偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2018.12.08
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カテゴリ: 偐万葉
​​​ 偐万葉・雑詠篇(その7)
 当ブログの偐万葉シリーズ記事は、ブロ友その他の方々のブログ記事へのコメントとして記した歌や逆にその方が下さった当ブログ記事へのコメントに対する返事コメントに添えた歌などを各人別にメモ帖に残して置き、その歌が一定数程度(最近は20首以上)になったら、偐万葉・〇〇篇として記事アップするという方式になっている。
 従って、ブログ上の交流・往来が頻繁なお方については、歌数がどんどん増えるのに対して、そうでもないお方のそれはなかなか増えない。特に通りすがりのような関係の場合は、一期一会ではないが、最初で最後というようなこともある。
 また、ブログ更新をされなくなったり、ブログそのものを削除されてしまわれたりして、往来が途絶えるということも生じる。
 このようなケースでは、上記の「一定数」に達しない歌が散在するということになる。そこで、それらの散在する歌を集めて記事にしてみようと試みたのが雑詠篇である。
 今年も残り少なくなりましたが、メモ帳に散在する歌も気が付けば相当数に達していました。メモ帳の整理も兼ねて、これらを記事にまとめることとします。即ち、偐万葉・雑詠篇(その7)であります。
​(注)過去の偐万葉・雑詠篇は​​ コチラ 。​

1.セメントマン氏のブログに書き込みたる歌11首

きみ知らね 弥生 九日 ( ここのか ) ​  今日こそは
  きみ ( ) れまして  三年 ( みとせ ) なる日ぞ 
偐セメ麻呂)

(20140310三才の誕生日)

さはさはと 寄す波の ( も かなしかり 三原の海の 赤く ( ) 行く

(20150805瀬戸内の夕暮)

秋づけばわれ誘ふらしさざなみや とびしま海道瀬戸の海かも (銀輪家持)

(20150811玉野市田井マリーナ付近)

朝床に 聞けばはるけし 瀬戸の海 出で行くらむか  船音 ( ふなと ) 高しも

(注)第 4 句、第 5 句は初案「出でて行くらし高き船音」であったが、偐万葉掲載に当たり「出で行くらむか船音高しも」に修正した。

(本歌)朝 ( どこ ) に聞けば ( はる ) けし射水川
 朝こぎしつつ ( うた ) ふ船人
 (大伴家持 万葉集巻 19-4150

(20150911漁港を出て行く船)
車とめ 出でて眺むる までもなし 桜まみれの 島の夕暮 (偐セメ麻呂)

(20160405因島大橋と桜)

遠目にもそれ見過ごせる筈もなし 立ちておほにし過ぎる大根 (偐セメ麻呂)

(本歌)駒とめて袖うち払ふかげもなし
      佐野のわたりの雪のゆふぐれ
         (藤原定家 新古今集 671

(20160405大根のオブジェ)
床下にわが背子もぐる宮島は 潮干にけらしわが背子もぐる (海辺黒人)

(本歌) 桜田 ( さくらだ ) ( たづ ) 鳴き渡る 年魚市潟 ( あゆちがた )


潮干 ( しほひ )
にけらし鶴鳴き渡る
      (高市黒人 万葉集巻 3-271

(20160408宮島・厳島神社)
宮島に 潮満ち来れば 仕事無み 潮干の今ぞ 床の下見む (海辺赤人)

(本歌)若の浦に潮満ち来れば潟を無み
        葦辺をさして  ( たづ ) 鳴き渡る
 (山部赤人 万葉集巻 6-919

歴史的なる日となるやならぬやは こののち次第鹿と見届けむ (鹿丸大夫)

(20160411G7外相広島宣言)

廃絶の道なほ遠しと人は言へ しかとぞわれも見届けたきもの (セメ丸大夫)

(20160411宮島の鹿)

社員旅行なには 二泊 ( にはく ) は疲れけめ
  今日は奈良へのバスで居眠り (藤原セメ合)

(本歌)昔こそ 難波 ( なには ) 田舎と言はれけめ
      今は ( みやこ ) 引き都びにけり
      (藤原宇合 万葉集巻3-312


(20170527奈良大仏殿)
​​ (注)掲載の写真はセメントマン氏のブログからの転載です。

   セメントマン氏のブログは コチラ ​。 ​​

2.くまんパパ氏のブログに書き込みたる歌10首

​​
​​ ともしきろ  御井 ( みゐ ) 処女 ( をとめ ) の 影とかも 大和は梅 の 今盛りなり ​​

(本歌)藤原の 大宮仕 ( おほみやづか ) ( ) れつぐや
処女 ( をとめ ) がともは ( とも ) しきろかも
 (万葉集巻 1-53

(20140320梅)
​​ 見て置くと上司の言ふは見ぬままに 企画を没とする腹ならむ 源不通 ( みなもとのとほらず ) ​​ ​​

(本歌)みちのくのしのぶもぢずりたれゆゑに
            みだれそめにし われならなくに
      ( 源融 ( みなもとのとほる )  古今集 724  小倉百人一首 14

春の夜の 夢の浮橋 かこつけて コメントリンク 横槍のわれ (偐定家)

(本歌)春の夜の夢の浮橋とだえして
       峰にわかるる横雲の空
       (藤原定家 新古今集 38

塵泥 ( ちりひぢ の 数なき身にも 眺むれば ここだも照れる 月の ​かげかも

(本歌)月かげのいたらぬ里はなけれども
       眺むる人の心にぞすむ (法然)

​熊麻呂が作れる歌 1 首​ 並びに偐家持が追和せる歌 1

​プロポーズ記念日としてクリスマス・イヴは光とともにめぐりく (くま麻呂)​

プロポーズ したる日いつと 覚えねど そひてたぐひて  幾十年 ( いくととせ ) ​​ 来し ​​

よき人に よしとよき年 来るぞよき
   みな人よしと よき年迎へな (偐武天皇)

(本歌) ( ) き人のよしとよく見てよしと言ひし
       芳野よく見よよき人よく見つ
          (天武天皇 万葉集巻 1-27

山の民の 国のあれこれ あらためて 年の始めに きみにか学ぶ

(注)山の民の国=アフガニスタンのこと。

梅の花 咲ける 月夜 ( つくよ ) ​に​ 雪持ちて 行かむと待てど いまだ 降り ( ) ​​ ​​

(注)
この歌は論理的に矛盾している。
雪が降って来たら月夜ではなくなるから、雪を月夜に持って行くことはできない。従って、これは「行かない」ということを言っていることになる。(自歌迷解説)

(本歌) 闇夜 ( やみ ) ならばうべも ( ) まさじ梅の花
       咲ける 月夜 ( つくよ ) に出でまさじとや
        (紀女郎 万葉集巻 8-1452

ヤカモチは 神にしなけど 雷の 上にし暫し 立ちてもありき (柿本人真似)

(本歌)大君は神にしませば天雲の
       雷の上にいほらせるかも
     (柿本人麻呂 万葉集巻 3-235

(20140815大君は神にしませば)
​百万​ ( ももよろづ ) ​ ​迎へし背子の あと追へど  ​​ 三十万 ​​ ( みそよろづ ) ​さへ 遠き夕暮れ

​​ (注)掲載の写真はくまんパパ氏のブログからの転載です。
   くまんパパ氏のブログは​ コチラ
   偐万葉・くまんパパ篇は​ コチラ
​​

3.修楽7036氏のブログに書き込みたる歌1首

君逝くや 折りたく柴の 夕けぶり むせぶなみだも とどめやかねつ

(本歌)思ひ出づる折りたく柴の夕煙
      むせぶもうれし 忘れがたみに
         (後鳥羽院 新古今集 801

(般若心経)
(注)掲載の写真は修楽7036氏のブログからの転載です。

   修楽7036氏のブログは​ コチラ

4.アメキヨ氏のブログに書き込みたる歌1首

朝なさな見つつにあるや富士の山 甲斐びと ( とも ) し旅人われは (河内黒人)
(注)アメキヨ氏のブログは コチラ
   偐万葉・アメキヨ篇は​​ コチラ ​​ ​​​

5.らふたまん氏のブログに書き込みたる歌1首

われ先の 思ひが招く 渋滞ぞ 急がば譲れ 合流車線 (譲長)

(本歌)もののふの 八橋 ( やばせ ) の舟ははやけれど
      急がば廻れ 瀬田の長橋 (宗長)

(注)らふたまん氏のブログは コチラ ​​

6.IT-PLUS氏のブログに書き込みたる歌1首

634 ( むさし ) ​​ なる スカイツリーを 朝夕に 見つつや背子の 決意もあらた ​​


​​ (20151104スカイツリー) ​​
(注)掲載の写真はIT-PLUS氏のブログからの転載です。
   IT-PLUS氏のブログは コチラ
​​

7.真澄氏のブログに書き込みたる歌2首

夕暮れの しじまに咲ける 牡丹花 出で来ぬ月を 待つとやあらし

おほなれる 牡丹の花は 夕暮れの かそけき風の  ( もと ) にし見むや

(注)上2首は真澄郎女のブログ日記に下記歌取り上げられたるに追和せしものなり。

やはらかき 風吹きゆける 夕暮れに 牡丹の花の 咲きてありけり (偐家持)

(20130430「牡丹」真澄画)
​​ (注)真澄氏はご自身のブログを削除されたようで、現在は存在しません。

   偐万葉・真澄篇は​ ​コチラ​ ​。 ​​

8.ボトックスマン氏のコメントに答へて詠める歌1首

えぞしかも すぎて増えれば かのししと
  なりてきみにし 食はれけるかも (しかたなし麻呂)


9.まりんばあくん氏のコメントに答へて詠める歌1首

寒風​ ( さむかぜ ) ​​ に 負けず咲きたる 蝋梅の 花とり持ちて 来たる君かな ​​


10.龍水氏のブログに書き込みたる歌1首

まとかたは たなばたつめの さとなるや
  かみのころもを つむぎをるとふ (ハットリくん)

(注)まとかた=的形。松阪市西黒部町一帯の地の古名。

<参考歌>ますらをがさつ矢 ( ) ばさみ立ち向ひ
射る 的形 ( まとかた ) は 見るにさやけし
 (舎人娘子 万葉集巻1 -61

(20140309神服織機殿神社)
(注)掲載の写真は龍水氏のブログからの転載です
   龍水氏のブログは コチラ ​。

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11.R・スズキ氏のブログに書き込みたる歌1首

浅草の  ( いち ) ​​ のカフェにし 行きてまた しかとぞ見たる あきじこりかも ​​

(本歌)西の市にただひとり出でて眼並べず
        買ひにし絹の ( あき ) じこりかも
                (万葉集巻 7-1264
(注)商じこり=買い損ない

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12.赤い白狼氏のブログに書き込みたる歌1首

赤きとや白狼の色いかに 思ひてひと夜寝ずにありける (白い山部赤人)

(本歌)春の野にすみれ摘みにと来しわれぞ
       野をなつかしみ 一夜寝にける
         (山部赤人 万葉集巻 8-1424

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13.夢猫犬氏のコメントに答へて詠める歌1首

ナイスしたる ことはないすも これもまた えにしにしあれ ひととひ来たる

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最終更新日  2019.12.27 22:22:29
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