本日は、若草読書会例会。
出席者は、智麻呂・恒郎女ご夫妻、凡鬼・景郎女ご夫妻、小万知さん、謙麻呂さん、祥麻呂さん、香代女さん、槇麻呂さん、偐山頭火さんと偐家持の11名。
本日のスピーカーは景郎女さんと小万知さんの女性ご両名。
課題図書は、
朝井まかて著「花競べ・向嶋なずな屋繁盛記」(講談社文庫)
会の内容は、景郎女さんが本の栞を兼ねてお作り下さったプログラム(下掲写真)で一目瞭然。
第一部は、子供文庫や絵本の読み聞かせや昔話の語り聞かせなどの活動を長年に亘って続けて居られる景郎女さんによる、昔話など2題の語り聞かせ。
若草ホールの室内の照明を消し、蝋燭に火をともし、その揺らぐ灯りの下で景郎女さんの語りを聴くという趣向。童心に返って神妙に拝聴仕りました。
第二部は、小万知さんによる課題図書の解説・講話。お花大好きの小万知さんの子供時代からの花との関わりやらもお聞かせいただきました。


(「花競べ」のあらすじ<小万知さん作成レジメから>)
朝井まかて、なる女性作家の作品を読むのは、小生はこれが初めて。最近は小説もとんと読まなくなっているので、こういうことでもない限り、朝井まかて作品に出会うということは先ず無かったと思われるので、その意味では読書会というのは有り難い存在である。楽しく読める上品、良質な人情時代小説である。
小万知さん推薦らしく、色んな花が登場して興味深くも。
話の途中で、以下の万葉歌3首の解説を振って来られたのには、些か面食らいましたが(笑)。
橘は 実さへ花さへ その葉さへ 枝に霜降れど いや常葉の樹
(聖武天皇 万葉集巻6-1009)
<橘は実も花も素晴らしく、その葉さえも、枝に霜が降ることがあっても、いよいよ常緑の木である。>
この歌は題詞に「冬十一月、左大弁葛城王等に、姓橘氏を賜ひし時、御製の歌一首」とあるように、葛城王が臣下に下りその母、県犬養橘三千代の姓「橘」を名乗ることを許されて「橘諸兄」となった時に、聖武天皇がそれを祝って詠んだ歌である。
犬養三千代は美努王の妻であった時に生まれたのが葛城王(橘諸兄)。その後、美努王と別れて、藤原不比等の後妻となって、彼との間に生まれたのが光明子(光明皇后)であるから、諸兄は光明皇后の「異父同母」兄である。
我がやどの 花橘の いつしかも 玉に貫くべく その実なりなむ
(大伴家持 万葉集巻8ー1478)
<わが家の花橘の実はいつになったら五月の(節句の薬玉の糸に)貫くことができるような実になるだろうか。>
この雪の 消残る時に いざ行かな 山橘の 実の照るも見む
(大伴家持 万葉集巻19-4226)
<この雪が消え残っている間に、さあ行こう。山橘(ヤブコウジのこと)の実が照り映えているのを見に。>
第三部は飲んだり食ったりの歓談・お茶タイム。
酒、ビール、お茶、菓子、恒郎女さんがご用意下さった「おでん」、小万知さん手作りの「サンドイッチ」などなどもあって、話が弾みました。
上は景郎女さんがお持ちになった鳥の巣。
さて、何の鳥の巣でしょう?というのが景郎女さんからのクイズです。
皆さんは分かりますか。正解は末尾に記してあります。
智麻呂邸の前の公園から南南東方向を見やると高安山が見えていました。白い気象観測レーダーのある山が高安山です。カメラの望遠で撮っていますので、肉眼ではこんなに近くの感じでは勿論ありません。
MTBで来ている偐山頭火さんは暗くなる前にと早く消え、次に香代女さんが帰り、続いて祥麻呂さんが帰り、午後5時過ぎに智麻呂さん、恒郎女さんの笑顔に見送られて全員解散となりました。
<追記2015.11.29.>クイズの解答を記し忘れていました。 解答は、写真をクリックしていただき、フォト蔵ページでご覧いただくと分かります。写真タイトルにその鳥の名が出ています。
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