偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2015.10.16
XML
カテゴリ:

 最近の銀輪散歩その他で撮った花などの写真もそこそこの数になりました。この辺でまとめて置かないと記事アップの時機を逸してしまうことにもなり兼ねないので、本日も、昨日に続き、花中心の記事となります。
 先ずは、智麻呂邸の向かいの小公園に咲いていたアメリカンブルーこと、エボルブルス・ピロスス。

アメリカンブルー (アメリカンブルー)

 アメリカと来れば、アメリカセンダングサであるが、これはコセンダングサのようです。頭花の付け根を包む総苞がアメリカセンダングサでは長く伸びて四方に広がるが、こちらは短く、花を真上から見ると総苞が殆ど見えない。また、種子の刺状冠毛がアメリカセンダングサでは2本なのに対して、これは2~4本と色々。以上をたよりに調べてみると、コセンダングサであることが判明。

コセンダングサ (6) (コセンダングサ)

コセンダングサ (4) コセンダングサ (2)
(同上)

コセンダングサ (5) (同上・種子)

 センダングサの仲間の種子は、この尖端の刺状冠毛で動物や人の衣服などに取り付く、「ひっつき虫」である。
 このように種子が広がってしまわず、総苞がしっかりあって花の形を失っていない状態の時は、それを摘んで上衣の胸などにくっつけて「勲章」としたり、遊び仲間の衣服めがけて投げつけてこれをくっつけたり、という遊びをしたものであるが、今の子どもはそんな遊びをするのだろうか。

コセンダングサ (1) (同上)

 ひっつき虫と言えば、このヌスビトハギの種子もそうである。うっかり此奴の生い茂る草むらに踏み入ったりするとズボンの裾や靴下などにビッシリとこの「虫」がくっついて閉口する。まあ、実際には口を閉ざすことなく、ぶつぶつ文句を独り言ちながら、せっせと取り除く作業にいそしむのではあるが。

アレチヌスビトハギの種子 (3) (アレチヌスビトハギの種子)

アレチヌスビトハギの種子 (2) アレチヌスビトハギの種子 (1)
(同上)

 ひっつき虫で忘れてはならないのは、イノコヅチである。ひっつき虫の中では此奴が一番微小なので、取り付かれると取り除くのが更にも面倒になる。

イノコヅチ (1) イノコヅチ (3)
(イノコヅチ)

イノコヅチ (4) (同上)

 花散歩と言いながら「虫散歩」になって参りましたですな。
 次は、大きな木にまとわり付く木蔦。つる性植物も、巻き付かれる木から見れば「ひっつき虫」以上に難儀な植物でしょうな。それとも、難儀だけでなく、樹皮を齧って樹液を吸う病害虫から樹皮をまもるというようなプラス面もあるのだろうか。

キヅタ(木蔦) (1) キヅタ(木蔦) (2)
(木蔦)         (同・花)

 花に戻りましょう。ホトトギスです。

ホトトギス (1) (ホトトギス)

 この花も接近して眺めると何やら獰猛な感じがして来るのは、このヒョウ柄模様の所為でしょうか。虫っぽい花である。

ホトトギス (4) ホトトギス (5)
(同上)

 では、お目直しに小さな可憐な花を。

源平小菊 (2) (源平小菊)

 低い姿勢で横に、横に広がる小さなキク科の花、源平小菊である。
 その名の通り、この花は最初は白でやがてピンク色に変化する。
 白から赤に色の変化する芙蓉は酔芙蓉と艶っぽい名で呼ばれるのに、小菊は「源平」と色気のない呼ばれ方なのは、菊の端正な佇まいと「酔」とは馴染まないからであろう。菊の名がつく酒が多いのに。

源平小菊 (1) (同上)

 同じように、横に広がるつる性の小さな可憐な花。ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)である。道端などによく見掛ける花であるが、日本古来のツルソバと異なり、ヒマラヤ地方から持ち込まれた外来植物である。
 ツルソバ、ミゾソバ、ザルソバ、トゲソバ、異質なのはどれか?(笑)

ヒメツルソバ (3) (ヒメツルソバ)

 この花も接写して写真で見ると、肉眼での印象とは違って来る。写真だとミゾソバの花と見間違うが、ミゾソバのそれよりもずっと小さい花である。

ヒメツルソバ (2) ヒメツルソバ (1)
(同上)

 そろそろ字数制限です。最後はタデ。
 これは大阪城公園でのもの。同公園のサクラタデは昨日の日記で取り上げました。同公園にはウリカワの花もありましたが、これはまた、別の機会にしましょう。

タデ (3) (タデ)

タデ (2) タデ (1)
(同上)






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2015.10.16 09:54:41
コメント(8) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:銀輪花散歩・ひっつき虫も蓼食う虫も(10/16)  
ふろう閑人  さん
最初の引っ付き虫はコセンダングサというのですか。
子供のころはこれが引っ付き虫の代名詞の様でした。
今はヌストハギが幅を利かせているのでこちらにくっ付かれる方が多いです。
いずれにしても両方ともよくくっつきますね。 (2015.10.16 11:14:55)

ふろう閑人さんへ  
けん家持  さん
>最初の引っ付き虫はコセンダングサというのですか。
 普通よく見掛けるのはアメリカセンダングサですね。花の蕾を包んでいた葉、これを苞と言い、菊やタンポポやこのセンダングサのような集合花の場合、その全体を包んでいるということで総苞と呼ぶようですが、まあ、萼と苞の区分などは難しきことにてもあれば、一般には萼と言った方が通じやすい、その部分が、センダングサでは細長く周囲に伸びて花を手の平で支えているみたいな形状になりますが、コセンダングサは上の写真のように、その「萼」が短く花の付け根に貼り付いている感じです。まあ、そんなことで、ネットで調べたにわか知識でコセンダングサと判断した次第であります。センダングサも色々種類があるようです。子供の頃から馴染んでいるのは、アメリカセンダングサの方だろうと思います。
 センダングサ、ヌスビトハギ、イノコヅチが「ひっつき虫」の代表選手でしょうね。最も強烈なひっつき虫はオナモミですが、これは最近殆ど目にしませんですね。髪の毛にくっつける悪戯をされたら、もうこれを取ることは不可能で、その部分の毛髪を切るしかないというのがオナモミでした。 (2015.10.16 12:15:22)

Re:銀輪花散歩・ひっつき虫も蓼食う虫も(10/16)  
花散歩、二日にわたり楽しませていただきました。
今日は引っ付き虫編ですね。

衣服について取るのに手間取るのは、やはりアレチノヌスビトハギでしょうか。

毎年えらい目に遭っています。(笑) (2015.10.16 20:14:15)

Re:銀輪花散歩・ひっつき虫も蓼食う虫も(10/16)  
小万知 さん
ブルーとピンクの小花たちに挟まれて、今日はひっつき虫のそろい踏み。
一時、爽やか草食系男子がもてはやされましたが、ひっつき虫は中々手ごわいですよ(笑)
横綱級は、ひっついたら痛いし取るのも大変という点でセンダングサでしょうか?
大関はヌスビトハギ、痛くはないですが強力な接着力です。
関脇は遊び心をくすぐってくれるからオナモミ。
小結は小粒のイノコヅチ。
これはあくまで私個人のランク付けなので、被害に遭われた人によって違うでしょうね。
オナモミの巨大版のようなチョウセンアサガオの種がひっつきむしになるかどうか、まだ試していなかったのですがひっつけば大きな勲章になるでしょうね。

お礼が遅くなりましたが、ひろみ様の所にシャシャンボの写真を届けて下さり有難うございました。お手数をおかけし申し訳ございませんでした。
ひろみ様のブログで大きく取り上げて下さり、恥ずかしいやら申し訳ない気持ちでいっぱいです。 (2015.10.16 22:22:19)

ビッグジョン7777さんへ  
けん家持  さん
 花散歩、在庫一掃のため、明日も続けてみようかと思って居りますので、もう1回お付き合い下さいませ(笑)、ご面倒でなければ。
 はい、今日は、ひっつき虫と「虫編」になりかかりましたが、虫違いで虫は出で来ずでありました。
 ヌスビトハギの吸着力も大変なものですな。今回も撮影して草原から出て来たら、ジーンズの膝あたりから裾にかけて、しっかりとヌスットの足跡が押されていました。
 畑をして居られると毎年これら、ひっつき虫に限らず、雑草全般との戦ですね。ひっつき虫だけがいささかの抵抗を示して、一矢報いている、そんな気がしないでもありませんです(笑)。
(2015.10.16 22:33:13)

小万知さんへ  
けん家持  さん
 ムーディーズ・インベスターズ・サービスならぬコマチーズ・インベスター社の格付けでは、Aaaがセンダングサで、Aa1がヌスビトハギ、Aa2がオナモミ、Aa3がイノコヅチでありますか。ヤカモチ&プアーズ社の格付けとはちょっと異なりますかな(笑)。
 チョウセンアサガオのそれは巨大過ぎてひっつき虫にはならんでしょうね。あれがひっついたら恐怖ですな。
 そうですか。ひろみちゃん氏が小万知さんのシャシャンボ写真の関係の記事をアップされていますか。未だ拝見していませんので、後で覗いてみます。

(2015.10.16 22:55:44)

Re:銀輪花散歩・ひっつき虫も蓼食う虫も(10/16)  
こんにちは(^^♪

ひっつき虫を たくさん集められましたね。
甘えん坊さんの事を 『ひっつき虫』と言いますね。 (2015.10.17 16:41:09)

ひろみちゃん8021さんへ  
けん家持  さん
  >甘えん坊さんの事を 『ひっつき虫』と言いますね。
 そう言われればそんな使い方をしたような気もします。幼い子どもや犬猫について、甘えてくっついて来るのに対して、「ひっつき虫」みたい、という言い方があって、やがて、甘えん坊を「ひっつき虫」と言うようになったのでしょうね。
 まあ、「虫」は色々に使われますね。腹にも虫が居るし、居所が悪いと不機嫌にもなるよう。良くない知らせもしてくれて、好き嫌いも虫によって左右されたり、虫を噛んで不快を表したり、歯に虫を飼う人も居たり、と虫はまことに身近な存在であります。
(2015.10.17 17:51:40)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

けん家持

けん家持

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

コメント新着

けん家持 @ 岬麻呂さんへ New!   >喜んでくださり何よりです。  珍し…
岬麻呂@ Re:自宅療養記・ドラゴンフルーツ、スターフルーツ、島バナナ(11/14) 家持様 喜んでくださり何よりです。 今、…
けん家持 @ MoMo太郎009さんへ   >色んな南国の果物いいですね。   …
けん家持 @ ひろみちゃん8021さんへ   >珍しいフルーツを頂きましたね。  …
けん家持@ 龍の森さんへ   >寒課題 内筋強化 日常継続    味…
けん家持 @ ひろみちゃん8021さんへ   >一歩一歩と良くなられるのを    …
龍の森 @ Re:激リハビリ開始、祝大工さん来訪(11/13) 寒課題 内筋強化 日常継続 味覚障害 一歩…
ひろみちゃん8021 @ Re:自宅療養記・リハビリ開始&大工さん来訪(11/13) こんばんは(^^) 一歩一歩と 良くなられ…

お気に入りブログ

The Beekeeper New! lavien10さん

紅葉を愛でる地ビー… New! ふろう閑人さん

ピアノを処分 New! ビッグジョン7777さん

デジカメ2台と タブ… New! ひろみちゃん8021さん

坂田晃一 NHK大河… New! くまんパパさん

PSB (パーフェクトサ… New! ☆もも☆どんぶらこ☆さん

樫 追加 年内最終… New! 龍の森さん

思い出の佐賀へ(その… New! MoMo太郎009さん

東京タワー 七詩さん

晴のち曇ブログ fusan2002さん

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: