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「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(35) 「エンダ-レインによる多形態性理論」(3) 1916年エンダ-レイン博士は、暗視野顕微鏡でチフスの研究のため、血液を観察していた。 そこで僅かに動く物体を観察し、それが次第にくっつき合いながら高度なバクテリアに成長していったり、あるいは消えて行くことを発見した。 エンダ-レインは、あらゆる理論や文献を調べた結果、前記のペッシャプの理論に行き着いたのであった。 そしてこれらの工程は、胚の発達などとは異なると考え、絶え間なく動く物体をスパ-ミットと命名した。 さらに研究の中で、哺乳類の血液には常に植物起源の体内共生微生物が存在することに気付いた。 この生き物は多様な形態で存在し、血液の凝固をはじめとする様々な機能(血小板)を持っていた。 その結果、すべての生物は、「大がかりな共生」に対応しているのであり、共生なくて生物(脊椎動物等)の生存はあり得ないことに気付いた。(血小板が無ければ出血は止まらないからだ。) よって、健康な生命であるためには、共生生物との適正、正常な共生状態が必須である。 いいかえれば、疾患疾病は体内共生が乱れることといえる訳だ。 彼は研究の結果、500件以上の論文を出版した。 最も重要な論文は1925年発刊の「細菌の生活環周期」である。 この著書においてエンダ-レインは多形態性についての論点と証拠を示し、それらは今日に至るまで誰からも覆されていない。 この書において、「生き物は、生き残るための手段として、すべての種が自らのバランスをとるために努力をしている。 それは、自身の無限の繁殖によって、他の種を絶滅させようとすることではなく、むしろその逆で、自分の種を維持できなくなった場合にのみ、殺害や食い合いが起きるにすぎない。」と記している。 (つづく)
2012年11月30日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(34) 「エンダ-レインによる多形態性理論」(2) 医学の歴史すべてにおいて、フランスの二人の科学者、アントワ-ヌ・ペシャンプとルイ・パスツ-ルの間の論争ほど、激しく熱情的な論争はなかったといわれている。 ペシャップ(1816~1908、化学者、生物学者、薬学部教授)の主張はすべての動物と植物の細胞には、極少の顆粒状のものが存在しているとし、それをミクロマ-ジと呼んだ。 その顆粒状のものは、その宿主である有機体の死によっても死滅しない。 宿主に死は醗酵の原因となり、そこから他の微生物も発生する。 これら「ミクロジ-マ」はヒト、動物、植物の生きている体の中に存在し、死滅や破壊されることなく、生きるものと、非生物の中間に位置づけられるような存在でもあるという。 特定のまたは病原的な影響により、これらの「ミクロジ-マ」は醗酵の特性を持つバクテリアに発達して行く。 つまり、ペシャップの主張では、疾患疾病の原因は体の中にあるという。 ペシャップの主張とは、微生物の多形態理論である。 これに対し、パスツ-ル(1822~1895、微生物学者)は反論した。 パスツ-ルは、種や属に関わらず全ての微生物は変化しない(単生態理論)ものであると主張した。 そして、一つの種類の微生物が一つの特定の病気をもたらすだけだとした。 すなわち微生物と疾患は一対一の対応であると考えたのである。 そしてバクテリアと真菌が自然発生することは絶対にないし、健康なヒトの血液や組織は無菌であるとも主張した。 パスツ-ルは、疾患疾病は外部からの細菌に起因するものであり、体の外からの細菌攻撃によって発生すると強く主張した。 そのため治療方法としては、その対照の細菌などを薬や熱等で殺すか、その部位を取り除くことだと考えた。 当時二人の論戦は、それは激しいものだったという。 この論争に、当時さらにもう一人の科学者が参戦した。 クロ-ド・ベルナ-ル(1813~1878、物理学者)である。 ベルナ-ルは「いやいや、微生物は何もしておらず、体内の環境がすべてなのだ」と体内環境論を主張して論争の路線を修正しようとした。 しかし、パスツ-ルは雄弁でもあり、狂犬病のワクチンも開発に成功し、業界にも影響力が強かった。 ところが、パスツ-ルが死の床で、「ベルナ-ルは正しかった。微生物なんて何でもないのだ。体内環境がすべてなのだ。」と言ったとされており、これは間接的にペシャップの理論を認めたことになる。 しかし、時は既に遅く、医学界はすべてパスツ-ルの簡略化した微生物学に基づいて発展し、現在の医学界の知識も、これらの断片的な真実に基づいて構築されてしまっているのである。 (つづく)
2012年11月29日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(33) 「もうひとつあるミクロ世界の微生物の世界」(1) 「エンダ-レインによる多形態性理論」 今まで述べたことを理解し、更に今後話を進めるためには、ドイツ人の細菌学者(チフス研究家)、エンダ-レイン博士による多形態性理論を知ってもらうことが必要である。 近代のほとんどの方は、パスツ-ルはご存知であろうが、エンダ-レイインとなると知る人は稀である。 なぜなら、同世代に活躍しながら、パスツ-ルの成功によってエンダ-レインの研究や理論が排除されてきた、いわゆる彼は負け組にされたからである。 しかし、そのことが微小の微生物の世界に誤った理論構築をきたし、疾病の本質を見失う結果となってしまったのである。 その証拠に、人類は未だに多くの疾病の原因を証明・克服できないばかりか、誤った治療さえしている場合がないとは言えないからである。 人間は間違いを犯す動物であり、多くの歴史もそれを物語っているが、人命に関係する重大な局面でも平然と行なわれてきたことについては、唖然とするばかりで語る言葉もない。 救急医療は別として、生活習慣病など多くの疾病の原因が間違った理論の元に判断され、更にその治療方法が確立されているとしたなら、それこそ一大事である。 それも、文明の発達した現実の世界で、そんな一大事があり得るとしたら・・・・??? そんな馬鹿な! まずは、気を取り直して、エンダ-レイン博士についての話を進めて行こう。 博士は1872年教員一家の息子として、ドイツ・ライプツイヒで生まれた。 博士は自然科学、特に動物学を学び、大学を卒業した後生物研究所を設立し、数々の研究と論文を残して1968年ハンブルグで、96歳で亡くなった。 60年間の研究の末、エンダ-レイン博士は、癌を含む慢性疾患などすべての疾病の原因について、証拠を示し、なおかつそれらの疾患に成功裏に対応する方法をももたらした。 くどいようだが我々現在人は、医学界の先駆者としてパスツ-ルは良く知っているが、エンダ-レインというと、知る人は稀である。 これからの話を進める前に、先ず医学界の歴史を紹介し、最も重要なそこの部分を理解してもらう必要がある。 (つづく)
2012年11月27日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(32) 「大人の腸」(2) 免疫機能で次に活躍する菌は好気性細菌叢であり、これも特別な任務を持っている。 好気性細菌は粘膜の動脈に誘発された酸素を受け取って還元することが仕事である。 これによって好気性細菌は酸素のない環境を作る。 好気性細菌叢の数は多くはないものの、その機能は重要で、免疫において効率よく活発に働くことにより慢性疾患の治療では大いに手腕を発揮する。 好機性菌のメインである大腸菌と大便連鎖球菌は、急性疾患の場合、それほど影響は受けない。 嫌気性細菌と同様これらの菌は、慢性疾患の時と同じように、ミネラル不足と重金属により傷つけられる。 これらの菌は強酸性の環境には耐えられない。 好気性細菌が減少すると真菌系が増加し、細菌が真菌に転換することさえある。 悪化していた環境が正常になると、直ちに真菌系は消えて、好気性細菌群が再び完全に復活する。 一般人の便中細菌の検査で、50%以上は正常であったが、残りの半分にでは、13.6%に真菌の発生による細菌異常がみられ、特に子どもの4.7%には大腸菌がいなかった。 大腸菌は免疫、睡眠行動、そして多くの反応に重要なキャリア物質を作ってくれる重要な細菌である。 大腸菌株がないと、抗ショック物質も作ることができないため、人間は正常な反応ができなくなる。 また臓器器官そのものの疾患も、微生物の住宅事情を悪くする要因となる。 便秘や腸管の形成異常と、便輸送の鈍化は、小腸下部と大腸からの微生物が、小腸上部、十二視腸と空腸で過剰成長を起して、非常に厳しい結果を招く。 大腸からの微生物は、胆汁酸塩と結合した脂肪の消化に必要な溶解を起して下痢になる。 胆汁酸塩は、同時にカルシウムを結合して不溶解性のキレ-ト化合物を作る。 その結果、胆汁酸とカルシウムが喪失されてしまう。 【大人の腸内細菌叢】 1. 「正常な細菌層」 ・ビフィズス菌叢、細菌バクテリオイデス(=嫌気性微生物→乳酸形成)が便形成の 90%。 ・大腸菌、大腸型細菌、腸球菌、乳酸かん菌(=好気性微生物)が便の10%。 ・便の中の真菌期、102-3/g ・便の微生物の1%、胞子形成体 2. 「腸内細菌叢の障害」 ・嫌気性微生物叢の異常は全ての病気の50%以上に現れ、亜鉛欠乏が起こる。 ・好気性微生物叢の異常は緑膿菌やぶどう球菌等有害菌の発生を招く。 * 便中にある程度の真菌相の菌がいることは正常である。 新生児の10人に1人は、便の中に最初の共生菌として真菌相を持っている。 多くの医師はこのような場合に、抗真菌薬を処方するが、これは不幸なことである。 ガンジダ・アルビカンスは有害ではなく、むしろ体に有益である。 人の腸に住み着く真菌には、多くの型がある。 最も多いのがガンジタ・アルビンカンスである。 今日の食習慣を分析すると、ガンジダ・アルビカンスがより茂るようになったのは驚くに当たらない。 その理由のひとつには、即席料理と加工調理しすぎのレンジでチン式の食べ物を食べる一方、生野菜を欲しがる。 この結果、季節の旬の物を食べなくなり、遠隔地から輸入された物を食べることが多い。 死んだ栄養素、ただ茹でただけのセルロ-ス分、そして良く噛まず、唾液(分解酵素)分泌不足のまま腸に送られると、腸では当然醗酵と腐敗が起きる。 さらに腸粘膜が委縮した極端な嫌気性状態では真菌が増殖し易い。 (つづく)
2012年11月25日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(31) 「大人の腸」(1) 大人の腸には3つの腸内細菌グル-プが棲息している。 一つは酸素を必要としない嫌気性の微生物グル-プ。 二つ目は、酸素をうまく扱う好気性の微生物グル-プ。 そして三つ目が、真菌類のグル-プである。 この中で嫌気性細菌叢は非常に敏感で、流感などどんな病気からも打撃を受ける。 嫌気性細菌は生存のために酸素を必要とせず、極端な場合少しの酸素で死滅することもある。 嫌気性細菌叢は食べた物を分解する時に大きな責任を果たし、疾患の前に起きる腸内環境の変化を補償する細菌の集合体である。 疾患になると、体全体だけでなく細菌層も変化する。 普通どの細菌も障害には対応できないか、または他の菌に乗っ取られてしまい、機能不全を起す。 微生物は、特に疾患の人に典型的な欠乏している亜鉛とクロミウム之欠乏にも非常に敏感である。 そして、全ての慢性病には慢性的に不調な微生物の層が存在することである。 どのような疾患の場合でも、嫌気性細菌叢が一部死滅している。 これは感染症により腸粘膜が敏感に反応し、pH値が変化して酸性になる。 このような敏感な反応と同時に腸粘膜の崩壊が、多くの部分に起こって行く。 腸粘膜の崩壊は、細菌にとって生存の場が危機にさらされることである。 腸粘膜の悪化によって、アレルギ-の前提条件が揃ってしまい、すると拡散が促進されて吸収は減少する。 すると体内環境からは多くの微量元素(マグネシウム・マンガン・カルシウム・亜鉛・クロム)が失われる。 このような時に起こる下痢は、主に死滅した細菌と粘膜の死骸である。 これは侵入してきた原因因子、あるいは代謝毒素との最初の衝突である。 子供でも大人でも、感染の初期に嘔吐を伴うことのあるなしにかかわらず、下痢になるのがこのパタ-ンである。 さて、医師の中には「胃感冒」を治療するのに、ビフィズス菌や大便連鎖球菌を処方する人もいるがこれは2重の間違いである。 人工的に取り入れた細菌叢は、疾患状態の粘膜では決して成長できない。 またヨ-グルトで治そうとする医師や治療家もいるが、原料は牛乳でありアレルギ-反応を強化してしまう。 腸内細菌にとって、一番ベタ-なのは、唯一食事療法によって、自身の腸粘膜の力を強化する方法なのである。 (つづく)
2012年11月24日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(30) 「新生児の腸」 ゾンネンボ-ンの研究によると、出生後2日~5日の新生児の腸には、既に最初の定住者としての嫌気性微生物と後記性微生物がいるという。 その代謝活動によって、生後大腸の陽性の酸化還元電位と高い酸素含有量が、ほんの少しの時間に減少する。 これにより、その3日~5日後にはビフィズス菌とバクテロイデスなどの嫌気性微生物の定住が可能となる。腸内の定住者として最も有名なのが大腸菌であり、全乳児の88%にいる。 大腸菌は必須の微生物なので、嫌気性でも好気性環境でも増殖することができる。 もうひとつの必要不可欠な微生物が大便連鎖球菌(エンテロコッカス・フェカ-リス)で、77%の乳児に現れる。 また、新生児の1割以上は、ガンジタ・アルビカンスを持っている。 これは外部からの感染ではなく、腸の酸性状態により棲息するものである。 そして1週間から2週間後に、小腸上部に重要な発酵細菌叢の乳酸かん菌(好気性)とビフィズス(嫌気性)で構成される菌叢が登場する。 母乳授乳期にはこれらが主要細菌叢として活躍する。 牛乳が与えられると、直ちに細菌層は大人と同じ細菌層構成になってしまう。 ★ どうして乳児の腸の中には既に細菌がいるのだろう。 大概の医師や生物学者は、細菌は外部から侵入すると考えている。 近代医学の聖祖パスツ-ルを拝信する多くの専門家は、生命は単形態で成長すると考えている。 つまり、何らかの種菌があって、それが外部から侵入して成長するという考え方である。 何も種らしきものがないところに細菌が発生する筈がないと考えているのである。 しかし、ペシャップやエンダ-レインは、生命は環境により多形態に進化成長すると説いている。 そして、その源は、最小の蛋白コロイドから始まるのである。 暗視野顕微鏡でその成長段階の一部を垣間見ることができる。 赤ちゃんの体内には血液が流れ、細胞が息づいている。 それらの中には既にこれらの共生微生物が共生しているのである。 従って赤ちゃんの腸の中の環境によって、様々な共生微生物が湧くように現れるのは当然の成りゆきなのである。 たった一つの単細胞から、人間までに進化した気が遠くなるような過程を我々は軽く見ている。 その一つが、新母が、乳が出にくいとか、体型が崩れるなどの自分勝手な理由だけで、粉ミルクに頼ることである。 新母の時は、出にくいのが自然で、新生児が乳房を吸うことで、母性ホルモンが刺激されはじめて大量の乳が出てくるのである。 世の中には、それを痛いからだとか、体型が悪くなるなど自分勝手な判断で便利な粉ミルクに頼ってしまっている母親が、何と多いことだろう。 赤ちゃんは誕生後、最低9カ月掛って乳児期に必要不可欠な段階成長をして行く。 それが終了して、はじめて外部からの異質の食べ物まで消化できるシステムができるのである。 その途中で、赤ちゃんに異質の粉ミルクを与えることは、腸や消化器系統は即、大人使用のシステムに変更を強制されることになり、当然多大なパニックと成長不良を起すことは、火を見るより明らかなことと云えよう。 恐ろしいのはその傷が一生を通して疼き、アレルギ-や体調不良の元となり、あらゆる病の導火線ともなり、寿命にも影響を与えるということである。 (つづく)
2012年11月22日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(29) 「人は微生物に支えられている」 腸には沢山の微生物が棲息し、細菌層を造っている。 腸にとって細菌層は、粘膜の次に大切である。 細菌層と粘膜は共に独立して働き、ビシンジャ-説によると1つの単位を形成しているという。 微生物は宿主である人体の中に住む共生体で、人のためにも働いてくれる。 細菌とて有益な共生体であり、人間の生命に必要なものである。 ところが宿主の管理不届きのせいで、細菌を病原体までさせてしまう。 体内環境が良い間は、体内共生菌が増えたり変異したとしても、危険を及ぼしことはない。 感染症などの疾患も、長期に亘る何らかの不足状態を補おうとする兆候に過ぎず、その原因は腸と粘膜部、特に微生物にもある。 人間は体内共生細菌に守られており、別の言いかたをすれば、体内共生細菌なしでは生きられないのである。 例えば皮膚では、棲息する共生菌は再生膜を好み、この酸性膜により化学物質や乾燥から皮膚を守り、保護層を形成してくれている。 また肺と腸においての共生菌は、免疫器官を活発な状態に保ってくれている。 腸においての共生菌は、食べ物を分解を助け、ビタミン、酵素、さらには抗ショック物質の前躯体の算出を行っている。 ★ ここまでは、教科書に載っていることである。 しかしそれだけではないのである。 医学界や生物学界には無視され、語りさえもされていないが、体内の細胞や血液等いたるところに、さらに微小レベルの体内共生微生物が棲息しているのである。 暗視野顕微鏡でのみ、その世界を正確に観察することができ、ドイツのギルダ-・エンダ-レイン博士は、そのもう一つの微小共生微生物の世界を体系・理論化してくれている。 その世界を無視して疾病を考え、治療法を施しても満足する結果が得られないのは当然のことと云えよう。 なぜなら、体内共生微生物と体内共生菌の関係も連動して関連性があり、互いに深く影響し合っているからである。 ともあれ、腸の不調があらゆる疾病の源となり、腸を健康な状態に戻すことが治療の基本となることには、小生も異論はない。 大切なのは、腸に棲息する様々な細菌層を上手に管理することであり、人の命は共生によって助けられ、なり立っているということを先ずは自覚することである。 (つづく)
2012年11月20日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(28) 「便秘について」 どのような便秘にも細菌異常と粘膜委縮が関わっている。 便秘は年齢によって色々な原因がある。 まず乳児の場合は、授乳期間中に排便回数の低下がみられ一見便秘のように見えるが、1週間に1回の排便でも正常である。 排便パタ-ンは母乳から人工乳に変わった時点や、混合した時にも変化する。 2から3歳までの子供には、排便を自分で我慢してしまった結果、便秘になる場合が一番多い。 またトイレ恐怖症から我慢し過ぎて便秘になる子供もいる。 学校のトイレが汚いため便秘になったり、心配性の親の影響で子供が神経性の排便の乱れを起す場合もある。 大人の場合は、蛋白質の多い食べ物の摂り過ぎと、繊維質食品の不足で便秘が起きる。 いわゆる習慣性の排便無気力症である。 これは男性より女性によくみられ、思春期に起こることもある。 便秘による問題は、お腹の張り、疲労感や自信欠如、頭痛や不眠などまちまちである。 これらは腸内での毒素吸収を増加させたり、自家中毒または、粘膜委縮症の症状をもたらす。 また便秘の問題は、直腸と生殖器系(婦人科器官、前立腺または膀胱)の障害と関係する。 高齢者において排便は2~3日間ないこともあり、その結果強くいきんで、厚くて硬い便が排出されることになる。 また排便の直後に、新たな便意をもよおし、細切れの便を少し出す場合もある。 肛門亀裂や痔があると排便は痛みが伴い、便の表面に血が付くこともある。 典型的な痙攣性の便秘の便は、「羊の糞の便」(ウサギの糞)と呼ばれる。 また出血性の便秘が長く続く場合は、癌の可能性もあるため、超音波やX線検査を行うべきである。 (つづく)
2012年11月19日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(27) 「大切な便の観察」 今日は少し汚く臭い話であるが大切なことなどで、しばらくお付き合い願いたい。 さて、腸管の機能と活動を知るには、便を良く観察することである。 まず排便が規則的にあることが重要である。 通常1日1回、または36時間に2回あるはずである。 また1回の便の重さは、150~200gで、形は腸の形の円柱状である。 水洗トイレでは、便の形や色、およその量を観察することができる。 理想の便は、色は黄褐色で、形は縄状が良く、水の上に少し浮き、水を流すと崩れやすい。 便は食した食物によるが、肉食の場合は色が黒目で重く硬い場合が多い。 臭いも参考になるが、良い便は臭いも薄く、かすかに香ばしい筈である。 いつも自身が思わず鼻をつまむような臭いのものは、当然バツである。 腸機能が障害を起していると、まず排便の頻度と硬さに異常がみられる。 硬過ぎ、緩すぎ、頻度が少な過ぎ、または多過ぎの場合などは、腸機能に何らかの支障があることを示唆している。 この場合の原因は、実は以外にも副鼻腔や歯など、他の部分にあることも多いから注意すべきである。 便秘にはたいがい鼓腸、ガス腹が伴う。 デスク仕事の多い大人の場合、運動不足で起こる場合も多い。 腸の中で便は自分自身の重みで動く限り排出されていくが、水分が喪失されて便が硬い塊になってしまうと便秘になる。 このような患者には便を軟らかくするのにクエン酸ネトリウムを含むメディを飲むと良い。 このようなメディは液中で陰イオンを形成する能力があり、それによって結合水が放出される。 この化学的、物理的な反応で硬い便が柔らかくなる。 また便秘には腸内洗浄法も効果的である。 腸の運動能力を強化回復させるにはオオバコもよい。 寝たきりになったための便秘や高熱、代謝疾患にはエプソム塩がよい。 (つづく)
2012年11月16日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(26) 「腸粘膜の構造と働き」(4) ほとんどの治療家は、科学的な表現を用いて腸内微生物共生を回復させるために、野菜を食べることを勧めているがこれは大間違いである。 なぜなら、生の野菜には乾燥果物と同様に、多くのセルロ-スを含んでいる。 欠陥粘膜についている不良な細菌層にはこのセルロ-スは分解できない。 セルロ-スは2つのDブドウ糖分子でできており、多糖類構造をしている。 ニ糖類のセルロ-スは、健全な微生物によってのみ分解される。 また、セルロ-スは全ての植物、果物にもあり、種や仁の中にもある。 細かく砕いても変わらない。 ホ-ルフ-ド食品や全粒粉、玄米にもある。 傷ついた細菌層は、セルロ-スの消化とセルロ-スの醗酵によって、一層のストレスを受け、無臭のメタンガスが腸内で生成される。 この醗酵は病原性の強い微生物の形成を促進してしまい、患者は流感などにかかりやすくなる。 醗酵は長く続き、様々な結果を招く。 例えばアルコ-ルの問題の発生し、酵素アルコ-ルであるプロパノ-ル、ブタノ-ル、メタノ-ルが生成されて、これらが肝臓にストレスを与えながら肝臓で分解される。 アルコ-ルを飲んでいないのに血中からアルコ-ルが検出されるのはこのあたりが原因である。 また、大量の醗酵ガスは腸の内容物である蛋白質と炭水化物小腸から大腸押し込み、それらは小腸で腐りはじめて腐敗ガスを発生させる。 ガスの発生が増加すると鼓腸となる。小さい子供は特に鼓腸になることがある。 このようなことが一連で起こると、体内の酸性度は高くなり、ガンジタ菌が増殖を始めて、ガンジタ症が現れてくる。 西洋医学では、ガンジタ症にはセルロ-スを処方するという馬鹿げたことをやっている。 セルロ-スを摂ることは異常細菌を助けることになり、ガンジタはより培養される。 診断としてはガンジタ症といわれるが、実際には破壊された細菌層を持った委縮した粘膜の一症状にすぎない。 また、微生物の屑が神経に貯えられて神経性の問題も発生する。 そのような微生物の真菌毒素は、例えば多発性硬化症、筋委縮性側索硬化症など色々な病気を誘発し、夜尿症さえも真菌毒で起きる。 これらの自律神経の問題も、自家中毒、現代の言葉で言えば、漏出腸症候群(リ-キ-ガットシンドロ-ム)で起きる。 このような共生バランスの乱れを治療する食事法は、まず乳製品、鶏卵食品、セルロ-ス系食品を一切摂らないことである。 野菜や果物を摂るなら必ず加熱したものとし、全粒粉パンを食べてはいけない。 種子類と木の実も駄目で、砂糖は少な目とすること等が最低条件である。 (つづく)
2012年11月15日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(25) 「腸粘膜の構造と働き」(3) 病原性微生物は異なった分解点で食物の粒子を分解する。 これら分解された新しい粒子は、免疫系にとって異物のため、選択と防衛も上手くいかない。 その結果一つには血液凝固能力の低下が起きる。 そして血管が脆弱化して、ビタミンKが欠乏し、新生児の場合には臍の皮膚の下に拡散性の出血が起き、青班ができたりする。 普通の出血と異なりこの出血は痛まない。 親は子供が遊んでいる時に怪我をしたと思うがそうではなく、これも腸粘膜の委縮による例である。 大幅に縮小した粘膜は膵臓も不調にする。 膵臓酵素の前駆体は小腸粘膜で形成されので、膵臓酵素前駆体が十分にないと膵臓は消化ができなくなってしまう。 さらに亜鉛の欠乏もおきる。 膵臓腺の分泌物による必要な消化過程が行われないため、便秘や下痢がおきることもある。 またこの状態では脂肪性食品は消化され難い。 患者はよくこれをアレルギ-の兆候だと考えるが、脂っぽい食品の摂取は、思春期や大人期を通して糖尿病を起す。 粘膜委縮の経過は常に「良くなったり悪くなったり」する。 腸炎になりティ-セラピ-(茶療法)を始め、改善がみられたので、安心して牛と鶏卵の食事をとると、再びアレルギ-は発生してしまうばかりでなく、膵臓が酵素と重炭酸塩を製造することができないため、胆汁酸が遊離してしまい、下痢を起すこともある。 委縮した腸粘膜はセルロ-スを含む食物の消化が十分できない。 委縮した粘膜にいる異常細菌が障害を起すと、直ちに共生バランスが崩れて症状として出る。 共生バランスの崩れを、表面的な誤った治療で治そうとする治療家は多い。 この場合の唯一ともいえる根本治療は、腸内細菌層の回復であり、共生状態を元に戻すことである。(つづく)
2012年11月13日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(24) 「腸粘膜の構造と働き」(2) 潰瘍は、アレルギ-、細菌、毒素がある部分に出来る現象である。 毒素が体の中に入ると物理的な反応を起して血液検査でも腸のアレルゲンが「陽性」となる。 自律神経が強いテンション状態となって毒素物質に反応し、その結果「慢性疲労症候群」、アマルガム性ストレス、ガンジタ症候群など様々な病訴となる。 「自家中毒」や「漏出腸症候群」など腸の透過性が増し、腸から毒素が体内に漏れ出して体中に回ってしまい様々な症状として表れる。 乳幼児の腸は、食欲の増加と体重に大きな影響力を握っている。 腸粘膜が委縮すると幼児の体重も成長も抑えられてしまう。 縮んだ腸粘膜からはミネラルの摂取も十分できず、蛋白質も吸収するものの拡散の方が吸収より多い状態となる。 それによって例えば、牛乳や鶏卵製品の蛋白質が粗く分解された後でも簡単に粘膜に到達し、様々な悪い反応を引起す。 その結果、成長不良、体重減少、精神面の発達遅延も起こってしまう。 このように、腸粘膜の委縮問題は特に乳幼児には極めて重要な問題なのである。 「リンパ体質」の子供は、青白く腺病質で不活発で無気力であり、いつも口を開けているので容易に見分けがつく。 アレルギ-による腸粘膜の損傷破壊で粘膜が委縮症を起し、肥大様増殖症(アデノイド)になり、その結果扁桃腺肥大と巨大粘膜が形成されてしまう。 また大変ひどい鼻感冒や軽度の典型的な鼻感冒も、この体質の子供に多い。 リンパ器官の肥大(腺様増殖症、扁桃)は、特に歯の欠けている位置から続く首の脊柱の位置に出る。 これらの症例には母乳を与えるのが最も良い。 大食細胞は一連の免疫細胞の代表である。 大食細胞は潜在意識を「理解」している「騎士のような存在」である。 大食細胞が抗原または細菌を「食べる」ためにはTリンパ球の刺激を2回必要で、最初の刺激で疾患を起している部分を捉え、2番目の刺激で頻食して消化する。 大食細胞の活動はネオプテリンという刺激伝達物質の測定で知ることができ、この値の最も高いのは、生後1年目、幼稚園の入学時点、そして12~13歳の思春期の頃である。 粘膜が委縮すると、特に嫌気性細菌叢の作用による共生環境の乱れが起きる。 まず亜鉛が欠乏すると嫌気性細菌が反応する。 これは毛髪検査により、アルミニウムの増加とクロムの減少などで見ることができる。 腸と膵臓の亜鉛が低レベルになると、直ちにカドニウム、銅、鉛がすんなりと拡散して膜を通過し、体内に入ってしまう。 粘膜の委縮において、細菌層は2回の影響を受ける。 まず1つは細菌層の棲息表面が失われ、次に腸管腔内のpH値が酸性になる。 酸性の環境は細菌の成長を変化させて、病原性の高い細菌に有利となり、大人の場合は腹部にガスが溜まり、子供の場合は下痢をしやすくなる。 棲息表面の減少は、細菌の数、質、量も変化させる。 細菌は弱くなり、腸は寄生虫や微生物に敏感になる。 そして免疫系が攻撃される。 その結果、例えば扁桃などの他の免疫器官が疾患となる。 ★ ワ-スマン博士の理論によると、子供の扁桃腺や下痢、発育不全や病弱な体質まで、腸粘膜の委縮による可能性が極めて高いことになる。 その原因を作っているのが、まさか牛乳からのミルクや鶏卵の離乳食から起きているとは、殆んどの人は思っても見ていない。 むしろ、それらこそ健全な体を造ってくれるものだと信じている。 極論をいえば、幼児期に腸粘膜を起してアレルギ-などを生じさせた場合、その影響は一生に及び、さまざまな疾病の源泉にも成り得るということである。 ここは一番、特に赤ちゃん授かった方々は、屁理屈をいうのは止めて、博士の理論に従うのが賢明であろうと思う。 (つづく)
2012年11月12日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(23) 「腸粘膜の構造と働き」(1) 腸粘膜については、ほとんどの人や専門家までもが軽視している。 しかしとても重要な器官である。 腸粘膜は弾力性に富む非常に複雑な器官である。 それ故、ここには数千種類の腸内細菌が住みつくことができ、高速で完全な消化が保証される訳である。 また、莫大な量の細菌が存在して免疫系を刺激するため、腸粘膜は疾患に対する防衛の役割も果たしている。 粘膜は食べたものとミネラルの通過に関して、吸収と拡散という2つの重要な任務を担っている。 吸収は粘膜の表層細胞の能動的な働きで、物質の移動を起すこの働きには3段階がある。 1つは細胞の外壁から物質を取り込み、まず内側の細胞の境界へと運ぶ。 そこで2つ目の段階は、それを受け取り、細胞の内側を通って膜の内壁にある3つ目の段階に渡す。 3つ目の段階は、それぞれを細胞を通って外側に運ぶ。 これは主に微量元素の亜鉛、マグネシウム、マンガンそしてクロムの動きである。 一方、拡散は濃度勾配に応じて起きる。 腸内のある物質が細胞の内側よりも外側により多ければ、その物質は細胞壁を通って細胞内に入る。 このようにあらゆる動物性蛋白質は、何の問題もなく体の中に入る。 物質の濃度差が大きければ大きいほど、移動は多くて速い。 アルミニウム、カドニウム、銅、鉛などの金属類も同じように移動する。 絨毛が正常に発達した健康な粘膜には、バイエル板のある小腸粘膜リンパ叢がある。 バイエル板が委縮すると絨毛も委縮してしまい、バイエル板も委縮して免疫細胞を作ることができない。 すると代行器官が、その任務を代行しなければならなくなる。 例えば、扁桃腺の肥大やリンパ腺の肥大が代行業務そのものである。 これらの腺が肥大して鼻での呼吸が困難となり疾患となる。 この場合の疾患状態は体からの解毒を意味する。 虫垂近くのリンパ腺が腫れることもあり、虫垂が痛み始める。 多くの医師はそのようなとき手術を薦めるがこれは間違いである。 手術をしても痛みはなくならず、その痛みの根本について何も変わらず、リンパ節の腫れが取れるだけである。 不幸なことにそのようなひどい状態になっても、医師も患者も腸粘膜を考慮に入れてはいない。 その結果肥満細胞の顆粒が失われて、顆粒内のヒスタミンなどが放出され、結果はヒスタミン、セロトニン、そしてプロクタスランジンなどのアレルギ-のキャリア物質を作り出すことになってしまう。 ★ ワースマン博士の理論によると、虫垂や扁桃腺切除等の外科手術をして、慢性アレルギ-になってしまった人も多くいる筈である。 健康を害した場合、まずは最近の腸の状態を顧みるべきであり、そこにはきっと何かの要因に行きつく筈である。 古来より日本には仏教に断食という作法があり、イスラム教でもラマダンという教えすらある。 いずれも健康を維持し、病を取り除き長寿を果たすためには、一時食を断つ方法である。 最近の研究から断食した場合の効果として、長寿になるという報告もなされている。 一般人には坊さんのように、長期間の断食は、精神的にも生活面からも困難である。 しかし、長期休暇を利用した1週間程度の短期的な断食は不可能ではない。 それでも難しい人には、1食を抜く方法も効果があるという。 例えば、1~2週間朝食を抜いて過ごす「ミニ断食法」である。 しかしそれより更に効果の出る方法があるという。 その方法とは、「日々腹八分目」という先人からの格言法だという。 いずれにせよ現代人は、食べ過ぎこそが問題なのである。 「断食」や「腹八分目」などの古来からの習慣は、身体の仕組みや、大切な腸の役割を理解しない時代に、直ぐに欲に走る人間の本質を知る創造主が、腸を第一に大切にせよという、まさしく天からの教えだったのである。 しかし近頃の日本においては、その教訓を無視し、飽食を美徳とするような眼をそむけたくなる番組が多い。 一度に十人分を平らげる女性を、ヒ-ロ-の様に扱ってさえいる。 これでは生活習慣病が増えるばかりである。 そして一方では糖尿病や癌を恐れ、それらに追いつけない医療体制を批判し、医療費の増大を歎いている。 皮肉なのは、さらに「ピンコロ」と終わりたいと願いを込め手を合す・・・人間とはなんと欲深い限りではなかろうか! (つづく)
2012年11月11日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(22) 「良い腸は1歳までにつくられる」(5) なぜ人は牛乳にアレルギ-を持ってしまったのだろうか? 1万年以上にわたって人は家畜動物を飼いならしいて来た。 動物は人間の畑農作業を手伝ったり、時には食べ物を与えてきてくれた。 特に牛は大きな乳房を持ち、大家族を養う人間にとって都合のよい家畜である。 そして牛乳と牛乳製品をずっと食べ続けて来た結果、ここ千年の間に人は牛乳蛋白質に対して、過敏性の遺伝記憶を持つようになってしまった。 この毒素土壌をホメオパシ-ではマヤズムというが、これは一人ひとりの遺伝と根本体質に組み込まれており、本人の自覚なしで作用が起きてしまう。 それに調査では、現代人の3人に2人が牛乳だけではなく、鶏卵の蛋白質に対しても過敏性をもっているという。 そのためかアレルギ-疾患はここ20年間で倍増しており、その一番の理由は色々な添加物を添加して加工された牛乳製品の消費が増加したことにあると、ワ-スマン博士は断言している。 しかし、牛乳と鶏卵は、今日ありとあらゆる食品に入っており、避けることは難しいことではあるが、努めて気を付けるべきである。 腸アレルゲンは皮膚でのアレルゲンテスト、血液検査、または電気的な方法で証明することができない。 そのためアレルゲンの特定は難しい。 負荷テスト(どの食品が負荷をもたらすか)と除去テスト(食品を一品ずつ除いてどの食品にアレルギ-症状が出るかを診る方法)だけが実現可能な方法である。 アレルギ-は火山の噴火のように起こるので、一見まったく症状がなくとも休火山状態の患者もいて、いつか噴火する。 また、乳児でも何歳になっても起き得る。 特に乳幼児のアレルギ-は親が不安感を持っていたり、心配性であったりすると、その親の気持ちに反映して起きることも多い。 潜在意識レベルの心因性アレルギ-は高齢者より若者に多く、掻痒、呼吸困難、鼻感冒そして下痢のような活発な経過を示す。 アレルギ-はエネルギ-の高い疾患なので、高齢者の細胞外マトリックスは弾力性を失っているため、粘膜も委縮している。 そのためアレルギ-を発症することは少ないが、皮膚、肺、その他の器官の慢性疾患は圧倒的に多い。 (つづく) ★ ワ-スマン博士の指摘だと、「アレルギ-生後9カ月以内に牛乳や鶏卵など異質蛋白質を摂取したことによる」ということである。 現代では、母乳での授乳を、出にくいからとか体型が崩れるからという理由で、粉乳にしている母親が多い。 そして粉乳は99%牛乳を加工したものである。 また、離乳食には鶏卵を活用したものも多い。 ワ-スマン理論を当てはめると、近代人は我が子をわざわざアレルギ-疾患の子供に育てていることになる。 そればかりでない。 腸は、免疫の本体であるリンパ球を製造している重要な場所である。 その本部というべき重要な要塞が、建設時に既にスパイに占領されてしまっているという訳である。 以前、狂牛病で大騒ぎした時代があった。 人類はより多くの牛乳と肉を得るため、乳牛を極めて合理的に育てるシステムを造った。 運動を極力少なくするため狭い牛舎に閉じ込め、高いカロリ-の餌の中にホルモン剤およびカルシウムを入れた。 齢を摂り、繁殖と捕乳が少なくなった親牛は、屠殺してそこから肉と皮を得た。 頭から尾っぽまで、殆んどの部位を活用した。 しかし、大量の骨だけが残り、この処分に困った。 そこで、この骨を粉末にして餌に混ぜることを思いつき実行した。 共食いである。 何年してか後に、牛に異常な行動を起すものが現れた。 牛の脳に異常が見つかり、それが人間にも現れ出した。 まだ真相は定かでないが、これが狂牛病発症の経緯である。 そうなると、アレルギ-も、人間の都合で育てられ、利用され、そして無惨に殺された多くの牛たちの復讐の一旦なのかもしれない。 それはさておき、生後9カ月迄は何としても母乳で育てるべきであり、もし無理な場合は山羊の乳か豆乳を代替すべきである。 もうひとつ、牛さん達と同じ境遇を持つ鶏さん達の復讐にも、要注意である。
2012年11月10日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(21) 「良い腸は1歳までにつくられる」(4) 完全に母乳で育てられた乳児でもアレルギ-反応を示す場合がある。 それは、母乳は母親が食した食べ物によって構成されるところに原因がある。 妊娠中に母親が食した食べ物によってアレルゲンとなった可能性もある。 こんな場合の母乳を授乳している母親は、子供にとってのアレルゲンを作り出さないために、日常の食事に留意すべきである。 まず、レモンや蜜柑を避けるべきである。 そして、チ-ズ、ヨ-グルト、バタ-、ホイップクリ-ム、ビスケット、パンケ-キ、シュペッツレなど全ての乳牛製品と鶏卵製品を避けなければならない。 そうすれば、ほとんどの場合アレルギ-の問題は減らせる。 アレルギ-患者自身も厳しい食事療法は必要だが、当然母親にも厳格な食事制限が要求される。 では母乳が乏しい母親の場合には、どうすればよいかという問題が出てくる。 当然牛以外の乳で代行をせざるを得ない。 幸いなことに山羊、羊、豆乳ではアレルギ-反応の出ることは非常に稀である。 この理由として、羊乳、山羊乳、豆乳は、人間の遺伝構造の中に、それほどまだ強く組み込まれていないと考えられる。 人類の生活の中で、これらの乳はそれほど広く使われてこなかった特別な食品といえる。 特に山羊乳の成分は、母乳ととても似ているのでお薦めである。 ただ、リステリア症予防に山羊乳を飲む場合は、加熱は1分以内とし、温度も60℃位とすべきである。 山羊乳を乳児に与える場合には、濃いので最初に三分の一の水を混ぜると良い。 また、小麦や米の重湯を加えてもよい。 アレルギ-患者には、豆乳と豆乳製品は欠かせない食品である。 ただ豆乳にアレルギ-を示す子供がいるが、交差感作が発達してしまっているか、またはその豆乳の脂肪と蛋白質の含有量が多いために病状が出ていると考えられる。 この場合はそのままの豆乳ではなく、「調整豆乳(=乳児用に成分を母乳に近くして有る)」を与えると過剰反応は起きない。 もう一つ豆乳を乳児に与える場合、注意すべき点がある。 多くの母親は豆乳を薄めないでそのまま与えているが、これだと豆乳を分解するために膵臓から出る分解酵素が不足し、下痢を起し、ガスが生成されて子供は落ち着きを失う。 さらにはその際、不要物質や毒素が湿疹やアトピ-性皮膚炎などの皮膚炎を起し、皮膚を通して毒素を排出しようとする。 従って豆乳を乳幼児に与える場合は、必ず薄めて与えるべきである。 また、豆乳は沸騰点まで熱すると味が変わり、変な味となり、乳児に嫌われてしまう。 豆乳の作り方は、まず適量の水を加熱し、次にカロリ-調整用の米粥を加え2~3分冷ましておく。 最後に大豆の粉末を加えて完成させると良い。 (つづく)
2012年11月09日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(20) 「良い腸は1歳までにつくられる」(3) 牛乳は生後9ヶ月以降に与えるべきで、その場合の牛乳による障害は余りでない。 牛乳を9ヶ月以前に与えるのが一番注意すべきことである。 牛乳の問題は更に深く、一番問題なのは人工粉乳である。 牛乳は安価であるため人工粉乳として多く加工され活用されている。 人工粉乳には、ヒトの異種蛋白であるラクトアルブミンが多く、95%以上を占めている。 乳幼期の牛乳の危険性について、もうひとつフインランドのケネライネンの指摘がある。 彼は牛乳乳漿中の蛋白質の一部が、ヒトの膵臓腺の蛋白成分と同じであることを発見した。 膵臓は主にインシュリン等を製造する。 乳漿の蛋白質粒子は、乳児の腸壁を何の問題もなく通り抜け、体はそれを異物として処理する。 ところが、乳漿の蛋白質と膵臓の蛋白質が似ているために、免疫機構は誤って膵臓の蛋白質も攻撃してしまい、インシュリンを製造する細胞まで破壊してしまう。 すると、若年性糖尿病の発症となる。 乳児が牛乳の乳漿蛋白質を早い時期に摂取すればするほど、糖尿病は早く出る。 免疫系は一旦計画されると、どんな小さな乳漿蛋白質にも対応する。 人工粉乳は乳漿粉だけが添加されているため、普通の牛乳に比べて約2倍の乳漿蛋白質が含まれている。 それに、今日では技術向上もあり、乳漿は多くの食品にまで混入されている。 乳漿は「機能性添加物」として表示され、活用されているため、若年糖尿病患者には大変危険であるが、世間では殆んどこの問題を認識していない。 若年性糖尿病の症例では、牛乳を完全に避けることで、糖尿病の侵攻を遅らせることが証明されている。 (つづく) ★ 牛乳は栄養価が高く、手軽に大量に生産されるため、人類にとって最高の食品として長らく重宝してきた。 しかし、人類を構成する蛋白質とは異質の成分があり、特にそれを授乳期の腸の体制がまだ出来ていない時に摂取すると、ヒト免疫体制は抗原として捉えてしまう。 それがアレルギ-の発症となり、それ以降のその人の免疫体制を支配し、健康状態を左右することになって行く。 今日の生活常識からは、思いもよらない全くあり得ない理論である。 しかし、人類の科学などまだまだその程度のものであり、医学とて例外ではない。 先の11月3日、東久邇宮文化褒賞受賞式にOBとして参加した際、受賞者のひとりY先生と懇意に話す機会があった。 そのY先生は、都内で長らく漢方店を経営し、漢方薬と自ら編み出した独特の整体法で多くの方々の治療を行い、その成果を高く評価されての今回の受賞であった。 白血病や癌などにも実績があるようで、有名な大学の学長一家の健康管理も任されているという。 Y先生も血液に主体を置き、そのためには腸が全てであるという持論を持っていた。 当然千島理論の良き理解者で、賛同者でもあった。 そのT先生に、はじめて聞いた良い話を皆さんにも紹介しよう。 1. 和食は世界最高の食事である。 特に、味噌汁は栄養満点、世界最高のス-プである。 2. 日本食は季節もの(旬)を大切にする。 旬物は、特に毒素を取り除き、さらにその季節の栄養価を凝縮したものである。 3. 放射能除去には大豆のある成分が非常に有効で、特に大豆を発酵した味噌汁は良い。 塩分のナトリウムと塩素イオン、そして大豆の成分が放射能の害を防いでくれる。 さらに、味噌汁の具に、海藻(ミネラル=マグネシウム・亜鉛・ヨウ素など)やカボチャ(カリウム)を加えると良い。 * 広島原爆の時経験をした漢方医がいたという。 驚くことに、これは長崎原爆後の秋月医師の処置方法と同じである。 両先生の方法を取り入れた被曝者の方は、症状が大変改善され、後遺症も出た人は少なかったという。 福島原発事故による被災者の方々には、是非参考にしてもらいたいと思う。 4. 玄米食は良いが、食べ続けるとある毒素が影響して来て体に良くない。 そのため、発酵玄米が市売されているが、これが高価である。 簡単に安く済ます方法があり、それは小豆を入れることである。 理由は小豆のある成分が、玄米の毒素を無害にしてくれる。 家庭で赤飯には小豆を入れるが、これはもち米に多いその毒素を消すためである。 また、日本にはお彼岸が春と秋の2回ある。 この時、食すのがおはぎである。 もち米入りの栄養価の高い素材と、甘い砂糖で体力向上を目指すだけではない。 小豆には毒素を抜く成分が豊富で、体に蓄積した毒素を春と秋の2回抜くためである。 5. 日本の5月の節句には、なぜ菖蒲湯があるのか? 菖蒲には強い殺菌作用がある。 これに、ヨモギを添える所も多い。 ヨゴギにも強い殺菌作用がある。 自然界では春からいよいよ夏に向かう。 体についたダニ類や雑菌類が、訪れる暑さと共にこれから一斉に繁殖する。 それを事前に予防するためである。 特に活発に動き回る男の子供達には、体表面(特に皮膚)をこの時期に殺菌処理する必要がある。 そのための、まさに先達の知恵である。 「温故知新!」 改めて感謝である。 (つづく)
2012年11月08日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(19) 「良い腸は1歳までにつくられる」(2) ワ-スマン博士は、受乳期の対応がその人の免疫体制を決定づけると大切な時だと主張している。 そのため新生児の食事について特に気を配るよう進言している。 その点について紹介して行こう。 「出世時は牛乳、鶏卵、小麦そしてグルテンのような新しい食品に対する免疫系の感受性を示す時である。 新生児にとっては全てが新しく、そのような食品を食べ過ぎると幼い体には極めて危険なことである。 乳幼児が牛乳を毎日1リットルも飲むのは、未成熟な腸粘膜にとって明らかに多過ぎである。 また、乳児は異質蛋白質をマ-クするIgAを十分に持っていないことも考慮すべきである。 つまり異物としてマ-クされていない蛋白質は腸粘膜を通って進んで行ってしまう。 これは、生後9ヶ月の間に良く起きることである。 この月齢時には腸の吸収は、同じ種の蛋白質である、母乳の消化にもっぱら向けられている。 従って免疫系統はそれらの異質蛋白質も自分と同類だと認識してしまい、噴出反応を起さない。 このとき小腸では発酵細菌叢(ビフィズス菌と乳酸かん菌)が支配している。 そしてそれらの活動から発生するにより発酵細菌叢は、下部に位置する大腸の細菌叢が小腸上層部へ成長することを抑えている。 発酵細菌叢が小腸にある限り母性蛋白質と炭水化物は、ガスを生成することなく形成されている。 ところが牛乳が与えられると、直ちに腸内細菌叢から微生物が成長して、炭水化物が発酵し出す。 この結果、ガスの分泌が増加し、子供は落ち着きをなくす。 またガスの発生に伴って亜鉛欠乏が起こり、細菌層も変化してしまう。 従って、この時期は母乳授乳に努めるべきであり、長期ほど良いことになる。 また、乳児には頬筋にはビシャトクロットという塊がある。 これは母親の乳房との良い皮膚接触を請け負っていて、乳児と母親の精神的な安定にも寄与していると考えられている。 ヒト野場合、このクロットは9ヶ月で消えて行くが、弱に捉えると、乳児は最低9ヶ月は母乳を飲むような仕組みになっているということである。 母乳の栄養価は優れていて、乳児に必要な栄養素は全て含まれている。 また、より長い授乳は、母体から沈着している重金属を放出させることもできると考えられている。 病気がちの女性が、子供を産んでから急に元気になる例も多いのはそのためといわれている。 (つづく)
2012年11月06日
「千客万来」 【腸粘膜の重要性】(18) 「良い腸は1歳までにつくられる」(1) ヒト免疫系の形成は、生まれてから最初の数年間に、生涯の免疫記憶が刻まれるといわれている。 そして心理作用も物理作用と同様にアレルギ-反応を起す。 これらの作用はたいがい生後10年以内にセットされ、そして長くて10~15年後に障害を呈す。 従って、幼児期もアレルギ-に重要な時期であり、胎児期さも影響していると私は考えている。 ヒトの腸粘膜と膵臓腺は出生後12ヶ月かけて成熟する。 乳児期に乳糖不耐性という言葉があるが、これはニ糖類(乳糖=C12H22O11)を分解する酵素が無いことに起因する障害である。 ニ糖類を分解する酵素は小腸細胞の絨毛中と膵臓腺中で形成される。 しかし小腸粘膜の委縮によって酵素が産生できないと不都合が起こる。 乳糖不耐性は通常生後9ヶ月から12ヶ月位で消える。 このことは、12ヶ月経たないと腸粘膜と膵臓腺が完成されないことを意味している。 従ってその間は乳糖を摂る時期ではなく、最低1年間は母乳が必要ということである。 早く生育を望むあまり、早期に母乳を打ち切ったり、乳形が崩れるからと授乳を避けるとんでもない母親もいるが、彼女らは必ず後で大きな後悔をすることになるだろう。 (つづく) ★ 一昨日の11月3日(文化の日)に、今年度の東久邇宮褒賞授賞式が行われた。 幹事の一人である岩田元吉先生の要請もあり、OB受賞者として参加した。 今年度の受賞者は89名と例年より若干の多かったようである。 発明を通じて世の中に寄与した人や、文化面で貢献した作曲家や作詞家、画家達。 それに、永年の国内・海外のボランティア活動が認められた人などに授与された。 会場は恒例の会場である新宿の京王プラザホテル47階。 厳粛で荘厳な雰囲気の中で行われた。 快晴に恵まれた47階からの大都市東京の展望は素晴らしく、受賞者の晴れやかな姿と良くマッチしていた、素晴らしい授賞式であった。 受賞者の栄誉を称え、今後益々のご活躍を祈念したい。
2012年11月05日
「千客万来」 【子供過敏症の原因は食生活】(17) 「腸粘膜の重要性」(11) 「アレルギ-」と呼ばれるものの中には、本当のアレルギ-ではないものもある。 いわゆる機能障害といわれるもので、これは変化しつつある環境を認識し、適応するための「調節機能」が障害を受けた場合である。 一見アレルギ-と似たような症状を示すが、真性のアレルギ-ではないのでアレルギ-治療は不要である。 調整機能が滞るのは、疾患の時や、特に腸粘膜の委縮が起きている場合である。 この場合の原因は、ミネラルの不足の場合が多く、特に亜鉛不足である。 また、アルミニウムや鉛、またはカドニウムのような重金属が体に入り、拡散することでも起こる。 さて、表題のこどもの過敏症とは、多動症(多動児、注意力欠乏症候群、ADD、ADHD)の子どものことである。 その原因は、主に燐によって燐酸アレルギ-がメンタル面で起こる場合である。 加工調理されている食品には燐が含まれており、燐は缶詰、インスタント食品やソ-セイジ、炭酸飲料にも含まれている。 また、卵やたね類にもある。 燐酸は脳脂質に入り込んで、脳と神経代謝を侵す。 治療法は摂取食材から、燐脂質を取り除くことである。 そのためには、腸粘膜を正常な状態に戻すことが肝要となる。 また、同時に欠乏している亜鉛、マグネシウム、ビタミンEの補給も重要である。 では多動児の症状を分析して見ると、小児期に次の症状を持って始まる。 1. 簡単な仕事も継続してできず、過剰に動き回る。 2. 行動障害が現れる。 3. 社会的行動の欠如(集団行動が苦手) 4. 学習障害(しかし知的障害ではない)がでる 5. 集中力が不足しているので、説明や注意するが、行動を止めない。(不公平扱いされていると思い込んでいるので、罰しても効果は無い) 【絶対に避けるべき食品】 卵、ソ-セイジ、ケチャップ、トマト、サクランボ、果物の仁、穀類、 加工食品類、即席食品、缶詰食品、炭酸飲料、 ★ 多動児は先天的な原因か、または親の躾や方や、学校の教師らに問題があると考えがちである。 しかし、日常の食生活に主因があり、それも燐の摂り過ぎにより結果だとは思っても見なかったであろう。 子供達が好んで飲んでいる炭酸飲料や、加工食品(駄菓子類)、そして子供達の大好きな卵やソ-セ-ジ、そしてケチャップ。 そこにこそ真犯人がいたのである。 近頃では、成人になっても引きこもったり、直ぐ切れたりする若者も多い。 更に、女性を見ても不感症で、その結果結婚しない若者も多い。 これらの原因も、燐による体内のミネラル(亜鉛・マグネシウム・ビタミンE)バランスの崩れからだと言っても過言ではなかろう。 (つづく)
2012年11月04日
「千客万来」 【子供過敏症の原因は食生活】(16) 「腸粘膜の重要性」(10) 小腸粘膜リンパ叢、いわゆるバイエル板は、絨毛の底にあり、6ヵ月の胎児でも既に完全に形成されている。 このバイエル板は免疫上非常に大きな役目を担っており、Tリンパ球とBリンパ球がバイエル板で形成され、この2種類のリンパ球が防衛行動を決定する。 アレルギ-反応はTヘルパ-細胞によって支えられる。 T細胞は過剰な反応を抑える助けをする。 Bリンパ球も重要な免疫細胞であり、Tヘルパ-細胞による抗原提示の後に、腹部から離れて体の他の部分を通って遊走して成熟する。 2日後にBリンパ球は形質細胞として戻って来る。 形質細胞から免疫記憶が作られて一生働く免疫機構が形成される。 一度形成されたこの防衛体制は、何年たっても抗原に対して戦う。 特異的な抗原と接触してクロ-ン化した形成細胞は崩れ落ち、数10億のクロ-ン化した細胞が抗原物質に襲いかかる。 ひとつの細胞は残り、さらに侵入者への戦いを進める。 免疫記憶は生命の始まりの時に、一部が形成されて、生後9ヵ月間さらに形成される。 この成長過程に母乳の代わりに、牛乳が入った場合を考えて見よう。 新生児が牛乳を摂取すると、まず牛乳抗原を自分の抗原として認識し、直ちに牛乳抗原は生体の記憶の中に入り、一生その記憶は残り、クロ-ン細胞が活躍するたびに新しい防衛の戦いが起きる。 これは体の中で痛みもなく起きている。 そしてほとんどの患者は、その症状に少しだけ気づくだけである。 二次反応として腸粘膜と細菌層に損傷が起きた結果のものであり、この二次反応はお腹に痛みと痙攣や鼓腸である。 下痢や便秘が傷ついて起きる、というのは間違いである。 細菌層とアレルギ-の発生は、おおいに関連している。 細菌層、腸粘膜、免疫記憶の関係をみても、消化管内環境がアレルギ-と関係しているのは自明である。 アレルギ-の語源はギリシャ後で「限度を超えた反応」という意味で、限度を超えた反応は、異常なエネルギ-が充満している反応であり、火山の噴火の様な働きをする。 アレルギ-は代謝物質を守るために働き、細菌やウイルスやその毒素を襲うものである。 体の各部位は単体で外部からの侵入者と戦うことは出来ないので、部分的に重複する防衛機能が侵入者に対して活発に働く。 (つづく)
2012年11月02日
「千客万来」 【子供過敏症の原因は食生活】(15) 「腸粘膜の重要性」(9) 腸壁は絨毛、リンパ管、バイエル板、そして粘膜と細菌層によって形成されている。 健康状態が良い時は、細菌層は粘膜と一緒に作用して万全の守備体制を引いている。 健康状態が悪い時には、細菌層が戦闘状態となり、ここは勝算の一番高い場所でもある。 免疫グロブリンA(IgA)は、ヒトにとって重要な防衛物質のひとつである。 IgAは多くが腸粘膜のリンパ叢で形成され、腸をいろいろな方法で支えている。 たとえばIgAは腸壁を通過してはいけない物質にマ-キングをする。 妊娠中母親のIgAは胎児を守り、出産の直後に新生児は自身でIgAの製造を始める。 通常、血液中のIgAも同じように重要な機能を持っている。 血中のIgAは抗原性物質を結合させて、いわゆる免疫複合体を形成する。 どの炎症もアレルギ-の原則に依っており、このような免疫複合体は炎症性疾患(狭心症、中耳炎、リウマチなど)で多くみられる。 関節症にかかりやすい子供の場合のIgAレベルは高い。 腸が不調であるとIgAの生産が十分に行われず、免疫物質が形成されない状態となってしまう。 免疫ブロブリンA(IgA)欠乏によって起きる状態は 1. 腸粘膜の透過性(「リーキ-ガット=漏出腸症候群」) 2. 毒素、細菌、アレルギ-因子がマ-キングされない 3. マスト細胞(肥満細胞)の脱顆粒の増加 などを引き起こし、結果として気管支喘息、アトピ-性皮膚炎、大腸炎症候群等の疾患となる。 免疫細胞の一つである肥満細胞は(マスト細胞)は、顆粒を含む細胞である。 喘息、結腸炎、大腸炎、アトピ-性皮膚炎などの疾患では、肥満細胞の顆粒がなくなって顆粒内のヒスタミンが放出される。 ヒスタミンは即時過敏性の伝達体となるものである。 IgAが充分にあると、肥満細胞の顆粒喪失は避けることができることが分かっているので、前述の疾患はIgAが非情に重要であり、IgAが抗アレルギ-機能を果たすともいえる。 また、肥満細胞は自律神経系の副交感神経に応じて機能するので心理的な刺激も受ける。 ★ 喘息やアトピ-性皮膚炎も、腸の粘膜に主因があるとことを、日本の専門家では言う人が稀である。 炎症を起している場所の気管や皮膚ばかりに注目し、ひたすら症状を抑えようとする。 その中で、手っ取り早く効果が出るのが、ステロイドというホルモン系の薬である。 それを使い続けると、どうなるか? とりわけ、一番改善しなければならない腸の炎症は、収まるどころか更に広範囲の粘膜委縮に発展し、症状は完全に慢性化してしまと容易に考えられる。 (つづく)
2012年11月01日
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