本年最後の偐万葉シリーズは、第126弾、カコちゃん08篇(その6)であります。
カコちゃん08篇は今年の3月8日以来のアップですから、東日本大震災後初めてのアップということになります。
<参考>過去の偐万葉・カコちゃん08篇は コチラ
からどうぞ。
カコちゃん08さんのブログは コチラ
からどうぞ。
偐家持がカコの郎女に贈りて詠める歌18首
凪ぎて今 青き海には 木綿 の花 泣けと咲くらむ 帰らぬ人の
白たへの 花は我妹の 祈りにて 悲しき人に 添ひてやもがも
(注)上の2首は大震災直後の頃のものです。あらためて震災でお亡
くなりになられた多くの方々や被災地の方々のことに思いを致
すと共に、被災地の早い復興を切に願うものであります。
やまぐみは 春花愛でて 秋されば 妹も召せやと 実をなすならし
スイトピー 盛りと咲ける 花が下 散りてこぼるを 見る人もがな
チューリップ 無心に咲きぬ 赤々と
かくしぞ人も おのがじし咲け (咲麻呂)
おのがじし 咲くにまかせよ チューリップ
色は問ふまじ 春こそ惜しめ (咲麻呂)
ふらんすの 百合にしあれば 家持も
後
も逢はむと 詠はざりしか
(楚留凡奴百合麻呂)
(元歌)さ百合花 後もあはむと 思へこそ
今のまさかも うるはしみすれ (大伴家持 巻18-4088)
(注)後も=万葉の頃は「後」を「ゆり」と読んだらしく、音が
同じなので「さ百合花」は「後」の枕詞となってい
る。
智麻呂に 届けし越の 春今し 絵にて帰りぬ かたかごの花
あぢさゐの 色つつましく 咲くごとに
継ぎて見まくの 欲しき花かも
継ぎて見むと 言へるばかりの 来ぬ人を
雨にし濡れて などてや待たむ (偐笠女郎)
(元歌) 相思 はぬ 人を思ふは 大寺の 餓鬼の 後 に 額づくがごと (笠女郎 巻4-608)
舞岡は さみどり深く 里山の 雨もみどりの 色にし染みぬ
田も山も みどり深みか 雨の間も
置かず日にけに 吾が恋益さる
悠久の 時は流れて 今ここに 薄紅色 に はちす花咲く

はちす葉の はぐれてひとり 大空ゆ
吹き来る風を 待ちてやあらむ
さやさやと 水面 の風に 波立ち 来 古 恋ひて 行くにあらねど

さざ波の 光る 水際 に 塩辛 も 止まり動かぬ 午後にしあれり
青みたる 道の奥にし わが求む
まことぞありと 思ひ
始
め
けり (偐カコ女)

よき年を よしと迎へよ よきひとに よしと 吉事 の よき年 来 らむ
(元歌)よき人の よしとよく見て よしと言ひし 吉野よく見よ よき人よく見つ (天武天皇 巻1-27)
(注)掲載の絵画、写真は全てカコちゃん08さんのブログからの転載です。
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偐万葉シリーズをご愛顧いただきました皆さま、ご協力いただきました皆さま、この1年お世話になりました。有難うございました。
上の「よき年をよしと迎へよ・・」の歌ではありませぬが、皆さまがよき新年をお迎えになられますよう、お祈り申し上げます。(偐家持)
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