今日は中学時代の同級生S姉から頂戴した招待券で、能の鑑賞。会場が奈良県新公会堂。若草山の麓にある。奈良公園の紅葉を愛でつつの会場への道のりが既にして紅葉散歩である。
演目は「竜田」と「阿漕」、狂言は「二九十八」。
「竜田」は、諸国に経を納める僧が竜田明神に参るべく竜田川を渡ろうとすると、巫女が現れ、古歌を引用して川を渡ることを咎め、橋を渡って明神へと参るよう僧を導く。そして自分は竜田姫であることを明かし消える。夜、神殿から竜田姫の神霊が現れ、社の由緒を語り、紅葉を愛でて神楽を舞う、というもの。竜田姫は秋の女神、紅葉の精である。
「阿漕」は、伊勢参詣の僧が伊勢国阿漕ヶ浦で漁師の老人と出会う。老人は、昔阿漕という男が毎夜、禁漁区で漁をしていたが、露見し沖に沈められたという、浦の名の由来を語る。そして自分がその阿漕の霊であるとほのめかして消え失せる。そこで僧が供養をすると、阿漕の霊が現れる。すると、辺りには地獄の情景が出現、魚は悪魚毒蛇となって霊を責め苛む。やがて霊は僧に更なる供養を願って、波の底に入ってゆく、というもの。
「竜田」は竜田姫の神楽舞、「阿漕」は四ッ手網という網に魚を追い込む漁の様子を再現する動きなど、興味深い。
「阿漕」は観世流の謡の本を持って行ったが、謡い方も異なり、言葉も部分的に違い、これからの稽古の参考にという目論見の方は少し外れた形に。しかし、雰囲気はよく分かり、面白く拝見させて戴きました。
午後1時開演、5時半終演。会場を出るとすっかり暗くなっていました。会場では、中学時代の恩師の奥様がご友人と一緒にいらしていて、「やあ。どうも。」ということでもありました。
帰途、ちょっと横道に入って、ライトアップされている興福寺五重塔を撮影して来ました。
(奈良県新公会堂)


(奈良公園の紅葉)



(もみぢ踏み分け鳴く鹿も、今日は「日曜日」ですかな?)


(左 もみぢ)
(右 興福寺五重塔)
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