偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2021.01.27
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カテゴリ: 犬・猫・鳥など
​​​ 今日は、 輪散歩で見かけた鳥をとりあげることとします。
 花や草木と違って、鳥に出くわすことはそう多くなく、撮影がうまく行くということも余りなく、鳥の写真はなかなか増えない。それでも、気が付けば、6種類の鳥の写真がたまっていました。
 先ずは、カワウです。

(カワウ<川鵜>)
 鵜はカツオドリ目ウ科ウ属の鳥で川鵜と海鵜がいる。
 写真の鵜はカワウの方だろう。
 カワウとウミウの違いは、嘴の基部の黄色い部分の形にある。
 黄色の部分が丸みのある形なのがカワウ、三角形に尖った形に嘴後方に突き出しているのがウミウである。
 鵜と言えば、鵜飼であるが、鵜飼に使う鵜は今は性格がおとなしいウミウがもっぱらのようだが、万葉の頃など昔はカワウも使っていたらしい。
 鵜飼という漁法は万葉時代からある古い漁法で、「鵜飼いする」ことを万葉では「鵜川立つ」という。

​​​​​ 婦負川 ( めひがは ) ​​​​​​ ​の​ 早き瀬ごとに かがりさし
八十伴男 ( やそとものを ) ​​​ は  鵜川 ( うかは ) ​​ 立ちけり (大伴家持 万葉集巻17-4023​​ ​​​ ​​​​​​
​​​​​

鵜川 ( うかは ) ​​ 立ち 取らさむ鮎の しが ( はた )
( われ ) に掻き向け  ( おも ) ひし ( ) はば (大伴池主 同巻10-4191​
​​

 上の2首の鵜飼いの鵜はカワウのような気がするが、次の山部赤人の鵜はウミウでしょうな。万葉人にはカワウとウミウの区別などはなかったと思うけれど、ウカツなことは言えない(笑)。

玉藻刈る  ​ 唐荷 ( からに ) に  島廻 ( しまみ ) する
にしも あれや  ( ) はず あらむ  山部 赤人  巻6-943
​​

​​​​  次はコゲラ。
 キツツキ目キツツキ科アカゲラ属の鳥である。

(コゲラ)
 ちょこまかと動くので、何とか撮れたのがこの1枚だけ。
 啄木鳥。
 石川啄木を思い出したが、彼の本名は「石川 一
(はじめ) 」である。
 彼の故郷、岩手県渋民村はキツツキが多く見られ、この鳥を好んでいたので、「啄木」という雅号を使ったらしい。
何となく 今年はよい事 あるごとし 元日の朝 晴れて風無し (啄木)
何となく 啄木のこと 思ひ出す コゲラが一羽 現れ消えた (鳥家持)
 次はメジロ。
 メジロはスズメ目メジロ科メジロ属の鳥。
 中国では「繍眼児」と書くそうな。
 学名はZosterops japonicus。
 ジャポニクスとあるように日本古来からの鳥である。
 目白という呼び名は室町時代から既にあったそうだが、万葉時代は何と呼んでいたのやら。
 この鳥も片時もじっとしていなくて、盛んに動くので、ズームでの手持ち撮影では、なかなかうまく撮れない。

(メジロ)
 大きなクスノキの木の高い枝の上で、メジロが2羽、チーチーと何やら楽し気に騒いでいたのだが・・。

(同上)
 見上げるとこんな状態。この鳥はお互いくっつきあってとまる習性があるそうで、目白押し、という言葉は、この習性に由来するものであるとか。
 メジロが沢山集まって木の枝や電線などにとまる姿を「目白の押し合い」と呼び、これから転じて「目白押し」となったとのこと。
 また、江戸時代には子供の遊びで、縁台に横一列に並んで座り、互いに左右から押し合って、端っこの者を押し出して落とすというのがあったそうだが、これを「目白押し」と呼んでもいたそうな。
 集中して、密に物事があることを「目白押し」と言うようになったのは、いつの頃からなのかは存じ上げぬ。

​(同上)​

​​​​​  カメラを向けていると、目が合った。
 警戒心の強い鳥なら、すぐにも飛び去ってしまうのだが、この鳥はそうでもないようで、相変わらず鳴き交わしつつ楽し気に振舞っているのでありました。

(同上)
 次はシラサギとカモ。
 サギはペリカン目サギ科の鳥。
 カモはカモ目カモ科の鳥。

(シラサギとカモ)
 写真では見えづらいですが、シラサギの足元にカモがいます。
 サギとカモの取り合わせは面白い。
 サギと詐欺とはお互い無関係であるが、音が同じであるのがこの鳥にはいささか不運。
 サギ師が騙すターゲットにする人のことをカモと呼ぶが、これには騙しやすい人、うまく利用できる人という意味が込められている。
 鴨鍋に葱を入れると肉の臭みが消えて美味しくなることから、いいことが重なってやって来ることを「鴨が葱をを背負ってやって来る」と言うが、この言葉から派生して、ターゲットをカモと呼ぶようになったのだろう。
 警察の隠語では、赤詐欺は結婚詐欺。
 青詐欺は、融資詐欺や保険金詐欺や取り込み詐欺など、企業・会社をカモとする詐欺のこと。
 黒詐欺は、サギ師をカモとする詐欺のこと。
 白詐欺は、個人をカモとする詐欺。
 オレオレ詐欺などの振り込め詐欺を始めとする特殊詐欺は、従って白詐欺の一種ということになるか。
 ちょっと話が横道にそれました。
 白詐欺ならぬ、白鷺であるが、これにはダイサギ、チュウサギ、コサギの3種類がいる。
 ダイサギとチュウサギの違いは嘴の色かと思っていたが、さに非ずで、口角から目の下に伸びる嘴の切れ込みの違いで両者を見分けるらしい。
 ダイサギは切れ込みが目の後ろまで長く伸びている。
 チュウサギの切れ込みは目の下付近で止まっていて短い。
 チュウサギとコサギは身体の大きさのほか、足先の色で見分けるとのことである。
 チュウサギは足の先まで黒い。
 コサギは足先が黄色。
 さて、一方の鴨であるが、以前の記事で「鴨の万葉歌」というタイトルで万葉歌を紹介したことがあるので、それをご参照いただくこととして、ここでは万葉歌には触れないで置きます。
<参考>​ 鴨の万葉歌 ​ 2017.2.19.
 で、鴨南蛮の話。
 以前、銀輪散歩の昼食で立ち寄った蕎麦屋で鴨南蛮を注文した際に、南蛮とは葱のことだと、店の主人から教わった話をブログ記事のどこかで書いた記憶があるが、これにも色々な説があるらしい。
 南蛮人が葱を好んで食べたことから、葱を南蛮渡来のものということで、「南蛮」と言った、というのが蕎麦屋の主人の話。
 同じく葱のことを南蛮と言ったという点では同じであるが、それは地名由来だという説である。
 大阪では「鴨なんば」と表記し「鴨南蛮」とは言わない地域がある。
 葱が中国大陸から先ず大坂に伝えられ、大坂から全国に広まったそうだが、大坂の一部では葱を「なんば」と呼んでいたらしい。それは大阪の難波(なんば)に通じるが、この「なんば」から南蛮に転じたという説である。
 もう一つの説は、「目新しいもの」説である。
 南蛮渡来のものは目新しいものであったので、目新しいものを南蛮風と表現するようになった。従って、「南蛮風鴨鍋」は「新しい鴨鍋」という程度の意味で、南蛮が葱そのものを指している訳ではないという説である。
 因みに、江戸時代の鴨鍋は、葱ではなく芹が用いられているのが普通であったらしく、葱と鴨の組み合わせが広まったのは新しいとのこと。
 鴨が背負って来る「葱」の話になってしまって、「芹」まで出て来ては、博多方面の鴨から「なんば言うとっとか」というクレームが入りそうなので、話を鴨に戻します。
 カモも、マガモからガンやオオヒシクイなどまで仲間が多い。
 そんな中の一種、キンクロハジロの写真が撮れましたので、掲載して置きます。

(キンクロハジロ)
 キンクロハジロは、カモ目カモ科ハジロ属の鳥である。

(同上)

梶無 ( かぢなし ) の 池はわれ知る 鴨ありと しか言ふ鴨は  きんくろはじろ
(本歌) 勝間田 ( かつまた ) の 池はわれ知る  ( はちす ) 無し
            しか 言ふ君が 髭無き如し (万葉集巻16-3835

<参考>鳥関連の過去記事は​ コチラ ​。 ​​






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最終更新日  2021.01.27 11:01:19
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