけの復旧作業がなされたであろうか? 殆んど進んでいないと言ってよいだろう。 まさしく、原発は、まず簡単に【壊せないモノ】なのである。 3.11の震災で多くのタンクが破裂炎上し、壊滅的な被害を被ったコスモ石油は、1年3カ月後の現在殆んど復旧しているし、同じような被害を出した製鉄所や火力発電所、その他多くの工場も、殆んど100%復旧して、生産活動を行っている。 それに比べて、放射能が消えない福島原発は人すら寄せ付けない状態なのである。 そればかりか、強い地震や、津波が押し寄せれば想像もできない新たな事故の可能性すらある。 近寄れないから、原因追究も出来ないし、仮の補強工事もままならない。 暴れまわって誰も手のつけられない、まるで悪者だった頃の須佐の命のようである。 神さえ近寄れない代物に、無知無能な人間が取り組むこと自体、恐れ多いことではなかろうか。 この厄介者を廃炉にするには更に30~50年を要すといわれている。 結論として、まず原発は【壊せないモノは造らない】に該当する。 そして、放射能に汚染された地域について、放射能を除去する確かなる技術すら確立されていないのである。 スリ-マイル原発やチェルノブイユ原発も、ひとたび事故ると、廃炉にするしかなく、修理は不可能だけではなく、チェルノブイユは人さえ近寄れない魔物と化してしまった。 すなわち原発は、【直せないモノ】に該当する代物なのである。 大飯原発再稼働を検討する福井県の地元原子力委員会は、昨日一般公聴会を開催したが、再稼働に反対する抵抗を受け急遽公聴を断念し、委員だけで会議を続行した。 そして、再稼働を容認する結論を出してしまった。 委員の多くは科学的な専門家であるという。 彼らこそ、科学者としてバイブルを忘れ、目の先の利に走った、科学者の隅にも置けない、亡国の徒達ではなかろうか? 科学者ならもっとやるべきことが沢山ある。 例えば、さまざまな節電対策や、他地域からの電力応援対策、周波数対策、蓄電技術の開発等々である。 原発事故問題で、とりわけ原発依存の高い関西電力圏も夏場の電力不足に陥る事態になるのは、昨年から分かっていた筈である。 1年余り、彼らは人々の上に立つ科学者として、国民の安全を守る委員として、どれほどの対策と努力をしてきたのだろうか? 公聴会で、原発再稼働に反対する一般人を追いだす前に、まず人の上に立つ科学者として、自らの行動について、胸に手を当てて考えて見て欲しいものである。
2012年06月11日
「大飯原発再稼動?」 【たがためにやるのか!】 大飯原発再稼動問題で、先日政府は再稼動に向けて方向性を打ち出した。 これを受け、抵抗していた橋下大阪市長を中心とした関西地域首長同盟も同調しそうな気配となった。 核となっている橋下市長が、政府が主張してきた暫定的稼働を認めたからである。 橋下市長はこれで普通の政治家の道を選択してしまった訳だ。 福島の不幸を経験し、新たな国家を目指そうと志している多くの国民の期待を裏切ってしまった。 「ブル-タスお前もか!」の心境である。 夏場に拡大する電力需要を受け、関西経済連の脅しともとれる要請をまとめに捉え決断してしまった訳だ。 このままでは、「産業界は日本で生産活動はやって行けず、皆海外に進出せざるを得ない!」とでも言ったのであろう。 15%程度の節電なら、少し我慢を仕合えば容易に達成できる目標である。 3.11の震災後の東京電力圏内では、クリア-した水準である。 どうして関西で出来ないのか不思議でならない。 6月3日記 【その権限は総理にもない筈だ!】 野田総理は6月8日、大飯原発の再稼働を決定し、記者会見を行った。 西川福井知事の要請を受けて行なったものである。 西川知事は、地元の原発に雇用や地域経済の多くを頼る県民の再稼働依頼要請を受け、原発推進政策を奨めてきた国から、安全面や経済面の担保を取ったわけだ。 この行為は、ひとたび事故が起これば影響を受ける、滋賀県や大阪・京都府を無視したエゴ的な行為に他ならない。 8日の野田総理の原発再稼働声明を受け、大阪橋下市長は、再稼働容認は夏場の電力供給不足時期のみに限定したものであると、抗議会見を行った。 「原発は夏だけ動かせば、国民生活は守れる。守れないのは関西電力の利益だ」と批判的である。 また、エネルギ-戦略会議座長の植田氏は、野田総理の再稼働発言に「再稼働を強行することは、安全をないがしろにし、福島原発事故の教訓を無視するもの」と不快感を示した。 そもそも福島原発事故から1年3カ月を過ぎたのに、事故現場は相変わらず瓦礫の廃墟のままである。 事故の原因や状況すら見えておらず、現場にすら入れない状態なのである。 その上、多くの被災者達は放射能汚染された故郷から避難している状態で、帰郷の目途すら立っていない人達も多いのである。 そして、再び大きな地震や津波が起これば、とてつもない事故になる危険な状況は依然として変わらないのである。 3.11の時、東電圏は電力不足に陥り、迎えた夏を計画停電という非常手段で乗り切った。 関電圏が、それができない筈がない。 現に原発なしで、5月、6月と乗り切って来ているではないか! 橋下市長は、大阪地区が夏季の電力不足に陥った時、多くの犠牲者が発生するという予測資料を見て、原発再稼働容認発言をしたようである。 どうやら、病院や高齢者の熱中症等による影響を考慮し過ぎたようである。 昔はエアコンなどなかったが夏場は乗り越えられた。 また、経済界から中小製造業が成り立たないというが、ほとんどの企業は海外移転してしまっている。 それに、交代勤務制など工夫すれば、生産継続は可能なはずである。 先日お笑いの河本準一氏の母親が、生活保護を受給していた問題で、大阪を中心とする関西圏の生活保護受給者が圧倒的に多いことが分かって来た。 ある区では区民4人に一人が生活保護を受けているという。 余りにも多い数字であり、異常である。 この数字を見て、関西人が甘えているとまで言わないが、声の大きな者、要領の良い者が得をする風潮となっているのではなかろうか? 国運を左右する原発再稼働問題は、そんな身勝手な風潮によって行われてはならない。 再稼働と原発問題は、国民の投票で決めるべき事項である。 総理大臣にもそんな権限は、ない筈である。 なぜなら、ひとたび事故が起これば、この狭い国では、どこに居ても原発設置地と同じ被害を一様に被るからである。 今こそ大切なのは、国民が一団となって耐え忍び協力仕合って、やがて必ず訪れる新しい再生可能エネルギ-時代を切り開くことではなかろうか・・・。
2012年06月10日
「スパイ天国日本」(2) 【中国人スパイ問題】 在日中国大使館の1等書記官李春光(45)容疑者が、スパイ容疑で書類送検されが、その内容がどうも,もうひとつ鮮明でない。 裏には日本の農作物を中国に輸出させるため、両国政府や政治家達の利権争いもあったようだ。 そして本命は、日本の土地買収に係わる情報収集ではなかったのだろうかと推測される。 先日、新潟に中国領事館をつくるために、中国は5000坪もの土地を取得していることが判明した。 一桁違う広さであり、一体中国はここに何を造ろうとしているのだろうか疑念は深まるばかりである。 これは、どこからみても日本の中で中国の領地があると同じことである。 この中で、地下水くみ上げの工場を造ろうが、トンネルを掘ろうが、軍事的機能を要するシェルタ-を造ろうが、スパイ訓練所を造ろうが、すべての権利は所有者の中国側にある訳である。 極端な話、ミサイル工場や軍事工場、核施設を造ることも可能ということである。 日本が中国に大使館を造ったが、これは中国の土地を賃借しているため、さまざまな中国側の干渉を受けて来たのは記憶に新しい。 しかし、日本では現法律上では、外国人でも土地取得が可能なため、こんな無様な事態になってしまったのである。 どうしてこんなことになってしまったのか、見て見よう。 1995年WHOのGATS(サービスの貿易に関わる一般協定)に署名する際、外国資本による土地取得を制限する権利を留保しておかなかったのである。 日本においては大正14年に制定された「外国人土地法」があるが、同法は終戦直後に関連する施工令が廃止されたため、長く休眠状態になっていた。 そこを手直ししないまま、GATSに署名してしまったのである。 ときの政府、特に外務省の罪は重く、これこそ売国的な怠慢行為であり、早急に事実を鮮明にすべきである。 しかし、悲しいかな外国人の土地取得が安易に行われている実態に気づき、その改善に動いた自民党の高市議員が作成した「外国人土地法改正案」が、衆議院法制局から「WTOのGATS等に抵触する」という指摘を受けてしまったという。 もしこれを変更するとなると、加盟各国との再交渉がせまられるといって、外務省が難色を示しているという。 時の外務省のチョンボでこんな事態になったのに、その後輩達は責任のかけらすらない態度である。 これこそ内なる最悪のスパイとはいえないだろうか? 例えどんな犠牲を払おうが、政府と外務省は、まずこの点を早急に修正すべきで、本来TPPなどこの問題の解決の後に取り組むべき事項である。 消費税増税で国会は野党も与党も右往左往。 もっと急いでやるべきことが沢山あると思う。
2012年06月04日
「スパイ天国日本」(1) 【中国人スパイ問題】 在日中国大使館の1等書記官李春光(45)容疑者が、スパイ容疑で5月31日書類送検された。 当人は外交官の特権で、事件が発覚する前に早々と中国に逃げ帰ってしまった。 どんな秘密を漏えいしていたのか定かでないが、日本国内の農産物を中国に輸出しようと設立された一般社会法人と深く関係していたようである。 日本米など1兆円にのぼる国内農産物を、要望の出て来た中国に輸出促進すべく、日本企業から1億8千万円を集め財団は3年前頃から活動していたようである。 李容疑者は、中国側の経済担当書記官として、農水副大臣ら政府高官とも接触していたようであり、参加企業の機密類や政府の農政等に係わる秘密も入手していたと推測される。 驚くことには、李容疑者は、野田総理の学んだ松下政経塾にも入所していた経験を持つという。 一昔前までは在日北朝鮮人や韓国人による同種の問題が多くあり、北朝鮮への拉致問題はその最も悲劇的な事件で、今もって解決の糸口すらない状態である。 一体この日本は、スパイ天国で、主権がどこにある国だろうかと思える時すらある。 現在でも尖閣列島の中国漁船追突問題や、日本領土である竹島には韓国人や韓国軍まで居座ってしまっている。 そしてどの地方の街でも、飲食店に入れば、たどたどしい日本後で話すウエトレスやボ-イ、調理人達。 最も問題なのは、近頃では北海道や新潟をはじめ、全国の私有林を外国人(主に中国人)が買いあさっているという。 なぜそうなったかは別の機会に触れるとして、彼らの一番の狙いは日本の水資源にあるようなのだ。 またそれを理由に、進出拠点創りを企んでいるのかもしれない。 では、一体日本にはどれほどの外人が棲みついているのだろう。 特に人数も多く、影響の強いアジア人を見て見よう。 平成13年頃までは、韓国・朝鮮人が63万人、中国人が28万人、ブラジル人が22万人、比人10万人で合計約123万人だった。 平成14年には韓国・朝鮮人が62万人、中国人は42万人に増え、ブラジル人は27万人、比人は18万人で合計約149万人となった。 それ以降、平成21年のリ-マンショックまでは、中国人を除いて変動はなかったが、中国人だけは毎年増加してきて、平成21年末では、韓国・朝鮮人58万人、中国人68万人、ブラジル人27万人、比人21万人の合計174万人となった。 平成21年末、外国人登録者の総数が戦後初めて減少に転じた。 その一番の理由は、リ-マンショックの不況の影響で特に日系ブラジル人が帰国したことだった。 しかし、そんな中でも在日中国人は唯一増勢が衰えず、前年末から1年間で25000人も増え累計約68万人となった。 これは日本の政令指定都市の人口に匹敵する人口規模である。 そしてこの数字は登録の届け出があった者のみの数字であり、これ以外に統計上把握できない不法滞在者がかなりの数水面下に存在する訳だ。 このような実態をみれば、在日中国人は、まさに、「内なる脅威」である。 本国であぶれた外国人にとって、日本は経済面、衛生面、で素晴らしく、特に治安面では、金庫と同等な自動販売機が並ぶような国である。 それに詳しくは知らないが、近頃日本人でも生活保護費の不正受給で問題になっているが、在日外国人が生活に困窮した場合、この国ではかなり優遇した施策があると聞く。 兎も角、裏を返せば、泥棒やスパイにとってはこの日本という国は、天国のような国なのである。 外国人が関わる犯罪では、宝石店を襲う荒っぽい手口や、凶暴な殺人事件の手口等があり、日本人には到底考えられない残酷なものもある。 一方、中国や韓国でも、それに日本人でも優秀な学生は皆アメリカに留学してしまう。 その理由は、アメリカでは、優秀な人材には特別な待遇をして積極的に受け入れているためである。 日本はその方面では、誠にお粗末である。 だから優秀な学生や、企業人さえ、優秀な頭脳は皆アメリカに行ってしまう。 そして、母国では生活困窮者に等しい人達が、大量に押し寄せ、そのため本来日本人の高齢者やパ-トの大切な職さえ奪っているともいえる。 だったら母国から少しは感謝されても良いものだが、反対に竹島や尖閣列島問題では在日外国人を密かに先導して我が国の国旗に腐った卵を投げつけようとする。 この問題こそ日本の政治家が、まず真剣に取り組むべき最重要問題であるが、なぜか動く政治家は稀である。 (つづく)
2012年06月01日
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